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シナリオ詳細

<夏祭り2020>たーーーーまやーーーーー!

完了

参加者 : 30 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●豊穣花火パーリナイ
「たーーーーまやーーーーー!」
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!?」
 豊穣夏の夜空へ垂直発射される三國・誠司(p3p008563)。
 お空のてっぺんで爆発し、ダブルピースする三國の顔が鮮やかな光の粒となって広がった。
 花火大会の始まりである。

 夏と言えば夏祭り。
 海洋王国のみなが楽しみにしていたサマーのフェスティバルはしかし、静寂の青(旧絶望の青)を踏破するのにパワーを使いすぎたがため、ここはひとつ国交や友好のためにもカムイグラで盛大に夏祭りをしようじゃないかと相成ったわけである。
 カムイグラの政治中枢はだいぶヤられているので却下されるんではとローレット内では話題だったが、大方の予想を覆しなんとカムイグラ側は快諾。
 いつもよりだいぶ予算をかけ、国のあちこちからお祭り職人を呼び寄せての大規模な夏祭りが開催されたのだった。
「祭りと聞いて『花火師』が出張らないわけがない! そう、小生だよ!」
 ビッて二本指を額に当てる独特のポーズで現れる若い女性。
 ――海嘉村・伊織(みかむら いおり)。
 豊穣でも有名な『海嘉村花火』の次期当主と目される人物である。
「今年は一段とやっばい花火を打ち上げてってオーダーを貰ってね。
 お金もたんまり資財もどっさり。じゃあやるしかないってんで、こうして小生が腕によりをかけた新作を披露したってワケ!」
 大砲っていうかもう棺桶みたいな筒を拳でガッて叩いて見せるみかむらちゃん。
 彼女の独創的な花火テクは花火大会三冠を達成し『大筒王(キャノンオブキャノン)』として軽く殿堂入りしかけているという。
「これまでにないやっばやばの花火を披露しないとミカムラ家の恥ってね。今日はこの日のために作ってきた特別製を用意したよ! 名付けて――」

 ――御 国 式 人 花 火 !!

 説明しよう。御国式人花火とは中に人を詰め込んでお空に放つことでたーまやーするかつてない花火である。
 できあがる『花』も詰め込んだ人次第。変幻自在でチョー刺激的な花火なのだ。
「神使殿、今日は楽しんでね! 小生のパーリナイだから!」

●祭り屋台と夜の花
 さて、そろそろおちついた話もせねばなるまい。
 夜に特別な花火があがるということで、ひろーい野原に沢山ゴザを引いて観覧席とし、離れた通りには祭り屋台がたちならんでいる。
 外界から隔絶され独特の文化形態を育んできたカムイグラといえどバグ召喚によって大陸側の人間達が入ってきたことで流行廃りも生まれるようで、屋台にはたこ焼き鯛焼きかき氷、リンゴ飴にチョコバナナにベビーカステラと豊富に品を揃えたようだ。
 射的や金魚すくい、かわったお面を売ったりヨーヨーを釣らせたりと古典的な遊戯屋台も取りそろえムードもバッチリだ。
 早速浴衣に着替えて、夜の祭りに出かけよう!

GMコメント

こちらは夜の夏祭り。
花火があがる会場で、ゴザにすわってゆったりしたり屋台をまわって遊びましょう。

■■■プレイング書式■■■
 迷子防止のため、プレイングには以下の書式を守るようにしてください。
・一行目:パートタグ
・二行目:グループタグ(または空白行)
・三行目:実際のプレイング内容

 書式が守られていない場合はお友達とはぐれたり、やろうとしたことをやり損ねたりすることがあります。くれぐれもご注意ください。

■■■パートタグ■■■
 シナリオ内には様々なお楽しみがあります。
 ですが描写されるシーンはそのなかの一つに限られますので、どのシーンを描写してほしいかをこのパートタグを使って示してください。
(なので、パートタグから外れた部分のプレイングは描写されないことがあります。ご注意ください)

【屋台を楽しむ】
祭り屋台を楽しんでください。
屋台にはオーソドックスな粉物やスイーツ関係、遊戯関係など様々なものがあります。
特にどれを一番楽しんだかでプレイングを書くのがお勧めです。

【屋台を出す】
この際だから屋台を出してみてもいいでしょう。
会場の仕切りをしているおじーちゃんは『大陸の神使? ええぞええぞ』くらいのフランクなテンションで承諾してくれそうです。
どんな屋台を出すかを書いてみてください。どんなお客がくるかはお楽しみです。

【花火を楽しむ】
ゴザに座ってあがる花火を楽しみましょう。
冒頭でなんだかすごいのがあがっていますが、大半はオーソドックスな打ち上げ花火になるはずです。オーソドックスにお楽しみください。

【花火になる】
お前が花火になるんだよォ!
御国式人花火に詰め込まれてお空に打ち上げられます。
なおどういう理屈かわかんないけどノーダメージです。
君は、どんな花火になりたい……?(イケボ)

■■■グループタグ■■■
 一緒に行動するPCがひとりでもいる場合は【仲良しコンビ】といった具合に二行目にグループタグをつけて共有してください。
 この際他のタグと被らないように、相談掲示板で「【○○】というグループで行動します」とコールしておくとよいでしょう。
 うっかり被った場合は……恐らく判定時に気づくとは思うのですが、できるだけ被らないようにしてください。
 また、グループタグを複数またぐ行動はできません。どこか一つだけにしましょう。
 膨大なプレイングを【】タグで一旦自動整理していますので、今回同行者の名前とIDだけを指定していた場合、かえってはぐれやすくなってしまうかもしれませんのでご注意ください。

  • <夏祭り2020>たーーーーまやーーーーー!完了
  • GM名黒筆墨汁
  • 種別イベント
  • 難易度VERYEASY
  • 冒険終了日時2020年07月29日 22時30分
  • 参加人数30/30人
  • 相談7日
  • 参加費50RC

参加者 : 30 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(30人)

ヨタカ・アストラルノヴァ(p3p000155)
楔断ちし者
ベーク・シー・ドリーム(p3p000209)
防戦巧者
アラン・アークライト(p3p000365)
太陽の勇者
デイジー・リトルリトル・クラーク(p3p000370)
共にあれ
リュカシス・ドーグドーグ・サリーシュガー(p3p000371)
無敵鉄板暴牛
イーリン・ジョーンズ(p3p000854)
流星の少女
武器商人(p3p001107)
闇之雲
咲々宮 幻介(p3p001387)
刀身不屈
アルテミア・フィルティス(p3p001981)
銀青の戦乙女
タルト・ティラミー(p3p002298)
あま~いおもてなし
藤野 蛍(p3p003861)
比翼連理・護
桜咲 珠緒(p3p004426)
比翼連理・攻
新道 風牙(p3p005012)
よをつむぐもの
如月=紅牙=咲耶(p3p006128)
夜砕き
フラン・ヴィラネル(p3p006816)
ノームの愛娘
イーハトーヴ・アーケイディアン(p3p006934)
キラキラを守って
ワモン・C・デルモンテ(p3p007195)
生イカが好き
鹿ノ子(p3p007279)
琥珀のとなり
ウィズィ ニャ ラァム(p3p007371)
私の航海誌
メル=オ=メロウ(p3p008181)
Merrow
鷹乃宮・紅椿(p3p008289)
秘技かっこいいポーズ
カイロ・コールド(p3p008306)
闇と土蛇
マッダラー=マッド=マッダラー(p3p008376)
涙を知る泥人形
観音打 至東(p3p008495)
メルーナ(p3p008534)
焔獣
三國・誠司(p3p008563)
一般人
ラムダ・アイリス(p3p008609)
血風旋華
篠崎 升麻(p3p008630)
童心万華
瑞鬼(p3p008720)
幽世歩き
星影 向日葵(p3p008750)
遠い約束

リプレイ

●夏祭りに屋台はつきもの
 夜風と提灯と、祭り囃子。からんころんと下駄や雪駄を鳴らして歩く和装の人々を照らすのは、色とりどりの提灯と屋台の列だった。
「商売の時間です。Let's……お金儲け~!!」
 カイロ・コールドをはじめ多くのイレギュラーズたちもこの祭りに乗じて屋台を出し、ここぞとばかりに商売にいそしんでいた。
 カイロの屋台は『ジャーキーショップ』。そのままずばりジャーキー屋台である。
「こちらは、交易が盛んなラサと呼ばれる国の香辛料を絶妙な配分で塗り込んだ、特別なジャーキーでございます!」
 そのはす向かいにはヨタカ・アストラルノヴァと武器商人の屋台。
 武器商人と言えばコレという『ジュエリー・フルーツ・スイート・コレクション』である。
「おいしい甘味はいかが……♪︎」
 音楽をかなで、笑顔を作って宣伝をするヨタカ。
 武器商人はその様子を満足げに頷いて、集まる客に手を広げた。
「さァさァ、大陸で人気の宝石の如く美しき果物を使った冷菓はいかがかな?」
 バグ召喚によって大陸側の文化が入ってくることはあっても、ここまで大規模かつ自主的に人々がやってきたことはない。
 海洋からの文化流入もさることながら、イレギュラーズたちの個性的な商品に豊穣国民はウキウキしていた。
 一方で、この世界になじみかつてもっていた力を取り戻しつつある観音打 至東。彼女が取り戻したのは戦闘能力だけではない。
「むかし鍛えた料理の腕とカンが戻ってきてござる。その腕試しとて、ここ神威神楽にて屋台出し候!」
 手際よく鶏肉を焼いて、その香りをぱたぱたとうちわで仰いで届けてみせる。
「いざ参られいお客人! そして良ければ拙者の得意メニューも試すでござる! 商売繁盛♪」
 彼女の屋台から焼き鳥を買って、隠岐奈 朝顔はのんびりと歩いていた。
「祭りといえば花火だよね!」
 まだしばらくは人花火はあげないらしく、普通にあがる花火を眺めながら屋台メシをかじるという贅沢を楽しんでいるようだ。
「人が打ち上がるらしいけどオキナはちょっと怖いから、花火を見てみたいな。そう、普通に!
 いやよくよく考えろ、わたs…オキナ。ヤンデレを演じている奴が普通を語ってどうするんだよ!」
 どうやら、アイデンティティにもお悩みらしい。

「ふっふっふ。実は朝から場所取りしてたんだ!」
「凄いウキウキというか、声をかけた段階でテンション高いと思ったら何してるのよ……」
 浴衣に身を包んだイーリン・ジョーンズとウィズィ ニャ ラァムが、花火大会の観覧席(と言う名の広い芝生)にゴザを敷いて並んでいた。
 空に打ち上がる花火が夜闇を照らし、爆発音が胸をうつ。
「すごい、すごーい!おおおおーー!」
「ふぁ……」
 はしゃぐウィズィの一方でうっかり呆けた声を出したイーリン。ちらりと顔を見るウィズィに、イーリンは手を振って視線を遮った。
「待って、今のナシ、ナシよ」
 いいながら、二人は互いの瞳を重ねていた。
「ねえ、イーリン」
 そっと肩を抱き、顔を近づける。
「来年の花火は、もっと……キラキラしてるかなぁ」
「……来年は私が場所取りするから」
 眼鏡を外して、イーリンは額をあわせた。

「空には大輪の華、手元には酒と肴……そして、傍らには美しい女人。
 これが極楽と言わずして何と言うので御座ろうかね?」
 咲々宮 幻介がありもしないカメラに向かって眉を上げ――る隣で、瑞鬼が大量の空き皿と一升瓶に囲まれて一人宴会を開いていた。
「酒がきれたぞ幻介」
「あれえ……?」
 極楽のはずが? という顔で背景に宇宙っていうか花火を浮かべる幻介。
「幻介お主中々いいモノを持っておるな?」
 そんな彼の背にしなだれかかり、耳元に囁く瑞鬼。
「祭りの安酒も悪くはないがあるならいい物を飲みたいのう……」
「だ、大迷宮!? 妖精郷から手に入れた高級酒でござるよ!? は、はなせこの酔っ払い!」
「ククク、姉殿との仲を取り持った恩を忘れたか幻介ぇ」
「お主笑って見てただけでござろ!?」
 抵抗する幻介を組み敷き、マウントをとって酒を奪うと、瑞鬼は瓶をラッパ飲みした。
「ぷはぁ、いい味じゃ」
「あーーーー!!」

 それぞれの時間の過ごし方というものもあろうということで、ゴザとゴザは離されていた。
 広大な芝生と打ち上がる花火。腰を下ろせばまるで星空と芝だけで世界が区切られたかのように見える。
 桜咲 珠緒と藤野 蛍も、そんな世界にふたりきりだった。
「蛍さん……浴衣の天の川が、花火の光で煌めいて……。
 こうして見つめていると、体が熱くなってくる気がするのです。
 団扇で扇いでも、飲み物をいただいても冷めないような……」
 そっと身体をよせる珠緒。
「……もっと近くに、くっついても、よいですか?」
「え、えぇ。も、もちろんよ。
 むしろボクの方こそ、もっと珠緒さんの側に寄りたいって思ってたから……」
 二人は肩を合わせ、空に咲く花火を見上げていた。
 手は重なり、頬は近い。
「……ふふ、星空を独り占めなのです」
「独り占めしてるってことは、独り占めされてるってことなんだから。
 ……ずっとずっと一緒よ」

 開く花火のその下で、浴衣姿のアラン・アークライトとアルテミア・フィルティスが並んでいた。
「なんだか、恥ずかしいっつーか…慣れねぇな…」
「アランさん?早く食べないと冷めちゃうわよ?」
「あ、あぁ、食べる。食べるから残しといてくれ」
 二人の間にあった手つかずの焼きそばをチラ見して、アランは頬をかいた。
 再びあがった花火に、アルテミアが手を合わせる。
「わぁ……綺麗……」
「……綺麗だな」
 アルテミアは空を、アランは彼女を見ていたが、ふと振り返ったアルテミアに反応してアランもまた空を見上げた。
「アランさん、今日は誘ってくれてありがとう。とても良い一日になったわ」
 ああ、とつぶやいて空を見つめ続けるアラン。
 いつ振り返ったものか。
 次の花火が開いたときにしようか。

 祭り遊びはふたりでもひとりでも楽しいもの。
 鷹乃宮・紅椿は好きなものを一通り買ってからゴザに座って、準備万端。
「うむ、やはり夏の祭は花火が定番じゃな。
 考えてみれば、暫くこうやって祭事を楽しむことをしてなかった気がするのう。
 今日はゆるりと飲み食いして花火を眺めるとしよう」
 うきうきして次の花火があがるのを待っていると。
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!?」
 空に向かって三國・誠司が垂直発射された。

「「たーまやーー!!」」
 パーリナーイと同じテンションで叫ぶ者たちの姿が、花火打ち上げ場にあった。
 その数およそ15名。
 ちょっと声かけただけでこんだけ集まった事実に、海嘉村・伊織は若干ひいていた。
「えぇ……ローレットって自ら砲弾になるブームでもきてるの?」
「安心せい。昔からこうじゃ」
 デイジー・リトルリトル・クラークは巨大鯛焼きを筒にぶっ込んだ後、扇子を開いてぱたぱたした。
「絶壁のフランよ、妾のたこ焼きをもてぃ」
「ははぁ!」
 額に『あいあむ五尺玉』て書かれたハチマキをしたフラン・ヴィラネルが笹舟型容器にはいったたこ焼きを差し出した。
「ところで鉄壁のベーク先輩どこかな。鯛焼き買ってきたんだけど」
「いいことを教えてやろう森ゴリラよ。つい先ほどから……タルトも見えぬ」
「ハッ……!」
 その時フランに電流奔る。
「夏は男女が食べて食べられてオトナになる季節!」
「蟷螂の雌は卵を産んだ後に雄を食べる!」
 お互い全然違うこといってるけど頭に浮かんでるのはタルトがベークをむしゃむしゃしてる姿だった。つまり日常風景である。
 とかやっていると……後ろで伊織が筒に火をつけた。
「「あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"!?!?!?!?」」
 空に打ち上がった花火が鯛焼きと妖精さんの形に開いた。
 本日のベーク・シー・ドリーム&タルト・ティラミー要素である。
「これは……先輩!」
「妾もお主も花火になるのじゃー! 続けぃ!」
 ちょあーといって筒に飛び込むデイジー。
 首にむすんだ紐をひっぱって一緒に詰め込まれたフラン。
「「たーーーまやーーーーー!」」
 ダブルピースしたデイジーとフランのパワフルなマジックフラワー(自力)が夜空に花開いた。

「まったく、どいつもこいつも頭のネジがぶっ飛んでるわね! でも嫌いじゃないわ!」
 メルーナは並んだ御国式花火人筒の前で腕組みをしていた。
 纏う法被は『玉屋愛龍納』。
 集まった花火志願者――もとい猛者達へと振り返った。
 何でこの人達は入れる大砲を用意すると自ら飛びたがるのか。いわばそれこそがローレットのローレットたるゆえんである。要するにぶっ飛んでいるのである。
「右から左まで全員打ち上げてあげるから、キリキリ中に入りなさい!」
「りょーかいッス!」
 法被を脱ぎ捨ててダッシュジャンプで筒に飛び込む鹿ノ子。
 その様子に新道 風牙がハッとした。
「この特異な状況、修行に使えるのでは!?
 対苦痛、耐衝撃訓練。
 さらに高速飛行時の身のこなしに、高高度からの着地訓練!
 普段ではそうそうできない経験を、今なら積むことができるのでは?」
「使えるッス!」
 カモーンと言って筒から親指出してみせる鹿ノ子。新道 風牙は『善は急げだぜ!』って言いながらダッシュジャンプで筒にダイブした。
「輝く熱意、燃ゆる魂、そこに光がある、そこに希望がある……」
 急に詩的なことをいいながら筒にスッて入るマッダラー=マッド=マッダラー。
「かつて始まりには何もなかった。奇しくもこの世界と同じ名前である混沌があるだけであったという。
 しかし、その場所に光が生まれ、そして溢れるエネルギーから世界は広がったのだと。
 世界の始まりが光から生まれるのと同じように、人の始まりも光から生まれるのだろうか」
「着火」
 メルーナが火を入れると、立て続けに散発の花火が打ち上がった。
 鹿ノ子式ツートンカラーで輝く花火、普段まず見ないダブルピースマッダラー型に開く花火、そしてその中心で白と金(?)カラーに大爆発する風牙花火。
 カムイグラの夏祭りが、クレイジーさを増していった。

「わああ、すごいや! 混沌には色んな花火があるんだねぇ!」
「そうだよ混沌の夏はすごいよイーさん! はい! ボクもでかくて強い花火になりたいです!」
 イーハトーヴ・アーケイディアンとリュカシス・ドーグドーグ・サリーシュガーもまた、そんなクレイジーな花火になるべく大砲へと入っていった。
「あのね、その…可愛いやつに、なりたくって」
「きっとイーさんならとびきりカワイイ花火になれますよ」
「上手くできるかわからないけど…そしたらリュカシス、見ててくれる?」
「モチロン、瞬きせずに目に焼き付けますネ」
 二人かわりばんこで発射された花火はかわいらしいパステルカラーの花と力強い爆発のような花火になって夜空を彩った。
「年始には海洋で花火を作って、夏には豊穣で花火になって。
 花火の思い出がまた一つ増えて嬉しいデス!」
「花火になるのって、大変なんだね。
 でも、うん、君とまた一つ思い出を紡げて、嬉しいな」

「空を飛べるってことだよね、やるやる…!
 あたしもあんなに綺麗に咲けるんだよね…♪」
 メル=オ=メロウはウキウキ気分で大砲に飛び込んだ。
「やるならどこまでも高く、綺麗にね…♪
 ……あ、でも痛くないって言ってたけど意外と怖いかも」
 とかいってる間に勢いよく空へ吹っ飛び、メルはハート型の鮮やかな花火になった。
「うおおお! こりゃ御国式人花火じゃねーか!
 こりゃオイラもかっとんで夜空に大輪のアザラシを咲かせるしかねーな!」
「はっはっは!拙者色々見聞を広めてきたつもりであったが人が花火になるというのは初めて聞くでござるなぁ、いやはや本当に世界は広い!」
 そこへ更にワモン・C・デルモンテとべろんべろんに酔っ払った如月=紅牙=咲耶がそれぞれ入っていき……。
「僕自身が祭の華になるという事だ。そいつぁ――やるっきゃねぇだろ?」
 更に篠崎 升麻までもが入っていった。
「オイラはアシカじゃねぇぇぇ!」
 空にぶちまけるアザラシ花火。
 その隣にでっかく広がる『てへぺろ☆ダブルピース』花火。
「見せてやるぜ、逆転魔術サヨナラ花火の美しさってやつを。
 そして拝め、これが色使いの生き様だ!!」
 さらには1680万色に輝く升麻花火が炸裂した。

「誠司、一緒にいくぜ!」
「えっ――」
 もう自分は二度も打ち上がったからいいだろって顔して体育座りしていた三國・誠司が、ワモンにひっつかまれて大砲に詰め込まれた。
「まってくれ僕は設計図を解読したいだk――あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"!?!?!?!?」
 空に開くミクニダブルピース。
「そろそろ祭りもクライマックスだね。手伝うよ」
 煙ふいて落ちてきた誠司をクッション性のめっちゃ高そうな胸でキャッチしては大砲に再装填。
「暴れると落とすかもだからじっとしててよね~。よし、再装填完了しました。ド派手にもういちどいってらっしゃ~い」
「あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"!?!?!?!?」
 からの再びキャッチアンドキャノン。
「あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"!?!?!?!?」
 からのみたびキャッチアンドキャノン。
「あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"!?!?!?!?」
「うんうん、御国式大筒を完成させる為の研鑽が進んでいるようで何より。今日のボクは良い仕事をしているかもしれないね?」
 ふうと汗を拭うラムダ。その横で海嘉村ちゃんも汗を拭った。
「こんなに人を飛ばしたのはミクニ大戦以来だね。小生もやり遂げた感じがするよ」
「ただで返すと思うか」
 後ろから羽交い締めにする誠司。
「最後は君も一緒に――いや全員一緒にいくぞ!」
「「よっしゃあ!」」
 全員一斉に大砲に飛び込むと……。





「「「「たーーーまやーーーーーーー!!」」」」

成否

成功

MVP

なし

状態異常

なし

あとがき

花火って本当にいいものですね

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