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ギルドスレッド

造花の館

これを逢引きと言い張るならそう

営利目的ではない逢引き。

これほどまでに生産性のないものはない。
ついでに言えばこちらに恋愛感情はないし婚姻を前提とした関係も求めてない。
参加することで利益を見込めるかと言えば、必要経費に対する見返りも薄そうであるし。これによってさらなる進展を得られるかと言えば、そんなことしなくともあいつは『仕事』に対する付き合いは良い方である。
さらにいうとボクがそういうことをしたいかと問われれば『その気はない』と答えざるを得ない。

つまりこんなことに一切のモチベーションもないわけだが。

そこでボクはあれがここに至るまでずっと着たきり雀であったことに再び注視した。
あれに教育を施すことによって得られる利益は、ここまでの経緯を考えれば「ない」とも言い切れないため、今回はあれにその分野における視野と選択肢を広げるよう促すつもりである。
それくらいの理由があれば、まあ、時間と労力を割くことも吝かではないと言えよう。

すでに百合子には依然渡した衣装で来るよう言いつけた。
変に律儀なあいつのことだから着てくることは着てくるだろう。
あとはボクの手腕とあいつ次第だ。


●ロケーション
練達(再現性東京)のショッピングモール

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(この国に来るたびに思うことは、よくもまあ商業施設をここまで高い建造物に押し込んだものだなという関心である。建造物の高さはその国の土地面積に対する人口、そしてその技術力を反映するものである。この国がその『東京』とやらの再現物であるなら、この建造物の高さはそのままその世界の国力と国民の消費・生産量反映していることになる……さぞかし金の話が転がっていたのだろう。)

(……とまあ、こんなことを考えていたらあれに文句を言われる可能性もあったろう。
 この前の宿泊があれだったことを考えれば、あれがもっとあれ自身に集中するように要求をぶつけてきて、こんなことを考える余裕もあたえられなかったのかもしれないが。そんなことを考える余裕があったのは、あれが思いのほかあれだったからである。)

(件の衣装売り場にて、後ろを振り返る。
 もう何度目かわからないくらいに。)
(きらきらしい衣装に目を奪われた事はあるか。
 それは人と自身の差異として目につき、やがて他者の美点であるという事に気づいた。
 いつしか艶やかなデザインを個性を夢想し、時に自身で創作する事もあったが……。
 それでもそれは自分の外の出来事であったはずだ)

(足元に揺れる白いプリーツは今はない。
 心もとないホットパンツからはぴっちりと黒いタイツが足を覆って、白いシャツとスカジャンと、あとは赤いスニーカー。
 まったくもって『美少女』らしくない姿に何度目か分からない身震いをする。
 髪を押し込めたキャップを目深に被って、置いて行かれそうになるたびにセレマの後ろを小走りに追いかけた)

(要求した方の癖になにもかも集中できていない様子で周囲を見渡してばかりいる。
 誰かに出会ったらどうしようなんて、その時は背筋を伸ばして対応できる癖に、今は背筋を丸めてばかりだ)
前向けよ、前。
折角ボクと出歩くという栄誉を賜ってるのに、ボクじゃなくて地面ばっかみてどうすんだよ。

(……これである。
 急に押し掛けた時もあの恰好であったため、別の服を着るのが億劫とか、慣れ親しんだ服がいいとかそういう可能性を考えたがそうではなかった。この態度はもっと別のよくわからないものである。)
お前がこの格好で来いっていうから……。

(たまらず言い訳じみた事が口をついた。
 果たして『美少女』に『人間』の格好が似合うものだろうか?
 とんでもないドレスコード違反をさせられているかのような声色だ)

……変じゃない?

(この質問はもう何度も繰り返しているはずだ。なんだったら服を贈られた時にもした)
今更になってボクのセンスを疑ってんじゃねえよ。
ちゃんとお前の素材を殺さず、且つボクの美的観点から良いとまでは断定しない部類のものを選んである。
殊更良くも悪くもない意図通りの服装だ。
あと印象がまるで違って見える部分は意図以上だ。
外見だけでなくて振る舞い部分によるものだが。
(この答えももう何度か聞いたはずだ。
 その度に「意図通り」に振舞おうか迷って、それでやめてしまうのだ。甘えていると言い換えてもいい)

……ねぇ。ここで何するの?

(だから強引に話題を変えた。再現性東京に出かけた事は何度かあったはずだがショッピングモールに訪れた事は無かったはずだ)
買い物。
(改めて、ずらりと並ぶ洋服の列を指示する。わざわざ指示して見せる。)

今からお前にあう服を見繕うんだよ。
先も言った通り、その格好は極めて個人的な趣味を発散させる分には十分な恰好ではある……がしかし、余所行きというには色気も華も足りない。かつてはお前の普段着を、常に着用し続けている様子から何某かの儀礼的な意味があるのでは?と疑ったこともあったが………会うたび会うたびさも当然のように毎回同じ服で、TPOも芸もあったものじゃねえ。

そしてこれはここまで付き合って得た確信なんだが。
さてはお前、私服と呼べるものがそれ以外ねえだろ。
逢引き以前の問題だ。
少なくともボクは、自分の容姿を最大限よく見せる努力をしない奴とごっこ遊びをしてやるほど優しくはない。それは衣服の選択や髪型の工夫、状況に応じた演出……そういったものを相手はよく見ているし、そういった努力とセンスが相手への誠意に繋がることを理解しろ。
というわけで今回はお前に服を買い与えるわけだが。
ここまで何か文句や質問があるなら受け付けるが。
…………?

しふく?

(混沌に置いてはバベルによって唇の動きが違えども、同じ(似た)意味の言葉を発するが……)

(ここに来て貴方と百合子の唇の動きは完全に重なった)
……。

え、なんつった、お前。

…………。

………嘘だろ、お前??????
そこからぁ???????
はぁぁー----------もうほんとこいつっっっ……
はぁぁぁぁー-------…………
あー……うん、わかった。
「私服」がなんであるかという説明は後でするから……一旦忘れろ。

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