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ギルドスレッド

幽霊馬車

【幻想某所・夜】(プラック=クラーケン様と1:1)

一つの事件が終わればまた次の事件、世界を股にかけるローレットに身を置いていれば、人の意識は面白いほど早く流れていく
いつもならそんな流れに乗って、流行りの物に飛びつく性質の彼女も、ここ最近は上の空だ。
いつもなら景気づけに歌うところでも、ここ最近は何のフレーズも浮かばずテンションも上がらない
今日の夜も夜空を過ごして終わりになるかと考えている彼女のもとに、ある訪問者がやってきた

(プラック・クラーケン様との1:1RPスレッドです、他の方の書き込みはご遠慮ください)

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此処…だよな?ヴィマラさんの居る場所って…?
えーと、すみませーん、ヴィマラさん居ますかー?
(メモを挟んだ地図を手にしてやって来る)
(声を聴くと止めてあった馬車から、飛び降りてきて)
はいはーい? どなた?
って、なーんだプラックちゃんじゃーん、ワタシに何か用?
(出てきたヴィマラを見て笑顔になり)
どうも!なんつーか急に遊びに来たくなってですね!
ちょっと駄弁りませんか!土産も有るんで!
(そう言って、地図を鞄に仕舞うと代わりに菓子の詰め合わせを取り出す)
(出てきたお菓子にさらに表情を明るくし)
お、いーねぇ! 気が利くじゃーん!
駄弁りかー……(呟きながら少し考え)
あ、そーいやさ、決戦の報告書見たけど、ありがとね、ヴィマルにちゃんと言いたかったこと伝えてくれてさ。
お礼言おうにもタイミングなくてさー、その上お菓子までもらっちゃって……!(会釈する程度に頭を下げる
(会釈するヴィマラを見て申し訳なさそうな顔をする、そうして自身の頰を掻いてから)
…頭なんて下げなくて大丈夫っすよ
その…俺は伝言だけはしないとって思っただけなんで。
それに結局…ヴィマルさんを助けられなかったんで、俺の方こそ頭を下げるべきなんす、ごめんなさい(深々と頭を下げる)

本当はもうちょっと駄弁りながら口にして良いか探ろうかと思ったんすけど…
その、コレ、詫びの品、なんてもんじゃないすけど受け取ってください。
(お菓子を置いて、鞄から【手紙の品】を取り出し、手渡そうとする)
(頭を下げられると少し困ったように笑い)
……プラックちゃんは何も失敗してないよ
ワタシのお願いちゃーんと聞いてくれたしさ、ヴィマルの事だってさ、皆にあいつを助けられる力があったとしても、あいつがその手を取ったかは分かんないしさ……多分取らなかったんだろうし、それに……最後に見たあいつはきっと、生きることに絶望してた
……だからさ、最後に化け物としてじゃなくて、人間として思われながら死ねたのはさ、あいつにとっては何よりも幸せだったんじゃないかなって、救いになったんじゃないかなって思うよ、きっと(一瞬俯くが、すぐに顔をあげて笑顔になり)
だから落ち込むなよね! あいつもサイコーだったけど、プラックちゃんもサイコーの男なんだからさ!(バシッと肩を叩こうと
……お、お菓子の他に贈り物かー、せっかくだから貰っちゃうぜ!(差し出された物を手に取り)
……!
(それが何なのかにすぐに気づき、それを抱きしめたまま俯き、しばらく黙った後、膝に置きなおしてぽつりと話し始める)
……あいつとはよく仕事に一緒に行っててさ、ワタシは仕事大好きだけど、あいつは仕事が嫌いでのろのろ歩いててさ、じれったいから手引っ張って、いつも無理やり走らせてたんだ、その度ねちねち文句言われてさ……
(そこまで言った後で深呼吸して顔をあげ、笑顔を返す)……ありがとうね、あいつの物、持って帰ってきてくれて……正直諦めてたからさ、凄くうれしいよ
(ヴィマラの様子を見て、安堵と悔しさの入り混じった笑顔を作り)
余計な世話にならなくて良かったっす!
あのいざこざで本人を持ち帰るのは出来なかったんすけど…せめて形見くらいはって思ったんすよ!
そんで、ヴィマルさんすけどね、最後、笑ってたすよ、それって多分…伝言に素直に…ヴィマラさんの兄として最期を迎えたって事すよね。
(笑ってた、という言葉に、その様子を想像して笑みをこぼし)
……だとすりゃさ、やっぱりバカヤローだよ……遠くばっかみてないでさ、今日と明日の事だけ考えてりゃよかったのに……本当に……(そう呟いた後しばらく黙り、気を取り直して)
……この手袋、大事にとっとくよ、プラックちゃんからもらたってことも忘れない、本当に、ありがとう。(深く頭を下げる)
(ありがとうの言葉に頬を掻きながら)
俺は当然の事をしただけっす…礼なんて…
いや、その方が失礼っすよね、どういたしまして
(会話を繋げられず、一瞬、間が空き)
そうだ!代わりと言っちゃなんですけど
ヴィマルさんの事、もっと色々聞かせてもらって良いっすか?
覚えておきたいんす、倒した人がどんな人だったのか
え?ヴィマルの事?
うーん、そうだねぇ面倒くさがり屋だけど結構お人よしで―っていうのは、プラックちゃんも見てた通りだね
後、ワタシ達の術って歌と踊りがキモだからさ、昔から歌とかは教わるんだけど、実はヴィマルの奴すごい歌うまかったんだよね、特に声! 歌う時は天使か悪魔かっつーくらいでさー、声変わりしても色っぽい声してたんだよねぇ、魔種になってからは歌ってなかったみたいだけどさ
へぇー、歌上手いんっすか!あの人!
1回くらいは聞いて見たかったなぁ!ははっ
やっぱり、周りからも評判だった感じすか?
そりゃもうねー! 術の扱いもワタシ達の周りじゃ一番だったしね!
本人は褒められるたび凄い居心地悪そうな顔してたけど、満更でもなかったと思うんだ!(まるで自分の事のように自慢げに)
ははは、なんか想像出来ますね、その顔!
2回しか会ってないすけど想像出来ちゃいます!
しかし、術も凄いとか凄いお兄さんっすねぇ…!
そーなの!すげー奴だったんだよ、あいつ
おまけに優しかったからさ、皆一目置いてたんだよ
……でもストイック過ぎたのか何なのかは分かんないけど、いつも自分たちの境遇を嘆いては、なんか落ち込んでたんだよねぇ、責任感が強すぎたっていうかさ
…優し過ぎた、のかも知れねーっすね
皆を守る為に境遇を変えたかったとか皆が馬鹿にされるのが許せなかったとか…
そうだったら…ままならねぇし…許せねぇなぁ…魔種の奴ら…
……優しすぎた、かぁ、そうだね、そっちの方がしっくりくるかも
……ヴィマルが怖かったのは、皆を守れない事だったんだろうね、きっと、どこかで願いが歪んじゃったのかもしれないけどさ、魔種になってからも周りの人を大事に思ってたのは、そういう事なのかもね……魔種、か
…芯までは変わらないって…すげーなぁ…
はぁ…魔種、魔種、魔種、アイツら、人の大事なもんを掻き回して行きやがる
…ヴィマラさんは、その…魔種の奴らに怒りつーか、ムカついたりはしてないんすか?
だろ? すげーサイコーだったんだよ、うちの兄ちゃんは
……ワタシは別に、何呼ばわりされて、どんな目にあっても、ヴィマルや皆と面白おかしく生きられればそれでよかったんだけどね

(魔種にムカつかないか、と問われれば、しばらく唸って黙り込み)
……んー、どーだろ?
ワタシってさ、自分の幸せのために生きてる人って嫌いになりきれないんだよね
そりゃもちろん、そいつが私の大好きなもん傷つけたりとかすりゃむかつくけどね
……まぁ後、自分が幸せになろうとしないで、他人の不幸ばっかり願ってる連中も嫌いだよ
……嫉妬の七罪のアルバニアって奴もそんな感じの奴だったら、すげームカツクかなぁ、会ったことないけど

……でも種族自体には、分からないなぁ
向こうの好きに世界を無茶苦茶にされるのは困るけど、向こうの人にも考え方は色々あるみたいだし
それって私たちとよく似てるじゃん、だからスキキライよりまずは、良く知りたい、かな、魔種ってなんなんだろ、何で私たちは魔種になっちゃうんだろ?
……本当に、魔種になったら、死ぬまで敵にならなきゃいけないのかな?
(誰にでもなく、問いかけるようにつぶやき、空を見上げながら)
(静かに、真剣に、話に耳を傾けて)
……俺は…そんな事は無いって信じてぇ…っすね…
(最後の問いへ答える様に呟き、同じ様に空を見上げ、そのまま、ぽつり、ぽつりと話を続けた)

急な質問、すみません、ただ…気になったんす
家族を魔種にされて、自分の知ってる兄ちゃんとは思えない悪事を行う様にされて、そんで、敵として戦うハメになって
(1つ1つ口にする度に拳を強く握りしめて)
それでも、ヴィマラさんは悲しんではいても怒ってる感じじゃねーのが不思議で、すげーなって
そっか、人次第で、種族自体には…んで、アイツらと俺達は言う通り似てて、だったら、先ずは相手を知るのが肝心で………あー!!
(ごちゃごちゃした思考を吹き飛ばす様に髪を掻き毟る)
すみません!
バカな癖に変に悩んで変な質問したっす!
すみません!
(謝るプラックを微笑ましそうに見て)
いやー、悩むのはしょうがないって、正解がある話でもないんだし……まぁでも、あんま変に悩み過ぎないようにね?
結局の所はさ、シンプルに自分が心の底で一番納得できる選択をすることが大事なんだから
……そんで、ワタシもそうしてるってだけ、怒って嘆いて、幸せな瞬間見逃すより、一分一秒でも長く、人生を満喫するのがさ、やっぱり自分で一番納得できる選択で、ヴィマルにやってほしかった生き方だから。
うっす!…俺も、俺が1番納得する選択をして行きます
今日はありがとうございました!
なんか、励ましに来た筈なのに励まされちまったな…すみません
けど、おかげでもやもやが晴れました!!
それじゃ、また!!どこかで!!
(そう言って駆け出して行く)
(しかし、途中で立ち止まり)
そうだ…これだけは伝えないと…
実は俺も…家族が魔種になっちまってて
だからじゃねぇんだけど、身勝手なんすけど気持ちが少し分かるような気がしてたんす。
なんで、その…何か力になれる事があったら、呼んで欲しいっす。
そ、それじゃ、また!

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