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シナリオ詳細

冬のマチョボール・オールスターズ

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●マチョボール事件の名残
 鉄帝には、鉄帝ならではの秋のイベントが多数ある。
 その中にある、一風変わった……しかし、とても秋らしいイベント。
 秋といえばスポーツ。スポーツの秋という言葉があるくらいにそれは自然なことだ。
 そしてスポーツといえば筋肉。
 筋肉といえばスポーツ。何もおかしくはない。
 そう、そのイベントの名はマチョボール鉄帝杯。
 秋空の下でマッチョ達が筋肉を競い合う、筋肉球技の大会である。
 ルシア・アイリス・アップルトンはその大会における1つの事件に関わった。
 マチョボール強豪チーム「エンジェルズ」の選手を襲った、突然の体調不良。
 それがダーティプレイをするチーム「ササミーズ」による陰謀であり、ルシアを含む8人は代理の選手として見事エンジェルズを優勝へと導いた。
 ……しかし、ルシアはそれで終わりとは思っていなかった。
「汚いだけならいいけども裏社会と関わってるかもなので!」
 そう危惧したルシアは調査を開始し……マチョボールの実行委員会もそれに全面協力。
 裏社会と関わって怪しげなことをしているチームは全て排除することに成功したのだ。
 しかし、しかしだ。
 それが新しい危機をももたらした。
 ルシアはそれを解決するべく、奔走することになったのだ。

●オールスターズへの誘い
「マチョボールのオールスターズに招待されたのでして!」
 ここでマチョボールについて説明しておこう。
 マチョボール。専用の人の頭ほどの大きさの中身の詰まったゴムボールを使って行う格闘球技である。
 ルールは簡単。
 8人対8人のチーム戦。
 ボールを互いのエリアの一番奥にある「マッチョの像」が高さ1.5mの位置に掲げ持っている全長50cmほどのリングに叩き込めば1点。
 10分ごとにフィールド交代で、試合時間20分。点数の高い方が勝ち。
 そして……攻撃スキルと武器、道具以外なら、なんでもやっていい。
 ただしボールを持っていない相手への攻撃は禁止。
 防具は互いに著しい差が出ないように専用のプロテクターが用意される。
 ちなみに今回、飛行は禁止というルールも加わった。
 さて……もうお分かりだろう。
「ルシアを含め、あと7人の選手が必要なのでして!」
 今回は記念試合。
 マチョボール改革に関わったイレギュラーズを招き、一気にマチョボールを全世界に普及させる助けにしようというのだ。
「全力でやっていいと言われているのです!」
 そう、これはあくまでスポーツ。
 ルールの範囲内で、全力でぶっとばせ。それがスポーツマンとしての礼儀であり仁義であり正義である。

GMコメント

今回はルシア・アイリス・アップルトンさんのアフターアクションに伴うシナリオです。
格闘球技マチョボールのルールについておさらいです。

8人対8人のチーム戦。
ボールを互いのエリアの一番奥にある「マッチョの像」が高さ1.5mの位置に掲げ持っている全長50cmほどのリングに叩き込めば1点。
10分ごとにフィールド交代で、試合時間20分。点数の高い方が勝ち。
攻撃スキルと武器、道具以外なら、なんでもやっていい。
ただしボールを持っていない相手への攻撃は禁止。
防具は互いに著しい差が出ないように専用のプロテクターが用意される。
クリーンファイトはマチョボールの礼儀。ルールの範囲でぶっ潰せ。
具体的に言うと相手がボール持ってるなら顔面ドロップキックはクリーンファイトの範疇。

なお、今回は「練習パート」「試合パート」になります。
練習パートは前回お世話になったエンジェルズの練習場で三軍を相手に出来ます。
「チーム名」「専用プロテクターの色」などは全く決まっていません。
話し合いで決めてくださいませ。

なお、相手はマチョオールスターズ。
各チームの精鋭で構成されています。
正々堂々全力でぶっ飛ばしにきます。
こちらもルールの範囲内で応えるのが礼儀です。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はAです。
 想定外の事態は絶対に起こりません。

  • 冬のマチョボール・オールスターズ完了
  • GM名天野ハザマ
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2021年11月12日 22時10分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

ココロ=Bliss=Solitude(p3p000323)
華蓮の大好きな人
ヴァレーリヤ=ダニーロヴナ=マヤコフスカヤ(p3p001837)
願いの星
オリーブ・ローレル(p3p004352)
鋼鉄の冒険者
エッダ・フロールリジ(p3p006270)
フロイライン・ファウスト
マリア・レイシス(p3p006685)
雷光殲姫
赤羽 旭日(p3p008879)
朝日が昇る
佐藤 美咲(p3p009818)
無職
ルシア・アイリス・アップルトン(p3p009869)
開幕を告げる星

リプレイ

●チーム「イレギュラーズ」結成!
 マチョボール。正式名称は筋肉球技マチョボール。
 己の筋肉のみがモノをいい、最低限のスポーツマンシップと筋肉に則り行う、そんなスポーツである。
 さて、そんなスポーツの練習風景を見て……『ダメ人間に見える』佐藤 美咲(p3p009818)は正直、ドン引いていた。
「なんスか? この球技のように見せかけて実質格闘技みたいなスポーツは」
「マチョボールなのです!」
『にじいろ一番星』ルシア・アイリス・アップルトン(p3p009869)は堂々たる態度でそう叫ぶ。
 眼下ではエンジェルズの三軍による初めての人向けのルール説明をかねた練習試合が行われている……のだが。
 ボールを持った人間に真正面からのフライングクロスチョップ、延髄斬りくらいはクリーンファイトである。
 ラリアットがボールを持った選手を吹っ飛ばした時には「うわぁ」と声が出てしまう。
「はぁ……これだから鉄帝は。こんなやばい競技、私はやりませんから……やりませんからね?」
 言って数分も立たないうちに「喰らえ私の右ストレート!」という美咲の叫び声が聞こえてくるようになるが、それはさておき。
「試合をすればよいのでありましょう? コートに響かせてやるぜ……自分を称賛する喝采をよぉ……」
『フロイライン・ファウスト』エッダ・フロールリジ(p3p006270)にいたっては、もう最初からやる気がMAXのようだ。
「ところでどこらへんまでアリでありますか? 折ってもいい? 故意はだめ? では家族を人質に取るのは? 美咲嬢を差し向けて暗殺とかは? だめか。そうか。そんなことできない? ……本当にぃー?」
 言ってることがかつてのヒールチーム「ササミーズ」よりヤバいのはいつも通りのようである。
 とにかく、そんなエッダも練習となれば、やったことのないスポーツだからと、ルールの把握を主眼に置く真面目さをみせる。
 ボールを持った状態で実際にディフェンスワークを行って貰い、こちらから強く反撃はせず敢えてその術中に嵌ることで、“攻撃側がされて嫌な動き”を学ぶ。
 その経験を基に今度はオフェンスに参加し、相手の防御に対して味方がどのように応じるのかを学ぶ。
 ついでに『祈りの先』ヴァレーリヤ=ダニーロヴナ=マヤコフスカヤ(p3p001837)や『雷光殲姫』マリア・レイシス(p3p006685)にちょっかいを出す……おっと、妙なのが混じっている。
「単純にスポドリを酒……にしたりするとただヴィーシャが喜ぶだけなのでマリアのやつだけ酒にすり替えてヴィーシャのは超すっぱいクエン酸水にするとかどうでありましょうね……」
「ダメですよ?」
『鋼鉄の冒険者』オリーブ・ローレル(p3p004352)に止められれば、エッダも仕方ないと諦めた様子を見せるが……そんなオリーブもマチョボールの経験者だ。
「まさかまたこの競技へ挑む事になるとは。前回と違って相手が真っ当なチームなのは嬉しいですね。正々堂々、真っ向から派手にぶつかっていきましょう。その方が盛り上がり、普及にも好影響です」
 オリーブが今回の練習で強く意識するのは連携。そして自分の役割に必要なタックル・パス・ゴールである。
(いずれにしても付け焼き刃なのですから、範囲を絞って実戦で使える程度に持っていきませんとね……)
「筋肉か……いや、俺だってないってわけじゃないんだぜ。早く走るため、飛ぶためにきっちり鍛えてるし世間的には細マッチョってよばれる部類だとは思う」
 そんなことを呟くのは『上級大尉』赤羽 旭日(p3p008879)だ。
「ただこれ、早く走るための筋肉であって瞬発力はあるけどパワーがあるかといわれるとな……体重面でもかなり絞ってるからパワーマッチョと組合にならないように注意しなきゃな」
「いいから行くでありますよ」
 言っている途中で旭日はエッダに練習に引っ張られているが……今回は前回のような代理ではなくイレギュラーズのチームということで、中々に責任も大きい。
「ふふ! マチョボールマスターの私に隙は無い! 皆で力を合わせて勝利を手にしよう!」
 そんな自称マチョボールマスターのマリアは主に味方との連携を中心に練習している。
 次いでディフェンスからのカウンターとシュートロングシュートを狙うのでそこも重点的に練習する……といった流れだ。
 この辺りは試合経験者なだけあって、実に動きに無駄がない。
 そしてヴァレーリヤはどうか。
「ボール遊びなんて久しぶりですわねー。マチョボール……をした事はないけれど、負けるつもりはなっくってよ! 力を合わせて、勝利を勝ち取りましょう!」
 中衛で、状況に応じて攻撃に回ったり守備に回ったりする予定のヴァレーリヤは、それを意識した練習をしているが……。
「前回は中断という結果になってしまったけども……今回こそは! ルシアの魔砲トレーニングでしてー! スポーツといえば筋肉、筋肉といえばパワー! そしてパワーといえば魔砲でして!! あれから魔砲の自主練はやってみたのですよ? 完全に教え切れてなかったから出来てなくてもオッケーです! 一軍二軍の人たちに勝つためにも! 今日はしっかり頑張っていくのですよー! というわけで……これでして!」
 言いながらトレーニング器具を取り出して3軍選手相手に何かやっているルシアを、『善性のタンドレス』ココロ=Bliss=Solitude(p3p000323)はじっと見つめていた。
 出会うなり「ああ!あの可愛い天使は誰? ルシアちゃんですわ~~! かわかわ~~!」
 などと言いつつも自分の言動を推敲して冷静になっていたココロだが、その視線はルシアを追ったままだ。
「わたしは筋肉のある体つきをした男性が好みですが、自分はまったく非力です。そんなのがマチョボールに参加して良いのかな?いいよ!」
 そんな事を言っているココロだが……ルシアがひと暴れして捕獲された後は、気合を入れるためのリーダー役を任されていた。
「チーム「イレギュラーズ」発進! 声出していきましょう! あ、掛け声ってなに? 教えて!」
 ちょっとラストが締まらなかったが……とにかくチーム「イレギュラーズ」、発進である。

●マチョボール・オールスターズ!
 歓声が響く。
 今年のマチョボール・オールスターズは一味違う。
 何しろ、あのイレギュラーズがゲストチームとして参加しているのだ。
 チーム名もそのままイレギュラーズ。イメージカラーの蒼をプロテクターの色に選び、まさに勇猛果敢なその姿。
「さあ、いよいよ始まりました冬のマチョボール・オールスターズ! 今期優勝チームのエンジェルズのアタッカーを中心に、錚々たる面子の揃ったオールスターズに対するは、マチョボール改革を果たしたイレギュラーズ! イメージカラーの蒼に身を包み、堂々たる登場だー!」
「よーし! 負けないよ! 皆! 頑張ろうね!」
「イレギュラーズ、ファイッオー!」
 マリアのそんな声と全員の掛け声が響き、マチョボールの試合がスタートする。
 試合開始時に審判が投げたボールを反応の高さを活かして確保した美咲は、そのまま目の前にいる敵選手の顔面にボールを投げつけた後、跳ね返ってきたボールをキャッチして追撃を繰り返す。
 ルール違反ではない。むしろルールの範囲内の行動である。ちゃんとスポーツマンシップに則っている。
「ヘイ、パスッス!」
「了解!」
 旭日は美咲からパスを受け取ると、そのままゴールへ向けて走り出す。
「まずは機動力。俺が生かせるのは機動力だ……!」
 高めの機動力と反応、そして運搬性能でボールを前線まで運ぶ。速さで相手をかき乱す。
「出来ればレイアップみたいなシュートまで持って行きたい……が!」
 相手もマチョボールのオールスターチームだ。中々そう上手くはいかない。
「パス!」
「よっしゃあであります!」
 ボールをパスされたエッダはメイドインメイドを発動させながら敵陣を突破し、そのままゴールを決める。
「おおーっと! イレギュラーズ先制点! そしてボールはオールスターズに渡ります!」
 そのままオールスターズの凄まじい連携による攻撃が始まり、エッダが翻弄される……が、オリーブのタックルがそれを止める。
「マリィ、そちらはお任せ致しましたわっ!」
「ヴァリューシャ! 任せてっ!」
 いつでもカバーできるようにマリアがゴール下へ向かい、ヴァレーリヤのロングシュートが放たれる。
「させるかあああ!」
 敵のディフェンスが見事ボールを弾き、しかし即座にマリアのカバーが入り2度目のゴールが決まる。
「おおっと2点目! イレギュラーズ勢いが止まらない! 再びボールはオールスターズ!」
 小刻みにボールをパスして繋いでいくオールスターズの動きは、まさにプロ。
 荒っぽい動きに慣れているのもあって、同じ攻撃は2度目ともなると中々通じない。
 エッダもオリーブも翻弄されるが、ここでヴァレーリヤのボールを持っている敵の進路を塞ぐ形で立ち回ってプレッシャーを掛けつつ、敵に隙が生じたタイミングやEXA発動時にボールを奪うような立ち回りが効いてきた。
 更にはマリアとの連携も実に上手い。
 マリアはマリアで、ボールを持った敵選手へは高速で足元へタックルし、重心を崩し技術で倒すという技を見せていた。
 フェイントやディフェンス範囲の拡大、足技に組みついてからの投げ技も、的確にオールスターズのアタッカーを倒していく。
「ふふ! 柔よく剛を制すという言葉の意味を教えてあげようじゃあないか!」
 そのままヴァリューシャがボールを奪えば、そのままシュート……ではなく、ゴール近くにすでに走っていたルシアへとボールを投げる。
「ルシアーー!! 私のパス、受け取って下さいまし!」
「ナイスパスなのでして!」
 思い切りジャンプして豪快なダンクシュートをきめるルシアの姿に大歓声が上がり、実況の声も勢いを増す。
「さあ、イレギュラーズ3点目! オールスターズ、この勢いを止められるのか!」
 そうして始まった再度のオールスターズの攻撃は、なんと先程とは全く違うロングパス主体の攻撃だ。
 ボールを持っている者を攻撃可能というルール上、これは機能すれば中々の戦術となる。
 そしてなんと、そのまま一点きめられてしまう。
「ここにきてオールスターズ、1点を返す! さあ、ボールはイレギュラーズに! これで流れはどうなるー!?」
「どうにもならんスよ! 同じ戦術は2度通用しねえッス!」
 わざと敵にボールをパスして味方の攻撃対象にするというエグい……いや、スポーツマンシップに則った戦法をとった美咲の活躍で、ボールはマリアへ、そしてヴァリューシャへと渡る。
 この辺りの連携はエッダのストラテジーの戦略眼をも用いた指示も効いているだろう。
 そのままボールはオリーブへ渡り……ココロは、体勢を低く走る。
(もっと腰をかがんで。手を下げれば地面につくくらいに。ボールを持っている人に近づく人の進路上に進んで邪魔させないように……!)
 ココロの今日のサポートは実に優秀で、ボールをもってない敵プレイヤーをマークしてパスが通らないようにしていく姿も地味にチームに貢献していた。
 まあ、「ボールを渡せなくできればあの蛮族、おっと、武闘派な方々がボールをとってくれますしね」とか言っていたのはエッダにしっかりと聞かれていたが……それはさておき。
「ココロ、パスですわ!」
 ここにきて、ココロが輝く瞬間がやってきた。
 身長148cmの低さを利用して低姿勢ダッシュ。
 目の前に敵がきたら左右どちらかに1歩大きく踏み出し、次は反対側の足を大きく踏み込んで1歩目と違う方に抜ける。
 それはこのマチョボールに挑むにあたって、ココロが自分のことをしっかり理解した上で立てた戦術。
 そして今日1度も披露されていない、超積極的なココロの攻撃。
 体格の良いマッチョの間を潜り抜け、ゴール付近まで迫る。
 ……そして。あえてシュートしない。
 そのまま旭日にパスすると、旭日はそれを受けて走る。
「跳躍力を生かして距離とブロックをごまかす――俺向きで、何とでもなるはずだ。たぶん!」
 ぶちかますのはバスケで言う「メテオジャム」。
 ドゴン、とゴールを揺らす一撃は……大歓声と共に、イレギュラーズの勝利を決定づけていた。
 そして……大歓声に応えながらも、全員がそれぞれやりきった顔をする。
「いい試合でしたわね! 皆で打ち上げと行きましょうかっ!」
「楽しかった! 打ち上げか! いいね! 行こう!」
 そんな事を言うヴァレーリヤとマリアだが……即座にイレギュラーズの全員はマチョボール選手たちに囲まれる。
 良い試合だった、またやろう、とか。
 健闘を称えあうマッチョたちに囲まれて……汗臭くも楽しい打ち上げを、イレギュラーズの面々は楽しんだのだった。

成否

成功

MVP

ココロ=Bliss=Solitude(p3p000323)
華蓮の大好きな人

状態異常

なし

あとがき

コングラチュレーション!
素晴らしい試合でした!

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