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シナリオ詳細

違法プロテイン撲滅作戦

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●とある事件の結末と

 鉄帝に数ある色物大会の1つ……ウマッチョダービー。
 選ばれしマッチョ達がレースをするその競技の裏で暗躍する違法賭博組織ダークプロテインズの野望はイレギュラーズによって砕かれ、そのアジトも、また物理的に砕かれた。
 残党も逮捕され、ダークプロテインズの影響は全て消えたのだ。
 
 しかし……その事件に関わった『にじいろ一番星』ルシア・アイリス・アップルトン(p3p009869)は、そう考えてはいなかった。
 一応ぼろぼろになった元アジトを漁っておくのですよ。
 そう言ってダークプロテインズの元アジト……今となっては残骸となったそこを漁るべく現場を訪れたルシアは、とあることに気付いてしまっていた。

「これは……何もないのです?」

 そう、何もない。
 なんかよく分からん筋トレグッズの残骸……つまりゴミの類はあったが、それしかない。
 おかしい。確かもっと色々あったはず。
 しかし、そのあるはずのものがない。

「おかしいのです……」

 そう、これはおかしい。
 帰り道を歩きながらルシアは思う。
 これは何か事件の匂いがする。
 そう、インナーマッスルのように深く、見えないどこかに存在する筋肉のような、そんな匂いが……。

●そうして事件は始まった

 違法プロテインが鉄帝にばらまかれている。
 そんな情報をルシアが掴んだのは、それからしばらくたってのことだった。
 マッチョ達がそのマッチョを健康に維持するために、流通するプロテインは厳しい規制がされている。
 身体に良く健康に寄与し、それでいてしっかり鍛えることが出来る。
 それはどの分野に居るマッチョでもしっかりと活躍できる為の大切な決まり事であったはずだ。
 当然それは価格に反映されるが、必要なものであった。

 しかし、異常に安い違法プロテインが今、鉄帝にばらまかれている。
 当然製法も材料も検査を受けているはずもなく、そんなものが市場を圧迫すれば正しい筋肉の妨げになるのは必至だ。
 そしてそれは高い確率でダークプロテインズのアジト跡から持ち出されたものであると推定された。
 つまり、この騒ぎはいつか終わるが……同様の犯行が誰かによって行われるきっかけになってしまうかもしれない。
 それだけは……それだけは、絶対に防がねばならないのだ。

「悪い人はずどーんでして!」

 この騒ぎを解決する為、ルシアは立ち上がる。
 
 ……今、悪の残滓に苦しむ罪なき筋肉たちの嘆きを聞きつけた戦士もまた、ルシアの元に集まろうとしていた。

GMコメント

あつまれ筋肉の星に導かれた戦士たち(適当)

このシナリオは『にじいろ一番星』ルシア・アイリス・アップルトン(p3p009869)さんのアフターアクションに基づくシナリオとなります。

鉄帝の町にばらまかれる違法プロテインを回収し、売人達をやっつけてください。
筋肉に悩む人々に売人達は接触し、違法プロテインを安い値で売りさばいています。
勿論買う側も悪いことだとは分かっています。
しかし弱い心と筋肉は悪の囁きを跳ね返せないのです!
正しい筋肉道へ導かなければ、この問題の根源を解決することは難しいでしょう。

今回の問題解決の為に、広場に特設ステージを設置することも出来ます。

皆様のマッスルハートが悩める筋肉を光へ誘う、そんなシナリオです。
難しく考えたら負けです。筋肉だけが正義です。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はBです。
 依頼人の言葉や情報に嘘はありませんが、不明点もあります。

  • 違法プロテイン撲滅作戦完了
  • GM名天野ハザマ
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2021年08月23日 22時05分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

郷田 貴道(p3p000401)
竜拳
ヴァレーリヤ=ダニーロヴナ=マヤコフスカヤ(p3p001837)
願いの星
オリーブ・ローレル(p3p004352)
鋼鉄の冒険者
エッダ・フロールリジ(p3p006270)
フロイライン・ファウスト
マリア・レイシス(p3p006685)
雷光殲姫
エステル(p3p007981)
コルネリア=フライフォーゲル(p3p009315)
慈悪の天秤
ルシア・アイリス・アップルトン(p3p009869)
開幕を告げる星

リプレイ

●町の平和を守る為!
 鉄帝を脅かす違法プロテイン問題に『にじいろ一番星』ルシア・アイリス・アップルトン(p3p009869)は憤っていた。
「このままではちゃんとルールを守ってる人がかわいそうでして! だからもう一回懲らしめるのですよーー!!」
 そう、ダークプロテインズを壊滅させても、その遺産を活用して新たな悪事を働く者達が出てきてしまう。
 ならば今度こそ、その遺産を含め壊滅させねばならない。ルシアはそう強く思うのだ。
「違法プロテインですか、ズルは良くないですね。筋肉はたゆまぬ努力の結晶でなくては……」
「出回れば健康被害という直接的な物に加えて、真っ当な製造元の減収から始まる不幸の連鎖、さらに悪党の増長による治安の低下もあり得るでしょう。実に気に入らない事態です。何とか頑張ってみましょう」
 エステル(p3p007981)と『鋼鉄の冒険者』オリーブ・ローレル(p3p004352)も、ルシアの意見には賛成だった。
 まあ、エステルに関しては、どちらかというとルシアよりは筋肉寄りの意見ではあるのだが……。
 そして、この中で一番ゴリマッチョであり筋肉に造詣が深いのは確実だと思われる『喰鋭の拳』郷田 貴道(p3p000401)は、此処に来るまで考えていた事を口にする。
「まず疑問なんだが、違法プロテインって何なんだろうな? プロテインってのは基本的に栄養食みたいなもんで、筋トレと併用しなきゃ単にブクブク太っちまうだけなんだが……ステロイドって事かな?」
 言われて、全員が顔を見合わせる。
 確かにプロテインはそういうものだ。そこにあえて違法がつくということは……まさに貴道の言う通りの可能性があるのではないだろうか?
「そりゃあダメだな、ステロイドはオススメできないね。別に悪いとは言わないが所詮は偽物、総合的にはナチュラルに及ばない。ミーかい? HAHAHA、当然スーパーナチュラルさ!」
「おお、これが正しい筋肉道……これはもう勝ったも同然でして!」
 笑う貴道にルシアが目を輝かせる。確かに、これだけ筋肉に対して真面目に向き合う貴道が来てくれたというのはかなりの幸運であったかもしれない。
「違法プロテインか……危険な物のようだし、違法な物に頼って得た力は虚しいものだ……正しい道に導き、外れた道に誘う悪徳業者を成敗せなばならない! ヴァリューシャ! 頑張ろうね!」
「ええ! 売人からすれば人助けなのかも知れないけれど、健康を害するかも知れない違法な物を出回らせるわけにはいきませんわね。売人を取り締まって、街の平和を取り戻しましょう!」
『雷光殲姫』マリア・レイシス(p3p006685)に『祈りの先』ヴァレーリヤ=ダニーロヴナ=マヤコフスカヤ(p3p001837)が力強く頷き答える。
「さて、ではどう動くかだけど」
「解散してすぐにこれはおかしいのでして! きっとまたアジトが出来たのですよ!」
「ミーは正しい筋肉道へ導く方に回るぜ。調査とか売人に接触とか、明らかにプロテインを必要としていないミーには不向きな役割だからな!」
「アタシは……そうねえ、筋肉アピールは難しいから裏で笑ってる売人の口に鉛玉のプレゼントしにいくわよぉ。え? あぁ、冗談よ冗談、殺らないわよ」
 いきなり『慈悪の天秤』コルネリア=フライフォーゲル(p3p009315)から恐ろしい案が出るが、それはさておき。
「では自分はプロテインを求める人を装い、売人に接触する役を担います」
 そうやって全員が作戦について話し合う中で、『フロイライン・ファウスト』エッダ・フロールリジ(p3p006270)は少しだけ遠い目でボソリと呟く。
「神がいると言うのなら自分に筋肉を授けてみろ」
 どうにもエッダは筋肉が……というか、肉が中々つかない体質であるらしい。
 それが幸か不幸かは本人にしか分からない事ではあるが……少なくともエッダに関しては不幸であるらしかった。
「違法売買ねぇ……よくもまぁ成り立つものだとは思うけれど。売る方も売る方だけど、買う方も何故規制されてるのか、理由がある事を理解しているのかしら。まぁいいわ、そのお陰で飯の種になってるのだもの。仕事の時間ね」
 エッダのそんな言葉を合図に、全員が動き出す。
 そして、此処に違法プロテイン撲滅作戦がスタートしたのだ。

●違法プロテイン撲滅作戦・筋肉育成計画
 その日の鉄帝の町の広場には、立派な特設ステージが出来上がっていた。
 夏の筋肉祭り、と描かれた立派な看板付きのそれに、何事かと集まる人々も大勢いた。
 しかもそのステージは入場制限でもあるのか、鍵付きの柵まで設置されていた。
 その鍵も、やけに頑丈なものだ。何か盗まれるようなものでもあるのだろうか?
「何かしら、これ」
「筋肉祭りだろ?」
「マッチョが出るって事か……どのくらいキレてんのかな」
 そんな会話をしながらステージを見ていた人々は……1人、また1人と会場に入っていく。
 そうしてたくさんの人が入った後……ステージに大量の白い煙が放射されステージ上が見えなくなる。
 そのブシュ―、という噴射音に混じるようにして鍵がかけられて脱出が中々難しい状況になっていたのだが……今のところ、それに気付いている人間はいない。
 そうして煙が消えた後に現れたのは……モストマスキュラ―をキメている貴道の姿だ。
 一体何が始まるというのか。そのキレッキレでモンスターもつられて筋トレを始めてしまいそうな筋肉を作り上げるのに、どれだけの努力を要したのか。
 何もかもが集まった人々には分からないままに、貴道は叫ぶ。
「ヘイ、エブリワン! 郷田ズブートキャンプ鉄帝出張版の時間だぜ!」
 そう、これは貴道による郷田ズブートキャンプ鉄帝出張版のステージ。
 正しい筋肉道に導くためのファーストステップだ。
 ただしファーストステップは巨人のステップであるものとする。
「貧弱なボーイだってミーの手に掛かればダンディーなマッチョに早変わりさ! 郷田ズブートキャンプを受講すれば違法プロテインなんて必要ない! そもそもプロテインの主目的は栄養補給、大事なのはトレーニングだ、そうだろう? 安心してくれ、郷田ズブートキャンプは必ず成功する!」
 この辺りでちょっと帰ろうと思ったのか身を翻した観客が、鍵が閉まっていて出れない事に気付く。
 しかも柵はかなり高い。これを登って脱出するのは一苦労どころの騒ぎではないだろう。
「お、おい! なんで鍵を閉めたんだ!?」
「え、なんで鍵を閉めるのかって? ミーの手に掛かる以上、ユー達に許されるのは理想の筋肉を手に入れる、もしくは死だけだ。ああいや、ソーリー。死ぬのも許さないからやはりマッチョになるしかないプログラムに途中退場は無いんだよ、HAHAHAHAHA!」
 そう、此処から始まるのは地獄のような筋肉育成計画。これをクリアしたからには、もう弱い心は消えて失せているに違いない。
 ないが……まだダメ押しも残っている。
「ちなみに、ミーの後にもう1つプログラムは残っているぞ!」
 そうして現れたのは、なんとルシア。しかし、可愛らしいその口から紡がれるのはムッキムキな言葉だ。
「ルシアの魔砲トレーニング! そう、非力なルシアが強くなれたのは魔砲のおかげでして!」
 魔砲トレーニング。それは訓練用に調節した大型の武器(ルシアの武器並みの重さ)を用いて、安全のために50m以上の広い場所の端、無い場合は空に向かって魔砲を撃つというものである。
 魔砲の撃ち方は破式魔砲まで会得出来たルシア自ら教える安心プログラムであり、しかし普通の人にはかなりハードなので所々に休憩もいれるという安心な地獄である。
 なんということか。これはもしかすると、一日がかりの筋トレになるかもしれない。

●違法プロテイン撲滅計画・売人撃滅
 貴道とルシアがブートキャンプをやっているその頃、他のメンバーは売人の誘き出し作戦を実施していた。
 心と筋肉の弱い人、そして興味ある事に首を突っ込んでしまう人は強制ブートキャンプに隔離した。
 きっと出てくる頃にはムッキムキだから大丈夫だ。大丈夫じゃないかもしれない。
「うっうっ、鍛えても鍛えても我が暮らし楽にならず……悲しいですわ……。もしかして、プロテインさえあればもっと筋肉が増えて、暮らしが楽になるのかしら」
「大丈夫だぜ、お嬢さん。お嬢さんの稼ぎでも買えるプロテインがあるん……だああああ!?」
「どっせえーーーい!!!」
「ぎゃあ!?」
「もう痛い目に遭いたくはないでしょう?」
「い、いやどうだろう! まずは試してみてくれないか!」
「とあー!」
「ぎゃあ、おかわり!」
 とある路地では、ヴァレーリヤが売人を見事に捕まえて。
「だ、だがお嬢さん! 俺が1人だと思って……」
「ああ、あれ?」
 ヴァレーリヤが指した方向では、エッダが売人の護衛らしき男達をボコっていた。
「テメェーさっさと吐くでありますよ。吐かないと吐くでありますよ!! ヴィーシャ(ヴァレーリヤ)が!!」
「え、私?」
「まあ、それはさておいて。これでイモヅル式であります。おおなんとかしこい! ていうか粗悪な混ぜ物プロテインってギャグに見えて普通にがっつりヤバい案件でありますよね。飲んでる場合でありますか! 行くでありますよ!」
 行動力の化身……行動力マッスルなエッダの勢いに引きずられるようにして、ヴァレーリヤは売人を連行していく。
 そして、その一方では。
「いや、ヴァリューシャは吐かないから。むしろ儚いから」
 何かを何処かから受信したのか、マリアがそんな事を呟いていたがきっと偶然だろう。
 そんなマリアがやっている作戦も囮作戦。図らずもヴァリューシャと同じタイプの作戦だ。
「あぁ……筋肉が付かない……筋トレもしてプロテインもちゃんと摂取しているのに……どうして……」
 めちゃくちゃ落ち込んだ演技で歩くマリアに近づくのは、何かを持った怪しい男。
「そんな君にお勧めのプロテインがあるんだ。これを使えばムキムキ間違いなしだ!」
「ほ、本当かい!? そのプロテインを使えばスレンダーな私でもムキムキになれるのかい!? 是非売っておくれよ!」
「いいとも! 値段は……」
 確かに安い。その安いプロテインを購入すると、マリアは即座に男を地面に組み伏せる。
「証拠は確保っと。さあ、アジトに案内してもらうよ!」
 そして別の路地でも、エステルが……こちらは売人の居場所を突き止め、直接接触していた。
 本人の設定は「お金に困っている美女」である。
「儲け話があると聞きました。私もお金に困っておりまして……お手伝いさせてはいただけませんか?」
「う、うーん……まあ、紹介するくらいなら」
 上目遣いで売人を見事篭絡し、エステルは比較的穏便な手段でアジトへと向かっていき。
 他にもプロテインを欲しがっている人を装い売人に接触したオリーブが、見事に売人を捕えて。
「こういう時、定番の台詞があるそうですね?騙して悪いですがイレギュラーズです」
 エステルが、マリアが……ブートキャンプ中の2人を除く全員が売人のアジト前に集合する。
 響いたエステルの声に、アジトから何人かが慌てたように出てきて。
「おらぁ! 全員出て来いや、テメェら派手に動きすぎたなァ? 欲を出して目をつけられるまでシッポ出したテメェを恨みな!」
「その、チョロく稼いでやろうってぇ魂胆が気に入らんであります。ガサ入れだオラァ!」
「く、くそう! なんてェガラの悪さだ……!」
 コルネリアとエッダのガラの悪さに冷や汗を流す売人達。しかし、どの道やることは変わらないのだから威圧されているなら丁度いい。
「こうなったら仕方ねえ、やっちまえ!」
 そう叫ぶ売人達だが、即座にコルネリアのCall:N/Ravageが周囲に弾丸をばら撒く。
「女と見て油断したァ? 伊達にマシンガン担いで走り回ってねぇんだ。筋力無ぇわけねぇだろうが。アホな商売してるから目利きもできねぇんだわ」
「起きろ! 寝たら殴れないであります!」
「事情があるのかもしれませんが、何であれ気に入りません。だから、ぶん殴ってやめさせます!」
 エッダが恐ろしい事を言いながら暴れ回り、オリーブもちょっとマッチョな思考で売人達に殴り掛かる。
「お縄につくことを推奨します。私の間合いは広いですよ?」
 エステルが、マリアが、ヴァレーリヤが……それぞれ暴れ回り、見事に売人達を壊滅させる。
「ヴァリューシャ、大丈夫かい? これで皆正しいトレーニングに励んで欲しいね!」
「ええ、私は無事でしてよ! マリィも怪我はありませんこと? これで、違法プロテインの流通を根絶できるといいですわね」
 マリアとヴァレーリヤが互いの無事を確かめ合い、そしてアジトに残されていた違法プロテインも全て没収の運びとなった。
 幸いにも生産施設の類は残っていないようで、もう2度と違法プロテインが流通することは無いだろう。
「ところでこの違法な混ぜ物って具体的に? もしかしてなんかこう、普通より筋肉つきやすかったりするでありますか? へーほーふーん? ……べ、別に魔がさしたりはしてないでありますよ。何にも隠してないであります!何にもいないったら!!」
「ああ、居ないのはユーの心の筋肉だ!」
「ルシア達が来たからには、もう安心でして!」
 何やらちょっと怪しい動きをしていたエッダが貴道とルシアに引きずられていくが……これにて事件解決。
 鉄帝のマッチョ率が高まった以外は特に問題のない、素晴らしい結果を手に入れたのであった。

成否

成功

MVP

なし

状態異常

なし

あとがき

筋肉とかマッチョとか、このシナリオで何回書いたか分かりません。
ご参加ありがとうございました!

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