事務所の所長の部屋。

事務所内にガラクタ置きっ放しの散らかしっぱなしにしてる癖に
それなりの清潔感を保っている。

家具は病院のように無機質なベッドと作業用デスク、
衣装棚がある程度。

……、………ん、あ？（雪豹状態で寝ている鼻の下辺りにランベールの唇が触れた。身体の力が抜けるのと共に気持ちよさがあるらしく身体をふる…と震わせるが疲れがあるのか起きはしない）
（魔力を吸われる際に耳がぴくぴくと動いたりしている）

（愛猫にチューしてる状態だと思えば気が楽だ。魔力を吸い上げれば、唇を離す）
……うん。やっぱりアルクの魔力は美味しいなぁ。少ないぶん質がいいというか、なんというか。

……ん、…（くったりとしながら耳が時折動き、色の違う目がゆっくりと開き）

………身体、動かねぇ…（寝てる間に唯でさえ少ない魔力を吸われていた。身体が少し変な感覚があるのでただ抱きついていたわけではないことはなんとなく理解した様子）
……俺の、量が多けりゃ良かったかね…（ランベールの言葉に対して「もっと持っていれば分ける事もたくさん出来たし自分も楽だっただろうか」という意味合いの言葉をぼそぼそと）

どうかな。僕グルメだから……不味いの啜らされるくらいなら干からびた方がマシかも。（にんまりチェシャ猫のように悪どい笑みを浮かべる）
このまま吸い尽くしてしまったらどうなるのかな。

………（力なくふるふると首を横に振って「やめろ」と意思表示）
マジで…抵抗できんから…。あと、…身体が変に、気持良くなるから…嫌だ…

冗談だよ。ごめんよ？気の利いたピロートークが出来なくて。（軽く肩を竦める）
それより昨日の件で、アルクに先に話しておかなきゃいけない事があるんだ。
アルについての話なんだけど……。

しろとは言ってない…。

……アリスターの事？………（アイツは好かない。そう言いたそうに眉を寄せ）

……鉄騎、とは違うよな…。ウォーカーは得体が知れない上に、この世界の常識を理解しない奴が居るから苦手だ…。歩み寄ろうとするならマシだがアイツ、そういう点では何処か線引きしてそうだ…
（今で見てきたアルと、昨日のアルを見た感想を述べた）

それならまだ、『昔話』をした方がよかったかな。

（相手のアルに対する感想を聞けば、目を細める）
アルクも過酷な人生を生きてきたようだけど、彼もまた異世界で激しい戦闘に身を置いていたらしい。
以前彼の手帳を好奇心から盗み見たんだけど……。
（見ないでと言われ、つい覗いてしまった汚れたページ。そこには一日の弾薬消費量を書き記したあった事。その後に走り書きで
『あまり残っていない』『これ以上はただの意地の問題だ』『泣きながら生まれたんだ、笑って死ね』と書かれていた事を話す）
……彼がアルクに話しかけながら浮かべていた笑顔は多分、笑顔じゃない。

………（ランベールの話を聞き）
…だろうな。俺にはアレが笑顔に見えなかった。
…人形に貼り付けたような笑みにしか見えなかったと言うべきだろうな…

自分に嘘をつき続けて張り付いたような。…俺が生きていく上で、必要だから自分の感情を消すのと似てるのかとは…

俺はこの世界以外も、自分以外の人生なんか分からないが…それを知らない方がいいのも、知ったら救える可能性があるのも理解はしてる。俺がそうだから…。

………ただ、他の人間が踏み込んでいい問題かも分からない…

……んで、何故盗み見たことを俺に話した。…共犯とでも言うつもりか？

共犯だなんてそんな。悪いのは僕さ。

君とアリスがアルと前面衝突しないように保険をかけておきたいと思った。
心の機敏に敏感な君なら、アルの気持ちも少しは汲んであげられるんじゃないかってね。

（『衝突したらそれはそれで、面白かったかもしれないけれど』）
（そんな言葉が脳内に響き、目をぱちくりさせる）

……？

（「どうして平気でそんなひどい事を言えるんだ。僕はおかしくなってしまったのか？」）

……、そういう訳だから、次にアルと会う時は、いつも通りに接してあげてほしいな。

………保険、ねえ。

…………俺がアイツを警戒している点はなかなか拭えない、とだけ。そこは俺の性格だから頭に入れといてくれ。できるだけ努力はする

………で、今間が空いたが、どうした？
偶にアンタそういう時があるだろ
（気怠い身体を起こして人型になると壁に寄りかかり、話を聞く体制に整えようとする）
やっと多少だが動けるようになった…。話を聞く体制にさっきまで出来てなくてすまんな…

僕の事だって最初は警戒してたし、アルクの人見知りは誰でも共通だろう？
（そこは分かってるつもりだよ、と微笑む。その笑顔はなんだか、いつものような緩さがないような…）

昨日、死んだと思った瞬間に走馬燈を見た。
僕がこの世界に来る前の記憶と、この身体の記憶が混じって、混濁としていて……。
「ありえない」と思えるような酷いものまであったんだ。

それがよほどショックだったのかもしれない。変な幻聴が聞こえるようになっちゃって。
（頭の傷がジクジクと痛む。額を押さえて俯き）

最初はただ単純な好奇心だった。どうして僕は過去の記憶がないのか。この死体は誰のものなのか。
もしかしたら僕は、開けてはいけないパンドラの箱を開けてしまったのかもしれない……。

……（ランベールの表情に観察眼の優れる自分はいつもと違うという違和感を覚える）

…何を見たのか、視せて貰うのは出来るだろうか。（自分のギフトでなら、記憶さえ思い出していれば出来るからと）
……俺も本来好奇心旺盛なんだ。アンタの記憶…過去に興味が出ない訳がない。

…興味本意、と言うと語弊があるな。
俺がアンタを仲間として見てるから知っておきたい、が正しいな。ダメなら諦めるが…

……いいよ。
アルクになら見せてもいい。
君も信頼して、辛い過去を見せてくれたんだ。
（ごくりとつばを飲み込み、意を決して相手を見つめる）

こうすればいいんだっけ？なんかドキドキしちゃうね。

…そうか。なら、視せてもらう

視せると思いながら思い出せば伝わる。…相手の目を見るのは結構緊張するのは分かるから無理するなよ…(自分にとっては人見知りとして緊張するという意味だが。「記憶を視る」と思い、ギフトを発動してランベールの眼を覗いた)

（記憶の中に迷い込めば、青い海と白い砂浜。
小さな集落と森のある島の中を、和装の少年が無邪気に駆ける。

両親はなく、海のはずれの小屋に独りで住んでいた。
それでも寂しくなかったのは、村の人達が我が子のように大切してくれていたから。

人々はその子供の名を《わだつみ様》と呼んでいた。）

（時は変わり、《わだつみ様》は齢16を目前に控えていた。
『元服（成人）の儀』を間近にした夜の事。村の男達に「儀式の前準備」と説明され、
何の疑いもなくついて行く。

たどり着いたのは薄暗い森の中。儀式のある社からは離れた場所だ。
疑問を口にするにはもう遅い。まわりには農具を手にして殺意を露わにした男達の姿があった。）

………（「これが、銀影の記憶か…」）

……（脳裏に直接伝わる疑問に思う子供の感情。その後にも目を背けることなく見）

（死を覚悟したその時、一人の男がの手を引いて逃げ出した。
その男は猫耳こそ付いていなかったが、今のランベールによく似ている。

追っ手を撒いて逃げた先で、その男は少年に全てを語った。

《わだつみ様》は海の神で、鎮めようとした陰陽師により人の姿に変えられた事。
力を取り戻す事を恐れた村人に、何度も殺され転生している事。
助け出したこの男は、《わだつみ様》の前世の頃の友人だった事――。

話が終わる頃には追っ手が迫っていた。
逃げるさ中に男が《わだつみ様》を庇い、目の前で命を落とす。

それをきっかけに、全ての記憶が呼び覚まされた。

吐き気がする程の嫌悪と憎悪が少年の心を蝕み、その身を水龍の姿へ変え――
島は濁流によって沈み、龍もまた村人の放った鍬で命を落とす。

悲しみと恨みだけを残して、記憶はそこで途切れた。）

……………。（視た記憶は自分とは違うものの、絶望と言っていいものだった。何度も、この銀影は殺される事を味わって来ているのか…）

………（いつの間にか両腕は相手へと包むように伸びていた）

……アルク？（相手の腕の温もりで集中が途切れ、意識がいつものアルクの部屋へ戻ってくる。少し戸惑いつつも、相手の肩に腕をまわし）
どうしたんだい？もっと覗いてもよかったのに。

…わからん…う”…(吐き気を堪えているようで顔が真っ青になって身体が震えるがそのまま抱きしめる)
わからん、けど…記憶の中に、居るアンタを抱きしめたくなってただけだ…。…っ、毎回、俺は視せるたびに…感情を一度自分の中から消すことにしてたから、…辛い、から…。

そういう時、多分ぬくもりが、あったら落ち着く気がしただけだ…。寒くなるから…(は、は、と苦し気に息をしながら震える言葉を吐き出し)

はは、大げさだな。僕はこの通り大丈夫だよ"アルク"。
でもこれで分かったろう？僕がどうして君を助けたいか。

アルクが天義を滅ぼせば、沢山の人間が死ぬよね。そうしたら僕も気分がスッとするから。

（馴れ馴れしいくらい親し気に呼んでいたあの名前は、いつ頃からか呼んでいない。
いつもと変わらない笑顔で、ひどく優しい声で相手に語り掛けながら、ぽふりと頭を撫でた）

共に滅ぼそう。この世の混沌が全てを闇に葬る前に。

……、…(相手の言葉に目を見開き、最近の違和感はこれか、と合点がいった)

……あの時の、蛇は…今のお前なんだな…。悪いが、俺は全てを滅ぼしたいとは思っていない。死なないで欲しい奴は、今沢山いるんだ。


……それに、俺はアンタを満たす為に利用される気もさらさらない。天義についても、憎悪はあるが全てに向けられない。リゲルがその例だろう…。俺は、友人を殺そうと思えない

ランベール、いや、銀影。…アンタのその憎悪は、この世界に来ても早々拭えないのは分かってる。でも、此処はアンタの居た世界ではない。ウォーカーはこの世界では元居た世界とは違った人生を歩めることを、何時も羨ましく思うが、同時にそうなって欲しいと思ってるんだ。

だから俺にアンタが言った言葉を繰り返すが、アンタの『居場所は此処』なんだ。帰るべき場所は在るだろ？俺も見失いたくない場所だ。アンタも護れよ(ランベールの眼を然りと見て)

君もなかなか愚かな男だねアルク・ロード。
僕たちは利害が一致していた。素直に僕の甘言に乗っておけば、目的も用意に果たせただろうに。
（憂いを帯びた瞳で相手を見つめ返す。相手の熱い言葉に説得は無理だと判断し、諦めのため息をつき）

まぁいいさ、お友達ごっこ程度で霞む程度の怨恨なんてたかが知れている。
僕は僕のやり方でこの世界に死を振りまこう。

そのために……知りすぎた君は邪魔だな。
（両の手が相手の肩から首へ写ろうとする。絞め殺そうとした瞬間、銀影から現れた水龍が肩に噛み付き、引き留めようと後ろへ引っ張る）

な、ッ……！《残り粕》の分際で、やってくれるじゃないか……！

……っ(「邪魔」という言葉に何をするかが理解できた。首に手が伸びるのを避ける事が魔力を吸われた後もあり、しかも後方は壁な上に身体が近くて叶わない)
…？(一瞬何故かわからなかったが目の前の男が『残り粕』と称したことで理解した。この影はあの時の蛇ではない。そして、記憶の中で見た『わだつみ様』なのだろうか？)
……わだつみ、様…か？(視た記憶の中での呼び名を呼んで確かめようとした)

このッ……！（振り払いきれず、後ろへのけ反るように銀影に頭からつっ込んだ。
銀色の水しぶきがあたりに舞い、きらきらと光の粒子となって散る）

……、…！！

（暫く足掻いていたが、やがて身体が大きく痙攣し、動きを止めた。
龍が肩から口を離すと、ざばっと影から身を起こし）

ぷはっ！ごほごほ！……ぐ、グレシアス……。

…、……銀影、か？(足掻いている目の前の男に暫く様子を伺い、懐のナイフに手を伸ばしていたが名前を呼ばれて呼び返す)

……(返答次第では攻撃やむを得ないだろうか。じっと相手の様子と返答を伺った)

ごめんよ、怪我は無かったかい？
グレシアスに何かあったらどうしようって……。
（今にもナイフを抜きそうな相手に対して、無防備に肩の力を抜いて離す。銀影と呼ばれれば、こくりと頷いて）

眠っていたら、声が聞こえたんだ。僕の名前を呼んでくれて……“アンタの『居場所は此処』なんだ”って。

……(目の前の相手が何時もの、この事務所の所長だと分かると懐から手を降ろして緊張を解く)

…アンタが俺に言った言葉だろ、忘れるなよ。もし、今さっき俺を唆して、首を縦に振らなかったから排除しようとしたアイツの言葉だとしても、俺には、あの言葉は救いなんだ

グレシアスは事務所の大切な仲間だ。居場所はここに決まってるさ。
（穏やかな緩い笑みを浮かべて答える。ぽりぽりと頰を掻き）
最初は自分の言葉だったかもしれないけど、グレシアスに言われたらから僕には凄く意味があったんだ。
なんて言うと、すごく恥ずかしいけど……。

…俺にとっては、最初こそ拒絶しようとはしていたが意味がある言葉だった(酷く純粋な、幼げささえ感じるような眼で真っ直ぐに言い)

俺にとっての仲間や友人は枷だが…それが無いと俺は多分俺じゃなくなるからな…

……うん。グレシアスは来た時から、色々と成長したよね。
それは僕にとって嬉しい事だし、仲間としてとても頼もしい事だ。
（己の掌にじっと視線を落とし）
僕もしっかりしないとなぁ。……大切な人を傷つけてしまわないように。

……疑問なんだが、アンタは全員分の記憶を持ってるのか？身体の、ランベールのとか、何度も死んだときのとか…。それと、今のアンタはどれなんだ？識別するためにも教えて貰っておきたい
(今目の前に居るのは、海龍のどの部分なのかを問う)

僕は僕だよ。えーと……（くしゃくしゃと髪を搔きあげ）見せた記憶の少年は僕。何度も死んだことも覚えてる。
あるのは召喚されてからの僕の記憶と、この身体……ランベールの身体の記憶を、断片的に。
（と自分の胸に手を当てて答え）
ただ、全部とは言いきれない。君を襲った者がなんなのかや、彼の記憶は。

…アレがなんなのかは分からない、のか。…アンタのことは銀影と今まで通り呼んでいいだろうか？俺をさっきアイツから助けたのも銀の影で、アンタだってことだろうし

…さっきの奴が俺を、”邪魔だ”と言った。俺にはその意味が理解できる。
俺なら、目的を熟すうえで邪魔な奴は騙してでも排除するし、…アレが出て来た時に銀影を装わないとは言い切れない。俺がアンタを殺せない事は俺の言葉でバレてるだろうしな…

だから、アンタを識別できる言葉があればいいんだが…。じゃないと有栖達を危険に晒すし、俺がアンタに戻った時にアンタだから攻撃するなとも言えなくなる

僕であって僕でない存在。……どう説明したらいいか分からないんだよね。
僕の呼び名は今まで通りで構わないよ。

……確かに、グレシアスの案に大賛成だ。
単純なワードだと一度試した後にバレやすいだろうから、何か会話のうちに紛れ込ませられるようだといいかもしれないね。
（腕を組んで、一緒になって考えてみる）

…二重人格…いや、裏の人格みたいなものなのかもしれないな…
わかった。じゃあいつも通りアンタの事は銀影と呼ぶ

…アンタと記憶を共有してるなら、色々と危険だな…。俺の過去もバレてるし…。アンタとの特別なモンでもない限り、問答が通用しない気もする…(自分が記憶を見せた際に出て来たのは恐らくアイツだろうと推測すると手が思いつかない。困ったな、と考え込んだ)

裏の人格……。そういえば前に大家さんが、陰陽の自分が云々とか言ってたな。最後には心配すんなって濁されたけど。

どういうところまで記憶されているのか分からないよね。……そういえばグレシアスは、さっきどうやって僕が銀影だって見分けられたんだい？（ふと過ぎった疑問を口にして、自分を指す）

…陰陽…。俺は詳しく分からんが、ニュアンス的には光と影か？アンタが光として、向こうは影なら…わかる気がする…

…アンタと、あっちは俺の呼び方が違う。それと、…雰囲気、かね。笑い方が何となく違うんだよ。
なんとなくだから俺も確証が得られないから様子を伺ったりしていたんだ。逆を言えば、些細な変化過ぎて他が気が付かない場合もあるし、装う事も出来てしまうから危険だと思って提案してる。(アルクは人見知りする故に観察眼がすぐれ見抜けたのだろう。些細な変化だったことを伝える)

ふむ……。
どうやら全てを知られている訳ではないようだね。
……、あくまで仮説なんだけれど、裏の僕は「知っている」だけではなく、相手の話に瞬時に「合わせる」能力も高いのかもしれない。
だとしたら見分ける方法が一応、あるといえばある。

…俺の本名を知っているが”今の俺に復讐鬼として協力しろ”だったら頷けるんだよな……

合わせてくるとしたら、直前までの会話とズレが出るが何処から変わったのかが判断できない事にはな……ん？(色々と仮説を立てている途中に銀影の言葉に思考を止めるそちらを見て「何かあるのか？」と)

グレシアス。今度僕のことが怪しいと思ったら、その時は……

ナチュラルに愛人っぽい会話を振ってくれないかい？

…！？…、けほっ、はぁ！？（咽た。思い切り咽た。その後にどういうことだ！？と）

単純な事だよ。他人には知られたくないような関係の話を持ち出されたら、裏の僕は周りの反応を見て判断できない。
記憶していない時にそういう関係性を持ったのだろうと思い込み、グレシアスの釜かけに引っかかって話を合わせてくるはずだ。

…お、俺は…その、えっと…そ、そう言うのは……嘘もだが、…すまんが、無理だ…悪い……(恥ずかしいとかそう言う問題ではないらしい。嘘以前に愛人というのに抵抗がある様子)

……。……うん、ごめん。僕が悪かった。
そうだよね……グレシアスはその歳でも今時の若い子以上にピュアだもんね……。（フリだけなのに面倒くせぇなぁ、と顔に書いてあるが、一応優しい笑顔で肯定する）
まぁ愛人は一例だからね。それ以外で二人きりの秘密になりそうな話題で釜かけすればいいだけだし。

……煩い。(魔力を分ける事が前提なキスなら抵抗はそこまでないが愛人という単語がダメらしい)

…愛人ってのが判らんから振りって言われても無理なんだよ…。と言っても秘密になりそうなモン…(考え込み始め)

……。（暗殺を企てている相手がいる、くらいでいいんじゃないかなぁ……と思いながらも、それをあえて言わない）
（ベッドの上にだらしなく寝転がり）
それじゃあ次回までの宿題という事で。僕はそろそろ寝るけど、グレシアスはどうする？

…一応動けるし、…。……(起きたら裏の人格になっていないだろうかと不安気な顔で)

……。(「俺が居たとして、何ができる？…逆に殺されるのが関の山だ…」)
(無言のままじっとランベールを見)…廊下で寝る

だーめ。ちゃんと自分の部屋で寝なさい！
……ベッドの上でも廊下でも、人格がすり替わってしまったらあまり変わらないよ。

グレシアスは魔力を吸われた後でヘロヘロなんだから、変な気使わないでちゃんとした休憩を取ってよね。
（廊下で寝るくらいなら隣にくればいい。その一言が、不安げな相手を見ると出てこなくなってしまった。
気持ちを悟られまいと背を向けるように寝返りをうち、そのまま目を閉じた）……おやすみなさい。