PandoraPartyProject

シナリオ詳細

<総軍鏖殺>領域接続/妨害事案

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●領域接続
 農業プラントN-1。それはアーカーシュの本島にある、いわゆる農作物用の工場である。
 最近再稼働を始めたばかりの農業プラントでは、寒い冬でも食糧生産が可能とあって現在フル稼働中である。
 そして、古代冷蔵倉庫。それはかつてのアーカーシュでは「冷凍倉庫」として稼働していた、地下の倉庫である。
 どちらも素晴らしいものだ。素晴らしいものだが……この2つを組み合わせれば、更に素晴らしいのではないか。
 そんな考えが出てくるのはまあ、当然であるだろう。
 やはり最近稼働した缶詰工場ではアーカーシュを代表するエリザベスアンガス正純の缶詰などが生産されているが、これは缶詰であるから保存には然程問題もない。
 たとえば、この2つの間で直通通路を作れたら。
 もしそれが出来れば、2つの施設は互いの相乗効果で更なる効果をもたらすだろう。
 それはこれからの冬に備え疲弊した鉄帝にも、これからのアーカーシュにも……全てをそれで賄えるわけではなくても、素晴らしい結果をもたらしてくれるのは間違いない。
 だからこそ、『木漏れ日の優しさ』オデット・ソレーユ・クリスタリア(p3p000282)によってこの計画は立案された。
 そして……それを妨害するモノもまた、存在したのだ。

●妨害事案
「と、いうわけなんだけど……私たちが調べたところ、妙なのがアーカーシュに紛れ込んでるみたいなのよね」
「当初は獣狩り程度を見込んでいたんだが……どうにも、天衝種がいたみたいだ」
 オデットと『紅矢の守護者』天之空・ミーナ(p3p005003)は集まった面々の前でそう切り出す。
 きっかけは、オデットたちがルート上にある森の上空を飛ぶ天衝種……ラースホーネットを見つけたことだ。
 アーカーシュ近辺の空域に現れるこのハチの天衝種は、主に他の天衝種の運搬の為にやってくる。
 つまりラースホーネットがいるということは、その近くにラースホーネットの運んできた別の天衝種がいるということになる。
 そうして探したオデットたちの目に映ったものは……おかしな黒い部品のついたゴーレムがオデットたちに攻撃を仕掛けようとしている、その姿だった。
「その場は撤退したけど、明らかにおかしかったわ」
「恐らくだが、あの部品が原因だろう」
 黒い部品。それが何かは分からないが……天衝種であるとするならば、随分面倒な相手になるだろうことは間違いない。
 あのおかしなゴーレムは、あちこち壊れていたように見えたが……それをあの黒い部品が補っていたようにも見えた。
 となると、他者を乗っ取る類の天衝種であると考えられるが……単に乗っ取るだけではなく強化するとなれば、アーカーシュのイレギュラーズに対応した新型であると考えることもできるだろう。
「放ってはおけないわ。倒して、予定通りにルートを整備しましょ!」
 そう、天衝種の好きにさせるわけにはいかない。もしルート上に潜んでいるのであれば、これを撃破しなければならないのだ……!

GMコメント

農業プラントN-1と冷蔵倉庫の直通通路を作りましょう!
2つの遺跡の間には森がある為、これを切り拓いていくことになります。
勿論道なんかありませんので、頑張りましょう。
具体的にどう頑張るかは、プレイングにてご指定ください。
途中妨害してくる天衝種もぶっ飛ばし、ルートが出来れば依頼成功です!

●敵一覧
・黒のゴーレム×5
破壊されたゴーレムに謎の黒い部品がくっついて動いています。
強力なゴーレムパンチと、蒸気機関をフル稼働させることによる能力のUPを行います。
倒すと黒い部品がその正体を現します。

・本性を現した黒い天衝種(マッドアーマー)×5
上記の敵から分離する黒い泥のような天衝種。引き剥がされて極度に弱っている状態です。
皆さんを真似て人に似た形をとり、「混乱」の効果を持つ叫び声を放ちます。
弱っているので、簡単に倒せるでしょう。

●特殊ドロップ『闘争信望』
 当シナリオでは参加者全員にアイテム『闘争信望』がドロップします。
 闘争信望は特定の勢力ギルドに所属していると使用でき、該当勢力の『勢力傾向』に影響を与える事が出来ます。
 https://rev1.reversion.jp/page/tetteidouran

●情報精度
 このシナリオの情報精度はBです。
 依頼人の言葉や情報に嘘はありませんが、不明点もあります。

  • <総軍鏖殺>領域接続/妨害事案完了
  • GM名天野ハザマ
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2022年11月24日 22時25分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

オデット・ソレーユ・クリスタリア(p3p000282)
鏡花の矛
サイズ(p3p000319)
妖精■■として
アクセル・ソート・エクシル(p3p000649)
灰雪に舞う翼
ヨゾラ・エアツェール・ヴァッペン(p3p000916)
【星空の友達】/不完全な願望器
天之空・ミーナ(p3p005003)
貴女達の為に
ウィルド=アルス=アーヴィン(p3p009380)
微笑みに悪を忍ばせ
エーレン・キリエ(p3p009844)
特異運命座標
ニャンタル・ポルタ(p3p010190)
ナチュラルボーン食いしん坊!

リプレイ

●直通ルートを作ろう
「ちょっとアーカーシュの使い勝手を整えようとするのも簡単じゃないわね。とはいえ天衝種がいるから計画は断念、なんてわけにもいかないし……みんながいるんだもの、ゴーレムだってパッとやっつけちゃうわ。上手いこと森に暮らす子たちの迷惑にならないようにいろいろ頑張らなきゃだしね!」
 『木漏れ日の優しさ』オデット・ソレーユ・クリスタリア(p3p000282)は精霊疎通を使って周辺の樹精、土精、風精といった精霊達に話しかけていた。
 というのも、今日はこの森を一部どうにかして農業プラントN-1と冷蔵倉庫の直通通路を作ろうとしているからだ。
 2つの直通通路を作ることで食材の迅速な保管が可能になるわけだが、その間に森がある以上、ある程度切り拓くなどの手段が必要になってくるのは仕方がない。しかしそれで精霊の恨みを買いたくもない……と、こういう事情であるわけだ。
 要望があるなら可能な限り取り込めるようにするのも大切だと、そうオデットは考えてもいる。
「精霊たちの要請はなるべく聞けるようにしないとね、ここは精霊達の力をたくさん借りているのだから」
「ええ、そうですね」
 『カースド妖精鎌』サイズ(p3p000319)はオデットの護衛も兼ねながら、そう頷く。
 精霊と共存する文化の残滓の残るアーカーシュであるからこそ、それを大切にするというオデットの意思には誰もが賛成するところだ。この森も、精霊が見える者であればそれなりの数が飛び交っているのが見えるだろう。
 ……同時に、何かを気にする様子を見せているのも。
「うわあ……森だね……もしかしたらすごくすごく昔は道でつながってたかもしれないのを考えると、時間の流れってすごいんだね……」
 『灰雪に舞う翼』アクセル・ソート・エクシル(p3p000649)もツルハシを担ぎながら、感嘆の声をあげてしまう。
「と、ともあれ道路づくり! 食料の生産と保存が簡単にできるなら、それはすごくいいことだもんね!」
「そうだね。その為には安全もしっかり確保したいけど……ラースホーネットも厄介なのに黒い泥まで連れてくるとか……! 天衝種もいずれ殲滅したい所だけど今回は2つの施設の為に直通通路作り頑張るよ!」
 『【星空の友達】/不完全な願望器』ヨゾラ・エアツェール・ヴァッペン(p3p000916)は練達上位式で大人の人間の式神を、式神使役で子供の式神を作り切り拓く作業そのものや、切った物を運ぶ等を手伝ってもらおうとしていた。
「草を刈り、樹を切り倒して……の前に動物や鳥の巣とかは避難・移動させたいかなぁ。動物疎通で森を一部切り拓くから少し離れるように説得してみるよ」
 鳥の巣は媒体飛行で飛んで切らない予定の樹にそっと移動させることも出来るだろう。まあ、それ自体が鳥の了解を得なければいけないので、ヨゾラの説得の腕が試されている。
「うむ! 工場と倉庫の2つを繋げる道作りをするんじゃな。鉄帝の冬はかなり厳しいと聞く。充分に備えたい所じゃな!」
 『ナチュラルボーン食いしん坊!』ニャンタル・ポルタ(p3p010190)がそう言えば、『紅矢の守護者』天之空・ミーナ(p3p005003)も「そうだな」と頷く。
 その為には、この森に居る黒いゴーレム……恐らくは天衝種絡みと思われる敵を撃破する必要もあるだろう。
 だがその天衝種に、ミーナは違和感を抱いてもいた。
「なんかおかしいんだよなぁ……このタイミングで新種なんざ嫌な予感がするが……一先ずやりかけた仕事をやらないとな」
 そう、まずはそれが大事だ。天衝種のことは、出てから考えても遅くはないだろう。
「いやまあ、流通経路の整備がどれだけ重要なのかは理解できますよ? 仮にも領地を経営する貴族ですしね。問題は私自らが斧を担いで木こりの真似事をしなければならないという点なんですが……いや、しかし……下手に外部の人間をアーカーシュの重要施設に近づける訳にはいかない以上、人員が限られるのは仕方がない、のか……? いえ、仕事を受けた以上、文句は言いませんとも。やるだけやってみせますよ」
 斧を担ぐ強面のきこりは『微笑みに悪を忍ばせ』ウィルド=アルス=アーヴィン(p3p009380)……切り倒す木の選定を始めているが、『特異運命座標』エーレン・キリエ(p3p009844)もその木を見つめ頭の中で計算をしている。
「……そういえば、アーカーシュには結構な量の森があるんだったな。もちろん乱伐は論外だが、こうして道を作る分に出た木材は鉄帝の民のため、無駄なく使わせてもらわねば」
 エーレンは妖精の木馬、そして斧とスコップと鉈、鋸、それに丈夫な縄などを準備しているだけでなく、アーカーシュゴーレムのローレンスも連れてきていた。
「よし、準備完了ね! 始めましょう!」
 オデットの号令で、作業が始まっていく。響く音は、天衝種を恐れない大きなものだった。

●直通ルート、開通!
「こいつ等が話にあったゴーレムか……! 定眼を使えばどれが悪さしてるか一目瞭然だ、ゴーレムを使って、オデットさんに危害を加えるなら俺の刃で切り裂くだけだ!」
 黒顎魔王をサイズは黒のゴーレムへと放つ。破壊された箇所の部品を代替するように黒の部品が動いていて、かなり深い度合いで融合されているのだろうと理解できる。引き剝がすには、もう1壊れてもらうしかなさそうだ。
「予定にないものを切り倒してしまわないように気を配っていきましょう!」
「せっかく整備してきた道を壊される前に行動不能にしちゃう必要もあるしね!」
 ウィルドの名乗り口上が響く中でオデットのヘビーサーブルズが展開されていき、アクセルが神気閃光を放つ。
「ゴーレム自体に恨みはないけど、邪魔するなら容赦できない!」
 ヨゾラのケイオスタイドも広がっていく中で、ミーナの獄門・禍凶爪からの鮮血乙女がついに1体のゴーレムを打ち倒す。
 すると……ゴーレムの黒い部品が溶けだし、まるで人型のような形に纏まっていく……!
「む?! 何やらおかしな気配がすると思っていたが……! 自身の意思で動いていないのであれば救うのみじゃ!」
 ニャンタルも叫びながらぽこちゃかパーティ!で暴れ回る。
「このゴーレムは何処から来たんじゃろうか? 後でそれを調べるのもいいかも知れんな! 今、その黒いもんを引き剥がしてやるぞ!」
「鳴神抜刀流、霧江詠蓮だ。その黒いの、気色悪かろ? 今取ってやるので、もう少しだけ我慢してくれよ!」
 エーレンの鳴神抜刀流・太刀之事始『一閃』がゴーレムを打ち倒し、また1体マッドアーマーを引き剥がす。
「もう二度と、何にも憑かせてたまるか!」
「逃がさないよ!」
 ヨゾラのアクセルの決意も力となり……やがて壊れたゴーレムだけがその場に残る。
「修理したら直ったりしないかな? この道を守ってもらうとか」
 アクセルがゴーレムを端に避けながらそう言えば、修理できるか見ながらミーナは頷く。
「直せはするだろう。たぶん魔王襲撃時に壊れたものを乗っ取ったのだろうな」
「そうだな。今回の作業には間に合いそうにないが……これなら直せる」
 サイズもそう頷き、まずは此処に安置しておくことに賛成する。後で戻ってきて運ぶ必要はあるが、修理は充分に可能だ。
「……折角眠っておったのだろうに、更に傷付けてしまってすまんの……」
「未だ魔王による傷跡癒えず、ですか。上手く利用されてしまいましたねえ」
 ニャンタルとウィルドもそう続けるが、本当に面倒な天衝種を送り込んでくれたものだ、とも思う。
 しかし、ニャンタルは安心してもいた。直せないのならばせめて部品だけでも……と思っていたが、どうやら直せそうなのだ。
 これに勝る喜びはない。それにまあ……これで障害はなくなったのだ。
「さて、気を取り直して、次は道を切り開いていくのと整備じゃな!」
「ええ、続きですね。持ち込んだ斧で木を切り倒すとしましょうか」
 ついでに材木を馬車で運び出し、資源として他所に売るつもりでもあるが……その資金も売られた資材も、鉄帝の誰かの役にたつだろう。
「さてさて、せいぜい苦労に見合った儲けが、これで回収できれば良いのですけどねえ」
「それは分からんな。だがまあ、そうなるように綺麗に切るようにはしようか」
 エーレンも言いながらアクセルのほうを見る。
 上空にいるアクセルは、事前に空から周囲の森の様子を見て、瞬間記憶と精密模写である程度の精度の地図を作成していたが……今は、ゴーレムの襲来による影響を確かめるために再度上空から見ていたのだ。
「じゃあ、改めて進行方向の木の密度とかから木を処理する係と道を作る係の割り振りを適宜変更していくね! 道は長いしね!」
 実際のアクセルの作業については切った木の運搬役。そして陣地構築を使って道路づくりだ。
「根っこの処理とか大変そうだし、塹壕とかの応用で掘ったり埋めたり……掘り出した切り株を縁石みたいにしたり、柵をうまく作ったら道路の外から植物が生えてくるのを止めたりできないかなあ」
「そうだな。今回のうちにしっかり作っておけば後々のメンテも楽だろう、アクセルの言うとおりだ」
 エーレンもそう頷きながら切り株は穴を掘って根にロープを引っかけて、ローレンスと共に引き抜いていく。
「こういう力仕事にはローレンスがいれば心強いな」
 ゴーレムのローレンスは答えはしないが、頷くような様子を見せる。
「ただでさえ大仕事だ。このまま、もっとも起伏の少なくスムーズに通れるルートをあらかじめ確認して、できるだけその通りに伐採していこう」
 伐採した木は鉈や鋸でだいたい同じくらいの長さ・太さの木材に揃えてサイズが加工しやすいようにしてもいる。
 これはウィルドの言うように売るにも役立つだろう。
「ミーナの馬車が道を均せるように改造してくれているし、俺は木馬がある程度木材で一杯になったら、サイズが加工場と目星をつけた場所まで運ぶのを担当しよう」
 そのミーナも大地の雄 『砂駆』やドレイク・チャリオッツに仕事を割り振りながら、エーレンが加工する前の木を枝と幹に分けておき。燃料にする分と材木にする分を分かりやすくしていた。
 馬車に乗せて運ぶ時にも、混ぜてしまわずきちんと仕分けた状態で載せるのを忘れない。
 先程エーレンが言っていた「改造」も頑丈そうな部位を使い、馬車に取り付けて地面を均すトンボのようなものを作成し切り開いた後の地面を平らに均す事も行うためのものだ。
「たーーおれーーるぞーーー!!」
 先頭ではニャンタルが派手に木を切っているが、それも事前の計画に基づくものだ。
「次はあそこからあの範囲までの木ね!」
 そしてオデットによって木を切り倒す時や木の根を掘り返す時には精霊操作を使って周囲の精霊達による多少の手伝いもしてもらっている。
 そんな中、サイズは木を切るのは他の人に任せて、木を下処理して、道路に使えるように加工していていた。
「特に下処理は大事だ、これで何年持つかが決まるからな。それに人の都合で伐られるんだ、木の全部を有効活用していこう」
 売るのもいいが、こうして使う分があってもいい。きっと道を守ってくれるだろう。
「ハンマーで下の地面を固めたり、木で柵を作ったり、休憩用のベンチを作ったりするか……そうだな、看板とかいるかな? 後どれだけ歩けばたどり着けるとの目安とか書いとけば色々と便利だろうね」
 夢は広がっていくばかりだ。この作業がアーカーシュの未来に繋がるのだから、夢そのものとも言えるのだが。
「ああまったく、慣れない作業のせいで腰が……」
 ウィルドが腰をトントンと叩いているが、まあ木こりの経験のある者はそう居ないだろう。
「ルートができたら、移動や運搬ができるか往復してみたいね。早速農作物を運搬しつつ進みたいなあ。これで農作物が冷蔵保存しやすくなったなら嬉しいな」
 ヨゾラもそう言いながら、この道で農作物が運ばれていく様子を思い浮かべる。
「ええ、きっとそうなるわ!」
「ですね」
 オデットとサイズに頷き、仲間たちも同意していく。
 そう、この道が出来るまでは、あともうひと頑張り。
 農業プラントN-1と冷蔵倉庫の直通通路は、きっと更なるアーカーシュの、そして鉄帝の食糧事情に貢献するだろう。
「今から楽しみだね!」
「うむ、そうじゃのう!」
 アクセルとニャンタルも笑い合い、そうして作業に戻っていく。こうして、アーカーシュにおけるイレギュラーズの切り拓いた「食品街道」が、完成したのであった。

成否

成功

MVP

ウィルド=アルス=アーヴィン(p3p009380)
微笑みに悪を忍ばせ

状態異常

なし

あとがき

農業プラントN-1と冷蔵倉庫の直通通路、通称「食品街道」が出来上がりました!
とっても快適なアーカーシュの新しい名所です!

●運営による追記
 本シナリオの結果により、<六天覇道>独立島アーカーシュの生産力が+10されました!

PAGETOPPAGEBOTTOM