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シナリオ詳細

寛治とプールとカクテルと

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●いつものやつ
 暑い。暑い。酷暑である。
 古代文明関連の諸々も多い鉄帝では放射熱などの問題もあり更に暑い。
 これだけ暑いとそりゃ鉄帝の研究者もおかしくなるというものである。
 え? 普段からおかしい? そうかもしれない。何もなくても暴走してるし。さておいて。
 ともかく確率的には暑かったり寒かったりすると暴走しやすい儚い生き物が鉄帝の研究者なのである。
 ちなみに今年は練達から流れてきたカキ氷マシン関連の暴走が凄い。
 まさに今年のトレンドというわけだが、暑いとかき氷が恋しくなるのは人間の本能ということなのかもしれない。
 しかしながら、かき氷なんて子供向けでしょー? という人もいないでもない。
 そう、夏といえば素敵なプールでカクテルをじっくりと。
 そんな風に考える者も多い。たとえば『ファンドマネージャ』新田 寛治 (p3p005073)とか。
「プールサイドでカクテルを出し続けるゴーレムが故障したりしませんかね」
 そんな願いが通じたのかどうなのか。
 なんかこう。そんな願い、叶ったみたいである。

●お酒の話
「えー、というわけで鉄帝で新しく出来る予定の会員制プールで問題が起きたです」
 【旅するグルメ辞典】チーサ・ナコック (p3n000201)は集まった面々にそう切り出した。
 現場は大人向けの会員制プールとして建設の進んでいた「アクアランド」である。
 海をテーマにしており、広い敷地に海洋のかのリゾートのような砂浜と海を再現し、そこで泳ぎや水遊び、そして様々なカクテルを楽しめるという。
 鉄帝らしく古代文明を活用した機械制御、そしてカクテルを作るゴーレム。そうしたもので徹底的にリゾート感を追求した、そんなものになる予定だったのだ。
 しかし、内装工事もほぼ終わった今に至っても未だにアクアランドはオープンしていない。
 何故なのか? その理由は……アクアランド内でのゴーレムの暴走にあった。
 そう、カクテルゴーレムがシステムの異常により回路が上手く作動せず、戦闘モードに入ってしまっていたのだ。
 何故そんなことになったかはさておこう。とにかく壊してしまうと修理が必要になるので壊さない方向で異常をどうにかしなければならないのだが、幸いにもカクテルゴーレムの背後にあるカードスロットに修正プログラムのカードを差し込めば正常なプログラムにアップデートされるらしい。
 それさえどうにか出来れば、カクテルゴーレムはうまく作動するとのことだ。
「ちなみにですが、カクテルゴーレムをどうにかしたらアクアランドで思う存分遊んできていいそうです」
 つまるところ追加報酬だ。
 実際に遊んでもらえばその辺りの感想を元にフィードバックや改良が出来るので、その辺りも含んでいるということではあるだろうか。ぶっちゃけ感想が「楽しかった!」ならそれでもいいということである。
「仔細理解しました。どうやらそちらが本番のようですね」
「まあ、そういうことです。あんまり難しい話でもないです。楽しく遊んでくるですよ」

GMコメント

というわけでアフターアクションです。
大人向け会員プール「アクアランド」でさっさとカクテルゴーレムを直して遊びましょう。
カクテルゴーレムの戦闘モードはアイアンナックルとアイアンビンタなので、誰かを犠牲にしてそいつが殴られてる隙に背後からカードを差し込むといった戦術が普通に通じます。

アクアランドは「波の出る砂浜プール」と「カクテルゴーレムの作る各種カクテルとノンアルコールドリンク」、そしてフルーツやナッツなどが楽しめる場所です。
どちらかというとこっちが本番なので、楽しんでくださいませ。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はAです。
 想定外の事態は絶対に起こりません。

  • 寛治とプールとカクテルと完了
  • GM名天野ハザマ
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2023年08月11日 22時10分
  • 参加人数8/8人
  • 相談8日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

シフォリィ・シリア・アルテロンド(p3p000174)
白銀の戦乙女
ココロ=Bliss=Solitude(p3p000323)
華蓮の大好きな人
亘理 義弘(p3p000398)
侠骨の拳
ヨゾラ・エアツェール・ヴァッペン(p3p000916)
【星空の友達】/不完全な願望器
バクルド・アルティア・ホルスウィング(p3p001219)
老練老獪
ゴリョウ・クートン(p3p002081)
黒豚系オーク
新田 寛治(p3p005073)
ファンドマネージャ
日車・迅(p3p007500)
疾風迅狼

リプレイ

●ゴリョウのたたき
「いいかオイ! ちゃんお仕事終わらせてから楽しむんだぞ!? カクテルゴーレム直してからが遊びの時間だぞ! いいか、分かってるな!?」
「ええ、勿論です。暑い日のプールサイドとくれば、まずはキンキンに冷えたビールからですよね(0次会)。残念ながら水着美女は2名だけですが、それでも十分眼福です」
「カァアアアアアアああああああああああやっぱ仕事前のビールは染みるぜえええええええええ! お? おう分かってる分かってる!」
 『ファンドマネージャ』新田 寛治(p3p005073)と『あの子の生きる未来』バクルド・アルティア・ホルスウィング(p3p001219)がビールを開けて。
「カクテルって綺麗な色をしていますね……こんなに綺麗なのに美味しい。何て素敵な飲み物でしょうか」
 『疾風迅狼』日車・迅(p3p007500)カンパリオレンジをカパりと空ける。
「こんなに美味しいものが飲み放題。素晴らしいお仕事です。おっとご安心くださいゴリョウ殿!」
 続けて迅はソルティドッグをカパり。
「もちろんゴーレムの事は忘れていません。僕もゴリョウ殿をお手伝いいたします!」
 更に迅はモヒートをカパり。
「さっくり片付けて美味しいおつまみと一緒に楽しく飲みましょうね!」
 ついでに迅はモスコミュールをカパり。
「分かってるなら呑んでんじゃねぇよこの野郎どモゥ!?」
 『黒豚系オーク』ゴリョウ・クートン(p3p002081)とバクルド、そして迅がそんないつもの漫才をやっているこの場所は、アクアランド。オープン間近である大人向けの会員制プールだ。
 今日の仕事はカクテルゴーレムを直すことだけで、後は遊び放題なのだが……こんな暑い夏、まず一杯やらねば嘘だということなのだろう。しかしカクテルゴーレムを直すには誰かが殴られている隙に後ろからカードを差し込まなければならない……その役割がゴリョウ、というわけで『侠骨の拳』亘理 義弘(p3p000398)は夏の暑さに目を細める。
「今回の仕事は、鉄帝のリゾート施設の手伝いをする事だ。給仕役のゴーレムのシステム修正との事だが……まあ、やるとするかね。仕事ができる状況ならいいが……なんにせよ、取り敢えず仕事はしっかりとやらねえとな。すでに酔ってるのもいるようだが…
…簡単に言やぁ誰かがゴーレムを引き付けてる間に、後ろに回った仲間がシステム修正用のカードを差し込むだけだ。まあ問題ないだろう」
 そう、問題はない。ゴリョウも安心だ。
「アイアンビンタをバチンバチン顔面に喰らってるタンク役のゴリョウです。皆様いかがお過ごしでしょうか」
「がっはっはっは!これぞオークの叩きってか!」
 バクルドが大うけしているが、まあそんな感じである。
 カクテルゴーレムに胸倉掴まれてビンタされているゴリョウの「ぐわー!」という声が響く中、
『【星空の友達】/不完全な願望器』ヨゾラ・エアツェール・ヴァッペン(p3p000916)もほっとした顔で熾天宝冠を発動させている。これができないと仕事がないとヨゾラは不安だったので、一安心である。
「あー、よかった」
「そりゃよかった!」
 ゴリョウからのビンタされながらの祝辞も届く。
「はい。というわけでカクテルゴーレムをていやーってするお仕事です。僕はゴリョウ殿と一緒にぱちんぱちんと叩かれる役ですね。(料理教室の)先生を独りにはいたしませぬ……! まあでも主に叩かれるのはゴリョウ殿なんですけども。ゴーレムもゴリョウ殿の方が叩きやすいみたいですね。己の反射神経がにくい」
「おうそうかい!」
 迅が義理を果たした顔でそう言うが、胸倉をゴーレムに掴まれているのはゴリョウなことにご注目いただきたい。
「どうですか、この水着? かわいいですか? むむ、素面じゃいえない? だったら、かんぱーーい! ……あっ!ゴリョウさんが殴られてる。いつのまに……おのれゴーレム! 空気を読む機能くらいつけときなさい! 助けたいが壊すほど殴ってもいけない。ならば足にドロップキック! よろけを取ってその隙にカードを入れてもらう作戦です!」
「ぐわー!」
「ああっ、当たり所が悪くてゴリョウさんがヘッドバッドされた形に!」
「いいってことよ……!」
 『医術士』ココロ=Bliss=Solitude(p3p000323)がサムズアップするゴリョウにフォローされているが、義弘は『白銀の戦乙女』シフォリィ・シリア・アルテロンド(p3p000174)がタイミングをはかっているのを見ていた。
 誰も動かなければ義弘がやるつもりだったが、問題は無さそうだ。
「ゴリョウさんが受けている内にとりあえず飛行して回り込んでカード差し込みませんと。封殺意味なさそうですし尊い犠牲を無駄にするわけにはいきません……! ゴリョウさんがトロトロの角煮並みになる前になんとかします!」
 そうして差し込まれたカードから何かを読み込む音が響き……ゴリョウがパッと放される。
「前が見えねぇ」
 国に帰るんだな、とか言われそうな状態のゴリョウはさておき、遊ぶ時間の開始である……!
「よぉぉぉぉし改めて飲むぞ! 野郎どもおおおおおおおおおおお!」
 そんなバクルドの叫び声も楽しそうに響いていた。

●プールで遊ぼう
「というわけで仕事を済ませたら今年の水着着てカクテルひゃっほうです! なんか新田さんが美味しいカクテル出してくれるそうなので楽しみです! まあでもまずはプールの中で水遊びしましょう! 暑いですし! お酒飲んだらプールはいるわけにもいかないので!」
「そうですね、遊んじゃいましょう!」
 シフォリィとココロが互いに水をかけあっているが、なんとも幸せな光景である。
 何しろ今日は男まみれの筋肉ランドなのでヨゾラが『白き毛並みの猫令嬢』フィールホープを呼んできたくらいである。
「初めまして皆様。フィールホープと申します。ヨゾラ様に呼ばれまして……」
 そんな挨拶をしたフィールホープとヨゾラはちょっとした関係があったのだが……それは此処では語らない。
 ただ、ヨゾラが少し嬉しそうなのは事実であった。
 さておき……そんな中、なんともかわいらしい2人がプールで楽しむ姿は幸せの象徴という感じであるだろう。
「さて、肝臓と心の準備運動も済んだ所で。本番はここからです」
 寛治がそう宣言する通り、本番は此処からだ。
 まずはゴーレムにジントニックを作らせる。
 出来映えがイマイチならゴーレムをチョップして微調整。ここで手は抜けない。
「ジンをトニックウォーターで割るだけのカクテルですが、それだけにカクテルの基本です。基本が出来てこそ、お客様を満足させる数多のカクテルの土台となるのです」
 最終チェックはドライ・マティーニ。ジンとベルモットの適切な比率、キレのある仕上がりになっているか。
「チェックOKです。これで、同じカクテルを何十杯も出す仕事なら、問題なく熟すでしょう」
 しかし、ゴーレムには超えられないバーテンダーの仕事が、ここにある。寛治はそう宣言する。
「今回は私がソレをお見せしましょう。ゴーレムの学習データになるかもしれませんしね」
 それは、カクテルを客や状況に合わせて微調整していく技術だ。。
「例えばゴリョウさんの料理に合わせて、従来よりシロップを減らして甘さを抑えたり。ライムジュースが好みの迅さんに、ライム濃い目のギムレットを。義弘さんには日本酒を使ったカクテルを。ヨゾラさんには夜空の様な青色のカクテルを。酒クズのバクルドさんには甲種焼酎にレモン汁を数的垂らした自称レモンサワーを」
「俺だけ扱い雑じゃねえ?」
「極微量のアレンジこそがバーテンダーの真髄です」
 バクルドの抗議をプロ顔で黙殺しながら寛治はカクテルを作っていく。確かにこれはゴーレムには無理だろう。
 そして、お酒があるならつまみも必要だ。
「そんな感じで囮役として過酷なお仕事(少数派)を終えた後、愛と正義だけがお友達も吃驚するくらい顔面を腫らした状態でおつまみ作りです。働くって大変ですね」
 おつまみ作り自体はむしろ楽しんでるゴリョウなので問題ないが、練達の格闘ゲームの負け画面みたいな顔面になっているのは問題だろうか。
「てなわけで各種カクテルに合うおつまみの紹介だ! まずはジンベース。味も苦みも強いため、しっかりと味があるものが相性が良い。オリーブやドライフルーツが良いだろう……デーツとオリーブのピンチョスやブラックオリーブのタプナード(バゲット)を用意してる。ワインベースの場合、肉や魚に合うワイン単体と比べて少し軽めのおつまみが相性がいい。具体的にはマリネだな、肉や魚介、キノコと酸味が爽やかなマリネにすればちょうど良い風味が味わえる」
 まずここまでだけでもかなりのものだ。バクルドは美味しそうに食べている。
「クリーム系なら塩気と油っ気の多いジャンク系だ。甘いものとしょっぱいものを交互に食うのは雑に美味いぞ! カロリーのことは考えるな! ビール系ならローストビーフや牛すじ煮込みといったガッツリ系もいいぞ。柑橘系ベースにサラダを合わせて口直しをするのも良いだろう。今回はビュッフェ形式なんで、各自で好きなカクテル呑みながら適当に摘まんでくれ!」
 そんなお洒落空間を、プールから上がってきたココロとシフォリィは楽しむ。
「ゴリョウさんがおつまみを、新田さんがカクテルを作ってくれてます。ふふ、素敵な男子に囲まれてるっていいですよね」
「あ、これはテキーラのショットガン! でも確かそれってとても強い奴じゃなかったでしたっけ!? まあいいですね私酔わないですし!」
「そんなテキーラショットガンでも平気な顔をしているシフォリィさんには、徐々に度数を上げていくゲームで盛り上げます。目指せ度数98」
「火がつくぞそれ」
「逃げませんよね、姫騎士なら」
「酔った艶姿、魅せてくださいよ」
 ゴリョウのツッコミが入るが寛治は気にしない。なおシフォリィは専門家の指導を受けているので素人は真似をしてはいけない。
「酔わせて欲しいココロさんには渾身のレディ・キラーを。ロングアイランドアイスティー。紅茶を一切使わずアイスティーの味を再現するカクテルだが、原材料全てハードリカー……偶にはお酒に酔う、アダルトなココロさんも素敵ですよ」
 そうした寛治の策略の結果は……。
「ふふ、素敵な男子に囲まれてるっていいですよね。義弘さんの桜吹雪、きれいですね。刺青って入れるのはすごく苦しいらしいと聞きました。忍耐力って男の美徳ですよね。新田さんもサングラス取ると激イケメンなのです、ナイスミドルっていうらしいですよ、いいですね……あ、バクルドさんお酒つよ……負けてられませんね……」
 ココロは結構早めに正体をなくしている。義弘の桜吹雪に手をのばそうとして距離感を掴めずに通りがかったゴーレムをペタペタ触っている。
「……酒蒸しホタテのココロ、食べ時ですよ~」
 おっと、発言が危ない。たまたま隣にいたシフォリィに寄りかかってしまっている。
 ちなみにシフォリィもサービスショット的な意味で水着の胸元とかぱたぱたしたり潤んだ目でどことなく「せくしー」なポーズとかとったりしていた。「決して酔ってガードが甘くなったわけじゃないですよ! 私酔わないので!」とは本人の談だ。
 そんなシフォリィ、紳士顔をしている寛治を「そーい!」とプールに投げ込む。
 酔ってるのだろうか。酔っているかもしれない。戻ってきた寛治を「せーい!」とまたプールに投げる。水遊びをしていたヨゾラの隣を跳ね石みたいに飛んだ寛治は波に飲み込まれた。
「遊べるところが色々あるプールもいいけど。こういうプールも良いよね……大人、って感じがするかも」
 そんな寛治を見なかったことにしてヨゾラはそう呟く。なんか水底を寛治が潜水で戻っていったので平気そうだ。
「波も大きくないみたいだし、のんびり泳いだり浮いたりしておこう。この後はお酒呑むからね、プールは今の内に楽しむんだ」
 そうしてヨゾラは一通り楽しめば、カクテルゴーレムにカクテルも作ってもらうべくプールから出る。
 ゴリョウの作るおつまみを色々味わい、フルーツやナッツも食べながら作ってもらったカクテルをのんびり呑もうというのだ。
「ゴリョウさん、顔ぱんぱんだね……大丈夫? あんぱん食べる?」
「おお……ありがとな。ところでパンのセレクトの意味は聞いてもいいやつか?」
「度数の高いカクテル? わーい呑む呑む! わーいおいしーい!大丈夫大丈夫まだ酔ってない酔ってない」
 そうしてヨゾラは答えないままにカクテルをパカパカ飲み始めていた。
「……プールに投げる流れですか? そぉい!」
 途中でフィールホープにプールに投げ込まれていたが、さておいて。
「カァァ! アンチョビの塩辛さとジンの苦味がたまんねぇなぁ!」
 なんか事あるごとにジントニック頼んでる気がするが……まあうまけりゃどうでもいっか! とバクルドは記憶を削除する。
ドッグスノーズでもこの塩辛さが合うんだなぁこれが!
「お、ローストビーフもあるのか。やはりゴリョウがいるとツマミに困んねぇな!」
 そう、まさに一家に一人ゴリョウである。
「塩気にちょっと飽きてきたならフルーツポンチでもありゃいいな。これもある種のカクテルみたいなもんだろ。俺含め野郎は塩っ辛いもんで満足するが別に野郎だけで囲むむさっ苦しい宴でもねぇわけだしな……む、カクテルにジャンクフードってのは案外イケるもんだな、おーいジンフィズ3杯だ!」
 そして迅も楽しそうに飲んでいる。
「開始からすでにカパカパとグラスを空けていましたがついに本気を出す時が来たようですね! とりあえず僕このライムジュースで割ってるカクテルが好きみたいです。爽やか!」
 そうして迅はカクテルゴーレムにライムを使ったカクテルを一通り作ってもらうようお願いして、ゴリョウ特製のタプナードをぼりぼり齧りながらぐいぐい飲んでいた。
「何かシフォリィ殿酔ってません? 大丈夫ですか?? 胸元が危険があぶないですけど大丈夫ですか??? あっ寛治殿がプールに!」
 勿論義弘も楽しんでいる。他の男性陣に比べると、大分ストイックだが。
「ゴリョウが色々と用意してくれてるしな、俺もビールくらいはゴリョウにおごるとするか。折角だから乾杯しようぜ」
「お? そうか?」
 乾杯、と交わすグラスはキンキンに冷えている。ぐいっと飲めば、それは幸せの味だ。
「仕事終わりの一杯は格別だろ? さて……カクテルはあまり詳しくねえんだが、何か頼んでみるかね。夏だし、爽やかなものがいいか」
 そうして寛治がプールに飛んでいくのを見ていると、中々に騒がしいその状況を義弘は楽しくも思う。
「背中に背負った桜吹雪、覚悟を決めて掘ったわけだがよ、向こうじゃ色々と制約があったが、こちらじゃ気にしなくても問題ねえんだよな。今更ながらに思ったぜ……なんせ刺青より気になる奴等がいるしなぁ、ここに」
 別にバタフライで戻ってくる寛治のことだけを言っているわけではない。たぶん。
「そういやあ、鉄帝のリゾートなんだよな、ここ。洒落たプールではあるが、サンオイルを塗った筋骨隆々な鉄帝人も大勢来そうな気がするが……まあ客層がどうなるかはわからねえか」
 まあ、お洒落な会員制プールにそういうのが来るかは分からない。来たところで、楽しんでいってはくれるだろう。
 気付けば迅も浮き輪に乗ってプールでぷかぷかしている。
「大分お酒も抜けて来ましたね! 今回もよき時間を過ごせました。お酒おいしい!」
 楽しいプールと、楽しいお酒と楽しいおつまみ。それが揃えば最強。
 そんな鉄帝の夏……今日はそれを思う存分楽しんだといえるような、そんな一日であった。

成否

成功

MVP

日車・迅(p3p007500)
疾風迅狼

状態異常

なし

あとがき

ご参加ありがとうございました!

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