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シナリオ詳細

あけおめ豊穣ぶらり旅

完了

参加者 : 41 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●凧あげ唄
 十二支巡って一回り
 今年はなんの干支じゃろな
 子・丑・寅・卯・辰・巳、午に未申、酉が飛んだら戌亥は走る
 今年は丑の年じゃわいカンコー様も恵比須顔
 餅を割りましょ汁粉にしましょ
 ほうやれほうやれほうやれほい


「……豊穣には神社と呼ばれる神殿があるそうね」
『無口な雄弁』リリコ(p3n000096)はふしぎそうにまばたきをした。
「……他にも初詣や鏡開きといった独自の風習があるみたい」
 どちらにもなじみがないのだろう。リリコは幻想にある教会の孤児院で育てられているから、よけいに。だから彼女なりにイメージしようと何度も資料を読み直している。
「……話が脱線した。つまりね、ある神社が厄除けのお祭りをするから、イレギュラーズを招待したいという依頼。イレギュラーズは神の使いと呼ばれるほどおめでたい存在だから、たくさん来てほしいみたい」
 資料をめくると、リリコは一枚抜き出してあなたへ見せた。そこにはお祭りのスケジュールが書かれていた。
 お参りをし、餅を撒き、その餅で汁粉を作って参拝者へ配る、あるいは自分で食す。簡単に言うとそういう流れのようだ。この地方では餅には魔除けの効果があり、撒いた餅を受け止めることで一年の福運を手にし、その餅の入った汁粉を食べることで神と繋がり加護を得る、というものだそうな。豊穣の祭りは食いしん坊にやさしい。
「……祀られている神様はね、カンコーさんって呼ばれてるの。気難しいけれど、面倒見のいい神様なんだって」


 豊穣へたどり着いたあなたは、馬車乗って馬車乗って歩いてまた馬車乗って、ようやく目的地についた。低くも深く静かな山の入口だ。石段が頂上まで続いているのが見える。木々はどれも両腕に余るほどの太さで、この神社が古くから大切にされていることがわかった。ここへ着く前に雪が降ったのだろうか。参道の玉砂利は白をはみ、肺が凍るような冷たい空気があなたを出迎えた。
 石段を登るにつれて視界が開けてくる。みずみずしい緑を保った山々。ふもとにある村からは参拝客らしき蟻のような行列が。そしてしだいに冷えてくる体。綿あめみたいに真っ白な息。だが、境内に入った瞬間、ふわりと真綿でくるまれた気がした。境内ではあちこちでかがり火がたかれ、中央から少しそれた場所には大きな焚火。参拝客が焚火へほうり込んでいるのは、古くなったお守りやお札だ。さてどうするかとあなたは辺りを見回した。

GMコメント

ま、まだ新年、まだ。うん。
いろいろ混ざってますが気にしないでね。豊穣だもの。

●書式
一行目:同行タグ または空白
二行目:行先タグ
三行目:プレ本文

●行先タグ
【御参】
神社で御参りします。主祭神はカンコーさん。とても古い神様です。
だいたいなんでも叶えてくれるので、自由に今年の抱負を誓ってみましょう。
【餅撒】
参拝客へお餅を撒きます。お餅は個別包装されてるので落っこちても安心。お餅を拾う側でもいいですよ。
【鏡開】
お汁粉を作るもよし、配るもよし、食べるもよし。ぬくぬく汁粉であったまりましょう。

  • あけおめ豊穣ぶらり旅完了
  • GM名赤白みどり
  • 種別イベント
  • 難易度VERYEASY
  • 冒険終了日時2021年01月27日 22時15分
  • 参加人数41/50人
  • 相談7日
  • 参加費50RC

参加者 : 41 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(41人)

ワルツ・アストリア(p3p000042)
†死を穿つ†
ヨタカ・アストラルノヴァ(p3p000155)
楔断ちし者
奥州 一悟(p3p000194)
彷徨う駿馬
ポテト=アークライト(p3p000294)
優心の恩寵
リゲル=アークライト(p3p000442)
白獅子剛剣
武器商人(p3p001107)
闇之雲
古木・文(p3p001262)
文具屋
ナハトラーベ(p3p001615)
黒翼演舞
ヴァレーリヤ=ダニーロヴナ=マヤコフスカヤ(p3p001837)
願いの星
ゴリョウ・クートン(p3p002081)
黒豚系オーク
辻岡 真(p3p004665)
旅慣れた
エレンシア=ウォルハリア=レスティーユ(p3p004881)
流星と並び立つ赤き備
札貫 リヒト(p3p005002)
タロットも任せとけ
マリア・レイシス(p3p006685)
雷光殲姫
ルチア・アフラニア・水月(p3p006865)
鏡花の癒し
鬼城・桜華(p3p007211)
子鬼殺し
レイリー=シュタイン(p3p007270)
ヴァイス☆ドラッヘ
ミスト(p3p007442)
トリヤデさんと一緒
ミスティ(p3p007447)
深き森の冒険者
小刀祢・剣斗(p3p007699)
新時代の鬼
黒影 鬼灯(p3p007949)
やさしき愛妻家
モカ・ビアンキーニ(p3p007999)
Pantera Nera
鵜来巣 冥夜(p3p008218)
無限ライダー2号
箕島 つつじ(p3p008266)
砂原で咲う花
一条 夢心地(p3p008344)
殿
鏡禍・A・水月(p3p008354)
鏡花の盾
アーマデル・アル・アマル(p3p008599)
灰想繰切
豪徳寺・美鬼帝(p3p008725)
鬼子母神
鈴鳴 詩音(p3p008729)
白鬼村の娘
星影 向日葵(p3p008750)
遠い約束
豪徳寺・芹奈(p3p008798)
任侠道
エミール・エオス・极光(p3p008843)
脱ニートは蕎麦から
イロン=マ=イデン(p3p008964)
善行の囚人
バーデス・L・ロンディ(p3p008981)
忘却の神獣
ニル(p3p009185)
願い紡ぎ
ウルズ・ウィムフォクシー(p3p009291)
母になった狼
暒夜 カルタ(p3p009345)
花合わせ
耀 澄恋(p3p009412)
六道の底からあなたを想う
イズマ・トーティス(p3p009471)
青き鋼の音色
型破 命(p3p009483)
金剛不壊の華
形守・恩(p3p009484)
柳暗花明の鬼

リプレイ


 ワルツの視線の先で、大きな鳥がくるりと輪を描いた。なんの鳥だろうとワルツは目を凝らす。

 空は白に近く、刷毛で書いたような薄い雲が風に吹き散らされている。寒い、寒い。そうつぶやきながらバーデスは背の赤子をゆすりあげる。赤子の無邪気な笑い声が耳に心地よい。最後の石段を登れば、ほら、そこは神域。

「リヒト様」
「なんだ」
「私の抱負を聞いていただけますか」
「かまやしねぇが、そういうのは神に祈るもんじゃないのか」
「そうです。その立会人になっていただきたいのです。リヒト様はストイックな方ですから、私の気が緩んでいたら喝を入れてくださるでしょう?」
「おいおい……」
 男は携帯灰皿へ煙草を押しこんだ。
「俺がストイックだぁ? 変に買いかぶるなよ冥夜。俺はただ、滅びの日が怖いだけだ。必要に迫られた時、無力でいるのが嫌だ……」
 それだけだ、と男は自分の唇を撫でた。口寂しいのだろう。そんなリヒトに首を振ってみせる冥夜。
「そうやって自分の芯を持ってらっしゃる所が頼もしいのですよ。私は流されやすい。特異運命座標という新たな絆で、私は多くの人と出会い、貴重な経験を重ねることができました。しかし――」
 冥夜は目元を険しくする。
「そのぬくもりに漬かっていた気がしてたまらないのです。……こうしている間にも兄はこの豊穣のどこかで暗躍しているかもしれない。新たなる年、今年は勝負の年となる――否、勝負の年と”しなければ”ならない」
「……家内安全無病息災」
「は?」
「俺の願いはこうよ。酒飲んでヤニ吸ってのんびりしながら、豆ダヌキたちと遊んでやれる、おまえがいつでも帰ってこれる日々を。ま、肩に力入れずにがんばれや」
 冥夜は一瞬泣きそうな顔で笑った。
「カンコー様、私は兄の孤独を祓います。どうかその道行を御守りください」

 華やかな振袖を着て、エレンシアとレイリーが境内を歩いている。
「ちょっと歩きにくいな、これ」
「そうだね」
 まっすぐに参道を進み、神社の前まで来る。渋い色で染め上げられ昼なお暗い神社はどこか圧迫感がある。エレンシアは顎に手を寄せた。
「豊穣ではこういう慣習がねぇ。今年の願いか。うーん、そうは言っても大体いつも同じような願いではあるが」
「1年の最初に今年の願いを祈るってのもいいんじゃないかしら?」
「神ってやつぁ信じちゃいねぇが、決意表明的なもんでよけりゃ、ってとこかねぇ」
「そうそう、そんな感じ。神様がいたら儲けものよ」
 レイリーがきゃらきゃら笑う。
「神様ってのがいるなら効果ありそうだし、いなくても、目標を決めるきっかけになるし?」
「なるほど、一理ある」
 エレンシアは手を合わせ、祈り始めた。
(今よりもっと強くなりたい。友と肩を並べられるよう、大事な身内を護れるよう)
 その横顏を眺めながら、レイリーも手を合わせる。
(友人たちや好きな人たちが護れるように、力が……)
 欲しいとまで願いかけてそれは違う気がした。気が付くとエレンシアが手持ち無沙汰でこちらを見ている。
「エレンシアは何を願ったの?」
「え? あたしか? いつもと変わらねぇよ。わかるだろ?」
(いつもどおりってことは強くなる事かなぁ。その先に何があるんだろう)
 はぐらかすように笑むエレンシアに、レイリーはそう思った。

「ほう! 神社という神頼みをする場所があるのか! フハハハ! 何事も経験よ!」
 剣斗はずかずかと境内を行く。
「小刀祢君? 小刀祢君もお参りですか?」
「おう、桜華殿、奇遇だな! 己に恥じぬ日々を送っているか?」
「小刀祢君も相変わらずですね。おや、もしかして神社は初めてですか?」
 あちこちを楽し気に見やる剣斗に、桜華は問うてみた。堂々と「うむ」と返す剣斗に微笑みを誘われる。
「ではまず手水場に行きましょうか。ここで手と口を清めるんですよ」
「ふむ、関門のようなものか。郷に入れば郷に従えというしな」
 先人には敬意を払うのが剣斗である。彼の尺度内ではあるが。
「続いて賽銭を箱へ入れ、鈴を鳴らし二拝。そして祈りを捧げます」
「ふむ……では『愛と勇気に満ち溢れた希望を見せてくれる者共が幸福であるように』」
「小刀祢君らしいですね」
「フハハハ! なに、俺の願いはただ一つ、人々の強き『希望の光』を見届ける事よ。貴殿もそうであろう? 桜華殿?」
「私の願いは『この世界から厄災が去り、人々が幸福に生きられます様に』『子鬼共をこの世から駆逐できます様に』『……鬼楽の同胞が見つかります様に』」
「強欲だな桜華殿、いいぞ! 欲深い者は生きる意志が強い!貴殿の言う『ジパング』の『鬼楽』はそういうやつばかりなのか? 案外我らの先祖は貴殿の同郷なのではないか?」
「まさかあなたの故郷って」
「『鬼楽』だが何か?」

「寒いわ」
「すこし薄着ですものねルチアさん」
 真っ白な息で指先を温めながら、ルチアはまっすぐに参道を行く。その隣で歩幅を合わせて歩く鏡禍。賽銭箱の前についたふたりは締め切られた扉を見つめる。
「十字を切って祈ればいいのかしら?」
「えっ、いやそれはどうでしょう?」
「でも神社って教会みたいなものよね。作法は良く知らないけれど、こういうのは気持ちじゃないかしら」
「ん、んー、たしかに言われてみればそんな気も……いややっぱり十字を切るのは違います、きっと」
「どうすればいいのかしら」
「えっとたしか、前の世界では……」
 頭の中をひっかきまわし、鏡禍はようやく答えにたどり着いた。
「二礼二拍手一礼といったはずです。2回お辞儀をしてから2回手を打って、お祈りをしてから最後にもう一度お辞儀をするんですよ。元の世界の知識なのでここで正しいかはわかりませんが」
「なら、それでやってみよう?」
「そうですね。……違ってても許してくれる寛大な神様だといいな」
「何か言った?」
「いえ、なにも」
 打ち鳴らされる手拍子、ふたりは瞼を閉じた。
(隣の彼女が幸せな時を過ごせますように……)
(優しい彼の人が、どうか幸いでありますように……)
 同時に瞳を開け、なんとなく見つめあう。
「どんな願い事をしたの?」
「そうなったらいいなあということを、一番に」
「そう、私も同じ」
 くすりと笑いあい、ふたりは暖を取るために焚火の方へ歩いて行った。

「わっふー! 僕、神社に来たの初めてかも! お餅とかもすっごく気になるけど点t年まずはお参り? なんだよね!」
「うん、やっぱり神様にはちゃんと挨拶しないとね。はしゃぎすぎてはぐれないようにしてね? ミスト」
 飛ぶように走っていくミスト。そのあとをゆっくりついていくミスティ。そして大きな賽銭箱にお金を入れる二人。
「お願いするのにお金がいるんだね」
「豊穣の神様って意外と現金」
「たくさん払ったら願い事をたくさん叶えてくれるのかな?」
「どうかな。それはなにかちがうんじゃない? それと、願い事は一つだけだからね?」
「わ、わかってるよ。わかってるもん、そーゆーのは!」
 ミストはぎゅっと手を組み合わせ、目を閉じて急いでお願い事をした。ミスティもつられるように手を組みこうべを垂れる。
(ミストがこのまま……ずっと笑顔で過ごせますように)
「ミスティは何を願ったの?」
「僕の願い? ……秘密、こういうのは口にしない方がいい、とか言うからね。まぁ『ミストにしつこく絡まれませんように』とか祈っても良かったんだけど?」
「え、そんなあ!」
「ふふ、冗談だよ」
「つまりほんとは違うお願いしたってこと? じゃあ僕も話さない。来年になったら教えてあげるからね!」
「……なら、その時まで一緒にいないといけないね……?」
 ミストはぱっと顔を輝かせた。
(ミスティと、もっと仲良くなれるように……見守っててください、神様!)

 モカはさっそく御朱印帳を取り出した。境界の流星神社で入手したものだ。豊穣の神社巡りをするにあたってなくてはならない一品だ。
「良い雰囲気の神社だな。ふむ、主祭神は……火雷天神? カンコーさんじゃなかったのか? まあ神様は呼び名がいろいろあるからな、普段は愛称で呼ばれているのだろう」
 ぶつぶつ言いながら人の流れを観察する。豊穣においても、参拝は二拝二拍手一拝でよいようだ。安心したモカは参拝客の列に並んだ。
「祈る時は少し手をずらすんだったな」
 手順を確認し、モカは瞼を閉じ意識を鎮める。
(私の店が今年も繁盛しますよう……そして、この世界で普通の幸せを得て、老後に普通の死を迎えられますよう)

「やあ。綺麗なお山が見えるのじゃねえ」
 恩は広がる景色に胸を奪われた。かなうならば鳥になってこの空へ羽ばたきたい。きっと冷気が恩の体を天高く運んでくれるだろう。けれど……。
「めぐ、大丈夫か? 転ぶなよ」
 つないだ手のぬくもりはつかのまの翼よりも魅力的。恩は自分を支える命に甘えてすがった。
「登る途中は息が切れて儚くなるかと思ったけども、それだけの価値はあるのぅ」
「肝の冷えることを言わんでくれ」
「ふふ、さて、まずはお参りじゃな。みぃ、作法は分かるのかえ?」
「そういうのはよくわからん。なんせ教えてくれる奴が居なかったからな。正直に言えば神仏なんかに祈るのも殆どしたことがな……」
 恩が人差し指を命の唇へあてた。
「せやったらこれがみぃのはじまりにしようや。ふたりでいろんなもの見て行こう。ウチ、ずぅと遊郭におったから外の世界が興味深いのじゃよ」
「……そうだな。己れも知らないことが多いからなぁ。ゆっくり二人で見て回ろうぜ」
 焚火へ当たり、神職を見つけ、声をかけて神社の縁起を話してもらう。天候を操るほど霊験あらたかな主祭神ならば、願い事をしないほうがもったいない。ぎこちないなりにふたりは作法通りの流れを終え、祈るのは互いの無事と安全。明日が明日のまま来ますようにと。
 やがて命は境内を見回した。
「綺麗なべべがいっぱいだな。めぐも着飾ってくりゃよかったのに」
「もう化粧はいややわぁ、よしなんし」

 ご神木、というのだそうだ。故郷を遠く離れた豊穣で、樹を神とあがめる習慣があるということに、アーマデルはすなおに感心した。彼にとって神とは巨大な樹木の姿をした医神であり、その太く頼もしい幹と大きく広がる枝を見上げているだけで満たされる思いがした。
 この地の神に挨拶をするなら、やはりこのご神木だろう。己の心の命ずるまま、アーマデルは冷たい地面に跪いた。
「かつては医神であった死神が眷属、薬と健康の影、毒と病を司るもの。ねじれた一翼の蛇の使徒が、この地の心霊に新年のご挨拶を申し上げる」
 アーマデルはうやうやしく柘榴の果実酒を供えた。
(願い…願いか…。俺一人では足りないもの、そうだな、友人が欲しい…)

「願いを叶えてくれる神様がいるって聞き、やってきました! カンコーさんってどんな神様でしょうリリコ君!?」
 朝顔がばっと振り向いた先で、リリコはジト目で(考えるときの癖らしい)答えた。
「……学問と農耕が本業」
「えっ、恋愛成就は!?」
「……副業でやってくれる。豊穣の神様ってゆるいから」
「ふくぎょう。ええ、いいですそれでも。今年はがんばらないといけないので! どんな神様だろうと、頼みたい所なんです!」
 朝顔は作法を終えると三回お願いした。
(好きな人の一番になりたい、好きな人の一番になりたい、好きな人の一番になりたい……! 聞いてますか神様!)
 お参りを終えておみくじを引くと、大吉。

「ほへー、ここが豊穣っすか……ほほー、こりゃまた独特な雰囲気っすね」
 ウルズはさっそくめかしこんでみた。郷に入れば郷を着よ? 豊穣文化にくわしくなるには、まず自分が染まることが大事。形から入るのは重要なのだ。
「あっ、この帯ってやつけっこう苦しいっすね! 髪そこまで結うんすか!? いたいいたい!」
 ひと悶着あったものの。
(お、なかなかいい感じじゃないっすか!)
 スタンバイオーケー、しゃなりしゃなりと歩きながらウルズは境内を見回し、作法を習得。ぱんぱんと大きな柏手響かせ。
「えーとえーと、あ! 恋愛成就! 料理の習得! 豊穣へ早くなじめるように、あとあと……おわー兎白がつっかえてる! 退散!」


 神社の屋根の上から持ちがばさりと撒かれる。人ごみの合間をしゃしゃっとすり抜けていく影、カルタだ。すでにポケットは餅でパンパン、なおも獲物を狙い鋭い瞳をきらんと光らせる。
「お餅っていいですよねー。保存は効くし、お腹にたまるし、精はつくし。つきたてのお餅の、柔いのが好きなんですけどぉ、カチカチに固まったお餅を焼いた時の、ひび割れて中から膨らむところも好きですぅ」
 そう、お餅はいいものだ。なにしろたくさん拾えば食費が浮く! 神様とご縁もできる! カルタは新年だからって浮かれたりしない、ケチくさいとか言うなそこ! だって神様はちょっと不出来な子の方が可愛いに決まってるのだし。

 拾った物を食べると祝福がある、というのがニルにはちょっと解せない。
 だって地面に落ちたものは食べないのが普通なのに。なんだかとっても不思議です。不思議と言えば、お米をついたらお餅になるのも不思議です。
 それがもち米という特別な米だと知って、ニルはすこしだけ合点がいった気がした。
「ひええ……」
 餅をつめた籠を胸に抱き、神社の屋根へ上る。意外と高いし、足元を冷たい風がさらっていく。
「が、がんばらないと」
 遠くの人へも届くように。おいしくなぁれ! おいしくなぁれ? あれ、いいことありますように、かな? でもおいしいのは幸せだから、おいしくなぁれでいいのかな? ねえ、カンコーさん?
「おいしくなぁれ」

「はいはい、お餅が欲しい方はこちら、わわわ、わっ!」
 イロンへ参拝客が殺到する。さながら年明け福袋初売りの如し。しかしそこはイレギュラーズ、もみくちゃにされる寸前で次々と餅を配っていく。早い。早すぎて動きが見えないほどだ。
「ふふふん、この程度ワタシの敵ではないのですよ。あ、お餅の補充お願いします!」
 近くを通りかかった神職へ空っぽになった籠を押し付け、自分は新しいものを受け取る。そして再び餅を配る。その目は駅前のベテランティッシュ配りより的確。大人から子供まで、まだもらってない人を優先。金の神が風になびき、豊穣神の使いを思わせる。
「神使としてお役に立てるのなら、こんなに嬉しい事は無いのです!」

「なーーーーーーっはっはっは! 麿がぶわーーーーーっと撒いてやるゆえ、大船に乗ったつもりでどんぶらこっこじゃ!」
 いいぞー! キャー、殿ー! こっちにもくれー! 一条の周りには人だかりができている。祭り好きの豊穣人に一条の懐の広さはウケたようだ。
「ほーれ右じゃーーーー!」
 わっと人波が動く。
「次は左じゃーーーーー!」
 事前に予告することによって、けが人を出さないよう配慮する一条。自分自身、心から楽しみながら餅撒きを続ける。そうこうしているうちに、小さな兄妹が人ごみから押し出された。
「良い良い。皆まで言わずともわかっておる」
 包装紙にさらりとサインを書き付け、兄妹へ渡す。子どもたちの顔が輝いた。

「お餅をみんなに配るのね? 私頑張るのだわ!」
「ああ、そうだとも。共に頑張ろうね、章殿」
「鬼灯君……」
「章殿……」
 舞台の幕は上がった。黒衣の忍に餅撒きなどお茶の子さいさい。木々の枝を縫い、時に屋根へ上り、次々とめまぐるしく場所を変えて餅が均等にいきわたるよう気をつけながら、手裏剣でも撒くように餅を撒き続ける。
「おもちーおもちー♪」
 長月でも連れてくるべきだったかと考える鬼灯の胸元で、章姫が歌っていた。
(かわいいっ!)
「鬼灯君!? 籠の持ち手がべきって言ったのだわ!?」
「問題ない」
「そう? あ、上手に投げられたのだわ! 嬉しいのだわ! ……みんなにもお餅持って帰れないかしら……」
 問題ない。

 何度同じ道を歩いても、特別な人と一緒なら違う景色に見える。
「君と一緒だと飽きないね! 振袖もいつも通りよく似合ってる! そ、その……綺麗だよ……」
「ふふ、ありがとうマリィ。貴女のもとってもよく似合っていて素敵でしてよ」
 ヴァレーリヤは深い青緑、マリアはやわらかな紫の振袖。大判の花柄が二人によく似合っている。
「む! ヴァリューシャ! 餅撒だって! 一緒に挑戦してみないかい? 拾ったお餅はもらえるんだって!」
「餅撒! 良いですわねー! 行きましょう行きましょう! きっと宿の方にお願いしたら、何か作ってくれるに違いありませんわっ!」
「ふふ! そうと決まればたくさん拾って帰らなきゃね!」
 気合を入れた二人は餅撒の広場までやってきた。
「結構盛大にばらまくんだね!? 足元に気をつけ……」
「ふふん、大人げないけれど、このお餅も頂戴致しますわー! わっわっ、ごめんなさいどいて下さいまし!」
「ヴァリューシャ!」
 倒れかけたヴァレーリヤをマリアが抱き留める。ふわりと赤い髪が香った。輪郭が滲むほど近くで、ふたりは見つめあう。
「……怪我はないかい?」
「あ、ありがとう……」
「そ、そのごめんよ」
「マリィこそ大丈夫ですの?」
 ぎくしゃくしながらヴァレーリヤはマリアの胸に頭を預けた。
「ぷっ、それにしてもいっぱい取ったねヴァリューシャ」
「ええ、帰って料理してもらいましょう。私、きなこが付いたやつが良いですわー!」

「あ、いたいたリリコちゃん。はい、これお年玉」
「……ありがとう。餅撒きに参加したのね」
「うん! あっはは、激戦だった! そうなんだよ。懐かしいなあって思ってさ。少し本気出して拾う事にしたんだ。ギフトはなしでどこまでいけるかチャレンジってね! 袋型の鞄を広げてキャッチしたり、落ちたのを拾ったりしてけっこう粘ってみたけど、まあざっとこんなものかな。ふふふっ、楽しかった~」
「……20はあるわ。お姉さんもきっと喜ぶわね」
「そうだね、姉ちゃんの野菜とあわせて雑煮にしたり、砂糖醤油を塗って焼いたり、想像するだけでよだれがたれてくるよ。それじゃあ俺は戻るよ。また今年もよろしくね」
「……こちらこそ、よろしく」

 まだ年端もいかない幼児が、餅撒きの広場で左右を見回している。餅を取ればいいことがあるのだと親から教えられ、幼いなりに手を伸ばす。だがその手は空を切ってばかり。あううと失望の声がこぼれる。その時、風が舞った。白と赤の餅が、続けて黒い羽が踊る。振り向けばそこにはナハトラーベの姿があった。
「ーーー」
 地面すれすれまで急降下し、幼児の手にしっかりと赤い餅を握らせると、ナハトラーベはまた空へ戻る。凍りついた冬の空が彼女をくっきりと彩る。カンコー様とやらの功徳は既に賞味済み。ぷっくり焼けた餅も、つきたてのやわこい丸いのも、汁粉だって何杯も。その返礼を彼女はしているのだ。神も人も持ちつ持たれつ、餅だけに。

 お参りを済ませたリゲルとポテトは、おもしろそうだからと餅撒きに参加することにした。神職から籠を受け取り、神殿の屋根に上る。
「気難しいけど面倒見のいい神様に厄除けの餅か」
「豊穣では餅はごちそうなんだろう?」
「そうだ。リゲルなら遠くにいる人の所にも届きそうだな」
「ああポテト、任せてくれ。皆に神の祝福があらんことを!」
「神の御加護があらんことを!」
 が、しかし剛速球&大暴投。夫婦の餅撒きにひょええと逃げ出す人まで。
「はは、ちょっと力を入れすぎたな……」
「どうしようリゲル、ぜんぜん狙ったところに行かない……」
「ポテトには少し難しいかもしれないな。俺がサポートしよう。よっと」
「リ、リゲル?」
 妻の背後に立った夫は、その右手を妻のそれに重ねた。そのままぽんと手前の子どもたちへ餅を投げてやる。
「相変わらず君の手首は細いな。体も冷えているし、しばらくこうして温めていようか」
「え、そ、そんな、リゲル、ちょっと恥ずかしいぞこれは……」
 そういいながらも夫のぬくもりは抗えないほど心地いい。籠が空になると、ふたりは屋根から降りた。
「皆へ届けられて良かったな。これ、ポテトへも。素敵な一年になりますように」
 夫は涼やかに微笑みながら妻へ餅を差し出した。
「ん、リゲルにも、良い年になりますように。ふふ、これで二人とも福運ゲットだな。……とびきりのお汁粉作るから、あとで二人でゆっくり食べような」


「たまにはこうやって、きちんと手順を踏んだ客人として訪ねるのも悪くないね」
 武器商人がそう言えば、ヨタカはうれしげに微笑んだ。ふたりのポケットにはお餅が挟まっている。
「…ああ…しっかり楽しんだ…。…けど…少し冷えるな…。」
 武器商人は手を伸ばし、ヨタカの頬を包んだ。
「あたたかいかい?」
「……あんまり…。」
 くすりとふたり、笑いあう。武器商人の手は平時からひんやりしている、けれどその底にある熱を感じて、ヨタカは快い気分になった。
「……むこうで、お汁粉を、配ってるみたいだ…。…行ってみないか紫月…。」
 木の椀を受け取ると、小豆色の汁にぷっくりとした白が浮かんでいる。箸で器用に白をつまむと、もちりと伸びた。美味とぬくもりがヨタカを生き返らせる。
「紫月は、カンコー様に何を願った…?」
「小鳥はいいコだから、我(アタシ)が傍に居てやれない時に加護を与えてやっておくれね。って」
「……そうか。」
 何やらちと恥ずかしい。とうの武器商人はそしらぬ顔で楽し気に餅と格闘している。少しずつゆっくりもぐもぐと噛んでは飲みこんでいる。その様子が兎が草を食べるようで可愛らしい。ヨタカはつい笑顔になった。
「小鳥は何を願ったんだい?」
「大切な番と今年も共に歩める様に……だよ……。」
「それはなんとも嬉しい願いだ。一枚かませておくれ」
「……喜んで。」
(毎年……俺はそう願うだろう……。)
 ヨタカはまぶしい青空を見上げた。

「よいしょ」
 文は井戸から水を汲んだ。バケツへ水を汲みかえ、水がめの近くへもっていく。そこでは汁粉づくりのために誰もが走り回っていた。良い神社だ。神域の研ぎ澄まされた空気。人々の熱気。泰然としたご神木。年月を感じさせる石畳。
「よいしょっと」
 重いバケツを持ち上げ、水がめへ流しいれる。
「これでいいかい、ゴリョウさん」
「おう、おつかれさん! ちっと休憩しててもいいぞ!」
「そうするよ、ありがとう」
「ついでに試作品の感想をくれるとありがてぇ!」
「いいのかい? さっきから気になってたんだ。
 ゴリョウは満面の笑みを浮かべ、文を振り返った。
「ぶはははっ! そういうと思ってたぜ! 俺が作ったもんを皆が楽しく食ってくれりゃあ、それ即ち俺にとって縁起物ってやつよ!」
 というわけで、ゴリョウ特製ちょいたしアレンジのお披露目。
「風味も変わって美容にも健康にもいいトッピングってのがお汁粉にもあるんだぜ!」
 と言って小皿で並べたのは、『すりごま』『ココナッツミルク』『無糖ココア』『抹茶』『バター』の5種。
「うまい、特にバターにコクがあって、罪の味がする」
 文はごくりと唾を飲んだ。
(なんだか日本に戻ったような懐かしい気分になるな)
 「俺にもひとつくれ!」と声が飛んだ。文は椀を取り、イズマへ渡す。たしか先ほどまで汁粉を配り歩いていた人物だ。引き締まった精悍な体からは一仕事終えた男の持つ雰囲気がにじみ出ている。
「どうぞ」
「感謝する!」
 一口、汁をすすると、イズマは目を閉じて味わった。
「汁粉と言うのは初めて食べるが……美味しいな! 温かくて優しい甘さ、幸せな気分だ」
 文が目を細めた。
「なら餅も食べないと」
「おお、これはまた格別な美味さだ。食べ応えがあり、体が温まる。汁粉を食べて加護を得るというのは少し特別だけど、日常生活に深く紐づいた文化って感じがして、興味深いな」
「もしかして豊穣は初めて?」
「ああ、一度来てみたかったんだ……!」
「それなら境内を案内しようか。ちょうど手が空いたところだし」
 文は微笑み歩き始めた。
(自分がめでたい存在とは思えないけれど、このような交流の機会が得られるのは、嬉しいものだね)

(この雰囲気元居た世界を思い出すわ)
 爽快な空気の中にたたずみ、つつじは深呼吸をする。だけど……。周りの人々に会釈されていることに気づき、つつじはあわてて自分も会釈を返した。
(……今のウチはイレギュラーズなんやなぁ。せやったら神使のひとりとしてがんばったる!)
 さっそく割烹着を借り、よしと気合を入れる。
「お汁粉作るで! 食べるで!」
 冷え切った体を料理をしつつ火で温め、大鍋いっぱいに作り上げた汁粉を笑顔で配る。最後の一杯は自分用だ。
(雪が降った日の朝の空気、めっちゃ好きやねん。透き通ってるっていうか、なんというかそれと一緒にお汁粉味わうのはやっぱり最高やね! 改めて、がんばらんとなぁ……)

 両手にたくさんの餅を抱えているのは豪徳寺親子。
「……さすがに…拾いすぎたか」
「フフッ、そのぶんお汁粉にして皆さんに福を配るのよ。こんな立派な鏡餅があるもの。いっぱい美味しいお汁粉を作ってあげるわ!」
 美鬼帝がばちんとウインクした。一方の芹奈は、頭のアンテナが汁粉という単語に反応しぴこぴこはねている。
「ほぅ…お汁粉…成程成程…」
「芹奈はお汁粉が大好物だったわよね。少し待っててね。食通の芹奈でもうなるような極上のお汁粉を作ってあげるから」
「……食通とかではないのだが。…まあ、親父殿の料理を毎日食っていると…な」
「あら、うれしいことを言ってくれるわね。ウフフッ、張り切っちゃうわ!」
「…うん…では拙は邪魔をしないよう…汁粉の食べ比べをしてくる」
 というわけで究極の汁粉を求めて旅立った芹奈。ゴリョウのちょい足し汁粉を完食、地元民の汁粉を賞味し、つつじの汁粉ももちろん食べる。
「ん…やはりお汁粉は美味い…。皆のお汁粉はどれもが一級品……甲乙つけがたい美味しさだった」
 懐紙で口元をぬぐいつつ、芹奈は美鬼帝のところへ戻っていった。顔立ちは怜悧な美貌のままアンテナだけぴこぴこと喜び跳ね回っている。
「はい、お待たせ。美鬼帝特製お汁粉よ。お餅は二つ入れておいたわ」
 ていねいに焼いた餅の香ばしい香りが漂ってくる。
「…これぞ『母の味』。いや、親父殿は親父殿なんだが。ともあれ、お汁粉美味しかったよ、親父殿」

(神様なんて……あまり信じてないの……)
 詩音は内心つぶやいた。今日ここへ来たのはお汁粉を食べるため。お賽銭もなし、お祈りもなし。でもそれでいい。何を信じるかは詩音の決めること。
 お餅の二つ入った木の椀を受け取り、詩音はまじまじと中身を見つめた。
(お汁粉……)
 湯気の中思い浮かぶのは母との思い出。冬の、この時期になると、母はいつもこれを作ってくれた。そして詩音はそれが大好きだった。とろみのある小豆餡の汁がゆっくりと五臓六腑を温めてくれる感覚、お餅の素朴な甘みと餡子の優しい甘みの二重奏。何より、お椀を両手で持つと、じんわりと伝わって心まで温かくなってくる。神様よりずっと、信じられるぬくもりが。

 澄恋はちゃーんとわかっている。わかりすぎるくらいわかっている。
 お餅はサイズはかわいいけれど、食べ方によってはかわいくないカロリーになることを。新年だし、ちょっとくらい、ちょっとくらい、なんて自分に言い訳をしていたら、いつのまにか食べ過ぎていること。そして水着舞い飛ぶ夏の為に、しぬほど苦しい思いをしなきゃいけないことだって!
 わかってるんだけど!
「お汁粉ひとつくださーい」
 それ何杯目? だってだって美味しいんだもん。食べないなんてもったいない。いやむしろ食べないことは犯罪だ。冬に食べるお汁粉は最高、わかんだよね。つまりこれは不可抗力。焚火に当たりながら食べる罪の味。次はどこの汁粉にしよう?

「いらっしゃい、いらっしゃい」
 屋台の奥でエミールが手招きしている。辺りにはいくつも木の椅子が置かれ、一目で飲食用のスペースだとわかる。餡子の甘いにおいに餅の焼ける香りが食欲をそそる。歩き疲れた親子連れがよいせと腰を下ろした。
「はい、お汁粉3つね。ゆっくり食べてね。餅が喉につかえないようによく?み切るんだよ?」
 焦げ目をつけた餅を放り込み、塩昆布を添えた椀をにこやかに渡す。
(塩昆布を食べたあとのお汁粉はまた違った味わいがあって美味しいんだよね)
 エミールは片目をすがめて手にした餅を見つめた。
「それにしても、お餅に魔除けの効果があるんだ。餅撒きやお汁粉にもそういう意味があるなんて知らなかったよ」


 ふわりと浮き上がった一悟の手の中に次々と餅が納まっていく。
「へへっ、いただき」
 一悟は自分の分をポケットへ入れると、残りはばらばらと参拝客へ落した。
「あけおめだぜ! おまえらにもいいことがありますように!」
 ポケットというポケットを膨らませ、ついでに空のまま放置されていた籠を拝借して餅をつめていく。
「ありがとう神様。大事に食わせてもらうぜ。何せ餅は非常食だしな」
 食費がかさむ育ち盛り、受け取った餅は大事に食べるつもりだ。
「でも恩返しにゃちょーっと足りないかな」
 そうつぶやくと一悟は、音を立てて手を打った。今度はせっせとゴミを拾いだす。
「神社だしな。やっぱ終わった後はキレイにしとかないと」

成否

成功

MVP

奥州 一悟(p3p000194)
彷徨う駿馬

状態異常

なし

あとがき

おつかれさまでした。豊穣での一時はいかがでしたでしょうか。

MVPは特別よい子なあなたへ。いいことがありますように。

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