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シナリオ詳細

<Stahl Eroberung>エピトゥシ城の四天王

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●パトリック・アネルの凶行
 浮遊島アーカーシュの探索は、完全ではないまでも、ほとんど全ての地域に調査の手が入ったと言える。
 島内で確保したゴーレムの修繕も完了し、命名者によく懐いている状況だ。  現在、目下最大の問題は、魔王イルドゼギアによる後詰めの城『エピトゥシ城』の攻略。もう一つが強力な防衛機構を持つ遺跡深部『ショコラ・ドングリス遺跡』の探索であった。
 そこで鉄帝国は大規模な攻略作戦を行うことにした。作戦名は『Stahl Eroberung』。
 鉄帝国とローレットの連合軍をもって、一気呵成の大攻勢により完全征服せしめるのだ。
 ……そう。せしめる、はずだったのだ。
 特務大佐パトリック・アネル。
 特務のいけ好かない奴とも言われながらも、国益に反することはしない典型的な鉄帝軍人であった。
 しかしながらレリッカの村長を強権的に軍属復帰させ村から追い出したり、またアーカーシュの何かに関わるユルグという少年を突如『保護』名目で連行するなど奇怪な動きを見せていた。
 そして作戦決行日当日、彼は突如『地上にあるノイスハウゼン基地との通信網を遮断』、そして『力をもってイレギュラーズを作戦から排除する』行動に出たのだ。
 本来的に、パトリックは有能な軍人だった。鍛え上げた壮健な肉体と聡明な頭脳、人好きこそしないが一掴の出世欲や野望も抱き、国益を最優先する、至って健全な人物のはずだった。それがなぜ、これほどおかしな命令を下したのか。
 特務の派閥に組み込まれた帝国軍人達は、あくまで軍人であり、余程でなければ『命令』に従わざるを得ない。
 中には好き好んで戦いを挑んでくる者も居るかもしれないが、当然そうではない者は多いだろう。
 しかし……「何故」なのか?
 分からない。分からないが……特務派軍人達を相手取りながら、アーカーシュの制圧作戦を完遂せねばならないことだけは、事実なのだ……!

●四天王『闇の申し子』ヴェルギュラ・クローン
 勇者アイオン時代の敵にして、魔王イルドゼキアの幹部「四天王」。
 四天王『闇の申し子』ヴェルギュラ。
 四天王『獣王』ル=アディン。
 四天王『骸騎将』ダルギーズ。
 四天王『魂の監視者』セァハ。
 どれも強力な個体であり、その実力たるや魔王の幹部たるにふさわしいものであった。
 そんな四天王だが……何故かエピトゥシ城に結構な数がいることが確認されている。
 どうやら過去の四天王を真似て作ったようだが……その実力は見かけ倒しなどではない。
「エピトゥシ城の攻略に邪魔になることは請け合いだが……その中でも今回、どうしても撃破しておきたい個体が存在する」
 それが魔王軍ダークネスである。
 声に出して言ってみよう。
 魔王軍ダークネスである。
「どうにもヴェルギュラのクローンが3人組んだようだが……『くくく……余が3人いれば真なる魔王を超えて究極に至るは約束された。ところで余がリーダーでよいな?』と殴り合いをしているようだが……その実力は本物だ。劣化してこれなら本物はどうなのか、考えたくもないがな……」
 魔王軍ダークネスはどうやら謁見にも使われていた『イル・イルルの間』に陣取っているようだ。
 これを倒し、急ぎ撤退する……それが、今回の仕事なのだ……!

GMコメント

かつての魔王城たるエピトゥシ城の『イル・イルルの間』に向かい待ち受ける敵を倒し、道中では古代獣製造プラントを破壊しましょう。
途中、様々な罠が待ち受けています。
おおよそ以下のような感じであり、イル・イルルの間にもあるかもしれません。

バリア床
乗るとダメージを受ける床です。激しい戦闘中は踏むのを避けがたいです。
灼熱床
かなり熱くなっており、足元から燃え上がる場合があり、火炎系のBSを受ける場合があります。
凍結床
凍結しつつも表面は僅かに濡れており、転倒(乱れ系BS)の恐れがあります。また戦闘が長引くと凍結系のBSを受ける場合があります。
ダートトラップ
フロアに設置されている禍々しいオーブを乗せた柱から、不意に魔法の矢が射出される、ダメージトラップです。
灼熱トラップ
フロアに設置されている禍々しいオーブを乗せた柱に近付いた瞬間、炎が吹きだすダメージトラップです。火炎系のBSを受ける場合があります。
落とし穴
踏んだ場合に棘のある穴に落とされるダメージトラップです。
アラーム
通過した際に、激しい警報音が鳴り響き、敵が現れます。

なお古代獣製造プラントですが、液体に満たされたガラスの円柱に、魔物が浮かんでいます。これは破壊命令が出ています。
途中に存在するかもしれませんので、見つけたら壊しましょう。

●今回の敵
・特務派軍人×不明
特務派に組み込まれた軍人です。銃や剣で武装しています。
鉄帝国本来の作戦目標において、イレギュラーズは協力者であることから、命令自体が不可解なものだと考えているようです。
しかし軍人である限り、上官の命令に逆らうことは極めて困難です。
そのため戦意は低い状態であると思われます。深手を負う前には撤退するでしょう。

●魔王軍ダークネス
「殴り合いでは勝負がつかん、だって誰も負けを認めんし! こうなればジャンケンでいくぞ、出したら負けよ最初はパー! おい貴様ら何故出さん!」
魔王イルドゼギアの幹部のクローン……というか培養されて作られたようですが、何かミスがあったのか本来の性能よりも下のようです。
剣と魔術の達人であり、全てのステータスが高く、特にEXAが優れています。致命、防無の近接物理攻撃の他、魔眼の神秘攻撃で重圧と麻痺系のBSを多数、呪いや呪殺と同時に範囲に対して放ってきます。また再生を持ち、飛行しています。

●援軍
参加者の方の名づけた【ゴーレム】がアーカーシュアーカイブスに登録されていた場合、連れて行くことができます。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はCです。
 情報精度は低めで、不測の事態が起きる可能性があります。

  • <Stahl Eroberung>エピトゥシ城の四天王完了
  • GM名天野ハザマ
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2022年07月23日 21時50分
  • 参加人数8/8人
  • 相談6日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

オデット・ソレーユ・クリスタリア(p3p000282)
鏡花の矛
バクルド・アルティア・ホルスウィング(p3p001219)
終わらない途
アルヴィ=ド=ラフス(p3p007360)
航空指揮
アーマデル・アル・アマル(p3p008599)
灰想繰切
オニキス・ハート(p3p008639)
八十八式重火砲型機動魔法少女
ライ・ガネット(p3p008854)
カーバンクル(元人間)
ハリエット(p3p009025)
暖かな記憶
エーミール・アーベントロート(p3p009344)
夕焼けに立つヒト

リプレイ

●ゴーレムと共に
「あなたの役割は本来、精霊たちの施設の維持。だからここで壊れたらだめなのよ」
 エピトゥシ城内部。そこで『木漏れ日の優しさ』オデット・ソレーユ・クリスタリア(p3p000282)がゴーレム・アニマートにそう言い聞かせている。
 今回の事件に際し、イレギュラーズが修復したゴーレムが援護にやってきているのは広く知られているが、この場にも複数のゴーレムが集っていた。
 ゴーレム・アニマート。もふもふ宝玉丸!。夕焼けの守護者アメテュスト。
 どれも立派なゴーレムであり、今回は頼りになる仲間たちである。
「まあ、確かに……戦闘はさせたこと無いが……壁役ならできるはずだ。間違って罠を踏ませないように気をつけないとな、イル・イルルの間に着くまではあまり前に出させないようにするとか」
「ええ、夕焼けの守護者アメテュストの出番でもありますね。しかし彼を壊すことは弟を壊すのと同義なので、できるだけ彼には支援をお願いしましょう。今仰ったように味方の壁になってもらったり、足台にしてもらったり。罠の解除にも協力してもらわなくては」
 『カーバンクル(元人間)』ライ・ガネット(p3p008854)と『夕焼けに立つヒト』エーミール・アーベントロート(p3p009344)もそう言い合うが、自分を慕ってくれているゴーレムが壊れていいなどと言う者がいるはずもない。
「御伽噺に出てくるような魔王の四天王がクローンで複数いてその上バ……妙に俗っぽいだぁ? 聞いてて頭が痛くなってきた、何の冗談だ。更にはなぜか鉄帝の特務派もこっちに敵対してきたと随分とややっこしい事態になったもんだ」
 先頭を歩く『乗り越えた先』バクルド・アルティア・ホルスウィング(p3p001219)は、そんな愚痴を漏らす。
 何故バクルドが先頭かというと……罠の解除に挑戦しているからだった。
「とにかくだ特務派もクローンも同時に相手してる余裕はねえ、ならここにある罠を利用させてもらう」
 罠を探し見つかれば罠対処、罠設置のエキスパートとして床と柱の罠を解除して取り外す。
 アラームは上手く利用できるかもしれないがリスクが気になるから無力化するに留める。
 可能であれば取り外した罠を【罠設置】で仕掛け直して特務兵の足止めにする……と、こういったことを実行しようとしていたのだ。
 もっとも、魔法的な仕掛けで動いていると思われる罠までは対処が難しいが……それでも、バクルドはかなりの数の罠の解除に成功していた。
「しゃらくせぇ、こんな罠で止まると思ってんのかよ!」
「まー、私自身も対処は出来ますから……」
 それでもダメそうな罠は『航空猟兵』アルヴァ=ラドスラフ(p3p007360)が低空飛行しながら再度の罠対処に挑戦し、エーミールも更に挑戦して行くという、何段構えにも安全策を機能させている。
 それもこれも、この先にいる魔王軍ダークネスを倒すためだ。
「成程、魔王軍ダークネス……なんて?」
 『冬隣』アーマデル・アル・アマル(p3p008599)は酒蔵の聖女に偵察の補助を頼んで聞き流されながらも、そんなことを呟く。
 だが聞き直しても変わらない。魔王軍ダークネスである。
「魔王軍ダークネス。四天王のクローンが3体。頭脳はともかく能力は高いみたいだしまともに戦うと厄介そうだね。魔王軍ダークネス。語感は良い」
 『八十八式重火砲型機動魔法少女』オニキス・ハート(p3p008639)が何度か頷いているが、まさにその通りだ。
 かつての魔王軍四天王の1人……劣化したクローンであろうと、そんな相手が3人いるのだ。甘く見ていい相手では、決してない。
 そんなオニキス自身、練達上位式や温度視覚を用いた警戒で仲間と連携しており、罠への対処に一役買っている。
 しかし、あまりにも罠が多い。
「トラップだらけの城の中、か」
 だから『暖かな記憶』ハリエット(p3p009025)も、ポツリと呟く。
「侵入者を奥に進ませないためのトラップなんだろうけど、私、思うんだよね。『こういうの、城の住人から見たら住みづらそう』って」
「確かにな」
 アーマデルも思わず頷いてしまう程度には正論だ。
「だって、まっすぐ歩くだけで色々な事が起きるんだよ? それとも、住人は受け付けないようになってるのかな。話ができそうな人に出会えたらその辺聞いてみたい気もする。「生活不便じゃない?」ってね」
 まあ、教えてくれるかは分からないが……。
「んなこと言ってるけど緊張感はあるんだよ? ほんとだよ。よし。とりあえず、このまま奥に向かって移動しよう」
 言いながら、ハリエットは見つけた古代獣製造プラントを破壊する。
「これ、動き始めたら怖いよね、多分」
 液体に満たされたガラスの円柱に、魔物が浮かんでいる古代獣製造プラントは、確かにそのまま放っておけば被害が広がるばかりだろう。オデットも見つけたプラントをシムーンケイジで破壊するが……そこに、特務派と思われる鉄帝軍人たちが走ってくる。
「騒がしいと思ったが……イレギュラーズか」
「お前たちに恨みも敵意もないが……これも命令だ」
 統率された動きで銃を向けてくる鉄帝軍人たちだが、その戦意は明らか過ぎるほどに低い。
 この命令が理不尽だと理解した上で命令だから従っている。そんな様子がありありと出ていた。
「ぶっちゃけ、今何が起きてどうして交戦することになってるのかわからねぇけど、俺としては無駄な争いはしたくない訳よ。別にアンタらがそれでもやりたいってなら相手になるが、どうしてこうなってんのか俺らが必ず暴いてやるから、今は退いてくれ。争うのは理由がハッキリしてからでも遅くない筈だ」
 アルヴァがそう説得し、仲間達もそれに続く。
「目的じゃない相手と戦うのは本意じゃないのよ、本命でもないしね」
「お前さんらを相手をしてやるだけの理由もこっちにゃねえんだ、死にたくねえならとっとと失せな」
「やる気のねぇ奴は帰れ帰れ。俺もアンタらとやる気はねぇよ」
 オデットとバクルド、そしてアルヴァは武器を向け……しかし鉄帝軍人たちは引く様子もなく、それを見ながらオニキスは思う。
(相手の戦意が低いなら無理に戦う必要もないし。トラップで被害を受けた、とかなら撤退する理由にはなるんじゃないかな、と思ってたけど……一当てくらいはしないとダメ、か)
 理不尽な命令であろうと、彼等は軍人だ。ある程度であろうとやらないとダメなのだろう。
「納得できない命令でも従わないといけないなんて軍人は大変なんだな……とはいえ戦意が低いなら完全に倒しきる必要は無さそうだし」
「眼光で怯むなら怯んでほしかったんですが……全員、アメテュストにちょっと放り投げてもらいましょう。どのぐらい痛いかは知らないけど……」
「やる気ないんなら、さっさと撤退して欲しいね」
 ライにエーミール、そしてハリエットもそんなことを言い合う。
 ともかく彼等に一当てして撤退させれば、目的地まではもうすぐだ……!

●四天王あらわる!
「此処が四天王の部屋だね!」
 イル・イルルの間のドアを開き、オニキスはそう叫ぶ。
 かつて謁見にも使われていたというイル・イルルの間には……3人の「何者か」の姿があった。
「ついに来たか……それを勇猛と呼ぶか、愚行と呼ぶべきかは悩ましいところではあるが」
「どちらでも構わん。蒙昧なる輩にとっては勇猛であり、余からしてみれば愚行。されど、上位者として蒙昧の涙ぐましい努力は評価してやるべきであるだろう」
「褒美を与えるべきと? 余に謁見できた時点で充分すぎる栄光に浴していると思うがな。しかしまあ、そうした施しを与えてやるも余の義務ではあるか」
 ゴチャゴチャ言ってはいるが、真正面から見下して来ているのが良く分かる。
「アンタたちが魔王軍ダークネス、でいいのかな?」
「然り。そして貴様等への褒美も決まった」
 ハリエットに3人のうちの1人がそう答える。
「喜べ蒙昧、余へひれ伏す光栄をくれてやる。余こそイルドゼギアが後継、四天王ヴェルギュラぞ。魔王が奴めを討ち滅ぼし、真なる魔王と君臨すべき者だ。蒙昧よ、その素首、余へ奉るを赦してやろう」
「斯様な余が3人いる。なれば究極へと至るは必然。蒙昧よ、貴様等へやるには過ぎた褒美よ」
「されど、その光栄をくれてやるということだ。如何に蒙昧であろうと、この意味が理解できよう」
 蒙昧、蒙昧と実に煩い3人だが……言ってる事は結構アホではある。
「……というか、コピーですか。なんか、こう……親近感わくかなぁって思ったんですけど、ツッコミしかなくて親近感の字が宇宙に吹っ飛びましたね……。魔王軍ダークネスとかいうクソダサネーム名乗ってるし……誰です? その名前つけたの……」
「「「余に決まっておろう」」」
「うわあ……」
「……いや、本当にしょうもないな……クローンもピンキリなんだろうか」
 エーミールとライがドン引きするが、ヴェルギュラたちはいたって真面目である様子だ。この性格が劣化なのかオリジンなのかは判断し辛いところではある。ともかく、どうやらあちらの敵意は確かだし倒すのが今回の目的だ。
 だからこそ、アーマデルは戦いを始める言葉を紡ぐ。
「闇を幾つ重ねたとて、暗いだけ。異なる属性を重ねて色合いを多彩にしてこそ、その力は何倍にもなるというもの。古来より「光と闇が合わさって最強に見える」と言うだろう?」
 それは見えてるだけであって最強かどうかは議論の余地がある気がするが、さておいて。
「ククク……死出の言葉としては中々に良いものであったぞ」
 剣を構えたヴェルギュラたちからは、劣化しているとは思えない程の強者の圧のようなものが感じられた。
 そしてアルヴァが少し高度を上げて神鳴神威を放つ。
「じゃんけんしようぜ。最初は――」
 向こうがそのノリなら付き合ってやろうじゃないの、と。攻撃集中する勢いでアルヴァはヴェルギュラの前に立つ。
 制御不能なブリンクスターで一気に加速して、繰り出すのは拳……もといグーだ。
 ヴェルギュラの鼻っ柱をへし折るようにぶん殴る一撃を受けて、ヴェルギュラは「フッ」と余裕たっぷりに笑うが……アルヴァはすぐに距離をとる。そのまま居ては斬られる。そんな未来は予測するまでも無いからだ。
「俺の国でのじゃんけんはこういうノリなんだ。悪いね?」
「赦そう。良い茶番であった」
 なるほど、強い。それを嫌というほどに理解しながら、エーミールは距離を詰めてソニックエッジを放つ。
 とにかく後続が動きやすいように、妨害を優先したのだ。
「アメテュスト、畳みかけてください! 無理だけはしないように!」
 夕焼けの守護者アメテュストにそう声をかけるのを忘れないが、夕焼けの守護者アメテュストは中々に硬く……そう簡単には壊れないだろう事も分かっていた。
「此処に来て喧嘩する程馬鹿でもねえか……ま、壊せる罠は壊させてもらうぞ」
 そんな最中、バクルドはイル・イルルの間の中の罠の解除に走る。戦闘中に罠に気をつけている暇はない。
 なら、自分が率先して動きどうにかしてやろうと目論んでいたのだ。
「相手は強力……なら、気を引き締め直して戦おうか」
 ヒット&クライを構えたハリエットの狙撃がヴェルギュラの1体に命中し、オデットのフルルーンブラスターが放たれる。
「実際アホみたいなやり取りしてて力が抜けるけど協力されたら厄介なことこの上ないのは間違いないから、さっさと倒してしまうわよ!」
 ゴーレムアニマートもヴェルギュラへと殴り掛かるが、それはオデット曰く「魔王のせいで酷い目にあった精霊たちの分」である。
 とはいえ、ヴェルギュラたちも強い。魔王軍ダークネスを名乗るだけはあるといったところだが……仲間たちの傷を癒すようにライのメガ・ヒールが放たれ、もふもふ宝玉丸! もライを守るように壁となって立っている。
(能力は高いみたいだしまともにぶつかるだけだとちょっと厳しかったかも)
 その戦いの最中、オニキスはそんな感想を抱く。
 かつての本物のヴェルギュラは剣と魔術の達人であったというが、その能力がクローンにもしっかりと反映されているのが分かる。
「一体に攻撃を集中させる。一番強いやつから先に倒すよ」
 などと、わざと聞こえるように言ってみることで誰が一番強いかで仲間割れするのを狙ってみるが……その手に引っかからないのは、やはりバカではあるが戦いの勘が鈍いわけではないのだろうと思わせた。
 とはいえ、仲間たちと戦うことで当然隙は出来る。
「隙あり。マジカル☆アハトアハト、発射!」
 放つ破式魔砲の威力は強大で。やがてヴェルギュラのクローンたちは倒れ、イル・イルルの間にあるプラントもすべて破壊される。
「これで仕事は終わりか……中々ハードだったな」
「ああ、だがこなした。戻るとしようか」
 アルヴァにアーマデルが応え、仲間たちに撤退を促す。
 かつての魔王城で戦った四天王のクローンは強大で……しかし、倒し切った。
 その確かな満足感は、今日得た成果の1つであっただろう。

成否

成功

MVP

アルヴィ=ド=ラフス(p3p007360)
航空指揮

状態異常

アルヴィ=ド=ラフス(p3p007360)[重傷]
航空指揮

あとがき

堅実に挑んだ結果、バッチリと倒し切りました!
それでは皆様、次のシナリオでお会いしましょう!

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