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文化保存ギルド

今夜の喋り場・その55

私の部屋、ゲストと二人で喋る場所。

正確には、貴族がこの書庫という屋敷に来た際に執務を執り行うために用意された部屋。

それも今はイーリンの自室となっている。
といっても内装は殆どいじっておらず、書斎机と来客用のソファとローテーブル。本棚と唯一追加されただろうベッド。効率を重視する彼女にとって、ワンルームマンションのようになっているのだ。

おそらく、彼女自身が掃除しているのではない。そう思える小綺麗な部屋。貴方を迎えたのはそういう部屋だ。

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そうそう、流石に資金が足りなくてね。何とか手持ちを売り捌こうと四苦八苦しているところ。
でも確かに、その時にならないとわからないことも多いよね。
強いて言えば……僕としては、爆発力よりも堅実さを取りたいかな。
(ひそひそ話をメモ取りながら確認して)
ほー……これは……いや、堅実だけど。たしかにすごいけど。
それ以上にほんとこれ資金どうするのよって思うわね、私でさえ。
とりあえずプリンと美少女の初詣大会、アレで一攫千金狙う?(くすくす)

ま、私も器用貧乏を目指している身としては、堅実の重要さはよくわかるわ
お金については、僕、ラド・バウで一気にレベル上げしたからさ。
その副産物のデザイアとかファイトマネーで途中までは何とかなったけど、今力尽きたよ。
ま、予定のレベルまであと2~3ヵ月ぐらいはあるだろうし、それまでに何とかなればいいやの気持ちで。

PvP(プリチーVSプリン)は僕もちょっと期待してるよ、ちょっとだけね。
誰に当たっても配布する量が凄いことになってるから、配られるのは月末になりそうだけど。
なるほどねぇ……最近鍛え直したと思ったらそういう理由が。
いやまぁ、また大金はたいたでしょうそれは。何重の意味でも

ふー……(紅茶を一口飲んでから)
私もなかなかどうして。先が見えないのよねぇ。だいたいあのジャンヌ癖の強さの割にイマイチなクラスが悪いんだけど
うん、ちょっと、その、いろんな意味で財布が寂しくなったから、4月までは今ある資金RCで何とかやりくりしたいな。
ああ、あれね……何で姉力が前提なんだろうね。ジャンヌって兄弟いたっけ?
……ああそうか、秘宝種だから食事は我慢すれば良いのか。
嗜好品が減るのはいただけないけど、まぁここで食べればいいし、領地やらなにやらで問題ないか。そういう節約ができるのはちょっと羨ましいわねぇ。

なんでかしらね。神のもとでは皆兄弟という意味で姉かもしれないけれど。
実際のところはリアとドラマかみさまのこのみだと思うわよ?(それで割食ってるんだけどねぇとぼやいて)
うん、種族非戦の進化きあい次第で呼吸すら必要なくなるけど、ちょっと今はその状態じゃないかな。

それなら聖女なんだし、ママ適性で良くない?
異様な抵抗の高さといい、やっぱり某聖杯戦争アプクリファの……いや、これ以上はやめよう。
脱線しかけたけど、ボスはジャンヌになりたいのかな?
実用性の是非はさておき、何にせよ堅実とはかけ離れた尖ったクラスだと思うけど。
何にせよ節制はほどほどにね。その愛らしい顔がやつれるのは見たくないわ。

おっとそれ以上はいけないわ。
私は現在進行形でジャンヌ尖ったクラスではあるわね?
ただ、その上で見ての通り今現在、ある程度バランスは取ってるのよ? 回復、バフ、単体に対してはブレイクも必殺も持ち合わせてるしね?
安定性きれいなすうじではないけれど、どの戦場でも戦える自信はあるわよ?
愛らしいって、またまたー。褒めても何も出ないよ?
(そうは言うものの、表情が露骨に照れている)
アッハイ。
そうだね、特に古き牢獄Altgefängnis……もとい、絶海拳・珊瑚。
封印は耐性がない上にどのBSよりも致命的だし、その上にブレイクまで付いている。
あと、麻痺も意外と無効化できる装備が盾と鎧にしかなくて、アクセサリーで防げないのも厄介だ。

見たところ、イーリンはFBは嫌いなのかな?
だとしたら奇遇だね、僕も大嫌いだ。
ふふ、褒めたいから褒めるのよ。出る出ないは言葉の一つで十分だわ?
(あらかわいい、という言葉は飲み込んで)

そういうことね。更にここから単独戦闘にするなら復讐を105乗せられるから、見た目よりも火力が出ること。
自己光輝があるからHPAPは単独で完結して無限供給が可能。
ただまぁ、これでAランクに上がれていないから、どうしようもない相手とかいるんだけどねぇ。封殺とか。

私も本来は今みたいにFBは0にすべき自分の身の丈にあった能力しか使わないようにしてるわよ。
ただ……この5年間。あまりに格上が多すぎたから。限界以上の出力FBとお友達だったのよねぇ。今は、限界出力よりも安定出力を取る。いや、とっても戦えるだけの環境になったというべきかしら。良くも悪くも
(カップを置いてから指先をクルッと回すと人差し指の先にポッと小さな火が灯る
重要なのは言葉じゃないと思うんだけどなぁ。(照れ隠し)

封殺型は自分より遅い相手には何もさせないけど自分より速い相手には何もできないってすさまじく極端なビルドだけど、反応を高くできないと本当に相手にならないからね。
僕は元々反応型だからそこはすんなり通れたけど。

……実を言うと、僕がさっき提示したビルドも基礎のFBは0だけど、主力は慟哭のジ・アースFB+15の大技なんだよね。
コストパフォーマンスの良さ、相手の防御が成功してカス当たりになる確率が15%より遥かに高いことから、仕方なく許容している感じだよ。
正直あの野球野郎に足止めを食らってるのは業腹なところはあるけどね。
まぁそれもいずれ次のビルド対策をしてどうにかするつもりだけど。反応か……できなくはないけど。

ん? それはまた……極端な手段だけど。悪いものではないわね。
今の状況だと一発屋あたりさえすればいい技って、結構大事だし。ほら、闘技場ではナイアガラデッドエンドだったかしら。アレが注目されてるでしょ? それと同じようなものよ。
多分貴方なら理解してもらえると思うけど。工程数が多いスキルほど問題が発生しやすいのよ(指先の火をぐるぐる回しながら、クッキーを軽く炙ってから食べる
その後にCT極振りから三光運ゲーをしてくるのが控えてるから、ハンマーは計画的にね。
ああ、そいつも使ってくるね、ナイアガラデッドエンド。
というか僕も、サブウェポンはブルーフェイクIIIかそれのどちらかのつもりだよ。
工程が多いほど、予想外の事故は避けられない。精密な機械ほど壊れやすいようなものだね。
嘘でしょ。CTとEXAが結局無いとしんどい相手じゃないの。
やだー、私要塞化とかしてないのにー
(ため息を付いてクッキーをもしゃもしゃ食べて)

私なら反応がある程度担保されている貴方ならⅢのほうをすすめるかしら。相手の強みを奪える可能性としての不調系があるわけだしね。
一方的な虐殺を防ぐには悪くないと思う。
人間相手ならナイアガラかしらねぇ。

そうそう、作りが単純なほど信頼性が高い。FB0っていうのはその工程数を減らすための工夫の一つなのよ。
僕はもうルーンシールドでごり押ししたよ。
幸い、そいつはブレイクを持ってないからね。

うん、それに副行動でも使えるし、至近距離からの殴り合いなら強く出られる。
ブレイクが付いているのも大きいしね。
……ん? EXAで増えるのは主行動だけで、副行動は一回のままだったっけ?

僕も、ちょっとした因縁背後が元TRPGプレイヤーからファンブルって要素自体を嫌悪してる。
0%と100%以外は一切信用できない。
副行動は1回のままよ、EXAで増えるのは主行動。
副行動でできる行動は主行動ではできないけど、副行動スキルは主行動で使用可能
だったはず。ちょっとややこしいけどね。

ふう……しかし、貴方(ローレットの健康診断書ステータスシートを見ながら)……ずいぶん仕上がったわねぇ
(思わずぼやく
闘技場で何度か試してみたけど……なるほど。
副行動を利用して攻撃を連発はできないってことだね。

うん、一刻も早く戦力になりたくてさ。
攻撃も防御も、他人の支援も全部やってみたい。
騎兵隊が欲する戦力は何かな、ボス?
本来できるはずなんだけどね、ブルーフェイク2とかあのへん。

それにしたって仕上がりすぎよ。どの戦い方もできるじゃない。
だけどまぁ、そうね……あえて言うなら。今の貴方にこそふさわしいでしょう
「単独で私の無茶なオーダーに応えることができるピンポイント兵力」ってやつ。
他人を回復までは流石にできないけどね、あれは攻撃を完全に捨てないと専門家は難しいよ。

なるほどね……つまりはボスお付きの側近。或いは最終兵器。
いいじゃないか、とても面白そうだ。
どんな困難が僕を待ち受けているのか、楽しみで仕方ないよ。
ヴァルキリーオファーくらいなら使えるでしょ。なんてね。

騎兵隊のあり方としては、個々の欠点を群で補い。個々の性能を群で上乗せする。という方針だからね。
だから本来単独で何かをさせる、というのは方針に対する敗北なのよ。

しかし……単独で動くことができるという戦術的な優位性。その決断と行動はどんなに統率が取れていても、個のほうが早い。
そうね、側近、最終兵器。あるいは懐刀みたいなポジションかしら?
昔似たようなことを頼んだ男も居たけど、そいつは言ったわ「やれないことはないけれど、人使いが荒い」ってね?
ま、そんな困難に貴方を突き落とさない状況であることを願うしか無いわね?(くすくすと笑って
あー、6以下のスキルは無頓着に埋めちゃったな。
次にハンマーするならヴァルキリーオファー、取っておこうかな?
今はEXスキルもあるしね。

確かに、騎兵と言えば足並みを揃えるのが普通だね。
個々人がいくら速くなっても、行軍は最も速度の遅いものに合わせざるを得ない。
つまり、戦術レベルでの速度は向上していない。

その点に関しては気にしなくてもいいよ。僕は秘宝種レガシーワン、蝋人形のようなものだからね。
それに、僕が無茶な運用に耐えるのが仕事なら、その無理難題な戦術を生み出すのがボスの役目じゃないかな?
ボスは誰よりも「自分使い」が荒そうな人間だからね、これでも同情してるんだよ。
呆れた、ユーティリティプレイヤーと筋金入りの器用貧乏わたしに言っておきながら、その辺りの小回りの調整ができてないだなんて。
私相手にプレゼンするならそういうところも仕上がってる方が高得点よ?
(ふう、とため息をついてから)

そういうこと、その戦術レベルであげるような個人の槍働きを期待するというのは。その個人に騎兵隊の命綱、あるいは全権を一時的に預けるに等しいからね。
これがまた面倒なのよねぇ。私という旗頭に集まっている以上。
(はぁ、とまたため息を付いて)

蝋人形相手に茶会をしている私は、それだとかなり虚しい行動を取ってることにならないかしら?
だから貴方を蝋人形っていうのはナシで一つ頼むわ。
でまぁ……自分使いが荒いって。そんなことは、あんまり、ないわよ?(無理難題な戦術ってそんな奇策そうそうポンポン出てこないわよとぼやきながら目をそらす
大願成就を前にすると計画は雑になるもの、要は単なる不手際だ。気を付けないとね。
とは言え、あと1レベルでも上がったら取りたい非戦スキルがあるし、つまり直ぐにハンマーをする予定でもあったからさ。
ハイセンスよりも欲しいスキルが見つかったけど、SPもCPも妖怪1足りないが出てきちゃった。

確かに、たった一人に命運を託すのならば、騎兵隊の意味がない。
けど、それは彼我の戦力差が拮抗している場合の考え方だ。
相手が強大な魔種であれば、一点突破が必要な場面は必ず出てくる。違うかな?

つまり、ボスは僕を人間として扱ってくれるわけだ。それなら、その礼に応じないとね。
(なるべく音を立てずに、ティーカップとソーサーをテーブルに置く)

今のボスは自分を切り取って、燃料にして燃やしているのも同然の状態じゃないか。
僕は不死鳥のように、灰燼の中からまたボスが生まれることを期待しているけどね。

それで……次に騎兵隊が大きく動くことになりそうな場所は、どこになりそうかな?
鉄帝?天義?それとも幻想?
深刻なエラーだわ。人間なら誰しもあるけどね。
では貴方は蝋人形ではなくますます人間だわ。

(ふう、とカップの中身を飲み干してから置いて)
……まぁ、それは昔からよ。私より優れた人間は山ほどいる。それが力を貸してくれるなら、私は自分を粉骨砕身、使い倒して立ってこそ、彼らに義を果たせると考えている。
無論、最近はそれ以上はいけないと言う人間が増えていることは自覚しているけれどね。
燃え尽きて落ちた星が、また空に昇ることがあるのなら、それは見てみたいけど……。
ともあれ、鉄帝は地下の捜査次第で本命。幻想は今は「天義と鉄帝が荒れ過ぎてて事を起こすに適していない」というように感じる。起こるとすれば……天義、幻想の国境線上かしら。
一度冠位が出た天義で、今度は死者の軍勢とラスト・ラストの尖兵が現れたとなれば。あの国の内外はもうボロボロになるでしょうから。
特異運命座標イレギュラーズになる前の僕は完璧だった。
僕は不完全な存在になって、人間になくてはならないものを手に入れた。欲望をね。
これは成長? それとも堕落? 答えはあっても、多分、結論は出ないかな。

とても合理的な考えだけど、それを快く思わない人間がいるのもわかるよね。
人間は感情を抱える以上、そこまで割り切った考え方はできない。機械じゃないから。
僕個人としては……さっきも言った通り、ボスの意思を尊重した上で、ボスのままであり続けることを期待してる。
ふふっ、僕もボスに負けず劣らず我儘だね。

なるほどね。どちらも少し手を伸ばしているけど……鉄帝は魔種がフローズヴィトニルに何かをしでかしてからが本番だろうというのが僕の見解。
やっぱり、すぐに何かが起きそうなのは天義の付近か……騎兵隊が鬨の声を上げるのも、そう遠くはなさそうだ。
欲望は乱数と捉えるべきではないかしら。
乱数の関与しない固定値のみが完成であるなら。それはさいの目なら常に4。しかし転がすようになれば、出目は1-6。4より分の悪いものであっても、6が出続ければ理論上は上回る。
しかし統計的に見ればその賭けは絶対に負けるものでしょう。
だからそうね。私なら変貌と定義するわよ。

合理性を欠くようになったハインと比べて、合理性の上で自分を使い潰していくのはどういうふうに映るのかしらね。
緩慢な自殺か、あるいは堕落か。貴方のわがままもなるべく聞いてあげたいけどね?

フローズヴィトニル……あれもきな臭いのよねぇ。なぜ新皇帝が動かないのか。
……もとより飢え気味だった国家である天義は、宗教という統率力によって耐えていた。
その根底が崩れ、国内は叛徒で溢れかえり、上層部さえ二分された状態。
その上でアドラステイアが崩壊すれば、余計な問題は更に起きるでしょう。
それをおくびにも出さないのは。「トップだけは変わらない」というのと、レオパル率いる騎士団の精強さがあるのは間違いないでしょうね。
(何か他に食べる? と首を傾げて)
その上振れた時の力を、僕は爆発力と定義するよ。
特に正義の怒りが生み出す爆発力は侮れない。
僕の好きな物語の一つだ。

そうだね……不謹慎なようで悪いけど、強いて言わせて貰うと。
「面白い」よ。今のところ、凄くね。

うん、動きもわかりやすすぎるし、解き放って暴走させたいだけならやり方が迂遠すぎる。
かと言って、伝承を信じるなら獣というより災厄のようなアレを、それ以外に利用する手段があるとは考えにくいけど。

天義は宗教と密接に結びついた国家だ。
宗教には神秘性が不可欠。その神秘性を生み出すのは「秘密」だ。
秘密が暴かれた時、神秘は単なる現象となる。けれど秘密とは外部に晒さないということ。
つまり、流れを止めてしまうということ。それは容易に腐敗を招く。
今の天義は、淀んで濁り腐った水だ。それが今、攪拌されようとしている。
汚泥を底ざらいして秘密を暴くには不可欠な行程だけど、周囲に悪臭が飛び散るのは免れないだろうね。
どれだけ汚れないようにするかにも、気を付けなくちゃいけないかもしれない。

……そういうのは、もうちょっと早く言って欲しかったかな?
(たとえ話がアレだったので食欲が失せている(元からないが)ようだ)
ふふ、私もそういう物語は好きよ。
勧善懲悪、あるいは義憤の物語というのは往々にして人に好かれるものだからね。
だからま、貴方は爆発力を求めて変貌したといったところでしょう。

(うんうんと頷きながらハインの話を聞いてから)

……くっく、食欲は爆発しなかったみたいね?(楽しげに笑って思わず茶化しちゃう)
(そしてハインに騎兵隊の概要を改めて伝えたらなんもかんも分かってなくて真顔になった)
そ、そんな目で見ないでよ、ボス。
今はちゃんと把握しているから!

それに……いよいよ鉄帝の騒乱が本格化してきたしね。
僕も力を貸すよ、ボス。
……。
(ほんとに? と言いそうになって、この子の吸収の速さを思い出して飲み込んでから)

騎兵隊の初動の速さは驚くでしょ。
先陣を切る即応部隊という面が最近では強いけど。同時に人数によっては戦線を堅守する主力部隊にも、側面を攻撃するための本来の騎兵突撃を敢行する切り札を担うこともある。

っていうか拙速がすぎるのよね……正直城攻めに必要な「戦力」は現状出せるこれが限界でしょうけれど。兵站が持つかどうか……。なにせ南部戦線をはじめ、本拠地が遠い遠征組が多い。アーカーシュや他の強力な支援があって、更に物資をイレギュラーズの領地から強引に引っ張って成り立っているところはあるけれど……(指折り数えてうんうん唸って)

――万全な状態で始まる戦争はない。けれど、貴方みたいな切り札が一枚、私のところで力を振るってくれるという事実が。今は少し、私を安心させてくれるわね。
兵站か、戦争となると最重要事項だ。
僕のように特殊な存在でもない限り、どんなに強くても食事をしなければ死ぬ。
そしてどんなに強くても、必要な時に必要な場所にいなければ意味がない。

補給網を断たれてジリ貧になることにも気を付けないといけないよね。
特に今の鉄帝は、新皇帝派の暗躍と厳冬によって滅茶苦茶な状態だからさ。
正直私としても、雪解けギリギリのタイミング……やっと帝政派と南部派の会談が終わったんだから、そこから協議を進めて各派閥に根回しをしてという流れになる、と思っていたわ。

あのバイル爺、ここまでやる気だったとなれば相当根回しを先んじてやっていたと考えるべきね……。食えないやつだわ。
あとはざっと計算したけど、今の領地RAIDイベント兵站状況なら、とりあえず今月中は城攻めは可能でしょうね。
もっともそれは、後を全く考えてないからこそできることだし。
いやぁ……頭が痛いわね。私は前線で闘う側とはいえ。
僕、バイル爺さんのことは割と気に入ってるよ。
だってさ、個人の武力を尊ぶ鉄帝、その軍部の最高司令官がだよ?
そんな人物が枯れ木のように痩せて杖をついた老人だなんて、何とも皮肉が効いてるドラマティックじゃないか!(肩を揺らしながら)

戦争は二つの段階に分かれる。野戦と攻城戦だ。
籠城する相手を攻めるのは一筋縄ではいかない。
籠城する側に援軍が見込めなければゆっくり攻めればいいんだけどね、あの「黒い太陽」が援軍の代わりに時間制限を設けてるからそうもいかない。
バルナバスも中々の曲者だよ。
私も嫌いではないわ。
ちょっとの間だけど帝政派に足を運んでいたこともあるしね。
そこのイレギュラーズにだいたい慕われているんだから、決して悪い人間ではない。
そしてその皮肉の結果がまさか空中戦艦とはね……。あれを飛ばす時に、誰も反旗を翻さなかったあたりが、正しくそうとしか言いようがないわ。

だから私も最初から騎兵隊を結成しなかったのよね。
バルナバス相手に情報が欲しいから。いや、それよりもっと前の段階。城がどの程度の兵力が、どの程度常に稼働しているか。
……バルナバス本人は「おもったより楽しくなってきた」くらいしか考えていないのが、歯がゆいわね。
まぁ、あのネーミングセンスはどうかと思うけどね。
Graf Eisenblut鉄血伯爵て。

バルナバスはとんでもなく強い、それは確固たる事実だ。
悔しいぐらいにね。
でも同じくらい確かなことがある。
バルナバスに皇帝は不釣り合いだよ。
だって彼は、尽きることのない自らの怒りの奴隷なんだから。
そんな強いだけの弱虫に、負けちゃダメだよ、ボス。
ふっ、それは本人が多分、ずーっと昔の若い頃から温めてたネタなんでしょう。
言わないでおいてあげましょう。人生で何回あるかわからない気持ちいいタイミングなんだから。

ふ、言うじゃないの。あのバルナバス相手に弱虫とは。
当人の前まで行けるタイミングになったらかましてやりなさいよ。きっと良い反応をすると思うわよ?
あと私個人は、負けるかどうかはさして気にしていないわね。私はそう、騎兵隊を運用してる時「全員が生存していればそれでいい」から。
無理無茶無謀、力で道理を引っ込めるような扱いを受けてる騎兵隊だけど。その本懐はもっとプリミティブよ「生きていたい」っていうね?
嫌だな、これでも彼には同情してるんだよ?
憤怒と絶望に囚われるようになったのは、それなりに残酷な運命に見舞われたってことだろうからさ。

生きてさえいれば良い。けれども座して待つばかりでは死は避けられない。
だから騎兵隊は死地に赴く、活路を拓く。生きるために。生かすために。
そういうことだよね、ボス?
生まれながらにして憤怒をその身に抱え続けるというのは、同情に値するのかしら。
まぁ私たちは彼らの事を知らないわけだけれど。ただ、そう。他の原罪もそうだけれど、何かしらの根源的な「なにか」は感じるのよね。

理解が早くて助かるわ。
今回なら、参戦した段階で鉄帝で最も多くを生かし、生き延びる最適解は「皇帝を討つ」だからね。
そりゃあ、城攻めに騎兵なんていう意味の分からないことでもやってのけるわよ。
いや?
僕は値するかどうかとかじゃなく、あの性格だと挑発されるより同情される方が癪だと思うから、そうするだけだよ。(けらけらと笑う)

それにしても、城攻めか。考えてみれば初めての体験だ。
そして並行してHróðvitnir 悪評高き狼もどうにかしないといけない。
まさに無理難題だね。
貴方、いい性格してるわよ。
やっぱり挑発しにいってやりなさいよ。無論その際は、耳に入るに値するだけのパンチを入れてやらないと普通に聞き流されると思うけど(半笑いのため息を付いて)

あら、そうだったの?
幸い今回は城攻めとはいえ陸上だから。突然足元が消えることがないのは幸いだわ。
あの狼もそうだけれど……そうか、今回は両方城攻めか。
定石に従いたいところだけれど。今回「も」横紙を積極的に破っていかないとね
ああいうタイプって変に挑発すると逆に面白がるからさ。
そういうのは僕が面白くないんだよねぇ。(いい性格をしている、と言われると声を出さずに肩を揺らした)

横紙破り、邪道、奇策。
道義みちを通すために道理みちを外さなくちゃいけないなんて、何とも皮肉なことだね。
でも、やれるかどうかじゃなく、やる。
そうだよね、ボス?
(ふふっと笑ってから、ソファに深く腰掛けて一息ついて)

イレギュラーズの中のイレギュラー。
群を打ち破る個の英雄たちのなかで群れる者たち。
兵法は王道を以って是とし、奇策をもってこれを制する。
そうよ、生きるための戦い。生存競争である以上。やるしかないわ。
それこそ、他のイレギュラーズに何と言われようと、ね?
いいね、楽しくなってきた。
擬似生命体の僕が言うのもアレだけど……今回の戦い、魂を燃やすよ。

それじゃあ、今日はそろそろお暇させて貰おうかな。
色々と準備も必要になるしね。
良いと思うわ。心根から燃やしていれば、最後の一踏ん張りがきくっていうのは、この五年間北へ南へ、戦場あらばどこにでもでかけていた私が保証するわ。

私も……準備がねぇ
(ふっと笑った後に、書斎机に山盛り積まれた、騎兵隊の参加者や領地の大量資源供出に関する書類、各種情報が山積みになってる書類束を見て大きくため息をつく)
うわ、ボスってデスクワークも任されてるんだ。
手を貸したいところだけど、ちょっと僕にほ荷が勝ちすぎるかな…。

ま、まぁそれじゃ、そういうことで!(書類の山から逃げるように、軽やかに扉を開けて退出した)
またね、ボス。(最後、扉を閉じ切る前にそれだけ告げて)
逆よ、デスクワークも全て目を通さないと、正確な作戦立案ができないの。
まぁもっとも、その性分のせいで私の補佐を難なくできる人間ってのがこの五年間ついぞ現れなかったわけだけど。
貴方みたいな優秀なのが手伝ってくれるとラクができるんだけどねぇ?
(そう言って立ち上がって見送る姿勢になって)
ええ、また。続きは戦場で(手をひらひらして見送る

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