シナリオ詳細
<グラオ・クローネ2018>緑葉、言の葉、重ね合い
オープニング
●
深緑の大樹ファルカウと『最初の少女』の言い伝え。
美しいその物語を、貴方がたも深緑の使者から聞いたことだろう。
他種にあまり好意的でない深緑が、多少なりと自分たちの尊ぶ文化の一端を見せてくれたのは、交流を望む<イレギュラーズ>の思いが、他者に想いを伝えるというこの習わしに重なったこともあるのかも知れない。
一途な想いは、時として種や国という垣根を越えて、人の心を打つ。
深緑からの伝言を受け、幻想で催されるイベントの数々がそれを証明しているはずだ。
数々のイベントは、どれも心躍るだろうし、見ているだけでも楽しいに違いない。
そして、ここにも一つ、グラオ・クローネに心を動かされた者たちで開かれるイベントの案内が届いている。
それは、少女のために心から祈った大樹ファルカウを讃えたイベントだ。
●
会場に、大きなチョコレートでできた“木の幹”がある。
まるで寒風に葉を飛ばされた枯れ木のように、その枝に色はなく、見るも寂しい。
だから、どうかみんなで飾ってほしいのだとイベントの主催者は言った。
チョコレートツリーの前には、既にリーフ型のチョコレートが準備されている。
定番の茶色いミルクチョコレートを始め、葉っぱにぴったりの緑色、他にもピンクや白、変わり種では黄色や紫といった、色も味もバリエーション豊かな「葉っぱ」がずらりと並ぶ。
この葉っぱをチョコレートツリーに飾りつけ、大樹ファルカウを再現しようというイベントだ。
参加したら、まず、自分の言葉を乗せる貴方の「一葉」を選んでほしい。色で、大きさで、葉の形で、味で……貴方らしい葉っぱがきっと見つかるはずだ。
リーフチョコには、希望するのであれば、用意されたチョコペンで想いを綴ることもできる。もちろん、何も書かずとも、想いを込めて飾るだけでも十分に価値のある一枚であることに変わりない。
準備が済んだら、チョコを葉っぱのスタンプが押された袋に入れ、好きな色のリボンで樹に飾りつけ、大樹を完成させる。
とはいえ、飾ったら飾りっぱなしでは、折角のチョコが勿体ない。香りや味を堪能してこそのチョコレート。
場にいる全員が飾り終えたら、今度はリーフチョコの交換会だ。
基本は、飾られたチョコをランダムに一人一枚取る形だが、特定の誰か、あるいはグループ内でチョコを交換したい場合、袋にマークを書いておけば見知らぬ人のもとに渡ってしまうことはないだろう。
会場で賑やかに食べるのも、持ち帰ってゆっくり味わうのも、どちらも甲乙つけ難い美味しさに違いない。
袋を開く時のときめきと、誰かが綴った一言は、貴方に一体何を与えてくれるだろうか。
願わくばそれが、少女の得たような光であらんことを。
飛ばせ、飛ばせ。
貴方の心を、言の葉に乗せて。
今日はそれが許される日なのだから。
- <グラオ・クローネ2018>緑葉、言の葉、重ね合い完了
- GM名次波木夜一(休止中)
- 種別イベント
- 難易度VERYEASY
- 冒険終了日時2018年03月05日 21時35分
- 参加人数30/30人
- 相談7日
- 参加費50RC
参加者 : 30 人
冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。
参加者一覧(30人)
リプレイ
●手に取る葉は十人十色
会場は甘い匂いで満ちていた。
まだ寒々しいチョコレートツリーは、葉が芽吹くのを今か今かと待ちわびている。
そんな大樹の姿を眺めながら、明寿は円らな瞳を細める。
粋な催しに、少しでも彩を加えようと。
多くの、並ぶ色合いに、むうと犬客は喉の奥で唸った。
(……武骨もの故、風流な事はできぬが……)
手に取ったのは、白い葉。
袋を飾るのは赤色のリボンだ。
紅白でおめでたい印象に。季節柄、白と赤は梅にも通ずる。いかにも季節に合っているだろう。
(手に取った方に幸福が訪れると嬉しいのう)
ふわふわの手で優しく袋を掴み、カチリカチリと幽かに刀の鞘の音を響かせながら、明寿は大樹に花を添えに向かった。
シエラは、うきうきと葉っぱ選びに勤しんでいた。
大きさは用意されたもので、一番大きな葉っぱを。色は芽吹いたばかりの緑のような、若々しい色を。
若葉みたいな、緑色の丸い目をぱちぱち瞬かせて、リボンも選ぶ。
選んだ黄色いリボンは、明るい緑色のチョコに、ぴったりだ。
少女らしい、可愛い文字で願いを綴る。
『お友達が増えます様に』。
「よし、いいかんじ!」
できあがった包みを満足げに眺めて、シエラは胸を反らした。
「チョコの葉で飾り付けか、混沌にも趣深い催しがあるんだな」
黒羽は催しの趣旨を知ると、悪くねぇと独り言を呟いた。
普段は惰眠を貪っていることの多い飄々とした彼ではあるが、こうした人の想いを感じるイベントにはついつい足を向けてしまったのは心の底には宿る熱さのためだろうか。
選んだ葉は深い緑色。抹茶が多く練りこまれたチョコレートだ。
ちょっと苦みがあるかもしれない。そんなところが、彼の個性なのだろう。
若葉ではない、時間を経て成長しきった葉の色に似たそのチョコに、過去を忘れた青年は何を綴ろうかと頭を悩ませる。
特に渡したい相手がいるわけではない。少し考えた後に、
(無難に無病息災にしておくか)
黒羽はさらさらとチョコペンを走らせる。書き終えると、スムーズな手つきで袋に詰めた。
この一枚も、大樹に茂る一枚となる。
その隣、四音が、並ぶチョコレートに触れぬように、しかしそれらを弄ぶかのように、指を遊ばせていた。
ゆっくりと時間を掛けている様子である。
選びあぐねているのだろうか?
……いや、彼女は既にどのチョコレートを選ぶのか決めていた。上から見下ろし、選ぶ素振りをしてみたのは、単なる気まぐれに過ぎない。
とうとう彼女がつまみ上げたのは、自分の瞳のように真っ赤な葉っぱだった。
ガーネットのような紅に綴るのは、『あなたに彩りの多い人生を……』という言葉。
文字を連ね終えた四音は、くすりと笑う。この願いが手元に届いた者、そしてそれ以外の者達がこれからどんな物語を紡ぐのか……。
あどけない外見の奥、見えない場所に潜むその異形は、彼女なりの「好意」で見えない未来の幸いを想うのだった。
「ほぉ~、なかなかにロマンチックというやつですねぇ」
エキゾチックないでたち、菫色の豊かな髪の毛が魅惑的な少女、ルクセリアが、のんびりと声を上げた。
『……』
それに返る声は周囲には聞こえない。
「こういうものはぁ、楽しんだもの勝ちでしょうぉ」
けれど少女は、誰かと会話するように、よく響く声を、やはりゆったりと続けるのだった。
ルクセリアはチョコを一枚選ぶと、チョコペンを手に興味深そうに眺める。
「チョコペンも面白くていいですねぇ。後で買って帰りましょうかぁ」
『……』
「はいはいなぁ。どうせ同胞も買ってるでしょうし買いすぎ注意でちゃんと選びますよぉ」
金色の儀式呪具に飾られた指先でくるくるとチョコペンを弄びながら、ルクセリアは相方と相談を始める。
商売繁盛、平和な日々……相談し合った結果、二人共通の願いとして、
「じゃぁ、素敵な出会いがありますようにぃ…ですねぇ?」
そんな願いを導きだした。
『……』
同朋の声は彼女にしか分からない。けれど、この願いが叶うと良いと思う気持ちは、二人同じ。
徐々に賑わってきた会場に、ケントの着込む鎧の音が響く。
楽しそうな会場、楽しそうな催しに、ケントは心を弾ませる。
まずはチョコ選びだ。
チョコはやはりシンプルに。そして、大きいものを。これが良さそうだと選んだ一枚を綺麗な紙を敷いたテーブルの上に起き、ケントはペンを握って、器用に文字を書く。
『君の未来に祝福を、出会えたことへの感謝と共に』
書き終えて、はたと気づいた。
「む、自分の居た世界の言語で書いてしまったが……」
つい手癖で文字を自分の世界のもので書いてしまった。
「まあ大丈夫。理解は出来るそうだからな」
混沌肯定『崩れないバベル』があれば、何とでもなるだろうと明るく、気にせず。
袋を赤いリボンで飾って見返し、鎧姿で行った割には良い出来だと力強く頷いた。
少し歪な元勇者の葉は、誰の元に届くだろうか。
「まぁ…全部チョコで出来た木だなんて贅沢ですのー」
マリアは、ふわふわと白いゆるくカールした髪の毛を揺らしながらチョコレートツリーに寄り、後ろを歩いてくる少年に振り返る。
「葉っぱの形のチョコで枯れ木を飾るなんて、グラオ・クローネらしい催しだよな」
マリアの言葉に同意するのは、ウィリアムだ。
続く言葉は、こう言うのも嫌いじゃないとどこかひねくれていて。その言葉に、マリアはにっこり微笑んだ。
二人は一緒にチョコレートを選び始める。
星を追う少年は、黄色くモミジのような形の葉っぱを選んだ。遠くから見ると、星に見間違えてもおかしくないようなチョコレートだ。
「マリアはどんなのを選ぶんだ?」
ウィリアムが覗き込んだマリアの手元には、白によく似合う淡い水色のチョコレート。マリアらしい色合いだとウィリアムは頷く。
選ぶのは一緒に、文字入れは別々に。
交換してからのお楽しみと、お互いのチョコを見ないように、それぞれ文字を入れていく。
マリアはウィリアムの身を案じ、彼の行き先に闇に負けない星の輝きがあることを願って『貴方の道に星の導きがありますように』と。
ウィリアムは、悩みながら『来年も二人で』と。ひねくれ者の少年が書いた素直な願い。
(見せられやしねえ……)
そんな想いを隠すように、素早く青いリボンでラッピングを済ませてマリアの方を伺う。
少し不器用な癒し手は、夜色のリボンで飾り付け、できましたと包みを見せる。
互いが何を書いたか知るのは、もう少し後になってから……けれど、マリアのチョコレートは、文字だけでなく口に入れてからも、その酔いそうな程の甘さでウィリアムを驚かせに違いなく。
身の丈に不釣り合いな大剣を担ぐ小柄な少年が、チョコを選ぶ。
Morguxは、味には目もくれず、とにかくデカくて目立つ、真っ黒なチョコを手に取った。
彼の手には迷いも淀みもない。大きな葉に、まるで啓示めいた文章を連ねていく。
『力を望む者よ。これを食しつつ、闘争神Vainへ祈りを捧げよ。さすれば、闘う力を得られるであろう』
堂々とした文字も合わさって、これ以上ない程に人目を引くリーフチョコレートの完成である。
『Vain』――それは、彼が元いた世界で使えていた闘争神の名である。
できあがったチョコを見て、Morguxは子どもらしからぬ、ひねた笑いを浮かべる。
(そもそもVainを知ってる奴なんて居ねぇだろうが)
布教というわけでもない。だが、本気になれば効果がないとも限るまい。
(……まぁ、これは祭りだ。こういうのもアリだろ。)
これを手に取る奴次第だと思いながら、Morguxはチョコを飾る。
何せ神と祭りは切っても切れないものなのだ。元神である彼が、いつもよりイベントに興じるのも無理からぬことだっただろう。
ポジティブ・ポジティブ、アンドポジティブ。
とにかく前向き一直線なルーニカはチョコレートの前で考え中。
「笑顔の魔法的な文字入れが出来るといいな。どういうのがいいんだろう」
ぽつりと呟く。皆の元気が出るように。皆が笑顔になるように。
そう考えてはみるものの、どうにも自分はそういうのには疎い。
情けないなーっと、自分で自分に対して笑って。
けれど、前向きかつ行動力特化のような経歴を持つ魔王で勇者な彼だ。
「誰かー、上手いフレーズ知ってる人居ませんかー? ……なんちゃって」
と、声なんてかけてみる。
天真爛漫な様子で答えたのは、スティアだった。
「はいはーい! 私が書いたの見る?」
スティアは、自分が文字を入れたチョコレートを意気揚々と披露してみせる。
チョコレートへの文字入れ、飾り付け、どれも普段はできないことだ。いっぱい楽しむつもり満々な彼女は、 葉っぱらしい緑色のチョコレートに白い文字で『みんなが幸せに過ごせますように』と書いていた。
非常にストレートな言葉である。
「やっぱり笑顔で日々を過ごしてほしいって思うもんね!」
丸くて形の整った葉っぱを掲げて、スティアはにっこり笑って見せた。
二人の声に引き寄せられるように、ユーリエがひょこりと顔を覗かせ、スティアの書いた文字を見る。
「あ、いいですね~! 私も、こういう風に書いたんですよ!」
じゃーんと見せた彼女の髪に近い、明るくて甘そうなミルクチョコレートの葉っぱには、『あなたが幸せな笑顔になれますように』の言葉。
「リボンはやっぱり赤色かなぁって」
首元の真っ赤なリボン、真っ赤なマントが特徴的な彼女は、えへへと笑う。
「そっか。あんまりひねらない方が、気持ちが伝わりやすいのかな」
二人の綴った言葉を見たルーニカがぽつと呟くと、スティアとユーリエは、満面の笑みで頷いて。
「受け取る人が見たときに喜べるような、そういうものでありたいよね」
ルーニカは、そう思わないかと尋ねるように首を傾いだ。
「うん! 私もそう思う!」
「はい、皆が毎日笑顔でいられたら、とっても素敵だと思います」
屈託のない二つの返事につられてルーニカが笑い、髪に飾った太陽と月が小さく揺れた。
リボンはやっぱり赤い色ですよね~!
これでよしっと。
●大樹は色に満ちて
一般人以外に、イレギュラーズも多く集まった会場は、どこも賑やかだ。
その中でも、特に存在感を示していたのは、アルペストゥスだろう。
何より、その巨躯である。
光を反射して煌めく銀色の体は、チョコレートの樹にも勝る存在感だ。
古代竜の末裔は、未知の香りに興味深々だった。
(……どこもかしこも、この匂いがする)
彼の知能は高い。他の者たちの邪魔をせず、会場を荒らさぬ身のこなしは把握している。
会場を歩き回るうち、アルペストゥスは甘い匂いに混じる既知の匂いを嗅ぎ分けた。
「グルルル……」
行き会ったのは、ノースポールだ。
ふわふわと柔らかな白い髪の毛を持つ彼女は、見知った竜に気づくと、ぱっとオレンジ色の瞳を輝かせた。
「あっ、アルペストゥスさん!……ううん、堅苦しいかな? えっと…アル! こんにちは」
挨拶に合わせて、アルペストゥスは頭を下げ、彼女に目線を合わせる。
彼女の手元から漂う甘い匂い……これが匂いの正体かと理解して。
「これをね、木に飾りたいんだけど…手伝ってくれる?」
白銀の竜がどうやらチョコに興味があるらしいことを見て取ったノースポールは、自分では届かなかった場所にチョコを飾る手伝いを頼んだ。
「グゥ……?」
頭をより低くする。乗っても良いと言うように。
「ありがとう! じゃあアルの分も飾るね!」
「ギャァウ」
ゆっくりと上昇し、飾れるほどの高さにくれば、誰より高くにいるようで、ノースポールは周囲を見下ろした。
忘れそうになったチョコを、忘れずに二枚飾って。
彼女の様子、周囲の様子、その甘くて幸福な空気。
ツリーに残る白銀の糸は、人々と繋がる縁、あるいは幸福な時間の象徴のように。
「ありがとね、アル! 助かったよー♪」
ノースポールに首を撫でられ、アルペストゥスは喉を鳴らした。
こういう時間が、いつまでも続けばいいと、お互いに思いながら。
大きな竜と小柄な少女の隣、チョコを選び終わって、二人ツリーの下に断つのは、ティミとライセルだ。
ティミは、可愛らしい水色のレースリボンが結ばれた袋を手に、ライセルの持つ袋へと視線を向ける。
「ライセルさんのリボン、赤色ですね。ぴったりだと思います」
「ティミちゃんのも可愛いね」
互いに互いのチョコを褒め合って、にっこりと笑い合う。
ツリーは思っていたよりも高い。ティミでは飾ることができなくて、どうしようかと何とか飾れる場所を探す。
ライセルは自分の分を手近な場所に結びつけると、ティミの様子に敏く気づき、彼女に声を掛けた。
「ああ、もしかして届かないのかな。よし、お兄さんが持ち上げてあげよう」
「えっ、良いんですか?」
ティミは、少し慌てながらも、言葉に甘えて背の高いライセルに抱き上げてもらう。
予想していたよりも、随分と軽い手応えに困惑するライセルの心知らず、ティミは手の届く場所、一番高くに袋を結んで笑顔を見せた。
優しくティミを地面に下ろし、青年は彼女にもう一つ提案をする。
「ティミちゃん、ご飯食べに行こうか。お肉もお菓子もいっぱいあるよ」
彼女の生い立ちを思えば、きっと、この軽さには相応の意味があるのだろう。
ライセルは、彼女がこれから年相応の成長を出来る事を心の中で願いながら、青緑の帽子の上から頭を撫でる。
「お肉、お菓子……、とても魅力的です。でも、お財布の中が寂しいのです」
「ん? いや、大丈夫だよ。お兄さんの奢りだから、大丈夫」
「ほ、本当ですか……楽しみです。ありがとうございます」
少女は期待に顔を輝かせ、交換会の後の楽しみですねとライセルの後ろを歩いていった。
去る少女と反対に、真っ白な尻尾をふわふわ揺らし、キツネは上機嫌でツリーへと向かっていた。
チョコにはばっちり誰かに向けた想いを記し、あとは飾り付けるだけ……というところで、視線を下げると見知った小さな姿。
その大きさ、実に30cm。リリーが、ぴょんぴょんとツリーに飾りつけしようと悪戦苦闘。
見かけたからには見捨てておけまい。キツネはリリーへと近づいていく。
一生懸命に飾り付けしようとがんばっていたリリーも、自分の方へと歩いてくるキツネに気づいたところだった。
キツネがギフトで体の大きさを変えられたはずと思い付けば、リリーは両手を大きく振って、キツネに呼びかける。
「キツネさーん、たすけてーっ!」
「あらあら、大丈夫?」
リリーはキツネに事情を説明し、大方想像していたキツネも快く手伝いを了承した。
小人はキツネの頭に乗せてもらい、飾り付け。小さな体で、大小様々な大きさの飾りを結んでいく。
キツネはキツネで自分のチョコを飾り付けてから、頭に乗るリリーに飾りを取って渡してあげて。
「ちょこって、いいにおいだよね」
飾り付けの一休み。チョコの甘い匂いに包まれ、キツネのもふもふを堪能し、リリーは満足そうに目を細めた。
「この季節ならではって感じね」
キツネもくすくす笑いながら、頭の上の彼女が落っこちないよう気をつけて同意するのだった。
青い色合いが特徴的なシャルレィスは元気いっぱい、思う存分にイベントを満喫していた。
選んだ緑の葉っぱには、力強く、溢れる気持ちを表現するような文字で『誰かを守れる剣になれますように!』という文字、その後、思い出したかのように、文章の下に書き連ねられた『君の想いも届きますように』という文字も、彼女の人柄を表しているようだ。
青い髪に青い眼差し、おそろいの青いリボンで飾った袋を手に、シャルレィスは飾り付けに向かう。
もちろん、狙う場所はツリーのてっぺん!
何事も、ストレートなのが彼女なのだ。
「お星様、だと違うイベントになっちゃう?」
飾り付け用のオーナメントを自前で用意してきた彼女は、ハートと星のオーナメントを左右の手に持ち、首を傾げた。
「どっちがいいかな?」
ちょうど隣に立っていた少女に問いかける。
急に声を掛けられた結は、少しびっくりした顔をシャルレィスに向けて……でも、それを悟られないよう、すぐにツリーの方へと向きなおす。
「……星だとクリスマスみたいだし、グラオ・クローネだからハートでもいいかもしれないわね」
ロマンチックだし。とまでは照れくさくて言わないが、結はツリーの高い位置を見上げた。
彼女の手にも、願いを込めたチョコが入った袋が握られている。
込めた願いは――
『イヒヒヒ。チョコには何も書いてねぇが何を願ったんだ?』
唐突に声が響いた。
声の主は魔剣ズィーガー、結と融合している『勝利の魔剣』の名を持つ一振りだ。
「すごい! 剣が喋ってる!」
よろしく!と無邪気に挨拶をかわすシャルレィスに少々ペースを崩されながらも、これ幸いと結は魔剣の問いかけに「別に」とだけ答えた。
『元の身体戻って、元の世界に帰る』という願いを込めた事は、魔剣にも秘密なのだ。
高い位置に飾りたいと思っている二人に、高い位置からすっと差し出された手。
ロスヴァイセが、脚立の上から二人に向かって手を伸ばしていた。
「補助するわ。高い位置に飾るのよね?」
少女二人のチョコを預かり、ロスヴァイセは背筋を伸ばして高い位置に結びつけようとする。
銀髪の少女は高い位置、青い少女はてっぺんと言っていたかと、ツリーのてっぺんに赤い視線を向ける――そこには……
丁度、同じタイミングで飾り付けにいそしんでいたのは雪だ。
カオスシードだが飛行スキルを取得している彼女は、真っ赤な長いマフラーを棚引かせ、手の届きにくい位置の飾りを運んでいた。
イレギュラーズ30人に一般の市民も飾り付けられる大きさのチョコレートツリーは相応の高さがある。
脚立を使っている人物の姿も見受けられるが、飛んでいけば楽に済ませられるだろうと考えてのことだ。
無表情な雪だが、飾り付けに対しては誰よりも真剣だ。
(何事においても常に全力で。折角ならより良いものにしよう)
とはいえ、うまい飾り付けのやり方が分からないのも事実である。
どうせなら、一番良いようにしたい……と悩んでいるところに、華やかな衣装の少女が目に入る。
青いリボンの袋を、飾りと組み合わせて結わえているところを見ると、どうやら飾り付けが好きなようだ。
彼女は、ブローディアの契約者サラである。
「なるほど、チョコレートで出来た木の幹か…見事なものだ。こうして葉やリボンで飾られた姿は本当の木を見ているようだな」
紫と青に輝く剣は、まるで呪いの剣であることが嘘のように穏やかに言葉を紡いだところへ、雪がふわりと降り立ち、サラに話しかけた。
「あなた、飾り付け得意なんだな。どこに飾ったらいいか教えてくれないか」
飾り付けは連携が大事だと雪はサラへと言って。
高い位置は気になっていたものの、自分では届かないサラは、喜んで頷く。
あっちに赤があるといい。こっちの飾りをあっちに移した方がいい……。
サラが飾り付けにはしゃぐ様子と、次第に彩を増していくツリーを、鋭くも美しい刀身に映し、
「なかなか上手いじゃないか。センス…というのだろうか、私もその手のことに詳しいわけではないが、中々に良いと思うぞ」
ブローディアは満足げにサラに語り掛けた。サラは無邪気に笑って頷く。
飾り付けに満足しているのは、サラとブローディアだけではない。
彼女の指示で飾りを移動させている雪もまた、出来に満足していた。
(そういえば、てっぺんがまだだったな)
雪はてっぺんへと上昇する。
何を飾るべきか考えながら視線を下ろすと――そこには……
「グランッ!! クッッロオオオオネ!!」
輝く星があった。
なんとこの星、喋ります。
正確に言えばそれは、まっ金金の星の被り物を身に着け、せっせとツリーによじ登っててっぺんを獲得した公麿だった。
アイドルであり、生きとし生ける者全てに愛を与える事を生業としている彼にとって、愛を伝えるというグラン・クローネはまさに格好のえじ……いや、格好の舞台。参加しないという道など、存在しないのだ。
そしてこの会場で一番輝ける場所といえば、それは間違いなくツリーのてっぺんなのである。
ゆえに、彼がツリーのてっぺんを陣取ることは必然であった。
会場のざわめきも、彼にとっては自分への黄色い歓声。沸き立つオーディエンスである。
「さぁ見たまえ諸君! これが! 公☆麿さ!」
ポーズの決め方、立ち居振る舞いは全て洗練されたアイドルのものだ。
この笑いと憤りをどこにぶつけていいか分からず、てっぺん目掛けて次々に飾りが投げつけられる。
もちろん、愛あるイベントである。彼に投げる飾りも、7割ぐらいは親しみによるものだ。
「HAHAHA君たちHAHAHA、いくら僕が美しすぎるからって、プレゼントを舞台に投げ込むのは止めたまえッ!!」
結局、イベントの間中、眩しすぎる星が落ちることはなかった。
●甘くて苦い、苦くて甘い
梅の花と桜の花が、それぞれの手を行違う。
雪之丞は自分の手元に届いた梅の飾りがついた袋に視線を落とし、改めて、目の前の女性……蜻蛉を見た。
どんなチョコが入っているのか、彼女に渡したチョコが喜んでもらえるのか、自分の手元を離れてしまった袋は、もう手元に戻すことはできない。
けれど、それを考える時間も楽しくて、無表情な彼女だが、口端がむずむずするような気がした。
蜻蛉もまた、こちらを伺う少女に優しく視線を向け微笑む。
「開けてもええ?」
問いかけに応じる頷きに、しゅるりと解く桃色の紐。
袋の中から現れた桜色のチョコレートに金色の目が細められる。
袋も、チョコも、どちらも温かな春を思わせるものだ。幼い彼女の気遣いに、胸の内に灯りがつくような気持ちになる。
口に運ぶその前に、まだ自分の渡した包みに手をつけない雪之丞に、うちのもどうぞと促した。
「気に入って貰えたらええんやけど」
その言葉に合わせるように、現れたのは、一口大のミルクチョコレート。
「食べても、よろしいでしょうか?」
「もう雪ちゃんのや。好きに食べてええんよ」
笑う蜻蛉にお礼といただきますを言って、雪之丞はチョコを齧る。
中には彼女の名のような、真っ白いホワイトチョコが隠れているそれは、甘くて、緩んでいた口元が、自然と綻び咲くようで。
うちももらうなと言って、蜻蛉も桜色を口に入れる。
「ああ美味しい…初めて食べるけど、ええもんやね?」
「甘味は、美味しゅうございますね。とても、好きなのです。……子供、のようでしょうか?」
自分を見上げてくる雪之丞の赤い瞳。
まだまだ幼さの残るその顔立ちに視線を合せ、
「ん、まだまだ子供でええんよ、急いで大人になることあらへん」
「それに、大人やって甘いもん好きや」
蜻蛉は、艶やかに咲く夜桜のように微笑んだ。
眠たげな緑色の瞳が柱の陰から会場の様子を伺う。
セティアは、自分のチョコが当たった相手を探しているのだった。
彼女が選んだチョコは、薄ピンクと白い霜降りが美しく、『いつも美味しいビーフ100%』とすでに文字入れされた特別なチョコだ。これしかないと彼女が思ったのも頷ける。
交換会は楽しみでもあるが、緊張の場でもある。
(しらないひとはこわい。でもなかよくはしたい)
というわけで、こっそり影から様子を伺っているのだった。
しゅっしゅっ。
彼女の手元には、一枚のリーフチョコがある。結のチョコだ。
文字は入っていないが、きっと何かしらの願いが込められているはずなのだ。
(たべるのもったいない)
と、考えながらも張り込み中に食べ物はつきもの。セティアはちょっとだけチョコを齧ってみた。
ふと、鎧の音と声が響く。
「ふむ、変わったチョコだな」
変わったチョコ。それはもしやとセティアは現場に急行すると、果たして、全身鎧に包まれたケントが手にしているのは、紛れもなく牛肉っぽいリーフチョコだった。
全身鎧を前にどうしようかと迷うセティアだったが、意を決してケントの前に飛び出した。
「そ、それ……きっと、おいしい……と、おもう」
小さな声。ケントの顔は見れなかったが、言い終わるとセティアはだっと逃げだす。
虚を突かれたケントだったが、逃げていく小さな背中に向けて、声を掛けた。
「うむ、ありがとう。ゆっくり家で頂こう。全身鎧では食べづらすぎるのが難点だからな」
ありがとうの言葉を受けて、柱の陰に逃げ戻ったセティアは、はぁと息を吐いた。
緊張のせいか、走ったせいか、溶けかけた結のチョコを口いっぱいに頬張る。
あまい。おいしい。ぱない。
そして、たのしい。
若葉色と交換で来たのは、いかにも対照的な赤いチョコである。
シエラは、手元に届いた四音のチョコを見る。
彩りの多い人生。過去の記憶があやふやにしか残っていない少女だが、これからの人生には、このチョコに書かれているように、酸いも甘いも、時には苦いも、いろんな彩りがあるに違いない。
「えっと、これ食べていいの?」
綺麗な赤いチョコを食べていいのか、恐る恐る声を掛けたのは、チョコと同じ色の瞳を持つ少女風貌。
四音は、微笑みを浮かべて頷く。
「ええ、美味しく召し上がってください」
「ありがとう! それじゃあいただきます!」
ちょっぴり怪しげな少女からもらったチョコは、甘酸っぱくも、美味しくて、シエラは満面の笑みを浮かべた。
雪の手元に渡った自分のビターチョコを見つけ、クロガネはうんうんと頷いた。
知らない誰かに何かを渡すと言うのは滅多にあることではない。
グラオ・クローネならではだと思って、雪に声を掛けた。
飾り付けで奔走した雪は、一息ついているところで、またいつも通りのクールな表情に戻っている。
気だるげなその様子が、ほんの少し自分に似たところもあるように思えて、クロガネは続ける。
「私のところに来たチョコは……無病息災。うん、大事だな」
黒羽の抹茶チョコの文字を読み、しみじみ頷くとチョコを口に入れる。
苦いがうまい。
「いやー、やっぱり疲れは溜まるものだ。おいしかった。こういう催しは好きなのかい?」
誰かのチョコがあっという間に食べられるのを、赤い瞳で見つめながら、雪は首を振った。
「普段はあまりこういう事はしない」
「私もあんまり興味なかったんだが、たまには息抜きもいいだろうと思ってね」
きっと、彼女もそうだったのだろう。飾り付けの時に、手を尽くして跳び回る姿は目に入っていた。
ちょいと、雪が持つ自分の包んだチョコが入っている袋を示す。
「ちょっと苦めだと思うけど、良かったら食べてみてくれ」
苦手なら無理強いするつもりはないが、と付け足して。
「そういうものを楽しむのが、こうする事の意味だと思うからさ」
飾り付けの時同様、彼女が最後まで“全力で”行事を楽しめるといい。
つかみどころのない流れの騎士は、言い残すと、ふらりとまた流れていった。
スティアの手元に届いたのは、大き目リーフチョコ。
文字は、チョコペンのものではなくチョコに直接刻まれているのが変わっている一枚。ロスヴァイセのものだ。
『美しい景色と出会えますように。大吉』という言葉に、刻み込んだ作業の過程に、どんな想いを込めたのか想像するのは楽しい。大吉と書いているのも、心弾む気持ちになる。
相手が誰なのか分からないけれど、この言葉を書きそうな人を探してみたりなんかして。
あの人かな? いや、意外にあの人かも。
(じっくり味わって食べなきゃ!)
食べてみたら、誰が贈ったチョコかビビッと閃かないかな。
大事に、口に運んだチョコレートが口の中でとろりと溶けて、広がる甘さにスティアは頬を押さえた。
(誰のか分からないけど、おいしい!)
それだけは、そして、この想いが自分の元に届いたことも間違いなく確かなことだった。
自分のチョコがうまくできたか心配するユーリエの手元に来たのは、黒くてデカい威圧感たっぷりのチョコレートだ。
何やら宗教的な文字が浮かんでいる。
「すごいボリュームですね~……!」
びっくり。赤茶色の瞳を瞬かせる。
これは心して挑まなければならなさそうだと意を決して、一口ぱくりと齧りついた。
真っ黒な見た目に反し、甘くて蕩けるような味わいに、緊張していたユーリエの表情は、一気にほわりと緩んだ。
「ほわぁ~……やっぱり誰かが作ったチョコって幸せな気分になりますね」
はむはむと至福の表情で食べ進めても、なんせ一番大きなサイズ。
まだまだ幸せの笑顔は終わることがなさそうだ。
「ほほう。なかなか立派な葉にござるな。立体的というか……」
ずしりと重たい袋に驚きながらも、明寿はリボンをしゅるりと引っ張る。
現れたのは、法螺貝を象ったチョコだった。
「偶然手に取ったものとはいえ、どなたかの思いのこもった葉……葉?」
葉ではない。
香りは確かにチョコレートだが、吹くべきだろうか。吹けるのか?
「ええい、ままよ!」
高らかに吹き鳴らす。独特な音色に、俊敏に反応したのは、眼帯をつけたゴスリロの少女、Mashaだった。
「はっ! 拙者の法螺貝の貰い手殿はいずこに!」
素早い動きで音の鳴る方向へと駆け付ける。
「おお! 貴殿が拙者の法螺貝チョコを貰って下さったのでござるか!」
もっふもふの明寿を見つけたMashaは、きらきらと輝く瞳で彼の手にある自作チョコを見つめて。
「拙者の力作でござるぞ! 是非! 堪能してくだされ!」
ぐっと力を込めた握りこぶし。そこに見えるのは、白い袋に赤いリボン。
まさしくそれは……
「おお、そのリボンは某のチョコ。いやはや、これは奇遇な」
「なんと! このチョコは貴殿のものでござったか!」
「うむ、某もありがたく頂くゆえ、貴殿も味わってくだされ。手に取った方に幸福が訪れるよう、願いを込めたのでのう」
喋り方が似たもの同士、繋がる縁もあったものか。
Mashaは恭しく有難く頂戴すると答え、返礼するように明寿もそれに応じ、笑った。
左右で色の異なる四対の翼、左右で色の異なる瞳。
美しいながらも、どこか不安定さを持つ幽邏は、交換会の始まった会場を見下ろしていた。
彼女は、黒いリーフチョコを組み合わせ、器用にも美しい羽の形に仕立てあげていた。
だが、彼女自身は人間は信用できず、人との交流が苦手である。
チョコを作り終わるや否や、ふわりと飛んで会場を後にする。
グラオ・クローネは愛情を分かち合うお祭りだ。だから、交換も希望するものだけで行う。それは強いられるものではない。
彼女が去った後、黒い翼が一枚、ツリーの根元に落ちていた。
今は分かち合う相手のいない彼女にも、いつか心から気持ちを分け合いたいと思う相手が現れる……もしかしたら、そんな可能性も、あるのかもしれない。
共に参加した人へ。
あるいは、全く知らぬ誰かへ。
そして、自分自身へ。
贈られたチョコは甘く、特別な味を、手にした人全てに与える。
明るい笑いに包まれて、会場の熱気はいつまでも冷めることがない。
葉っぱは再びおいしくいただかれてしまったが、代わりにみんなの手で鮮やかに飾り付けられたチョコレートツリーが会場を見守る。
この場で綴られた言葉と想いが、いついつまでも、続くようにと――。
成否
成功
MVP
なし
状態異常
なし
あとがき
イレギュラーズの皆さん、お待たせしております。
『<グラオ・クローネ2018>緑葉、言の葉、重ね合い』のリプレイです。
初イベシナ、人数いっぱいまで、たくさんの方にご参加いただき本当にありがとうございました!
イベシナは好きなもので、楽しく書かせていただきました。
たっぷり描写できるの、とても楽しいですね。ありがとうございます。
描写のバランス等の都合上、交換会では3をメインに選んだ方を中心に描いておりますので、描き切れておりませんが、交換の詳細は以下の通りとなります。
なお、ペアで参加した方は、御相手と交換したという前提で捉えておりますので、ランダム交換会には記載しておりません。ご了承ください。
===
レーグラ・ルクセリア→シャルレィス
ユーリエ→四音
公麿→黒羽
四音→シエラ
セティア→ケント
ロスヴァイセ→スティア
Morgux→ユーリエ
ブローディア(サラ)→結
雪→レーグラ・ルクセリア
スティア→公麿
明寿→Masha
結→セティア
クロガネ→雪
ケント→ロスヴァイセ
Masha→明寿
シャルレィス→Morgux
黒羽→クロガネ
シエラ→ブローディア
クロガネ→ルーニカ
===
多分ミスはない……と思いますが、あったら申し訳ありません。
いろいろ好き勝手にやらせていただいた部分もかなりありますが、少しでも皆さんの想いを膨らませる一助になれば良いと思っております。
チョコの飾り付け、お疲れ様でした。
それでは、またお会いできれば幸いです。
今回はご参加、ありがとうございました!
GMコメント
こんにちは、次波木夜一です。
グラオ・クローネ(バレンタイン)のイベント開催おめでとうございます。
当方もぜひ参加いたしたく、一本出させていただきました。
カップルだけでなく、みんなで楽しく過ごせるイベントになるといいなと思っております。
どなたも、どうぞご参加いただければ幸いです。
※ お友達や恋人と一緒に参加される場合、プレイング冒頭に【】でグループ名かお相手の方のキャラクターIDをご記入ください。
イベント内容は大まかに、下記のようになっております。
メインとなる過程を選んでいただいた方が描写が安定するかと思います。ご参考までに。
1.チョコ選び
自分の飾るチョコを選びます。
チョコへの文字入れやリボン選びもこちらの過程になります。
チョコへの文字いれは、七夕のような願掛けでも、王様の耳はロバの耳よろしく秘密の話でも、ポジティブな内容であればお好きなようにしていただいて構いません。
2.飾り付け
チョコレートツリーに袋を結びつけ飾る過程です。
木の一番てっぺんに飾る等の他、もしご希望があれば、チョコ以外の飾りを持参して飾ることができます。
3.交換会
チョコレートをランダム配布します。
グループ・カップル参加の方以外は、交換相手を指定することはできません。
また、内気なキャラで、どうしても自分のチョコは自分で持ち帰りたいという場合はプレイングに記載いただけばそのようにいたします。
交換は、GMがあみだくじでランダムに相手をお決めします。
チョコを食べた反応などご記入ください。
こちらのイベントは、多くの方が参加されるイベントです。
チョコへの文字入れで人を傷つけるような言葉を書く等、イベントの趣旨に沿わないと判断した行為は、描写を控える場合があります。ご注意ください。
皆さんに素敵な灰色の王冠が届きますように。
どうぞよろしくお願いします。
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