PandoraPartyProject

ギルドスレッド

はっぴー・せみてりー

【RP】黄昏れの墓地にて

宵闇が迫る黄昏時。夕闇の中、彼女はお墓に水をかけて拭き掃除をしながら只々漫然と過ごす――

※いわゆる雑談スレッドです。メタ発言は極力抜きで、RPでお願いします。
※団員さん以外でもお気軽に発言オッケーです!

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ゴゴゴゴ…(がしゃ、がしゃと鎧を鳴らして騎士の様な怪物の様な、異形の戦士が墓場へ歩いて来る。金属の様な生身の様なその鎧からは、何の臭いもしない)
ふんふふーんふふーん(酷く音痴な鼻歌を歌いながらお墓に水を乱暴にぶっかけている。やたら躍動感のある、強烈な動きだ。墓石が壊れないほうが不思議だ)。
――おろ?(何かが鳴る音が聞こえる。不意に、長い髪を揺らしながらウォリアの方を向く。異形の鎧の姿に、一瞬だけ瞳孔が細く締まる)
シュウウゥウ…(竜を模した様な鎧からは、不気味な唸りの様な音が響いている。特に何を考えているわけでもなさそうだが、物珍しそうにきょろきょろと兜が忙しなくあちらこちらを向き、ナーガをその眼に捉えた瞬間____)ヴォオ(手を上げて、挨拶の様な行動をとる)
…………(ぽかーん、と目の前の鎧を見つめる。珍しいものを発見した子供のような感じに呆気にとられている)
わ、わ、わーーーー!
ヨロイさん! ドラゴンさん!? それともリビングアーマーさん!?
とっても、とってもわからないけど……すごい! ヨロイがうごいているんだよ!
(ウォリアの目の前に迫らんとものすごいスピードで走り寄ろうとする。蹴り出した大地が悲鳴をあげる)
オッヴォヴォ……ウォリア!(がしゃがしゃ、と動く音は紛れもなく鎧で、その見た目はドラゴンで。自己紹介のように名前らしきものを叫ぶと、蹴り出して猛牛の如く突撃してくるナーガの前に平然と立っている)
えへ! ウォリアさんね! うんうん! よろしくねー!(にこにこーっと笑っているがとんでもない覇気というかおぞましい気配を放っている、かもしれない)
ふんぬっ!(そう言ってウォリアの目の前で急停止。ズゥン、という重たい音と共に大地を踏みしめブレーキをかける。筋肉が膨張し、血管が浮き出る)

ヨロイをきたドラゴンさんだなんてうまれてはじめてみるよ!
キミはここにあそびにきたのかな?(こてんと首を傾げて問いかける)
_____ヨロ、しく、ナ(数多の死線を潜り抜けて来たウォリアは、ナーガの気配を真正面からどんと受け止め、眼を見て初めて明確な言葉を放った____ややあって、筋肉の暴走特急が止まった衝撃で風が彼のがらんどうの鎧をカタカタと揺らすだろう)

ドラゴン…にして…ヨロイ、そのもの。(腕や兜を取り外したりして見せる)
ンー、わから…ナイ。何かに、導かれ…タ(同じ様に首を傾げている)
オマエ、ココの、ヌシ、か。ここは…居心地、悪くない…しばらく、いる、いいか?
うんうん! すきなだけいるといいよ! 
ナーちゃんはすべてのいきものをアイするのがもくてき! だからアナタもそのひとり!
アイされてはいけないソンザイなんていちゃいけないんだ! だからゆっくりしていくといいよ!
(支離滅裂なことを言っているがつまるところここにいてもいいという意味である。両手を後ろに回してえへへと笑う)

それより、みちびかれた……?
キミはいったいナニにみちびかれたのかな?
ナーちゃんはすきなばしょだけど……ココはなぜかあんまりヒトがちかよらない。
なにかココロアタリはあったりする?
ゴゴゴ…アイ。愛__アイ…?(その言葉は、久しく聴き慣れないもののようで……何度も呟きながら、聞いた覚えがあるようなないような、酷くおぼろげなそれ)

イキモノ、か。食べない、飲まない、出さない、出来る事は…戦う事、だけ…だが、オマエ、そういうのなら…しばらく…ゆっくり、する(アイとはなんだっただろう。少なくとも、戦いには不必要…彼は心中でそう結論付けると、また問いに答え始める)

???声、ニオイ、味、引っ張る手、光、闇、音、それ以外にも…いっぱい、様々なもの。
不思議、だ。オレは生まれていない。肉も、骨も、ない。
なのに、それらが、オレを、呼ぶ。呼んだ。斬って、進んで、世界へ、来て、ここに、いる…
よくわからないもの…ココロアタリは…ない…
そう、アイ! あったかくてつめたくて、それでもってちょっぴりせつないモノ。
ナーちゃんはそれがたくさんほしい。たくさんみたい。たくさん、そうこれからもね。

その「いっぱい」は、キミのほしいモノ? ナーちゃんの「アイ」みたいに、ノゾむもの?
(ウォリアの周りをぐるぐる回りながらそう尋ねる)
まぁ、よくわかんないものっていってるし……わからないママなのかもしれないね?
キミは……なにがほしい?
タタカイしかできないっていっていたけど……そこにキミがほしいものがあるんじゃないのかな?
(普段は純朴で元気はつらつな彼女だが、ウォリアに張り付く仄暗い【何か】を不意に感じ取り、やけにしおらしい声色に変化し――舌なめずりをする。歪な形の舌が見える)
アイ。冷たい。暖かい。切ない…ちょっぴり…?感、情…ナー、ほしいもの、か。
欲しくて、望んで、見て、創って____でも、ぜんぜん、足りない…だろ…もっと、もっと、広げたくなる…

______ホシイ____ノゾむ_____わからない…けど…____も、オレを呼ぶ…(そういうと、鎧の胴部分___扉の様にそれを、がちゃりと開く___その中では、様々な色に変わる炎が揺らめいていた____まるで、地獄の扉。妖しく、見るものを誘う焼却炉。ぐるぐる回るナーガには何が見えるだろうか)

…魂…思念…言い方、様々…。色々な形で、見える…。けど、弱いヤツ、ただ死んだヤツ、惹かれない…いっぱい、死なせる。たくさん、命を浴びる。それ、オレを引き寄せるもの、濃くする。強くする。…でも、ナー、なんで引き寄せるもの、染み付いてる…?(少女は自分の何かに感づき、まるで羽化する蝶の如く声色を変えて見せている…香りが、濃くなった)
……キミがノゾむものはナーちゃんにしみついたもの……(目を細めてそれを思案する。学のない純朴な彼女の頭脳が、嫌に鋭く感づく)。

ナーちゃんはね、スベテのイノチを「アイする」ことがモクテキなの。
みんなの「コトバ」になおすなら……「コロす」こと(ポキポキと首を鳴らす)。
モトのセカイでは……たくさんたくさん、たくさんたくさんたくさんアイしてあげた。
ひきちぎってつぶしてたたいてつらぬいて……かぞえきれないくらい。

キミがかんじるニオイは、きっと「みんな」のかおりだよ
(シャベルを取り出して地面に突き刺す。そのシャベルには血糊が仄かについている)。
グググググググ。(酷く耳障りな、錆びた金属が擦れ合うような音。それは笑い声なのか、それとも___)

「アイする」__「コロす」___イノチは____動かなくなり___肉の塊から___出てくる___美味__ミタサレル。(軋む様な音を立てて、それは理を紡ぐ)

そう、たくさん、たくさん。一人、二人、じゃない___そんな程度じゃ___こんなに、べっとり____ナーのモノ、どんなに美味しそうだったのか___

___望む_____は食べる。燃やす。滅する。輪廻を終わらせる。
(眼のない彼には何が見えるのか。鼻のない彼にはどんな香りが届くのか。仄かで、微かで、べっとりとシャベルに染みた赤黒いそれと、もっと濃い、まるで漆黒と純白が同居した様な天使の様な怪物の少女を、ただ死神の炎だけが照らしている)

____ナー___ウマソウダナ(晩御飯を前にしてごく自然に子供がそう言う様に、彼の兜___竜の眼の意匠が、爛々と輝く)
――ナーちゃんをタベたいだなんて、キミはカワっているね(そっと、大きなシャベルの柄を持ち、突き立った大地から思い切り引き抜く。そして大地を掘る……所謂【刃】の部分を愛おしげに撫でる)。
そうだよ。ナーちゃんはね、たくさんのマチやオウコクをアイしていった。
たのしかったよぉ。みんなミニクいカンジョウをたくさんだしてきたけど……
ぜんぶ、キレイになっちゃった!
(その声色はしおらしいものだったのが突然はしゃぐ子供のような元気溌剌な声色になり)

キミとナーちゃんは「かのうせい」らしいから、いまキミとサイゴまでアイしあうことはざんねんながらできない。
でもどうする? アジミ、する? ナーちゃんもね、キミをアイしてあげたくなってきちゃった!
(ぽきぽきと首を鳴らし、全身が不自然に強張る。手指から腕にかけて血管が浮き立ち、ナーガの裂けた口からは恍惚そうな溜息がもれる。目が赤く煌く)
ゴオォォ…(鞴が滾らせる様に、炉心が揺らめく。感情を表す貌すら無い異形は___彼女の命を愛する道具を見て想う。熟成された珍味。血を、魂を、怨嗟を、下味や調味料の様にこびり付かせた__官能的な御馳走)

イイね、イイな…アイして_キレイにして_大人_子供は_泣いたか?憎んだか?許しを欲しがったか…???
迫害…殺す、憎む、命乞い、どれも…業…業深き者のアレ…美味い…でも…所詮、ニンゲンでは限りがある…いっぱいあれば…御馳走____(金属の軋む音、隙間に風が吹き込む音が歪に共鳴して、耳障りに響く)

ギギー…味見…味見。イイ、ね…ナー、べとべとに付いてる…魂、怨嗟、業…
アイする。味見する…何度も、互いにやって来た事…やろう…ギギ…(ギギギ、と胸の炎に片手を突っ込み…ずるり、ずるりと何かを引き抜く。____ハルバード。何かの骸を塗り込めた様な禍々しいそれを片手で小枝の様に持つと、胸の扉を閉じ__構える)
ヒトはね! とってもミニクイさけびごえをあげるんだ!
それはもう、ナキサケビ、ニクミ……うん、キミのいっているとおりになったよ。
ああ、ああ……おもいだすだけで、ナーちゃんコーフンしてきちゃうな(口をゆったりと開き、ぬらりと唾液が牙をつなぐように糸をひく)。
ヒトはイノチというクサリにしばられている。それがあるかぎり……ヒトはキレイなココロにはなれないんだ。
ナーちゃんはさんざんうらぎられてきたから……よく、わかるんだ。

そう……うん! ウン! なるほど! わかった!!
(久しく聞いたことのない肯定の言葉。一部の狂人や戦闘狂、魔物の類でないと聞けなかったアイへの返事。其れに驚き目を見開き、喜びに舞い上がる)

それじゃ……(ズン、と地面を大きく踏み抜く。鈍い音と共に陥没する)

たのしもうか!
うんうん! それじゃ、まずはナーちゃんからいきます!
れっつら、ごー!
(可愛らしい声色に反して巨大なシャベルを両手に持ち直す。しっかりと握られたシャベルを後ろに引き絞り――大きく振りかぶりながら真っすぐ突っ込み、叩きつけんと振り下ろす。愚直であるが風切り音がするほどにその突進は早い)
【防御判定】いいな…うん。ナー、来るといい…叩き潰す…!
(本来ならば土を掬い、埋め立てる為の道具。迫るそれは、あまりに凶器的なもので___振り被るそれは、死神の鎌をも思わせる様な有無をいわさぬヴィジョンを現す)
【被弾、攻撃判定】(ガギャァン!!!)(凄まじい金属と金属がぶつかり合う耳障りな音を立てて、火花が舞い飛ぶ。___それは、彼の血液にも等しい焔を混じらせながら、ウォリアへ薙がれた軌跡のままに肩口から袈裟に轍を刻む)
ギギギ、やるな…なら、今度は…こっちから、だ!
(躯を塗り込めた様な禍々しいハルバードを片手で小枝の様に構えると、お返しとでも言う様に____斧部分での大木をも叩き斬る様な重いスイングを、肉薄したナーの横腹目掛けてぶぅん、と振る!!!)
【防御判定】あハっ! いいねいいね、そういうのがナーちゃん、とってもほしかった!
(レベル1……という法則も大きく影響しているが、ナーガの一撃を食らって倒れなかった者は久しくいなかった。倒れなかったウォリアに対し、獰猛に口元をゆがめる)

えへ、ならナーちゃんはコレをぜんしんぜんれーをモって「うけなければならない」。
(避けることも防御の姿勢も取ろうとしない。只、己の肉体の強度を信じて大地を踏みしめ立ち尽くす)
【あいこだが演出の都合上ダメ―ジありとする】
むむむ……おろ?
(刃はナーガの強靭な肉体に綺麗に阻まれ、大きな裂傷とはならず。
ただし、その衝撃を受け止めるだけの剛力を
「いま」のナーガは持ち合わせていなかった。)
(2mほどの巨躯が大きく吹っ飛び、近くの墓石に激突する。
粉々に砕けた墓石など意にも介せず、間髪入れずに起き上がる)
【攻撃判定2】
――えへ、えへえへえへえへえへ。
(狂ったように可愛らしい笑い声をケタケタとあげる)

はぁ……このイタミ、しょーげき、ひさしぶりだよ!
それはとっても……
とってもとっても――
(砕かれた墓石の一部を持ち上げる。それは石というより最早岩の領域だ)
うれしいなって!
(ブゥン、という風切り音と共にウォリアめがけてソレを投げ飛ばす。
凄まじい速さを以てして岩は弾丸となりて迫りくる)
【防御判定2】
_____くくくくく。(吹き飛んだ先から飛来してくる岩石を視認して、嗤う)

臆せず立ち向かってくる相手も、久しぶり…だ!
だから…オレも、ウレシイ!!!(ハルバードを大地に突き立てると、それを支点に棒高跳びの如く身体を跳ね上げ___)
【防御成功】___ぬゥン!!!(ぎゃり、と大地を蹴って巨体が宙に舞う。まるで軽装の戦士がそうする様に、長物を支えにしたドロップキックが弾丸に真っ向から叩き込まれ____)(バガァッと小気味良い音を立てて岩は粉々に砕け散る)(礫の散弾などはナーにとって屁でも無いだろうが、本命は___)____だから、オレも出し惜しみはしない…「ギャリ…ギリリ…」(竜の鎧が軋る。身体を大きく捻り、何時の間にか大地から抜いたハルバードはその手にまた、小枝の如く握られており___)「____ボッ」(爆ぜる様な音と共に、その膂力に任せたミサイルの如し槍投げをナーへ敢行するッ!)
【防御判定2】
―――わー! すごいすごい! ナーちゃんのアイをマッショウメン(真正面)からうけとめるヒトはじめて!
(目をぎらぎらと輝かせてその光景にいたく感激している――のも矢先、礫の散弾がナーガの視界を覆う)
(その一瞬の視界不良から繰り出される投げ槍に対して彼女は――)
【防御失敗、被弾回数2】
うべっ!?
(槍投げに気付き、其れを反射的に片手で弾こうとしたのがそもそもの間違いだった。ハルバードの先端は幸いにも彼女の身体を貫くことは無かったが、勢いを殺しきれずに肩口に突き刺さる。思わず大きく仰けぞり、たたらを踏む)
【攻撃判定3】
んもー、キミのアイはとってもフカいね! それはもウミのようにとっても!
いいよ、いいよいいよ! とってもいい! キミみたいなソンザイははじめて! 
カルチャーショック……かるちゃぁ、しょっく!
(突き刺さったハルバードをおもむろに抜き、鈴が鳴るような可愛らしい声ではしゃいだかと思えばハルバードとシャベルを放り投げる。
刹那、大地を穿つ程に強く駆け出し、大砲のような【重さ】と弓矢のような【速さ】を含みながら――拳を振りかぶった後に勢いのままウォリアの胸元めがけて其の拳を突き出さんとする)
【防御判定3】
まぁ、このくらいは受け止められんとな。(槍を投げた勢いのままに残心。直撃はしたが、手加減しても大した傷にはならないだろう)
海の様に深いかは知らないが…かるちゃーしょっく、か。じゃあ、もっと…驚かせてやるとしよう!!!
(怪物の様な威容に、無垢な少女の様な振る舞い。何処となく魅力的なそれが、まるで猛牛の様に突進しながら____凶器と化した、砲弾の様な剛拳を振るってきて___)
【防御失敗 被弾回数2】
____やるじゃないか。
(ゴシャアン!と空洞によく響く打突音。ナーガの巨拳が深々と、胸の炉心を守る扉にめり込んでいた。ずずず、と電車道を墓地の泥土に刻みながら、その拳をダメージにしつつも耐えて見せる。そう、自分はこの領域を待っていたのだ。互いに肉薄に肉薄を重ねる、この距離を。)
【攻撃判定3】
ナーもアイを向けてきてるんだな…そう、星みたいだ。キラキラしてるのに、ドロドロしてる…マズい。ホントはアレだけ食べるのに、ナーを食べそう…我慢、我慢…ガ、マン!!!
(ぎ、ぎ、ぎ、ぎぱぁ、とぎこちなく開く、竜の兜の顎。______そう、それは。異邦の邪神の様に、嗤った貌。貼り付けた様な、何処までも禍々しい、作り物の筈なのに恐怖を抱かせる笑み)
(胸扉で受け止めた状態で、両腕を高々と掲げ____まるで蟷螂の如く、鋭い爪の揃った腕をナーの両肩に向けて抱き締める様に振り下ろす!!!)
【防御3】
ふぇ?(自分の拳を受けたにも関わらず、膝をつかない目の前の獄炎の戦士。彼ならコレを受けても【倒れはしても死にはしないだろう】。そういった傲慢さがどこかにあって。死なないどころか倒れない彼に小首を傾げていると振り下ろされた両腕に気づくのが遅れた)

……ひっ。
(恐らく生まれて2度目の感覚。彼の【笑顔】に、一瞬だけ身体が竦む。1度目は、そう、彼女の妹に対して向けた感情であって……――)
【防御成功、結果:引き分け】
っあ、アアアッ!
(其れは恐怖。畏怖。彼に抱いた感情。彼をいつもの【己にいつか愛される存在】だと考えていた。それこそが彼女の慢心、傲慢、怠惰。対象を正しく視ることの放棄。)
(だが皮肉にも、その瞬間に生まれた【必死さ】が、彼の攻撃を受け止めることになった。我武者羅に腕を振り回し、振り下ろされた彼の爪が己の腕に傷をつけるものの――身体にその爪傷が刻まれることはなく、どうにか腕に爪が食い込み突き刺さる程度で済んだ)
【演出】
…………っ(両腕でその爪を何とか抑えようとしつつ――揺らいだ眼差しで彼を見つめる。それは、その瞳は、蛇目でありながら、血みどろの精神で濁りながら、少女の純粋さを一瞬ながら取り戻していて)
【引き分け】
(___熱き闘魂、と言えばどこか爽やかで快活なものをイメージさせる___だが、彼のそれは。熱いと言う言葉すら生温く。闘魂、と呼ぶには…余りにも、余りにも。禍々しすぎた)

___シュウゥゥゥ…(快楽殺人者ならば愉悦の余りの絶頂を浮かべるのだろう。復讐の鬼ならば憤怒と涙に歪み切った劇場を浮かべるのだろう。殺戮機械ならば…やはり、何も浮かべないのだろう。____そして、彼は、そのどれにも該当しなかった)

(生命と機械的の狭間。____正しく、昆虫の様な。笑顔の筈の、笑顔でないもの。蟷螂が羽を広げる様に。蛾が突然に派手な模様で威圧する様に。___人間ではありえないもの)
【演出】ウオオオオォォォーーーン!!!
(獣の様な咆哮と共にと岩壁をバターの様に容易くスライスする刃爪が、怯える少女の腕に傷を刻む___激情。噴火。全身を覆わんとする焔を、間一髪で抑え込み____門を、閉じる)
_____どうした。恐い、か?怖ろしいか?(その声は、先程のどこか片言だった声から…恐ろしげながらも凛と響くものになっていた。___バベルが、完全に適合したのだ)
(アイを振り撒き、伝え合う。その方法が如何に歪でも____一皮向けば、やはり年相応の娘だった____自分の攻撃で倒れない者。自分に愛されて、そして答えられなくなる者。死を迎える者。それを崩す者とは、終ぞ会っていなかったのであろう____それを、羨ましくも、哀れにも思いながら____食い込む爪を、そのままに…真っ直ぐに、真っ直ぐに。少女の純粋な瞳を、真っ直ぐに。揺らめく焔は、見据えている)
キミは……キミは、ダレ?
ナーちゃんが「アイしたくない」っておもうイキモノはキミでふたりめ。
……ナーちゃんはアイしつづけなければいけないの。
こんなところでアシをとめたくない。
だからおしえて……キミは、ダレ?
(怖い、恐ろしい。そういった言葉を刻んではいけない。そう感じた彼女は精一杯の強がり……プライド……それを振り絞って、彼の正体を問う。もちろん、それが意味不明な質問なのは流石に彼女でも半ば分かっている。「彼」は「彼」だ。そう言われたらそれで終わりだ。だが、名状しがたいこの【恐怖】と呼ばれる初めての感情に……其れを持つ彼の存在が何なのか、彼女は知りたくて――)
_______オレはウォリア。____誰 で も な い。
ナー、それは当然だ…オレはイキモノではないのだから…。
そもそもアイせない、とすればどうだ…?足を止めるオレこそは、オマエがアイせない存在…だとすれば…
(ごう、と音を立てて炉心から漏れ出す炎が全身を覆う。炎は墓場を禍々しく照らし出し、そして___彼はまるで、炎の魔王。恐れを知らぬのか、恐れを表せないのか、気丈に振舞う彼女に、決定的にして二律背反の一言を言い放つ______名前があるのに誰でもない、自我があるのに生きてはいない______まるで、まるで。災害や現象が、カタチを為した様なそれは、一歩、歩み寄る____)
(災厄、現象、事象……個体という名称が薄らぼんやりとした――それでもって確かな存在感を放つ彼という存在を、彼自身の言葉によってナーガは初めて彼を「アイから離れた存在」として認識する)

……えへ、ナーちゃん、リカイしちゃった……。
(酷く残念そうに、力なく微笑む)

キミは、ナーちゃんをたおして、キョーフをあたえた……「ホノオ」によくにている。
……キミはそういうソンザイなんでしょ?
ナーちゃん、とってもオバカだからよくわかってないかもだけど……これだけはたしかにわかるよ。
(アイせないというソンザイが彼女にとってどれ程悲しいことか。一瞬俯き、顔を再びあげる。その顔は、凄惨に微笑む【バケモノ】の如く)

キミをアイさなくちゃいけないんだって。
(爪を抑えてる両腕の筋肉を隆起させ、爪を弾き返そうとする)
(____ゴオォッ!)(凄まじい音を立てて、炉心の炎は騎士の全身を覆う。金属とも、生肌とも判然せぬ鎧の身体が、明確にこの世ならざる者である事を証左し___彼は、途切れ途切れの言葉から一転…明瞭な言葉を、放つ)

____オマエにそれが、できるものならば。(熱くない炎。だが、決定的なものを燃やす炎。____魂を、愛すら死すらも喰らい焼べる焔___悪鬼の如くに微笑む彼女の、貌を照らし___彼もまた、笑う。嗤う。哂う。真正面から受け止めるからこそに、異形の貌で)

____炎にして、闇。真にして、虚。オマエはオレが怖いか?恐れるか?____アイせるのか?(筋肉が隆起し、爪が押し退けられるようにして弾かれる。だが、彼は構わずに____ごつ、とナーガの額に自分の額を押し当てた。至近で、視線を交わす__意思持つ魔焔の灯と、純粋なるアイの眼が、逸らす事無く睨み合う)
コワい? おそろしい?
……キミをみるとドキドキしてふるえがとまらない……しょうじきにいうとね。
それはきっと「コワい」んだとおもうよ(至近距離で双方の灯火と見つめ合いながら、そう呟く)。

でも――
(すう、と蛇目が据わる。ぎちり、と口元が歪み、裂け、体内の熱量による煙が揺らぎ漏れ出す)
このセカイでなら、ナーちゃんにゲンカイはない!
だからいつかは「コワい」すらのみこめるはずなんだ。
のみこんで、たくさんアイせるはずなんだ!
ナーちゃんはたちどまれないんだ。
すべてアイさなきゃいけないんだ!
ぜんぶ、ぜんぶぜんぶぜんぶぜんぶ!
それが、それがナーちゃんのシュクメイ!
(畳み掛けるように言葉を放ち、目がぎらつき笑みがこぼれる。それは何かに突き動かされた――衝動に駆られた狂気をはらんでいるようにも見える)
ギシシ…(金属の擦れ合う様な不気味な声___)
魂は__どこまでも歪で、不気味な伸び放題の大木。でも___やっぱりキレイだな。震えて、オレにも心臓の音が聞こえるくらいだ…ああ、「聴こえる」

(自分と同じ様で異なる熱、煙すらも吐く「蛇神」に、彼は)
ゲンカイはない。コワいすら飲み込める、か____
いいだろう。そのシュクメイ_____忘 れ る な よ_?(ぎらつく瞳と燃える灯。狂気が火を消し止めるのか、衝動すらも炎が燃やし尽くすのか___ナーガの目の前は、正しく彼の炎に___包まれて見える事だろう)

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