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シナリオ詳細

再現性東京202X:紳士王井さん性癖8宮編

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●ここまでのあらすじ
 新年あけましておめでとうございます! えっ、もう十日? うるさい! 僕が終わったという時まで正月は終わらない!
 そんなテンションから始まった井さんの暴走は、とどまるところを知らなかった。ここは再現性東京希望が浜。変な夜妖はだいたい友達。エッチな依頼はだいたいこの場所。そんなわけで、新年バニー年のパワーは、井さんの紳士的パワー増幅することとなってしまったのである! さぁ、こうなっては大変である! 井さんの紳士的パワー(ぼんのう)は爆裂しさく裂し、この地に鎮められた恐るべき夜妖のパワーを呼び覚ましてしまったのである!
 具体的には、これまで倒してきたエッチ夜妖がたくさん表れてしまったのだ!
 再生エッチ夜妖軍団を激闘の末鎮めてきた、
 リア・クォーツ (p3p004937)
 炎堂 焔 (p3p004727)
 小金井・正純 (p3p008000)
 ブレンダ・スカーレット・アレクサンデル (p3p008017)
 メイ (p3p010703)
 ヴァイオレット・ホロウウォーカー (p3p007470)
 リディア・ヴァイス・フォーマルハウト (p3p003581)
 シキ・ナイトアッシュ (p3p000229)
 の面々! だが、終わりなきエッチ夜妖との戦いは、正月から10日のこの日まで続いていた! 長い戦いの果てに衣装はいい感じにエッチに破け、戦いの疲労に頬はいい感じにエッチに紅潮し、体は酸素を求めていい感じにエッチに吐息を漏らしていた。
「このままではらちが明かないわ!」
 リア・えっち・クォーツが言う!
「井を倒さない限り、再生えっち夜妖軍団は再生し続ける……!」
「つまり!」
 炎堂 えっち 焔が言った!
「敵の本拠地に進んで、井さんを倒すんだね!」
「だが、井さんは悪の8宮の最奥に潜んでいるという……!」
 ブレンダ・スカーレット・アレクサンデル・えっちが言った!
「この8の宮殿を突破しなければ、井さんを倒すことはできない!
 そして、この8の宮殿には、それぞれ性癖をこじらせた井さんの分身が立ちはだかるだろう……!」
「ではどうすれば?」
 ママ純が尋ねる。メイちゃんがむむってうなった。
「一人一人が井さんと戦って、突破するしかないのです……」
「ですが、井さんと戦うとなると、それは……!」
 ママ純が声を上げた。
「それぞれ、性癖をこじらせた井さんを満足させなければならない……!」
「それは、そうなのですが……!」
 メイちゃんがむむってうなった。
「でも、やるしかないのです……!」
「そうですね……!」
 えっち・リディア・ヴァイス・フォーマルハウトちゃんが言った!
「性癖を……開放するしか、ありません……!」
 そう! 性癖を! 解放し! 井さんを満足させるしかないのだ!
「そうだねぇ」
 シキ・えっち・ナイトアッシュが言う。
「やるしか……ないね。これも世界のためだ……!」
 別にこの依頼失敗したところで世界がどうこうなるわけはないし、たぶん月が替われば井さんもさすがに正気に戻ると思うが、まぁさておき! やるしかないのだ! 世界のために!
「やろう、皆」
 シキ・えっち・ナイトアッシュが声を上げた。皆がうなづいた。心は一つだった。
「やだーーーーーーっ!!!!」
 えっち・ヴァイオレット・えっち・ホロウウォーカー・えっちさんがなんか言っていたが、もはや逃れることはできんぞ。そういうわけで、一行は紳士王井さん性癖8宮へと到着したのだ! さぁ! 戦え! 性癖を開放して! そして最終的に井さんをていやーして今年の仕事始めにしましょう。

GMコメント

 これはリクエストシナリオなので僕は何も悪くないです。

●成功条件
 紳士王井さん性癖8宮を突破して最終的に井さんをぼこぼこにする。

●状況
 井さんが年始のテンションで暴れ始めたぞ! 止めよう!
 井さんは『紳士王井さん性癖8宮』の最奥にいるんだ! みんなは、この八つの宮殿に分裂した八人の井さんと、一対一の性癖バトルを展開! 性癖で井さんを黙らせて先に進むんだ!
 一対一って言ったけど、例えば次の宮殿から井さんを連れてきて、こっちも二人がかりで一気にやっつけてもいいぞ! その場のノリ重視だ!
 ちなみに、性癖バトルは、皆の性癖を開放して、井さんに「ふーん……いいんじゃ、ないの……?」っていわせれば勝ちだぞ! 井さんは「僕はなんでも食べられます」って言ってるので、皆の性癖を最大限に開放して、性癖結界を展開、その性癖のすばらしさを体を張って井さんに味合わせるんだ!
 あとは強く当たって流れでよろしくお願いします。

●エネミーデータ
 井さんコピー体 ×8
  夜妖の力でなんか増えた井さん。すべて本人みたいなもんだぞ。偏在といいましてねうんたらかんたら。
  性癖バトルでやっつけることができるぞ! みんなも自慢の性癖を開放して、井さんを満足させよう!

 井さん本体 ×1
  これまでの恨みを晴らすために思いっきりていやーしてください。

 あとはよろしくお願いします!

  • 再現性東京202X:紳士王井さん性癖8宮編完了
  • GM名洗井落雲
  • 種別リクエスト
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2023年01月29日 22時05分
  • 参加人数8/8人
  • 相談8日
  • 参加費---RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

シキ・ナイトアッシュ(p3p000229)
私のイノリ
リディア・ヴァイス・フォーマルハウト(p3p003581)
木漏れ日のフルール
炎堂 焔(p3p004727)
炎の御子
アベリア・クォーツ・バルツァーレク(p3p004937)
願いの先
ヴァイオレット・ホロウウォーカー(p3p007470)
咲き誇る菫、友に抱かれ
小金井・正純(p3p008000)
ただの女
ブレンダ・スカーレット・アレクサンデル(p3p008017)
薄明を見る者
メイ・カヴァッツァ(p3p010703)
ひだまりのまもりびと

リプレイ

●そういうわけで
 『優しき咆哮』シキ・ナイトアッシュ(p3p000229)
 『深緑魔法少女』リディア・ヴァイス・フォーマルハウト(p3p003581)
 『炎の御子』炎堂 焔(p3p004727)
 『願いの先』リア・クォーツ(p3p004937)
 『水底にて』ヴァイオレット・ホロウウォーカー(p3p007470)
 『星の巫女』小金井・正純(p3p008000)
 『導きの戦乙女』ブレンダ・スカーレット・アレクサンデル(p3p008017)
 『ひだまりのまもりびと』メイ(p3p010703)
 以上八名が井さんの性癖8宮に到着したのだ――。

●性癖大合戦
 というわけで、性癖のトップバッター焔ちゃんである。第一宮に飛び込んだ焔ちゃんは、むむ、とうなって見せた。
「性癖かぁ。どうしようかな……いつもみたいに変な服とかがあるわけでもな……えっ? ある?」
 と、あたりを見てみれば、異空間ご都合主義的にいろんな衣装が用意されているのだ!
「ふむふむ、じゃあこの前ちょっとこういうのが好きな人もいるって聞いたやつにしようかな?
 この制服っぽいやつと、タイツを用意して。
 セットは夕暮れの、放課後の教室みたいな感じでっと」
 ちなみに背景とかも好き放題に変えられるぞ! ご都合主義!
 そんなわけで夕暮れの教室に来たのだ――そこでは、すべてを察したように井が床に転がっていた。
「うわぁ」
 おもわずうわぁ、って声が出る焔。まぁ、そうだろう。だいたいの人はうわぁってなるだろう。焔は長机に座る。スカートを脱いで、少しだけ胸もはだけて見せた。具体的に言うと、 https://rev1.reversion.jp/illust/illust/50404 こういう感じ。
「では、よろしくお願いします――」
 井が真面目そうな声でそう言った。これから戦いに赴く戦士の様に。うわぁ、って焔が思った。
「えっと……こういうのが、気持ちいいのかな……?」
 なんとなくそれっぽい言葉を言いながら、焔が井を踏んだ。井みたいな形をしているのに、人間を踏んだような感触がきしょい。
「そ、そんな……ぼ、僕は変態じゃないです……」
 井がそういうのへ、焔は「えっ」って顔をした。
「だ、ダメだった?」
「あ、いや、そうじゃなくて」
 井が声を上げる。
「こういうのはこう、マジでやめて! っていわれない限りは、もっとやって! って意味なので」
「なるほど」
 濃い衆の世界を垣間見てしまった気がした。焔は意を決して踏みつけて見せる。
「うう、うう、僕は変態じゃないのにぃ……」
 泣きそうな感じになる井に、何故だろう、何かゾクゾクとしたものを覚えたり覚えなかったりする焔。ぺろり、と唇を舌で舐めて、
「もっと強くして欲しい? それから、今度は素足でも?
 そうだよね、そう……依頼を達成するためにはやらないといけないんだもんね……!」
 わずかに頬を紅潮させて、焔はタイツを脱いだ。具体的に言うとこういう https://rev1.reversion.jp/illust/illust/50405 感じ。
「ほらっ! こういうのがいいんでしょ! この変態っ!」
 ぐに、と強く踏みつけて見せる――井が叫んだ!
「ああ、ありがとうございます! ありがとうございます! 我々の業界ではご褒美です――」
 しゅう、と井が消えていく。性癖バトルに打ち勝った証だ! だが、商社である焔の表情は曇っていた。
「ボクどうしちゃったんだろう、最初はわけがわからなかったし、ちょっと気持ち悪いなって思ってたはずなのに、踏みつけられて情けなく喜んでるのを見てるのがちょっと気持ちよく……。
 こ、これ以上はなんだかダメな気がする!」
 ぶるぶると頭を振る焔。萌芽であった。

 第二宮――そこに姿を現したのは、シキである――。
「いや、お手本を見せてもらったけど、そのうえでよくわからない……」
 それはそうだろう。この世はよくわからないことばかりである――!
「えぇーと……。
 性癖かは分からないけど、憧れがあるっていったらそうだな……」
 ふ、と、シキは井の耳に触れた。どこが耳だって? あるんだよ耳が。ほらここに!
「えっ!? シキさんどうしたの!?」
 井がきょどった。
「あ、ごめんね。急に触れてびっくりさせちゃった?
 私ね、憧れてることがあって。
 ピアス……いつか、好きになった人に開けてもらいたいし開けたいな、って……。
 いや、うん! その! 実際にしてほしいとかじゃなくね!?
 いや、うん、うん……秘密だよ?」
 わずかに頬を赤らめて、目を伏せるシキ。これに井が陥落しないはずはなかった。
「あの、僕でよければ百個でも千個でも」
「そう? じゃあ……」
 ピアッサーを、井の耳にあてがう。そのまま顔を近づけて、目を合わせて――ふふ、と笑みをこぼす。
「本当にはしないよ?
 そういうの、いつか好きな人にしてもらいなよ。

 でも……そうやって傷と痛みがあれば、ずっと私のこと覚えててくれるのかなって思っちゃう時もあるよね。
 消えない傷跡を見て私のことを覚えててほしい、思い出してほしい。
 私がもし、いなくなっても……。
 ……これも秘密だよ?」
 そういって、井の唇(あるんだよ)に、人差し指を当ててあげた。秘密だよ。そんなジェスチャー。
「ふふ、2人だけの秘密っていうの、なんかドキドキしちゃうね!
 こういうのも性癖っていうのかな? なんてね」
「アアアアアッ!」
 井が耐え切れずに爆発した。この性癖の持つ力、その尊さを刻まれた井は「ふーん……すごく……いいんじゃ、ないの……?」って思ってしまったのだった――。

 第三宮。そこではリディアが万全の様子で待ち構えていた――。
「私、普段は魔法少女を名乗ってミニスカワンピに生足で過ごすことが多いのですけど、本当は薄手の黒タイツが好きなんですよ。
 40デニールの黒タイツだとそこそこ透け感もあるけど美脚効果が高くて私の足をよりキレイに魅せてくれるし、あまりセクシーになりすぎないのでお気に入りです。
 黒だと私にはまだ不足しがちな大人っぽさも増量される気がするし、薄手のタイツだと男性にはもしかしたら下着が透けて見えるかも、という淡い期待を抱かせることも出来ますからね。
 ねぇ、井さん? 黒タイツを履いた私の足、キレイ?」
 ここまで状況説明と井への攻撃を一気に行うぞ! もう読んでいるあなたの心の中の井も、ここまでの描写でドキドキだと思う。だが、目の前に実際に40デニールの黒タイツ履いてる女の子がいるとなれば、もう、どきどきというレベルでは済まないのだ!!
「グワアアアアア!!(ライフポイントが削れる音)」
「この黒タイツを履いた足の指でちょっとモミモミされたり、足で踏み踏みされてみたくありません?
 何でも食べられる井さんですもの、まさか断りませんよね?」
「お願いします!!!!(スライディング土下座する音」
「優しくしますから……でももし重かったら言ってくださいね?
 こう、足の指でモミモミされるのって気持ちいいですか?
 次は踏み踏みしますね。痛くないですか?」
「ああ、ああ……おお、もう……イイ……」
「……今、重いって言いませんでした? 言いましたよね?
 年頃の女の子に酷くありません?」
 ぐりぐりと強く踏みつけるリディア! むっとした表情で、強くぐりぐりと踏みつける、その様がたまらない!
「うわああああ!(ライフポイントが削れる音)」
「あっ……ご、ごめんなさい……思わず興奮してグリグリ踏みつけてしまったけど、井さん痛くなかったですか?」
「大丈夫です! もっと踏んでください!!」
「そ、そうですか……? では……ぐりぐり……」
「あ、ああ……(光とともに消滅する音)」
 黒タイツを履いた美少女に踏まれて昇天しない井は存在しないのだ! 足元で満足げに消滅していく井を見ながら、リディアは、ふふ、とほほ笑んだ。
「踏むの気持ちいいかも。
 新しい扉を開いてしまいそう」
 マジで!?

 第四宮――それは、正純の正純による世界である――。
「いや、わけがわかりませんが――」
 正純がこめかみに手をやる。まったく本当に、このシナリオは訳が分からない。
「拗らせた性癖。生憎と私、それほどその手の分野に詳しい訳では無いので果たしてこの気持ち悪い分身倒せるでしょうか」
「えっ、気持ち悪いですか!?」
 井がしょんぼりする。井は気持ち悪いが、気持ち悪いといわれることには敏感であった。
「……ああ、いや。仮にも元の人間の歪みから生まれた分身にこんなことを言っては可哀想ですね。仮にも産まれたばかりの存在。本体はともかくとして、貴方には優しくしてさしあげましょう。
 そうですよね、如何に元の姿が色に狂った己の欲望剥き出しの獣とはいえ、貴方がソレの分身であり、拗らせた性癖の体現だとはいえ、哀れに思っては可哀想ですものね」
 たぶんひどいことを言ってはいるのだが、しかし井にとっては正純の、どこか優しいオーラに包まれているのでそれでよかった。正純は無意識であったかもしれないが、この時、非常に強力なママみをまとっていたのである――。
「よしよし、いいんですよ。人とは違ったものを好み、それに執着する。それは決して悪いことではありません。それを我慢して、もしくは乗り越えて人は成長していくんです」
「ママ……」
 井がほんわかした気持ちでそう言った。
「誰がママですか。いえ、それを今のうちにこうやって解放できるのはえらいことです。
 貴方はえらい。立派。
 いいんですよ、私は今貴方を肯定するためにここにいます。さあ、存分に甘えて……」
「ママァァァァァ!!(ライフポイントが削れる音)」
 光に包まれて消えていく井! その強烈な母性に、井は耐え切れなかったのだ! ママ純……恐ろしいママである。
「あれ? よくわかりませんが、消えてしまいましたね。
 甘えたかったのでしょうか? まぁ、消えたなら結果オーライですね!」
 ママが笑った。ママが幸せそうなら僕もうれしいよ。

 第五宮! いよいよ後半戦である! やってきたのはメイちゃんだ!
「え、えと……」
 メイが困惑する。目の前にいたのは井だからである。
「ねこさんたちは逃げない……だから、悪い人ではないのですよね?」
 悪人ではないだろう。ちょっとこじらせているだけで。それはそれで怖いが。
「せーへきってなんですか? メイ、ねこさんが好きですが多分求めてるのはそゆことじゃないですよね」
「えっ、メイさんが僕のねこさんに!?」
 怖いことを言い出したので、メイは意図的にその言葉を無視した。そのうえで、むむむ、と考える。
「えっと……妄想を掻き立てるものを好む人がいると聞いたことあるです。
 メイはあれこれ妄想するのも好きですが、井さんはどうですか?」
 若干中の人(めたてきなはつげん)をしつつ、メイが言う。
「妄想……そうですね。例えば?」
 井が尋ねるのへ、メイが小首をかしげる。
「例えば……これまでの戦いで、リアさんのお洋服はあーんなことやこーんなことになっているのです(確定ロール)。
 ですから、こんな感じで……」
 ぴょ、とメイが、おっきなぬいぐるみを抱きしめてみた。自分の体が隠れるような、そんな大きなものだ。
「隠されると色々妄想が湧かないです?」
「妄想……ああ、これは! 水玉のあれで隠されると裸に見える現象! おっきなぬいぐるみさんを抱いていることで、メイちゃんが履いてないかのように見えるやつ! これは……なんて……おお……! もっとこう、恥ずかしげな表情をしてくれると嬉しいです。「おにいちゃん、一緒に寝よ?」みたいな感じで……やっば、妄想したらドキドキしてきた。ふーん、いいんじゃないの?(爆散」
 ちゅどぉん、とギャグマンガのような音を手てて、井が爆散した。
「……ちょろ……」
 思わずそういってしまうメイちゃんである。

 第六宮――ここはブレンダのターンだ!
「井、ちょっと来なさい」
 ニットにタイトスカートのお姉さんが座る。ぽんぽんと膝を叩く。そう! 膝枕である。井は高速回転しながらブレンダの膝に収まった。ありがとうございます。
「こういうのが好きなのはわかるけど人に迷惑をかけちゃダメでしょう?」
 少しだけやわらかく。膝の上の井に語り掛ける。
「いけない子。どうしてこういうことしたのかな?」
 徐々に顔を近づける。必然、体も密着するように近づいていく。特に胸とか。
「あ、あの、その……」
 井は井なので、年上のお姉さんにやさしく言葉攻めされるとダメになってしまうのだ!
 あ、と井が声を上げた。井の頬(ある)にやさしくブレンダが手を触れる。そのまま、少しだけ頬を赤らめて、からかうように言った。
「……へんたい」
「アアアアアアアッ!!!(爆発四散)」
 そのお姉さん力に耐えきれず、井が爆発四散する!! ほんの数分の出来事! まさに瞬殺! まさに強力! 強烈な性癖のパワーが井を倒したのだ!
「ふっ。まぁ、こんなところだな」
 ブレンダがそういって胸を張る――性癖王は君だ!

 クォーツ院。月明かり差し込む自室で、リアは今日の戦いを思い出す。
「正純とブレンダさんがえっちっちに絡まれていたり、リディアがなんかぱんつ見せてたり、メイが褐色スケベのスタンドを宿して戦ったり、シキがニコニコしながらヴァイオレットを加虐していたり……。
 振り返ってみたらここに来るまでに色々あったわね」
 それも楽しく、いい思い出だ。髪を乾かして、眠ろうとしたとき、こんこん、と控えめなノックが部屋に響いた。
「あら……弟の井じゃない、どうしたの?」
「おねえちゃん……怖い夢を見ちゃって……」
 そういう井に、リアは、ふふ、と笑いかけた。
「しょうがないわね。
 貴方っていくつになっても子供みたいなんだから。
 いいわよ、こっちにおいで? 一緒に寝ましょう」
 参考画像とボイスは次の通りです。 https://rev1.reversion.jp/illust/illust/51811
「ありがと、おねえちゃん……大好き……!」
「あたしもよ。安心して、ゆっくりお休み」
 そういって、ほほ笑むリアが扉を閉めた。
 その扉の向こうで、限界を迎えた井が爆発四散してゲームセットです。

 最後の宮――そこでは満を持してヴァイオレットが登場していた。
「リアさん……そしてブレンダさん。さすがです。さすがリアルサキュバス……」
 リアルサキュバスではないが。しかし性癖が凝縮されすぎていて、あまりのも素早く井を瞬殺してしまったのは確かだ。
「性癖などというのはよくわかりませんが、つまり性的魅力による篭絡――であるならば、ワタクシとて一日の長があります。
 さぁ、ごらんなさい?」
 そういって、ぷちり、と留め具をはずし、きものをぬいでいくヴァイオレット。参考画像は次の通りです。 https://rev1.reversion.jp/illust/illust/53322
「所詮は紛い物の肉体、晒す事に躊躇などございません。
 されど男性など単純なもの、柔肌を晒すだけで、ほら、いつものように……」
「リテイク」
「えっ」
「ただ脱ぐだけですか」
「えっ」
 井が割と、ちょっと怒った感じでいうので、ヴァイオレットが目を丸くした。
「だって」
 困ったように言う。
「こう……魅力、ありませんか?」
「ありますよ」
「でしたらこう」
「わかってませんね」
 はーっ、と井がため息をついた。
「いいですか……重要なのは! シチュエーションなのです……。
 恥ずかしがるのもよし。自らの肉体をさらすことに抵抗がないのもよし――ですがそこに、熱意がない」
「熱意……!?」
 ヴァイオレットが、心底困ったような顔をした。
「ええ、そうです! 自らの体を使って篭絡するシチュ――いいですよ。ですがヴァイオレットさんは、ただ脱いだだけ。ただ脱いだだけです!
 自分の体に自信があるのは結構ですが、それは慢心とも言います!
 いいですか! あるでしょう!? もっとこう、男を惑わせるしぐさ! 危険でありながら、どうしても手を伸ばさなければならないファム・ファタル的な魅力……そういうものを出そうと努力はしているのですか!?」
「え、いや、その」
 ヴァイオレットが目をぐるぐるした。
「してないです……」
「でしょう!? 例えば、チラリズム……意図的に体を隠し、そのヴェールをこちらから脱がしたいと思わせるような、そんな仕草! 破滅を覚悟しながら、手を伸ばさずにはいられない、明かさずにはいられない秘密! そういったものがない! 貴女のはですねぇ、子供が服を脱いだのと同じですよ! 大人の色気ではないのです!」
「え、ええ……?」
 心底困った様子のヴァイオレット。「だ、だって」と口ごもる。
「……し、知り……ませんもん……そんなの……」
 顔を真っ赤にし、目に涙を浮かべ――顔を覆うしかできない、ヴァイオレット。井は言った。
「そうです。それだよ、ヴァイオレットさん」
「え?」
「そういうのが、駆け引きなんです。雰囲気なんです。精進してください。いつか――もっとあなたは、魅力的になれますよ――」
 そのまま光の中に昇天していった。
 あとには訳の分からないという表情をしたヴァイオレットだけが残った――。

●決戦!!
「ふふ、どうやらすべての宮を突破したようですね! しかしこの新年あけましておめでとう井を倒せるとは思わグワアアアアア!!」
 出てきた井をぼこぼこにしました。
 今年もよろしくお願いします。

成否

成功

MVP

ヴァイオレット・ホロウウォーカー(p3p007470)
咲き誇る菫、友に抱かれ

状態異常

ヴァイオレット・ホロウウォーカー(p3p007470)[重傷]
咲き誇る菫、友に抱かれ

あとがき

 本年も性癖をよろしくお願いします。

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