PandoraPartyProject

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クリスタル・ヴァイス III

 ――鉄帝の地下を巡る地下道。
 それは噂によればグラウンド・ゼロという名称であるらしい。
 かの地下にはフローズヴィトニルの力が眠る。
 新皇帝派はどこから情報を嗅ぎつけたか、かの封印を緩めんとし。
 六派閥はこれ以上大寒波を齎すことは許されぬと封印の奪取に着手した。
 そして。
「エリスよ。イレギュラーズちゃん達が――」
「はい。どうやら……戦いは終わったようですね」
 エリス・マスカレイド(p3n000293)オリオン(p3n000257)は語る。その戦いは遂に終息を迎えた――と。裏ではジーフリト計画というもう一つの戦いも行われているのだが……そちらはまだ最中。ひとまずさておき、だ。
 結果から述べるならば。新皇帝派組織『アラクラン』の総帥フギン=ムニンが現れた地では惜しくも敗れてしまったとの事である。フローズヴィトニルの欠片は奪われてしまったか……だが。
「それ以外の地域では奪取に成功した様ですね」
「おぉそうか! であれば――」
「イレギュラーズちゃん達は、冬の力を手に入れたことでしょう。
 新皇帝派が持ち去ったとしても尚に抗する以上の力がある筈です」
 フローズヴィトニルの封印が解かれれば、鉄帝にこれまで以上に酷い大寒波が到来していた事だろう――それは今度こそ鉄帝の民が耐えうるようなモノでは無かった筈だ。この国のあちらこちらで怨嗟の声が鳴り響く地獄が顕現していたかもしれない。
 しかし、一つこそ奪われたものの他の地域では勝利しえた。
 これは大きい。
 寒波の根源。
 その要を得た者達は、或いは力を手にしたと言えるかもしれないのだ。鉄帝へと襲い掛かった力の奔流の一端こそがフローズヴィトニルの欠片。ならば、欠片を手にすれば……逆にその力を行使する事も可能になるだろう。
「この国を襲った寒波が、今度はイレギュラーズちゃん達の力となる訳か――」
「はい。あくまで欠片ですから、国を包む様な規模ではないと思いますが……」
「しかし使い所によっては強力な術ぐらいにはなるのではないか?
 今頃はあちらこちらの勢力の本拠地に吉報が齎されている事だろう」
 鉄帝を苦しめた力が、今度は鉄帝を救う力となるか――?
 その力が如何にして使えるか。
 そして『何』を対象にして使う事になるかは――それぞれの勢力や、得られた者によって判断される事になるだろう。
「さて。この冬を乗り越えられるか否か……いよいよもって正念場となりそうだな」
 オリオンは紡ぐ。イレギュラーズちゃん達の成果に、胸を躍る様な熱を得ながら。

 ※<クリスタル・ヴァイス>の戦況報告が全て届きました!
 ※幾人かのイレギュラーズ達がフローズヴィトニルの欠片を手にした様です!

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