PandoraPartyProject

ギルドスレッド

造花の館

これを逢引きと言い張るならそう

営利目的ではない逢引き。

これほどまでに生産性のないものはない。
ついでに言えばこちらに恋愛感情はないし婚姻を前提とした関係も求めてない。
参加することで利益を見込めるかと言えば、必要経費に対する見返りも薄そうであるし。これによってさらなる進展を得られるかと言えば、そんなことしなくともあいつは『仕事』に対する付き合いは良い方である。
さらにいうとボクがそういうことをしたいかと問われれば『その気はない』と答えざるを得ない。

つまりこんなことに一切のモチベーションもないわけだが。

そこでボクはあれがここに至るまでずっと着たきり雀であったことに再び注視した。
あれに教育を施すことによって得られる利益は、ここまでの経緯を考えれば「ない」とも言い切れないため、今回はあれにその分野における視野と選択肢を広げるよう促すつもりである。
それくらいの理由があれば、まあ、時間と労力を割くことも吝かではないと言えよう。

すでに百合子には依然渡した衣装で来るよう言いつけた。
変に律儀なあいつのことだから着てくることは着てくるだろう。
あとはボクの手腕とあいつ次第だ。


●ロケーション
練達(再現性東京)のショッピングモール

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???
(言う意味が分からずに首をかしげたが、すぐに興味は籠の中に移った。
 この色たちはどういう場面に使えば、或いはどういう髪型に使えばよいのだろう。
 今は分からないが、きっとその内に分かるようになるのだろう。セレマの言葉によると私服は一枚ではないのだし……。

 倣うようにして自分もいくつか、刺繍のしてあるものや二色の物などを選んで籠の中に入れた)

あとは靴を買うのだっけ?
ああ。
夏に向けての季節感を出していくならサンダル、履き心地に難はあるがお洒落を演出しやすいパンプスとか、靴ひとつとっても色々ある。
まずは一通りみて、それからさっきみたいに「よい」「あう」と思ったものを選べば問題はない。

移動の間に、私服の講釈でも聞くか?
ローファーとスニーカーしか履いたことないな、そういえば。

うん。聞いておく。
私服は制服・礼服と違い、ごく私的用事をなすために着用するものだ。公的用途から切り離された衣服であるため、個人個人で好きな衣服を着用ができ、「私服であるからこうである」のような明確な指標は存在しない。
だが、私服は大別するとそれは3つの用法に別れ、そこから特徴がでてくる。
普段使いするであろう順に「日常生活の質を向上させるため」「趣味や楽しみのため」「誰かに合うときのため」の3つだ。
「日常生活の質の向上」のための私服は、利便性と快適性、そして気楽さを追求したものだ。
俗に普段着ともいう。
管理維持が容易で比較的コストも低く、日常生活を送るうえで必要な用途……例えば寒暖への対応、日常の中で生じるであろう汚れや飛沫を防ぐための、そういった最低限の用途に加えて個々人のセンスがついてくる。
ずぼらな奴は機能性を重視した結果日常生活をジャージ類で過ごしたりするし、日々の生活にたいする意識を高めたい奴は普段着から見た目を整えお洒落を追及したりもする。

「趣味や楽しみ」のための私服は、純粋に着ることを楽しんだりだとか、衣服を着ることそのものを目的とした道楽の側面が強い。「仮装」が普段決してすることはない装いをすることを楽しむのだとしたら、こっちは日常の私的な時間を彩り楽しむためのものだ。

最後の「誰かに会う」ための服は、先述した通りに自分を相手に印象付けるための余所行きの服になる。
ただし礼服などとは違い、公的な立場での対面ではないため、そこに自らの趣味や嗜好・センスを織り交ぜる余地が入る。
要するに誰かと出かける、遊びに行く、逢引きするときはこの服になるわけだ。
一人で出かけるときもこういうおしゃれをする奴は、誰に見られてもよく見られるようにという、意識の高さが現れているわけだな。
ちなみにお前に渡したスカジャンの類は、お前の印象を積極的に殺して見方を変えさせるためのものでもある。分類としては機能性と印象を変えるためのものだから、「日常の些細な外出をこなすため」「誰かに会うため」のものになるだろうな。
私に用いる服装である為、より趣味的な運用をするための服装が私服であるのだな。
趣味であるが故に、大なり小なり自己主張があり、それが重要視されると……。

だが、私の部分が優先されるという事は、個人の好悪があるだろう。
お前の言う衣服の機能的な運用や趣味的な運用ならば私服は問題ない、理解した。
だが、「誰かに会う」時の服はどうやって自と他の折り合いをつけるのだ?
そこは本来、自らが所属する集団の中で学ぶものだ。
集団の中で生活する以上、他人との接触によって「誰かに会うに相応しい衣装」の経験が積み重ねられ、その人物の理念・観念として培われていく。そうやって自然と周囲との折り合いをつけれるようになる。
この世界が所属する集団によって、制服・礼服だけでなく私服にも差異が生まれるのはそういうことだ。その村、その地方、その国家が長い時を経て作り上げた「私服」という観念は、その背景が異なるからこそ大きく異なり、余所行きの衣装ですらその姿を変える。

そしてお前がそれを問わねばならないのは、お前が所属する世界では人との接触がないかそれとも関心が薄いか……そもそも全員が制服しか着ないとかで、衣服によって折り合いをつける能力を育む必要がなかったからだろうな。
我々にとって服装など記号でしかないからな。
何処の流派の所属で、誰が後見人に居るか分かる為の……お前達で言う紋章に近いものだ。
それに下手に自己流のアレンジなど入れて見ろ。好悪の問題では済まん。

だが……それは我々だけの問題であってこちら側では誰も気にしない事だ。
特に私的な部分であれば吾もそちら側に合わせたところで問題はないだろう。
しかし、お前の言う通り経験の蓄積がない。
お前達にとっての好悪はともかく、慣習的なマナー違反でさえ吾の知る所ではないしな。
……だから、その。何かまた、服を買う事があったらお前に聞いてもいいか?
お前ならあんまり変なの着せようとしたりしてこないと思うし。
それはつまり、今度はお前から誘う予定があるってことか?
うん。
その方がお前にとっても都合がいいだろう。違うか?
違わんな。
誘い文句まできっちり考えないと動く気にならないからそこは覚悟しておけ。
善処しよう。お前が動きたくなる言葉を考える。
脅迫にならない範囲で。
最後の一言が余計なんだよなぁお前なぁ……。
おら、とっとと靴選べ。戦闘用じゃあないから実用性まで加味しなくていいぞ。
(抗議するように唇を尖らせて、それから陳列されている靴を見渡した。

 ガーリーなバレエシューズ、くるぶしまで覆うブーツ、涼し気なサンダル。
 目移りしながら眺め、時には手に取って細部を確かめる。手に取って確かめるのは花の装飾がしてあるものが多い様だ。肩書を抜きにしても植物は好ましいらしい。
 淡い色の物、濃い色の物、それぞれ気に入ったものを履いては鏡の前で確かめて……)

服全体が薄い色だから濃い色の方がバランスが取れる気がする。
だから、たぶん、こっちかこっちだな。

(レースに花の刺繍の入った踝までのサマーブーツと、靴の部分とヒールの部分が紺とクリーム色の二色に別れた涼し気なパンプスを選び出し……

 最後までどうにか服に対して似合う確度がないかと苦心していた淡い水色のリボンに花のチャームの付いたサンダルをそっと遠ざけた)
どっちも季節感を意識出来てるな。
可憐さを主張するならサマーブーツで、大人っぽさを演出したいならパンプスってところか。
普段の買い物でも使うなら歩きやすいサマーブーツで選んでもいいし、日常の延長で意識の強さを見せたいならハイヒール系に挑戦してもいい……慣れるまできついが。

そっちはいいのか。
うーん……。

ん?ああ、そっちは似合わないだろうこの服には。
合うかどうかはともかく、「よい」と思ったなら手元に置いておけ。
一生その服を着まわすわけでもないだろうし、今後新しい衣服を見つけた時にその服に合うものがないとも限らん。それに来年度も同じものがあるとも限らないぞ。
……これは吾の私的なモノだから必要が無くても好きだったら購入して手元に置いていい?

(言葉の意味を確かめるように問うた)
私的なものだったらなおさらこっちに確認取るな。
……わかった。
(そっと、遠ざけたサンダルを引き寄せて)
今日はこっち(サマーブーツ)にしようかな。
こういう靴は履いたことがないし、かかとの所がカポカポしないから歩きやすい。
よし。
それじゃ靴も会計済ませてそのまま履いていくとして、香水は………お前、化粧とか香水とかいらなさそうだよな。いつも百合の匂いするし。
化粧や香水はした事がないな。してもあまり意味がないし。
……でも、どんなものがあるかは見てみたい。
お前は何時も違う匂いがするから興味がある。
ボクの普段使いはここに置いてないから、銘柄までは何とも言わないが……来客の時はオーデコロン、簡単な外出の時はオードトワレ、冒険のような長い仕事に出るときはパルファンと追加分けてるくらいか?
使うかどうかはさておいて、気になる香水を嗜好品として買うこともあるし、見ても損はないな。
無いのか……。

吾は体質的に香りを自分の体臭で上書きしてしまうからな。そういう細かい分類も、実用性もないが偶には無駄遣いをしてもいいだろう。
羨ましいのか困るのかよくわからねえよな、その特性……?
(「無いのか」に含まれたニュアンスに、少しばかり眉を傾げながら)

ともあれ、実用性のない無駄遣いにも使い道はある。
世間話のタネにも、相手と話を合わせる手掛かりにもなる。
建設的散財に無駄はないな。
普段はさして困りはしないが、こういう場合とか……あとは香などを焚いてもいつの間にか百合のような匂いにすり替わっている時があるので儀式の場などは出入りしずらいな。

ふうん?
では実用性のある化粧品の類については?
ボクが化粧してたらすぐに気づけて褒められるようになるだろ。
そしたらボクの気分がよくなる。
……というのは半分冗談で半分本気だが。
その気があったら紅のひとつの差し方でも覚えて見ろ。
印象変わるぞ。やればわかる。
時々隈を隠してるのは知ってる。

そういう割に、お前は紅をささないな?吾が気づいていないだけか?
見てるんじゃねーかよ。それは目の前で言わなくていいからな。

いや。この姿になってから使っていないだけだ。
お前は服の選択を「絵を描くときと同じ」と表現したが、化粧も理屈は同じだ。
場に合わせる、なりたいものに寄せる、楽しむために色を合わせる……そしてボクの場合、ボク自身のカンバスに載せるべき色と、ボク自身の演出と、ボク自身の好みに赤色が加わっていないだけという、たったそれだけだ。
たまに黄色を載せることはあるが、それもたまの話だ。
お前の場合は……そうさな。(じっ、と視線を顔に向ける)

元々目力もあるし、見た目も健康そのもの。弄るところはそれほどない。
リップも薄目にして、目元にブラウン系のアイカラーを入れて、少し輪郭をぼかせば印象を少し柔らかくできるかもな。
やわらかく……?
(そもそも自分の見た目の印象云々など考えた事も無かったのだろう。ぼんやりと貴方の言う事を繰り返し)
……その場合、やっぱり紅は青い色のを乗せるの?
悪くはないんだろうが……肌色から遠い寒色を載せると冷たい印象になるだろ。印象を柔らかくしたいならできるだけ暖色系、オレンジか薄紅を軽く載せるくらいでいいんじゃないか。

分かりやすい例を挙げるなら………極端な話になるが、『廃墟の恋』のクラリモンドだ。
あれは照明効果もあったが、出会いのシーンでは黄色に寄せた健康的な肌色、夢の中では主張の強い赤、最期の時には青色に寄せて冷たさを帯びた美しさを演出してたと思うが。
ああいった効果が見込めると思っていい。
……お前が偶に黄色の紅をさすといっていたので、瞳の色に合わせるのかと思った。

要するに血の色か皮膚の色に合わせるのだな。
大げさにならない範囲で自身の血色の良さを示すと「やわらかい」印象になって、その逆は「冷たい」印象になる……。
生者めいた色を乗せた方が一般的に受け入れられやすい……?
ボクの場合は瞳の色を考えてでもある。
間違いではないが、ここまでくると色そのものに対するイメージの勉強になる……なるほど、そうか。そもそも身を飾ることに対する意識が薄いと、その方面も記号的になりやすいか。

すると実際に体感するほうがわかりやすいな。
気が向いたらお前の顔に直接色を乗せてやるからそのつもりでいろ。
なんだ、違うのか?
クラリモンドを引き合いに出すからてっきりそういう事とばかりに思ったが……。

分かった。
そもそも自分の顔にどの色を乗せるかなんて考えた事も無かったからな。
一度教えてもらえたら助かる。
生命力と情熱と柔らかさはまた別のイメージなんだよ。
これも経験の積み重ねだ。そのうち分かるし分からせる。
じゃあ今回は簡単な道具をそろえるとして…… 鏡台くらいは持ってるよな?
……リボンとか化粧品とか保管しておくためのテーブルは。
テーブル?
棚とかはこれから作ろうかと思っているが、テーブルの上に置いておくのが一般的なのか?
棚であってるけども。棚付きのテーブルだけども。
そういう化粧品を保管するための引き出しと一緒に、鏡がついてるものがあんだよ。
分からない。見たことないかもしれない。

(尚、かつて領地に招かれた際には客間に鏡台は存在した。
 単に興味がないので覚えていないのだろう)
じゃあ化粧品まで見たら、買うかどうかはさておいてついでに見て回って……
念のために聞いておくが、クローゼットもないとか言い出さないよな?
服を吊るすところはある。
だから服の収納は問題ないぞ。今日来て来た服もちゃんと管理させていたのだからな。
そんな色気ねえ呼称初めて聞いたわ……。
管理できるなら別に構いやしねえけどよ……いやまぁよく考えたら、元の衣装だって別に替えがないわけじゃないだろうし……そりゃあるわな…。
? 何時もの制服なら一着しかないぞ。
だからこう、管理してる衣服は、お前がくれたのと水着くらいしかないな……。資産がないみたいで恥ずかしいが。
はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~~~~~~~~~~~~~~~???????
お前……おま…………………あと5セット服選んでこい!!!
5!?
なんだそれは……そんなに一杯服を買ってどうするんだ?
毎日違う服を着るのか?

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