シナリオ詳細
井さんとおっぱいがでかくなる迷宮
オープニング
●ほぼタイトル通りの依頼
「おっぱいが大きくなる遺跡がラサにあるらしいんですワァ……」
と、それは言う。
井みたいな体。井みたいな感じ。そう、彼は井(p3n000292)。紳士である。
ここはラサのローレット支部。そんなこんなで集められた皆さんは、井から「良いお話がありますぜ……」という事で集められたわけなのだが、勿論井が真っ当な依頼などを張り出すわけがない。
必然、こういう方向性となる――!
「ちなみに」
と、あなたの仲間のイレギュラーズが尋ねる。
「男が参加したらどうなるの?」
「胸板が厚くなるんですワァ……雄っぱいって奴ですね!」
ぎゅるんぎゅるんと回転する井。井は紳士なので、雄っぱいの胸板も大歓迎である。
「でも、どうせあれなんでしょ?」
仲間の一人が言う。
「ろくでもないオチになるにきまってるんだわ。おっぱいが大きくなる代わりに人間性を失うとか」
「そんなことはないはずです!」
ぎゅるん、と井が回転した。
「こう……然るルートからの情報提供です! 絶対に胸が大きくなります!」
嘘だな、と皆は思った。あなたも多分そう思った。
井が嘘をついているか否か、ではない。そんなことが分かるのは、天義のレオパルぐらいだろう。
何も問題なく終わる、という点が嘘だな、と思ったのだ。『井が嘘をついている』のではなくて、そのしかるべき情報の時点で何らかのフェイクが誤りが含まれているというわけだ。
「でも、ワンチャン、かけたくないですか?」
と、井が言う。
「おっぱい……雄っぱい……でかくしてみたくならないですか……?」
そういう。
ふぅ~、と仲間達は息を吐いた。
正直したい。
してみたい。
気にならないと言えばうそになる。
たとえば、あなたが男か女かはさておいたところで、こんな怪しい依頼書を覗いた時点で、なにがしかの興味があることは確実だろう。
となれば……井の言葉は、まさに悪魔のささやきにも似ていた。
「で、詳しく聞くけど?」
「はい。さっきも言ったように、ラサにおっぱい迷宮があります」
「名前ェ!」
思わずつっこむイレギュラーズに、井はぎゅるぎゅる回転してみせた。
「まぁ、名前は仮称です。とにかくその遺跡の奥に、飲むと一分だけおっぱいが大きくなるという秘薬が!」
「あるんですか?」
「らしいのです」
と、井は言う。なるほどねぇ、と嘆息する仲間達。
「もちろん、流通にのせる程は存在しないでしょう。この秘薬は、遺跡の最奥に存在する霊泉から、長い年月をかけてしみだしてようやくできるもの……というわけで、この情報は早い者勝ちなのです」
井の言葉に、あなたは頷いた。なんともあやふやで胡散臭い話だが……まぁ、依頼料はもらえるし。ワンチャン、一分でも夢見られれば。
「というわけで、行ってみましょう!!!」
回転する井の言葉に、あなたは頷いた。まぁ、やって損はあるまい……。
「あ、ローレットの人達だ!」
と、声が上がる。
おっぱい遺跡の入り口。そこには、ちょうど八名の女子たちがいた。全員貧乳であった。
「えーと、皆さんは……?」
「はい! 私たちは『貧乳女子同盟』と申します!」
と、元気よく少女――ハナ、と名乗った黒髪短髪の女の子だ――が答えた。その胸は貧乳であった。
貧乳女子同盟――貧乳女子による貧乳女子のための同盟である。
「ここにおっぱいを大きくする秘薬があると聞いて飛んできました!」
「むう! すでに情報が漏れていましたか! これでは、おっぱいを大きくしたイレギュラーズの皆さんの胸にうずもれるという僕の計画が!!」
井がぎゅるんぎゅるん回転し出したので、とりあえずあなたたちは井をぼこぼこにした後ロープで縛り上げて転がした。
「なるほど、皆さんもおっぱいを……!」
と、ハナが言う。事情を話してみれば、要するに目的は一緒。
「では、ここは競争という事になりますね……!」
むむむ、とハナが言った。なるほど、おっぱいの秘薬が少数しか取れないならば、ここからは争奪戦になるわけだ。
「いくらローレットの皆さんと言え、私たちは負けません!」
びしっ、とハナが言うと、長身のお姉さん――ククリ、という名前らしい――が頷く。
「あたし達にも、ひけない理由があるのです……」
「一度は言ってみたい、胸が重くて肩がこるわ、というセリフ……!」
メガネの少女、ノノネが言う。どうやら貧乳女子たちは本気のようである。
「おっぱいへの執念は、女の子だって重いのです!」
びし、とハナがそういうのへ、女子たちは頷いた。どうもそういう事らしい。
「ではでは、お先に失礼します~!」
と、貧乳女子同盟の皆さんが先に進んでいく。先を越される形だが、まぁ、此方も本職である。少しのハンデという事でいいだろう。
あなた達は嘆息すると、彼女たちの後をおって、迷宮に足を踏み入れた――。
- 井さんとおっぱいがでかくなる迷宮完了
- GM名洗井落雲
- 種別通常
- 難易度NORMAL
- 冒険終了日時2022年12月31日 22時05分
- 参加人数8/8人
- 相談7日
- 参加費100RC
参加者 : 8 人
冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。
参加者一覧(8人)
リプレイ
●ここはおっぱいがでかくなる迷宮です。
というわけで、おっぱいがでかくなる秘薬の隠された迷宮に足を踏み入れた――
『黒鎖の傭兵』マカライト・ヴェンデッタ・カロメロス(p3p002007)
『月夜の蒼』ルーキス・グリムゲルデ(p3p002535)
『雨宿りのこげねこメイド』クーア・M・サキュバス(p3p003529)
『紫閃一刃』紫電・弍式・アレンツァー(p3p005453)
『フロイライン・ファウスト』エッダ・フロールリジ(p3p006270)
『暗殺流儀』チェレンチィ(p3p008318)
『ぬくもり』ボディ・ダクレ(p3p008384)
『大艦巨砲なピーターパン』メイ・ノファーマ(p3p009486)
達!!!!!
貧乳女子同盟との戦いを制し、おっぱいを大きくすることができるのだろうか!!!!!
「いや」
マカライトが虚空を見上げる。
「いや……」
二の句が継げない。果たして自分は何をしているのか。何をしているのか。まるで分らない。いや、この依頼を受けると宣言したのは自分だった。では、なぜそんな宣言をしたのだろう。何か知的好奇心があったのは確かな気がする。痴的かしらん? いやいや、なんにしても、自分でこの運命を選んだのは確かなのだ。というわけで、マカライトが悪い。
「……いや……」
何かを言葉にしようとする。でも二の句が継げない。
「それいったら、ボクなんかは依頼の斡旋(すいせん)を受けたらここにいたんですけど?????」
チェレンチィがなんかマカライトの言いたいことを察してそういった。それいったら、といったが、マカライトはまだ何も言っていない。
「遺跡の攻略と聞いていたから安心したら。なんですかあの……貧乳女子って。おっぱいの大きくなる秘薬って。どうなってるんですか?」
どうなってるんだろうなぁ。まるで分らない。
「ふふふ! チェレンチィさんもおっぱいが大きくなったらもっと魅力ですよグワーーーッ!!!」
足元で縛り上げられていた井さんがなんか言ったので、チェレンチィは無言で踏みつけた。
「でも、混沌だとたまにあるよねぇ、こういう依頼?」
ルーキスが、結構楽しそうにそういった。
「自分が呼ばれるとは思わなかったけどね! それに、秘薬、なんて気になるじゃない?」
好奇心たっぷりにルーキスが言う。結構楽しそうである。まぁ、これは楽しい依頼なのだ。瞳に炎を燃やしておっぱいを大きく使用しているのは、貧乳女子同盟くらいしかいないだろ
「おっしゃああああああああああああ!」
がっ、とガッツポーズをとるエッダ。
「乳が欲しくて何が悪い!!
どれくらい欲しいかというとそうでありますね。
高級な酒と今回の薬を並べたらちょっと迷うくらいには。
なんだかあぶない予感もするがそこはそれ。
巨乳の女神の乳は後ろには付いてないのであります!
チャンスは掴め!!
迷宮なんて知るか!!
絶対!!!! 乳を!!!! でかくする!!!! 説明ッ!!!!!」
何を説明するのかはわからないが、エッダにとっては乳は勝利の象徴であった。乳とは乳である。乳とはすなわち乳であるのだから、でかいに越したことはない。
「クーア=サキュバス、遊びに来たのです。
……元から胸が大きい夢魔がここにいて悪いことでも?」
にっこりと笑うクーア。なんとなく誇らしげである。誇らしげであったので、エッダが「がうるぐるるるるる」と吠えた。
「やんのか!? やんのかキャット!!!」
ふしゃー! と威嚇する猫みたいなポーズをとったエッダに、クーアが肩をすくめた。
「まぁ、おっぱいを大きくしたい、という気持ちはわかります。色々と使えますからね。色々と」
にひひ、と笑うクーア。
「それ以上でかくなってどうするのでありますか!? 爆発でもするのでありますか!?」
「いや、さすがに爆発はしないと思いますが」
ボディ(屍兵のすがた)がそういう。
「……いや? 爆発……? そうですね、こう、胸筋とか筋肉とかをぶわぁ、と膨らませて、上半身の服を破る……往年のコミックのような(服が)爆発シーンが再現できるかもしれないと思うと、面白いですね」
「こっちは本気でありますよ?」
エッダは本気だった。
「そ、そうか……まぁ、胸が大きく……という気持ちはわかる。けど、自分が、というより親友や恋人のおっぱいが大きくなった方がテンション上がるなぁ」
紫電がそういうのへ、
「僕は皆さんのおっぱいが大きくなるとテンションが上がりますグワーーーッ!!!」
足元で井さんがなんか言っていたので紫電が無言で踏みつけた。
「とにかく、先に進もうか。あの貧乳女子同盟って連中から妨害を受ける可能性もあるからな」
紫電の言葉通りだろう。貧乳女子同盟のテンションは、かなり飢えた狼のごとくであった。たとえはよくわからないが、つまり本気ということだろう。
「うーん、確かに、皆目がギラギラしてたというか……本気だったよねぇ」
メイがうんうんとうなづいた。
「おっぱい、かぁ……身近にその辺が自由自在な人がいるけど、なんだかはかない夢だなぁ、って思っちゃうよ」
メイが少しだけ苦笑した。一分間だけ、胸が大きくなるという、これは夢なのかもしれない。年末の夢。そういうやつ。はかないものであった。
「はかない夢で終わらせない! 夢を手につかむでありますよ!!」
エッダは本気だった。
「では行くでありますよ皆様! 突撃であります!!」
エッダは本気だった。とにかくエッダを先頭に、一行は迷宮の中へと足を踏み入れた。ひもで縛られた井さんをずるずる引きずりながらである。
●迷宮の罠!
「というわけで! 自分が斥候を務めるであります!」
情熱は熱く、されど頭は冷静に。エッダを先頭に、一行は進んでいった。
「ふむ、なんというか。よくある遺跡といった感じだな」
マカライトがあたりを見回しながらそう言う。石造りの構築物と、砂。ラサでよくみられる地下遺跡といったところだろうか。
「遺跡自体も、極端に複雑というわけではなさそうですね」
チェレンチィがそういう。
「危険度でいえば、さほど、といったところでしょうか。もちろん、罠や魔物の類の気配は見受けられますが……」
「オーソドックスなダンジョンアタックになりそうですね」
ボディが踏む、とうなづく。そのまましばし進んでみたが、極端な――例えば、命を奪うほどの――罠などは見受けられなかった。せいぜい、びっくりするようなものや、時間を多くとられるようなものばかりだ。例えば、ルーキスの頭の上にたらいが落ちてきたことがある。ルーキスは痛みをこらえつつ、けらけらと笑っていた。
「くくく、なんとも粗雑でかわいらしい罠じゃあないか。痛いには痛いけどね?」
ワタリガラスのソラスが心配げに、くぁ、と鳴くのへ、ルーキスは笑う。
「ああ、大丈夫だよ、ソラス。キミのせいとかじゃあない。
それにしたって……ふふふ、たらいはないだろう!」
あはは、とルーキスが笑う。メイがむむ、とうなって見せた。
「なんだか全般的に、気が抜ける感じだよね」
そういう。前述したとおりに、命を奪うようなそれは見受けられない。そういった本気の迷宮に比べてみれば、随分とかわいらしいものだ。
「なんか、そうなると、秘薬があるっていう情報も怪しいっていうか……ちゃんと守れるの? これ」
「まぁ、いうておっぱいが大きくなるだけですからね」
井さんが言う。
「無害なものです」
「世界観設定とかをぶち壊しそうだが……まぁ、それも一分だけの話か」
紫電があきれた声で言った。
「順調っていえば、順調だよね」
メイが言う。口元に運ぶのは、ボディが用意していた塩むすびである。
「今のところ、妨害らしい妨害もないのかな……?」
「そう、妨害だ。そういえば、貧乳女子同盟ってやつらはどうしたんだろうな?」
そう、紫電が声を上げた刹那――。
「ふふふ、私たちはここにいます!」
と、遺跡の奥から声がかかる。見てみれば、そこには貧乳女子同盟のハナがいた。
「む。もしや妨害ですか。
いやいや、しかしたかが1分間のまやかしの為になんでこんな苦労をしてるんでしょうね。
あの人たちも、元から胸が大きい私も、人間自然体が一番なのですよ!」
と、無駄に大声を上げて見せるクーア。エッダがきしゃー、とやんのかキャット的なポーズをしながら声を上げていたがさておき。
「あー! それおっぱいがある人の余裕とか傲慢ですよ! ゆるせない!
おっぱいがでっかいって言ったやつがおっぱいがでっかいんだーーっ!!」
だんだんっ、と地団太を踏むハナ、その後ろでククリとノノネが声を上げる。
「それじゃただおっぱいだけじゃない!」
「それも違うって! 今はやばいんだから!」
「確かにそうです!! ええ、と皆さん! この先に、魔物がたまっている場所を見つけまして!」
ハナがふふふ、と笑って見せた。
「……見つかって、全部連れてきてしまいました! ごめんなさい! 処理をお願いします~~~~!!」
だばばば、と走り寄ってくる貧乳女子同盟達! その後ろから、ゾンビとかスケルトンとか、低級の魔物たちが駆けよってくる!
「まったく、考えなしに動くからですよ!」
チェレンチィがしかりつつ、構えた。襲い掛かってきたスケルトンの頸椎を、コンバットナイフで断ち切ってやる。糸が切れたみたいに、スケルトンが崩れ落ちた。
「大変だからって、こっちに魔物を押し付けることもないでしょう!?」
「そ、そんなこと言って! こっちにも罠を押し付けたりしてたじゃないですか!」
「ふふ、そうだったかなぁ?」
ルーキスがほほ笑み、魔力剣でゾンビを切り裂いた。強烈な魔力が、チリ一つ残さずゾンビを焼き、消滅させる。
「……もしかして、このゾンビも、おっぱいを求めて散った悲しい成れの果てなのかな?」
「いや、これは純粋な魔法生物だろう」
ルーキスの言葉に、マカライトがうなづく。
「というか、こんなところで死んだ悲しい人がいるってのも、本当に悲しくなるから信じたくない」
「そうですね! そういう悲しい話はないシナリオです!!」
井さんが足元でなんか言ってたが、邪魔だったのでクーアがつい踏んだ。
「ああ、失礼。ですが、数が多いですね。ほら、貧乳の皆さんも、手伝ってください」
クーアがそういうのへ、貧乳の皆さんがワーワー言いながら応戦する。貧乳の皆さんでも十分に相手できるような相手達だった。貧乳でも戦えるのだ。
「実力に貧乳とかそうじゃないとか関係ないでありましょうが!!!」
地の文にキレつつ、エッダがスケルトンをぶんなぐってばらばらにする。乳を求める乙女の足を止めるには、スケルトンたちの実力は十分とは言えない。
「よいしょっ、と!」
メイがビーチパラソルを構えると、その先端からレーザーが射出された。激しい光線がアンデッドどもをまとめて薙ぎ払う!
「悲しいのが相手じゃないなら、まぁ、気にしないでサクッとやれるかな! ラッキーなことに、あんまり強くないからね!」
メイの言う通り、相手の実力はイレギュラーズたちのそれに遠く及ばない。全く危なげなく、次々と魔物たちを処理していく。まぁ、おっぱいシナリオだから、本格的な戦闘とかあってもネ!
「うおおお! 邪魔であります! おっぱいの! 夢を! 妨げるな!!!」
エッダが雄たけびとともに次々と敵をなぎ倒すのを見て、ボディは嘆息した。
「……これが夢を目前とした乙女というものなのでしょうか。私にはわかりません」
「まぁ、ボディさんはどっちの姿でもおっぱいが大きいですからね。でも、そんなボディさんが好」
井さんが足元でなんか言っていたので、ボディはとりあえず踏みつぶした。
●そしておっぱいとおっぱいの間を
さて、なんやかんやあって一同はついに最奥にたどり着いた。ちなみに、貧乳女子同盟の皆さんはイレギュラーズたちにはかなわなかった、という形になる。
「うう、ローレットの皆さんとニアミスしてしまったのが運の尽きでしたね……」
ハナがそういうのへ、少しだけ気の毒そうに、マカライトが言う。
「まぁ、依頼じゃなかったら譲ってもよかったが……依頼だし……」
「ア? 依頼じゃなくても譲らないが?????」
「……エッダが怖いから、今回はあきらめてくれ」
きしゃー、とやんのかキャットするエッダを見やりつつ、マカライトは嘆息する。
さておき、最奥である。そこにはゆっくりと洞窟の壁から、液体がしみだしているのが見えた。そのしずくの落ちる先に、誰が置いたのだろうか、盃のようなものが置かれていて、しずくは底にたまっている。今は、しずくは満杯だった。
「これで、ちょうど八人分ですね~」
井さんがひょこひょこ歩いて、盃から小瓶にしずくを分けていく。そうなると、盃はあっという間に空っぽになってしまった。壁から液体がしみだすのは、量も速度もまさに微小といえた。この盃に一人分をためるのですら、またしばらくの時間が必要になるのだろう。
「というわけで、飲んでください!」
「そうだな」
マカライトが、小瓶を受け取った。
「まずお前が飲むといい」
「ゴボボボーーーッ!!!」
そのまま井の真ん中あたりに小瓶を突っ込んだ。ごくん、と井さんがそれを飲み干すと、間髪入れず、井の真ん中あたりが、ぼこっ、と膨らんだ。
「僕のおっぱいが……!」
「そこおっぱいなんだ……」
マカライトが嘆息する。
「なるほど、これは毒ではないのでありますね!!!! じゃあ飲みます!!!」
エッダが間髪入れず、一気にしずくをあおった! するとどうだろう! まずは胸が苦しく、痛くなった……それは内面からくるものではない。締め付けられるようなそれは、服と胸のサイズが合ってないからだ!
「男どもはあっちむけであります!
……なるほど。ほう……これが……巨乳の世界……。
へそが見えないであります!
……重いでありますね、物理的に。
あとなんか、重心が変わって動きにくい。
まあまあ、そんなことは瑣末であります。
自分は社会的な力を得たのであります……!」
がっ、とガッツポーズをするエッダ。それもあと一分の夢なんだけどな。
「しかし、まぁ、なんというか」
チェレンチィが苦笑する。
「ボクはいらないよ。せっかくだから、貧乳女子の方に――」
「おっぱいのおっきいチェレンチィさんが見たいなーーッ!!(あーーっ! 井の左上あたりが滑ったー!!!)」
井がぐるぐると回転しながら、チェレンチィにタックル! その勢いで、チェレンチィはしずくを飲み干してしまう!
「……! む、胸が苦しくて……! さ、さらしが……っ!
~~~~~~~っ!!!」
顔を真っ赤にして、壁の方を向いてしまうチェレンチィ。耐え切れずはだけたさらしの隙間から、豊満になったバストがあらわになる!
「よし! 紫電さんも飲め!!!」
井がさらに回転しつつ、紫電に突撃! 虚を突かれた紫電もまた、しずくを口にしてしまう!!
「こ、この……っ! こんなところで使いたくなかったのに! 二人きりの時のプレイで使おうと思ってたのに!
畜生!!! ファッキンアラ井グマァァァァァ!!!!」
顔を真っ赤にし、胸を抑えながら井を追い掛け回す紫電。えっ、二人っきりの時に!?
「あはは、これはなかなか面白いねぇ♪」
ルーキスはぴょんぴょんと飛び跳ねてみる。ふよふよとおっぱいが揺れた。
「これ、成分調整して量産できたりしないかなぁ? そうしたら、ハナ君たちにも配れるからねぇ」
「そうだといいのですが……!」
希望に満ちた表情で、ハナがルーキスにすがる。さておき。
「なるほど……これは……ふっ」
みちみちと雄っぱいがなく。ふっ、と力を籠めると、雄っぱいがボディのシャツを破り去った。
「……ちょっと楽しいですねこれ。こっちの姿では……。
……おお。
……此処まで行くと圧巻です。こうもなるとは」
体を変化させつつ、パシャパシャと自撮りをして見せるボディ。後で友達に見せるのだろう。
「うーん、持ち帰る……という流れではなさそうですね」
クーアはため息などをつきつつ、一気にしずくをあおった。
もともと大きいクーアである。それはもうさらに大きく。豊満を超えた豊満。まるで巨大なボール……いや、風船……いや、何に例えればいいのだこのサイズは……?
「にひひ♪ なるほど、なるほどなのです」
楽しげに笑うクーア。面白い使い道は思いついたのだろう。
「はー、ほんとにおっきくなった。うちのてんちょー、こういう感じなんだ……」
むむ、とメイが声をあげる。それから申し訳なさそうに貧乳女子たちに、
「おっぱいが小さくたって、みんなかわいかったり美人だったりするし、みんなボクよりかしこいからうらやましいなー、っておもうよ。
人間はみんな欠点があるんだよ。
ボク、貧乳女子同盟のみんなと友だちになりたいなー」
にっこりと笑って見せるので、貧乳女子たちが、うう、と涙を流した。
「友達はうれしいです……でもおっぱいも欲しいんです……」
「そっか……でも、また何かあるよ。ここ、混沌だし……」
そう、混沌世界は不思議な世界。どこかにまた、おっぱいが大きくなる何かがあるかもしれない。
そんな希望を抱きつつ……今は一分間のおっぱいを楽しむ、イレギュラーズたちなのでした。
成否
成功
MVP
状態異常
なし
あとがき
ご参加ありがとうございました!!
おっぱいは世界を救うのだ!!!
GMコメント
お世話になっております。洗井落雲です。
おっぱいを大きくしましょう。
●成功条件
貧乳女子同盟より先に、迷宮最奥に到着する。
●情報精度
このシナリオの情報精度はCです。
情報精度は低めで、不測の事態が起きる可能性があります。
●状況
おっぱいが大きくなる迷宮がある。井にそう教えられて集められた皆さん。どうも、ラサにそういう遺跡があるそうです。
そこでは、飲むと一分だけ、おっぱいが大きくなるという秘薬があります。ですが、生産力が低いので、おそらく今ここにいる八名にしかいきわたらないでしょう。
そこまでなら問題がないのですが、同じ遺跡に貧乳女子同盟と名乗る女性たちがバッティング。期せずして、同じ飛躍を狙う争奪戦となってしまうのです……!
皆さんは遺跡を探索し、貧乳女子同盟の皆さんより先に遺跡の最奥部に向かいましょう!
遺跡は以下のような特徴を持っています――。
基本的には石造りの迷宮。迷路のように入り組んでいる。偵察やマッピングなどは必須だろう。
敵は基本的に、弱い魔物しか出ない。簡単に蹴散らせるが、時間はとられてしまう。避けるのもいいかもしれない。
罠は多数存在する。短距離転移してしまうものや、バナナの皮など。命を失うほどのものはないが、ちょっとした怪我や時間のロスは覚悟した方がいい。
遺跡は基本的に暗い。明かりを用意しておくと良いだろう。また、長丁場でもあるので、休憩の際の工夫があると、高効率で行動できるかもしれない。
貧乳女子同盟の皆さんからの妨害もあり得る。トラップを発動させられたり、モンスターを押し付けられたり。逆に相手を罠にはめることもできる。警戒しつつ、自信のあるかたは反撃を狙ってみてもいいかも。
頑張って遺跡を効率よく突破しつつ、余ったプレイング欄にはおっぱいが大きくなったときのリアクションとか書いてください。
以上となります。
それでは、皆様のご参加とプレイングを、お待ちしております。
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