シナリオ詳細
鉄帝魔砲計画~極式魔砲は破壊力の究極を見るか~
オープニング
●鉄帝魔砲計画
何かが、地上をゆっくりと進んでくる。
古代兵器ギガントスライム。そしてそれを護衛するメガトンスライムの群れ。
なんかかつて何処かの古代研究所で作られた戦略兵器である。
ほぼ全ての物理攻撃と神秘攻撃を遮断するというその凄まじい力は、たった唯一の対抗手段によって制御されていた。
それさえ知られなければ無敵。
それを知っていたとしても、それに人生を捧げたような凄い奴でなければ意味はない。
そんな奴がいるのかと聞けば、実は結構いるという答えが返ってくる。
だが……そんな彼等とてギガントスライムを止めるのは難しいだろう。
ギガントスライムはその質量だけでも町1つを飲み干しそうな、そういう相手なのだ。
ならばどうすればいいのか。
いい加減前置きが長くなってきたが、その答えは鉄帝で進められている「とある計画」が握っていた。
人力可動式生贄弾頭式究極破壊魔砲塔。
すなわち……「極式魔砲」である。
威力99999とかいう頭悪い破壊力を誇る超兵器が今、そのベールを脱ごうとしていた。
●極式魔砲をぶっ放したい人この指とまれ
古代文明。
その力を掘り起こし利用することで、鉄帝は他の国家と比べても強大な技術力を有している。
それは決して良い事ばかりではない。
時折危険な古代文明の遺産を掘り起こし、惨劇がええい、もういい。
前置きが長くなったが、つまり時折とんでもないことをする奴がいるってことである。
「ふむ、つまり?」
「てめーのことです」
研究員をジト目で見ながら、チーサは溜息をつく。
この研究員、実は今回の依頼人である。
依頼人でなければ「アホですかテメーは」とチーサのローリングソバットが命中していたかもしれない。
さておいて。
「鉄帝に向けて、うっかり何処かの馬鹿が目覚めさせた古代兵器ギガントスライムとメガトンスライムが向かってきているです」
ほとんどの攻撃が通用しないこのスライム群には「とある攻撃」のみが通用する。
それは何か。
「魔砲です。魔砲しか通用しねーのです」
幸いにもイレギュラーズには魔砲を極める為に生まれたような人材が結構いる。
ルシア・アイリス・アップルトン(p3p009869)もまさにその1人であり、さっきから鼻息が荒い。
「つまり魔砲の出番なのでして!」
「その通りです。ええい、ちょっと離れるです」
「どうせ何かまた変なアイテムがあるのでして! ちょっと今こそ魔砲トレーニングを」
「えい」
「もぐっ」
ルシアの口に特大クリームパンを突っ込んで黙らせると、チーサは襟元を正しながら小さく息を吐く。
「で、今回はちょっと洒落にならない兵器が出てきてるです」
そう、その名も 人力可動式生贄弾頭式究極破壊魔砲塔。
かなり聞こえが悪いので「魔砲戦車」と呼ばれているそれは、なんと威力99999の「極式魔砲」を放つことが出来る凄まじい……というか、これで何をする気なのかという超兵器である。
しかしこれはかなりコストパフォーマンスが悪く、中々簡単に使えるものではない。
そこでローレットにこれを操るパイロットたちの募集依頼がきたというわけだ。
「体力自慢。目立ちたがり屋と魔砲マニア。募集条件はこんなところです」
なんか怪しいが、世界最高の破壊力を体験する機会である事は間違いなさそうだ。
- 鉄帝魔砲計画~極式魔砲は破壊力の究極を見るか~完了
- GM名天野ハザマ
- 種別通常
- 難易度NORMAL
- 冒険終了日時2022年02月07日 22時05分
- 参加人数8/8人
- 相談7日
- 参加費100RC
参加者 : 8 人
冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。
参加者一覧(8人)
リプレイ
●動け、魔砲戦車!
「わぁ……! なにこの大きいの……! ここから超威力の必殺技が出るんですか!? アニメの必殺技みたいでワクワクしちゃいますねっ! 砲弾はわたし達……なるほどぉ! それはすごいです!」
「極限まで高められた魔砲! 威力99999! これさえあればどんな敵であってもイチコロですよ! それならば、ブランシュもやる事やって皆のお手伝いをするですよ! この時の為に流すべきBGMも持ってきたですよ」
『特異運命座標』エア(p3p010085)と『航空猟兵』ブランシュ=エルフレーム=リアルト(p3p010222)、そして『鋼鉄の冒険者』オリーブ・ローレル(p3p004352)は、研究員の案内で動力室へと向かっていた。
この巨大な魔砲戦車を動かす。その大役にドキドキしていたのだ。
それ故か、ちょっとばかり話を聞き逃した部分もあったのかもしれない。
「募集依頼に書かれていました、体力自慢枠です。そういう訳で発電装置を担当します……いやこれ動きませんって。特異運命座標がどうとかでなく、物理的に無理ですって」
オリーブは案内された発電装置を前に、白目をむきかけていた。
目の前にあるのは自転車のような発電装置。
これを漕ぐことで魔砲戦車のエネルギーになる……らしいのだが。
このいかつい装置のついた自転車を漕ぐのだろうか? 人力で?
「しかもこれ、戦闘中ずっと漕がないといけないのですか?」
「いえ、ずっとです。全てのエネルギーをこれで賄います」
「物攻が1000を超えているからパワフルとかそういう事じゃなくて太腿が厳しいです! ガソリンでも古代遺物でも良いから原動機を搭載するとかして下さい! 人へ何か過ぎた期待をしているのではないですか!?」
オリーブの抗議に、研究員はフッと笑う。
「母は言っていました……人の可能性は無限だと。ならば人の作りだすエネルギーも無限です。そうでしょう?」
「これだから鉄帝の研究員は!」
オリーブが絶望したような声をあげるが、ブランシュとエアはやる気満々だ。
「この発電機を回すのは機動力の高いブランシュがやるべきですよ。機動力10という事は、通常のイレギュラーズ大体2人分の発電力になるですよ。めっちゃくちゃぶん回して貢献するですよ。ブランシュが回す事によって極式魔砲が力を増す。そういうことに嬉しさを感じるんですよ」
「砲弾役の順番が来るまではわたしも発電役として頑張ります!」
ちなみにオリーブは何処かのタイミングで別の生贄を見つける事を考え始めていた。さておいて。
「この発電装置を漕げばいいんですよね? よぉーーーっし! 任せて下さい!! わたしも努力と勇気とド根性で極式魔砲のエネルギーを作り出しますよ! メガトンだかギガントだか知りませんがスライムなんて粉々にしてやります!!」
そうしてオリーブとエア、ブランシュの頑張りの結果……魔砲戦車の回路にエネルギーが流れ始める。
ヒュイイイイン……と鳴り出す軽快な音は、他の面々にも魔砲戦車の起動開始を知らせていた。
「ぜぇ……はぁ……もう無理です……。助けてイルヤンカぁ……」
ブランシュの持ってきたBGMの中で響くエアの弱音は、届いては居ないのだが。
「お、どうやらエネルギーが来たみたいだね!」
『最強砲台』ムスティスラーフ・バイルシュタイン(p3p001619)は運転席の各種の計器が動き始めたのを見て、手元のマニュアルとの差異を確かめていく。
「これでも古くから魔砲と付き合ってきたんだ。最期まで共に歩き続けて見せるさ」
幸いにも、マニュアルの内容はそんなに難しくはない。
これならば、出発までには完璧に操縦できるだろうとムスティスラーフは確信していた。
「魔砲戦車の運転は小回りが効かない分、普段より位置取りに気を付けないとね。多少の無茶は『輪動制御』で押し通そう」
そう、ムスティスラーフはすでに熟練の操縦士の如く操縦方法を吸収しつつあった。
そして……砲弾を装填する装填室では、自らその身を魔砲とすることを選んだ戦士たちがその時を待っていた。
「魔砲……いえ、私が自ら引導を渡す羽目になった反転せし母から学び取った火線砲の力が人々の為になるのだと聞いては、微力を尽くす他はありません。今や独自の進化を果たし、火線砲IIとなったこの力を本当に魔砲と呼んでも良いのかは判りませんけれど……必ずやこの力にて、ギガントスライムを討ち滅ぼしてみせましょう……!」
気合を入れる『自然を想う心』エルシア・クレンオータ(p3p008209)に、『青き大空のピーターパン』メイ・ノファーマ(p3p009486)も同意するように頷く。
「それにしても、この魔砲戦車もすごいね~。ボクのアルキメデスレーザーがちっちゃく見えるよ~」
そう、事実どんな個人携行の砲も魔砲戦車の砲塔には敵わないだろう。
それだけの無茶……もとい浪漫が詰まっているのだから。
そしてそれは『にじいろ一番星』ルシア・アイリス・アップルトン(p3p009869)も同じなようであった。
まあ、今は……まだクリームパンを食べきれずにもぐもぐしていたが。
そして、司令官席に座る『葬送の剣と共に』リースヒース(p3p009207)が全ての機器の正常動作報告をムスティスラーフから受けると、指令を出す。
「全くこのような武器を作るとは、いつの世も人は度し難いもの……。スライムもそうだが、このトンチキ砲もだ。
しかし、多すぎる死は止めねばならぬ。人力可動式生贄弾頭式究極破壊魔砲塔、このトンチキ、もとい兵器界の仇花を、使わせてもらうとしよう。では、発進!」
「発進するよー!」
そうして魔砲戦車は軽快に発進する。
オリーブ、ブランシュ、エア……3人の必死で生成したエネルギーを使って。
●放て、極式魔砲!
「見えたよー! ギガントスライムとメガトンスライム! 大体予想通りの動きだね!」
ムスティスラーフは報告しながら、スクリーンに映る超巨大スライムたちを見る。
(基本はメガトンスライムを多く狙えるように……! メガトンスライムは護衛として動く以上ある程度固まって動くはず。そこを上手く貫通できるように普段の魔砲使いとしての経験を活かして射線を3体以上に通せるように位置取ろう、最低でも2体だね)
このデカブツを動かすのは初めてだ、上手くいくかは分からないが、やらないよりは余程意義がある。
その報告を受けて、リースヒースも席から立ち上がる。
「私は殺戮の日々を過ごしてきた。流れる血を見続けたこの目は、効率の良い刈り取り方を知っている……統制、統率で皆をまとめ、指示を与えるのは我が仕事。そして、御身らの命を握るのも、私、か」
(作戦はシンプルなほど良い。そして、こちらは撃ったら遮蔽に隠れてスライムの攻撃を避ける。ヒット・アンド・アウェイの繰り返し。とどめの一撃は足を止めて正確に、巨大な物を)
頭の中で作戦を再度組み立て直し、リースヒースはふと気付く。
「……これ、一度に装填できるのは一人のみか……? 試してみても良いかもしれぬな。連射や、皆の魂を集めた超火力やら」
やめるんだ。そういうことを考えるのは鉄帝の始まりだぞ。
「さあ焔に踊れ、不定形よ! ひとの命という焔は、意志の光となり御身らを焼き尽くすであろう! そう、いまや私は仲間を死地に送る身……。不死の兵ではなく、命ある者の輝き、パンドラを削らせ……おお、なんと孤独な立場であろうか。私一人が安地にいるとは。しかし、これもまた必要な役目。
ギフト「影の武具よ来たれ」で作った黒マントをバサアと翻し、リースヒースは宣言する。
「命を燃やせ……その果てに奇跡を掴めると信じて。攻撃準備、開始!」
その声は通信設備を通して装填室へと届く。
そして……ルシアは燃えていた。
ちなみに説明を受けたエネルギー発生装置については「ああ、いつものでして」と納得している。そう、いつものだ。
「……えっ!? ルシアたちが弾になるのですよ!? それが極式魔砲でして!? ……そんな、そんな!それって……!」
普通であれば、誰かがなぐさめる場面だろう。
しかし此処に居る面々は、そんなものは要らないと知っている。
「と っ て も 理 に か な っ て い る の で す よ ! 強大な魔砲を撃つためにはそれだけ多くの魔力、もしくはそれに近い力が要る! 収束する段階で自然と周囲のものを集められるけどもそれだけに頼らず! 外付けの供給源として発電装置と本人の魔力の両方を使って最大限の力を得ているのです! その上で溢れんばかりの膨大な力の収束をどうするのかという問題に対して! 技術というのを持てない機械でどうするのかという答えとして「弾」を用意することにして! さらにその弾は魔力を抱えるだけなら十分な量抱えられる人というチョイス! そして抱えただけでは動けない人を強引に射出することで「魔砲」を完成させている! 正に最高の魔砲装置なのですよ!魔砲戦車、いや!もはやこれは正式名称で言わなきゃ失礼でして! 人力可動式生贄弾頭式究極破壊魔砲塔、これほど凄いものの弾になれるのは光栄なことなのですよ! 今! 人類は次なる魔砲のステージに立とうとしてるのでして!」
そう、その第一号をルシアが譲るはずもない。
いそいそと装填されると、装填完了の文字が司令官席に届く。
「では……ファイヤー!」
「ずどーんでしてー!」
有り得ないくらいの高エネルギーを纏ったルシアが、飛ぶ。
見た目にはルシアの顔のついた「ちょっと世界の敵を滅ぼしてきます」的なそれは……やがてルシアを包み込み、巨大なルシアの頭部を模したかのような形に変化する。
クワッと口を開けた巨大ルシアはメガトンスライムを飲み込み、そのまま消し飛ばす。
威力99999の極式魔砲はその名に相応しい威力と、爆心地で倒れているルシアを見せつけるが……すぐにルシアはカッと目を見開いて飛び戻ってくる。
「では、次は私ですね……!」
エルシアは立ち上がり、装填されていく。
「一番手こそ譲りましたが……この砲弾役の所為で戦闘不能になるというのであれば、元よりこの身に染み付いた罪を滅ぼす為の義務感だけで生きているような私はお誂え向きですから。ええ、生きるも死ぬも他者に委ねるという生き方を選んだ私は、自ら身を守る分の力を、高命中高威力FB控えめという祈りの為の力に振っているのです……即ち今回はデッドリソースになる防御ステの踏み倒し得!!!」
何やら難しい祈りの言葉を唱えながら、エルシアが発射される。
(……でも、自分の顔が敵に齧り付くって、他の人はいいかもしれませんけれど自分で見るとどこか気持ち悪い感じもしますね……ですのでパンドラ復活後の2発目は、そんな事にならないように祈りましょう)
おおっと、こちらもすでに2発目になる気満々である。メガトンスライムを消し飛ばし倒れたエルシアは起き上がると、そのまま走って魔砲戦車に乗り込んでいく。
「よし、じゃあ次はボクが砲弾になるよ!」
そんな宣言通り、放たれた極式魔砲verメイはメガトンスライムを消し飛ばし、やっぱりムクリと起き上がって飛んで戻ってくる。
だが、メイは砲弾になるために戻ってきたわけではない。
「お待たせ! 交代に来たよ~」
メイの声が響くと同時にエアが凄まじい瞬発力で飛び出し、メイとバトンタッチする。
「はぁ……はぁ……もうヘトヘトです……でも、やっと待ちに待った順番が来ましたよ!」
ちょっとよろけながらも、エアは装填室に辿り着き砲弾になる。
「えへへ。わたし、こういうのにはちょっとだけ詳しいんです! ほら、あれでしょう? 攻撃のエネルギーと防御のエネルギーを一つにすれば最強になるんでしょう? ならわたしの結界防御と極式魔砲の攻撃エネルギーを融合させたらどうなるんでしょうね!? わたしとっても気になります!」
Q:どうなりますか?
A:うるせえいいからお前も魔砲になるんだよ
「司令! Pandora party project発動の許可を!!」
Q:Pandora party project発動の許可を!!
A:いいからもうコイツ発射しちゃおうぜ
ズドン、と。無慈悲に発射されたエアが巨大なエアの形の極式魔砲となり、メガトンスライムをまた1匹消し飛ばす。
あとなんか着弾音が「パンドラパーティプロジェクト! ずどーん」だったみたいである。
やがて、何度かの砲撃が繰り返され……ついに残るはギガントスライムのみになる。
だからこそムスティスラーフは、砲弾として頑張っていた。もはや操縦は必要ない。
極式魔砲の破壊力をもってしても倒れないギガントスライムを、此処で止めなければならないからだ。
「仲間達の献身を背負い僕ではない誰かのためにこの命の炎を捧げよう。極式魔砲の弾となって力尽きるにしても、弾となるために今立たなくちゃならないんだ。装填された者の全エネルギーを吸収するって言うのならこの【復讐】の分も乗せてやる……初源の魔砲使いとしての矜持を見せよう!」
そうして、ムスティスラーフは本日2度目の装填を経験する。
鉄帝の技術の極致。凄まじき極式魔砲。ならば。
「僕が考える最強の魔砲。魔砲とは何か? 魔砲は……筋肉! 則ちマッチョだ! 飛べ! マッチョ! 理想と夢をその身に載せて光指す道となれ!」
そうして、素敵なマッチョになったムスティスラーフの姿となった極式魔砲が放たれる。
―僕、この戦いが終わったら新しい魔砲を試すんだ……―
そんなムスティスラーフの言葉が、鉄帝中にテレパシーのように響いて。
「よし、次はブランシュが弾になりますですよ!」
そうして争奪戦で弾役を勝ち取ったブランシュが装填される。オリーブかわいそう。
エルシアの協力の元、ブランシュはユニコーンサウンドを使って流れ変わったようなそれっぽいBGMを流し始める。
「いるかもわからない母さんごめん……! ブランシュは……行くですよ!」
そしてユニコーン……違った、ブランシュが発射され、「アーマー部分が展開されたブランシュ」がギガントスライムをデストロイすべく襲い掛かる。
PPPを発動することもためらわないブランシュにはもっと命の賭け時がある気が凄いするが、とにかくそんな勢いでギガントスライムにブランシュデストロイモードな極式魔砲が炸裂し、やはり起き上がって戻ってくる。
「魔砲……それは一種の浪漫だと思うですよ。高いファンブルにも負けず、一撃でも掠れば即死……まさにマグナム弾といえるような威力の高さを誇ってるですよ。いつか搭載してみたいと思うけど、たぶん操れないんだろうなぁと思うですよ」
そんなことを語るブランシュの目は輝いていて。
そんな中、更に威力を高めようとする鉄帝な連中の筆頭であるルシアもまた余計なことを考えていた。
「極式魔砲は、威力99999で固定なのですよ? ルシアの方で何かやっておいた方が……いや! いいかもじゃなくてやるのです。魔力の過剰行使は大して威力も増えないし体も痛めるけども今回の仕組みなら効果アリなはずでして」
そんなルシアをエルシアはじっと見ていたが、やがてルシアをそっと持ち上げて装填していく。
「意味なくたっていい、探求には失敗はつきものですよ。だから、だから! 魔力を溜めて……!」
「あ、装填完了です」
「究極の魔砲とはきっと! 弾という概念すら超えて! 自分自身が魔砲となることでして!!」
そうして発射されたルシアは自分の力をもプラスして、極式魔砲を変化させ……巨大な輝くルシアへとその身を変化させる。
「すなわち……これが! ルシアたちの究極魔砲でしてー!」
輝く巨大ルシアはギガントスライムを周辺の大地ごと消し飛ばし……そして、鉄帝に平和が戻ってくる。
その様子を見ながらリースヒースは敬礼し……そんな中、リースヒースは思う。
(正直このようなトンチキ、最後の一撃で壊れた方がよい。絵的にもそうであろうが……壊し損ねたな)
しかし、きっとまた魔砲戦車には出番が来るかもしれない。
来ないかもしれない。整備費次第かな。
ともかく、そうして鉄帝の平和は選ばれし魔砲戦士たちによって守られたのである。
あ、ちなみにオリーブは後で力を使い果たして倒れているところを派遣されたらしいです。かわいそう。
成否
成功
MVP
状態異常
あとがき
コングラチュレーション!
皆さんの捨て身の献身が鉄帝を救いました!
GMコメント
今回の役割は4つです。
自転車みたいな発電装置を死ぬほど漕いで魔砲戦車の動力源になる人(多い程速度や機動力などUP)
運転する人(オペレーター的役割もあります)
極式魔砲のトリガーを引く司令官(かっこいい)
極式魔砲の弾になる人(何人いてもいいです)
※上記の役割は途中で交代しても構いません。
はい、もうお分かりでしょうか。
極式魔砲は撃つと砲塔に装填された人の全エネルギーを吸収し破壊力に変えます。
放たれた極式魔砲は装填された人のでっかい顔面みたいな形を持つ超エネルギーの破壊光線となって放たれます。
おお、なんたるビューティフル。アメージング。
まさか魔砲を極めた先が超級覇王電●弾みたいなことになるなんて、誰が予想したでしょうか?
ちなみに装填された人は戦闘不能になりますが、パンドラで蘇ってもう1回いくぜみたいな献身をしてもオッケーです。
その献身は極式魔砲を【望み通りの姿】に変えるかもしれません。
ちなみにメガトンスライムは5体、ギガントスライムは1体います。
メガトンスライムはギガントスライムの護衛であるため、最後に仕留めるのはギガントスライムになるでしょう。
なおもし近づかれてしまうとこの6体のスライムは凄まじい溶解能力を武器としているので普通に鉄帝のピンチです。
それでは皆様、魔砲戦車を操り現場に到着し、極式魔砲を撃ちまくりましょう。
その溜め込んだパンドラもちょっとくらいなら減らしても平気だって。ね?
●情報精度
このシナリオの情報精度はAです。
想定外の事態は絶対に起こりません。
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