シナリオ詳細
<光芒パルティーレ>アルトラ・スカイ
オープニング
●
ビーチサイドを飾る、色とりどりの乾いたタイルが、すごく熱い。
「あーっ熱っ、ちょ。無理無理無理、割と深刻に無理めなやばみ」
「大丈夫?」
ビーチからパラソルのほうへ歩こうとした普久原・ほむら(p3n000159)が、小刻みに跳ね、よろめいた。
慌てて抱きとめたアルテナ・フォルテ(p3n000007)の胸元に顔が埋もれ、慌てて離れる。
「ちょ、ちょっと距離感バグってません?」
「そう? 普通じゃない? 転ぶと大変そうだもん、その水着」
「いやあ、さすがに……。あー……サンダルすごい砂付いてるし、てかサンダルあっつ」
パラソルの影は、日差しの直下とはうって変わって涼しかった。潮風が心地よい。
「あれ? 何してるの?」
「がおーう」
ひょっこり現れたのは水着姿のリーヌシュカ(p3n000124)と白虎(p3n000193)だった。白虎はローストビーフのサンドイッチを頬張っている。
「あー、白虎さん、めっちゃパンくず付いてますけど……。ええと、ローレットの依頼で。なんかこの三番街セレニティームーンて、お高いリゾートじゃないですか。それでなんかお金持ちを狙う窃盗団みたいなのが入り込んでるみたいで。治安維持っていうか、囮捜査的なあれみたいです。遊んでる所みせて一網打尽。今はメンツ待ちなんですけど、ちょっと早く来すぎちゃって。てかサンダルの間めっちゃ砂入るし」
要するにイレギュラーズに課された仕事は、ここシロタイガー・ビーチの用心棒という訳だ。
「面白そうじゃない! 乗ったわ!」
「だったら我も手伝うよ! 虎だからね!」
「えぇ……、てか虎関係あるんですかね」
「じゃあ、なんか飲んで待ちましょ」
アルテナの言う通り、近くのお店には、フレーバードの紅茶やモクテルなどがあるらしい。
「ねえ、それ何?」
リーヌシュカが言うや否や、ほむらがストローで飲んでいる赤いアイスティーに刺さっている、もう一つのストローをつまんで飲んだ。
「って、ちょ……マジ距離感バグってません……?」
「いいじゃない別に、何杯も飲めないし、色々飲みたいし。不思議な味? におい? だけど」
「ザクロとなんかの果物とお花、矢車菊? と、あとなんかオレンジピールとか……っぽいらしいです」
「……ふーん、あ、それなに?」
「じゃあそっちも飲ませて」
「いいわ」
リーヌシュカとアルテナが、バージンピニャコラーダとバージンガルフストリームを交換し飲み始めた。ほむらは「そうそう、そういうのでいいんだ」と納得したように頷く。
「あ、そうだ、ほむらさん。サンオイル塗ってくれない?」
「いや、そういうのはエヴァンジェリーナさんに頼んで下さい……」
ここフェデリア諸島は未曾有の発展を遂げている。
もともと海洋王国は航海技術に優れても、国土は小さく、国力は貧弱であった。故に長い歴史の中で『大号令』と呼ばれる国家事業――即ち未知なる新天地をもとめての大航海を何度も行ってきた。
結果は何れも失敗。だがイレギュラーズの協力もあり、ようやく成功を遂げたのである。海洋王国、鉄帝国、そしてイレギュラーズの連合軍が冠位嫉妬を討伐し、滅海竜リヴァイアサンを封じた後、幾ばくかの歳月が経過していた。発見された新天地カムイグラとの通商が成り立ち、海洋王国、鉄帝国、豊穣の貿易が金を呼び、ラサの商人も食いついた。更には幻想貴族も出資を始め、今ここは世界で一番、金が動く都市シレンツィオ・リゾートと呼ばれているのだ。
ローレットのイレギュラーズもまた、最大の功労者として招かれているという訳である。
だが結局、こうした細々とした問題の解決に、イレギュラーズを頼らざるを得ないのは、海洋王国としては少々つらい所でもあるだろう。
ともあれ、本件はある意味では『遊びながらの仕事』であり、気楽にやれば良いのだ。
「んーー……あ、ひも、やっとほどけた。じゃあ背中塗るわ。ちょっとお尻跨ぐけど、こう?」
「……んっ、つめた。えっへへ……なんかすごい、くすぐったいかも」
「ねえアルテナ、何食べたらこんな育つわけ? ねえ、教えなさい? さもないと……」
「……あっ、エヴァちゃん、そこはほんとに、くすぐったいから」
「ふっふーん、教えないとやめないわ」
そんな光景を見ないように見ないように目をそらし、ほむらはストローを傾けアイスティーを吸った。
「ほんと陽の者は、ああだから……」
- <光芒パルティーレ>アルトラ・スカイ完了
- GM名pipi
- 種別EX
- 難易度NORMAL
- 冒険終了日時2022年07月14日 22時05分
- 参加人数8/8人
- 相談6日
- 参加費150RC
参加者 : 8 人
冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。
参加者一覧(8人)
サポートNPC一覧(4人)
リプレイ
●
「うーみだー!!」
燦々と注ぐ陽光に煌めく遠浅の砂浜で、白い帆を張るヨットを眺めながら『いにしえと今の紡ぎ手』アリア・テリア(p3p007129)は両手を広げる。潮風に全身をなでられたような気がして、思わず笑った。
あの日、吹きすさぶ局地嵐に濡れた泥砂を踏んだ靴底の感触、その記憶は遠く、けれど確かであり。なのに今日、素足の裏をくすぐるのは乾いた砂粒で――
「なんか、変な感じ!」
――同じ場所に立っているだなんて、まるで思えない。
ここはかつて廃滅に澱んだ帰らずの海であり、命の雫が全て溶け消えた悲しみの海であった。その果てに望んだ海洋王国大号令を乗りこなし――今この時がある。
海洋は夢にまで見た新天地『豊穣』と、鉄帝国とを交えた貿易を開始、生まれたばかりの商業都市は未曾有の発展を遂げ、経済の好循環は一大リゾートを築き上げた。そうして出来たシレンツィオ・リゾート三番街『セレニティームーン』の静かな湾は――この勝ち得た成果は――あまりに美しい。
「シロタイガー・ビーチ……猫みたいで可愛い!」
洒落たドレープを纏い、端正な面持ちをついほころばせた『心優しきオニロ』ヨゾラ・エアツェール・ヴァッペン(p3p000916)が呼ぶように、ここは豊穣資本で経営されるビーチである。
なんでも四神白虎に因んでいるらしい。そういえば隅の方に白虎の神社があった気がする。
「ほむらちゃん、アルテナちゃん! おまたせー!」
「ううん、全然、早く来すぎただけだから」
「あーはい、大丈夫ですよ」
水着姿の『炎の御子』炎堂 焔(p3p004727)はステップを刻みながら、アルテナ・フォルテ(p3n000007)と両手を打ち合わせる。けれど砂に足をとられ、普久原・ほむら(p3n000159)の胸元に顔を埋めた。
「なんかいいにおいがするね」
豊かな張りに頬を挟まれながら、焔はバニラとベリーのフレグランスに素直な感想を述べると、ほむらは慌てた様子で身を離して、大げさな身振りでおろおろと両手を泳がせた。
パラソルの下で足を組んだ『Immortalizer』フレイ・イング・ラーセン(p3p007598)の眼前に広がる光景は、正しく言葉通りに『楽園』のようである。目の保養にもちょうど良い。
「じゃあ早速だけど、遊ぼうか」
サーフパンツにエメラルドグリーンのパーカーを羽織り、ビーチボールを抱えた『若木』寒櫻院・史之(p3p002233)は「いやいや囮捜査、囮捜査だからね。わかってます」と苦笑を零す。
「アルテナさん久しぶり!」
「うんうん、実際にお仕事で顔を合わせるのは、すごーくお久しぶりかも」
「いつも領地に来てくれてるもんね。ありがと。でも確かに、深緑でチャーハン作って以来かー」
「気がつけば、あっという間。っていうか、あの味って割と忘れられないんだけど、どこにもなくて」
「本当? 嬉しいな。また作るよ」
集まったイレギュラーズ達はいずれも水着姿だが、実のところちょっとした仕事を引き受けていた。
「がおーう」
「それで、これからどうするの?」
偶然居合わせた白虎(p3n000193)とリーヌシュカ(p3n000124)が、並んで首を傾げる。
「ええと。確か……ヴァレーリヤを取り締まる」
こめかみに人差し指をあてた『グリムの友達』ヨハン=レーム(p3p001117)が述べると、全員が一斉に『祈りの先』ヴァレーリヤ=ダニーロヴナ=マヤコフスカヤ(p3p001837)へ視線を送った。
「お待ちになって下さいまし。私、今日はまだ何もしておりませんことよ」
「ヴァリューシャ!?」
慌てた様子の『雷光殲姫』マリア・レイシス(p3p006685)に、一同が笑みを零した。
仕事の内容は単純だが、一風変わっている。
ここ三番街は富裕層向けの高級リゾートであるが、それを狙った窃盗団が姿を見せているようだった。
とはいえ物々しい警備をしたのでは居心地にも関わる。そこで腕っ節に定評のあるイレギュラーズが観光客の振りをして遊んでいる姿を見せ、現れた窃盗団を一網打尽にするというものだ。
だからしっかり遊ばなくては意味がなく、要するにちょっとした役得でもある。
「じゃあ手伝うから、さっさと終わらせて、あとはちゃんと遊びましょ」
「我も手伝うよ。虎だからね」
「一緒に遊んで、じゃなくてお仕事してくれるの?」
リーヌシュカと白虎の言葉に、焔は二人と両手を繋いで「やったー!」と飛び跳ねる。
「白虎さんだー! お久しぶりー!」
「いつもお手伝いをありがとう、白虎君」
「普久原さんやアルテナさんリーヌシュカさん達もよろしくねー!
「うんうん、よろしく」
「あ、はい、お陰様で。その、よろしくお願いします」
「がおーう」
ヨゾラとマリアに両手を振った白虎が、波打ち際を元気よく駆ける。
「水平気なんだね、ならビーチ思いっきり楽しめるねわーい!」
「リーヌシュカさんも久しぶりだね、ラド・バウでボコっちゃってごめんね痛かったでしょ」
「ううん全然、絶対追いついてみせるわ、覚悟してなさい」
「あ、は、は。お手柔らかに。白虎さんとほむらさんは、はじめましてだね」
「がおーう」
「あ、どうも。はじめまして。その、よろしくおねがいします」
「俺は寒櫻院・史之、冬宮の物だよ、仲良くしてね」
(状況を整理しよう)
ヨハンが腕を組み、仲間の様子を眺めた。
まずそこら中に陽の者が闊歩していて、気を抜くと焼かれてしまう。ヨハンのようにクールで知的で合理的な者は、このあふれる光エネルギーにまともにぶつかってはいけない。
速攻でパラソルの下に隠れたほむらとは近しいオーラを感じるが、陰陽のバランスは、あまりに陽に傾いていると言わざるを得ない。はっきりと劣勢だ。
「ふっ面白い……こらカニをどつくのをやめなさい! シュカ!」
「こいつ生意気なのよ、ほら見て、爪なんか振り上げて」
「小さな生き物を苛めてはいけません。良いかね? カニは良いんだが、変なのつついて刺されてもしらないぞってほら、そのアメフラシ可哀想でしょう」
「紫の出た! 紫の出たわ! 毒なんてすぐ治せるんじゃないの?」
「まぁ? 僕に治せない毒などないがね」
「どれが食べられて、どれが食べられないの?」
「それは知りませんが」
ヨハンが視線を泳がせると、陽の者達の眩しい肢体が映った。
「何がとは言わないけどリーヌシュカも早くつつけるくらい大きくなって欲しいものだね」
「何? 何のこと?」
「陽の者の成長曲線すさまじそうだけど。うむ」
だいぶ前から全然変わってない気はするのだが、さておき。
波打ち際のリーヌシュカは何度か寄せては返す波を蹴りつけ、振り返って笑った。
なんというか、夏の子供はモンスターエンジンが搭載されている。しっかり見ておいてやらないと、危なっかしいったらないではないか。いや溺愛しているというわけではなく!
●
「日差しがけっこう刺しますわね」
肌を焼くほどの瞳を細めたヴァレーリヤは、ヨハンやリーヌシュカと同様に生まれも育ちも鉄帝国であり、夏であってもこれほどの陽光には恵まれていなかった。
「じゃあヴァリューシャ! 遊ぶ前に日焼け止めクリーム塗り合いっこしないかい?」
「日焼け止めクリーム……」
確かに鉄帝国では、まあ滅多に見かけない品だが。
「あとでひりひりして大変なことになるかもしれないよ!」
「塗っておいた方が良さそうですわね」
「じゃあうつ伏せになっておくれ」
小瓶からオイルを手に取り、小さな背に塗り広げていく。
「何それ? 味付けしてるの?」
「これは日焼けから皮膚を守るクリームなんだ」
「日焼けしたらいけないの?」
「それは油断だよ、リーヌシュカ君! ちゃんとクリームを塗ろう! さもないと」
「さもないと?」
「身体中が真っ赤になって、ひりひり痛くて。シャワーを浴びた瞬間……」
「わ、わかったわ」
マリアに促されたリーヌシュカも、眉をひそめながら、とりあえず塗り始める。
「そうだね、たしかに、すごい日差しだもんね」
ヨゾラもちょうど本体(魔術紋)ごと焼けてしまうような気がしていた所だ。
「あーそっか、日焼けかあ」
「アリアにも塗ってあげましょうか?」
「ヴァレーリヤさん日焼け止めクリーム塗ってくれるの! 背中塗りにくいもんね。ありがと」
「今なら山盛り大サービスでしてよ!」
「……って多くない?」
なんかすごい三人前ぐらい塗られた気がするので。
「お返しに私も塗ってあげるね!」
「!?」
アリアはお礼とばかりに、両手に抱えるほどのクリームを、ヴァレーリヤの顔に押しつけてあげた。
リーヌシュカが指さし、お腹をかかえてけたけたと笑う。
そう言えば少し前のスチールグラードで、汚職事件の公開記者会見で謝罪した役人が、顔に思い切り、山盛りのパイをぶつけられたのを思い出す。たしかそこも含めて新聞の紙面を飾っていた。
「あっ、ボクも日焼け止め塗っておかないと、ほむらちゃんはもう塗った?」
数人分の飲み物をトレーに抱えた焔が振り返る。
「あーいや、まだですが」
「まだならボクが塗ってあげるから、そのあとでボクにも塗ってね!」
「え、え、いや。ちょっ。私のほうは、その、あとでやりますので」
「ほら、こっちきて横になって!」
「えっ、ええっ?」
「早くしないと遊ぶ時間がなくなっちゃう!」
焔は慌てた様子でほむらの手を引き、シートの上に転がすように横たえる。
「あっ、ちょ、あー……」
背のホックを外されたほむらは観念したように重たい胸を抱え、水着を脱いでうつ伏せになった。
ほむらのお尻に「よいしょ」と跨がった焔が、白い肌にクリームを馴染ませていく。
「すごいんだけど……腰ほっそ」
「ぁっ……! てか前は自分で塗れますんで、ちょっと」
「ふむ……陰が陽に灼滅されたか」
「何言ってるの? っていうかヨハンもやっぱり、ああいうのがいいわけ? ねえ、答えなさい?」
「そういうの分かる年頃になったんですね、なんだか悲しいなっ……て、痛っい!」
なぜか不機嫌なリーヌシュカが、ヨハンの後頭部を平手ではたいた。
「じゃあどういうのがいいわけ?」
「いや、だからそう言うのではなく」
二人の前方では、ようやく水着を着直したほむらが、今度はクリームを手にとり狼狽えている。
「はやく、背中外して、ボクにも塗って」
「あーええと、こう? ですかね?」
「そうそう……ん、気持ちいい」
「――ッ!?」
「あー、そうだ。忘れてた。私にも塗って欲しいのになー」
さきほどほむらに塗りあいっこを断られたアルテナが、思い出したかのように膨れ面で戻ってきたけれど、こっちのほうの焔はちゃんと快諾してあげるのだ。
「うん、ボクに任せて」
「ありがとー!」
なんというか。そんな光景に、フレイはどこかへ置いてきてしまった『若さ』のようなものを感じる。二十代後半というのは別段全く年寄りではないが、いい加減、そろそろいい大人ではある。
とはいえ楽しみもある訳で、さっさと仕事を終えて酒でも頂きたい所であり、はてさて。
ああして遊んでいて貰わねば仕事にならないという妙な状況ではあるのだが。
ともあれ窃盗団なんてものが、百戦錬磨のイレギュラーズに適う訳がないのだが、ひとまず広域を俯瞰する術式を展開しておいて、用心しておこうか。暇している者がやっておけば、若者達も遊べるというものだ。
こうして若者を眺めているのも悪くない。白虎は若者ではないかもしれないが、まあ見た目は子供な訳ではあるのだし。こちらも、このままのんびりしているふりをして――
●
「早速なんだけど、ビーチバレーでもしない?」
史之は浜辺の日陰に、これみよがしとばかりに荷物を置いた。
「ビーチバレー! いいねぇ、やろうやろう!」
ヨゾラが楽しげに両手を振る。
「じゃあ私、荷物見ときますね」
「あ、ほむらさん、ちょっと」
史之が耳元で真意を伝える。
「あ! そうですね!」
要は窃盗団向けの『撒き餌』なのだ。注意してないような素振りをして、おびき出すのだ。
こっそり使い魔をつけておく。
「いやあ、けど。実はルールしらなくて」
ほむらがおずおずと告げる。
「ビーチバレーってバット使う? スイカ割りの為に持ってきたけど!」
波打ち際のアリアがバットをスイングした。
「それは、ちょっと、使わないかな」
「一回だけ打たせて! かきーんって! ダメ?」
「あーうーん。それじゃあルールを説明するね。そんなに難しいものじゃないし雰囲気で楽しもう」
「あー、わかりました」
「はい!」
ほむらとアリアが頷き、史之が簡単にルールを解説してから、言葉を続けた。
「ボール追いかけ回してるだけでも意外と楽しかったりするもんだから」
ルールや勝敗にこだわるより、楽しくやるのが良いだろう。
「じゃあ審判をしよう」
フレイが提案する。
「やらなくていいの?」
「俺は、楽しそうなやつを見てるのが楽しいんだ。だから審判とか応援の方が良いな」
「じゃあお言葉に甘えて」
さて、チーム分けだ。
「ダブルほむらチームでいこうよ!」
「あ、あ、ええと、はい」
焔がほむらの腕に飛びついた。
「私も混ぜなさい!」
「チームはおまかせで」
「じゃあヨゾラさんは、私と組みましょ」
「私はじゃあ、こっちかな!」
アリアがぴょんと跳ね、手をあげた。
Aチームは焔、ほむら、リーヌシュカにアリア。
Bチームは史之、ヨゾラ、アルテナである。こちらは一人少ないが、史之は知見があるという話になった。
応援席に座ったのはマリアとヴァレーリヤと白虎だ。
なんだか熱にあてられたヨハンは、俯いたまま腰掛けて冷たい飲み物を飲んでいる。
そんなこんなで両陣営に分かれ、試合開始だ。
審判を買って出たフレイの合図に、「こう?」とリーヌシュカがサーブした。
思いの外に鋭い球勢を、史之がレシーブする。
「行くよー! えい!」
焔が返し今度はアルテナが弾いてアリアから史之へ行き、ほむらがコケ、リーヌシュカがカバーする。
「わー、来た!」
ちょうどいいやつだとばかりに、ヨゾラがアタックを決めた。
「ねぇ、リーヌシュカちゃん」
「なあに?」
「ボク達もあんな風に飛び跳ねる度に揺れるようになれるかな――」
クリームを塗った時にも感じたのだが、アルテナとほむらは、ちょっととんでもないものを抱えている。
「――ていうかむしろ、飛び跳ねる度どころか、歩く度……だし……」
「いい? 焔。なれるかじゃないわ。なるの、私達は!」
「そうだね!」
万感の想い全てをこめ、あのアルテナの胸元に向けて。
思い切り飛び跳ねた焔が、全身全霊のアタックを仕掛けた。
「そこだよ、がんばるんだー!」
「いいかんじですわー! ……ああっ!?」
そんなビーチバレーを応援していたマリアとヴァレーリヤは、ふと視線を合わせて頷き合う。
「少しあのあたりを散策でもしませんこと?」
「がおーう!」
「いいね、白虎君も行くかい?」
穏やかな風に、ヤシの葉がさやさやと音を立てる。
素足の指が砂を掴み、点々と残る足跡を波が時折浚った。
あまりに透明で静かな海だ。何年か前の激戦の時とは、本当にまるで違って見える。
「それにしても、白虎君も元気そうで何よりだよ! またVDMランドにも遊びにおいでね!」
「もちろん行くよ!」
「古来から、島には宝物が眠っていると相場が決まっているのでございますわー! ほら、ホワイトタイガーくん(白虎)、ここ掘れワンワン!」
「ヴァリューシャ、白虎君は立派な虎であってわんこじゃあないんだよ?」
「わんわん、がおー! 掘ればいいんだね? 任せてよ!」
「白虎君、どうして……本当にわんわんでいいのかい……」
「あっ、見て下さいまし、綺麗な貝殻!」
ヴァレーリヤが指さす。白虎が掘り当てたのは、薄紫色の可愛らしい貝殻だった。
●
「ねえねえ、暇?」
「俺等と遊ばない?」
変なのが来た。二人組の男だ。ほむらが咄嗟にアルテナの腕に抱きつく。
「ごめんね。ボク達、男の人に興味ないから、ね?」
「えっ、う、うん。私達、こういう関係だから」
打ち合わせなしのアドリブだったが、焔の目配せにアルテナが焔を抱き寄せた。だがアルテナも慌てているのか、妙に力強く抱きしめるものだから、顔が胸元にむにゅっと埋もれてけっこう苦しい。
というか、これは。なんだかどんな状況なのか分からなくなってきた。いいにおいがするし。
「……っち、なんだよ、そっちかよ」
そんなビーチを望んだパラソルの下で、フレイがゆっくりと立ち上がった。
「なるほどな」
ナンパを仕掛けて、別の仲間が荷物のほうに歩いている。間違いなくグルだろう。
男の一人が何食わぬ顔でリュックに手をかけ、背負った瞬間――フレイがその手を捻り上げた。
「いっでえ? 何しやがる!」
五名ほどの人相の悪い男達だったが、焔が手のひらに炎を乗せ、マリアが指先に雷撃を纏う。
リーヌシュカがこぶしを握り、ほむらが日傘を畳んで構え、史之が刃を抜き放つ。
そしてアリアはバットを素振りし、ヴァレーリヤも酒瓶(!?)を握った。
「うう……スイカ割りもないしビーチバレーではバット使えないし――打ちのめしてやる!」
「どっせえーーい!!!」
――ぎにぇぁあああえええ!?
イレギュラーズに囲まれた窃盗犯は、めちゃくちゃになった。
「うーん、歯ごたえがないぞ」
ここまであっけないとヨハンはもっとこう、でかいタコかなにかと戦いたいとか思ってしまうが。とはいえ最近は深緑やら浮遊島やらで戦い通しでもあるから。こういうのも悪くないといえば悪くない。
「まあでも、僕はかなづちというわけではないのだが。とにかくだな今日みたいな日はこうしてさっさと片付けて次のローレットの仕事に向けゆっくりと体を休めるべきであり無駄に体力を消耗するわけにはいかないと思うなエフシュコヴァちゃんというか僕が泳げなかったというより問題は」
「さっきから何言ってるの?」
「はっ 僕は何を……!?」
「さて、これでいいか」
フレイが両手の砂を払う。
頭だけを出して砂浜に埋められた窃盗団は、官憲の方が連れて行ってくれた。
あまりにあっけなく仕事は終わり、なんだかんだでそろそろ昼時だ。
「ようやく、酒と飯だな」
●
「じゃあ一息つきに、みんなでショップへ行こうか」
「お昼ご飯、良いね!」
「私もお腹空いた!」
「賛成!」
史之の提案にヨゾラとマリアが乗り、続いて仲間達も両手を上げる。
本来的に、飲み物なら史之はいくらでも提供出来るのだが、あえて使わない。なんというか野暮かなと思ったのだ。それに、こういう所で提供されるからこそ、さらに美味しく感じるものもあるのだ。
パーラーのメニューは思いの外に豊富で、幻想様式(ほむらあたりに言わせるとフレンチ)や、ラサ系のスパイシーな串焼き料理、他には豊穣様式の屋台料理なんかもあるようだった。
「あ、焼きそばと焼きもろこしもくださーぃ、あとこれと、これも!」
「だったら私はスイーツパーリーだー!!」
そんな史之の横で、アリアはトレーいっぱいに果物やスイーツ類をてんこ盛りにしてもらっている。
「んー、ボクはカレーにしよう! 他のものを頼んだ人がいたらちょっとずつ交換しよう」
「うんうん、賛成! 少しずつ色々食べたいもの」
焔の提案にアルテナが頷いた。
「誰かこっち付き合ってくれるとありがたいな」
フレイが親指でバーカウンターを指す。リーヌシュカは子供だが、アルテナかほむらは行けそうか。
「うん、少しなら付き合っちゃう。このパイナップルの下さーい!」
「あー、じゃあ私はモヒートお願いします。酔っちゃうから、ラムは気持ち薄目で」
「何食べようかな……ローストビーフサンドにしよう!」
ヨゾラはフローズンのグリーンアイズを頼んでみた。どんな味がするだろう。
そんな様子を眺めながら、フレイは細い瓶のビールにライムを押し込んだ。よく冷えている。
「あ……うーん」
「あー」
焔とヨハンが視線を泳がせる。なぜならすごい勢いで駆けてきたのは――
「私はこのお魚料理と、果物と、このお店で一番強いお酒をお願い致しますわっ!」
早口にオーダーしたヴァレーリヤが151プルーフのプレミアムラムの瓶を受け取った。
「我もそれもらうよ!」
白虎も同じ酒を受け取る。
「……うん」
止めたかったけど、ちょっとなんというか無理な勢いだった。ヴァレーリヤが酔うとどうなるかは火を見るより明らかなのだが、仕方が無いのでマリアに任せる他ないだろう。
「……出禁にならないよね?」
「皆、酔いすぎないようにね?」
焔のぼやきに、ヨゾラが続けた。
「ヨハン君も焔君もヨゾラ君も安心しておくれ! ヴァリューシャは私がちゃんと見守っているから!」
頼む――頼むぞ!
パラソルに隠れたテーブルには、結局とんでもない種類の食べ物が並んでいる。
「ご飯を皆でシェアできるのが、大人数の魅力ですわよねー」
ヴァレーリヤの言う通り、色々食べられるのが良い。
「ヴァリューシャ……焔君が不安そうな顔をしていたし、あまり飲みすぎて暴れちゃ駄目だよ?」
「あら、焔が?」
「これも遠慮無くどうぞ」
史之が思った通り、白虎は身体のどこに入るのか、とてつもない量を食べている。
なんだかあんまりシェアだとかをやり過ぎると、後で依頼の映像でも見た伴侶にボコボコにされそうなんて恐ろしいことを思ってしまうが。なにはともあれ。
「それケーキ? 何の果物が乗ってるの?」
「あ、シュカちゃん一個持って行ったなあ!」
「ほんと、美味しそう」
「あ、アルテナちゃんまで!」
「もー! 代わりにそっちのお肉を寄越すのです!」
「じゃあ、はい。あーん」
抗議をあげたアリアは、アルテナの差し出す串焼きのお肉を一口。
「いいな、ボクの一口あげるから一口ちょうだい! はい、あーん!」
「はい、あーん」
二人が柔らかなお肉を噛みしめると、じゅわっと肉汁の旨味が口の中に広がった。
「うん、カレーも美味しい! 焼きそばも、これは豊穣の料理?」
「あー、うん。そうだね。てかなんでこういうところの焼きそばってこんなに美味いの? ふしぎ」
史之が答える。そういえばここは豊穣資本だったか。ここシロタイガー・ビーチは三番街の中では比較的庶民的なほうだと聞いていたが、かなり良い素材を使っていそうな気がする。
「何これ?」
露骨に眉をひそめたリーヌシュカがタコ串を指さす。
「タコですね」
「……食べられるの? やっぱり私はそのサンドイッチを一つ頂くわ」
「いいよ」
ヨゾラは切り分けたサンドイッチのお皿をリーヌシュカに差し出す。
「はいマリィ、あーん」
「あーん! ふふ! 君にもおかえし! はい、あーん!」
ヴァレーリヤとマリアも白身魚のムニエルとケバブを交換してみる。
「皆で食べるご飯って良いよね!」
「そうですわね、ヨハンも如何ですこと? 一口五百Goldでしてよ!」
「いやいいですっていうか高いですっていうか、むしろさっきのとトレードなのでは」
「それとこれとは、話が別ですのよ!」
「元気がいいねえ」
そんな光景を眺めるフレイが、そろそろ二杯目の酒に取りかかる。今度はカクテルだ。
「私もそろそろお酒のお代わりを……どうしましたの、焔。私に何か言いたいことでもありまして?」
「えー、いや……いいんだ、マリアちゃんが見守ってくれているから」
「変な焔ですのね」
「うん、大丈夫さ」
マリアは確かに見守っては居る。見守ってはいるのだ。ニコニコとしたまま。
「ヴァレーリヤさんと白虎ちゃんが飲んでるそのお酒って、どういう味なの?」
「がおーう、一口進ぜるよ」
「あー、それはやめとけ……って」
フレイが止めようとするが、アルテナが白虎のラムを一口だけ飲んで盛大にむせた。
●
昼過ぎの日差しも相変わらず強いが、パラソルの影はひんやりと心地よい。
長いチェアに寝そべったヨゾラは、のんびりと本を読みながら身体を休めている。
内容はもちろん、猫の本だ。波の音が心身共々癒やしてくれる。
それから先程拾った青い貝殻を、つるつると指先で弄ぶ。
近くではフレイが、ちびちびと冷えた酒を楽しんでいる。
仕事も終わったのだから、あとは楽しむまでだ。
陽の者は元気だなあと、ヨハンとほむらも思う。
そんなビーチのパウダーサンドに突っ伏しているのはヴァレーリヤだった。
「うっぷ、ちょっぴり飲み過ぎてしまいましたわ……世界がぐるぐる……」
「もぅ! 飲みすぎるからだよヴァリューシャ!」
マリアがころんと寝そべった。
同じくとてつもなく飲んでいた白虎は顔色一つ変えていないが、あれはまあ、そういう存在だ。
「波の音が、心地いいですわね。このままこうしているのも良いかも――ひあっ!」
「ふっふーん、酔い覚ましにはこれが効くのよ!」
「リーヌシュカ、私に突然水を掛けてくるとは良い度胸ですわね。そこに直りなさい! びっしょびしょにして差し上げますわっ!」
「ふふ! リーヌシュカ君とヴァリューシャは仲良しだね!」
「水の掛け合いっこ、いいね!」
「お! ヨゾラ君! よかったらヴァリューシャがリーヌシュカ君を捕まえるのを手伝ってあげて♪」
「あっ、ヨゾラ、ちょうど良いところに! そっち! 回り込んで下さいまし、挟み撃ちでしてよ!」
「あ、ヴァレーリヤさんとマリアさん……了解ー!」
「ちょっと、それは卑怯なんじゃない!?」
「ふっふっふ……僕をびしょびしょにできるかな、ってうわー!?」
ヨゾラが思い切り水をかけ、リーヌシュカもお返しを見舞う。
「アルテナちゃんもいたずらしに行く?」
「うんうん、楽しそう!」
「じゃあこのまま二人の後ろに回り込んで……」
アリアとアルテナも参戦だ。
「ほほほ、卑怯もへったくれもございませんのよ――って、不意打ちは卑怯ですわよ!?」
楽しそうなじゃれあいだと、マリアはにこにこと見守りながら思ったのだった。
砂がかかったって、水がかかったって、お構いなしだ。
だって夏の海なのだから。
「ねえねえ、スイカ割りしない?」
「いいねやろうやろう!」
「やったー! 念願のスイカ割りだー!」
焔の提案にヨゾラとアリアも乗った。
棒をもってぐるぐると回り――
「右、右、あっちょっとだけ左」
「ここ? えい!」
ぱくりと割れたスイカをみんなで取り分けて、思い切りかぶりつくと夏の味がした。
「お! 白虎君! ちょうどいいところに!」
「がおーう!」
「トレーニングがてら、あの岩まで泳いで競争しないかい?」
「もちろんいいよ! 負けないぞー」
「ふふん! 私だって負けないよ! ヴァリューシャ! 頑張るから応援しててね!」
「もちろんですわ!」
人間形態の白虎の犬かき? 虎かき? は思いの外遅く、途中で巨大な虎の姿になり猛烈な追い上げを見せたが、マリアはどうにか逃げ切り勝つことが出来た。
「汝、さすがは虎!」
「私は虎!」
そんなこんなで徐々に日が傾きつつある中――
「ちょっと行ってくるね、夕方までには戻るから」
――仲間達に手を振ったアリアは、どうしてもやっておきたいことがあった。
小さなヨットに乗り、向かう先は四番街『リヴァイアス・グリーン』だ。
自然がほぼそのままの形で残された観光地でもあり、最終決戦の場でもある。
港から、大断裂と呼ばれる崖に沿って走るスチームバスに数十分ほどことことと揺られ、アリアが立ったのは小さな記念碑を戴く公園である。
今年は深緑が大変で来れなかったから、少し遅くなってしまったけど――『お墓参り』。
(キミのお墓はこの海だからね。ちょっと遠いけどここで許してほしいな)
「こんなにきれいな夕焼けのある海になったんだよ……見てる私も信じられないよ。これもキミがいたから見ることができたんだよ……カタラァナちゃん」
アリアは瞳を閉じて、静かに祈りを捧げる。
「また遊びに来るね」
シレンツィオにはローレット支部も出来たから、今度はいつでも来ることが出来るから。
茜と橙に染まりはじめた空の下、アリアはもう一度ヨットに乗る。
アリアが再び砂浜へ戻った頃、遊び疲れた一行はパラソルの下で、沈んでいく大きな夕陽を眺めていた。
「ふう満喫した」
「また来たいなぁ!」
史之にヨゾラが頷く。
「そろそろ行くか」
「うぅ、時間が全然足りないよ」
フレイがぽつりとこぼし、焔は後ろ髪を引かれる思いで夕陽を振り返る。
「また来ようね、絶対!」
――夏はまだまだ、これからだから。
成否
成功
MVP
状態異常
なし
あとがき
依頼お疲れ様でした。
MVPは、おそらく多大な努力をした方へ。
虹がなかった上に、もちろん出禁にもなりませんでした。
それではまた、皆さんとのご縁を願って。pipiでした。
GMコメント
pipiです。
シロタイガー・ビーチで遊びましょう。
●目的
・窃盗団の取り締まり。
・ビーチで遊ぶ(最重要)。
昼から夕方まで過ごします。
なんか『窃盗団を取り締まる』とか一行ぐらい書いといて、あとは存分に遊びましょう。
戦闘はセットされたスキルとか見て、適度に判定しときますので。
●ドレスコード
水着であること。
●ロケーション
『砂浜』
南国の、遠浅の砂浜です。水温はあたたか。
透明度の高いエメラルドグリーンの海が綺麗です。
カラフルな貝殻とか落ちていたり、綺麗な色のお魚とか泳いでます。
思う存分に、水遊びしましょう。
『パラソル』
色とりどりのタイルに、パラソルや椅子があります。
寝そべったり、読書したり、何か食べたり出来ます。
すんごいだらだらできます。小休憩にも、もってこいです。
『ショップ』
お土産や軽食、ドリンクなどがあります。
クラブハウスサンド、ローストビーフサンド、トロピカルドリンクなど。
お酒も一応カクテルなどがあります。
他、ありそうなものがあります。
腹が減っては戦は出来ないのです。
●窃盗団×何人か
見るからに怪しい奴等です。
力尽くで物陰に引きずり込んでボコにしましょう。
官憲の方がつれてってくれます。
●同行NPC
・アルテナ・フォルテ(p3n000007)
皆さんと同じローレットのイレギュラーズ。
物理的距離に頓着しない系の陽の者です。
手に取り過ぎたサンオイルとかを、勝手になすりつけてきます。
食べ物や飲み物を、何の気なしにシェアする傾向があります。
水遊びも大好きです。陽の者だからです。
・リーヌシュカ(p3n000124)
鉄帝国軍人にして、ラド・バウ闘士。バカンスです。
ジュースとかアイスとかを、勝手に一口奪う系の陽の者です。
こちらも食べ物や飲み物をシェアする傾向があります。
カニとかアメフラシとかを、つついたり眺めたり、波打ち際では水などをかけてきます。
・白虎(p3n000193)
豊穣の四神の一柱です。遊びに来ています。
肉に目がない食いしん坊。陽の者です。
水遊びも大好きです。猫は水が無理ですが、白虎は真の虎だからです。
マリア・レイシス(p3p006685)さんの関係者でありつつ、NPCです。
・普久原・ほむら(p3n000159)
一応、皆さんと同じローレットのイレギュラーズ。
陰の者です。キョドりますが雑魚いので、引っ張ればついて行きます。
仕事だからとか色々言い訳しますが、基本的にちょろいです。
●情報精度
このシナリオの情報精度はCです。
実際のところ安全ですが、情報精度は低めで、不測の事態が起きる可能性があります。
夏だからです。
●シレンツィオ・リゾート
かつて絶望の青と呼ばれた海域において、決戦の場となった島です。
現在は豊穣・海洋の貿易拠点として急速に発展し、半ばリゾート地の姿を見せています。
多くの海洋・豊穣の富裕層や商人がバカンスに利用しています。また、二国の貿易に強くかかわる鉄帝国人や、幻想の裕福な貴族なども、様々な思惑でこの地に姿を現すことがあります。
住民同士のささやかなトラブルこそあれど、大きな事件は発生しておらず、平和なリゾート地として、今は多くの金を生み出す重要都市となっています。
https://rev1.reversion.jp/page/sirenzio
Tweet