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シナリオ詳細

お前もミニスカサンタになるんだよ!

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●危うし、散田苦労須!
 シャイネンナハトが近づく今日この頃。
 散田苦労須(サンタクロース)とかいうおっさん(ミニスカサンタ服着用)は例年通りに子供達にプレゼントを配ろうとしていた。
 待ってください、全力で怪しいし正気を疑うけど犯罪者じゃないんです!
 言い訳不能なレベルで不審者なだけなんです!
 しかし仕方がない。散田苦労須は今深刻な後継者不足。
 ミニスカサンタ服という制服を男女問わず着用なせいで、老いも若きも転職してしまう。
 ああ、なんということか。
 今の世の中、子供の笑顔の為に働こうという者はいないのか!
 ちょっと下が黒ビキニなくらいでなんだというのか。
 かの初代散田苦労須・ヤミーなる男は黒ビキニチラなど何も気にしなかったというのに。
「今時の若いもんは……」
「ククク、そう言っているからダメなのだよ!」
「その声は……黒散田苦労須(ブラックサンタクロース)!」
「その通りだ! ブラックサンタキイイイイック!」
「ぐあああああああ!?」
 なんたることか。
 子供にプレゼントを配る散田苦労須は仇敵である黒散田苦労須(ブラックサンタクロース)の奇襲に遭い、行動不能な事態に!
 一体どうすればいいのか。
 散田苦労須の意思を継ぐ者は居ないのか!
 いや、居る。
 散田苦労須はたまたま近くを通りかかった少女に呪い……違った、力と祝福を託した!
「君が、君がやるのだ……仲間を集め、黒散田苦労須を倒し、子供に夢と希望を!」
「は? なんなのだ、この不審者のおっさん……うわあああああなのだー!」

●集めよ、散田苦労須の戦士たち!
「……というわけで、あと7人必要なのだ」
 ヘルミーネ・フォン・ニヴルヘイム (p3p010212)はそう言うと、ミニスカサンタの理由を懇切丁寧に教えてくれる。
 黒散田苦労須。子供に石炭とジャガイモを配るという家計の助け……もとい子供の夢を砕く悪しき存在。
 それを倒さねば、散田苦労須の呪い……もとい祝福は解けない。
 正しきシャイネンナハトを迎える為にも、黒散田苦労須の野望は砕かなければならないのだ!
「黒散田苦労須は夜に現れて、屋根の上を走って子供たちに石炭と芋を配ろうとしているのだ」
 勿論、1人では不可能なことだ。
 黒散田苦労須は本体と7体の分身により、効率よく子供たちに配ろうとしているのだ。
 それ故にあと7人。あと7人、散田苦労須の戦士が必要なのだ。
「まあ、この話を聞いた以上絶対逃がさねーのだ。全員ミニスカサンタなのだ」
 そう、黒散田苦労須には普通の攻撃は一切通用しない。
 毒も麻痺も怒りも、何もかもが普通の攻撃である限りは、黒散田苦労須の力の前に霧散してしまう。
 それゆえに、ミニスカサンタ服が必要なのだ。
 この服さえ纏えば、黒散田苦労須に対抗できる力が手に入る。
 そして子供たちにプレゼントを配る力も手に入るのだ。
 故に、戦わねばならない。子供たちの未来を守るために、此処に集まった8人の散田苦労須たちが!
「というわけで喰らうのだサンタフラアアアアッシュ!」
 道連れを探していたヘルミーネによる強制お着換えビームが、その場に集まった者達へと放たれる。
 さあ、戦え散田苦労須の戦士たち!
 子供の笑顔を守るため!

GMコメント

全員ミニスカサンタ。そんなシナリオです。
散田苦労須の祝福により、全員ミニスカサンタで下は黒ビキニです。
この辺り、私はリクエスト内容から何1つ変えておりません(重要)。

敵は黒散田苦労須と、黒散田苦労須(分身)×7です。
どれも同じ実力を持ち、万が一本物を倒しても分身と入れ替わる為、優先度は変わりません。
どうやっても最後に倒したのが本物になります。
ラストアタックを誰が決めるかは、話し合いで決めちゃってください。

なお、今回皆さんはミニスカサンタです。
全ての攻撃にサンタ属性がつき、なんだかシャンシャンキラキラした攻撃になります。
具体的には魔砲が7色ビームになって「シャラアアアン」って音になったり、打撃の瞬間に星が散ったりします。
銃を撃てばパラソルチョコの弾丸が飛び出したりしそうです。
また、以下のサンタスキルも使用可能です。

・ジングルベル
可愛らしく手持ち式のベルを振って踊ることで3ターンの間、全能力が2倍になります。
なお使用時にスポットライトが照らし「シャンシャンシャン」と音が鳴ります。
また、一般人からの注目度が激しく上がるでしょう。
ここで可愛らしくアクションを決め好感度を上げると、更に能力が倍になります。

・ホーホーホー
お腹の底から声を出し「ホーホーホー」と笑う事で空中を高速で飛翔する「クリスマストナカイ&ソリ」を呼び出せます。
これに乗っている間は飛翔によるペナルティは受けませんが、戦闘は不能です。
1度降りると「クリスマストナカイ&ソリ」は飛び去ります。
また、一般人からの注目度が激しく上がります。
此処で可愛らしくアクションを決め好感度を上げると、APが全快します。

・愛と希望の散田苦労須
「オンステージ!」の掛け声とともにスポットライトが本人を照らします。
一般人からの注目度が激しく上がります。
子供たちに夢と希望を与えるパフォーマンスをすることで好感度が上がると、次の一撃の威力が2倍になります。

●黒散田苦労須たち(分身含め合計8)
黒いミニスカサンタを纏ったオッサンです。筋骨隆々で下は黒ビキニです。地獄かな?
使う能力は以下の通りです。

・サンタパンチ
超高速で繰り出すサンタパンチ。無数の拳は流星の如く。
・サンタキック
超高高度から繰り出すサンタキック。その一撃は彗星の如く。
・・ホーホーホー
お腹の底から声を出し「ホーホーホー」と笑う事で空中を高速で飛翔する「クリスマストナカイ&ソリ」を呼び出せます。
これに乗っている間は飛翔によるペナルティは受けませんが、戦闘は不能です。
1度降りると「クリスマストナカイ&ソリ」は飛び去ります。
また、一般人からの注目度が激しく上がります。
特に何もしなくてもHPとAPが全快します。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はCです。
 情報精度は低めで、不測の事態が起きる可能性があります。

●ミニスカサンタ
このシナリオに参加する皆様は全員ミニスカサンタ(黒ビキニ)です。
セクシイイイイ!

  • お前もミニスカサンタになるんだよ!完了
  • GM名天野ハザマ
  • 種別リクエスト
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2021年12月31日 22時05分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費150RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

チャロロ・コレシピ・アシタ(p3p000188)
炎の守護者
エクスマリア=カリブルヌス(p3p000787)
愛娘
マリア・レイシス(p3p006685)
雷光殲姫
ピリム・リオト・エーディ(p3p007348)
復讐者
ルクト・ナード(p3p007354)
蒼空の眼
ルシア・アイリス・アップルトン(p3p009869)
開幕を告げる星
ヘルミーネ・フォン・ニヴルヘイム(p3p010212)
凶狼
※参加確定済み※
滋野 五郎八(p3p010254)
鶏ライダー

リプレイ

●集まれミニスカサンタたち
「どうしてこんな依頼に呼ばれちゃったんだろ……今年のシャイネンもなんの予定もないぼっちだと思ったら……」
 ぼっちがみるみるうちにミニスカサンタ。
 リア充の最前線である。いや、どうだろう。
 そんなミニスカサンタは『炎の守護者』チャロロ・コレシピ・アシタ(p3p000188)である。
 ちなみに男の子である。
 大丈夫であろうか、チャロロをミニスカサンタにした『呑まれない才能』ヘルミーネ・フォン・ニヴルヘイム(p3p010212)が条例的なものに引っかからないだろうか?
 まあ。たぶん大丈夫だろう。
「ていうかミニスカサンタだけならまだしも、下が黒ビキニだなんて! うっかり前の方チラリしちゃったらえらいことになるよ!」
 まあ、大丈夫ではないだろうか。万が一そうなっても、新しい性癖を鉄帝の皆様に植え付けるだけだろう。
「呪いか祝福かわからない、が。衣装は可愛らしい、な。中の黒ビキニは、不可解だが。まあ、踊ってる時に見えてしまっても、水着ならば問題ない、か……?」
「さ、寒いのですよ寒いのですよーー!! ……でも、それでも! ルシアにとっては聞き逃せない事情があるから全力で頑張るのですよ!」
 かと思えば、『……私も待っている』エクスマリア=カリブルヌス(p3p000787)は比較的堂々としている。
『にじいろ一番星』ルシア・アイリス・アップルトン(p3p009869)も寒い以外は特に問題なさそうだ。
 問題、ないのだろうか。本当にそうだろうか?
「えぇ……どういうことなの……黒散田苦労須っていうけどただの変態じゃあないか! ま、まぁミニスカサンタに関しては水着だから恥ずかしくはないけど……! ごめん……恥ずかしい……でも頑張らなきゃね!」
 いや、『雷光殲姫』マリア・レイシス(p3p006685)の様子を見るに、やはり問題はあるのだろう。まあ、当然だ。
 だが恥ずかしいとか恥ずかしくないとか、そういうベクトルの「外」にいる者もいた。
『《戦車(チャリオット)》』ピリム・リオト・エーディ(p3p007348)である。
「フフフフフ……!!! こーんなたくさん脚が見れるなんて、良い季節ですねー」
 どちらかというと季節的には見れなくなるほうなのだが、さておこう。
「ミニスカとは実に良き文化にごぜーますー。え? そんなことはないって? いやいや、この混沌じゃ毎年のようにミニスカサンタを見るじゃあねーですかー。私は何も間違ってねーですよー?」
 混沌の文化はどうなっているんだろうか。今更かもしれない。
「つーことで黒散田苦労須たそにはたーっぷりご褒美を……って筋骨隆々で黒ビキニ!? 素晴らしいですねー。これは脚を頂かなくては無作法というもの。あ、皆さんの脚…じゃなくてミニスカも非常に良く似合ってますよー素敵にごぜーますー。何故か見えちまうことを気にしている方もいますが、それが良いのでしょー? 普段の服装では到底見えないであろう脚の付け根まで”合法的に”見ることのできる機会なんてそうそうねーですしー」
「そうかなあ……」
 マリアが首を傾げているが、ピリムには譲る気は無さそうだ。
 確固たる脚へのこだわりを感じる。この混沌でも有数の脚にこだわりのあるピリムを呼び寄せてしまったのもまた、黒散田苦労須の罪と言えるのかもしれない。
 それを考えると、『蒼空』ルクト・ナード(p3p007354)は溜息をついてしまう。
「散田だかなんだか知らんが、面倒事を押し付けおって……だが、子供の為と言うのなら……仕方あるまい。仕事は仕事だから、な……」
 そうは言うルクトだが、それで割り切れたらサンタに人員不足は起きずにルクトは被害にあうこともなかっただろう。
 そしてそれは、ルクトも同じなのだ。
「……えぇい、落ち着かない……裾は短いし露出が多い……これが正装なのか……? 流石にこの服装に大きい翼は合わないな」
【偽翼】タイプLを、腰のあたりに着けて飛行テストをしてみるルクトだが……ピリムの全く隠さない視線に気付いてしまう。
「……下からビキニが見える? ……気にしたら負けだ。恥ずかしくて死ぬ。考えないようにしよう」
「輝かんばかりのこの夜に……って……この格好寒すぎません!? 季節を考えて!? でも……子供たちの笑顔と夢のため……乗り越えてみせる! ミニスカサンタレッドとぼんちゃんいっきまーす!!」
 そして『ぼんちゃんといっしょ』滋野 五郎八(p3p010254)はどうやらルシアと同様寒さ以外は問題にしていなさそうだ。
 なんともかんとも様々なメンバーが集まったものだが……そこに現れるのは今回皆を巻き込んだヘルミーネである。
 何やらトナカイのヘアバンドをつけた魔狼ガルムを釣れているが、これは色々な事情によるものである。
「わっはっはっー! よく来たのだ! 散田苦労須の戦士の諸君! 正直、ヘルちゃんは巻き込まれた被害者だから苦情などは一切受け付ける気はないのだ! 文句は散田苦労須と黒散田苦労須のおっさん、後この依頼出した奴に言うのだ! 子供達の夢と希望の為にも一緒に黒散田苦労須のおっさんを凹るのだ!」
 ちなみに全ての罪はヘルミーネに集約する気がするのだが、どうだろうか。
 ともかくヘルミーネは堂々としたものである。
「ミニスカサンタに黒ビキニ位で狼狽えるなんて甘ちゃんなのだ! 覚悟を決めるのだ! ……もう色々と見えてしまってもいいのだと……」
 いや、よく見ると目が死んでいる。大丈夫なわけではないようだ。
「さあ、皆で騎乗して黒散田を追うのだ……というかガルムちゃんがへそ曲げるから他のトナカイとかに騎乗出来ないのだ……一心同体のヘルちゃん達は立派な散田苦労須!」
 ヘルミーネの号令に合わせて、ミニスカサンタたちが空へと旅立って行った。

●黒散田苦労須をやっつけろ
 さて、黒散田苦労須は分身も含めて合計8人。
 ならばどうなるのか。1人ずつ追いかけて戦うのか。
 いや、違う。エクスマリアたちは、とある手段をとったのだ。
「レインボータイガー社CEOでありプロデューサーである私が皆のクリスマスソングや一緒に歌う演出などをプロデュース!」とはマリアの台詞だが……この日、鉄帝の街には野外ステージが作られていたのだ。
 こんな目立つ場所に、黒散田苦労須たちが来ないはずもない。
 そう、これはまさしく黒散田苦労須たちをおびき寄せるための罠。
 そして……マリアを先頭に飛行してきた面々が、思い思いのポーズでステージに降り立っていく。
「オイ……私はちゃろ子、聖なる夜を穢す者は許せませんわ!」
 まずは開き直ったチャロロが可憐に愛らしくアピールする。
「散田苦労須とやらは、プレゼントを配るのが仕事らしいから、な。形あるものの代わりに、このステージを皆へのプレゼントと、しよう」
「愛と希望のサンタクロース、オンステージでして!」
 次にポーズをとるのはエクスマリアとルシアだ。
 エクスマリアは無表情だが……しかし、それでも願っている。
(願わくば、笑えぬマリアの分まで、輝かんばかりの笑顔になれるように)
(全てはこの依頼を受ければ出来ると聞いた『8倍破式魔砲』のために……)
 ……ちょっと思考がズレてはいるが、良いコンビではあるだろう。
 そして次はピリムとルクトのコンビだ。
 ルクトの妖精により出来上がったこのコンビは、即席とは思えない程の息の合いっぷりを見せつけている。
「可愛らしく? 夢と希望? よくわかんねーですが脚の魅力を100%魅せることにかけて私の右に出る者はいねーでしょー」
 そんなことを言うピリムの隣に降り立ちながら、ルクトは語り掛ける。
「……見る者に夢と希望を与えればいいのだろう?なら、私が与えるのは空への希望だ。空を舞う鳥は自由の象徴。空を飛ぶ事に憧れた子供も、居るのではないだろうか。そういった子供は私と同じだ。空に焦がれ、今空を舞う者として。子供達の憧れの先駆者として。その憧れを、形にして見せよう。ベルを鳴らせば始まりの合図。空こそが私の舞台(ステージ)だ」
 そう、このステージは「境界線」でしかない。
 だからこそ、ルクトは集まった観客たちにこう語りかけるのだ。
「――さぁ、ご覧あれ。夢と希望を運ぶのに、翼など要らないと証明しよう」
 そして最後はヘルミーネと五郎八、そしてマリアだ。
「さあ、レインボータイガー社CEOでありアイドルプロデューサーでもある私のプロデュース力を見せてあげようじゃあないか!」
 ヘルミーネも華麗にターンを決めて、ニコッと笑顔にピースの決めポーズを「キラッ☆」ときめる。
「さあ!観念なさい黒散田苦労須! わたしたちミニスカサンタ8がいるかぎりあなたたちの好き勝手にはさせない!」
「オンステージ!わたしたちの歌をきけぇーー!」
 ヘルミーネの、マリアの、五郎八の声と共にドーンと火花が撃ちあがる。
 そしてそれに合わせるようにルシアもサンタ属性つき魔砲クラッカーを空に放って空に虹を浮かべる。
 開始を知らせてより人が集まるように、そして更に派手に。
 ド派手なその音と共に全員がジングルベルを打ち鳴らし、シャイネンナハトソングを歌い始める。
 歌い上げるのはシャイネンナハトの祝福と平和。
 ちょっとマリアの恥ずかしさが抜けていないが、レインボータイガー社CEOは是非自分のプロデュースも頑張って頂きたい。
 ルシアなどはパワーフラグメントを使って魔法少女らしさを発揮し、より可愛らしく、より子供の心に届くようにくるっと回って跳びはねて……両手のベルをリンゴンリンゴンと鳴らしている。
 黒ビキニが見えちゃっても気にしないのは……ちょっと誰かの性癖を歪めないか心配ではあるが。
「みんなの想いの力が集まってきたのですよ! この力で夢と希望を取り戻しに行くのでして!」
「……その必要はない!」
 そんな声と共に、空に8つの黒いサンタの姿が現れる。
 そう、黒散田苦労須たちである。これほど注目を集めるイベントは、やはり黒散田苦労須たちも無視できなかったらしい。
 この辺りはマリアの作戦勝ちとも言える。
「散田苦労須め……まさかこんな若い娘たちを助っ人にしたとはな」
 1人男の子が混じっているが、こんなかわいい子が男の子のはずはないようだ。
「だが……その企みもここで終わりだ! 貴様等を潰し、サンタ界の覇権は我等が握る!」
「そうはさせないぞ!」
 ヒーローショーじみてきたせいだろうか。
 マリアが少しいつも通りの調子に戻ってくる。
「覚悟したまえ! 正義の猛虎ミニスカサンタ! マリア・レイシスとミニスカサンタ8が君達を成敗してやる!」
 そして戦いのゴングはかっこいいポーズをしつつ雷装深紅を纏った、マリアの雷閃葬華で鳴り響く。
 サンタ属性のでいだろうか、自身を弾丸にし、白雷出力での電磁投射砲を行使する雷閃葬華は赤と緑の混合の輝きを纏いながらシャンシャンシャンと素敵な音で黒散田苦労須の分身を打ち砕く。
「空を自力で舞うサンタが居ても、おかしくは無いだろう? ……一人では魅せるのは難しいだろうが、二人でする空戦はよく目立つ。空を舞うように、蒼空とダンスを始めよう。きっと綺麗な景色が見えるさ」
 ルクトとピリムも、空を舞う黒散田苦労須を追うように空を舞い。
「愛は……よくわからないけど、皆の夢と希望を一つに! 喰らうのだ! 8倍フェンリスヴォルフ!」
 そしてヘルミーネの時間さえ置き去りにする幻視の魔狼の牙の一撃も……なんだかフェンリスヴォルフがサンタ帽を被っている。
 まさか悪名高き魔狼も幻視とはいえサンタ帽を被る羽目になるとは思わなかっただろう。
「ここまでですわ、黒散田苦労須! 伝承によっては豚の内臓で悪い子を部屋ごとべちゃべちゃにしてしまうもったいな……いえ、おぞましい罰を与えるとか……」
「発想エグッ!? なんだそいつぐあー!」
 自分が男かバレていないかドキドキしながら戦うという「その癖」の人には良く刺さる動きをしながら放つチャロロのバックハンドブロウが「シャーン!」と軽やかな音で黒散田苦労須の分身を打ち砕く。
 流石に8倍威力の攻撃の前では黒散田苦労須たちも勝てるはずもなく。
「良い子のみんなー! どうかミニスカサンタ8を応援して! みんなに夢と希望とプレゼントを運ぶ天使たちにみんなのパワーを分けてあげて! そのパワーでミニスカサンタファビュラスになれる!」
 ミニスカサンタファビュラスとはなんだろうか。
 五郎八が新しい設定を追加しているが、きっとファビュラスなのだろう。
 そんなノリのいいパフォーマンスも続行しており、戦いが長引けば長引くほどこちらに有利になるのは明らかだ。
 だが……そう長引きはしない。
「今のマリアは凄まじい高みに達している。これにより放たれるユーサネイジアは、なんというか、とてもすごい」
 そう、聢唱ユーサネイジア。圧倒的展開を持つ連続魔であり、嗜虐的追撃は対象を決して逃がしはしないというソレは……サンタ属性により【圧倒的展開を持つシャイネンナハトイルミネーション。祝福的追撃は対象を決して逃がしはしません】というような技に変わっている。
「みんなの夢を奪っちゃう、わるーいサンタさんにはおしおきですよ! これが夢と希望を一つに束ねた、ホントのサンタさんの力でしてーー!!」
 ルシアの破式魔砲もまた、放たれる。
 エクスマリアとルシアのサンタコンビネーション。
 それはルシアの破式魔砲がまるで伸び行くシャイネンナハトツリーのような外見になったことで、エクスマリアのイルミネーションの如き聢唱ユーサネイジアと合わさり、黒散田苦労須を消し飛ばす輝く巨木を大空へと打ち立てた。
 たぶん、今消し飛んだ2体のうちのどっちかが本物だったのだろうが……ピリムが残念そうである。
「例えミニスカでも、黒ビキニでも、この仕事は誰かに誇れる仕事だわ! 黒散田苦労須さん……あなたのその鍛え上げられた肉体はきっと子供たちの笑顔と夢のためにあるはず……せめて一緒にプロテインを置いて彼らの健康を一緒に祈ってあげてください」
 きっと来年には何事もなかったかのように現れるだろう黒散田苦労須に、五郎八がそう願って。
「皆! ありがとうなのだ! 輝かんばかりのこの夜に! ハッピー! シャイネンナハト!」
 集まった人々にヘルミーネがそんなサービスを振りまく。
 その様子を見ながら、ルクトも思う。
(……子供が喜ぶなら。うん)
 そう、何しろまだ演目は残っている。
 マリアプロデュースの、最大最期の演目が。
「皆! VDMランドにも楽しいアトラクションがたくさんあるよ! 是非遊びに来てねー!」
 そう叫び、マリアのマイクパフォーマンスが始まる。
「それじゃあ、私たちの本日最後の歌を聞いておくれ! 曲は……To Love Each Other!」
 その合図で、全員が楽器を構える。
 響き渡るマリアのボーカルは……これ以上ないくらいの盛り上がりを見せたのだった。

成否

成功

MVP

マリア・レイシス(p3p006685)
雷光殲姫

状態異常

なし

あとがき

コングラチュレーション!
素晴らしいサンタっぷりでした!

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