PandoraPartyProject

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過去は永遠ならず

 彼らは喪失者たちだった。
 誰かを、何かを、失った者たちだった。
 それを取り返すために、過去を永遠とするために戦っていた。
 だがその戦いは、今を生きる者たちの勝利に終わった。きっと、それだけのことだったのだ。

「片付いた……か」
 聖騎士たちとの戦いを終えた亘理 義弘(p3p000398)がぽつりと呟けば、周りの仲間たちも戦闘を終えた様子だった。
 聖騎士たちの対応は兎も角、遂行者やグラキエスと戦ったチームは負傷者も多い。だが死者は出ていないようで、ピリア(p3p010939)とアンバーはほっと息をつく。
「なんとか戦い抜いたのです。むん」
「そうですね。お疲れ様です、ピリアさん、皆さん」
 すると、庭園の方からセララ(p3p000273)が歩いてくる。
「そちらはどうでしたか?」
「うん、勝ったよ。ネズミとも、最後は『友達』になれたかな……」
 空を飛んでゆっくりと降下してくるカイト・シャルラハ(p3p000684)
「奴も遂行者だったんだろ? 刻印を受けた以上、その性質は歪められる。魔種と同じで不可逆の存在だ。そんな存在を創り出した奴がいる」
「ルスト、だね」
 そう、すべての元凶にして巨悪。ルスト・シファーだ。奴が権能をばらまかなければネズミ(ズィール)のような不幸も生まれなかった。ナジュドのような人間だって、きっと産まれなかったろう。
「っと、他の仲間も戻ってきたみたいだな」
 アーリア・スピリッツ(p3p004400)とメディカ、それに冬越 弾正(p3p007105)アーマデル・アル・アマル(p3p008599)、そしてスモーキーたちだ。
「皆理想を求めてた。あるいはそれだけのことだったのかもしれないわねぇ」
「だとしても、叩き潰すだけです。お姉様」
 それがどんなに可愛らしくとも、傷つけて得たものだから。奪って作ったものだから。
 この世界に対しての、不正義であったから。
「クロームさん……あの人は、これで満足だったのかな」
 呟くスモーキーは煙草を口にくわえ、そして苦笑する。
「まあ、過去のあの人は戻っちゃこない。俺たちは今を生きるしかない……って所か」
「そういうことだな、スモーキー殿」
「飲みに行くなら付き合うが……それより先にやるべきことがある」
 弾正とアーマデルは頷き合う。この状況を作り出した存在。つまりルストに一発くれてやるというミッションを思ってだ。
「そうだな。ルストには目に物見せてやらないと」
 天目 錬(p3p008364)ファニー(p3p010255)が歩いてくる。
「ああ……これで、俺たちの『語らい』も終わったんだ。だから」
 小さく呟き頷くファニー。
「奴に『生き様』はくれてやった。だからもうこれでいい。俺たちは前に進むんだ」
 カイト(p3p007128)がそう呟くと、皆もまた、頷いたのだった。

「グラキエスは……」
「はい。倒しました。最後に、本当の名前も聞けましたし」
 ムサシ・セルブライト(p3p010126)ユーフォニー(p3p010323)が顔を見合わせ、互いが無事であることに安堵した。
「神様なんておらんのよ。それを証明しただけ」
 火野・彩陽(p3p010663)が弓を肩にかけて、歩き出す。
 その歩みに続くようにして、観音打 至東(p3p008495)も歩き出した。
「只人を斬るのに、奇跡はいりまぬ。グラキエスもまた、只人であったのでしょう」
 グラキエスはただ、自らの母との再会を望んでいた。
 そのために力をもち、人を集め、巨大な組織を作り上げていた。
 だがそうして集めた人々も、グラキエスが倒れたことによって実質的に瓦解することとなるだろう。なにせ、聖骸布の力が失われつつあるのだから。
 エクスマリア=カリブルヌス(p3p000787)イズマ・トーティス(p3p009471)が頷く。
「ルストを、倒そう」
「ああ、この悲劇を作った元凶を」
 倒そう。
 神と呼ばれた、偽物を。

 ※天義にて、聖騎士グラキエスを倒し星灯聖典を壊滅させました!


 ※神の王国に対する攻撃が始まりました!!

 ※『プルートの黄金劇場』事件に大きな変化があった模様です……

これまでの天義編プーレルジール(境界編)終焉の兆し(??編)

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