PandoraPartyProject

シナリオ詳細

妖精郷のおいしいはなし!

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●妖精郷のおいしいはなし!
 深緑『アルティオ=エルム』に眠る遺跡の果てに広がる、伝説の土地『妖精郷アルヴィオン』。
 穏やかな暖かさに包まれしこの世界では、魔種を倒してくれた命の恩人であるイレギュラーズ達を歓迎しており……ちらほらとイレギュラーズ達が通りがかる。
 そして、『深森の声』ルリア=ルミナス(p3n000174) も、深緑に里帰りしたりしたときに、ふらっと立ち寄って妖精さんとの交流をしたり。
 ……そんなある日、ルリアが訪れた妖精の村。
 花が咲き誇り、とても良い香りが漂う村は……心を落ち着けたり、のんびりしたり、一眠りするには……ちょうどいい所。
 彼女も又、妖精さんと会話し、リラを奏でて交流を行い……妖精さん達と一緒にお昼寝を……してた時。
『ねぇねぇ、はーもにあさん、ちょっとおはなし、きいてくれる?』
 彼女の頭の辺りをクルクルと廻り廻り、注意を引こうとする妖精さん。
「むにゃ……え……あ、はい。私に出来る事なら……構いませんよ」
 起きた彼女が微笑むと、妖精さん達が。
『あのねあのね、せっかくみんなきてくれたから、いっしょにごはんたべたいの! でも、ふつうのごはんじゃ、ものたらないの! だから、おいしい、おいしーいごはん、つくりたいの!』
『でもねでもね、おいしいしょくざいあるところ、とーってもきけんがいっぱいなの! わたしたちだけじゃ、とりにいけないの。ごめんなさい、なの……』
 しょぼんとしている妖精さん達。
 ……そんな妖精さん達の悲しそうな雰囲気に、ルリアは。
「……あ、えっと……わ、わかりました! あの……ちょっとお時間、頂いても良いですか?」
『もちろんなの!!』
 妖精さん達は、とっても嬉しそう。
 ……そんな妖精さん達の為、ルリアは急ぎ戻っていった。


「あの……みなさん、ちょっとお力を、貸して頂けないでしょうか……!」
 とローレットでルリアは、いつもより少しだけ気合いが入った感じで、キミ達へと声を掛ける。
 話を聞いてくれた皆を集めてルリアは早速。
「本当に、皆さんありがとうございます……。あの、妖精さんが困ってて……でも、私だけじゃ解決出来そうに無くて……そこで皆さんのお力を貸して頂きたいのです……!」
 真摯な視線、そして頭を下げるルリア……そして、皆が頷くと。
「あ、ありがとうございます……! えっと……妖精さん達は美味しいお料理を用意してくれるというお話ですし……その場所は妖精さんの誘導がないと、分からないのですが……でも、何だか嫌な予感がするのです。妖精さん達を護りながら、遺跡を進んで行って、美味しい食材を手に入れれば……妖精さん達も、私達もきっと幸せになる筈です……! 私も、頑張りますので……どうか、宜しくお願いします……」
 とルリアは申し訳なさそうに、頭を下げるのであった。

GMコメント

 皆様、こんにちわ。緋月 燕(あけつき・つばめ)です。
 今回は深緑の妖精郷『アルヴィオン』で妖精さんとのピクニック……みたいな感じです。
 ちなみに今回は妖精郷ですので、ルリアもやる気満々でついてくる様です。

●妖精郷アルヴィオンとは
 アルティオ=エルム(深緑)に眠る遺跡の果てにある、伝説の土地です。
 妖精達が平和に暮らしています。
 魔種に蹂躙されたアルヴィオンをイレギュラーズが救いました。
 妖精達はイレギュラーズに深い感謝と信頼を抱いているでしょう。

●成功条件
 妖精さん達と一緒に遺跡の中にある、『おいしいたべもの』を回収し、妖精さん達が振る舞ってくれる食べ物を一緒に食べて楽しむ、って言う依頼です。
 妖精さんは9人いて、皆さんについてくる様です。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はAです。
 想定外の事態は絶対に起こりません。

●周りの状況
 戦闘が行われるのは、妖精郷の遺跡です。
 この状況は遺跡の中について初めて知れる話にはなりますが、知った上でプレイングを掛けて頂ければと思います。
 ですが……何故か人間サイズの遺跡なので、皆さんが歩いたりする分には全く問題はありません。
 この遺跡の最奥地には湧き水がわき、様々な食材が(何故か手を加えずとも)成長する不思議な畑があります。
 しかしそんな遺跡を護るが如く、そのルートの中に『毒が充満する通路』と、『石像が動き出す間』の二つが存在しますので、
 この二つの場所を乗り越えていく事が大事です。
 
 『毒が充満する通路』については、みなさんが入ると両方のドアが閉じられ、毒がプシューと充満……10分程すれば、自動的にドアが開く、という時間経過で解除される罠です。
 皆様からすれば息苦しくて、体力もギリギリ持つ程度ですが、妖精さん達からすれば間違い無く致命傷です。
 ただ、妖精さんが居ないと奥のドアが開かないという不思議な機構が働いているので、妖精さんを護りつつ時間経過を待つ……という事が必要です。
 
 又、戦闘終了し、食材を回収したら妖精さんの村で一緒にご飯を食べるというシーンもあり、比率は5:5位になると想いますので、
 プレイングの方も、それを前提に組み立てて頂ければと思います。

●討伐目標
・妖精の力を纏いし『石像』 x 9体
  妖精郷の不思議な力を纏い、遺跡の中に眠っていた石像です。
  その姿形は鳥形……ガーゴイルの様な形状をとり、当然ながら部屋の中を飛び回って攻撃してきます。
  攻撃手段は鋭い石の爪によるひっかき攻撃と、口を開けて炎(業炎BS)・雷(ショックBS)・凍(氷結BS)のどれかのBSを次々と繰り出してきます。
  とは言え体力はそこまで高く無いので、倒す事は難しくありません。
  ただ妖精さんが一緒に居るので、妖精さんにちゃんと声を掛けないと妖精さんが怖くなって逃げちゃうかも知れません……そうなると敵の思うつぼなので、ご注意下さい。

 それでは、イレギュラーズの皆様、宜しくお願い致します。

  • 妖精郷のおいしいはなし!完了
  • GM名緋月燕
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2021年08月16日 22時06分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

鳶島 津々流(p3p000141)
かそけき花霞
クロバ・フユツキ(p3p000145)
深緑の守護者
ツリー・ロド(p3p000319)
ロストプライド
アリア・テリア(p3p007129)
いにしえと今の紡ぎ手
アッシュ・ウィンター・チャイルド(p3p007834)
Le Chasseur.
アーマデル・アル・アマル(p3p008599)
灰想繰切
グリーフ・ロス(p3p008615)
紅矢の守護者
イズマ・トーティス(p3p009471)
青き鋼の音色

リプレイ

●おいしさを求めて
 深緑『アルティオ=エルム』に眠る遺跡の果てに広がる伝説の土地『妖精郷アルヴィオン』。
 季節を問わず、温和な気候に包まれたこの地には、楽しいコト大好き、面白い事大好きな、小さな小さな妖精さん達がふわりふわり……と宙を舞っている。
 ……そんなアルヴィオンの妖精達からの御願いを聞いた、『深森の声』ルリア=ルミナス(p3n000174) は、一緒に来てくれたイレギュラーズ達に。
「あの……ほ、本当にありがとうございます……!」
『うん、ありがとうなの♪』
『おいしいおいしいおりょうり、みんなにふるまいたいの! でも、わたしたちのちからだけじゃ、おいしいざいりょう、とってこれない……ほんとう、みんな、ありがとう……なの!』
 ぺこり、と頭を下げるルリアと、その周りをふわりふわりと浮かびながら囁く妖精達。
 そんな妖精さん達の言葉に、優しく微笑む『行く雲に、流るる水に』鳶島 津々流(p3p000141)が。
「いやいや、妖精さんたちが料理を振る舞ってくれるの、とっても気になるからねぇ……どんな料理なんだろう?」
 笑い掛けながら小首を傾げる。
『うん、おいしいおいしいおりょうりなの!! きっと、みんなまんぞくしてくれること、まちがいないなの!!』
 どんな料理かは、彼女達の概念に無い様である。
 ……ともあれ美味しい料理というのだけは強調してくるので、彼女達にとって最上級のごちそうなのは、間違いない。
「しかし食材の調達に遺跡へ、ですか?」
 とは言え何故遺跡に食材があるのか、という普通の疑問を抱いた『白き不撓』グリーフ・ロス(p3p008615)。
「ええ……確かに、そうですね。でも、そういう遺跡には不思議な力が宿っている、という噂を聞いたことがあります。私もここの歴史に詳しい、という訳ではないのですが……」
「そうですか……まぁ、経緯はどうあれ、妖精の皆さんに危険が及ぶ可能性があるのなら、私で出来る事があればお手伝いいたしましょう。深緑に領地を戴いている身ですので」
 そんなグリーフの言葉に。
「ああ……そうだな料理の材料を……珍味集め……か」
 と『霊魂使い』アーマデル・アル・アマル(p3p008599)がぽつり零すが。
『ちんみ……ってなんなの? おいしいりょうりは、おいしいりょうりなの!』
 アーマデルの頭の辺りを、ぐるりぐるりと回りアピールする。
「いやいや、大丈夫……そうだな、おいしいりょうりを作ってくれる、と……しかし妖精が九人とは、なかなかの大所帯だな」
「ああ……妖精が九人……オレのスキル、決死の盾があったとしても、二人しか守れないのに九人護衛か……」
 アーマデルの言葉に、『カースド妖精鎌』サイズ(p3p000319)は危機感を覚える。
 小さな妖精さん達を、一人すら傷付けたくないサイズだからこそ、いかに全員を護るべきか……という事を、ずっとずっと考えて居た。
 そして、サイズの言葉に『plastic』アッシュ・ウィンター・チャイルド(p3p007834)も。
「そうですね……なるべく妖精さん達を危険な目に遭わせたくはありませんが……然し、任務の遂行には、妖精さんの力が必要なのも事実。此処は持ちつもたれつ、という事です、ね」
「……そうだな。気弱になってたらダメだ! 何があっても守りきれればいいだけの話しだ!」
 アッシュの言葉に、ぐっと拳を握りしめるサイズ。
 ともあれイレギュラーズと妖精一行は、妖精達の案内に従い、美味しい食材が眠るという遺跡へ。
 ……到着した彼らの前には、自分達の身長で難なく潜入する事が出来る遺跡。
「ここが、妖精さんの『おいしいしょくざい』がある遺跡、かい?」
 と津々流が問いかけると、うん、と頷く妖精達。
「おいしいりょうり、を作るには遺跡の奥にある材料が必要、と……作物がひとりでに生長するすごい畑、との事だし、この畑を護る為に遺跡が出来たのかな?」
 津々流の言葉に、『希望の紡ぎ手』アリア・テリア(p3p007129)は。
「うーん……お城もそうだけど、この妖精郷、結構人間サイズの場所あるよね?」
 と、遺跡の大きさに、アリアがきょとんとする。
 確かにこの遺跡……妖精さんの大きさからすれば、かなり大きすぎる……彼女の言葉に、『青き鋼の音色』イズマ・トーティス(p3p009471)が。
「確かに言われてみれば、妖精の国に人間の大きさの遺跡があるって、不思議だよな」
 と頷く。
 でも、妖精達は。
『ん? 何かおかしいところ、あるの?』
 と、全く不思議そうではない……彼女達からすれば、これが過去からずっと変わらない、日常の光景。
「本当、奇妙な遺跡が現れたものだ……だが妖精たちはピクニック気分だし、俺達は気をつけながら探険と行きますかね」
 と、『ただの死神』クロバ・フユツキ(p3p000145)は苦笑しつつ、気を引き締めて遺跡を見つめると、それにイズマも。
「そうだな。この大きさのお陰で俺たちも協力出来ると思えば都合がいい。美味しい料理のために頑張ろう」
 と頷く。
 そして妖精たちに、アーマデルとアリアが。
「んじゃ行くか。逸れないように気をつけてくれ。怖いのはわかるが、戦闘が始まって遠くへ逃げられると、逃げた先で何かあった時に守れない。一番安全なのは、庇い役や回復手のすぐ傍なのは忘れないでくれ」
「そうだね。妖精さん、危ない時は私たちのポケットに隠れるんだよ? いい?」
 と言うと、妖精達は。
『はーい、なの♪ それじゃ、みんなをお連れする、なの♪』
 とっても嬉しそうに、イレギュラーズ達と共に遺跡の中へと侵入していった。

●妖精は踊る
 そして……不思議な人間サイズの遺跡を進むイレギュラーズ。
 妖精さん達からすれば『すっごくおおきくて、あぶなくて、ふしぎなばしょ!』位の認識でしか無いし。
『えーっと……どっちだったっけ?』
『もー、わすれちゃだめだよー! こっちこっちー!』
『ううん、ちがうってー! あっちだよー!』
 妖精さん達一人一人が、別々の方向を指さしてみたり。
『ぼーけんしゃさんって、いろんなところにいってるんだよねー? ねーねー、いままでおもしろかったところとかないのー?』
 と、妖精郷以外の場所に行ったことのない妖精さんから、冒険話を聞こうとする妖精さんがいたり……と、遺跡探索というよりは、妖精さん達とのピクニック、と言った感じ。
 緊張感の余り無い妖精達……だからこそ、イレギュラーズ達がしっかりしなければならない。
「……全く、仕方ないな……」
 と肩を竦めつつ、アーマデルは密かに霊魂を召喚。
『ねぇー……仕事するから、お酒ー』
「報酬は後払いだ。先に払うと、あんた浮かれて仕事しないだろ、知ってるぞ」
『もー……しかたないなぁ……」
 と霊魂に対し、人知れず周囲の警戒をさせる事で安全確保。
 ともあれそんな妖精さん達と会話を楽しみつつ、遺跡の奥地に行き着いた一行。
『あ、ここなの! ここがなんだかあぶないっていわれてるところ、なの!』
 くるくると舞踊りながら、そうイレギュラーズ達に説明する妖精さん。
 目の前には横に2人程並ぶと一杯になりそうな位に狭い道と……行く先には閉じられた扉。
 ぱっと見では、何の変哲も無いただの道……だが、目を凝らしてみると、手前には既に開きっぱなしになっている扉を発見。
「足を踏み入れたら、両方の扉が閉じて毒が充満する、という寸法だね」
 とクロバが言うと、それにグリーフが。
「了解です。取りあえず……私が先ずは先行してみましょうか』
「え、大丈夫なのか?」
「わたし、そう簡単に死ぬ事は無いと思うので。では」
 イズマの言葉にグリーフは笑いながら、罠が仕掛けられているであろう通路へ足を踏み入れる。
 ……だが、足を踏み入れて暫くするも、何の変化も無い。
『……あれ、だいじょうぶ、なの?』
 きょとんとしている妖精達……噂では、ここで仲間が死んだ、という伝説が残されて居るのだが……。
「恐らくですが、妖精さん達の魔力とかを感じ取って、それが発動の鍵になっているのでしょう。やはり妖精さんと一緒に通らないと、ダメな様ですね」
 クロバの言う通り、この罠は妖精達が居るから発動する罠。
「それじゃ、妖精さん……申し訳無いですが、この中に入って貰っていいですか?」
 アッシュが手に見せたのは、妖精さん一人がすっぽり入る事が出来そうな位の大きさの小瓶。
『びんづめよーせー……なの?』
『あ、おもしろそーなの! このなかにはいればいいなのね!』
 きょとんとしている妖精もいれば、とっても楽しそうな妖精も居る。
「少し狭いですが……我慢して下さい。この中にいれば、毒を吸わずに済みますから」
「そう、ちょっとの間、この中にいてね? 終わったら、ちゃんと出してあげるから!」
 アッシュとアリアの言葉に、わかったの、と頷く妖精さん。
 ……そして瓶詰め妖精達と共に、再びその通路に足を踏み入れると……ガタン、と後ろのドアが閉まり、プシュウウウ、と毒ガスが一気に充満。
『っ……やはり毒、か…』
 呼吸を止めて……その毒が体内に回るのを耐えるイレギュラーズと……瓶の中に居る妖精達。
 妖精達にとっては致死毒であろうとも、体が大きなイレギュラーズ達には、致命傷までは行かない。
 ドアがしまり、十分ほど……前等しろの両方のドアが、ガタンと開き、毒も抜けていく。
「……っ、ふぅ……。どうにか耐え切れたか……」
 荒い息を整えるイズマ。
 ……そんな苦しそうだった彼に。
『んー……大丈夫、なの?』
 と心配そうに瓶の中から声を掛けてくる妖精さんに。
「大丈夫……妖精さん達も大丈夫そうだね? なら、良かった」
 イズマは微笑みつつ、毒牙抜けきったことを確認した上で……瓶の蓋を外す。
 ふわふわと瓶から出て来た妖精さん達は、イレギュラーズ達に感謝を示すが如く、キラキラした鱗粉を振りまきながら。
『ほんとう、ありがとう、なの!』
 と、ささやくのであった。
 そして、毒の罠を乗り越えたイレギュラーズ達は更に遺跡の奥へ。
「……さて、いろいろ有りましたが、ここが最後の部屋の様ですか?」
 とグリーフが言うと、妖精さん達はこくり、と頷く。
 そしてイレギュラーズ達がその扉に手を掛けると……次の瞬間、石像が具現化し……妖精達へと襲い掛かろうとする。
『きゃーー、なのーー!!』
 と助けを求める妖精達。
「……遺跡には番人が付きもの、という事ですね。最初に言った通り、私たちのポケットに隠れて下さい!」
 とアッシュが指示を与える一方で。
「大丈夫、私たちは妖精郷を護った『イレギュラーズ』だよ、任せて!」
「そうだ、まぁ見てな。俺達がカッコイイところを見せるから。怖いと思うけど、必ずゴールまで辿り着こう」
 とアリアとサイズは、自信満々の声で、妖精達を落ちつかせる。
『わ、わかったのー、おねがいしますのー!!』
 そして、そんなイレギュラーズ達の言葉に従い、次々とイレギュラーズのポッケの中に入っていく妖精さん達。
「では、さっさと片付けようか。ポケットの中は暗いし、怖いだろうしな」
 と気合いを入れるイズマ……そして先陣を切ってアーマデルがガーゴイルに向けて悪夢を放つ。
 悪夢に囚われたガーゴイルが、アッシュがターゲットを惹きつけた所へ、前線に立つクロバの剣撃と、サイズの鎌撃で、各々1匹ずつ惹きつける。
 更にはアリアが飛びかかりざまの至近距離攻撃を放つ。
 一方、後衛に位置する津々流、イズマ、ルリアはというと……複数のガーゴイル達を巻き込む様に範囲攻撃を重ねていく事で、ガーゴイルを総じ削る。
 対しガーゴイル達は、口を開き様々な息吹を吹き付けて、イレギュラーズ達へ反撃。
 とは言え妖精達が自分達のポケットにいる……だから無理はせず、自らの体でそれら攻撃を受け止める事で、妖精達の被害を最小限にする様に動き回る。
 そんなイレギュラーズ達の立ち回りから数刻。
 いつもとは違い、同数の敵というのもあり……九匹のガーゴイル達は全て、遺跡の床に臥していくのであった。

●おいしいおりょうり!
「……あ、これかな? おいしい食べ物って?」
 そして、遺跡最奥部に到着したイレギュラーズ。
 目の前には、こんな人気の無い遺跡なのに、水を含んでキラキラと煌めき実をなしている野菜や果物が並ぶ。
『うん、これなのー! わーい、本当ありがとうなの♪』
 と、とっても嬉しそうな妖精達に、アリアが。
「ってことは……お仕事おわりだね! ごはんだー!」
 と、とっても嬉しそうに笑う。
 それにアーマデルが。
「いや、これを回収して持って帰るまでだな……ほら、収穫するぞ」
 と皆を促し、その実達を袋や籠へと入れて行く。
 ……そして、一通り収穫を終えて遺跡の脱出開始。
「……しかし、番人がいなくなっても大丈夫なのだろうか?」
 とアーマデルが頚を傾げると、それに妖精達は。
『多分……大丈夫なのー♪』
 ……どうも、余り深く考えていない模様。
 ともあれ、美味しい食材を収穫し終えたイレギュラーズ達は……妖精達と会話しながら帰路につき、無事に妖精さん達の村へと帰還。
「ふぅ……どうにか、終わったか……」
 一仕事を終えて、大きな肩の荷がおりたサイズが深く息を吐くと、妖精たちは。
『まもってくれて、はこんでくれて、本当にありがとうなの♪ おいしいおりょうりつくるから、ゆっくり休んでて欲しいの♪」
 と同じ体長位になっているサイズの周りをくるくると飛び回る。
「……大丈夫。美味しいごはんなら、妖精のみんなで食べてくれ……俺は俺しか喰えないものを食べるから」
 サイズはそう言い、頭を下げる。
『ふぇー? そうなの? なら、仕方ないなの。でも、ゆっくり休んでなの♪』
 と妖精さん達は言うと共に、ふわふわの綿毛のベッドをよいしょよいしょとサイズの傍らに運んでくる。
 ……そして、村の妖精さん達は総出で、収穫してきた食材を手分けして調理。
 小さい身体だけど、作る料理は人の大きさに合わせて、大きく作る。
 料理によって漂う薫りは、戦いを終えたイレギュラーズ達の空腹にダイレクトヒット。
「……いい香りですね……妖精さん達のごちそう、楽しみですね。アルヴィオンを訪れるのはあのの騒乱以来ですが……落ちついた今とあっては、本当に素敵な場所です……」
「そうだねー。このために私はここに来たといっても過言では! ないから!!」
 そんなアッシュとアリアの言葉に、くすりと笑うルリア。
「ええ……私も一度、二度位しか食べた事はありませんが……とっても味しかったですよ……?」
 それに津々流とクロバが。
「そうなんですね……どんな感じなんだろう。おいしーいってことだし、とっても楽しみだよ」
「うん。料理、俺は作る事が多いから、いざ作って貰えるのってとっても嬉しいよな」
 と……そんな会話を交わしながら、妖精さん達の料理が出来上がるまで、暫し待つ。
 ……そして……。
『おまたせー、なの♪ わたしたちがうでによりをかけて? つくったりょーり、おたのしみください、なの!!』
 と、村の妖精さん達が机に並べた、沢山の料理。
 ジャンルは良く分からないけれど……美しく飾り付けられていたり、キラキラ光っていたり……と、目にも鮮やか。
 妖精さん達も、イレギュラーズ達の頭や肩にちょこんと座る。
「一緒に食べてくれるの?」
『うん!』
 ニコニコした妖精さんに津々流も頷き。
「そうだね、みんなで一緒に食べれば、もっと美味しいよね」
「それじゃー、みんな、準備はいいー? 遺跡踏破と、妖精たちの頑張りを祝って、いただきまーす!」
 クロバのいただきます、の挨拶に合わせて、皆一緒にお食事開始。
 一欠片を口に頬張ると……瑞々しいお野菜と、特製の甘辛ソースの味が口の中で広がっていく。
「……あぁ、おいしいものですね。ありがとうございます」
 と、静かにおいしさを表現するグリーフや。
「うーん、おいしいー! ほっぺたが堕ちちゃいそうとは言うけど、本当においしい! 体を動かした後のご飯はやっぱり美味しいね!」
「そうだな、凄い、こんなに美味しい料理があるとは! 皆さんと一緒に食べれてよかったよ、ありがとう!」
 万感込めて、おいしさを表現するアリアとイズマ……そんな料理をお腹いっぱい食べる。
 更には妖精さんとの会話を楽しみつつ、ルリアのリラと、アリアのタンバリン、そして妖精達の歌声で、ささやかな宴の時を楽しむ。
 そして……一通りお食事を終えた所で。
『みんな、楽しんで貰えた、なの? それじゃ、後片付けなの♪』
 と妖精さん達が片付けようとした所に、イズルと津々流が。
「ん、ご馳走して貰ったし、片付けは俺達でやろうか?」
「そうですね」
 と立ち上がり、片付け始める。
『あ、私たちもするの!』
 と言う妖精達に、アッシュは。
「妖精さん達も、少しゆっくりしてみてはどうですか? 皆さんへのお裾分けに、わたしもお茶を持ってきました。紅茶はまだお勉強中ですが……ね?」
 とお茶を飲みませんか、と誘う。
 妖精さん達は、どうしよう、とちょっと迷った様子だが、ルリアは。
「せっかくですし、ゆっくりした一時……過ごしましょう……?』
 と促し……妖精さん達とのお茶会へと雪崩れ込んでいくのであった。

成否

成功

MVP

なし

状態異常

なし

あとがき

妖精郷にご参加頂き、ありがとうございました!
妖精さん達からすれば、今回の件……ピクニックくらいの考えだったかもしれませんが、でも皆さんと楽しい時を過ごせたので、妖精さん達も大満足、だと思います!

PAGETOPPAGEBOTTOM