PandoraPartyProject

ギルドスレッド

オーストレーム診療所

【雑談】診療所内部

簡素なベッドが2つ。片方はアクセルが寝る用。

後は机と椅子と薬棚。無口な闇医者はそこにいる。

→詳細検索
キーワード
キャラクターID
ここかな、噂に聞いた診療所というのは。
看板も掛かっていないし、外からでは判断のし様がないが……。

(こん、こん、と小屋の扉をノックする)
……?(この世界の医学書を読んでいたがノックの音に気がついて扉を開ける)

……。(扉の前にいた者を見て眉間に皺を寄せる。悪い感情があるわけではなく、未だ混沌の多種多様な種族の在り様に慣れぬ男は目の前の山羊頭を見間違いかと思ってよくよく見ただけだった)

……誰だ。(あまり人?の顔を見てぽかんとしているのも失礼だ。口元を引き締める。急患患者……という様には見えずどちら様ですか?と聞こうと思ったのだが、動揺のあまり口をついて出たのは素っ気のない一言だ)
(やはり場所を間違えていたのか。
小屋の主人の硬い表情と不審げな問いかけに、少しの後悔を覚えつつ……)

私はイシュトカ。
イシュトカ=オリフィチエ。
ローレットというところで世話になっている……君もこの国の住民なら聞いたことくらいはあるだろう。
イレギュラーズというやつさ。
だから決して怪しい者ではない……ということには、ならないだろうがね。
ともかく、この近辺に診療所があると聞いて訪ねて来たのだが……。

(身元を明かし、さわり程度の事情を説明する。
山羊頭の男を注意して見れば、その頭、右側のねじれた角の生え際に、包帯を巻いていることに気付くだろう)
……。(イレギュラーズ。この不可思議な世界へやって来たとき、ザンゲと名乗る少女が話していた。目の前にいる者はこの小さな小屋に残された書物に書かれていた在来種族のどれとも特徴が一致しない。ならば、自分と同じ旅人なのだろう)

……入るといい。(いや、それは重要ではない。と角の生え際に巻かれた包帯へ視線を向ける)

私は、医者だ。(そう言って白衣を翻し、来訪者を小屋の中へ招き入れる動作をした)

(目の前にいる者が何者かは重要では無い。怪我人ならば治療する。それだけだ)
(男の言葉を聞いて、ふ、と肩の力が抜ける)

ああ、良かった。
君が先生だね。
あまり何処ででも歓迎されるような外見ではないのでね、違っていたらどうしようかと考えていたところだった。

(招かれるまま小屋へ入ると、中を見回してみる。
外見からしても最新の医療設備が期待できるわけではないだろうが……贅沢は言えない。
それに少なくとも、医師を名乗る男の詐欺師とは真逆の佇まいには、腕前を期待できそうな気がする)
(しゅるしゅると包帯を解きつつ)

いかにもその通り、ご明察だ。(と、おどけて)
詳しい事情は省くが、先日鈍器で頭を殴られてね……。
さすがにもう血は出ていないと思うが、腫れが残っているから、そういった症状に効く膏薬でも貰えればと思って訪ねさせて貰った。
放っておいても大事には至らないと思うが、万が一にも禿げたりしたら困るのでね。
鈍器、か。外傷以外の頭痛や吐き気などは無いか。頭部への衝撃は大事になることがある。CTやMRIが無いから正確な判断は難しいが……薬を塗るなら…(じっと角の根元の部分を凝視し)毛を切る必要がある。……冷やせ。飲み薬の痛み止めは出す。
幸い頭痛とかそういった症状は特にないが……。
き……切、る………?
……………そうか。
そうかね。

(属の違う親戚がジンギスカン鍋の中で煙を上げているのを目撃したかのような……とても悲痛な表情になる。
とはいってもいまいち表情の読み取り難い顔だが、少なくとも雰囲気はそうだ)

……うん?
ああ、切らないで済むのかね。
素晴らしい。実に素晴らしい。
では痛み止めだけ貰って、塗り薬の方は遠慮させて貰うとしよう。
(1つ頷くと薬棚から薬を探し始め)…近年大きな病気にかかったことは。アレルギーはあるか。
どちらも無いさ。
免疫はほとんどの動物より精緻なくらいだし、何かにアレルギー症状を起こしたことも無い。
……最もこの世界に特有のアレルギー源がある可能性までは何とも言えないが……まあその時はその時だね。
(ならば……と元の世界では一般的な処方薬を紙袋に入れてペンで服用法を書く)……怪我が痛む時に飲め。空腹時の服用は避け、再服用するときは最低4時間は空けろ。1回1錠、1日に2回まで……(相手の姿をまるで睨みつけるように見て。…実際は体格的が大柄だからこの用量で足りるかなあと心配になっただけだが)……だが、効かないようならまた来い。(そう言って薬を差し出す)
(視線が少し怖い。
が、それも彼の仕事への強い想いの表れなのだろう……と、納得した)

ああ。
服用方法は確かに承知した、先生。
少なくとも数日はこれのお世話になることになりそうだ。

(懐から取り出したコインを代金として置き、薬の入った袋を受け取る)

今日はどうもありがとう。
また来るよ……いや、これは医者に言うようなセリフではないかな。
ともかく、さようなら。

(ふふふ、と笑いながら小屋を後にする/退出)
……もう、来るな。(お大事にしてもう医者の世話になっちゃダメですよ、みたいなことが言いたかったが普段とてつもなく重い口は意訳しすぎた言葉を発して終わった。後ほど、他に人がいなくなった部屋で重く悲しげな雰囲気を纏った大男の姿が見れることだろう)
……。(カルテに名前や外傷の状態を書いている。口元を引き締めているが内心はしょんぼりしているようだ)
……!(まさかこんなボロボロの診療所に物盗りが?文明レベル的に一晩の宿にしようとした野盗もあり得そうだが…)

(警戒心を滲ませながら戸口へ近寄る)
……。(はぁ、はぁ、と荒い息遣いが溢れる。扉に肩をぶつけてずり落ち、そこらじゅうに切り傷をこさえてここまで身体を引きずってきた。

出血過多でくらくらしながら、声を絞り出す)
医者センセー……たの、む……。
(診療内へ倒れこんできた男を見るなりその男の“バイタル”が眼に映る。ーー今すぐにどうにかはならないが、放っておけば出血多量で命を落とすだろう)

ーー運ぶぞ。

(似たような体格だったが肩に担ぐようにベッドへ運ぶ。何はともあれ止血だ。自らのギフトによって清潔に変質した水を用いて汚れている箇所を洗い流しながら軽い傷は圧迫する様にガーゼと包帯を巻いていき、深い傷には軽い麻酔を塗布して縫合していく。その手際に迷いはない)
!?
(ぬっと出てきた医者の体格の良さに目を見開く。短く問われれば、首を縦に振って応じた)
サンキュー。ちっとはりきり過ぎちまっ……いてて。いつもなら適当にやっちまうんだが、なんかクラクラしちまってさ……。
(相手が喋らない代わりに、勝手にこちらが愛想よくベラベラ喋る。手際の良さに口笛を吹き)
さっすがプロ!
……。(ぎりぃ、と治療の合間に指で相手の頬を抓ろうと。ただでさえ鋭い目が更に剣呑な雰囲気を纏う)
い゛って!?……なんだよ?(これで安心して気絶できる……と意識を手放しかけたところで、頰をつねられビックリして覚醒した)
……適当にやって、化膿したら治りが遅くなるだろう。(睨む様な目でそう言ってから手を離し治療に集中する)
……!(この歳で怒られる事も滅多にないものだから、きょとんとした表情で相手を見つめ返す。治療に集中する横顔に、真面目さが伝わって眉を寄せ)
そこまで熱意を注いでる事をないがしろにされちゃ、怒るのも当然だよな。
……悪かった。アンタいい先生だな。
(いい先生だな、と言われたあたりで思わず視線が患者へと向いた。アイスブルーの鋭利な瞳が驚きで少し見開かれた様に見える。しかし、それもほんの数秒のことでまた患部へ視線が戻り)

……終わったぞ。少し休んでいけ。

(ふ、と一息ついて集中を解く。かなり体が丈夫なようだから少し休めば動ける様になるだろう。その間に処方薬などを用意しなければ、と薬棚を漁り始める)
マジで?サンキュー!
根無し草なもんだから毎度休む場所を探すのが大変でさ。
(ベッドの上で伸びをすると、傷口が開きかけてあ痛ててと身を丸める。寝返りをうって、休まず働く相手の方へ視線を向け)
いままでこんな所に診療所があるなんて知らなかったけど、センセーはいつから医者やってんだ?
…医者を始めたのは、大学を出てからだが……この世界に来てからは、まだ数ヶ月だ。(住む場所が無いなら此処に何日か泊めるしか無いだろう。そこらの不衛生な場所で寝られて悪化されたら問題だ)
つー事は旅人さんか。いきなりこっちに飛ばされてさぞビックリしただろうな。
ローレットからのサポートがあっても馴れないうちは大変だろ。
センセー、友達できたか?……いって!!
(起き上がろうとしてまた痛みに悶絶。ガリガリと頭を掻き)
~ッ、まいったな。全然動けねぇじゃねーかこれ……。
…ああ。当面は資金を稼がなければろくな治療ができん。ギフト、とやらで清潔が保てるのがせめてもの救いか。友人……それどころでは、なかった。(眉間に皺を寄せて呟く。此処は、あまりに治療が必要な人間が多過ぎる)

……あまり動くな、縫った傷が開く。
医者の使う道具って高くてなかなか揃わねぇよな。
俺も一個部隊を指揮した時に、衛生兵の維持費は手厚くしたが、それでも救えない怪我人はいっぱいだった。
……そっか。それじゃ、俺が最初のダチ公だ!よろしくなセンセー!(懐っこく歯を見せてにぃっと笑う)俺はトカム=レプンカムイっつーんだ。好きに呼んでくれ!

(忠告を受けると口を3の字にして)えーでも寝てるだけじゃ暇だろ?筋トレしてぇ〜っ
……友人。(じぃ、とトカムの顔を見る)

(こんな友達いなさそうな寂しい奴の友達になってくれるなんていい人だなぁ、とか考えながら)……アクセル。アクセル・オーストレーム。…よろしく、頼む。

(それにしても、人が集まりそうなカリスマ性に、この態度…)

(『ーーおい、寝てるだけじゃ時間がもったいねえ。仕事させろ』)

(元の世界の、ほぼ唯一の友を思い出して僅かに笑みを浮かべた)
挨拶交わせばみんなダチ公!
アクセルか。格好ェ名前じゃねぇか!なんかすげぇ速そうだ!

……おっ。
(なんだ、自然に笑えるじゃん)
(笑むアクセルにつられて笑みを向けつつ)
アクセルは寡黙でクールだよなぁ。まさに仕事人!って感じ。
(よく笑う男だ、と自分が笑ったことには無自覚にそう思って)
……そんなことは無い。これくらいしか、取り柄のないだけだ。

(痛みが酷いようなら鎮痛剤の用意もしなければならないが……安静にしている分には問題が無いだろうか。食事は肉類などの血を作るものをメインにして…と考えるうちに眉間に皺が寄る)
これって医療技術の事か?確かにアクセルの手当て、すごかったぜ。……アクセル?おーい。
めっちゃ怖い顔で睨んでどうしたんだー?
(眉間のシワを見れば、目をパチクリさせた。人差し指を伸ばしてぐりぐり皺を広げようと試みてみたり)
言葉で言いづらい事があったら、ジェスチャーでもいいんだぜ?
(人差し指をそっと退かしながら)……お前のことを考えていた。
(真顔で言うその男に一切他意は無く、ここに看護士がいない以上は患者の看護も仕事である。だが残念なことに、此処にリーディングを使えるものはいない)
………!!
(嗚呼、それは流星のような刹那の煌めき。
キュン!という幻聴と共に、心を射止めるハートの矢が胸を貫いたような幻覚に陥る。
半身起き上がりかけていた体が大きくグラついて、思わずベッドに手をついた)
そうかい。なら俺も……アクセルの事を、真剣に考えようと思う。
……大丈夫か?(眉を寄せ、少し心配そうな声で)

(俺のことを真剣に考える……?数度瞬きをした後にハッと気がつく。自分のことを真剣に……つまり医者として信頼をおける人物かを問われているのだ、己は。これは……)

……期待に添えるかどうかは、わからない。だが、俺は俺なりに、お前に対し全力を尽くす事は誓おう。
(それが、医者としての己の矜持なのだから)
大丈夫だ。傷が痛んだ訳じゃねぇ。

(普段の軽い雰囲気の笑みが真剣な表情に変わる。ベッドに横になると、天井の照明へ掌を透かすように向けた)
……アクセル。俺さ、つい最近家族を失ったんだ。
皆の事を自分の命以上に大切に思っていた。でも……失うのは一瞬で。
何で俺だけが生き残っちまったんだと、その贖罪と自責の念だけでがむしゃらに戦ってきた。
アクセルのところに転がり込んできたのも、それで無茶が祟ったからだ。

だから、教えてくれ。こんな惨めな俺にも、人を愛する資格はあると思うか?
ーー。

(家族を、喪った)

……それ、は。…痛い、な。痛くて、世界が、止まる。

(辛いではなく、痛いと。ぽつりぽつりと男は話す。脳裏に浮かんだ光景は、ふと通りすぎる度にこの胸を刺していく)

でも、トカム。お前は惨めじゃない。お前にそんなことを思わせるほど、家族との暖かい記憶が残っているならば。お前は惨めになる必要はない。胸の火を絶やすな。お前が家族を想う限りは、彼らに真の死は訪れない。胸の火を絶やすな。お前がお前を軽んじ、お前を殺す時こそ彼らは死ぬ。

人を愛せ。そうして……命はどこかへ繋がる。
(少なくとも、そうであると。俺はそう思いたい)
……アクセル?
(他人事ではないような、ずっしりと重みのある言葉に思わず目を見開く。
彼もまた世界が止まった人間なのだろうか。心を痛める過去を掘り起こしてしまったかと、申し訳なさそうに眉を寄せた)
…………。
(謝る間も無く続けられた言葉に家族の笑顔が過ぎる。
気づけば頰を涙が伝っていた)
嗚呼、俺はつくづく馬鹿野郎だ。
まだ全て失っちゃいない。皆そばに居てくれたんだ……。
(いつからだろうか、付き従って居た筈の親戚の霊の声すら聞こえなくなってしまったのは。
見捨てられた訳でも、愛想をつかされた訳でもない。
ただ、自分が心を閉ざしてしまっていただけだ。

そう考えると胸の痛みが柔らいだ気がした)

ありがとうアクセル、大切な事に気付かせてくれて。
俺……もう一度頑張ってみたい。アンタと一緒に。
……礼を、…言われるような事はしていない。(白い清潔なタオルを傍に置いて背を向けて立ち上がる。あの男に似ているトカムは、もしかしたら泣いているところを見られたくないかもしれないから)

俺はさっき誓った通り、お前に対して(医者として)全力を尽くすだけだ。
(だからいっぱい頼ってね!くらいの気持ちで後ろ手で軽く相手の肩を叩こうとしてから食事の用意をしに部屋を離れようと)
…………ありがとう。
(タオルで涙を拭う時、優しく肩を叩く手にまた泣きそうになった。扉が閉まる音が聞こえたら、溜まってきた疲労感で意識を手放す)
(部屋を出ると台所へ向かい買ったおいた食材を物色する。大通りの、明るい雰囲気の店から買ったものだから犯しな食材はないだろう)

(血を作るなら肉類がいいがいきなり胃に重いものを出すわけにもいかず、パンケーキと豆のスープを出すことにする)

(一通り調理を終えると、トレイを持って部屋に戻ってきた)
ぐごー……(安心しきったせいか緊張感のないいびきをかいて爆睡している)
(食事を机に置いて寝顔を覗き込む。傷が熱を持たないか心配だが、少なくとも今のところはその心配もなさそうだった。眠れるうちに眠った方がいいかもしれない。このまま起きないようなら、栄養学や薬草の本でも読んでもう少しこの世界の食べ物について学ぶべきかーー)

キャラクターを選択してください。


PAGETOPPAGEBOTTOM