PandoraPartyProject

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S級ヴァカンス

 ネクスト2.0 イベント:鋼鉄内乱『フルメタル・バトルロア』――
 クエストデータを更新します。イベントNPC『ビッツ・ビネガー』のデータを更新します。


 鋼鉄の北東部に広がる貧しい大森林地帯『ヴィーザル地方』。
 現実と違わず富国強兵を掲げ、拡大戦略を行う鋼鉄にとっても旨味のない荒廃したこの土地には三つの部族が住んでいた。

 ――凍てつく峡湾を統べる獰猛な戦闘民族ノルダイン――
 ――雷神の末裔を称する誇り高き高地部族ハイエスタ――
 ――永久氷樹と共に生きる英知の獣人族シルヴァンス――

  その一部族、ハイエスタの村ヘルムスデリーの程近いその場所にイーリス教会は存在した。『天地を結ぶ虹の女神』守護神イーリスを信奉するこの教会のシスター・ジュリエット(p3p008823)は思わぬ来訪者に目を丸くした。
 それこそがこのクエストの始まりである。
 わざわざヘイムスデリーにまでやって来たのは『皇帝暗殺』の容疑者にも数えられる実力者、ラド・バウS級闘士のビッツ・ビネガーその人だ。
 勿論、鋼鉄での強者として数えられ『有力な容疑者』とされるのは彼ではない闘士達だ。
 例えば、一人はヴェルス・ヴェルグ・ヴェンゲルス。鋼鉄最速の異名を持つスピードスターにして次期皇帝を期待されし者。
 一人はザーバ・ザンザ。塊鬼将の異名を持つ鋼鉄最大最強の守護神にして次期皇帝を期待されし者。
 そして、最後の一人こそがガイウス・ガジェルド。ラド・バウの期待の新星、真っ直ぐに駆け上がってきた者である。
 ラド・バウのニューヒーローにばかり目が行く民衆に妬ましさを感じることもあるが、ビッツは『弱い者を甚振りたい』という性格故に、彼等と直接的にお近づきにはなりたくは無かった。
 故に、避暑である。

「アタシは巻き込まれたくはないの」

 そんな子供の我儘のような理由で彼は此の地にまでわざわざヴァカンスにやってきた。S級闘士とあろう者が騒動に巻き込まれたくはないと逃げ果せてきたのだ。
「ビッツおじさんは、汚れるのが嫌いだから」
「ええ、そうよ。マリア。アナタと楽しいヴァカンスを過ごしたいのだけれど……どうにも許しては貰えないみたいでね。
 ねえ、シスター。申し訳ないのだけど、追っ手のおバカさんを撃退する依頼を出して貰えないかしら? 勿論、アタシがここに居るのは秘密にして頂戴?」
 傍らで「おじさん、自分で闘わないの」と腹を抱えて笑っている少女――エクスマリア=カリブルヌス(p3p000787)の額をビッツは小突いた。
 エクスマリアの両親はラド・バウの闘士である。その昏い金髪と藍方石の如き瞳をビッツは甚く気に入り両親を付き人にしたらしい。故に、こうして彼女の『子守』と称して幼いエクスマリアとヴァカンスを楽しんでいるそうだが。
「このままじゃ、マリアも巻き込まれるわよね、シスター」
「……幼子が巻き込まれるのは看過出来ませんね」

 ――そんな『日常的な話』の傍らにひっそりとクエストが発生したわけである。
 ありきたりなクエスト。だが、この追っ手が鋼鉄軍皇帝付近衛隊であることだけが『ありきたり』から外れている。
 有力な容疑者候補であるヴェルス、ザーバ、ガイウスではなく。何故、ラド・バウでもその戦い方から民衆の嫌われ者であるビッツ・ビネガーに近衛部隊が差し向けられたのか。
 彼は重要な『何か』を隠して居るのではないか。

 さも、何事も無かったようにイベント:鋼鉄内乱『フルメタル・バトルロア』の一環として発生したこのクエストに何か意味はあるのだろうか。
 その答えを得る為にも彼の平穏なるヴァカンスを守り通さねばならないか――

 ――R.O.O 2.0イベント『鋼鉄内乱フルメタル・バトルロア』が再びアップデートされました。
 ――ラド・バウ闘士『ビッツ・ビネガー』が突然避暑にでかけました。

これまでの再現性東京 / R.O.O

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