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シナリオ詳細

夏の覇竜肉祭り

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●とある小集落の祭り
 覇竜領域デザストルには、様々な小集落がある。
 それらは厳しい覇竜の環境の中で賢く生き抜き、独自の風習を持つに至った場所でもある。
 この小集落「ミートトピア」でも、ちょっとした夏の風習が話題になっていた。
 それは「夏の肉祭り」である。
 村の近くに出没する、調理するととても美味しい肉となる敵を討伐して皆で囲むのが恒例の美味しいお祭りだ。
 勇気と暑い夏に向けてのスタミナとか栄養とか、まあそんな感じの御託をくっつけたイベントなのだが。
 大人であればそこにお酒が加わるのもまた当然だ。
 そして覇竜に酒造りの名所、名人は数多くいるが……その中でもフレキシブルかつアクティブな者となれば数は限られる。
 具体的に言うと『フリアノンの酒職人』黒鉄・相賀(p3n000250)であるが……相賀は年間の酒製造量も多い為、こういうイベントには良く配達を請け負っている。
 まあ、この人の命が鳥の羽並に軽く何処かに飛んで行ってしまう覇竜で、酒職人と配達を兼任できる人材が少ないのも確かなのだが。
 話を戻そう。
 ミートトピアにおいて、この夏のイベントはとても重要だ。
 何しろ目標となる「ミソジ」はとても美味しいモンスターなのだ。
 強さはそこそこ、全身が一般的な食用可能なモンスターでいう希少部位に相当する美味しさであり、味の系統としては牛肉に似ている。
 調理人の腕次第で味はそれこそ倍にも跳ね上がるとなれば、これほど素晴らしいものはない。
 しかし……そのイベントが今、開催の危機であるらしい。

●祭りの危機
「ほう、覇竜の食文化を知りたいと」
「何か良い話知ってんでしょ? 料理人は確保したからキリキリ吐きなさいよ」
 『慈悪の天秤』コルネリア=フライフォーゲル(p3p009315)が背後で「ぶはははっ!」と笑っている『黒豚系オーク』ゴリョウ・クートン (p3p002081)を指差せば、相賀は「ふむ」と頷いてみせる。
「そうじゃのう……ミソジを知っとるか?」
「お? ケンカか? アタシにケンカ売ってんのね?」
「落ち着け嬢ちゃん。儂は嬢ちゃんの年は知らんかったぞ」
「ぶはははっ! なあに若い若い、俺は四十路だぜ?」
 まあまあ、と2人がかりでコルネリアを宥め……そして、コルネリアが落ち着いた辺りで話は戻る。
「ミソジっつーのはな、食材になるモンスターの名前じゃよ」
 見た目は外でいうバッファローに似ており、角を使ったぶん投げ攻撃が得意なのだという。
 いや、得意と言うと多少語弊がある。大得意であり、被害者は天高く吹っ飛ばされるのだ。
 まあ、見た目が派手なだけであってダメージはそこそこらしいが……それ故に小集落ミートトピアの夏祭りで使われる食材としては定番になる。なる、のだが。
「いつもの戦闘担当が怪我をしちまったらしくてのう。ちょうど戦える人材を探しとるみたいなんじゃよ」
「それでアタシ等ってわけ?」
「うむ。ミートトピアの夏祭りはこれ以上なく『覇竜らしい』と言えるからの。ピッタリじゃろ?」

GMコメント

ミスジの間違いじゃないかって? 違います。ミソジです。
というわけでリクエストありがとうございます!

開始時の位置はミートトピアです。
ミソジを好きなだけ狩って肉祭りに移行しましょう。
ちなみにミートトピアの名物はお肉を刃物で叩いて粗挽きにして、独自配合のスパイスを混ぜて焼くハンバーグです。
仕込んだスパイスがお肉の味を引き立て飽きさせない、ジューシー系です。

ちなみに皆さんも好きなだけ料理して大丈夫です。
近くで獲れる旬の野菜や果物などもありますが、野生種なので基本的に全部ゴリョウさんの頭くらいデカいです。
好きなだけ使ってオリジナルの覇竜料理を完成させ楽しみましょう!

プレイングの分量は宴会多めで大丈夫だと思います。
ミソジは投げ技しか使わないので、そんなに強くありません。
ちょっと空の広さを知るくらいです。

なお、今回はご要望により相賀が酒の配達ついでに同行しております。
放っておけば塩胡椒を振った串焼きを作ってくれるでしょう。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はAです。
 想定外の事態は絶対に起こりません。

  • 夏の覇竜肉祭り完了
  • GM名天野ハザマ
  • 種別リクエスト
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2022年06月18日 22時15分
  • 参加人数8/8人
  • 相談11日
  • 参加費---RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

ゴリョウ・クートン(p3p002081)
黒豚系オーク
彼岸会 空観(p3p007169)
ニコラス・コルゥ・ハイド(p3p007576)
名無しの
タイム(p3p007854)
女の子は強いから
コルネリア=フライフォーゲル(p3p009315)
慈悪の天秤
カフカ(p3p010280)
蟲憑き
秦・鈴花(p3p010358)
未来を背負う者
月瑠(p3p010361)
未来を背負う者

サポートNPC一覧(1人)

黒鉄・相賀(p3n000250)
フリアノンの酒職人

リプレイ

●ミソジを狩……違う、コルネリアじゃない
「ひゃほぉい! 飲み会よ飲み会よ〜!! こっち(覇竜)を落ち着いて見て回るってのも中々無いからお祭りってのも新鮮ねぇ」
 ミソジじゃない方の三十路……もとい『慈悪の天秤』コルネリア=フライフォーゲル(p3p009315)が楽しげにはしゃぐ。
 コルネリアたちが訪れたミートトピアではすでに宴の準備が始まりつつあり、コルネリアたちがミソジを狩ってくれば大丈夫な状況になってきている。
「ミソジってなんかあれね……名前……」
「ミソジねぇ。……俺もそのうち三十路に。いや未来のことは忘れよう。大事なのは今だ今! 最高の肉料理と酒が俺を待っている!」
「ぶはははッ、そうそう。それに四十路の俺からしてみりゃあ若い若い!」
 『名無しの』ニコラス・コルゥ・ハイド(p3p007576)と『黒豚系オーク』ゴリョウ・クートン(p3p002081)が笑いあうのを見ながら「とりあえず早めに終わらせるわ!」とコルネリアが叫ぶ。
 ただでさえ今日はコルネリア=フライフォーゲル(33歳)以外の女性陣は若いか年齢不詳なのだ。
 そのうちの年齢不詳の1人である『ベーゼ・ルージュ』彼岸会 空観(p3p007169)などは持参した酒を呑んでいる有様だ。
「ご心配なく、酒は飲んでも飲まれるな。ですものね」
 若さの秘訣は酒だろうか? 分からないが年齢不詳なので公的書類では降順で上の方にソートされないかもしれない。
 おかげで公的にはコルネリアが女性陣最年長である。そして男性陣を合わせてもナンバー2である。なんということだろう。さておいて。
「あれがミソジかー」
「まずはミソジなるものを仕留める所からですか。無益なる殺生は好みませんので、我々が美味しく頂ける数だけを絞めましょう。苦しまぬ様に一太刀にて」
 『揺れずの聖域』タイム(p3p007854)と空観がそう呟く先では、コルネリア……違った、もう少し先だ。そこにバッファローのような生物がいる。すでにこちらへ敵意満々だ。すぐにでも襲ってくるだろう。
「肉祭り、ねぇ。さっすが竜の暮らす国、やることが派手で豪快。あんまり戦いには向いてへんから、ミソジ狩りはほかのみんなに任せて回復に専念しとくかぁ。ほらー、AP切れたらこっち来るんやでー。やっぱりみんな強いなぁ。あ、コルネリアさん吹っ飛ばされた」
 『ケータリングガード』カフカ(p3p010280)の呟く先ではミソジに三十路が吹っ飛ばされる新手の厄除けみたいな光景が展開されていたが……ダメージはほぼなさそうだ、問題はない。
「よっし、ミソジ祭りね! いーじゃない楽しそうで、いくわよゆえ(ユウェル)!」
「おにくー! 狩りは竜の基本だからね! 得意分野だよ! りんりーん! 今着てる赤いひらひら貸してー!」
「……服?貸してあげるけど汚さないでよね」
 『パンケーキで許す』秦・鈴花(p3p010358)は『宝食姫』ユウェル・ベルク(p3p010361)に自らの赤い外套を貸すが……なるほど、どうやら闘牛みたいなことをやりたいらしい。
 それを察した鈴花も飛行でふわーって飛んでユウェルのほうに誘導しようとする……のだが。
 ユウェルは実はコルネリアの方へ誘導しようとしていて。
「あっどうしようファンブルで方向を間違えてコルネリアにー」
 鈴花もなんか棒読みっぽくコルネリアへと見事な誘導をキメる。
「アンタたち覚えてなさいよーっ!?」
 そうしてコルネリアは天高く吹っ飛んで。
「コルネリア、ここに死すっと。肉は備えてあげるからね……あ、生きてた。タイムー! 急患よー!」
「何が急患だコラ―!」
「ぎゃー!」
 適当な板に書いて墓標にしていた鈴花が折檻されて放り投げられてミソジに天高く吹っ飛ばされて。
 一通りやった後、真面目にミソジを狩って運んだのである。

 カフカ
●ミソジを食べよう
「えー! 覇竜の野菜と果物って随分大きいのね!? わ、重っ……。無理~!ニコラスさんカフカさ~ん、これ一緒に運ぶのおねがーい!」
「材料運ぶのはしっかりやらせてもらいましょ。タイムちゃん、貸してみ? これくらい俺がやるから……いやむりやな、ニコラスくん助けて」
「カフカくんや。そこは男気をだな。……いやこの大きさを一人は無理だな。腰いわさねぇように力合わせっかぁ」
「そっち持って、いい?よいしょおー!」
 ミートピアに戻ってからは、まさに怒涛の準備が始まっていた。
 タイムにカフカ、ニコラスの3人は協力して材料を運んでいるが……覇竜の食材は中々に豪快なものが多い。
 亜竜などの豪快な生き物と共生する為にそうなった可能性もあるが、真実は分からない。
 そうして運ばれた食材は調理班によって料理されていくわけだが……鈴花はギフトのビストロ・アイズを使用していた。
「なぁるほど、お肉だけじゃ三十路はしんどそうだし副菜でも作りましょ。外で学んだオシャレサラダとー、ばーにゃかうだとー、はっぴたぱん! すんごいこねるわ、殴ればいいんでしょ!?!?!」
「この場に三十路はアタシしかいねーんだが!?」
「ぐあー!」
 鈴花がコルネリアを知らずのうちに狙い撃ちして折檻されているがさておいて。
「こちらの世界に来てからテーブルなるものを知ったのですがこれはとても便利ですね。お箸に猪口、調味料に屑籠もあった方が片付けが楽でしょうか」
 そんな2人を放置して空観が鼻歌でも歌いそうな様子で準備をしていく。
「クートンさんが料理上手なのは既知ですが、カフカさんもお若いのに見事な手際ですね」
「俺も見てばっかりやあらへん。果物使ってちょっとしたサラダでも作ろか思てなあ」
 空観に答えながら、カフカはゴリョウを見る。
「料理はそこそこやれるつもりやけど、流石にローレットに名高きゴリョウ先輩には遠く及ばへんからなぁ。勉強させてもらうわ。
さすがに手さばきが正確かつ早い」
「わたしもカフカの手伝いでジュースを作るために果物を絞るのです。んぎぎぎぎぎ……え? 力入れすぎ? ぴたぱん作るのもたーのしー! 粘土みたいにぐねぐねまぜまぜ。ゴリョウせんぱーい! こんな感じー?」
「いやユウェちゃん力込めすぎやて果物がパァンなったわ。鈴花ちゃん、どしたん? こっちみて。搾りたてのジュース飲んでく?」
 ユウェルも楽しそうにカフカたちの手伝いをしているが、やがて空観のほうへもやってくる。
「お肉やお野菜を切るのもお手伝いするよー! 斧槍はいらない? そんなー」
「あ、空観さんお肉切るの得意よね? やってやって! わたしも刀が得意ならスパーってやるのに~」
「肉切りですか?……ふふ、それでは芸をば一つご覧に入れましょう」
 微笑みながらギフト『第三眼』にて肉の断ち筋を認識していく爪でその線をなぞりばらりと肉を断ち切ってみせようとする。
「果実も同様にこの通りとずんばらり。今日はパリィタイムは……無いのですか、そうですか。残念です」
「違うよパリィじゃないよう、今日はパーティ!」
 タイムがそう空観に抗議しているが、それもまたパーティの準備の楽しさだろうか。
 そしてファンキーな面々の中で自動的に影が薄くなりながらもいぶし銀、ゴリョウの調理技術はやはり目を見張るものがある。
「今回は見た目も豪快なドネルケバブだ! こいつは鉄串に薄切り肉を刺し重ねて塊状にするんで薄く切る必要が……ってやるなぁ彼岸会! 見事な薄切りだ! あとは特製調味液に漬け込んで手早く刺し重ね、適宜牛脂を挟んで焼いた際にコクを出し、均一に火が通るよう余分な肉を切り形成して完成だ! ぶはははッ!褒めてくれるのは嬉しいがカフカの手際も良いじゃねぇか! 目端も効くしイイ男だねぇ!」
 仲間達にも一々目を配りつつもゴリョウの料理の腕には一切の手抜きがない。
 まさにプロと言わざるを得ないだろう。
「あとは削いだ肉や野菜を入れるピタパンだな!小麦でも米粉でも出来るぜ! コツは成形の際に優しく練って生地を傷つけねぇこと。そうそうユウェル、そんな感じだ! 焼成前に生地に布取りして乾燥した面を下に、表面に霧吹きして両面の火の通りを均一にすると良く膨らむぜ」
 ユウェルのフォローをする余裕まであるのはまさに凄まじいが……それがゴリョウの腕なのだろう。
「形成時の端肉は名物のハンバーグに、モツや牛すじは味濃い目の煮込み、骨やテールはスープにと、あらゆる部位を余さず使い切るぜ!」
「うんうん、調理はゴリョウやカフカたちに任せるわぁ。その間になんか他のツマミになりそうなものとか売ってないか見て回ってくるわねぇ」
 そんな中、コルネリアもミートピアの住人たちが作っている料理を見ていく。
「肉巻き……燻製……野菜の肉詰め……ミートトピアって名前だけあって肉ばかりねぇ。まぁいいわ、ゴリョウも作ってくれることだし程々に買って後は甘いもん持って帰れば竜娘共も喜ぶでしょ、多分」
 気遣いの出来るコルネリアだが、これもまた流石というものだろうか?
「ハンバーグ、シュークリームみたいなの、甘食、酒、酒、酒……と。よし、皆の元に戻るわよぉ、ちょっと買いすぎたかしら?」
 何やら酒の分量が多い気もするが、気のせいだろう。
「他の人が料理してる間に食う場所とか用意しとくかね。場所取り場所取りっと。 あ、黒鉄さん! おすすめの酒教えてくれ!! さて、と。待ってる間にこっそり一杯してもバレへんか。ん? げぇ! 秦さん! ……お前さんも一杯どうよ」
 ニコラスが相賀に酒瓶を1つ貰って、一足お先に始めようとして見つかっている間にもコルネリアが帰ってくる。
「やぁやぁアンタ達どんな塩梅かしらぁ? あら、良い匂い……今日ならいくらでも食べられそうね! 沢山動いたしカロリーゼロ!!」
 そう言い出す時は大抵オーバーだが、さておいて。
 始まった宴は、中々に楽しいものだ。
「へぇ、ケバブ……自分で詰めれるのは面白いわぁ。相賀のじっちゃんに焼いてもらった串焼きも酒のアテにはいいわぁ」
「ドネルケバブはお肉と葉っぱとお肉とトマトお肉とお肉! お勧めあれば全部乗せちゃお。コルネリアさんが買いこんだお酒片手にいただきまーす。あー、他のお肉料理もあれこでつまんで幸せ~」
 言いながらコルネリアとタイムは楽しげに酒と飯を進めていく。
「う、うまい!!ゴリョウもカフカもやるじゃないの。ほらほら、竜娘達もタイムもシュークリームと甘食もあるわよぉ」
「甘食……? そんなのしらないよ。もっとかわいいのないの」
「甘食ってなにこれ。かぶるの? おばさんくさい食べ物ね」
「え、甘食ってなにって? 甘食……知らないの……?」
 鈴花とユウェルの反応にコルネリアがショックを受けるが、おばさん呼ばわりにショックを受けたので2人の口に甘食(ヤングにバカうけでかわいい)を突っ込む。
 ちなみに甘食とはスポンジケーキのようなクッキーのような、あるいはソフトクッキーのようでやっぱり違う、そんな感じのオヤツである。さておいて。
「フライフォーゲルさんとニコラスさんも、どうですか一つ」
 2つじゃ足りないから3つ目を2人の口に突っ込んでいるコルネリアの肩を、空観が軽く叩く。
「お、いいね。どうよ。彼岸会さん。飲み比べで勝負といかねぇかい?」
「おや、私と飲み比べを?ふふ、怖いですね。受けて立ちますよ
以前温泉のお湯が全てお酒に変わり飲み干すと言う依頼ですら鯨飲馬食とたいらげた力をお見せ致しましょう」
「かはは! それはつまり挑戦しがいがあるってわけだ! ゴリョウさんとコルネリアさん! そんでもってタイムさん! 徒党組んで彼岸会さんとやり合うぞ!」
「うん。ところで甘食……? あーうんうん知ってる! ……知ってるよねぇ? みんな」
 タイムの純粋な言葉にすでにコルネリアがダメージを受けたが、さておこう。さておけ。
 そうして始まった飲み比べは、中々に壮絶だ。
「そんなことより。のんでますかー!?わたしはこーみえて大人だしおさけなんてよゆーよ。のみくらべだって負けないし!」
 タイムなどは客観的に見ればすでに負けているが、止める者も此処には居ない。
「ゴリョウさんもほら! のんで! のんで! そのモチモチ肌はまいにちおいしいものをたべてるからですか!?」
「っと、ありがとうよタイム! 試食でいいもん食ってるしな! この牛つくねも良い出来だぜ?」
「いーなあーわたしもたべるうう!!」
「タイムせんぱいほっぺたつんつんしないでー! うにゃー!」
 タイムがユウェルをツンツンしているが、ゴリョウは何故かその辺の白いテーブルクロスを鈴花に巻き付けられている。
「けばぶ!!」
「ぶはははッ、秦ー! 俺は削いでも食えねぇぞー! ぐわー!」
 ゴリョウに何があったかは詳細は省くが、怪我はしていない。
「空観も飲んでるぅ? げへへ、うまいさけがたくさんらぁ! たのしいねぇ! ニコラス! ほら、あんた飲んでるの? ガンガンいきなさぁい!」
 コルネリアなどはもう完全に出来上がっているし、カフカは達観した表情で惨状を見つめていた。
「自分の分はぱぱっと食ってまうか。食うより食わせる方が好きやし、あ、これ美味い。今度練達でも試そかな。黒鉄さんも食いましょうよ。ほら、美味いっすよ」
「ほっほっほ。中々に楽しい状況じゃのう」
「あとでお酒飲んでる人らの片付けせんとなぁ。こればかりは素面でやらんと。まあ、美味いもん食って飲んで幸せそうなんでええか」
「なあに、明日の朝まで放っておけばええ」
 そんな会話をカフカがする向こうでは、惨状が広がり続けている。
 どうもこれはミートピアでの毎年恒例らしい。
「ニコラスせんぱいとかゴリョウせんぱいはまだまともなのに……静かに呑んでる空観せんぱいを見習ってほし……どうしてわたしの頭を撫で続けてるの? かふかー! へるーぷ! あ、コルネリアせんぱいはさけくさいのでパス」
「なんでじゃー!」
 ユウェルに名指しでパスされたコルネリアの慟哭が響くが……まあ、何はともあれ。
 夏の覇竜肉祭りは、零年を超える大盛況で幕を閉じたのだった。

成否

成功

MVP

コルネリア=フライフォーゲル(p3p009315)
慈悪の天秤

状態異常

なし

あとがき

輝け三十路道!

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