シナリオ詳細
<総軍鏖殺>小芝居しないと進めないダンジョン~サスペンス編~
オープニング
●小芝居しないと進めないダンジョン
そこは幻想で最近発見されたダンジョンの系譜。
世界各地にあるソレは今回もまた、鉄帝で発見されていた。
奥には素晴らしい宝があるとされながらも、誰もクリアできないでいた。
その理由は、そのダンジョンのギミックにあった。
……が、今回もまた別の理由でクリアされていなかった。
「……空に浮かぶ浮遊島、かあ」
「なんかイレギュラーズの連中は空飛ぶトカゲみたいなのに乗っていくらしいっすよ」
今まで「小芝居しないと進めないダンジョン」に挑戦してきた2人組。
しかしどんな根性でも空にはいけない。
「おい、ジョン。お前空飛ぶ何かの伝手あったりしねえか?」
「(前回も言ったけど)無いっす。つーかそんな伝手あったらもっとマシなことに使いますよ」
「だよなあ……つーかあの浮遊島に2個もそんなのあるってどうなんだ?」
「俺はこのダンジョンがこんだけあるほうが『どうなんだ』って感じっすけど」
「だよな」
なら何故ここまで来たという話なのだが、さておいて。
2人の男達は顔を見合わせると、溜息をついて身を翻す
「……帰るか」
「ええ。(毎回言ってるけど)もっとマトモなダンジョン探しましょう」
「つーか、このパターン何度目だ?」
「なんでそんなのばっかり見つけるんです?」
「俺が聞きてえよ」
●BGM:おどろおどろしい音楽
サスペンス、というジャンルをご存じだろうか。
古来より楽しまれているジャンルの1つであり、鉄帝や幻想での読み物やお芝居でも存在する。
しかしかの再現性東京に関わる者であれば「サスペンス」というものをより深く理解しているだろう。
つまりは、こうだ。
何か如何ともしがたい事情が存在し、事件を引き起こす。結果として犯人が断崖絶壁から身を投げる。
大体基本的かつ伝統的な流れはこうである。異論は認めない。
「と、そんなわけでサスペンスです。アーカーシュ東尋坊ですね」
「それはいいんだけど」
「どうされました?」
『銀弾』新田 寛治(p3p005073)が首をかしげるが、『キールで乾杯』アーリア・スピリッツ( p3p004400)は左右に何とも言えない視線を向ける。
こういうときの寛治は2人に増えたり3人に(人員を雇うことで)増えたりしているが、今日の寛治はなんかちょっと違う感じの寛治がアーリアを挟んでいる。
そんな寛治になんと言うべきか考え……アーリアはこう口にする。
「……今日のテーマはぁ?」
「トリックですね。此処から2人の違いなどを探偵が見抜き真犯人を追い詰めます」
「その犯人役って」
一糸乱れぬ動きでアーリアを指差す寛治Aと寛治Bを見て、どっちの指を酒瓶で殴れば本物にダメージがいくか真面目に考え始めるアーリアだが、ひとまず両者の眼鏡を奪って空いているグラスにシュートする。
「はい。というわけでシリアスからギャグへの身体ならしも済んだところで本題ですね」
寛治が手を叩くと、床がせり上がって『旅するグルメ辞典』チーサ・ナコック(p3n000201)が出てくる。
すっげえ嫌そうな顔だが、なんと言われて説得されたかは不明だ。
「えー……そんなわけでダンジョンです。あとアーカーシュです」
チーサはそう言うとダンジョンの資料を取り出した。
正式名称は不明。
愛称は「小芝居しないと進めないダンジョン~サスペンス編~」だ。
なんなんだろうか、このダンジョンは。
なんでアーカーシュにまでコレがあるんだろうか。2個めだけど。
しかもサスペンスである。アーカーシュでサスペンスは東尋坊すぎる。
あまりにも謎だ。謎過ぎる。
ちなみにこのダンジョンの情報を掴んできたのは寛治だ。そう、また寛治である。寛治なのだ。
「ルールは簡単で、部屋に入った後に「サスペンス」をテーマにした小芝居をする。2人1組でも3人1組でもいいらしいです」
必要なのは芝居にかける「熱」……つまり演技だ。
それを部屋の古代機械が判定し、クリアすれば次に進めるという仕組みだ。
「必要な芝居数は不明ですが……ま、前回までを考えるに芝居の熱量次第だと思うです」
芝居自体も難しいものではなく、本当に小芝居で良いらしい。
サスペンスをテーマにしてさえいればシリアスでも恋愛でもヒャッハーでもなんでもいい。
というか本当に古代文明は何なのだろうか、こんなダンジョンが幾つも存在する辺りヤバげではある。
そして、奥に進めば進むほど熱量の高い演技が必要になってくるだろう。
恥ずかしがらずにそういう事を出来る度胸が大切ということだ。
失敗したらダンジョンの外に射出されるが、再挑戦は可能だ。
また熱量が足り無さそうだな……と思うなら演技の追加なども可能だ。
これぞサスペンスと一撃で分かるような、そういうのである。
……なんだろう、幾らでもありそうな気もする。
無論、それは最後の手段ではあるだろうが……そういう手もあるということだ。
「今回の『宝』ですが……当時の最新のお掃除用ゴーレムらしいです。今じゃ遺物ですけどね」
とはいえ、手に入れれば役に立つこともあるかもしれない。
充分にやってみる価値はあるだろう……!
- <総軍鏖殺>小芝居しないと進めないダンジョン~サスペンス編~完了
- GM名天野ハザマ
- 種別通常
- 難易度NORMAL
- 冒険終了日時2022年12月09日 22時05分
- 参加人数8/8人
- 相談7日
- 参加費100RC
参加者 : 8 人
冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。
参加者一覧(8人)
リプレイ
●アーカーシュサスペンス劇場(前編)
【アーカーシュサスペンス劇場】と書かれた看板が掲げられ、音楽が響く。
テーテーテーテーテーテー♪ って感じである。実在の音楽とは関係ないオリジナル曲だ。
「5年前のあの日、とある犯罪をスケさん……『陽気な骸骨兵』ヴェルミリオ=スケルトン=ファロ(p3p010147)に目撃された『ファンドマネージャ』新田 寛治(p3p005073)と『燻る微熱』小金井・正純(p3p008000)は、スケさんを殺害して山奥に埋めた。
調査の手が及ぶ事も無く、それぞれ日常を暮らしていた二人の元に届いたのは、差出人不明の招待状。
それは二人がスケさんを埋めた山のペンションへの招待だった。
ペンションに集められた当時の関係者や学者や記者。
語られるは知られざる伝承……どう考えても正純ちゃんが完全にその手のプロだし白骨死体が居る時点で大成功では?
だめ? もう視聴者として強めの酒を飲んで――ってチーサちゃん首根っこ引っ張らないでよぉ!! やるからぁ!
えーと。そして彼らは動く骸骨を目撃し驚愕するが、新田と正純は別の意味で恐怖していた。
「あれは、5年前に殺したはずのスケさん……!?」
ここで幕が閉じ、2人がハケてヴェルミリオが出てくる。雷鳴と雨、暗い山の中。
そう、それは埋められた兄(頭蓋骨)を掘り起こし戦慄く弟(胴体)の姿だったのだ……。いいんですかこれ、このまま進めて。
え? いい? 進めるですよ。責任取らないですよ?
「いつも一緒にいて、二人で一人だったのに……っ!! 自慢の胸骨を喪い、骨密度もこんなにスカスカになってしまって……仇は必ず討ちますぞ! レッツ、ドッキング!」
ガラガラと音をたてて落ちる稲妻が照らすのは、完全体になったヴェルミリオの姿。そう、それこそは復讐者の姿であった……!
そう、これがこの事件の……全ての始まりだったのだ。
「私はスティア! 別荘で働いている使用人だよ。両親が抱えた借金のせいで日々こき使われる生活。最近は意地悪なアーリア夫人が戻ってきたからいびられる生活もプラスされちゃった……えんえん、悲しいよぉ」
『蒼輝聖光』スティア・エイル・ヴァークライト(p3p001034)が泣いていると、すうっと『キールで乾杯』アーリア・スピリッツ(p3p004400)が舞台袖から出てくる。
「私はこの絶海の孤島、アーカーシュ島の別荘地の地主の血縁のお嬢。どういうことなの、死んだはずのお爺様からの招待状が来たなんて! そしてそこに書かれた「お前の罪を知っている」――まさか私があの二人をかばって全てを隠蔽したことがバレるなんてありえないわ! ええ、血だらけの灰皿もあの眼鏡のことも黙っておくわ」
スポットライトがスティアに当たり、アーリアがびしばしとクジャクの羽(痛くない)でスティアをしばく。
「どういうことなのスティア、貴女が全てを企んだ黒幕なのでしょう?」
そう、屋敷のメイドであるスティアの脇腹をつねったり小指を踏んだりコロッケを食べられるたわしにしたりと、アーリアはスティアに鬱憤をぶつけるかのようにいびっていた。しかし、その表情には何処となく焦りが見えるような……?
だが、そんな事情はスティアの知ったことではない。
「そんな私が心を許すのはペットのサメちゃん。アーカーシュ東尋坊周辺が生息域らしく、餌(ご飯の残り)をあげていたら懐いてくれたんだよ。ここに住んでる人達はなぜかご飯をいっぱい残すからねー! ちょっとスペシャルしてるだけなのにおかしいね。たまにお腹が空き過ぎて他の人を襲うのはご愛嬌って感じ? 食べられることはないはずだしね! たぶん、きっと、めいびー」
なんか別の事件が発生していそうだが、さておこう。
「そんなこんなで皆様をお出迎え。中には骨の人もいるから不思議な目で見ちゃうよ。都会の人ってスリムなんだね……あ、今日はお客様がいっぱいだし、晩御飯は腕によりをかけたらいいのかな? 頑張っちゃうね! ってことでスペシャ……! って駄目? そっか……しゅん」
ツッコミどころ満載のこの事件、こうして参加者が揃い始めたのである。
●アーカーシュサスペンス劇場(後編)
背景が切り替わり、『導きの戦乙女』ブレンダ・スカーレット・アレクサンデル(p3p008017)にスポットライトが当たる。
「今回の私は5年前のとある犯罪を調べているフリーの記者。私の勘が言っている。一人の男性が遺体で発見されたこの事件にはなにかもっと大きな事件が隠されているはず! アーカーシュ東尋坊周辺は最近話題の別荘地でもあるし小旅行ついでに取材といこう」
そう、あの犯罪……それを追ってブレンダは此処までやってきたのだ。
しかし、此処に集まった面々のなんと濃いことか。
「とはいえまずはせっかく来たのだし温泉にでも……って骨!? え、あ、そういう方なのですね……気を取り直して温泉にでも。おや、先客がいるみたいだし挨拶をしておこう。何か知っているかもしれないしな」
そうして話しかけた寛治と正純の反応は……あまりよろしくない。
「皆さんはどういうご関係で? あ、私はフリーの記者でしてちょっとこの辺りを取材に」
答えずにスッと何処かに行ってしまった2人をブレンダは訝しげに眺める。
「ん? なんだから芳しくない反応だが……まぁそういうこともあるだろう」
……はて。今『ねこのうつわ』玄野 壱和(p3p010806)が通り過ぎた気もするが……気のせい、だろうか?
と、ここで舞台の明かりが消え、壱和にスポットライトが当たる。
「さてさて。オレはとある研究者が調べている伝承に類似する存在。事件など無かったかのように自由気ままに動いてる無口な不思議っ子。その正体は猫に連れられて昔に消えた子供、この地における騒ぎに対し猫の意思を代弁する猫の代行者……んまぁ、立ち位置的には第三者の視点と狂言回しってとこかネェ。鮫の祟リ? え、なにそれ知らないんだけド。まあ、そんなわけでご照覧あれー……ってね」
壱和のスポットライトが消え、登場したのは『業壊掌』イグナート・エゴロヴィチ・レスキン(p3p002377)だ。
「オレは大学で民俗学の研究をしているイグナートだよ。この地方に伝わる伝承について調べているんだ」
そう、イグナートはこの地に伝わる猫神伝承を調べるためにやって来た学者なのだ。
メガネもかけているが寛治とはキャラが被っていないので安心だ。
「この地は猫神伝承があるんだ。黒猫の姿だとか、少年の姿をしているとか、勾玉に化けるとか記述がある。えっ!? サメの祟り? そんな話もあるの? 後で詳しく調べたいな……」
「……」
そんなイグナートを壱和が見ていたが……そのまま、スッと消えていく。
「そんなわけで5年前の事件を追うブレンダ、事件を担当するチーサ警部補、不思議な雰囲気の少年イツワと出会って事件のナゾを追うことになっちゃったってわけ。探したいのは歴史のナゾなんだけどなぁ」
イグナートから寛治と正純へとスポットライトが移る。どうやら温泉から出てくる正純を寛治が待ち構えていたようだが……。
「少しお時間よろしいですか?部屋で話しましょう」
そんな怪しげな囁きと共にスポットライトが消え……正純にスポットライトが当たる。
「5年前、私はここで新田さんと一緒に事件のことを隠すためにスケさんをこの山に埋めました。それがなんで今更、招待状なんて……! 全てを忘れてちょっとダメな彼と平和に暮らしてたのに!」
そして再びスポットライトは寛治と正純の2人に。
「どうやら、スケさんが生きていたようですね。おそらく彼は我々を告発するでしょう」
そう、この屋敷に来ていたヴェルミリオは、確実に寛治たちを見ていた……「まさか」と思いながらも、あの顔を見間違えるわけもない。骨だし。
「まあ、私は何とでもなります。警察方面にもコネと貸しはある。ですが、貴女はそうもいかない……犯罪が発覚すれば貴女は終わりだ。しかし、私のコネで貴女を助けることもできます」
「そ、それって……」
「ええ、もちろん条件があります。今夜一晩、私の妻になりなさい」
言いながら正純を押し倒そうとした寛治を……気付けば、正純はクリスタル灰皿で殴り倒していた。
広がっていく血は、もう遅いことをよく示していて。
「に、新田さん……!?」
動かなくなった寛治を見て震えつつ、脳内は自分でも驚くくらいに冷静に。空飛ぶ鮫もそう言っている。なんだこの鮫。スティアのだ。
「あの時と同じように、彼を隠してしまえばいい。おあつらえ向きに、この山には神隠しの伝承がある……!」
ブルーシートとレインコートを駆使していい感じに寛治を隠したあと、やるべきことは温泉に入ってアリバイ作り。
その後、次の日の朝に寛治に呼ばれて部屋を訪れた風を装って悲鳴をあげれば第一発見者の立場を手に入れることになる。
そうして朝……響いた悲鳴に呼ばれるように全員が寛治の部屋へと駆けつけた。
「し、死んでる……黒幕みたいな顔してるのに死んじゃってるよ」
スティアのそんな言葉で、誰もが寛治が死んでいると気付いただろう。
(なぜか集まった兄さんの事件に関わりがありそうな人物達を観察して、“この顔”に驚いた新田殿と小金井殿を復讐相手として手を下そうとしていたのに……なぜか遺体で見つかる新田殿!! いや、犯人は一人。呪いとか祟りとかという話しでしたが、小金井殿に違いないのですぞ! 兄さんだけでなく共犯者にまで手を上げると!? なんと恐ろしい方でしょうか……やはり、その命で償っていただかなくては……)
そう心を決めるヴェルミリオだったが……集まった面々の中から進み出た『旅するグルメ辞典』チーサ・ナコック(p3n000201)を見て考えを変える。
「チーサ警部補です。この事件は私が担当するです。それと……」
そうして呼ばれたのは探偵としても知られるイグナートと、ブレンダ。それを見てヴェルミリオは計画を変えることにした。
そう、罪を自白させる方向にもっていこうとしたのだ。その手にはボイスレコーダー。
「ついに復讐できるよ兄さん」
思わずそう呟いてしまったが……たぶん、聞かれてはいないはずだ。
「ま、仕方ない。イグナート先生の調査を手伝う形で真相を追うとするか。これを記事にすれば売れそうだしな!」
「5年前にも、今回の事件でも殺人事件が起こるとその被害者のソバには猫の姿がある。猫と事件に何か関連が? 偶然なのだろうか?」
そんなイグナートの視界には、やはり壱和が映っている。
「そういえばこの地に伝わる伝承があったような。サメの祟りって言ってご飯を残す人がいたら食べられてしまうって話を聞いた気がする。実際に襲われたって話を聞いたことはあるけど死人まで出るなんて……これはお酒を飲みすぎていっぱい残したのが原因?」
「猫……鮫の祟り……どんな関連性があるのかな」
なんだか視界の隅で壱和が「鮫は知らない」と首を横に振っている気がしたが……さておいて。
「やっぱり冷静に考えて、生きてるはずがない……スケさんの秘密を探りましょう」
その後、1人になった部屋で正純はそう考える。あのスケさんの正体は分からないが……何かあるはずだ。それによっては……!
だが、それは上手くいかない。また1人(寛治が役割兼任)を殺してしまったところで、正純が思い出したのはスティアの話だ。
そう、やるべきは見立て殺人。
「アリバイ作っていい感じに隠して神隠しっぽいことして……。やること、やることが多い……!」
そして3人目の犠牲者(兼任:寛治)が出たところで、ついにアーリアの我慢が効かなくなってしまったのだ。
「これで何人眼鏡が死んだと思ってるの!? 何も信じられないわ、もう私は部屋から出ないわ!」
「あ、待って……」
追うイグナートだったが、また視界に壱和が映り、その足を止めてしまう。
何度も何度も会う壱和。その正体はまだ掴めていないが……。
「神隠しになぞらえて殺すにしてはおかしいネ? だってここが違うヨ?」
壱和の言葉に、イグナートは何か閃くものがあった。
「なんでそんな事知っているのかっテ? ふふっ、猫は見ているかラ」
そして……アーリアは一人部屋に籠って昔の写真を眺めて、お酒を飲みすぎて思い悩んでいっぱい残して……と、そんなことをしていた。
「――えっ窓に 窓にサメ? え? ギャアアアアアアアアアア」
落下していくアーリアの、その悲鳴に全員が集まっていく。それが最後の犠牲者なのだろうか。いや、違う。
スポットライトが正純とヴェルミリオに。何やら死角の多い場所にヴェルミリオが正純を呼び出したようだが……暗転して響く打撃音は、最後の犠牲者の……?
「犯人がわかったのか!? イグナート先生!」
問いかけるブレンダにイグナートは「順番に整理していこう」と靴の音を響かせる。
「この土地では葬儀の際に焚かれるドクトクな匂いのお香があるんだ。猫が吸い寄せられるように集まる匂いのね」
死体のソバに常に猫が居たのはきっと死体の匂いで香が焚かれる場所だと思い込んだからだ。
でも、白骨死体からは猫は逃げて来た。
つまり……あの時の白骨は、死んでいなかった!
「あの後でスケさんを殺害出来る人物は一人しか居ない!」
真犯人を追いかけて向かった先。それは景色が良い断崖絶壁……アーカーシュ東尋坊(小芝居上の地名)。
披露されるイグナートの推理に、正純は観念したような表情になっていく。
「そうです、私が全部やりました。でも、あんな招待状が来なければ! 私だって!」
崖から身を投げた正純を最後に舞台は暗転し……ブレンダが軽く肩をすくめてみせる。
「まさかあの件にそんな事実が隠されていたなんて。なんやかんや事件は解決。私はこの件を記事にしてそこそこのボーナスをゲットしたというわけだ」
流れるエンディングテーマで小芝居は終わり……一斉に開いていく扉の先にあった「掃除用ゴーレムC‐05」を回収すると、正純が「……馴染み過ぎでは?」などと今更なことを言う。
「まあ今回は正純ちゃんとヴェルミリオくんがいた時点で勝利してたわよね! さ、アーカーシュ東尋坊のカニ食べて、皆で打ち上げしましょっか」
アーカーシュ東尋坊。
存在しないはずのその地名をサラリと口にするアーリアに、全員が「えっ」と声をあげる。
なんだか……大道具の窓の外に鮫が見えたような。聞こえた壱和のものではない猫の声は……気のせい、だろうか?
成否
成功
MVP
状態異常
なし
あとがき
「掃除用ゴーレムC‐05」を手に入れました!
●運営による追記
本シナリオの結果により、<六天覇道>独立島アーカーシュの技術力が+10されました!
GMコメント
今回はファンドマネージャからのアフターアクションです。ありがとうございます。
またしてもアーカーシュで小芝居ダンジョンです。
クリアすると「掃除用ゴーレムC‐05」が手に入ります。
お外の掃除も室内の掃除もこなす凄い奴です。アーカーシュの生活も微妙にランクアップ?
さて、小芝居しないと進めないダンジョン~サスペンス編~です。
チームを組んでサスペンス系の小芝居を実施しましょう。
皆さんなりの演技をぶつけてきてください。
当然ですが、サスペンスなら、どんな内容でもいいです。ノリだから。
俺のサスペンスはこれなんだ!っていう勢いが必要です。
プレイング全部を内容と相手で埋めてOKです。
互いにNGシーンを打ち合わせてプレイングを決めると良いと思います。
なお、相手が見つからない悲しい子はチーサを拉致できます。ちゃんと適宜合わせてくれます。
ちなみにですが、無理矢理突破しようとした場合には古代ゴーレムが現れます。
無茶苦茶強いので、無理矢理突破はしない方が無難でしょう。
一応こんな感じです。
・無粋な奴をぶっ飛ばす古代ゴーレム
全長10Mの謎金属製の古代ゴーレム。
ゴーレムパンチと範囲攻撃のゴーレムビームを使います。
もうとんでもない強さです。
それでは、皆様の熱い演技をお待ちしております!
●特殊ドロップ『闘争信望』
当シナリオでは参加者全員にアイテム『闘争信望』がドロップします。
闘争信望は特定の勢力ギルドに所属していると使用でき、該当勢力の『勢力傾向』に影響を与える事が出来ます。
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●情報精度
このシナリオの情報精度はBです。
依頼人の言葉や情報に嘘はありませんが、不明点もあります。
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