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ギルドスレッド

Memoria

【1:1RP】くらやみのもりで

──混沌の何処か。小さな村の近くに、その森はありました。
鬱蒼とした森の中はとても静かで、動物達の気配を感じさせない程。
奥へと誘う道は、迷い人を呑まんとする暗闇の様でした。

「あの森の奥には入ってはいけないよ。悪いおばけが住んでいるのだからね」

始まりは、森の奥で人影を見たという者が発した、ほんの些細な法螺話。
子供達の間で囁かれていた噂は、やがて大人へ。そしてあっという間に、村人全てに広まりました。


「あの森の奥に迷い込んだら、悪い化け物に食べられてしまう。そして、二度と帰っては来れないのさ」


***

そんな一人歩きした噂を知らず、ふらりと。
森の奥深くに薄鈍色の青年が、足を進めていた。

-----*-----

※カルウェット コーラス(p3p008549)との1:1スレッド。
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(青白く灯るランプを手に、時折きょろきょろと、辺りを見回しながら。足を進める)
(鳥の鳴き声も、獣の唸る声も聞こえない程。森は静閑で満ちていた)
……ん。…初めて来た所、だけど。……随分、奥まで来た…ような。
こんなに……賑やかじゃない、森。初めて……かも…?
(いつもは暗い森の中。静かだから眠るのに最適だった。いつもとは違う青白い光に興味を示し、そちらに駆け寄った。)

…………。ひと…。カルウェット、いう。だれ。

(淡々と目の前にいる初めて見るヒトに言葉を発した)
(暗がりの中から駆け寄ってきた存在へ、驚いたように幾度か瞬きをする)
(目の前の少女──若しくは少年をぼんやりと見つめながら、言葉を紡ごうと口を開く)

……おれは、チック。チック・シュテルっていう、名前。
君は、此処に住んでる……の?カルウェット。
ちっく…ちっく…しゅてる…(ぶつぶつと数回名前を呟いてから)
チック…うむ、チック。
ボク…ここ、起きた。起きて、ここいた。
覚えてない。から、ここずっといる。
チック、はじめて。
……うん。チックで、あってるよ。
初めまして……と。よろしく、カルウェット。
(幾度か反芻された自分の名に、こくりと頷いて)

……? 覚えてない……不思議。
ここ……とっても暗い、けど。一人……大丈夫だった、の?
誰か……来る、したりとか。
(はじめて、という言葉に首を傾げながら、問いかけてみようと)
はじ、めまして…と、よろしく……(ゆっくりと返事をし、また反芻する素振りを見せる)
うむ。はじめまして。よろしく。チック。

簡単。覚える。大丈夫。
暗い。気にしない。一人、危ない。気にする。
誰か…ボク、見る、逃げる。あいさつ、チック、初めて……できた。
(できたという言葉に少し嬉しそうに微笑み)
……本当、に?
暗いの……平気なのは、凄い…かも。
カルウェットと同じくらいの、人。こういう所……あんまり来ない、から。
(小さく微笑みながら、浮かんだ言葉をそのまま伝えてみせて)

(カルウェットからの答えに、少し考え込む様に黙する。何故この子を見て、逃げ出す人がいるのか、と)
(ぼんやりと想像を巡らせる。真っ暗闇の森の中。微かに葉のざわめく音が聞こえるだけの場所で、突然未知の存在に出会ったら)
(自分は然程抱いた事無いけれど、『普通』の人ならば、多分)

……、……ん。もしかしたら……びっくりする、しちゃったかも…しれない?
此処が……明るい所、だったら。ちゃんと挨拶、出来た…と思う、けど。
すごい……ボク、すごい……カルウェットすごい!
(よっぽど嬉しかったのかくるくるとチックの周りを周り、喜びを表現した)

……うむ。明るい、大切…覚えた。
ここ、ずっと、暗い。カル、挨拶。したい。できない。
(びっくりするという言葉にぴたりと動きを止める。なぜびっくりするのかはわからないが、そういうんだからそうなんだろうと記憶しておくことにする。
できないという言葉に顔をさげてしょんぼりした動きをした)
うん……うん。とっても、凄い子。
(幼子の様に振る舞う、柔らかな紫を目で追いながら、微笑ましそうに)

…………あ。ごめん、ね。悲しい気持ち、させるつもり…なかった。
皆、暗いせいで……おばけと、勘違いしただけ……だと、思う。
(申し訳なさそうな声を滲ませながら、おろおろとした様子でしゃがみ込み)
……じゃあ。おれと一緒に、森の外。行って、みる?
そしたらきっと、色んな人とも……挨拶出来る。カルウェット……カルが知らないものも、沢山…見られる筈、だよ。
かなしい……かなしいのか。しょんぼりするときはかなしいとき…(ぼーっとした様子でぼそぼそとつぶやき、しゃがみこんだチックをじーっとみる)
チックと一緒…。一緒。
色んな人と、はじめまして、よろしく、できる。
チック、教える、できる?知らないもの、ボク、知る、したい。
……ん。カルウェットが…思っていたかは、わからない……けど。おれには、そんな風に……見えた、から。
(曖昧に言葉を紡ぎつつ、目線を合わせる様に見つめ返し)

うん……。カルウェットの事、ちゃんと見る…したら。お話も、してくれる……と思う。
おれは……。上手に…教えられるか、わからない……。…でも、カルウェットの気持ち……叶える為の、「お手伝い」。して、あげたい。
(こくりと頷き、そうっと手を差し伸べてみせる。答えは彼──或いは彼女に、委ねようと)
これ、知ってる。ボク、嬉しい、してる。
チック、……友だち、1人目。お手伝いしあうの、友だち。ボク、チック、友だち。
チック、優しい。チック、すき。
(差し出された手を両手で掴み、手を掴んだままくるくる回ろうと)
……! おれも……君と友達に、なれるの。とっても、嬉し。
あり、がとう。カルウェットの言葉は、真っ直ぐで。暖かい……ね。
(軽やかな動きに少しもたつくも、手は離さぬ様気を付けて。表情を綻ばせながら、思わず旋律が口から零れる)
(楽し気に、喜びを表す様に。唄を紡ぎながら、くるりと)
(チックも嬉しいと思ってくれてることやありがとうと言われたことにふわふわとした感情が沸きあがるのを感じる。さっき感じた嬉しいじゃどこか物足りない、そんな気持ち。
言葉が真っ直ぐは素直ってこと。でも暖かいはよくわからなかった。知りたいと思って質問しようと声をかけようとし…でも、その声は外には出ることはなかった。)

(チック、すごい。喋る、違う。なんだこれ。
とても、すき。きく、もっとしたい。)

(くるくる回りながらもチックの「声」に集中し、楽しげな様子をぼーっと見てた。)
(たどたどしく紡がれた言葉とは異なった、伸びやかで、柔らかな旋律を奏でる)
(幼い子に親しまれる、童謡に似た類。るるら、るりらと、詞の無き音を綴ってみせ)

(ふと、ぼんやりと見つめるカルウェットに気づくと、歌をぴたりと止めて)
……ぁ。カルウェット……大丈夫? …ぐるぐる、して。目、回る…しちゃった?
う、あ……。だめ。やめる、だめ。
チック、すごい。ボク、しらない。
もっと、もっと、きく、したい。
(普段はぼんやりした目がきらきらと輝き、興奮した様子でチックにつめよる。
それはおもちゃを見つけたような子どもの様子にそっくりだった。)
……! そんなに……言って、もらえる。なんて。…少し、びっくり。……嬉し。
(無垢で、それでいて飾り気の無い。有りの侭の言葉に対し、僅かに視線を彷徨わせる。照れる思いが表れたのか、ほんのりと頬に赤みがさして)

ん……、任せて。沢山……歌、覚えてる…から。聞かせて、あげる。
出口がある所…、歩きながら……聞く? …それとも、もう少し…ここに、いる?
かお、あか。病気、危ない。…でも、健康そ。大丈夫?(ほんのりと赤くそまった頬のチックをじーっとみて)

うた?うたっていう、これ。知った。すごい
歩きながら、聞く。歩く歌!はやくきく!
ボクも、歌う、したい。おぼえる。
(興奮した様子で早口に話しかけながら、ふんっと覚えるやる気を露わにする)
あ……、大丈夫…だよ。嬉しいこと、言われて……。少し……恥ず、かしい…?気持ちに、なった、だけ。だから。
(自身の頬に触れながら、大丈夫、という言葉に合わせて頷いてみせて)

……ん。言葉に……音を乗せて、自分の口で。声で、奏でる。それが、歌。
わかった。それじゃ……カルウェットにも、覚えやすい…音。選んで、歌う…するね。
一緒に、歌って……歩いて、いこ。
(ほわ、と柔らかく笑みを零し、閉口した後。もう一度旋律を紡がんと、再び口を開いた)
(先程奏でていたものに似た、明るく、楽しい気持ちが湧いてくる様な音達。
覚えやすいリズムをなぞる様に口遊みながら、行こう、と言うかの様に視線を出口のある方へ向けて)
(前を歩くチックの後ろをひよこのようにチラチラとついていき、チックの“うた”に耳をすませる。
真似するように声で奏でるが、それはとても下手くそで。カルウェットは顔をしかめる。)
…~♩♩…♪
(二度目に歌うカルウェットの“うた”は、チックのうたを邪魔しないように、補助するように、自分が歌えるところを重ねるようにして歌っていた。
そうして楽しげに出口の方へ歩いていった。)
……うん。そう、そう。……上手、だよ。
(拙くも、一生懸命に奏でられた音達に小さく答えてから。紡いでいた歌へと戻る)
(自身の旋律でかき消してしまわぬ様、気を付けながら。重ね、調和する)

(暗がりが続く道の先に目をやれば、微かに漏れる光を捉える。……出口だ。)
"──幾日か過ぎた頃。
小さな村で囁かれていた、『悪い化け物』の話はぱったりと途絶えました。
何でも、噂を聞いた余所者が、面白半分森の中に入って。
怪我一つ負わずに帰ってきて、村の人々に言いふらしたのです。


「化け物がいるって噂を聞いて来てみれば、どうしたことだ。」
「ただただ暗いだけで、恐ろしい存在なんて何処にもいない。あんな森、大したことないじゃあないか!」


それから、人々の間に森に纏わる、怖い噂が飛び交う事はありませんでした。
しかし、噂が消えても尚、森に近づくのは未だ僅かな人だけ。
──暗い森の中に、晴れやかな声が灯されるのは。もう少し、先の様です。"

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