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シナリオ詳細

『太陽の果実』サンフルーツ

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●シラスの憂鬱
「覇竜の食材に目覚めそうだ」
「ほー」
『竜剣』シラス(p3p004421)に『フリアノンの酒職人』黒鉄・相賀(p3n000250)はそんな返事を返す。
 聞いているのか聞いていないのか、ちょっと微妙そうなラインだ。
 此処は亜竜集落フリアノンの相賀の酒屋の店先だ。
 今日も今日とて酒の仕込みをしている相賀の下にシラスが来て愚痴を言っているのにも、それなりに理由がある。
 それは前回食べた巨大なリンゴ……亜竜の星のことだ。
 ワイバーンが奪い合うほどに美味いというそれは、確かに美味かった。
 外ではちょっと出会えないくらいの破天荒な美味は、シラスのちょっとした冒険心を呼び起こすには充分すぎた。
 だが、覇竜の食材程「未知」という言葉が並ぶものはない。
 他に美味いものがないか調べたくとも、情報を掴む手立てがあまりない。
 ……となると、何か知っていそうな可能性が高い相賀の下に情報を求めに来るのはまあ、必然と言えた。
「何か知らないか? 美味いモノ」
「そりゃ幾らでもあるが……まあ、今旬となると……アレじゃろうなあ」
「アレ?」
「うむ。サンフルーツと呼ばれる果物があっての。丁度今頃が旬じゃの」
 まあ、簡単には手に入らんが……と相賀は付け加えるが。
 そんなものは、諦める理由になるはずもなかった。

●太陽の果実サンフルーツ
 それは、外の世界で言えばマンゴーと呼ばれるソレに似ている。
 真っ赤な果実であり、芳醇かつ上品、だというのに凄まじく食欲を掻き立てる甘い香り。
 刃物を入れればたっぷりの果汁が溢れ、その果汁ですら「まだ遠い夏」を思わせるという。
 どんな暗い気持ちも吹っ飛ぶと言われる程のサンフルーツは太陽の力を凝縮しているのだとすら言われ、それ故に果物でありながら『太陽の果実』という異名を持つ程なのだ。
 そして肝心の大きさだが……なんと全長2m。
 覇竜に相応しいビッグサイズでありながら味に一切の妥協のない、そんな凄まじい果実だ。
「……しかしまあ、それだけに旬の時期に狙うモンスターもいるわけじゃの」
 サンフルーツの木は、その実に相応しい高木だ。
 もっと言えば巨木であり、遠くからでも結構目立つ木なのだ。
 そんな果物を何が狙うかというと、色々いる。
 ワイバーンにネオサイクロプス、アトラス……色々なモンスターたちが旬のサンフルーツを狙ってくる。
 毎年の激しい争奪戦はその度に縄張りを塗り替える。
 では、今年は? 今年はどんなモンスターがサンフルーツの木を得たのか?
「……よーく聞くんじゃぞ。今年はファイアードレイクが縄張りを取得しとる」
 その言葉に、シラスは流石に驚いた。
 ファイアードレイク。
 その全長は20m。ドレイクの中でも特に気が荒く、特に狂暴な……そんな亜竜だ。
 ネオサイクロプスでもファイアードレイクを見れば姿を隠すと言われる程度には狂暴でもあるのだが……そんな木なんかファイアーブレスで燃やしそうな亜竜が縄張りを得たというのだろうか。
「まあ、流石にサンフルーツの木は燃やさんようじゃが、果物を取ってくるのは結構苦労するじゃろうの」
 ファイアードレイクは暴君だ。
 サンフルーツの木に蹴りを入れて降りて来た果実をキャッチして食べる程度には暴君だが、自分以外の何者かが果物をゲットすれば当然追ってくるだろう。
 まあ、縄張りを放置するわけにはいかないので一定距離を逃げればもう追ってこないだろうが……。
「上手く帰って来いよ。燃やされんようにのう」

GMコメント

黒鉄・相賀からの依頼です。
地図のルートに従い、ゴツゴツした荒れ地を抜けて巨木のある場所に行きます。
青々とした葉の見上げるような巨木に巨大な「サンフルーツ」が生っている姿は、中々に壮観です。
その中で一番低い枝(地上から10m)に全長2mほどのサンフルーツが5個生っています。
1個で充分ですが、2個持ち帰っても構いません。
到着時はファイアードレイクは寝ていますが、何処かのタイミングで必ず目を覚まします。
皆さんのプレイング次第ですので、一番頑張ると「逃げるタイミング」で目を覚ますことになるでしょう。

戻ったらサンフルーツでパーティーです。
好きな形で楽しみましょう!
なお、相賀に任せると生で食べたり、角切りにして果汁と共に炭酸水や炭酸酒に入れるようです。

●ファイアードレイク
全長20mの腕強化型ティラノサウルスみたいな外見の亜竜。
腕による引き裂き攻撃、足による蹴とばし攻撃、超強力なファイアーブレス(範囲攻撃)を使います。
到着時はぐうぐう寝ています。

●サンフルーツ
全長2mの巨大果実。でっかいマンゴー。
食べれば暗い気持ちも吹っ飛ぶと言われる、太陽のパワーを凝縮したかのような果実です。

●黒鉄・相賀(くろがね・そうが)
亜竜集落フリアノンで酒職人を営む亜竜種の老人。
それなりに戦えるらしいのですが、今回はついてきてくれません。
気の良い酔っ払いに見えますが、概ねその通りです。
義理には相応の友好を、不義理には相応の冷徹さを返してきます。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はAです。
 決められたルートを通る限り、想定外の事態は絶対に起こりません。
 決められたルートを外れた場合、難易度が大幅に跳ね上がる可能性があります。

  • 『太陽の果実』サンフルーツ完了
  • GM名天野ハザマ
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2022年04月12日 22時05分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

アーリア・スピリッツ(p3p004400)
キールで乾杯
シラス(p3p004421)
超える者
ミルキィ・クレム・シフォン(p3p006098)
甘夢インテンディトーレ
ルチア・アフラニア・水月(p3p006865)
鏡花の癒し
ルカ・ガンビーノ(p3p007268)
運命砕き
長月・イナリ(p3p008096)
狐です
オルレアン(p3p010381)
特異運命座標
夢野 幸潮(p3p010573)
敗れた幻想の担い手

リプレイ

●サンフルーツの収穫を目指して
「もしかして覇竜って酒飲みの楽園なんじゃないかしら? 私最近そう思うのよねぇ……」
『キールで乾杯』アーリア・スピリッツ(p3p004400)がそんなことを呟く。
 サンフルーツ。全長2mの巨大な果実だが、お酒にも合うという事実がアーリアのテンションを上げているようだった。
「もぎたてサンフルーツのカクテルの為! さくっと収穫よぉー!」
「サンフルーツがどれほどのモノかは分からないが、過酷な覇竜で生きる黒鉄が言うのなら良い物なのだろう。これも経験だ、全力を尽くそう」
「サンフルーツ……とても美味しいらしいから食べれる時が楽しみだわ。その前に一仕事しないと駄目だけどね……」
『特異運命座標』オルレアン(p3p010381)は今回アーリアと共に採取役になっているが……記憶を喪失した身としては、サンフルーツのことも分からないのだろう。
『狐です』長月・イナリ(p3p008096)もそう呟くが、隣の『竜撃』ルカ・ガンビーノ(p3p007268)はかなりテンションが上がっているようだ。
「マジで何でもあるな覇竜。地下の小さな集落だなんてとんでもねえ、食材の宝庫みてぇな場所じゃねえか。通うのが楽しくなっちまうぜ」
「全長2メートルにもなる巨大マンゴーサンフルーツ! パティシエ魂がうずく食材だね! マンゴープリンにタルト、マンゴージュース……ああ! どう料理するか今からでも楽しみでしかたないよ☆ さあ! みんなサンフルーツとりにいくよ! ファイアドレイクに見つからないようにこっそりとね!」
 そんなルカと『甘夢インテンディトーレ』ミルキィ・クレム・シフォン(p3p006098)の視線の先には、巨大なサンフルーツの木が見えてきている。
 真っ赤な果実をたわわに実らせる姿は、実に期待感を煽る。
 だが、あの木の下にはファイアードレイクもいるはずだ。
 いる、はずだが……此処から見ても巨大なサンフルーツは、自然とミルキィの期待を強くしていくのだ。
「うわぁ♪ あれがサンフルーツ! 流石覇竜の食材、実ってる場所も半端じゃないね! あそこまで高い位置にあると収穫するのも大変だね」
「太陽の果実ね……初めて目にしたのだけれど、熱帯の果物らしい鮮やかな色をしているのね。味の方は想像もつかないけれど、この香りからするとさぞ甘いのでしょうね」
『決死行の立役者』ルチア・アフラニア(p3p006865)の鼻に届く香りは、とても濃厚で。この香りがモンスターや亜竜を引き付けるのだと、よく分かるようなものだった。
「1メートルの林檎の次は2メートルのマンゴーかよ」
 言いながら『竜剣』シラス(p3p004421)もサンフルーツの木を見上げる。
 以前の「亜竜の星」をも超える巨大さだ。その驚きたるや……といったところだろう。
「単純計算で重さは前の林檎の8倍だ。ヤバい、語彙を失くす大きさだぜ。収穫の難易度も推して知るべしってやつだな」
 だが、しっかりと作戦はたててきている。
 そしてシラスは歩きながら地形を頭に叩き込んできていた。
 今回の作戦は「逃亡」が主体だ。
 だからこそ逃げ帰る時に安全なルートを外さないこと。それに追っ手を撒くのに適した道を選べるようにだ。
「前はデカい亜竜がいたんだが……あ、やっぱりいた」
 ファイアードレイク。ぐうぐう寝ているが、如何にも凶悪な見た目をしている。
 如何にも手際のよいベテランの仲間達を見ながら、『敗れた幻想の担い手』夢野 幸潮(p3p010573)はふと思う。
(『夢野幸潮』。此度映した世界──混沌にて、沼に引き込まれるが如く取り込まれ生まれた者の名。ま、如何にカッコつけたところで私のことなんだけどさ。笑っちまったよ。『レベル1』なんてさ。わしの権能もただのエフェクト発生機になっちまうときた。だったらよ、憂さ晴らしに「フルーツ食いてえ」ってなるのはうちにしちゃ人間らしいと思うんだわ……周りが強すぎて俺の雑魚さに拍車かかってるけどな。ハハッ)
 しかしまあ、フルーツ食べたさで覇竜にまで来るのは、実にイレギュラーズしている。
 きっとすぐに幸潮も、そんなことは気にならなくなるだろう。
 何しろなんだかんだと考えながらも事前にサンフルーツの料理に使えそうなレシピと、ギフトたる「超くだらない幻想讃歌」の"万年筆"で擬似ホログラム3Dマップのようなものを作って情報共有を円滑にしようとしていたくらいだ。素質は充分すぎる程だ。
「それじゃ手はず通りにやろうか!」
 小声でミルキィがそう言って。サンフルーツ収穫作戦が始まったのである。

●サンフルーツ収穫!
 グゴオ……と。巨大な寝息をたてながらファイアードレイクは寝ていた。
 多少寝込みを襲われた程度ではビクともしない自信があるのだろう。
 堂々たる寝姿だが……確かにその腕で人など簡単に引き裂けそうな、そんな凄まじさがある。
(今のところ起きる気配はない……かな)
 気配消失させながら見張っているミルキィは、そう判断する。
(起きる心配はまだなさそうだが……)
 同じように待機していたシラスも、寝たふりではなくガチで寝ていると判断する。
 ファイアードレイクが眠っている間に収穫を終えて撤収出来れば良し。
 作業途中で目覚めた時の為に引きつけや足止めの支度もバッチリだ。
 自分に摂理の視を付与していたルチアも、ファイアードレイクをじっと見る。
 フルルーンブラスターをいつでも撃てるようにはしているが……作戦が上手くいくなら、それにこしたことはない。
(よく寝てやがる。作業が終わるまでいい子で寝ててくれよなドレイク!)
 ルカもその様子をハイテレパスを使い収穫組へと伝えていく。
 幸潮はサンフルーツをアポートでゆっくりと引き寄せているが……モノがモノだけに集中は必要だ。
 そんな中、一風変わった方法をとっていたのはイナリだった。
 練達上位式でフルーツを子犬とか、小鳥などの小動物の様な外見に変化させて地上に運搬、他の仲間の収穫が完了するまで待機させておくという方法をとったのだが……これが見事成功したのだ。
 勿論、ファイアードレイクが起きない様に音や振動を出さない様に細心の注意で行動することも忘れない。
(そうよねぇ。どうせなら2つ位欲張りたいわよねぇ)
 オレルアンを見ながら、採取組リーダーとしてアーリアも頑張っていた。
 万一ファイアードレイクが暴れても木は守れるように保護結界を展開しているのは、アーリア自身も木を守りたいと思っているからか。
 忍び足で音を消しながら、オレルアンと共に飛行で木の枝へ
 片方が支える内にもう片方がもいで、二人で息を合わせて運搬していく。
 勿論、中々に集中力の要る作業だ。
 オレルアンがエキスパートな運搬性能を持っているとはいえ、失敗すれば一発でファイアードレイクが起きてしまうのだから。
(こちらは運搬の方に集中するし、ファイアードレイクの様子は下の仲間から聞きましょ。ルカくんの念話が頼り……うぅん、色男に耳元で話されてる感じですごいわぁ)
 何やら余計なことを考えながらも、サンフルーツを地上へ運び終わると、撤収準備を開始するが……いざというそのタイミング、ファイアードレイクが静かに目を開ける。
 当然目に入るのは、自分の縄張りでサンフルーツを運ぼうとしている連中だ。
「ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!」
 響くのは怒りの声。
「さあ、テメーの相手は俺達だぜ」
 目が覚めてマンゴーの方を向いているその横っ面を思い切り猪鹿蝶で攻撃したのはシラスだ。
「実が奪われることなんて忘れる攻撃をお見舞いしてやる。お前が心配しないといけないのはそんなことよりも住処を追い出されることなんだぜ?」
 勿論、それは難しいだろう。
 相手は此処での激しい縄張り争いに勝利したファイアードレイクだ。
 だが、気合で負けはしない。そしてファイアードレイクに叩き込まれるのは、同じく足止め役のアーリアの悪酔プリヴォルヴァ。
「ふふ、二日酔いの朝みたいでしょ?」
 ルチアのフルルーンブルスターとミルキィの『ステイシス』 も放たれ、徹底的に足止めをする方法で妨害は続いていく。
「よそ見するなよデカブツ。相手は俺だぜ」
 そこにルカも喧嘩を売ることで、更に注意を引いて。イナリが封殺を絡めた朧月で攻撃を加えていく。
 そうしている間にオレルアン、幸潮が必死でサンフルーツを持って離れていき……もう大丈夫だと判断したところでシラスが「そろそろかな」と呟く。
「今日はこれ位にしといてやらぁ!」
「よっしゃあ!」
「撤収よぉー!」
 事前に決めた合図と共にシラスもルカも身を翻し、足止め組の全員が逃げ出していく。
 当然ファイアードレイクも怒り追いかけてくるが……やがて、舌打ちでもするかのようにサンフルーツの木の下へ戻っていく。
 縄張りを捨てたと思われたくないのが目に見えるようだった。
 そして戻れば……いよいよ実食である。
「ほっほっほ。随分たくさん持って帰ってきたのう!」
『フリアノンの酒職人』黒鉄・相賀(p3n000250)がそう笑うくらいには大戦果だが……ミルキィはテンション高めにサンフルーツの香りを嗅いでいた。
「んー! これはすごく美味しそうな匂いをしているね♪」
 果実自体から香る上質な香り。包丁を入れて一口分切り出せば、思わずゴクリと喉が鳴る。
「まずは生のままで一口……うん! これだけ大きいのに大味じゃなくて美味しい!」
 そう、旨味を凝縮したかのような、そんな味。
「これだけ美味しいとそのまま食べるだけでも満足しちゃいそうだね……パティシエとしての腕が試される食材だよ!」
 手際よく調理をしていくその姿は、本当に楽しそうで。
「というわけで、マンゴープリンにしてみました! ささ、みんな試食よろしくぅ♪ 黒鉄さんの分も作ってみたんでよかったら食べて感想お願いだよ☆」
「はっはっは。手際良いのう、お嬢ちゃん。うむ、中々グッドじゃぞ」
「ああ、確かに美味いなコレは」
「そうね。上手く素材を使ってるわ」
 シラスとルチアもそう頷くが、それだけの素晴らしい調理で。
「しかし、食べ物など栄養を摂取できれば何でも同じだと思うが。しかも今回は果実、特別美味しい料理というわけでも……」
 そんな事を言っていたオレルアンもサンフルーツを食べて、そしてマンゴープリンを続けて食べれば表情も変わる。
 手が止まらない。まさにそんな感じであったのだ。それは新鮮な驚きであっただろう。
 美味しいものを食べれば、そうなってしまうのだ。
「飲んで歌っての宴をしたくなるな……」
 幸潮はそう呟くが……少なくとも呑んでいる面々はいる。
 そう、アーリアとルカである。
「サンフルーツは勿論! お酒にしまぁす! そろそろ暖かくなってきて、冷たいお酒が美味しい季節よねぇ……!」
 アーリアは相賀さんのおすすめ通りに、と角切りにして炭酸酒の中へサンフルーツを入れていく。
「折角大きいんだしサンフルーツ自体をくりぬいて器にして、中にお酒を入れて崩しながら飲んでみたりもいいわね! うちの賢いメカバーテンダー・ルシアンくんも連れてきたから皆さんで色々カクテル試してみちゃいましょ!」
 バーテン風の服を着たメカペンギンをアーリアは引っ張り出してくるが、本格的に呑む態勢のようだ。
「ささ、相賀さんもお好きなカクテルを頼んでちょうだいな。ええ、今後とも何とぞよろしくお願いいたしま――ハッまた社畜の記憶が!? もぉ、パーっと飲まなきゃだわー!」
 今日は何処にも眼鏡はないはずなのだが、アーリアはそんな事を言いながらグイッと呑む。
 角切りサンフルーツのたっぷり入ったお酒はアーリアの喉に流し込まれ……ぷはあっと息を吐けば、そこは幸せの国だ。
「なるほど、こりゃあ美味ぇな! 程々の噛みごたえにジューシーな果汁。こんだけデカイのに大味でもなく甘みも申し分ねえ!」
 ルカもサンフルーツを食べながらサンフルーツを入れた酒を呑む。なんとも爽やかで、夏をこれ以上ないくらいに近く感じる。
「ラサでも育てられりゃあ良いんだが難しそうだな……だがドライフルーツにしても美味そうだ。ソーガのジーサンに提案してみっか」
「やってみる価値はあると思うわ」
 そんなルカの隣でイナリもサンフルーツを口に運びながら、その巨大な種を手の中で遊ばせる。
「集落でサンフルーツに関する生態や育成方法などの情報を集めて、育成出来るか挑戦してみようかしらね。きっとやりがいがあるわよ」
 出来るかどうかは分からない。
 だが、やってみなければ実際どうであるかも分からない。
 それもまた……やがて来る夏に相応しい、情熱の発露であるだろう。

成否

成功

MVP

アーリア・スピリッツ(p3p004400)
キールで乾杯

状態異常

なし

あとがき

天野、マンゴー大好きです。
美味しいですものね。
というわけで見事サンフルーツ回収成功です。おつかれさまでした!

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