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シナリオ詳細

鉄帝魔砲計画~極式魔砲りたーんず~

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●鉄帝魔砲計画
 何かが、地上をゆっくりと進んでくる。
 古代兵器ギガスフィア。そしてそれを護衛するメガスフィアたち。
 それらは、かつて何処かの古代研究所で作られた戦略兵器である。
 浮遊する巨大なエネルギー球体であるそれらは、飲み込んだモノを凄まじいエネルギー攻撃で破砕してしまう。
 万物破砕兵器とも呼ばれたギガスフィアたちだが、古代文明時代はそれは確かに制御されていたのだ。
 そう……かつて鉄帝を襲ったギガントスライムのごとく、ほぼ全ての物理攻撃と神秘攻撃を遮断するというその凄まじい力は、たった唯一の対抗手段によって制御されていた。
 そう、それはとてもシンプルな手段であった。しかし聞けば納得の手段でもあった。
 それは誰もが手に入れられるものにして、意図しなければ手に入らないものでもあるからだ。
 それさえ知られなければ無敵。
 それを知っていたとしても、それに人生を捧げたような凄い奴でなければ意味はない。
 そんな奴がいるのかと聞けば、実は結構いるという答えが返ってくる。
 だが……そんな彼等とてギガスフィアを止めるのは難しいだろう。
 ギガスフィアはその質量だけでも町1つを全て無に帰しそうな、そういう相手なのだ。
 ならばどうすればいいのか。
 いい加減前置きが長くなってきたが、その答えは鉄帝で進められていた「とある計画」が握っていた。
 人力可動式生贄弾頭式究極破壊魔砲塔。
 すなわち……「極式魔砲」である。
 威力99999とかいう頭悪い破壊力を誇る超兵器が今再び、そのベールを脱ごうとしていた。

●極式魔砲をぶっ放したい人この指とまれ
「魔砲戦車が復活したと聞いて!」
「えい」
「もぐもぐ」
 『開幕を告げる星』ルシア・アイリス・アップルトン(p3p009869)が大暴走する前に【旅するグルメ辞典】チーサ・ナコック (p3n000201)はその口にカレーパンを突っ込む。
 魔砲と聞くと大爆走しそうなので先に食べ物を突っ込んでおくのは比較的有効な手段である。
 こんなこともあろうかとカレーパンを先んじて揚げておいたのは英断であったと言えるだろう。
「鉄帝に向けて、うっかり何処かの馬鹿が目覚めさせた古代兵器ギガスフィアとメガスフィアが向かってきているです」
 ギガスフィアたちは進路上の全てのものを破壊してしまう代物であるため、一刻も早く止めなければならないのだが、その手段があまりにも限定されている。
 ほとんどの攻撃が通用しないこのスライム群には「とある攻撃」のみが通用するのだ。
 それは何か。
「魔砲です。魔砲しか通用しねーのです」
 幸いにもイレギュラーズには魔砲を極める為に生まれたような人材が結構いる。
 ルシアもまさにその1人であり、丁度カレーパンの最後の一口をごくんと飲み込む。
「ルシアの資金援助も効いたのでして!」
「結果的には正解だったわけですね……もう食べたですか」
「ルシアのこの溢れぬ情熱はカレーパン1個では」
「えい」
「もぐっ」
 ルシアの口に新しいカレーパンを突っ込んで黙らせると、チーサは襟元を正しながら小さく息を吐く。
「で、今回は知ってる人は知ってる兵器が出てきてるです。」
 そう、その名も 人力可動式生贄弾頭式究極破壊魔砲塔。
 かなり聞こえが悪いので「魔砲戦車」と呼ばれているそれは、なんと威力99999の「極式魔砲」を放つことが出来る凄まじい……というか、これで何をする気なのかという超兵器である。
 しかしこれはかなりコストパフォーマンスが悪く、中々簡単に使えるものではない。
 ちなみに以前の鉄帝全体を襲った騒動の時には悪用されないように破壊していたらしいのだが、また組み上がったらしい。
 そこでローレットにこれを操るパイロットたちの募集依頼がきたというわけだ。
「体力自慢。目立ちたがり屋と魔砲マニア。募集条件はこんなところです」
 そう、この魔砲戦車で鉄帝の危機を吹っ飛ばすのだ……!

GMコメント

帰ってきた魔砲戦車。鉄帝の平和を守る戦士たちよ、いざ……!

はい、今回の役割は4つです。
自転車みたいな発電装置を死ぬほど漕いで魔砲戦車の動力源になる人(多い程速度や機動力などUP)
運転する人(オペレーター的役割もあります)
極式魔砲のトリガーを引く司令官(かっこいい)
極式魔砲の弾になる人(何人いてもいいです)
※上記の役割は途中で交代しても構いません。

はい、もうお分かりでしょうか。
極式魔砲は撃つと砲塔に装填された人の全エネルギーを吸収し破壊力に変えます。
放たれた極式魔砲は装填された人のでっかい顔面みたいな形を持つ超エネルギーの破壊光線となって放たれます。
おお、なんたるビューティフル。アメージング。
まさか魔砲を極めた先が超級覇王電●弾みたいなことになるなんて、誰が予想したでしょうか?

ちなみに装填された人は戦闘不能になりますが、パンドラで蘇ってもう1回いくぜみたいな献身をしてもオッケーです。その献身は極式魔砲を【望み通りの姿】に変えるかもしれません。

ちなみにメガスフィアは5体、ギガスフィアは1体います。
メガスフィアはギガスフィアの護衛であるため、最後に仕留めるのはギガスフィアになるでしょう。
なおもし近づかれてしまうとこの6体のスフィアは鉄帝の町を無に変えてしまうかもしれません。ピンチだぜ……!

それでは皆様、魔砲戦車を操り現場に到着し、極式魔砲を撃ちまくりましょう。
その溜め込んだパンドラもちょっとくらいなら減らしても平気だって。ね?

●情報精度
 このシナリオの情報精度はAです。
 想定外の事態は絶対に起こりません。

  • 鉄帝魔砲計画~極式魔砲りたーんず~完了
  • GM名天野ハザマ
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2023年07月06日 21時31分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

イーリン・ジョーンズ(p3p000854)
流星の少女
リカ・サキュバス(p3p001254)
瘴気の王
Lily Aileen Lane(p3p002187)
100点満点
仙狸厄狩 汰磨羈(p3p002831)
陰陽式
オリーブ・ローレル(p3p004352)
鋼鉄の冒険者
オニキス・ハート(p3p008639)
八十八式重火砲型機動魔法少女
ルシア・アイリス・アップルトン(p3p009869)
開幕を告げる星
マリオン・エイム(p3p010866)
晴夜の魔法(砲)戦士

リプレイ

●放て極式魔砲!(前編)
「正直に言うと騒動の時に使いたかった気持ちはありますけども! それでも! 鉄帝最重要文化財である『人力可動式生贄弾頭式究極破壊魔砲塔』がこうして再び使えるようになったことを今は喜ぶべきでして!!! 今日という日を見越して今回は募集条件の「体力自慢、目立ちたがり屋、魔砲マニア」の全てを満たしてる師匠を推薦したのですよ!」
「かえりたい、かえして。こんなクソ依頼でパンドラ減らしたくないんだけど。私のステータスを見なさいよ、どう見たって魔砲の被害に合う方じゃない。良く通り魔にぶっ放されてるのをマニアって言わないのよルシアはなに考えてるのよ」
「うんうん、発射前の時点から既にとても元気いっぱいな師匠が見れて弟子として冥利に尽きるってものでして!」
 『雨宿りの雨宮利香』リカ・サキュバス(p3p001254)が無言で『開幕を告げる星』ルシア・アイリス・アップルトン(p3p009869)の頬をむにーっと引き延ばせば「へれへふどふぇふぃへ(照れてるのでして)!」と無敵な台詞が返ってくる。
「あのねぇ、私は戦い方を本来のものに戻したの。魔砲からは足を洗って、もうそれの第一線からは程遠……なに? ビビってるのでして? あんた……やってやろうじゃないのよ!!」
 『天才になれなかった女』イーリン・ジョーンズ(p3p000854)もそう言いながらリカの肩を掴む。
「ねぇ、利香!!!!」
 イーリンは綺麗な目でリカの肩を掴む。一切の曇りがない、そんな目だ。
「(与太)神がそれを望まれる!」
「ってそんなしょうもねえ決め台詞の使い方してんじゃねえよ淫乱ピンク!!!!!!!!!!!」
「絶叫アトラクションに乗りたがらない人みたいなことしてる場合じゃないのです! まずは何事も体験からでして!!」
 ルシアとイーリンがグイグイとリカを砲塔に装てんするが、まだ結構往生際……もといやる気一杯のリカの声が響く。
「ねえこれ人間必要ある!? ねえこれ明らかにぶっ壊れた方がいい兵器じゃない!? 命吸うとか物騒なこと今言った!? 殺してやる! 私をぶっぱなしたイーリンとルシアのパンドラあとで同じだけ減らしてやるああああ! 確かに絶気昂と瞑想で13万ダメージ耐えるとか普段からやってるけどねえ! 確かにエネルギーには十分かもしれないけどねえ! 命吸われる側になりなさいよ! 2発目はないからね!? 言ったからね!? 何よルシア! 命いっぱい吸う分強い球になるのでしてみたいなその全部の信頼を寄せる目! てめえ!ぶっ殺してやる! 言ったからな! 畜生! ああああああああ!!!!!」
「はい、装填完了。よろしく!」
 イーリンが伝声管で伝えれば、『八十八式重火砲型機動魔法少女』オニキス・ハート(p3p008639)が「了解」と返す。
「極式魔砲。これはすごい。魔法を使う者からすれば一度は撃ちたい。いや一度と言わず何度でも撃ちたい。何とか小型化できない? ダメ? そう……」
 こんなものが小型化したら大変だ。鉄帝が焦土になりそうである。
「それはそれとして。鉄帝の危機は必ず食い止めないとだね。この極式魔砲で。この極式魔砲で……!」
 なんか凄く楽しそうだが、よいことである。たぶん。
「砲撃準備。砲身展開。エネルギー充填開始」
 なんか凄く楽しそうだ。ちなみにエネルギーはリカのエネルギーである。
「イーリンが、汰n……汰磨羈が、みんなが力をくれてる。利香がパンドラを懸けて弾丸になってくれてる」
 かけてないわよ! と聞こえてきた気もするが、オニキスには聞こえなかった。
「私も全力を込めて、絶対に撃ち抜いてみせる……! 極式魔砲……グレートマジカルアハトアハト……発射(フォイア)!」
 そうして放たれた凄まじい一撃は……なんかこう、貴様ら覚えてろよ的な表情の巨大なリカの顔の如くだ。メガスフィアを怨念すら感じる凄まじい一撃で消し去ると、リカは砲塔から排出されて。その時はもうイーリンとルシアは動力室にいる。無慈悲である。
「ルシアの番までのウォーミングアップも兼ねて適度に漕いでおくのです!」
「ラムレイ! ごめん漕いで! 私も漕ぐから!! 久々の魔砲だから全然体が暖まらないの!! ちょっと漕ぐから先に撃ってて!! 汰磨羈も滑車を頑張って回して!あんた汰●羈でしょ!!」
 ●部分が息が詰まってぬに聞こえた気がするけど気の所為であるらしい。たぬき。ねこねこねーこ。
「ケイデンス上げて!! 利香が弾になってくれてるのよ! それを後輩のオニキスが撃つのよ! 位置が悪かったから撃てませんでしたじゃ先輩の名折れ! 太ももがちぎれるまで漕ぎなさい!!」
「それ、いっち、にっの、さんってコラァ!? 話には聞いていたが、想像以上のトンチキっぷりだな!? そしてイーリンはいまどさくさでタヌキつったか? なぁ? タヌキって言ったよな今ァ!!」
 絶界・白旺圏を付与してめっちゃ漕ぐ『陰陽式』仙狸厄狩 汰磨羈(p3p002831)。
だが、その全てが魔砲戦車の力になる。
「ぬぉああああ!! 限界の壁を絶つ、即ち絶界ぃーー!! アッ、太ももが絶界しそう☆」
 幸いにも、太ももが絶界する前に汰磨羈の番がやってきていた。
「えっ、なに、次は私が弾の番!? 忙しいなオイ! ええい、弾になればいいんだろ弾になれば! ってコラ、イーリン! 御主、またタヌキって言っt――アッ」
 タヌキ顔のタマキ弾発射。その様子は全員がモニターで見れていた……なんとも余計な機能が追加されたものだ。
「あっ! あれもしかして汰磨羈さんの望み通りの魔砲ですよ!? おぉー…!誰がどう見ても、何とも見事な………たぬきでして!!!」
 新しい弾が来た 希望の弾だ
 喜びに蓋を開け 弾倉あおげ
 魔砲の音に 健やかな弾を
 この唸る弾で 開けよ
 そんな歌が聞こえた気もしたが、気のせいかもしれない。なお汰磨羈は根性で司令室まで辿り着いている。
「後で覚えてろイーリン・ジョォーンズ!! この怒りをトリガーに乗せて……発射ァ!!」
 そう、それはイーリンの番。
 汗と興奮で髪から漏れる燐光が煌めく。
 流星のように燃える瞳が、不敵な笑みを浮かべる。
 戦場で生きることばかり考えていた女に、刹那に蘇る鮮やかな魔砲の光・
 否、かつては広い戦場で、敵陣を切り裂く先駆けの光と成していた一つの刃。
 自身を弾丸に、殲光砲魔神(カリブルヌス)と為す。
「嗚呼――悪くないわ」
 まあ、そんな感じの想像をしたイーリンではあるが、発射されるのはイーリンの顔面のついた破壊光線だ。
「……これが威力99999の手応え……」
 うっとりする汰磨羈だが、一撃でメガスフィアを破壊する超威力の前では誰もがこんな感じだ。
「これだけの火力を生み出すには相応のエネルギーが必要なのはわかる。それはしょうがない。ただもう少し効率的な……具体的にはお腹がすかないやり方にできないかな……。ともかくこれ終わったらいっぱい食べよう。ご飯。焼肉。ラーメン。中華……!」
 その頃、丁度ルシアとオニキスも必死に漕いでいたが……そんな感じで戦いも後半戦である!

●放て極式魔砲!(後編)
「魔砲の究極と聞いた以上は、魔法(砲)戦士のマリオンさんとしては、これは見逃せないね」
 運転担当の『双影の魔法(砲)戦士』マリオン・エイム(p3p010866)は、そう呟いていた。
 何かあった時に臨機応変な対応が求められる運転手は半死半生では仕方ないため、マリオンは今のところ運転手として専任だった。
「それはともかく、こんなの作れる辺り、鉄帝って頭悪いんだが良いんだが謎だね?」
 アンドロ/ギュヌスで男性モードになっているマリオンだが、画面に映る光景は想像以上に凄まじい。
「ただこれ、極式魔砲を発射する度に、自転車漕ぎが減っていく仕様だよね?だとしたら最初の内は回避できても、段々と回避できなくなっていくね。そうなってくると極式魔砲の発射速度と、どれだけ距離を開いて置けるかが勝利の鍵かな? 後は向こうは多数でこっちは一機のみだから、一手だけでも先を読んで囲まれない位置取りもしないとダメかも」
 そう考えられるマリオンは運転手としての素質があるが、その頃砲身のほうには『鋼鉄の冒険者』オリーブ・ローレル(p3p004352)が向かっていた。
「またですか。また魔砲ですか。鉄帝魔砲計画とやらに関わるのも3度目ですけど、今回は提供された兵器に大きな発展や変化は無さそうです。つまり前と同じだけの苦労が確定しています。うわー」
 オリーブは思わずそんな声をあげているが、リカがその辺に転がっているのが惨状の一端と言えよう。
「ともかく、動力源となります。ああ、厭だ厭だ。迫る脅威がいつも通りに相当な規模である以上、頑張らなければならないのがさらに嫌です。依頼ですからちゃんとやりますけど。やりますけど、嫌な物は嫌なのです」
 そう、嫌なものは嫌だ。そうであるだろう。きっとリカもそう言ってたよ。
「主砲が殲光砲魔神を基とした物に変わっていなかっただけ良しとしましょう。求められるエネルギー量が同じなら、あの時から成長している分だけ相対的にマシです。しかしキツい物はキツい! 人が足りない!」
 言いながらオリーブはリカを見る。
「撃ち出された位で休めると思っているのですか? 足がちぎれても漕いでください。もしちぎれても砲身に詰め込むまではやってあげますよ。安心してちぎれてくださいね」
 おお、なんたる鉄帝思考。リカが「こいつぅ……」って目をしている。
 しかしオリーブは言うだけではない。自分で装填されていく姿は「ナイス鉄帝」である。
 そうしてオリーブをエネルギー源にした極式魔砲が炸裂したところで、戻ってきたのは汰磨羈だ。
「威力に酔ってる場合じゃない! リベンジだ! もう一回、弾をやらせろ!! 先程のタヌキ弾はノーカンだノーカン! 今度こそ見せてやる。この、全身全霊を以って――」
 言いながら自ら装填される汰磨羈は、その理想の姿を思い浮かべる。
\これが! 真のねこだ!!!/
 そうして発射されたのは「もふもふかわいいキャット」である。
 にゃーん、と叫びながら命中する威力99999は伊達ではない。
 そして、その頃。司令室にいたのは『volley』Lily Aileen Lane(p3p002187)であった。
 いつもは大人しい性格のlily。しかし今回はどうやら違うようだ。
「推し(ルシアさん)の魔砲が観られると聞いて参加したら、とんでもない依頼だったのです……はっ、でも推しに撃って貰えるならそれはそれで…良いかも」
 少し恍惚になるLilyは今まで大人しく漕いでいたが、このタイミングを待っていたのだ。
 ちなみに個人的には推し(ルシアさん)の撃つ弾に成りたいファンであるLilyではあったが、ルシアは早速弾になりにいっていた。
「これが、これが魔砲の力……たいしたもんですね……ふふふ……」
 そう、今まさにルシアは魔砲になろうとしていたのだ。しかし、1つだけ問題もあった。
「そうこうしてる内にルシアの番、ですけども……このままだと師匠が1回で終わってしまうのです!仕方ないけども、ルシアの番を譲……あっ! そうだ!!! 中に入った人のパワーを全部使って威力99999になるのでしたら! きっとあの中に二人入ったら威力199998になるのですよ!!! そういうことでしたら、師匠!!!!!!!」
 言いながらルシアはリカをがしっと掴む。
「今こそ魔砲師弟の絆パワーを見せる時でして!!!」
「シャー!」
「あー!」
 リカは最後のパワーでルシアを放り込む。そうしてルシアが装填完了されたことをLilyは知る。
「ルシアさんの魔砲を、見終わるまで倒れる訳には、逝かないのです!」
 そう、最後に残ったギガスフィアに向けて照準を合わせ……発射するだけだ。
「目標を真ん中に捉えて撃つ、それだけだけどドキドキするのです!」
 目標は、迫ってきている。だからこそ……Lilyはトリガーを引く。
「発射でしt…です!」
 そうして発射されたのは、巨大なルシアの顔。
「でしてー!」と音がするように聞こえる極式魔砲はギガスフィアを破壊して、Lilyは虹色サイリュームと団扇(「ルシア」「魔砲好き」)を興奮した様子で振り回す。
「これが威力99999の魔砲戦車か――意外と、いいな。太もも、パンパンだけどな?」
「極式魔砲……すさまじい力だった。これが古代の魔砲のパワー。これがあれば冠位魔種とも戦えるかもしれない。なんとか個人携行可能レベルまで小型化できないかな。ダメ? そこをなんとか……バランスこわれる? それはまあそう」
 プルプルしている汰磨羈とオニキスは魔砲戦車の威容を見上げる。
 なんかルシアがイーリンに捕まっていた気がしたが……まあ、気のせいだろう。たぶん。
 とにかく鉄帝の平和は守られた。
 ありがとう、リカ。
 ありがとう、汰磨羈。
 ありがとう、イーリン。
 ありがとう、オリーブ。
 ありがとう、ルシア。
 もう1度ありがとう、汰磨羈。
 そして魔砲戦車に関わった全てのイレギュラーズに、ありがとう。
 貴方たちの尊い犠牲で鉄帝の平和は守られたのだ……!

成否

成功

MVP

仙狸厄狩 汰磨羈(p3p002831)
陰陽式

状態異常

なし

あとがき

お空にキメッ☆

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