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シナリオ詳細

<大乱のヴィルベルヴィント>軍艦ドックの攻防

完了

参加者 : 10 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●不凍港ベデクトにて
 不凍港ベデクト。ベデクト湾に面したその場所は、おおよそ3つの港で構成されている。
 まずは、言わずと知れたベデクト港。小市場に繋がる漁港。そして……鉄帝国軍港である。
 軍艦ドックとも接続された軍港は、このベデクトの海の防御をつかさどる場所と言ってもいい。
 そんな場所に今……明らかに鉄帝国のそれとは異なる船が近づいていた。
 分かる者が見れば、それはノーザンキングスのものだとすぐに分かるだろう。
 ノルダイン特有のその船は、不凍港ベデクトへ向けて進軍しているのが見える。
「進めぇ! 鉄帝のモヤシどもをまとめてぶちのめせ!」
 ノーザンキングスからしてみれば、鉄帝の「上」がすげ変わってイレギュラーズと争っていようと、そんなものは「ああ、そうかい」で済む話でしかない。
 鉄帝がそれで混乱しているというならば、それを機に本懐を遂げるのみ。
 だからこそ、彼等は攻め込もうとしていたし……何も恐れはしない。
 しかし、彼等は知らないだろう。
 同じくベデクトを落とそうとしている勢力、独立島アーカーシュに存在する無数の兵器群を。

●軍艦ドックを攻撃せよ
 『麗帝』ヴェルス・ヴェルク・ヴェンゲルズが敗れ、新皇帝バルナバスが誕生して暫く――
 混迷する鉄帝では六つの派閥が天を競っていた。
 先帝ヴェルスの治世に戻さんとする帝政派。
 南部戦線の英雄ザーバ将軍率いるザーバ派(南部戦線方面軍)。
 我関せずと政治不干渉を貫くラド・バウ独立区。
 ギア・バシリカを中心に民の救済を願う革命派。
 ノーザンキングスに抗する戦力を持つポラリス・ユニオン(北辰連合)。
 空浮かぶアーカーシュに拠点を持つ、独立島アーカーシュ。
 それぞれに異なる事情と目標を持つ勢力は、まずは地盤固めをせんと様々な行動をしていた、が。
 遂に大きく動き出す。混沌有数の極寒環境が訪れる――『冬』に向けて。
 動きは大きく二つ。元々徹底各地の補給網を担っていた『鉄道網』を新皇帝派から奪還せんとする動き。
 そしてもう一つは『凍らぬ港』である不凍港ベデクトの奪還作戦である――。
 帝政派、ザーバ派、ラド・バウ独立区、革命派は鉄道網の奪取に向けて動き。
 ポラリス・ユニオン(北辰連合)、独立島アーカーシュは不凍港に向けて動き出した。
 具体的にはベデクト湾方角より「海の防衛力」を司る場所の1つ、軍艦ドックを墜とす。
 現場にはノーザンキングスの船も向かっているが、こちらには空から向かう為の手段が幾つも存在する。
 そして、頼れるゴーレムたちもだ。
 この戦いで、それらを出し惜しむ理由はない。歯車卿の使者も、居並ぶそれらを見て大きく頷く。
「本作戦ではその性質上、援軍は皆さんが回収してきた兵器群に頼ることになります。それは鉄帝国の軍人にも劣らぬ力となるでしょう」
 使いどころは考えなければならないが、逆にいえば使いどころを間違えなければ軍艦ドックだけではなくノーザンキングスを追い返すことだって可能だろう。
 それだけの戦力を此処で投入する以上、負けは許されない。許されないが……集まった者たちの目には、不安など浮かんではいなかった。

GMコメント

今回の作戦は「サキノソラ号」「小型飛空艇(バイク)バジランテ」などを使用し、南のベデクト湾方面から一気に軍艦ドックへと攻め込みます。
なお、軍艦ドックにの兵器群は全て天衝種(アンチ・ヘイヴン)と化しています。
軍艦ドックに存在する敵兵器群を撃破すれば本依頼は成功となります。

●敵勢力
・ヘイトシップ(大戦艦)×1
鉄帝国の最新鋭の大軍艦に怒りが宿り、動き出した怪物です。
海上では砲撃を行いますが、敵が近づいてくると無理矢理人型に変形し浮遊することで、戦闘パターンが変化します。
人型形態ではその身体を活かした格闘戦や、超高威力の砲撃の雨嵐を繰り出してくるでしょう。
巨大な身体に見合うタフさと攻撃力を誇ります。

・ヘイトシップ(戦艦)×3
鉄帝国の最新鋭の軍艦に怒りが宿り、動き出した怪物です。
海上では砲撃を行いますが、敵が近づいてくると無理矢理人型に変形し浮遊することで、戦闘パターンが変化します。
人型形態ではその身体を活かした格闘戦や、無慈悲な砲撃を繰り出してくるでしょう。
巨大な身体に見合うタフさと攻撃力を誇ります。

・ヘイトクルー(機銃型)×50
周囲に満ちる激しい怒りが、陽炎のようにゆらめく人型をとった怪物です。人類を敵とみなすおそろしい兵士達です。
機銃のような幻影による怒り任せの射撃や掃射で物理中~遠距離攻撃してきます。

・ノルダイン×30
3つのドラゴンシップに分乗してくるノルダインの戦士たちです。
鉄兜に鎖帷子、片手斧を装備しています。到着はかなり遅いでしょう。

●友軍&使用可能兵器群
・サキノソラ号
8人~10人が搭乗可能な小型飛空艇。兵器群を運ぶことも可能です。

・飛行バイク「バジランテ」×人数分
高速で空を飛ぶ飛行バイク。騎乗戦闘を活性化している扱いになります。

・砲兵鎧ランチャーギア ×1
全長5mの人型兵器。乗り込んで動かすタイプです。
各種に備え付けた砲で、たった1体で砲兵隊の如き無慈悲な砲撃を放つことが可能です。
近接武器は格闘のみですが、砲撃の威力は凄まじいです。
こいつを使うとノルダインを追い払うのは楽そうです。

・スチームゴーレムTypeF25 ×1
空戦用ゴーレム。搭載された機銃で自律戦闘を行います。
騎乗スキルがあれば肩などにも乗れそうです。

・スチームゴーレムType1 ×1
強くて硬い戦闘用ゴーレム。
近接戦闘のスチームナックルとスチームキック、中距離用の電撃を使用します。

・強襲用パワードスーツ「TA207」 ×1
大量のスラスターによる凄まじい機動力で敵陣に突入しパイルバンカーやアームキャノンで障害物を粉砕する突撃用のパワードスーツです。
機動力が+50されますが、反応も20下がります。

●特殊ドロップ『闘争信望』
 当シナリオでは参加者全員にアイテム『闘争信望』がドロップします。
 闘争信望は特定の勢力ギルドに所属していると使用でき、該当勢力の『勢力傾向』に影響を与える事が出来ます。
 https://rev1.reversion.jp/page/tetteidouran

●情報精度
 このシナリオの情報精度はCです。
 情報精度は低めで、不測の事態が起きる可能性があります。

  • <大乱のヴィルベルヴィント>軍艦ドックの攻防完了
  • GM名天野ハザマ
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2022年12月07日 22時06分
  • 参加人数10/10人
  • 相談6日
  • 参加費100RC

参加者 : 10 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(10人)

オデット・ソレーユ・クリスタリア(p3p000282)
木漏れ日の優しさ
アクセル・ソート・エクシル(p3p000649)
灰雪に舞う翼
ヨゾラ・エアツェール・ヴァッペン(p3p000916)
【星空の友達】/不完全な願望器
マルク・シリング(p3p001309)
浮遊島の大使
オジヴァン・ノクト・パトリアエ(p3p002653)
民誘う勇猛
キャナル・リルガール(p3p008601)
EAMD職員
ライ・ガネット(p3p008854)
カーバンクル(元人間)
ノア=サス=ネクリム(p3p009625)
雪花の燐光
ニャンタル・ポルタ(p3p010190)
ナチュラルボーン食いしん坊!
スースァ(p3p010535)
欠け竜

リプレイ

●攻撃準備
 ベデクト湾南の空を、幾つかの兵器群が飛行している。
 それが独立島アーカーシュの面々であることは、飛んでいる兵器を見れば分かる者には分かるだろう。
 砲兵鎧ランチャーギアやスチームゴーレムType1、強襲用パワードスーツ「TA207」を載せたサキノソラ号。
 複数の飛行バイク「バジランテ」、そして空を飛ぶスチームゴーレムTypeF25。
 これだけの兵器群を所持しているのは独立島アーカーシュをおいては、他にないだろう。
「はー、こうもアーカーシュの兵器たちがそろうと壮観ね。ゴーレムたちもいるし負ける気が全然しないわ。楽しく大暴れしちゃおうかしら!」
 バジランテに乗る『木漏れ日の優しさ』オデット・ソレーユ・クリスタリア(p3p000282)からそんな言葉が出るくらいには壮観な光景で、たとえこれからベデクト港を墜とすための軍艦ドック攻撃の為の移動途中であることを考えても、決して劣る戦力ではないだろう。
 とはいえ、この場にやってくるのはオデットたちだけではない。ノルダインも来るだろうと予測されており「可能であれば」という前提で精霊たちに声をかけて、戦場の様子を気にかけてもらえないか伝えていた。
「特にノルダインたちがやってきたときに素早く把握ができるように見張りをお願いしたいところだけど……」
 実際にどの程度役に立つかは分からないのでまあ、おまじないといったところではあるのだが。
「混乱してる情勢からいよいよ第一歩を踏み出すんだね! アーカーシュ以外の派閥も一緒に動いてるし、事態を大きく動かすとっかかりとしてドックの奪還をがんばろー!」
「不凍港攻略……僕も全力で頑張るよ。戦艦も大戦艦も天衝種にされなければ鉄帝の皆を守れていただろうに……! 皆も、サキノソラ号も……一緒に戦ってくれる飛行船やゴーレム達もよろしくね!」
 同じくバジランテに乗る『灰雪に舞う翼』アクセル・ソート・エクシル(p3p000649)と『【星空の友達】/不完全な願望器』ヨゾラ・エアツェール・ヴァッペン(p3p000916)もそう声を掛け合う。
 この軍艦ドックを墜とすことで不凍港の攻略に大きく近づくことを思えば、やる気も出るというものだろう。
 しかし軍艦、という単語に『民誘う勇猛』オジヴァン・ノクト・パトリアエ(p3p002653)の操るサキノソラ号にランチャーギアと共に乗り込んでいた『浮遊島の大使』マルク・シリング(p3p001309)が反応する。
「軍艦まで天衝種になるだなんて……不凍港からの物資を心待ちにしている鉄帝の人達がいるんだ。絶対にあれを倒して、不凍港を取り戻す。ノーザンキングスの横槍も許さない!」
「憂慮ぞ、収蔵していた兵器が全て敵として動くであれば拿捕出来ず壊さざる負えぬ故」
 そう、軍艦ドックの最新鋭の軍艦は天衝種が1つ、ヘイトシップになっていることが分かっている。
 強力なその兵器を倒さなければ、不凍港の解放など出来はしない。
「政の長が変わり混迷している時こそ攻め時。その考えは正しく是である、好機ですらある。だがそれも一時期なるもの、何れまた平穏と言わずとも安定した時は来(きた)る。その為にも守り切るが我らの役目ぞ」
「そういうことっすね! うっひひ! 冬支度のためにひと暴れ、いっちゃうっすよ! いやぁしかし、コレはたまんねっす……!」
 同じく強襲用パワードスーツ「TA207」を纏い乗り込んでいた『EAMD職員』キャナル・リルガール(p3p008601)も頷く。
 ちなみにだがキャナル、今回は事前にEAMD所長『 趣 味 爺 』ガスパー・オークソンに協力を仰いでいた。
 以前キャナルを通じて面倒事を解決した時の縁か、EAMDの手空きな他職員と共に、作戦決行前後の機材メンテナンスを買って出てくれたらしいのだ。
 がスパー曰く「ちょっとイレギュラーズの諸君にお願いがあるんだがね……なんでも今回、軍艦が変形するそうじゃないか。良かったら後でどう変形していたか教えてくれないだろうか。情報を基に無理のない変形機構を検討できれば、場合によっては『変形軍艦』なんてのも建造できるかもしれないのでな!」らしいのだが、さておいて。
「うひょー! バジランテよ! 久しぶりじゃな! 今日も頼むぞ!」
「呼び方はF25でいいかな? よろしく頼むよ、F25」
 バジランテに乗る『ナチュラルボーン食いしん坊!』ニャンタル・ポルタ(p3p010190)とスチームゴーレムTypeF25の肩に乗る『欠け竜』スースァ(p3p010535)も、互いに自分の相棒に挨拶をしている。
 これから敵陣に突っ込むというのもあるが……軍艦ドックが、此方の襲撃に気付き開いている。
 どうやらヘイトシップたちが出撃準備を整えているようだ、自分の相棒のご機嫌伺いもある種の演技担ぎと言えるだろうか。
「あらゆるものに怒りが宿って動き出すなんて、嫌になるわ。無駄に怒ったって、疲れるだけなのにね」
 バジランテに乗りメタル・カオス・ワイバーンを連れた『誘惑者』ノア=サス=ネクリム(p3p009625)もそう溜息をつくが、天衝種とはそういうものであるからこそ厄介なのだ。
 戦艦ドックから出てくるのはヘイトシップ……戦艦3隻に大戦艦。
 どれも凄まじい威容を誇っている。
「あの戦艦をぶっ壊すのが不凍港奪還の一歩になる訳か。失敗が許されないってのはなかなか責任重大だな……ってあんまり気負いすぎるのも良くないよな。ゴーレム達も手助けしてくれるんだし、絶対にうまく行くはずだ」
 バジランテに乗る『カーバンクル(元人間)』ライ・ガネット(p3p008854)が頷くと、マルクが敵の布陣を確認する。
 幸いにも、事前の予想と相違はない。
「最も警戒すべきはヘイトシップ群の砲撃だ。迂闊に距離を置いたままではアレにすり潰されてしまう。だから、全員でヘイトシップ(戦艦)の懐に入り込む。そうすれば敵は砲撃を躊躇するか、味方であるヘイトシップを巻き込んだ砲撃か、の二択になる。敢えて敵の懐に飛び込む、”死中に活あり”だ」
「ではいくぞ」
 サキノソラ号を操るオジヴァンは、そこでフッと笑う。
「我が舵を取る限り、汝らが砲撃は汝らに当たると思うが良い。ふ、いや何ここで言うても届かぬな」
 無数の砲門がこちらに向く中、TA207のアームキャノンをキャナルが敵へと向け……オジヴァンは更に速度をあげていく。そう、戦いが始まるのだ……!

●軍艦ドックの攻防
「この前は助かったよ。今回も、よろしく頼むね」
 マルクはスチームゴーレムType1にそう呼びかけると、ヘイトシップに搭乗しているヘイトクルーへとランチャーギアの砲門を向ける。
 放たれた無慈悲な砲撃は、まさに砲兵隊の一斉攻撃の如し。ヘイトクルーたちを次々と倒し、その隙にオジヴァンはヘイトシップへと接近する。
 だが、それと同時にヘイトシップたちは接近を感知し人型へと変形しながら砲撃を放つ。
「面妖ぞ、何故船が人型を形どるぞ? 海戦の甲斐が無いではないか、いや我らも空戦であるから詮無いことであったな……無理な変形に船が付いてゆけておらぬではないか? 関節を砲撃すれば人型の優位性などなくなるであろうな」
「その通りだね……でもあれは天衝種だ。たぶん、形に意味なんてないんだろう」
 マルクもそうオジヴァンへと返す。怒りの炎を各所から噴き出すその姿は、まさにその通りであるのだろう。
 まさに砲撃戦。砲撃が飛び交う凄まじい戦場の中で、オデットはバジランテを操り回避しながらヘイトクルーたちにヘビーサーブルズを放つ。
「最初の狙いはキャナルの狙うヘイトシップじゃな! うむ! 露払い役は任せておけ!」
 ニャンタルのぽこちゃかパーティー! が発動し、そのままニャンタルはバジランテを操り攻撃を上手く回避していく。
 その最中にも、オデットはアクセルや他の仲間と一緒にいるようにして、孤立しないように立ち回っていた。
 そして、近くにゴーレムがいるようだったら少しだけ壁になるような位置にいるようにもしていた。
 尚且つ、ヘイトシップの周囲をつかず離れず……これは全員がそうだが、同士討ちをも狙っている。
(敵の攻撃でヘイトシップが攻撃に巻き込まれたら良いけど。巻き込みを恐れて砲撃が優しくなればそれでもいいし)
 アクセルもバジランテで同様にヘイトシップ周辺を飛び回りながらヘイトクルーへとルーン・Hを発動させる。
 狙い通りにヘイトシップは砲撃をやりにくそうだが、ヘイトクルーは小回りが利く分そういった心配がない。少しでも減らしておきたいのが正直なところだ。
「狙いはバッチリ! この調子でいこうね!」
「人類を敵とみなす兵士……僕等どころか不凍港の人達も狙いかねない、ここで殲滅する!
 ヨゾラはバジランテで飛行しながらケイオスタイドを発動させ、ヘイトシップの拳をバジランテを急速下降させることで回避する。
「今のは危なかった……! 鉄帝の人達を守る為の艦、人型形態に変形するとかかっこいいけど……敵なら壊すしかないじゃないか馬鹿野郎!」
 そんな悪態をつきながらヨゾラはバジランテを手慣れた手つきで操っていく。
「陽炎なるヒトガタとは面白き敵ぞ、されど我らが容赦することもなし。撃てい!」
 オジヴァンのルージュ・エ・ノワールが発動するが、そんな中でもオジヴァンの操船技術はサキノソラ号の操船を間違うことはない。
「スーツ搭載パイルバンカーっす!」
 TA207を操り飛ぶキャナルのパイルバンカーがヘイトシップの砲門をまた1つ狙い轟音を立てる。
 キャナルの主な役割は『ヘイトシップの砲台を片っ端から潰していき、攻撃力を削ぐ』こと。
 それが出来るのは、今日この場の誰よりも最速を誇るキャナルのみ。
 一撃で砲台を1つ潰せればよし。そうでなくとも次善の策も技もある。EAMDの仲間がメンテナンスもしてくれたこのパワードスーツにも一切の不安も無し。そして頼りになる仲間たちのサポートもある。
 その1人……露払い役として戦鬼暴風陣を放つニャンタルが、キャナルへと叫ぶ。
「やっちゃってください! キャナルの姉貴ー! と言うやつじゃな!」
「お任せっす! このままドカンといっちゃうっすよー!」
「船が人型になるとはな……凄い迫力だ。ま、相手が何であれぶっ倒すだけだが」
 ライも焔華皇扇を発動させながら人型に変形しているヘイトシップの周囲を飛ぶ。
『バジランテ、メタル・カオス・ワイバーン、同期完了、エアバイクモードに変形します』
「そっちが人型形態に変形してロマンを見せつけてくるのなら、私は私なりのロマンを見せつけてやるわ!」
 ノアもH・ブランディッシュをヘイトシップへと放ちながら、ヘイトシップの砲撃を回避する。
 キャナルが頑張っているしノアも手伝ってはいるが、ヘイトシップの砲門は多い。
 更に壊れた場所を怒りの炎で応急補修するあたり、完全に倒さなければ倒れないことは確実だ。
 だが、それでも1隻は破壊した。そんな中でスースァはF25と共に飛び回り機銃とDDの二重奏を奏で始める。
「露払いはやっとくからさ、アンタは奴らの砲台も船体もぶっ潰しちゃってくれ」
(あの大戦艦は厄介だが……やることは同じ、か)
 ヘイトシップは強い。強いが……此処に集まった戦力だって負けてはいないと、スースァはそう思う。
「しかし、怒りか。それで寒さを凌げて腹も膨らむなら構いやしないが、邪魔にしかならない。ぶち砕かせてもらうよ」
「ああ、ここで……ぶち壊す!」
 ヨゾラの星の破撃が更にヘイトシップにトドメを刺し、戦艦の巨体が破壊され海に沈んでいく。
 そうして戦う中で……ついに残るは大戦艦のヘイトシップのみ。
「うりゃあああああっす!」
 戦艦級のヘイトシップよりも更に苛烈な砲撃の中をTA207の化け物じみた推進力でバーニアを吹かせながら、キャナルが飛び込みパイルバンカーを打ち込む。
「さあ、残るは貴方1人よ!」
「此奴を撃破すれば我等の勝ちじゃ! 海を取り戻すぞ!」
 オデットの陽光の恵みとニャンタルの戦鬼暴風陣、そしてアクセルの魔砲が放たれる中、アクセルは抜け目なく広域俯瞰で軍艦ドックも確認していた。
 軍艦ドックに他に戦力はない。この大戦艦級ヘイトシップを倒せば、制圧可能なはずだ。
 ランチャーギアで砲撃戦をやっていたマルクも、此処が決め時だと分かっていた。
 だからこそオジヴァンに合図すれば「任せよ」と返ってくる。
「その本懐、果たしてくるがいい」
「ああ!」
 オジヴァンの操るサキノソラ号にランチャーギアを残し、マルクは大戦艦級ヘイトシップへと肉薄する。
「ベデクトは絶対に取り戻す……!」
 その為なら身命を賭すと決めている。だからこそ、これできめなければ危ないと分かっていてもマルクは飛び出した。
 こればかりはやらねばならないと、最大出力でブラウベルクの剣を展開する。
 そう、それは魔力を剣状に収束し、放出する魔力を推進力に変えて零距離で振り抜く極光の斬撃。
  暁闇を切り開く旭光となり、いつか蒼穹へと至る誓いの剣。
「斬艦、やってみせる!!」
 至近距離で全力で放つ魔力の斬撃は、大戦艦級ヘイトシップにトドメを刺し……その巨体を藻屑に変える。
 落下するマルクをオジヴァンのサキノソラ号が拾うが……これで終わりではない。
 此方に向かってくるノルダインの船をその瞳は捉えていた。
「漁夫の利なんてさせるか馬鹿野郎!」
「北王国よ、漸く来たか。火事場泥棒の所すまぬが落ちよ」
 ヨゾラが叫び、オジヴァンがサキノソラ号を「やりやすいように」動かす。
「その通りだ。漁夫の利は狙わせない。悪いけど救助の時間は無いから、そこから泳いで帰ってもらう」
 再びランチャーギアに乗り込んだマルクの無慈悲な砲撃が降り注ぎ、ノルダインの船団を纏めて沈めていく。
 ヘイトシップほどの耐久性をもたない船相手であるだけに、まさに無双で無慈悲な攻撃となっているが……ライは思わず「うわあ」と声をあげてしまう。
「にしてもランチャーギアの砲撃ってエグい火力だな……古代文明の凄さってのを改めて感じるぞ」
「悪用される前に回収できてよかったっすねー」
「それも相当じゃけどなー」
 キャナルが扱うことで空飛ぶ超速兵器と化したTA207を見ながらニャンタルが言うが、まあそれも今のマルクの無双状態を見れば霞むかもしれない。
 撃沈されたノルダインはともかく……藻屑と化した戦艦たちを見ながら、スースァは残念そうにつぶやいていた。
「ただの戦艦のままなら、まだ使いようはあったのに。残念だよ。F25たちのようにモンスターから人を守るとか、戦艦は船なのだから運搬だとかできたろうに」
「そうだね。でも……ひとまず。軍艦ドックは制圧出来るよ!」
「そうね! 作戦成功よ!」
「ふう……なんとかなったわね」
 アクセルとオデットが歓声をあげ、ノアもようやく一息つく。
「さあ、それじゃあ確実に軍艦ドックを制圧しよう!」
 ヨゾラの言葉に全員が頷き、敵勢力の消えた軍艦ドックへ向かう。
 この戦いが全て終われば、沈んだ戦艦の鉄材を回収するのも良いだろう。
「今度は怒りに呑まれず、鉄帝の人を守る存在になってほしいな」
 そんなヨゾラの呟きにマルクも無言で頷く。その願いが叶うかは、今は分からないが……軍艦ドックの攻防戦は、勝利で終わったのである。

成否

成功

MVP

マルク・シリング(p3p001309)
浮遊島の大使

状態異常

なし

あとがき

軍艦ドックを制圧しました!
兵器群の損傷、軽微。
おめでとうございます!

●運営による追記
 本シナリオの結果により、<六天覇道>独立島アーカーシュの技術力が+10されました!

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