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シナリオ詳細

<咬首六天>狙われたイーリン

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●不穏なる動き
「……実際コレ、払われると思うか?」
「さあな。お頭は『そんなくだらねえ嘘はつかねえだろう』とは言ってたが」
「確かにな。お上からのお達しにゃ違いねえんだ。わざわざ騙す意味がねえ」
 なんとも不穏な会話だ。しかし鉄帝のこの場所で行われている会話の内容は、それなりに知られた話でもあった。
 鉄帝国各地でその不穏な話が蠢きだしたのは、少し前のこと。
 なんとイレギュラーズや反皇帝派勢力に賞金が掛けられだしたというのだ。
 元々悪性の人物達であり、新皇帝の勅令によって解放された『囚人』はこの話に飛びつき、更にはあまりの金額に目が眩む一般市民もいるとか。
 マトモに支払われるかも分からない賞金首制度だが、しかし『極寒の冬』を前に余裕の無い者達程、首を狙うものである……。
 新皇帝派に与する者が六天の首を咬むか。
 それとも不凍港や鉄道施設を入手し、地盤を固めんとする六天勢力こそが新皇帝派の首を咬むか。
 今、鉄帝国には新たな流れが巻き起ころうとしていた……。
 そしてコレもまた、その動きの1つ。
「……ギア、か。そんなもんに興味持ってる連中に手ぇ出すのは拙いと思うがね」
「まあ、おびき寄せる良いネタがあるんだ。仕方ねえだろうよ」
「まあな。しかし『幾つもの偽名を持つ女』……ねえ。何もそんなもんを的にかけなくてもよ」
 
●怪しげな誘い
「怪しげな誘いがきてね。まあ、こっちに話を持ってこざるを得ないようなものだったのだけれども」
 『天才になれなかった女』イーリン・ジョーンズ(p3p000854)はそう言うと、届いた招待状をヒラヒラとさせる。
 それは鉄帝に存在する、とある村からの招待状だ。
 独立島アーカーシュに存在している戦闘用ギア「砲兵鎧ランチャーギア」。
 かの不凍港の奪還戦でも大きな働きを見せたものだが、イーリンはそういったギアのデッドコピーを作れないものかと常々考えていたのだ。
 特にその考えを喧伝して回ったつもりもないが……とある村からイーリン宛に「古代文明の技術を利用した戦闘用ギアの作成に成功した」という話が届いたのだ。
 ぜひ見に来てほしい、お役に立てれば……といった言葉が並ぶ招待状は、それが事実であれば凄いことだ。
 しかし本当かどうかは分からない。
 何しろイーリンは今、新皇帝派により3,310,000GOLDもの賞金をかけられている身だ。
 彼等が実際に賞金を払うかはさておき、その賞金狙いの連中がいることも当然考えなくてはならない。
 だからこそ、ギア関連の問題においては全勢力中でぶっちぎりでギアや戦闘兵器群を保有するアーカーシュへとイーリンは協力を要請しにきたのだ。
 目的となるベベル村は、そういう村が実際に存在することは地図で確認できている。
 いるが……鉄帝を覆う状況は移民や難民、盗賊による滅亡など様々な状況の変化を整理しきれていない。
 だからこそ、この誘いがイーリンにかかった賞金狙いであることは否定できない。
 できないが……本当である可能性もあるには、ある。
 まずは飛び込み、罠であれば食い破らなければならないのだ……!

GMコメント

イーリンさんの賞金を狙った盗賊団が避難して無人になったベベル村を占拠し、罠の舞台に仕立てています。
村の広場には戦闘用ギアっぽい外見の鉄屑が置いてあります。
実際に部品を何処かで拾ってきたのか、コクピットなどを見れば本当に動きそうなくらいに精密で精巧な鉄屑です。
しかしコレにはたっぷりと爆薬を弾薬という形で仕掛けており、1動作で爆発できるように仕込んであります。
まあバラバラでも賞金出るだろ……とか、そんな発想です。
信頼度を高める為か、鉄帝の払い下げパワードスーツの類も村のあちこちに配備してありますが、逃がさない為の措置でもあります。
【罠が露見するまではニコニコと村人っぽいことをする】ので、上手くやりましょう!

●敵一覧
・偽村長×1
盗賊団の親分。ガトリングガンを装備しており、乱射攻撃を行います。
・偽村人(パワードスーツ)×5
乗り込み型の鉄帝のパワードスーツを纏う盗賊。巨大な拳による格闘、機銃による攻撃を行います。
・偽村人×10
様々な武器で武装した盗賊。武器に合わせた攻撃を行います。

●特殊ドロップ『闘争信望』
 当シナリオでは参加者全員にアイテム『闘争信望』がドロップします。
 闘争信望は特定の勢力ギルドに所属していると使用でき、該当勢力の『勢力傾向』に影響を与える事が出来ます。
 https://rev1.reversion.jp/page/tetteidouran

●情報精度
 このシナリオの情報精度はBです。
 依頼人の言葉や情報に嘘はありませんが、不明点もあります。

  • <咬首六天>狙われたイーリン完了
  • GM名天野ハザマ
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2022年12月18日 22時05分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

郷田 貴道(p3p000401)
竜拳
イーリン・ジョーンズ(p3p000854)
流星の少女
ヨゾラ・エアツェール・ヴァッペン(p3p000916)
【星空の友達】/不完全な願望器
アルテミア・フィルティス(p3p001981)
銀青の戦乙女
黎明院・ゼフィラ(p3p002101)
夜明け前の風
華蓮・ナーサリー・瑞稀(p3p004864)
ココロの大好きな人
ライ・ガネット(p3p008854)
カーバンクル(元人間)
ムサシ・セルブライト(p3p010126)
宇宙の保安官

リプレイ

●罠へ飛び込め
「戦闘用ギアねぇ……ミーはあまり興味がないな、どうせミーの肉体の方が強い。とはいえ、雑魚どもにとっちゃそれなりに大事な代物か。ま、ホンモノかは怪しいところだが……ニセモノなら、蹴散らしてやれば良いだけだよな、HAHAHA!」
 『喰鋭の拳』郷田 貴道(p3p000401)は実に楽しそうに笑うが……今回の話は、確かに罠の匂いが強くするものだった。
 とある村から『天才になれなかった女』イーリン・ジョーンズ(p3p000854)宛に「古代文明の技術を利用した戦闘用ギアの作成に成功した」という話が届いたことを発端とする、今回の件。
 人を無条件に信じることを信条にしているのでもない限り、怪しいと判断されて然るべきの話である。
「戦闘用ギアの作成に成功、本当ならアーカーシュ所属の僕としても興味深いんだけど罠の可能性があるんだよね……おのれ賞金を懸けた新皇帝派めー!」
 イーリン……いや、『【星空の友達】/不完全な願望器』ヨゾラ・エアツェール・ヴァッペン(p3p000916)もそう憤りをみせる。
 ヨゾラは敵の目を欺き、何より影武者になる為、イーリンに似た姿に女装・変装していたのだ。
 ウィッグとカラーコンタクトで髪と目の色をごまかし魔術紋は化粧で隠し、伊達眼鏡は隠し持ち持参。口調や立ち振る舞いも女性らしくを心掛けるという徹底っぷりだ。
「僕要素かぁ……練達上位式で作った可愛い猫(の式神)を連れていこうかな。ねこー!」とは本人の談だが、結構似ている仕上がりになっていた。
 そしてなんと、『銀焔の乙女』アルテミア・フィルティス(p3p001981)もイーリンの格好をしていた。
「十中八九で罠でしょうけど、本当である可能性も無いとは言い切れないのが面倒ねぇ。まぁ、罠なら罠で食い破ってしまえば問題ないわ。その時は、賞金に目が眩んで司書さん(イーリンさん)を狙った報いを受けてもらいましょう」
 そんなアルテミアは、用意しておいた髪染めやカラコンといった変装グッズを使ってイーリンに変装する手法をとっている。
「……かなり大胆な衣装だけれど、変装する以上は仕方がないわね、うん。それにしても……ちょっと影武者多すぎじゃないかしら? 特にムサシさんの変装はちょっと……い、いえ、なんでもない、わ」
 そう、イーリンの変装をしているのはヨゾラとアルテミアだけではないのだ。
 たとえば、『蒼剣の秘書』華蓮・ナーサリー・瑞稀(p3p004864)もそうである。
「私は戦闘用ギアの事は良く分からないのだけれども……我らが騎兵隊のリーダーが、私の尊敬する人が、私達の大切な友人が……狙われているとあらば、当然駆け付ける以外に無いのだわ!!」
 だからこそ、イーリンの影武者をしようということであるらしいのだが。
「外見はお胸への詰め物や簡単なウイッグを用意出来れば十分。だって彼らは一人一人が司書さんの事やその外見をよく知っているわけではないでしょう? それよりも、司書さんの風評を再現してやることが大切なのだわよ」
 なるほど、確かに演技とはなりきることが重要であると聞く。華蓮の言うことは正しいだろう。
「そこで私は、先ず【司書】になるのだわ! 名は体を表すだわね! その上で【演技】していく事になる訳だけど……必要なのは【信仰】に迫る程の彼女のカリスマなのだわよ。そして【司書】の名に恥じない【商業知識】を始めとした各種知識を見せる事。あとは……彼女が時々食べてる【Saucisson】を時々食べている所を見せましょうか」
 Saucisson(ソーシソン)……それはは豚肉を熟成・乾燥させて作るドライソーセージだ。
 サラミのように薄切りにしてそのまま食べるもので、 豚のひき肉に塩とヘーゼルナッツを加えたこのソーシソンはお酒のつまみに最高であるらしい。なるほど、小道具も完璧というわけだ。
「しかしそれだけでは印象が薄い…私は演技と同時に本物の司書さんよりも目を引かないといけないのだわ。そこで【ママ適正】なのだわ! 【ママ/司書】なのだわ! ママーカーシュ・ブランチなのだわよ!」
 そういうことらしい。華蓮からイーリンがどう見えているかよく分かる言葉である。
「よしよし……良い子良い子……ママもそれを望まれるのだわ……」
 そしてもう1人は『宇宙の保安官』ムサシ・セルブライト(p3p010126)である。
「むむ、イーリンさん指名とは……どこか怪しい話でありますね? 無策に突っ込むのは危険、故に! 閃いたであります! この間見た特撮で見たアレ……イーリンさんの「影武者」を立てれば罠の回避に役立つはず! ミシャのおすすめコスメセットも用いて、変装をして……これでよし……今から自分は、いや『私』はイーリン・ジョーンズでありますわよ!!」
 ムサシ・セルブライトは宇宙のイーリンである!
 影武者としてイーリンを演じるべくコスメでその身をイーリンに近づけた正義の味方である!
 あとイーリンが吹いた。仕方ないね。
 そして一通りイーリンが「戻って」くると、『カーバンクル(元人間)』ライ・ガネット(p3p008854)が状況を整理する。
「戦闘用ギアが作れたっていう話だったか。本当だったら凄いことだが……そんな技術があるって情報が今までに一切無いのは胡散臭いよな。敵の気を引くのは皆にこのまま任せて、これから俺はたまたま通りがかかった旅人って体で村に入り込んでおく。アーカーシュに所属して色々やってるから俺も指名手配されてる可能性はあるが……まぁ、ギアが罠なら騙し討ちする気だろうし堂々と襲ってくることは無いだろう」
「ええ、任せたでありますわ!」
「くっ! ぶほっ」
 耐えきれずにライが吹いたが、さておこう。
「ま、ムサーリンはともかくこの誘いも露骨すぎるね。アーカーシュで見つけたギアの復元など、そう簡単に出来るものでもないだろうに。言ってはなんだが、こんな村で出来るような事なら私が遺跡を調査した時に復元作業までやっているよ、まったく」
 『夜明け前の風』黎明院・ゼフィラ(p3p002101)も多少呆れた様子を見せながら肩をすくめる。
「……実は少しだけ期待したんだけどね、出土品のリビルド作業が広まれば、遺跡調査も活発になるだろうし。はあ、全く……冒険家兼考古学者としては、もっとアーカーシュの調査をしたいのだけれどね」
 ちなみにゼフィラも一般人に扮して、村の調査を行うつもりだった。
「では、私も皆の様子を伺いつつ、村の地形や敵の位置を確かめておくことにするよ」
「ミーは、たぶんイーリンと似たような額の懸賞金が掛かってるからな。みんなはイーリンの偽物として気を引くようだから、ミーは自分を囮に使おう。自分の名前を出す等すれば、心当たりのある者の気を引けるだろうし、的が増えれば、連中の注意も散漫になるだろうからな!」
 貴道もそう言えば、イーリンがまとめるように手を叩く。
「これで決まりね。そもそも今回の件……一介の寒村が発掘兵器を運用し、その量産化に成功した上に。六大派閥ではなく私を直接指名した……落第点をあげるわ、バラしてあげる」
 一般シスターに偽装したイーリンが、その台詞を口にする。
「神がそれを望まれる」
 なお、一通り笑ってもやっぱりムサシは面白いらしい。

●罠を叩き潰せ
 ベベル村では、村長たちが分かりやすく顔をヒクつかせていた。
 それはそうだろう。イーリンが何人もいるのだ。どうしろという話である。
「ご機嫌よう皆様。イーリン・ジョーンズでありますわよ」
「ごきげんよう、招待にあずかったエリーンよ。戦闘用ギアが再現出来たとの事だけれど、本当かしら?」
「こんにちは、今日はよろしくね。戦闘用ギアの作成に成功したって本当?」
 ムサシとエリーン……イーリンの鉄帝用偽名である【エリーン】を名乗るアルテミア、そしてヨゾラが、同時にそう名乗る。
「え? 複数人いる? まぁ!? これは失礼したでありますわ! 私、用心深い性格でして……こうして影武者達と共にありますの」
「ええ、私は影武者達と共に行動しているのよ。この子は私の飼い猫よ。可愛いでしょ?」
「影武者の多さや手配書との姿の差を疑問視されるでしょうけど、そこは手配されているから念の為にというのと、私は“旅人”なのだから容姿くらい変える手段は持ち合わせているわ」
 ママみを出している華蓮、本物なのに一般シスターのフリをしているイーリン(本物)を加えればイーリン戦隊イーリンファイブといったところだが、イーリン(本物)は住民(仮)に話しかけて情報を得ようとしているので、此処に居るのは4人だ。
 積極的に話しかけ、困り事などシスターらしく振る舞いつつ、元の村人が残っていないか、居たら人質に取られないよう仲間と情報共有……といった目的だが、どうにも人が住んでいるにしては妙な部分も多い。イーリンの中ではほぼ結論は確定といったところではある。
 そして村長は……顔をヒクつかせながらもなんとか持ち直したようだった。
「そ、そうでございますか……此方がイーリン様にお見せしたかったギアです」
 そうして布がとられ姿を現した『ギア』はなるほど……見た目は物凄くそれっぽい。
 見た目は銃撃戦が得意そうな大型タイプ。コクピットらしきものがあるのは乗り込みタイプということなのだろうが、実際にそういうギアは存在する。
「どうぞ乗ってお確かめください。えーと、他の皆様もどうぞ近くで」
 どれが本物か分からないので、村長はとりあえず可能性の高そうな華蓮に声をかけてみる。
 その間にも貴道はギアの真贋を測る為に「鑑定眼」、罠看破の為に「罠対処」を使っていた。
(細かい部分はともかく、価値の有る無しor罠の存在は見抜けるだろう。どちらか見抜く事が出来たなら……まあ、暴れてやればいいよな?)
 そう考えてみていたが……価値としては、微妙なところだった。ゴミのような、価値があるような……もしかすると本物の部品を使っているのかもしれないが。しかしどうも、アレは罠であると感知している。
 その貴道の合図に気付いたアルテミアは、あくまでイーリンを装いながら尊重へ微笑みかける。
「一度動いている所を見てみたいから村の人が動かしてくれないかしら?」
「は? い、いえ。それは……やはり差し上げようというものに、そんな」
「そもそも起動式を知らないから製作者がデモンストレーションしてくれると有難いのよ。どう?」
 すでにあのギア(仮)が罠であることは分かっている。
(これで真偽は分かるし、化けの皮も剥がれるでしょうね?)
 だからこそ、出来るはずがないと分かっていてアルテミアはそう追撃して。
「……チッ、もういい」
 凄まじい勢いで離れると、何かを押し……偽物のギアが大爆発を起こす。
「騙して、司書さんや皆を賞金目当てに捕まえようとしたの? ……ばかー!」
「うるせー! 何が影武者だ、ふざけたもんも混ぜやがって!」
 なるほど、ここまでかとムサシは笑う。
「フフフ、残念でしたでありますわね? いや! 残念でしたであります! 自分は……イーリンさんではない!」
「知ってんだよバーカバーカ!」
「バ、バカとはなんでありますか!」
 ムサシは変身バンクを経て変身すると、名乗り口上をあげる。
「宇宙保安官ムサシ・セルブライト見参ッ! 貴様らの目論見、撃ち破ってみせたであります!」
「うるせー! 今までキレるの我慢してたんだぞ!」
 そんな騒ぎを聞きながら、世間話をしていたライが村人(仮)に声をかける。
「お、あの何故か複数いるよく分からん奴が行った方向でなんかあったみたいだな。面白そうだし見に行ってみないか?」
 そんなライに村人は答えず、銃を取り出し撃ち始める。
「うおっ⁉」
「いや、もうそういうのは終わりだってよ! 死にな!」
 そうして村のあちこちで戦いが始まるが……どうやら、この村に普通の村人は居ない。ならば、大分遠慮はいらないというものだ。
「HAHAHA! 血祭りになりたい奴からかかってきな! どのみち全員ぶっ飛ばすからな!」
 ガンマナイフクロスを放つ貴道の攻撃力は凄まじく、一撃で偽村人が倒れていく。
「派手な花火だわ……ああ、アルテミア、コスプレ似合ってたわよ?」
「さて、断罪の時間よ? ……ってちょっと司書さん!? コスプレじゃなくて変装だし、この衣装は貴女と同じ物だからね!?」
 そんなことを言い合っているイーリンとアルテミアも、余裕の表情だが……まあ、当然だろう。
 こちらにやってくるパワードスーツ部隊を含めても、互いの戦力差は歴然としている。
「スーツを置いたら命だけは助けてあげる。何ならうちで働く? ね、華蓮?」
「ええ、そうなのだわ」
「ザーバ派は慈悲深いわよ?」
 そんなイーリンたちに応えるのは銃撃。どうやら説得の余地はない……!
 ならばスーツの「中身」だけ取り出せばいいとイーリンも動き出し、ヨゾラの星の破撃が一撃で偽村長を葬り去る。
「うわ、ボスがやられたぞ!?」
 逃げ出そうとした偽村人を、ゼフィラのアナイアレイト・アンセムが打ち倒す。
「ククッ、それにしてもあの影武者は……いやいや、愉快なのは良いけれど、思わず偵察よりそちらを気にしてしまいそうだった」
「レーザー・ブレードッ!」
 奮闘するムサシを見ながらゼフィラはクスリと笑うが……。
「残念、僕も影武者だよ! ねこー!」
 ノリノリのヨゾラを見て、思わず楽しくなってしまう。打ち破った罠。早々に倒された偽村長。
 もはや互いの戦力差を覆すことなど不可能なまま、偽村人たちは制圧される。
「……にしてもあの偽のギア、見た目は本当にそれっぽかったよな。実は部品は本物……とかだったら面白いな。残骸を持って帰って調べてみるってのも良いかもしれん」
「そうだね。戦闘用ギアっぽい外見の鉄屑……の破片だけでも回収しようか。本物の部品も混ざってたみたいだし……今度こそ本物の戦闘用ギアにできたらいいな」
 流石にこれだけでは難しいだろうが、そういうことも出来るかもしれない。ライとヨゾラはそう頷きあい、使えそうな部品を探していく。
「まあ、スーツは使うにしても掃除が大変だな、HAHAHA!」
 貴道がそう笑うが、まさか血塗れで持って帰るわけにもいかないので洗うのはこの場の面々である。
 そうしてアルテミアがイーリンにからかわれたことですねたりと、そういうこともあったが……イーリンの賞金を狙った事件は、ひとまずその企みを打ち砕いたのであった。

成否

成功

MVP

アルテミア・フィルティス(p3p001981)
銀青の戦乙女

状態異常

なし

あとがき

独立島アーカーシュに「謎のギアの部品」が持ち込まれました!
ザーバ派に「旧型軍用パワードスーツ」が3体持ち込まれました!

●運営による追記
 本シナリオの結果により、<六天覇道>独立島アーカーシュの技術力が+10されました!
 本シナリオの結果により、<六天覇道>ザーバの技術力が+3されました!

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