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朔日

 ――きっとその瞬間しかなかったのだ。

 その青年にとって、誰かを救わんとする瞬間は。
 だけど。それは命を燃やす代価があった。
 もしもプラックにもう少しばかり運命の余剰があれば生き残る道もあったかもしれない……
 だがプラックは最早瀬戸際に近い端にあった。その上で臨むのであれば端の先へ踏み出さねばならぬ。
(ああ、ったくよ)
 体が、消える。泡沫の如く。
 彼は、父親と同じ道は歩まなかった。
 彼は、最期まで彼のままで在り続けた。
 それが彼の望みであり。父の果たせなかった道へと到達した証。

 彼はきっと、をその時超えたのだ。

 ※『<仏魔殿領域・常世穢国>朔日』で、動きがあったようです――
 ※<ジーフリト計画>が始動しました!
 ※ラサでは妙な宝石が出回っている様です……?

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