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シナリオ詳細

だってコクショがやってくるから

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●酷暑
 夏真っ盛り。太陽の力が強くなり、地上はその熱だけで目玉焼きが焼けるような状況だ。
 日も長くなり、夕方ごろになっても太陽がさんさんと輝き青空が見えている。
 それは当然、気温が高い時間が長くなることをも示している。
 暑い。暑いを超えて辛い。
 主に首元や脇の下などを冷やすと良いと言われてがいるが、いつでもどこでもそんなものを用意できる者ばかりではない。
 自然と熱中症などの患者が増え、熱中症をゆっくり言ったらどうなるのとか寝言をほざく奴が空中三連蹴りを受けるような、そんな心に余裕がなくなる季節でもある。
 なんだか話がズレたので元に戻そう。えーと、何の話だったか。そうそう、夏は暑いって話である。
 この暑さはもはや酷暑と呼ぶ他なく、誰もが水遊びなどに興じる季節だ。
 そしてそんな暑さは、覇竜でも当然のように訪れる。
 フリアノンや各種亜竜集落は地下なので比較的ひんやりはしているし直射日光も受けはしないが、それでも熱気ばかりはどうしようもない。
 どうしようもないが……この時期になると、その熱さに拍車をかけるものがやってきたりする。
 それは「コクショ」と呼ばれていたりする、覇竜の夏の風物詩の1つである。

●コクショがやってくる
「あつーい!」
 『挫けぬ笑顔』フォルトゥナリア・ヴェルーリア(p3p009512)は思わずそう叫んでしまう。
 暑い。今年の夏は物凄く暑い。
 フリアノンはまだ涼しいほうだが、それでも暑いものは暑いのだ。
「夏、トロピカル……」
 夏から涼しいものを連想してしのいでいたフォルトゥナリアは、『フリアノンの酒職人』黒鉄・相賀(p3n000250)の下へと向かう。
「覇竜に夏は水着で運動するような慣習はあるの?」
「む? あるぞい」
 思いっきりトロピカルな恰好をしている相賀はアッサリとそう答える。
「というか、これから行こうと思っとったところじゃが」
 そう、覇竜にだって海はともかく湖はある。
 ウェスタまで行かずとも、フリアノンからちょっと離れた場所にあるのだ。
 とはいえ、外なので少しばかり危険性はある。特にこういう季節にはコクショがやってくるのだ。
「コクショ? 酷暑じゃなくて?」
「コクショじゃよ」
 そう、それは覇竜に存在するモンスターの一種だ。
 見た目は大きな光球のようなものなのだが、夏の日差しの如き光と熱を放つコクショはまさに覇竜の生き物の夏の大敵だ。冬? 冬はあったかいからいいんじゃないかな。
「これから行く湖は比較的平穏な場所なんじゃが……唯一コクショがやってくるのが問題での」
「大問題なんじゃ?」
「いや、そんなに強くないからの。ちょっとドカッとやっちまえばいいんじゃよ」
 そう、コクショさえ追い払ってしまえば涼しい湖がそこに残るというわけだ。
 そうすれば、水着で水遊びだって可能なのだ。
 この酷暑に人の居ない湖で水遊びというのは、なんとも楽しく贅沢な話ではないだろうか?

GMコメント

相賀と一緒にフリアノンからちょっと離れた湖に行って遊びましょう。
湖の近くにコクショがいるので、さっさとやっつけて水遊びです!
そんなに強くないので、ほぼ水遊びプレイングで大丈夫です。
ちなみに湖の透明度は高く、お魚とかマンゴーとかも泳いでるそうです。
ん? 何もおかしなところはないですよ? ヨシ!

●コクショ×1
全長1mくらいの浮遊する光球。
強い光と熱を発して移動します。攻撃方法は熱線。
威力は全然ですが、一定時間お肌がこんがり小麦色になります。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はAです。
 想定外の事態は絶対に起こりません。

  • だってコクショがやってくるから完了
  • 覇竜で水遊び
  • GM名天野ハザマ
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2023年07月27日 22時05分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

ヨゾラ・エアツェール・ヴァッペン(p3p000916)
【星空の友達】/不完全な願望器
ルカ・ガンビーノ(p3p007268)
運命砕き
フォルトゥナリア・ヴェルーリア(p3p009512)
挫けぬ笑顔
ムサシ・セルブライト(p3p010126)
宇宙の保安官
ユーフォニー(p3p010323)
竜域の娘
秦・鈴花(p3p010358)
未来を背負う者
月瑠(p3p010361)
未来を背負う者
水天宮 妙見子(p3p010644)
ともに最期まで

リプレイ

●コクショをやっつけろ
 暑い夏。そして湖。浮かぶコクショ。
 ギラギラと暑いコクショを前に、『【星空の友達】/不完全な願望器』ヨゾラ・エアツェール・ヴァッペン(p3p000916)とライゼンデ・C・エストレジャードはぐぐっと身体をのばす。
「夏だ水着だコクショ……は待てー!? コクショ、その力を料理とかに使えたら良かったのに…。親友も呼んだし、コクショやっつけて水遊びするぞー! 希望の人達が全員ビーム受け終わってからね」
「覇竜に来るのは初めてだが……安全そうだな」
 そんな人はいるのだろうか? ライゼンデもそんな感想を抱いているが、まあ死の危険性が凄い高いだけで安全な場所は安全なので間違ってはいない。
「あっつい!! なんなのよこの暑さ、アタシフリアノン育ちだし夏場なんて一歩も里から出たくなかったのよ……でもまぁ、コクショをガッてすれば快適に遊べるみたいだし、やるしかないわ。ていうか相賀のじっちゃもう遊ぶ気満々すぎない? ずるいわよ!」
「ほっほっほ。苦労は若いもんに任せとるからのう」
 『秦の倉庫守』秦・鈴花(p3p010358)と『フリアノンの酒職人』黒鉄・相賀(p3n000250)は笑う。まあ、仕事なので鈴花に関しては仕方ない。
「動いてないのに暑いよ~。も~今年はもうしょ? ってやつ? 洞窟の中は涼しいのにお外はあちちだよ~。もうしょじゃなくてコクショだった。ささっとガッてして遊ぶぞー!」
「もう無理暑い水着でいくわゆえ、どうせその後後遊ぶんだもの!」
「いつものお洋服はひらひらだけどあつあつだからきゃすとおふ! りんりんとさとちょーとおそろっち水着~」
 そう、鈴花と『宝食姫』ユウェル・ベルク(p3p010361)はお揃いのセーラー服にもデザインが似ている水着だ。
「俺はラサの出だから暑いのには慣れてる方だが……それにしたって限度ってもんがあるコクショってーのに更に暑くされちゃあたまったもんじゃねえ。さくっと倒してバカンスと行かせて貰うぜ」
 『運命砕き』ルカ・ガンビーノ(p3p007268)もラサ出身とはいえこの暑さには耐えかねるのか、すでに水着だ。
「これなら動きやすいわね――って待って、ちょっと待ってルカアンタまで水着はずるいわ! は? 顔が良すぎるしちょっと待って水着って聞いてなン˝ン˝!」
「りんりんはやっぱりルカせんぱいの水着姿を見て悶絶してる。ほらー戻ってきてー」
「ハァ、ハァ、危うく戦闘前からパンドラ復活するところだったわ」
「鈴花はいい加減慣れねえもんか? もうそれなりの付き合いになったってのによ。俺としちゃあ鈴花やユウェルの水着が見れるのは約得って感じなんだがな。相賀のジーサンの水着もいい感じだな、イカしてるぜ」
「ほっほっほ。青春しとるのう」
 ちなみにルカたちのように薄着だったり青春したりしている者たちがいるかと思えば、『宇宙の保安官』ムサシ・セルブライト(p3p010126)のようにすごいいつも通りな者もいる。
「覇竜は比較的涼しいでありますね……練達と違って放射が少なくて……それでも暑いことは変わらないでありますけど……ううう」
 暑い夏でも変わらぬ安心のムサシだが、暑いものは暑い。
「コクショはサッと仕留めましょう。今この状況でコンバットスーツ長時間着ていたら蒸し焼きになるでありますマジで」
 マンゴーが泳いでいるというのも気になるであります、。といえば『挫けぬ笑顔』フォルトゥナリア・ヴェルーリア(p3p009512)も反応する。
「マンゴーが泳ぐ湖!?  面白そうだね。せっかくだしコクショさんの熱線も浴びてお肌をこんがり小麦色にしつつ夏を楽しみたいね!」
 おっと、此処にこんがり焼かれたい勢がいたようだ。
「ムサシさん……この暑さでもその重装備で戦えるのはすごいんです。水分補給はちゃんとしてくださいね……!」
「も、勿論であります!」
 『相賀の弟子』ユーフォニー(p3p010323)に言われてムサシの温度が上がっている気もするが、まあ青春である。
 フォルトゥナリアもオレンジ色を基調に青のワンポイントのリボンが可愛い水着を着込んでいるし、竜宮イルカも釣れて景帝手準備はバッチリである。
「水中行動もできる!  深いところがあっても後光で光源になれるし、資料検索で探索もバッチリ!  料理で捕まえたマンゴーをジュースにする準備も抜かりはないよ!」
「海もいいですが湖で優雅に過ごすのも悪くは…湖にマンゴー泳いでるんです……? 覇竜ビックリモンスター多すぎでは? それにしても暑い上に日差しが強すぎて日に焼けないか心配ですね。日焼け止めと日傘はばっちり持ってきましたがこれだけでは不安……というわけでフォルトゥナリア様! 妙見子の盾になってくださいましね!」
「え、うん!」
 フォルトゥナリアも『心よ、友に届いているか』水天宮 妙見子(p3p010644)に頼られているが、ムサシもユーフォニーを守ろうと考えていたりした。
「浴びたら小麦色に『焼ける』!? ゆ、ユーフォニーさんには……絶対に当てさせられないであります……! 絶対に守らねば!
自分は焔耐性あるからいいでありますけど…ユーフォニーさんを焼かせるわけには……え、違う……?」
「ムサシさんが守ってくれるそうなので甘えちゃいましょう。でも火炎耐性で防げるものなんです……?」
(日焼けしたムサシさんもかっこいいのでは……? なんて少し見てみたいと思ったのは内緒です)
 そんな感じで青春の風漂う道中、コクショも特に見せ場もなくジュワッとやっつけて水遊びである……!

●水遊びしようぜ!
 白い上着に青いズボン。水着になっても「らしい」ムサシは、赤と白の可愛らしい水着のユーフォニーに視線を向ける。
(折角……ユーフォニーさんがいるんだし、一緒に遊びたい…でありますね。……き、緊張するけど…お誘いしてみねば! 自然な感じ、自然な感じに……!)
「ええと……い、行こうか」
 恐る恐る。けれど、しっかりと手を差し出して。
「あ、えと……うん……!」
(……繋いでみても、怒られないでありますよね)
 ユーフォニー自身、自分から繋ぎに行くのは大丈夫なのに何故か、ムサシからだと緊張して。
 けれど、その手はしっかりと繋がれる。
「……しかし、覇竜の生態系というのは……本当に謎めいてるでありますね……? 湖の魚も通常のものとは違うでありますし……なんでマンゴーが泳いでんの?????? ……食べられる……んでありますかね……?」
「マンゴーとお魚、たくさん獲りますよ…! 覇竜の生態系は謎めいて……言われてみれば……たしかに?」
 すっかり慣れたユーフォニーではあるが、泳いでる新鮮なマンゴーは確かに謎だ。
「覇竜にばかりいるから、私にとってはすっかりこれが日常で……ムサシさんにも覇竜の地を好きになってもらえたら嬉しいです」
「……覇竜。大変な時期だったけれど…こうして平穏な場所もあって、楽しい場でもあるんでありますね」
 そんなほんわかな雰囲気とは少し違う雰囲気を鈴花たちも纏っている。
「穴場でのんびりできるっていいわねぇ……あー気持ちいい」
 仰向けで湖に浮かぶ鈴花だが、すーっとユウェルが近づいていく。
「おなかをむにっと……いつも通りのここちよいさわりごこち」
「ってこらゆえちょっとお腹つままないでよ!! 最近気にしてるんだから! アンタだって食べ過ぎでちょっと肉ついてるの知ってるわよ!?」
「なにおーう! わたしはまだ大丈夫ですぅー! 宝石はカロリーゼロですぅー!」
「んもー!」
「何やってんだお前ら……」
 ルカが呆れたように近づいてくれば、今度はユウェルはルカに近づいていく。
「……んー、男の人のお腹ってあんまり見たことなかったけどなんか硬そう! ルカせんぱーい! おなか触らせてー!」
「お、なんだユウェル、腹に触りてえのか? そんな面白いもんでもねえと思うが構わねえぞ」
「ぉお……かちかちだ……」
「ルカアンタなんなのよ顔のよさもいい加減にしなさい、顔がMVPにも程があるわよ一回の仕事で3回くらいMVP取るつもり!?」
「言ってる事の意味はよくわからねえが、褒められるのは悪い気はしねえな。ありがとよ」
「りんりんが気絶した!」
 何やら大変なことになっている3人をそのままに、フォルトゥナリアは妙見子を誘って遊んでいた。
「マンゴーが泳いでいるならドラゴンフルーツとか絶対にいますよね!? 泳いでないとは言わせませんよ! しらんけど……色々とフルーツ探してみるのはいいですね!」
「あー、ありそうだよね。だって、マンゴーが泳いでるんだよ? 他にも面白いものが泳いでそうじゃない?  お寿司を探してみたいけど、他の物が泳いでいても面白いよね。ドラゴンフルーツもカッコいい名前だし、スターフルーツも探してみたい。星好きだし」
「フォルトゥナリア様星が好きなんですか?ふふっいいですよね…空を見上げればいつでもそこに……うおっ!! まぶし!!! 今クッソ日が照ってるじゃないですか~! やだ~!!」
「沈みながら喋ってる……!」
 こっちもなんだかすごいことになっているが、しばらくすると妙見子は諦めて水面に上がってくる。
「寿司が泳いでいるのは見たことありますが……ここら辺にいるのでしょうか寿司……エコーロケーション使ってちょっと探してみましょうか! もし見つかったらそちらも一緒に調理して食べましょうか」
 そこらへんを寿司が泳いでいるような土地だと思われてはアレかもしれないが、実際覇竜は寿司が泳いでいたのでそう思われても仕方ない部分はある。
「……あった?」
「むき身の甘えびが……」
「わーお」
 なんか甘えびのお刺身がいたっぽい。怖い。
「フルーツだけでは物足りないと思いますし泳いでる魚も一緒に捕まえましょう。シーフード……というより串刺しして焼くだけになりそうですが塩焼きにするといいんじゃないでしょうか? フォルトゥナリア様手伝ってくださいます? ……覇竜に住んでいる魚って食べても大丈夫なんでしょうか……?」
 種類によるしダメそうなら相賀が止めるだろうからその辺は安心である。
「果物もそうだけど、湖の中に宝とか泳いでないかな。底の方に落とし物とかもあったりしそうだよね。ワクワクするね」
「宝が泳ぐ……モンスターですかね?」
「確かにミミックっぽい……!」
 さておき、フォルトゥナリアは取ってきたフルーツ達は切って食べる以外に、ミックスジュースにしてトロピカルジュースにしたいと考えていた。
「取ってきた果物をそのまま使うから、比率的にも、果物の種類的にもこの場でしか飲めないトロピカルジュース。夏の思い出味。なんてね。。マンゴーしか取れなかったとしてもマンゴージュースは美味しいので問題ないしね」
「マンゴーか……覇竜は果物も流れてくるのか?」
 フォルトゥナリアたちの台詞がたまたま聞こえていたライゼンデがそう聞けば、ヨゾラは「そういうこともあるね」と答える。
 実際、ヨゾラも全部を分かっているわけではない。覇竜はまだまだ奥深いのだ。
「覇竜って面白い所だよ、美味しい果実とかも色々採れるし」
 言いながらヨゾラはマンゴーは採取してマンゴージュースやデザートに調理していく。
「機会があったらまた一緒に来る?」
「それもいいな」
「あっお魚! 捕って料理して美味しく食べよう」
 とはいえ焼き魚は焼き過ぎると焦げるからヨゾラとしては気を付けたい所ではあった。
「しっかり焼いて……焼いて……すまんヨゾラ、焼き過ぎそうなら止めてくれ……」
「うん……焼き過ぎそうなら止めるからね?」
 親友に焦がし癖があるのを理解しているヨゾラが心配げに見ているが、それ含めて楽しい思い出であることも、ヨゾラは理解していた。
「マンゴーはドライフルーツなんかにしてウィスキーとやるのが好きなんだが、流石にここでドライフルーツには出来ねえな」
 帰る時にいくつか持って帰って作るとするか……カレーにも合うんだよな、とルカもマンゴーを収穫していた。
「マンゴーはギュッて手絞りして、魚は軽く塩を振って焼きましょ。相賀のじっちゃ、ねーいいお酒持ってるでしょ? 分けて! 絞った後のマンゴー果肉入れて飲みましょうよ」
「相賀のジーサン、酒持ってんのか? それならマンゴーをサングリアみてえにして飲むのもいいじゃねえか」
「仕方がないのう」
 鈴花にねだられて相賀は酒を取り出すが、何処に持っていたかは不明だ。
「豊穣の刺し身ってやつも美味えが、ありゃ中々技術がいるからな。今度教えてもらって相賀のジーサンにも振る舞ってやるとするか」
「ほっほっほ、期待しとるよ」
「あっついのは嫌だけど皆で遊べるなら悪くないかも。マンゴージュースおいしー!」
「酷暑はこりごりだけど、こんな一日もあっていいかもね」
 そう、こんな一日があってもいい。夏だから、暑いから。
 そんな理由で、こんな風にトロピカルに過ごしたっていい。それこそが、人の強さなのだから。

成否

成功

MVP

月瑠(p3p010361)
未来を背負う者

状態異常

なし

あとがき

ご参加ありがとうございました!

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