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シナリオ詳細

不凍港争奪戦

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●不凍港争奪戦
 シルヴァンス。大森林地帯の北部に住み、永久氷樹と共に生きる者達である。
 常冬のその台地では当然のように普通の手段では作物は育たないが……いろんな方法で生き延びる、逞しい者達の住み家でもあった。
 そして、今。そんな彼等の住む場所で1つの争いが継続中であった。
 不凍港。まあ、港と呼ぶには少しお粗末だが……それでもかなり貴重なその場所は、こっそりやってくる商人達との取引の場所でもあった。
 しかし、そこに今いるのは商人ではない。
「撃て撃てー! ノルダインの脳筋どものどてっぱらに穴開けちゃれ!」
「進め―! シルヴァンスのクソ兎の豆鉄砲に俺等の盾は抜けねえ!」
 大分旧型のパワードスーツの部隊と、筋肉隆々の男達の部隊がぶつかり合う。
 片方は銃。片方は斧や弓。しかし、その戦いはかなり拮抗しているのが分かる。
 兜をかぶった人間種の男が撃ち抜かれ、アサルトライフルを乱射していた獣種の男が斧で切り裂かれる。
「ぶたいちょー! このままじゃ激ヤバですよ! 損害が洒落にならねーです!」
「ああ、もう! ヴァンダインのクソ野郎め! いい加減諦めろってんだ!」
 後方で指揮していた獣種……見た目にはモフッとした可愛らしい風貌の男が、パワードスーツを動かす。
 やはり旧型ではあるが大分手入れとカスタムのされたパワードスーツは戦場を走り、近くにいる敵を大きな拳でぶっ飛ばしながら目的の相手……ヴァンダインの元へと一直線で向かう。
「いたなヴァンダイン! いい加減諦めて帰りやがれクソ魚!」
「はっはー! モーガン、このベビーフェイスが! てめえこそママの腕の中で泣いてなくていいのか!?」
「言いやがったな親不孝の海賊野郎が!パパとママの代わりにお尻ペンペンしてやらあ!」
 サメのディープシーであるヴァンダインの斧とモーガンのパワードスーツの拳が凄まじい音をたててぶつかり合う。
 この日の戦いはヴァンダインが退いた事で決着したが……このままではいけない。
 その焦燥が、モーガンの中を駆け巡っていた。

●不凍港の平和を守れ
「依頼なのです」
『旅するグルメ辞典』チーサ・ナコック(p3n000201)はそう言うと、1枚の地図を取り出した。
 その指が指し示す場所は、シルヴァンスの中でも海に面した場所の1つだった。
 しかし、その場所がどうしたというのか?
 当然浮かんでくるであろうそんな疑問が誰かの口をついて出るまでに、チーサは今回の顛末を語る。
 シルヴァンスの集落の中でも、不凍港を利用し商人の船と取引をしている連中がいる。
 勿論互いに仲が良いとか義理があるとかではなく、色々と駆け引きをしている関係らしいのだが……それを何処からか探り当てた鼻の利くノルダインが、商人の船を襲って沈めるようになったのだ。
 それだけではなく、今までの儲けを奪おうと侵攻までしてくるようになった。
 こうなってくると、不凍港を通じて生活をしていたその集落は危機に陥ってしまう。
 集落の勇敢な防衛部隊長である兎の獣種モーガン率いる「ゴーラビッツ」は、その襲撃部隊であるサメのディープシー「剛腕のヴァンダイン」の一味と争い続けているが、どうにもらちが明かない。
 そして、船を沈められた商人としてもこのままでは済ましたくない。
 そこでイレギュラーズに商人から依頼がきたというわけだ。
「剛腕のヴァンダインの一味は皆殺しが信条の凶悪な連中です。なんとか撃滅してほしい。それが依頼人の望みなのです」

GMコメント

ドラゴンシップに乗ってやってくる「剛腕のヴァンダイン一味」をやっつけてください。

□剛腕のヴァンダイン一味
・剛腕のヴァンダイン
屈強なサメのディープシー。鉄兜に鎖帷子、片手斧を両手に装備しています。
斧を全力で振りかぶる「大切断」、両手の斧を構えて竜巻を起こす「大旋風」、衝撃波を飛ばす「断風」などを使います。超強いです。
・ヴァンダイン一味×50
全員何かしらのディープシー。斧や弓、丸盾などで武装しています。

□ゴーラビッツ
・防衛部隊長モーガン
両手が巨大な拳になっているパワードスーツに乗っています。
可愛らしい兎の獣種です。結構口は悪いです。
・ゴーラビッツ隊員×10
全員兎の獣種。怪我して結構減ってます。
アサルトライフル持ちのパワードスーツが3,アサルトライフルとコンバットナイフ装備が7です。

ヴァンダイン一味の根城は不明なので、基本的に防衛戦が想定されます。
ちなみにゴーラビッツはイレギュラーズにもあまり好意的ではありません。
てめー、何処の回し者だって感じです。
一応商人からの紹介状もありますが、渡すタイミングを間違えると読まずにムシャムシャされます。
ヴァンダイン一味の次の襲撃まで2日ほどありますので、信頼関係を築く手段が大切になるでしょう。
上手く信頼関係を築けば、朝までコースで宴会を開いてくれたりします。
見事撃退した後も宴会でしょう。お覚悟を。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はBです。
 依頼人の言葉や情報に嘘はありませんが、不明点もあります。

  • 不凍港争奪戦完了
  • GM名天野ハザマ
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2021年08月30日 20時35分
  • 参加人数8/8人
  • 相談6日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

咲花・百合子(p3p001385)
白百合清楚殺戮拳
ヴァレーリヤ=ダニーロヴナ=マヤコフスカヤ(p3p001837)
願いの星
エッダ・フロールリジ(p3p006270)
フロイライン・ファウスト
アリア・テリア(p3p007129)
いにしえと今の紡ぎ手
ベルフラウ・ヴァン・ローゼンイスタフ(p3p007867)
雷神
長月・イナリ(p3p008096)
狐です
橋場・ステラ(p3p008617)
夜を裂く星
白夜 希(p3p009099)
死生の魔女

リプレイ

●ゴーラビッツとの交渉
「不凍港!! 鉄帝的にはマストなスポットよな! 鉄帝の勢力下には無かろうとも、商人を入れているのならまぁまぁよし! 一つ武者働きをしようか!」
「応も否もなく、状況は変化するもの。ならば使えるものは使うべきでありますよ。例えばこのかわいいメイドさんとかいかが?」
「うむ、そういうのは任せた!」
『フロイライン・ファウスト』エッダ・フロールリジ(p3p006270)のボケに『白百合清楚殺戮拳』咲花・百合子(p3p001385)がスパーンと音がしそうな程スッパリと気持ち良い答えを返しエッダが「ぬう、ボケ殺しであります」と唸る。
「我が鉄帝では不凍港の存在は何よりも重要だ。それを賊などにくれてやる余裕も道理もない、ないのだが……さて、ゴーラビッツもまたこの地を守ってきた誇りがあるのだろう。どう助力するかが肝要だな……」
『金獅子』ベルフラウ・ヴァン・ローゼンイスタフ(p3p007867)は言いながら軽く唸る。
 そう、ベルフラウの言う通りに今回は不凍港の問題である。
 鉄帝の商人とシルヴァンスの一部の部族による取引と、それを邪魔するノルダイン。
 非常に分かりやすい構図だ。これでシルヴァンスの部族がベルフラウ達に協力的であればよかったのだが……どうも、そう上手くはいかないらしい。
「不凍港は重要だからね、そう簡単に荒くれ者に明け渡すわけにはいかないわね。返り討ちにしてあげるわ!」
「多勢に無勢感は多少ありますが……えぇ、やってやろうじゃありませんか!」
 聞いた話では、今回の敵であるノルダインの「剛腕のヴァンダイン一味」の数はかなり多い。
 しかし、それでも負けはしないと『狐です』長月・イナリ(p3p008096)と『花盾』橋場・ステラ(p3p008617)は気合を入れる。
「ノーザンキングダムの内輪もめかー。支配者が代わったところでどういう影響があるのか聞いておかないと、今一つ本気出せないけど。なんにせよ集落の人が困ってるわけだし、とりあえず騒ぎを起こすやつは片付けないとね」
「そうですわね。となると、まずやるべきことは……」
「喧嘩を売る、であるな!」
『スズランの誓い』白夜 希(p3p009099)と『祈りの先』ヴァレーリヤ=ダニーロヴナ=マヤコフスカヤ(p3p001837)に百合子が非常に良い笑顔で筋肉な答えを返し、『いにしえと今の紡ぎ手』アリア・テリア(p3p007129)が「ちょっと待って」と押しとどめる。
「最初から実力行使はちょっと問題があるから……どうしよう、最初に失敗すること覚悟で話してみようかなあ」
「そうだな、まずは話し合いだろう」
「そうですわね。まずはゴーラビッツ達の説得を試みましょう。言葉だけで分かり合えれば良いのだけれど」
 ベルフラウとヴァレーリヤがアリアに同意する。ゴーラビッツ。目的となるシルヴァンスの部族の村の防衛隊の名前だが……彼等を説得出来れば、確かに問題は非常に単純になるのだ。
「では、先ずは説得を待つ。そこで済めばそれでよし。済まないならば自分達の出番でありますな」
「うむ。吾も言葉による交渉は不向きであるしな! 故にイイ感じのタイミングで「喧嘩を売る」! これであるな!」
 エッダと百合子が頷きあい、ならばとイナリが手を上げる。
「それじゃあ私は、その後の為の準備をしておくわ」
 そうして、ゴーラビッツの村に向かうための準備は出来た。どうなるかは……まだ、分からない。

●ゴーラビッツとの交渉、そして
 仲間と別れたイナリはファミリアーを利用して周囲の地形の探査、そして小型船を隠していた。
 隠し場所の周囲にギフト「祝詞の大地~五穀慶事~」で草木を生やして、草木などを船に取り付けて隠蔽率を上げておく念の入れようだ。
「さて、次は……と」
 召喚した4体の鳥型ファミリアーの1体を船の監視に残すと、イナリは残りの3体をヴァンダイン一味の捜索に回す。
 いつヴァンダイン一味が来るかは分からないが、打っておく手は多いに越したことはない。
 海流と風向きから不凍港に比較的楽に進んで来れそうな方角を定め、船が停泊出来そうな湾や砂地がある島を上空から捜索する方針を定め、【動物疎通】で近くの海鳥からも目撃情報を聞き出してみようとイナリは考えていた。
 これだけ手を打てば、最悪でもヴァンダイン一味の接近は察知できるだろう。
「さて、皆はどうしてるかしらね……」
 イナリがそう呟いた、その頃。ヴァレーリヤ達は、集落の前に立つゴーラビッツと対峙していた。
「初めてお目に掛かります。ローレットからの依頼でやって参りましたわ」
「ローレットオオオオ? イレギュラーズか。噂だけは知ってるよ」
 たぶん、このモフッとしたのが防衛隊長のモーガンなのだろう、とヴァレーリヤは思う。
 何人かいる中で、一番態度が堂々としている。
「これ以上の被害を防ぐためにも、ここで海賊を討ち果たしたいと思っていますの。協力して戦えれば有り難いのだけれど、どうかしら」
「……なるほど? 事情は知ってる風だ。だが、余所者にやって貰うことなんざないね」
 モーガンはそう言うと、今にも唾を吐き捨てそうな勢いだ。
 これはダメだろうか。そう考えたヴァレーリヤであったが、ベルフラウが進み出る。
「卿らは自身らのみでこの港と町を護りきれると思っているのか?」
「ああん?」
「聞いた話ではヴァンダインとモーガンの実力は拮抗しているのだろう。50もの敵を幾度と無く退けている、兵の練度も申し分ない。それでもこのままでは何れ敗北するだろう……この港町と心中するのが卿らの願いか?」
 何かを言おうとするモーガンに何も言わせず、ベルフラウは全てを言い切る。
「誇り高きシルヴァンスの民はよそ者の力を借りずに戦い抜き、戦死したと語り継がれると? 下らん、実に下らんな。この厳しき大地に生まれ育った者たちならば理解しているだろう、勝者こそが正しいのだと。戦い抜いたとて、敗者には誇りもなにもない。戴くのは弱者と言う二文字のみ。我々は卿らの誇りを汚しに来たのではない、支えに来ただけなのだ。故に、この港を守るのは卿らに他ならぬ。それでも分からぬと言うのであれば」
 拳を交えよう、と。ベルフラウはそう言い切って。モーガンは頭をコリコリと掻く。
「俺の名前まで知ってるか。説得の仕方も堂に入ってる。ハイエスタの連中にモテモテになりそうな良い演説だったよ」
 それは恐らく、モーガンからの最高の誉め言葉であるだろう。
 モーガンは、ベルフラウを認めたのだ。
「言う事は、いちいち最もだ。負けちゃあ何の意味もない。卑怯者と罵られても勝つことにこそ意味がある」
「ならば」
「だから、確かめなきゃならないことがある」
 モーガンはそう言うと、自分の乗るパワードスーツをコンと叩く。
「俺等を支えてくれるっつー言葉が実効性のあるもんなのか確かめたい。まさか嫌とは言わねえよな?」
「それだけの武力はあるでありますよ。何なら、お見せするでありますか?」
「ああ、いいな。それをするには言葉より拳の方が分かりやすかろう!」
 エッダが笑い、百合子が前に出る。そう、拳の時間だ。
「腕に覚えのあるものは前に出よ、吾がどれだけ使うか見せてくれる!」
「いいね、よおし、1人出ろ! あの嬢ちゃん、かなり出来るぞ!」
 楽しそうに笑うモーガンに応え、パワードスーツが1台前に出る。
「はーい! ではゴーラビッツ隊員ヨゼフ、いっきまーす!」
「真剣勝負であるが殺しはせぬ! 寸止めで抑えようとも! 勝負が終わったら相手の良かった所を称えるのである!」
 そうして、ヨゼフのパワードスーツと百合子は真正面から殴り合い……なんと、百合子が勝利していた。
「小勢ながらヴァンダイン一味に抗するだけの事はある! だが怪我をして万全の調子ではない様子であるな、もう少し楽しみたかったが口惜しい事よ」
 そう真剣に評する百合子にゴーラビッツの隊員達はポカンとした様子だったが、モーガンは大爆笑していた。
「ハハハ、アーハッハ! すごいな、あのクソ魚だって素手でパワードスーツと殴り合いなんかしないぞ!?」
「殴り合って楽しかったら最高に仲間って感じせぬ?」
「同意だ! いやあ、参った! で? 依頼だっけ? 紹介状か何かあるんだろ、くれよ」
 百合子が首肯すると、再びヴァレーリヤが前に出る。
「ええ。さっきのゴタゴタで渡しそびれてしまったのだけれど、紹介状もありますの。これで、海賊側の息がかかった者でないことは、分かって頂けるかと思うのだけれど」
「なあに、あの海賊野郎の部下に、さっきの凄い演説ぶちかました姉ちゃんみたいな頭回るのがいるんなら、とっくに俺達は負けてるよ。その時点で連中の仲間じゃないのは分かってる」
「ふふ、そうですわね。でも、その時に渡されていたら、どうされてました?」
「食べてたな。ムシャムシャだ」
 アッサリと答えるモーガンだが、紹介状に目を通すと「よし!」と叫ぶ。
「お前等全員聞け! この姉ちゃん達はヴァンダインの馬鹿共を空の向こうまでぶっ飛ばす為の味方だ! 仲良くしろよ!」
「はーい!」
「任せてよたいちょー!」
 ゴーラビッツの隊員たちが次々に声をあげるのをみて、アリアはお酒を一本取りだす。
「一緒に作戦成功した暁には開けましょ! 私飲めないので!」
「おー、そうかい。じゃあその時にはお嬢さんにはウチの特製ジュースをごちそうしてやるぜ!」
 そしてこのタイミングを逃さず、ステラと希も進み出る。
「では、拙は負傷されてる方の手当てをして回ろうかと、勿論許可を頂いてからですが」
「私も医者だから診療所があれば手伝う」
「おー、いいね! 怪我人ならたくさんいるぞー!」
 あらかじめメサイア・ミトパレに医薬品は積んできてるけど、足りるかな、と希はそんな心配をしながらもステラと頷きあう。
「その後は地形や地理の確認把握、可能なら襲撃までに簡単にでも防御線を作りたい所ですね……作戦が敵を引き込んだ所を奇襲隊が背後か突く、という形になるでしょうから港なら上陸地点を絞らせられる様に障害の類いを、引き込んでの戦闘用に横路等はそれとなく塞いだりで進路も絞り気味に? ラビッツの皆さんは射撃が主の様ですから、射撃用の遮蔽物や建物上から撃てる移動ルートを用意。後退する際に一段づつ後ろが援護みたいな形が出来れば、でしょうか……そう、陣地構築です! まあ之も許可を頂ければですが……折角なら有利に優位に、敵に目にものを、です」
「うん、後で紙にしてくれる? 暇な奴でやっとくから」
 ステラに言われたモーガンがちょっと引き気味にそう答えるが……ともかく信頼は無事に得て、2日という期間はあっという間に過ぎていく。
「すっぴーにお任せ! 貸して貸して!」
「あ、またこの子は! 改造はともかく塗りを変えるなって言ってるでしょーが!」
 ゴーラビッツの隊員と希の連れてきたスピネル・ブリリアントナイツが修理を終えた後のパワードスーツの改造方針でなんやかんやと楽しくやりあって……今回はサメの天敵のシャチをイメージしたカラーがどうのという話であったらしいが、なんだか却下されたらしい。
 とにかく、ゴーラビッツのパワードスーツの修理や隊員の治療も進み……しかしヴァンダイン一味の情報だけは不気味に掴めずにいて。しかしその日、継続してファミリアーを飛ばしていたイナリがついにヴァンダイン一味を発見したのだ。
「見つけたわ!」
「よーし、なら作戦通りに!」
 イナリの肩を「ごくろうさん!」とモーガンが叩き、慌ただしくゴーラビッツの隊員と出撃していく。
 そうして……なんと、ステラのタイダルウェイヴがヴァンダイン一味のドラゴンシップに大打撃を与えるという成果をたたき出していた。
 そして更に、百合子やイナリ、アリア達の乗る小型船が背後から襲撃を仕掛けていた。
「追撃部隊、今だ!クソ魚どもを挟み撃ちにするぞ!」
「な、何ィ!? モーガンの野郎の声!? だがアイツはあっちに!」
 アリアのギフト「trick of spirits」。2日前までに聞いた人の声を忠実に再現するそのギフトがヴァンダインの思考を混乱させて。
「目指すは剛腕のヴァンダイン!指令を出すコイツを潰せば戦況は変わる筈!」
 百合子が、イナリが、アリアが人数の減ったドラゴンシップに乗り移り暴れ回る。
 それは、まさに機。それを逃さずにベルフラウが鬨の声をあげる。
「さあ、シルヴァンスの民よ。その銃を掲げよ! 号砲を挙げよ! 敵に見せてやれ、我等の誇りを!」
「よっしゃあ、やってやるぜー!」
「ハハハ、凄いなイレギュラーズ! 敵でなくてよかった!」
 モーガン含むゴーラビッツも突撃し……挟み撃ちされたヴァンダイン一味は、結果的にヴァンダインがイナリにトドメを刺される形で決着がついて。
「やるなー、強かったぞ姉ちゃん!」
「なあに、生徒会長(美少女最強)の名に懸けて、一度決めた事は必ずやり遂げて見せるとも!」
「宴会だ、宴会やりましょーよたいちょー!」
「宴はパス。まだ患者残ってるしね」
「ダメだ! 皆お医者のお嬢ちゃんを運べー!」
「わっしょいわっしょい!」
 そんな感じで、なし崩しに宴会が始まっていく。
 三日三晩続いたその宴会は……イレギュラーズを心の底からもてなす、そんな暖かい宴であった。

成否

成功

MVP

なし

状態異常

なし

あとがき

コングラチュレーション!
ゴーラビッツと仲良くなり、ヴァンダイン一味を倒しました!

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