PandoraPartyProject

ギルドスレッド

unknown

博物館の恐怖

テネブラエ
アナタは戸口を開けた。
其処に羅列するのは『像』で在った。
病的な雰囲気に塗れた『像』には。

動くような気配。

我が作業場は客だけを歓迎する。

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「――深い闇でも天の光でも、人が想えば此れはグロテスクで、貴様の脳髄に詰められた『もの』もそれだ。我々が存在する事がグロテスクの意味で、墜落するような証明と成る。単純なクセに複雑な演技を為す。故に我々は劇的と呼ばれるのだ」
「言葉って難しいわ。人によって色んな言葉があるんだもの。でもそういうのってとっても面白いわ」と、主は申しております。
「言葉。ああ。此処には崩れないバベルが存在する。負の想像(イメージ)を齎す塔の崩壊だ。世界が単純で、されど複雑な神への反旗。此処の神々が――唯一神が――寛容だと解せる現。もはや神は人間だがな。罪と罰が齎す真の崩壊が、果たして自由だと誰が嗤う。さて。久方振りに箱庭でも解放すべきか。貴様ならば何を望む。西瓜割り。水族館。遊園地。玉座……他だ。他を認識せねば成らぬ。世界は実に平等だ。最も、今現在の我々に娯楽は齎せず、為すべきは国々での戯れよ! Nyahahahaha!!! 鉄帝国の遊園地は楽しかったな! 戻した!」
「戻した…?」と、主は申しております。
(水槽の中の娘は首を傾げ)
「其処に反応するのか。問題なのは箱庭の内容だろう。貴様の好みは如何に。好きな場所を発し給え。誰でも這入り込める夢を落とすのだ」
「そうね…水族館以外がいいわ。海に関すること以外なら行ってみたいわ」と、主は申しております。
「我等『物語】の愛すべき闇黒が、海と化して国を抱擁する。されど色彩は死の馥郁で、物語を遂に導くには不平等だ。空操を解放しても此方の不利で、悪夢が真実に一歩下がった程度よ。されど我々は信仰せねば成らぬ。彼等の如く。たとえ演技でも正義は執行すべきだ。殺意も愛情も総ては安寧の中に苛まれ、最早己はイレギュラーに堕ちた半端物だ。Nyahaha――忌々しい世界の希望! 活かすべきは守るのだ!」
「兎角暇だ。決戦の結果を待ち望むのは容易いが、我等『物語』は暇だと死に絶える人種故。何。誰が人間ではないと吐いた。連中を悉く冒涜すべきで底には何も無いと理解せよ。神々の面を汚す前に正義の面を装うべきだ。久々に芸術作業――我が身に宿された手先は奇怪だった筈だ。施さねば。真実も偽りも語りに騙り、演出すべきは娯楽なのだ」
こぉん……かあん……きぃぃぃん。
こぉん……かぁん……きいい。
金属音が場を満たす。

永遠とも思える、無意味な。
オラボナちゃん、暇なの?…z……
んむ?金属音…zz……まーいいや、遊ぼ!…z…z……(袖を引っ張る)
「ほう。久方振りに現れたな。貴様か。種子よ。我等『物語』は確かに無聊の蠢きだが、貴様との戯れ。想像し難いの一点だ。何を望むのだ。貴様は最初から最後まで睡眠の奴隷だろうよ。Nyahahahahaha――もしや我等『物語』の中途半端な芸術作品の一部に――不可能か。怪奇も娯楽も第四の壁に吸い込まれ、我々の認識は歪に捕縛された。整理するには混濁が過ぎ、もはや己は行方知れずの創造だ」
第四の壁…?ククク…中々面白いことを言う…z……(理解しているのかしていないのか楽しそうに笑い)

そうだな…久々に踊りでもしたいものだ…z…zz……
(単調なフルートの音色に合わせて不定形な身体をくねらせて)
「面白いだと。貴様こそが最も近い場所で眠る『器』だと説ける。何だ。何処かの旧い輩と同じく絶望の青に沈みたいのか。Nyhahaha――不可能だ。我々に青色は遠過ぎる。踊るならば画面内で留め給え。音色を漏らすならば従者どもを引き連れよ。惹かれた連中は即座に貴様の子守唄を続ける。真逆が起きても貴様の目覚めは有り得ない。有り得る暗黒は原罪だけだ」
「決戦も間近だ。否。詩と死のパレードが我々を抱擁するなど、常日頃の破滅と停滞。異常と特異の螺旋状で踊り狂う運命の匣――誰が解放したのか。誰が開放したのか。もはや我々には認識出来ぬ、正義と不正義の混濁だ。何。我々の所属が解せないだと。Nyahahahaha!!! 簡単に。貴様等が欲した事柄こそが正義だ。自らに不可欠な真実だ。愚直に歩めば己が判る。解ったのは上位存在の嗜好のみ! 哀れな哀れな貴様等よ。我々よ。其処に。底に。闇黒は在ったのか。海は在ったのか。何もないだろうよ!」
 安寧を求め、勝利を渇望する。
勝利を得たならば、空腹も僅かに満たされよう。
しかし足らぬ。変わらず空腹だ。
狂乱の宴でも、冒涜的な祭事でも良い。嗚呼、肉を喰わせろ。
「貴様が望むならば我等『物語』の肉を啜るが好い。同族で咀嚼するのは我々の特権だろう。久方振りだ。テケリリ鳴くのは退屈に違いない。偶には我等『物語』の停滞を殺す手伝いを為せ。貴様等ならば容易い筈だ。欲するならば箱庭を。無意味で無価値な夢の境界を晒しても好い。正義で空腹は満たされぬ。されど正義で悪を穿った時、貴様等は飢えを凌げるだろう。Nyahaha!!!」
 久しく貴様の柔肉を齧るか。
いやしかし、咀嚼した筈が味の記憶は無く。
意識を辿るも頭痛が痛い。だが唾液は止まらず。恐ろしい、ちょうだい。恐ろしい、ちょうだい。
「重複表現も時には『演出』するのに好ましい。兎角。貴様が拒絶するならば我等『物語』は奥へと篭もるぞ。貴様が望むならば再生能力が続く限り与えて魅せよう。食欲に忠実な粘液が! 欲するならば貴様、強引に奪うが好い。我等『物語』は生命体だ。貴様も生命体だ。愛すべき肉の為ならば盗んででも『咀嚼・消化』すべき。全く。混沌世界に染まって行儀(マナー)を得たのか。繰り返すには反旗が不可欠と知れ。食器を扱う魂では在らず。在る輪郭は――まさか。真逆、某所での遊具か。貴様の表情は『それ』を選択するのか。Nyahaha!!! 貴様。冗談だぞ。此処に肉は証明された!」
「生存報告だ。我等『物語』の肉は不滅と思考すべき。されど先程の鉄槌は朦朧の種で、我が身は再び要塞だ。Nyhahaha!!!」
 自ら捕食を勧めるとは。
阿呆か、偽善か。哀れな化物だ。実にな。
いいだろう、欲望の侭に喰い尽くそう。餌を待つ飼い犬など糞食らえだ。
決して貴様に唆されたからではなく。そうだとも、脳髄揺する刺激を求めるだけ。勘違いは不要。
( 布切れの奥、骨ばった腹部を摩る。)
「阿呆。偽善。哀れだと。貴様。我等『物語』を何だと理解した。貴様自身だと理解すべきだ。我々は常々一心同体で、忌々しい枝分かれの繋がりに過ぎぬ。されど一個だけだ。約束せよ――決して。心臓を噛むな。食むな。啜るな。融かすな。其処は一個体だけの『もの』故に……ああ。重ねて。折角の肉宴だ。場所を移すのは如何だ。公に晒す『遊戯』に在らず」
 ふむ。心臓は惜しいが理解した。
ならば早急に案内すべき、空きっ腹に血肉が嗤い始めてきた。さあ早く。
https://rev1.reversion.jp/guild/77/thread/8383

開かれた。
「解放されたのは我々の存在だ。今現在こそ上位存在の娯楽が園だが、彼の輪郭こそが唯一『復讐』に至らぬ真実と思考可能。愛すべき者の脳髄がユッグゴトフでも構わない。錯乱するほどに好物なのだ。啜り。齧り。骨の髄までを冒し、可笑しい物語を紡ぎ続けるのみ。ああ。暗黒よ。如何か我々に最後まで『絶望』を垂らし続けるが良い。永劫よ。如何か我々に枕の位置を伝授し給え――老紳士にホイップクリームを」
(頭痛が激しい。「あの子」が一段と騒いでいる。痛む頭を押さえながら彷徨っているいる内に、ふと変な所にやってきた。)
 ぎぃぃ。ぎぃぃ。ぎぃぃ。
 がたり。ごとり――きぃぃぃん。
 金属音が空間を揺らし、歪ませ、じんわりと頭蓋を伝うようだ。
 浮かぶ。嗤う。見慣れた三日月は――酷く赤かった。
「ようこそ。魔王様をお呼びならば。違う場所か。此処の奥か」
「世の中に目玉を向けるのは当たり前だが、最近は酷く『愛』らしく。思考が其方側に注がれず。故、久方振りに情勢に耳を傾けるべきか。御伽噺の本物が現れ、決は愈々近く『成る』か。否か。我等『物語』もバスタブに混在したが、奴の美貌は真なる魔には『泥』とも言われぬ。ああ。我等『物語』も一度は困難な壁に……絶望的なものに突き当たるべきなのか。悪の云々は皆に任せる。今現在の我が身は擦り切れた肉塊!」
私――今宵だけは我等『物語』に回帰し、老紳士の面に感謝せねば成らぬ。忌々しい暗黒に身を投じ、成された恐怖に歓喜せねば成らぬ。貴様等よ。我々は水槽の老紳士に現実を叩き付け、真実の無意味さを糾さねば生き抜けず。嗚呼。美しき尖塔――神意(プロヴィデンス)の夜鬼に擽られるべきだ。莫迦め、我々は死ぬ事なく滑稽を連ね、愛らしい宇宙的に届く術は有り得ない。掴んだ虚空は傾けず、這い寄る混沌の最後は何時か。いあ。いあ……H.P.L――Nyahahahaha!!!
「私だ――と告げたならば愛する者を想起する『切っ掛け』と化す。傲慢な己に不可欠な罰は何れ降り注ぎ、無名なる都市の墓に這入り混む。人類の知らぬ腐り方を自らが実践し、偉大なる夜(死)に神話を掲げるのだ。何処までも我々は頁を捲り、厄介な枝分かれを抱擁せねば成らぬ。忌々しい連中の面も必ずや女と視る――悦びか否か。定めたのは上位存在だ。懐かしき我が芸術性は消滅し、終いまでの数は停滞の階段と理解せよ。群れる触手の本体は壁向こうの鳴き声に違いない。シュタン。ガシャンナ――魂を攫え!」
「成程。混沌世界の証明は想像よりも脆弱らしい。確かに無理難題を置いて悦ぶ白痴とは別だが。魔王に座を与えるなど豚に真珠か。旧き支配者に渡した性質も結局は上位存在の玩具――此れを記し、読み、返した者が楽しいならば『良い』と異を唱える事は出来ず。星屑は此度の夕餉もカレーライスと囁き始める。整理整頓に身を焦がすのは構わないが、俺は生命を嬉しく抱き伝うのか。筆を入れた。這入った憎々しさは誰の所為だ。芸術は最初から殺戮されたのだ。貴様の如き人間に――Nyahahahaha!!!」
「反芻して気が済むならば書くが好い。繰り返して満腹ならば綴るが好い。我が身は満足させる触手の塊で、惰性にも貴様は肉を育んで往く。邪教と称されるのが嬉しいのか。精神が壊れても恋われても手を伸ばす愚かな神性め。否。心世が!」
 正気の概念など曖昧に等しく。
ともかく欲するは器一杯の楽園。甘々しく濁ったカレーライスを寄越せ。
「貴様。昨日街角で『古の連中』の枝分かれを見たが、知った貌か否か。甘味に濁った夕餉は問答の後に啜り給え――Nyahahahaha――久々に我等『物語』と冒涜する良き心地だ。曖昧とは言うが貴様等は尽く蝕む車両(大きさ)に違いない」
ホイップクリームを添えたおにくカレーを盛り付け、此を定めるのは奇怪な虚空。器から溢れる自律は臓腑に等しく。
「横に倒れた眼球は何処までも輝き、黄金の演技は上手いだろうよ。貴様」
その『古の連中』とは我のことだな!
そう!我こそは太古の英智!天才科学者、古野 萌乃である!お誘い感謝するのだ!
「此処で『観察』の二文字を扱うのは容易いが、貴様、何処までも管理者側だと思惟するな。此処に召喚された時点で我等『物語』は囚われた設定(キャラクター)なのだ。Nyahahahaha……先ずは夕餉の余り物を鯨飲し給え。海産物は廃れ気味故不使用!」
TKRy・Ry…!なんと、我以上の種族がこの混沌には存在していて、さらに我さえも管理していると!?
ば…馬鹿げているのだ!………………ホントなのか!??
にしても…なんだか冒涜的な食料だな!これはちゃんと食えるものなのか?
「存在するほど『整理』し難い、停滞的な手痛さを望む【もの】は要を求めるのだ。貴様等を材料と認識せず成した味わいは臓物と似て非なる甘味(ホイップ)の大波と知るが好い。食して魅せろ、私の肉は保存も効くのだ。Nyahahahaha――莫迦に死を伝えても既知と成せば恐れは生じぬ。細工するのは初めから壁を畏れぬ鼠どもよ」
 知らぬ存ぜぬ、興味も失く。
しかし貴様(古野)の貌を見ると不可解にも内側からせせり上がる震え、そして悪寒。悦びか?分からず。
身に覚えのない恐怖が愚生を襲うぞ。風邪なるものか?
「好い表情だ。貴様等『創り物』も主の末路は記憶に鮮明か。雲が霧に覆い尽くされ、地獄の蓋の模様も忘我の成り果て――愚かにも生まれたと啼き続けるには、我も儘も不可能だろうよ。Nyahahaha――風邪とは言い難く貴様は全く健康な不定形よ!」
なっ…何でこんなとこに…!
TKRy・Ry……でも覚えてないのか!…肉体の変化、器官の消失、原因はさっぱりだけど今はもう大丈夫そうだな!
コホン…”初めまして”なのだ!我は偉大なる天才科学者、古野 萌乃である!よ…よろしくなのだ!
(すすめられたカレーを頬張りつつ)
「原因は上位存在の『違い』と貴様等に埋め込まれた設定の禁忌だ。私も等しく我々は猛毒を飲み干した有り様なのだよ。何度確かめても不在の証を掴む事は不可能。天才が天災を地に降ろし、懐かしき山脈の轟きか――戯れが過ぎて本質が溢れる漏れる。科学者の前に『欲有る』者は何を粘着させる。狂気――何事も『杭』は打たれるのだ。夜の鬼の為し方は如何にも擽ったい。Nyahahahaha!!!」
 ならば問題は無く。病は神話をも崩壊させる理不尽な呪い、嗚呼恐ろしい。苦い薬粉は嫌いだ。

 名をショゴス・カレン・グラトニーと呼ぶ。
過去の因縁か、奇跡的な再開か。いずれにせよ「愚生の」脳髄に記憶は皆無。
故に笑うが良い、それとも愚生が嗤うべきか?

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