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シナリオ詳細

お酒的文化交流

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●お酒文化は世界に共通なれど
「折角外と繋がったんだ、覇竜の外のお酒を作れたりはしないかな」
「ふむ」
『霞流陣術士』霞・美透(p3p010360)の思い付きのような台詞に黒鉄・相賀は頷く。
 覇竜集落フリアノンでも、外との交流をしている。
 交易もしてはいるし、外の品物も入ってきている。
 だが、まあ……確かに「覇竜ならでは」のものは作っても、外のものをわざわざ作ったりはしない。
 理由はどうであるかと聞かれれば「特に作りたいと思わない」が理由であった。
 外の物は当然外の素材を使っているわけだし、覇竜のものは当然覇竜の素材を使っている。
 故に、わざわざ作る必要などはなかった……のだが。
「まあ、面白いかもしれんのう」
 酒とは面白いモノで、水1つ、材料1つ、気温1つで表情を様々に変える。
 酒職人である相賀の作っている酒とて、甕(かめ)が少し変わるだけで全く別物になるだろう。
 甕の違いだけではない、たとえば樽に入れでもすれば、ほぼ別物になる。
 斯様に酒とは奥深いものであり、だからこそ「酒は生きている」とすら呼ばれる程だ。
 つまり「覇竜の外の酒」を覇竜で作っても、それは外の酒そのものではなく「覇竜らしい」酒になることは疑いようもない。
 外向けの言葉でいえば、地ビールに1つとして同じものなし……と言えば分かりやすいだろうか。
 とはいえ、そこまで本格的にやらずとも……まずはお試しで簡単なことからやっていくのもいい。
 まずは、そう。外の酒の文化から試してみるのもいいだろう。

●チューハイっていう文化
 珱・琉珂の提案である『覇竜領域トライアル』。それは簡単に言ってしまえば覇竜領域での雑用仕事の始まりだ。
 前人未踏とされた危険領域だ。亜竜種達もその危険性を重々承知の上でイレギュラーズ達との友誼を図るための手立てとして提案したのだろう。
 仲良くなれようとも、この領域で生き残れなくては友誼を結ぶことは難しい。それは自身等の戦力強化でもある。
 竜種の脅威を目前とするこの覇竜領域でイレギュラーズと出会った『数奇な運命を宿した』亜竜種達は共に冒険を始めるのである。
「というわけで、まずはチューハイなる文化から試してみる事にしようと思っての」
 誰だろう、このジジイに練達か鉄帝あたりの文化を教えたのは。
 集まった面々が美透に視線を向けると、否定するように首を横に振る。
 違うらしい。さておいて。
「どうにもチューハイっつーのは『無色で香りの無い酒をベースに果汁みたいなもんを加えて、炭酸で割る』っつーことらしいが……丁度、その炭酸水を切らしちまってのう」
 なるほど、炭酸の有無はチューハイを作ろうというのであれば重要な話だろう。
「そこで、じゃ。儂がいつも炭酸水を仕入れとる水場がウェスタの近くにあるんじゃよ」
 通称、空気の泉。
 ポコポコと炭酸が沸き上がる様子からそう呼ばれ、冷たい炭酸水をそこで採取することが出来るのだという。
「専用の甕と台車も用意したからの。まあ、たくさん飲みたいならたくさん汲んでくればええ」
 あの辺りにはよくアトラスも出るからまあ、水を汚さんようにの……と。
 最後に一番大事なことを相賀は付け加えるのだった。

GMコメント

チューハイを呑むために炭酸水を汲みましょう。
子どもは炭酸ジュースです。
今回は亜竜種の老人、黒鉄・相賀がついてきてくれます。
なお、空気の泉までのルートは相賀が地図を貸してくれますし都度教えてくれます。
無事に持ち帰ったら、色々な果物の果汁を混ぜたりして楽しみましょう。
果物などは持ち込み自由ですが、相賀からは甘い「蛇眼苺」とベースとなる超強いお酒「源竜酒」を貰えます。

ウェスタ周辺の岩場を抜けていくと「空気の泉」に到着します。
空気の泉はそれなりに大きいのですが、アトラスが手彫りのジョッキを泉に突っ込んで楽しんでいます。
皆さんが炭酸水を汲もうとすると水泥棒だと思って襲ってきますので、大体2つの手段があります。

手段1:戦って追い払う
アトラスを戦って追い払います。一定のダメージを与えると逃げていきます。
手段2:何か捧げものをする
アトラスと意思疎通は難しいですが、食べ物とかを捧げる事で「まあ、水くらいなら……」と思わせる事も可能です。
ただし、結構大量になるでしょうから事前準備が必要でしょう。
なお、変なものを混ぜると結局戦闘になります。

●ちょっとグルメのアトラス
髭の大男みたいなモンスター。全長5mほどの大巨人。
その辺で引っこ抜いてきたと思われる巨木を槍にしています。
突き刺し攻撃、連続突き攻撃をしてきます。

●黒鉄・相賀(くろがね・そうが)
亜竜集落フリアノンで酒職人を営む亜竜種の老人。
それなりに戦えるらしいです。
気の良い酔っ払いに見えますが、概ねその通りです。
義理には相応の友好を、不義理には相応の冷徹さを返してきます。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はAです。
 地図通りのルートに沿っている限り、想定外の事態は絶対に起こりません。

  • お酒的文化交流完了
  • GM名天野ハザマ
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2022年03月14日 22時35分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

棗 茜(p3p000817)
流浪の鍛冶師
クーア・M・サキュバス(p3p003529)
雨宿りのこげねこメイド
ルカ・ガンビーノ(p3p007268)
運命砕き
恋屍・愛無(p3p007296)
愛を知らぬ者
ヘルミーネ・フォン・ニヴルヘイム(p3p010212)
凶狼
アンジェリカ・フォン・ヴァレンタイン(p3p010347)
アーリオ・オーリオ
霞・美透(p3p010360)
霞流陣術士
巫馬・峰風(p3p010411)
うまうま

リプレイ

●アトラスを懐柔せよ
「覇竜の炭酸水で作るとても強いチューハイ、ですか。なかなか興味をそそるのです」
『めいど・あ・ふぁいあ』クーア・ミューゼル(p3p003529)のそんな声が響く。
「チューハイもいいのですが、炭酸だけで割ったハイボールなんかも是非堪能したいところ。色々試して全力で酔っ払うのです!」
「チューハイか。僕はアルコール度数は低めで甘めのヤツが好きだよ。まぁ、酔うためというよりも食事と会話を楽しむために飲む様なものだが。アルコール度数が強くなるとチューハイはアルコールの特有の鼻につく後味の悪さのような物が出てくる気がする。あれは良い酒を使うとなくなるモノなのかな?」
『獏馬の夜妖憑き』恋屍・愛無(p3p007296)も何かに納得するように頷く。
「まぁ、いいか。チューハイは安価なのが魅力でもある。安酒もたまにはいいモノだ。何はともあれ仕事といこう。仕事の後の酒は良いモノだ」
 そう、覇竜の炭酸水。今からクーア達はそれを汲みに行くのだ。
 ウェスタ近郊の空気の泉。
 いわゆる炭酸水が湧き出る泉であるが、ウェスタの住人であればそれなりの確率で知っているスポットではある。
 あるいは、ウェスタの住人から聞いた者もいるだろう。
「名前は聞いたことあるけど、俺も飲んだ事ねえんだよな。楽しみにさせて貰うぜ」
『竜撃』ルカ・ガンビーノ(p3p007268)もそんなことを言うが、やはりそんな1人であるということなのだろう。
 そんな水を使って作る、外の酒。中々に楽しい試みであり、『何でもするって言った』ヘルミーネ・フォン・ニヴルヘイム(p3p010212)は知り合いの酒職人である草薙 遠呂智を連れてきていた。
「新しい覇竜のお酒! そんなの飲みたいのに決まってるのだ! 開発成功したら上手くいけば優先的に飲ませてもらえるかも! チューハイとか美味いの確定だし! という訳で酒職人の遠呂智ちゃんにご同行願ったのだ! やはり酒造りには酒職人が必須!! 相賀じーちゃんと被る? ……そ、そこは仲良くお願いするのだ」
「チューハイなる外の酒の製造……こんな面白そうな話乗らない訳にはいかないでしょう? それに炭酸水はウェスタ産……ならその地の近くに住む我等「高志」も協力してもおかしくないのでは? だから……仲良く協力致しましょうね、相賀翁?」
「んー? うむうむ、ええんじゃないかのう」
 黒鉄・相賀もそんな風に答えるが、実際酒は呑む人数が多ければ多い程良いモノだ。
「で、確か……縄張りにしとる巨人がいるのであったかな」
「ああ、アトラスだね。峰風さんも、相賀さんも皆も、思いつきに付き合って貰ってすまないね……感謝するよ」
『うまうま』巫馬・峰風(p3p010411)に『霞流陣術士』霞・美透(p3p010360)がそう答えるが……目的としている空気の泉は、ちょっとグルメのアトラスの縄張りなのだ。
「確か、アトラスさんがいるんだよね……相談した通りにmどんちゃん騒ぎに誘っちゃえばいいんだね?」
 みんなでお酒にあう食べ物とか持ち込んで、アトラスさんたちを巻き込んでどんちゃん騒ぎすれば一緒に飲めるって考えだね、と『流浪の鍛冶師』棗 茜(p3p000817)は頷く。
 茜が引いているのは食材と調理器具の乗った大八車だ。
「たぶんですが、悪いやつではなさそうなのですし」
「やっこさんが元々住んでるところのものを貰おうってんだ。対価は払うべきだろ」
 クーアとルカもそう言うが……その為に必要なものをルカの持ってきた馬車にも積んでいる。
 戦闘ではなく別の事で解決するなら、それでいい。つまりはそういうことだ。
「相賀のジーサンの実力が見れねえのは残念だが、またの楽しみって事で我慢するぜ」
「なあに、儂などただのジジイじゃよ」
 ルカに相賀はそう言って笑う。そして、その後ろには愛無の馬車も続く。
「量がどの程度いるか解らんが。自領から運び出せる食料を用意すれば、流石に足りるだろう。折角だし、うちゅうどぅなつも持って来たが」
 人畜無害の地球外産ドーナツであるというソレがどの程度アトラスが気にいるかは不明だが。
「争いが無いに越したことはありませんからね! 身振り手振りで平和的にいきましょう!」
『アーリオ・オーリオ』アンジェリカ・フォン・ヴァレンタイン(p3p010347)のそんな言葉に、全員が頷く。
「そもそも自分の住処に知らんヤツがどかどか入り込んで漁り始めたら怒るのはまあ、当たり前じゃの。大自然は誰のものでもない、みんなのものだ! とか言うヤツ居るけど裏山すら所有者が居て手入れしてるものだと練達で聞いたのである。練達にはすべてがある……そう、酒も焼き肉もである。練達の『焼き肉のたれ』と『めんつゆ』は万能調味料、しっかり覚えたのであるぞ」
 峰風は言いながら練達の思い出に浸っているようだが、あそこは結構特殊である。さておいて。
「そうじゃな。代価くらいは支払っても罰は当たらんじゃろ。食料を運ぶのは手伝うのであるぞ、大丈夫じゃ、運びながらムシャムシャなんてそんなこと……そんなことは……」
 何やら峰風が欲求と戦っているようだが、さておいて。
 ちょっとグルメのアトラスがいる空気の泉までは、あと少しだ。

●楽しいパーティーを
 こっちをじっと見ているアトラスの前で、アンジェリカは水の入った樽を差し出す。
「私のギフトは歓喜の祝宴! この、あらゆる液体を葡萄酒に変える能力で樽に注いだ水を目の前で葡萄酒に変化させてみせますわ!」
 そう、アンジェリカのギフトは指先あるいはストロー・マドラー等棒状の物で液体を数回かき混ぜると泥水や汚水、毒液や海水だろうと浄化され無害で滑らかな口当たりの美味しい葡萄酒になるというものだ。
 それで樽の中の水を葡萄酒に変えてみせると、アトラスは興味を惹かれたような表情になる。
 流石にちょっとグルメというところだろう。アンジェリカが下がれば、樽をヒョイと掴んでぐいっと飲み干す。
「さあ、アトラス様。一緒に乾杯致しましょう! 葡萄酒だけなら飲み放題ですね!」
 そんなアンジェリカの言葉が分かったわけではないだろうが、アトラスは自分のジョッキをアンジェリカの前に置く。
 それを葡萄酒に変えてみせれば、何度か頷いて呑む。どうやらファーストコンタクトは大成功のようだ。
「今回は冷製カレーだ。野菜と肉をたっぷりのスパイスを加えて煮込んだものさ。味付けを控えめにして、冷めた時に丁度良くなるように計算したものだ。汁物めいているからご飯は必須じゃない。量も用意しやすいし、美味しいと思うよ」
 そこで、美透がカレーを鍋ごと差し出せば、一口でペロリと呑んでしまう。
「お菓子ならちょっと出せるのであるぞ!」
 峰風のギフトは1日3回まで、ポケットを叩くと自腹購入して食べㇻ事のある、ポケットサイズのお菓子が湧いて出るというものだ。
 そうして出てくるのはハーブバタークッキー。如何にも練達っぽいお菓子ではある。
「これを食べてうまー! となったところへ炭酸水を飲むじゃろ? すっきりするじゃろ? また食べたくなるじゃろ? ひとつだけ、ひとつだけ食べて見せるのである、大丈夫変なものではないのである。そしたら残りを差し出すのである、さあ味わうが良いわ!」
 まあ、量が少ないので不満のようだが……次はヘルミーネだ。
「とりあえず何食べるかわからなかったから鶏肉の香草焼きを料理スキルを駆使して大量に作ってきたのだ! 後、遠呂智ちゃんに土下座して樽一杯の「竜殺し」と「蛇殺し」を用意してもらったのだ!」
 つまり酒と肉である。どっちも一瞬でアトラスの胃の中に納まるが、中々に高評価なようである。
 残念ながらヘルミーネが魔狼ガルム(馬車仕様)に渡す為の香草焼きは余らなかったので頑張ってほしい。
「ラサの食物は美味いぞ。砂漠の民の強さが感じられる」
 愛無が次の料理を振舞っているその時には、茜とクーアの料理も完成しようとしていた。
「お相手のアトラスさんは巨人族だから、牛や豚を丸ごととかの豪快で「でっかい!」ってイメージの料理の方がいいかな? 町から塩とかスパイスをすりこんでおけば丁度良くなるからね♪ 野菜もバランスよく用意するけど、お相手が満足できる料理を考えないとね♪ というわけで……出来上がり!」
「食材は私自身が持ち込んだものや他の皆様が持ち寄ったもののほか、道中で果物、そして動物を狩って適宜集めたもの。それを私が調理して振る舞いたいのです」
 茜の出した牛や豚の丸焼きもアトラスはペロリ。残るはクーアが調理中のものだけだ。
「あの巨体ですし質より量の方が重要な気はしますが、グルメと言うくらいですし質も高ければなお良いはずなのです……なにより、どうせ振る舞うなら本気で美味しいものを用意したいものなのです」
 出先なのであまり凝ったものは出来ないが、そこは謎のメイドもどきとしての誇りが唸る。
 出来上がった料理の数々を、アトラスはすぐに平らげると、何度か頷いて。
 空気の泉の端を叩き、ぐいっと飲むような仕草を見せる。
「美味いもんの代価ってことかね」
 ルカは交渉が成った事に気付くと、樽に炭酸水を汲み、蛇眼苺と源竜酒を混ぜてアトラスの前に置く。
「集落で飲ませる訳にはいかねえが、こういうモン作るんだってのは教えときたいしな」
 言葉は通じねえだろうがジェスチャーで作り方が伝わるだろうと、そう思ったのだ。
(炭酸水飲んでるし、ジョッキまで持ってんだから知能は相応にありそうだが……どうかね)
 アトラスは即席のチューハイを呑むと満足そうな表情になる。
 念のためアンジェリカが身振り手振りや紙や地面等に簡単な絵を描いて意思疎通してみようとする。
 台車に樽等の絵と、泉の水を汲んでいる絵とかで説明してみるが、アトラスは先程の樽に炭酸水を汲んで絵の上に置く。
 勝手にしろ、ということなのだろうか。
「伝わった……ということで良いのでしょうか。何事でもチャレンジするものですね」
「よし、ならあとは炭酸水を汲むだけだ。許してくれてありがとう、失礼するよ」
 美透もアトラスにそう挨拶するが、アトラスは「げふうー」とげっぷを返してくるだけだ。
 幸いにも邪魔はされないので、そのまま炭酸水をたっぷりと汲んでいく。
「とはいえ甕や樽に入れただけだ、蓋をしても密封とはいかないだろう。幸い急ぎではない筈だ、激しく揺れて炭酸が抜けたり、水が溢れたりしないルートを選んで帰ろうか!」
 そうして、無事にフリアノンまで帰れば……ようやくのチューハイパーティーだ。
 幸いにも今日は未成年も居らず、何にも遠慮せずに飲み放題だ。
「それじゃあ早速チューハイとやらを作るとしようか! 源竜酒と炭酸水を混ぜて、蛇眼苺の果汁を加える。炭酸が抜けないように静かに混ぜ合わせて……これで完成かな。では頂いてみようか……」
 美透も早速吞んでみるが……なんとも甘く爽やかだ。
「……成程、これは飲みやすい。炭酸の爽やかさと果実の甘みがお酒の風味をうまく包んでいるような感じだ。水で割るのとはまた違った味わいがある。「チューハイセット」とでも銘打って、一式売れば人気になりそうな気もするね」
「甘い蛇眼苺……チョー強い源竜酒……ウッ記憶が(蘇らない)」
 何やら酒で失敗したエピソードがあるっぽい峰風は、すぐに気にせずぺかっと笑顔になる。
「覚えてないけどうまいものはうまいのである! おっけ! 甘いものにはちょっと塩、知っておるぞ……柑橘とかちょっと混ぜても……」
 オッケーかどうかは分からないが、かなり手慣れてはいる。
「練達で学んだのである、味のついた炭酸水で酒を割るのは美味しい。即ち…… じゃーん!えなじーどりんくである! うまー! はあ……タダ酒なら更にうまうまであるに……」
「そりゃ今日はタダじゃろ」
「うまうまー!」
 相賀に言われてテンションが上がっているが、幸せならオッケーだろう。
 そんな中、ルカもかなり手慣れた様子である。
「一応、バーテンダーも嗜んでるから簡単な酒なら作れるぜ」
 貰った材料を自前のバースプーンで均一になるようにステアする。
 流石に炭酸入ってるからシェイクする訳にはいかないが……それで技が消えるわけでもない。
 出来上がったものを飲んでみれば、思わず「ほう」と声が出る。
「なるほど、こりゃあ飲みやすいな。良いじゃねえか」
 酒もいいが、水が良い。覇竜は水も1つ上なのだろうか?
「材料はたっぷり譲って貰ったんだ。ぶっ倒れるまで付き合って貰うぜ!」
「こういう時は派手に行かねばな」
「よく言った!」
 愛無と共にルカは呑み始めて。
「チューハイはまずはレモン! グレープフルーツもいいのだ! そして通なら梅とか抹茶なんかも美味しいのだ!」
「成程……これが炭酸水で作るチューハイ……これは中々……ウフフフ!」
 ヘルミーネと遠呂智も楽しそうに吞んでいる。
「焼き物沢山作って葡萄酒も沢山作ってチューハイも……美味しい!」
 カッ、と覚醒したような表情のアンジェリカに茜も笑う。
「今日も楽しい時間だったなあ」
 今はお祭りの一屋台でいい。そんな事を思う茜ではあるが……屋台だって、お祭りの仲間なのだ。
 楽しくワイワイやってこそ、得られるものも大きい。
 今日この日は、そんな騒がしくも素晴らしい一日なのだから。

成否

成功

MVP

ヘルミーネ・フォン・ニヴルヘイム(p3p010212)
凶狼

状態異常

なし

あとがき

たっぷりとチューハイを楽しみました!

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