PandoraPartyProject

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起動、ギア・ブルグ

「ゼシュテリウス軍閥が首都への進撃を開始した模様です」
 暴風の吹き荒れる天守閣。瓦の屋根と鯱鉾に挟まれたその頂点に、うやうやしくひざまずく美麗な男性がいた。
 鋼鉄民鉄騎種らしい、美しい鉄器のような肌と、鬼才なる彫刻家が作り出したかのような整った顔立ち。彼は――ROO世界におけるリュカシス・ドーグドーグ・サリーシュガーはその顔を上げる。
 いや、本当にリュカシスなのだろうか? 彼は混沌世界で見せる印象とは真逆の、落ち着いて大人びた、そしてどこか艶めかしくすらある笑みを浮かべていた。
 そんな彼の目に映るのは……。
「いかがいたしましょう、ザーバ殿」
 『塊鬼将』ザーバ・ザンザ
 鋼鉄帝国の守護神であり、南部戦線の主将。ひとりで一軍を壊滅させうるとすら噂される男に、しかし将軍としての表情はなかった。
 ギラギラと、獲物を目の前にした肉食獣のごとき獰猛な笑みを浮かべて振り返る。
「決まっておるだろう」
 ザーバの目には。
 そしてリュカシスの目には。
 WISHを歪められ、そして更に闘争本能というガソリンによって燃えさかった――黒き絶望(DARK†DESPAIR)が浮かんでいた。
 拳を掲げ、握る。
「横っ面を全力で殴る。理由は単純だ。そうだろう?」
「はい……」
 闘いたい。
 闘いたい。
 闘いたい。
 ただそれだけのために。
「ギア・ブルグを動かせ。狙うのは首都進撃を始めたタイミングがいい。そこがいちばん、面白い」
「は、ただちに」
 笑みを浮かべたまま天守閣を去るリュカシス。
 そして動き出す移動要塞ギア・ブルグ。
 ザーバはその揺れと風を全身に受けて、声をあげて笑った。
「愉快痛快、だのう!」

 ※R.O.Oの鋼鉄における決戦にザーバ軍閥が横やりをいれるようです!

これまでの再現性東京 / R.O.O

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