＜アアルの野＞毒を穿つ蜥牙

オープニング

●＜アアルの野＞
　大陸中央部に広がる砂漠地帯、そこに点在する遺跡群『FarbeReise』。
　そこへの、大鴉盗賊団による『ネフェルスト』が襲撃発生。
　しかし、フェルベライズ中核へ至る為にレーヴェン・ルメスを人質にしての進撃という事件が発生したのだが、イレギュラーズ達の力により、それを食い止める事が出来たのである。
　しかし、そんなファルベライズ中核へ浮かんだ扉に姿を現わしたのは『イヴ』と名乗る少女……いや、人の形をした人形。
　突然の事にイレギュラーズ達は驚くのだが、彼女の口から語られし事実。
　彼女はこの地の守護者であり、人ではない。そして、己の様に土塊で固めた人形に、仮初めの命を宿らせた存在が『ホルスの子供達』と呼ばれる事。
　彼女達はファルベライズを居所とした大精霊『ファルベリヒト』の力の欠片である色宝で、『死者蘇生の研究』』に利用され、た存在なのだ。
　そして彼女達は、土塊の人形に『名を呼ばれた事を発動条件にし、願った相手の外見を転写する事』によって、色宝を利用し、可能にしたのだ。
　その話から推測するに、今迄よりも強力な『色宝』があるのは間違いないだろう。
　しかし、イレギュラーズ達に対抗するが如く、大鴉盗賊団・コルボとその部下達も、既に中核に向けて針路を取り始めている。そして。
「この先に進むのを、止める事は出来ません……しかし『ホルスの子供達』を倒さない事には、先に進めないでしょう……」
　そんなイヴの言葉に対し、イレギュラーズ達もまた、遺跡の中へと進む他に無かった。

●毒を穿つ蜥牙
「センパイ！！　イレギュラーズのセンパーイ！！　ちょっといいっすか！？」
　『パサジールルメスの少女』リヴィエール・ルメス（p3n000038）は、周りのイレギュラーズ達に元気よくも、ちょっと焦っている風に声を掛ける。
　そして立ち止ったキミ達に、元気よくぺこっ、と頭を下げながら。
「ありがとうっす！　本当、センパイ達が『色宝』をたくさん集めてくれてるのは本当に感謝っすけど、それによる弊害も、ちょっと出てきてしまったんっす……」
「『FarbeReise』の遺跡の中心である『ファルベライズ・中核』なんっすけど、遺跡の中なのに、まるで外の様な『砂漠』が広がっている様なんっす。その『砂漠』が広がる中核の地に、『ホルスの子供達』という土塊の者達が姿を現わしてしまった様っす」
「土塊の子供達は、そのコアに『色宝』が埋め込まれてるんっす。そして広がる『砂漠』の光景は、元となった子供達は、どうやら砂漠にて飢えて死んでいった子供達が元となっている様で……死して尚利用される彼等を倒す事で、どうにか救って欲しいんっすよ」
「ただ、この子供達だけでなく、この中核には毒針を持った毒蠍たちが砂の中に隠れている様なんっす。毒蠍に気をつけつつ、子供達を安らかに眠らせてやって欲しいっすよ！」
　そこまで言うと、ルメスは。
「子供達にとっては、安息を妨げられ……利用されているっす。彼等をゆっくりと休ませてあげる為にも、センパイの力、貸して欲しいっす。宜しく頼むっすよ」
　と、頭を下げた。

参加者 : 8 人

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参加者一覧（8人）

リプレイ

●風の吹かぬ中
　大陸中央部、砂漠地帯『ラサ』の遺跡群『FarbeReise』。
　その名の元でもある、遺跡中核『ファルベライズ』に姿を現わした『ホルスの子供達』。
「土塊の子供達、か……」
　と静かにつぶやいたのは『破滅を滅ぼす者』Ｒ．Ｒ．（p3p000021）。
　それに『白き寓話』ヴァイス・ブルメホフナ・ストランド（p3p000921）が。
「全く、できの悪い土人形で遊ぶ人たちにも困ったものね……生命の神秘を不用意に暴く研究なんてものは、過去より禁忌とされているはずなのだけれど。いえ、だからこそ、なのかしらね？」
　首を傾げるヴァイス。
　そんなヴァイスの言葉に『殿』一条 夢心地（p3p008344）が。
「うっ……うっ……話を聞くほど不憫でならぬのぅ……ちり紙じゃ、ちり紙はないか……」
　おしろいの顔に涙をこぼし、白い涙がこぼれる。
「ん、大丈夫ー？　ほら、ちり紙」
「すまぬすまぬ……びびぃーーっ」
　『柔らかく、そして硬い』ムスティスラーフ・バイルシュタイン（p3p001619）からちり紙を渡されると、それで盛大に鼻をかむ夢心地。
　とりあえず……それで落ち着いた様で。
「本当に、禄に良い思いもせずに逝った子らが、死した後もつまらぬ願いによって眠ることすら許されぬ。さような非道が許されて良いはずは、断じてないはずじゃ」
　そんな夢心地の言葉に『竜撃』ルカ・ガンビーノ（p3p007268）は胸くそ悪そうに。
「ああ、砂漠で野垂れ死んだ挙げ句に人形に真似されるたぁな。これ作ったやつが何考えてたか知らねぇが、結果としちゃ随分悪趣味なモンになってる」
　と吐き捨て、そしてムスティスラーフも。
「ここにいるのは元になっただけで、子供達そのものではないと思うんだ。だけど、だからと言って割り切って殺すのは出来ないよ」
　と、いつもの明るい雰囲気とは違い、どこか真剣なムスティスラーフの言葉。
　そして『灰色狼』アセナ・グリ（p3p009351）は。
「そうね……本当、この子達は本当何なのかしらね。ヒトになれる、何にでも代われる。でもそれは誰かを真似ているだけで、自分自身ではない。もしここにいる誰でもなく、この世界の何でもないものに代われたのなら、どうなるのかしらね？」
　と首を傾げると、『闇と炎』アクア・フィーリス（p3p006784）が。
「飢えて死んだ、子供達が元になったんだ……別に、何とも思わない……敵は、ホルスの……子供たちだよ？　ただの……土の人形。でも……死んだ人を、利用しようというのは、ちょっと……許せない、かも……」
「そうね。少しだけ興味はあるけど、今は敵として現れるこの子達を排除しないといけないのよね……いつか、この子達の創造者にどういう意図で、ホルスの子供達を生み出したか聞いてみたいけれど、今は倒す他にないもの」
　アセナの返しに、『病魔を通さぬ翼十字』ハロルド（p3p004465）が。
「そうだな。俺達が子供の姿なら躊躇うとでも思ったのだろうか？　残念だが、俺は女子子供関係無く魔物を皆殺しにした男だ。今を生きる者の生涯になるのならば、誰が相手だろうと皆殺しだ」
　静かに獰猛な意思を露わにすると、Ｒ．Ｒ．、アクア、夢心地にルカも。
「なにかしらに破滅をもたらすような存在でも無さそうゆえ、個人的な興味の埒外ではある。だが、支配から解放してくれと頼まれたのならば応えようか」
「そうね。邪魔だからね、倒そう……ここで今更帰れない……」
「うむ。麿の剣でこのくだらぬ楔を裁ち切り、子らに安寧の眠りをもたらし、童たちを砂へと返そうか」
「そうだな、仕事ってのもあるが、見てて気分がいいもんでもねえ。全員まとめてあの世に送り返してやるよ」
　と、それぞれが決意を新たに紡ぐ。
　そしてムスティスラーフ、ヴァイスも。
「向こうの言葉は分からない、けど気持ちを伝えるだけでも意味はあると思う。子供達が心安らかに眠りにつけるといいけどね……」
「そうね。まぁ……あの子たちに罪はないのだし。早く、眠らせてあげましょう」
「うん。理不尽な暴力を振るう事を誤ろう。許してほしいとは思わないさ。これはボクの押しつけに過ぎないけどね」
　そして、アセナが。
「……色々と厳しいけど、倒さない事には子供達は苦しみ続けるのよね……だから、ここで決着をつけましょう」
　と拳を握りしめて……ファルベライズ中核へと、足を踏み入れていった。

●蠍の一刺し
「……本当、何だか外に居る様だな」
　上方を見上げながら、肩をすくめるルカ。
　足を踏み入れたクリスタル遺跡中核は、遺跡の中だと言うのに、ラサの地と同じような砂場と、青い空が広がっていた。
　そんな砂場をザッ、ザッ……とイレギュラーズ達に向けて近づいてくる『ホルスの子供達』。
「あれが……その『ホルスの子供達』か……」
　とＲ．Ｒ．がぽつりと一言つぶやくと、ヴァイスは。
「そうね。なんだか、蛇？　がいるみたいだから、それには注意しておかないといけないわね？」
　それにルカが。
「蠍な？　……刺されたら猛毒を食らうって事だから、とりあえず事前対処出来る部分はしとくとするか」
　と言いながら、仲間達よりも一歩前へ。
　どんどんと近づいてくる子供達を範囲に収めつつ、ルカが砂地に向けて。
「さぁ……お前らに恨みはねえけど……邪魔なんでな！」
　と、右手から放つ『吹き飛べ！』の一撃を放ち、足元の砂を丸ごと吹き飛ばす。
　巻き上げられた砂が、小さな石つぶてがごとく子供達に襲い掛かり、細かい傷を負わせていく。
　そして足元の砂は多少吹き飛んでいくが……さすがに全ての砂を弾き飛ばすまでには至らなかった。
　ただ、数匹の毒蠍達が砂の下から姿を現わす。
　……そんな敵の動きを見て、夢心地とムスティスラーフ、アクアが頷く。
「確かに毒蠍は居る様じゃな。麿は毒自体は大丈夫じゃが……なんといってもその見た目がキモイのじゃ。子らとの戦闘中に出てこられても、集中出来ぬ士、先に倒せるだけ倒して仕舞った方が無難じゃな」
「そうだね。蠍は後は、重さを感じると刺してくるみたいだから……前に出るのは、飛行状態にで対応する方が良さそうだね？」
「……ん」
　そして、とりあえず砂を吹き飛ばした所に居た毒蠍達に向けて。
「キモ過ぎるが仕方あるまいて」
　と、夢心地が毒蠍へ外三光の一撃をたたきこんで、一匹を早々に葬り去る。
　さらにハロルドも続き、砂地へと逃げ込もうとする毒蠍へ聖罰の剣の一閃。
　早々に、毒蠍二匹は仕留めるが……それ以外の毒蠍は見受けられない。
　子供達も……砂地でない部分までは、何故か進み出てこようとしない。
「先に進むしかなさそうね……？」
「……うん。できるだけ……毒蠍に刺されない様に……歩数、少なくする……刺されても……反撃、出来る……」
　アセナに頷いたアクアは、砂の上をつま先立ちで歩いていく。
　そしてヴァイスも。
「動いたり、重さを感知したら刺してくる様だから、子供達と間合いを詰めたら、できる限り動かないようにすれば大丈夫そうね？」
「うん。むしろ刺しに来た瞬間に、蠍を砂の中から引っ張り上げれば、その方がいいかもね？」
「そうね、分かったわ」
　と仲間達が作戦を構築する一方、アセナは。
「私は毒の対策がないから、後方から支援させてもらうわね？　後の安全を考えると、蠍を先に全滅させておく方が良いかもしれないわね？　毒蠍はここに棲み着いただけなのかもしれないから、可哀想だけど」
　と良い、それにアクアは。
「……ん」
　こくりと頷きながら、アクアはつま先立ちで前へ進む。
　……そんなイレギュラーズ達の動きに応じるかのごとく、子供達も進軍開始。
　砂地の上でぶつかると共に……その土塊の拳で殴りかかってくる。
　その一撃を真っ正面で受け止めるルカ。
『……グゥォォぅぅ……』
　人の解する言葉ではうめく、それを聞きながら。
「お前らも災難だな。ま、すぐに解放してやるよ！」
　と、即座にＨ・ブランディッシュを放ち、子供達をまとめて一網打尽にする。
　ただ、その攻撃を感知して毒蠍が砂の中をうごめき、ルカに毒の一刺しを穿つが……毒無効の効果に、意味が無い。
　しかしその毒蠍の出現を鋭く見張っていた夢心地が、中距離から黒顎魔王を放ち、蠍を葬る。
　続いてハロルドは、子供達の真っ正面に進んで行くと共に、己にルーンシールド、さらにマギ・ペンタグラムも多重行動を重ねる事で壁役として立ち塞がる。
　もちろん、彼に対しても毒蠍の毒牙が襲い掛かるが、彼もまた毒無効の効果で、毒蠍の一撃を無効化し、そこにアクアのクレセントサイズが決まる。
　続いてのムスティスラーフは、仲間達を巻き込まないように移動しながら。
「一直線に並んでくれたらとても助かるんだけど……さすがに無理だよね」
　と、『大むっち砲』の一撃で、子供達を直線上に攻撃。
　そして、Ｒ．Ｒ．、ヴァイスの二人は少し後方にて。
「宙に浮きながらの戦いは初めてだな……雲の上を歩くというのは、こういう感覚かもしれん」
「確かに飛びながらだと、なれるまでは……ね？　ともあれ、子供達を優先的に倒して行きましょ」
　と短く声を掛け合う。
　そしてＲ．Ｒ．は『鎮魂礼装【エコー】』からの通常攻撃、大使ヴァイスは「薔薇に茨の棘遂げる」、で一直線になぎ払いの攻撃。
　その攻撃により、子供達数体が中程度のダメージを食らう。
　加えて砂上に姿を現わした毒蠍を、最後に動くアセナが的確に拳骨の一撃で確りと潰していく。
　共に行動が一巡し、毒蠍をさらに3体減らし、残るは五体。
「毒無効があったとしても、毒蠍の動きはやはり厄介か。後五匹……そっちをさっさと潰すとしよう」
　そんなハロルドの言葉に、子供達の至近距離で動くムスティスラーフ、ハロルド、ルカ、アセナの四人が攻撃を仕掛け、砂の中の毒蠍を誘い出す。
　そして誘い出された毒蠍を、Ｒ．Ｒ．、ヴァイス、アクア、夢心地が後方から狙い済まして一撃、二撃。
　蠍達は元々体力が少ない為、攻撃が当たれば瞬く間に潰れていく事となる。
　そして……残るはホルスの子供達。
『ウォゥゥ……ォォゥゥ……』
　哀しみのうめき声か……それとも、救いを求める声なのか分からないが、唸り続ける子供達に。
「なんだ？　迷子か？　じゃあ俺が奥手やるぜ……あの世までなぁ！」
　とハロルドが宣告と共に放つ聖罰の剣。
　渾身の一閃が土塊の体を一刀両断に斬り裂き、一体、砂の上に崩れおちる。
　さらにはルカも、至近距離で相手していた子供に対し、黒顎魔王を放ち……打ち倒す。
　人のカタチから、ただの土の塊が点在しているだけの姿に成り果てるのを見て。
「……気分良くねえもんだな……相手が本物のガキじゃねえってわかっててもよ……」
　唇を噛みしめ、舌打ち一つ。
　その言葉を聞いたアクアも、後方からクレセントサイズを放ちつつ。
「……キミは、どうして生きているの……？　何をしたくて、何のために、わたしたちを……襲うの……」
　と、土塊に声を掛ける。
　だが……やはり人の言葉を解せない土塊達は、その言葉に目立った反応を返すこともなく、ただただ腕を振るい、殺す為の動きをするがのみ。
「……つまり、ここで作り出せたのは、戦うだけしか出来ない土塊人形である、という事か……」
「そうじゃな……」
　Ｒ．Ｒ．のつぶやきに、夢心地が唇を噛みしめる。
　そしてまっすぐに子供達を見据えて。
「しかしこやつらを放置しておく訳にはいかぬ。この『ファルベライズ』の外に、子供達を出すわけには行かぬのじゃ」
　強い決意を胸に秘め、二刀を全力で振るい、子供達を一人打ち倒す。
　そして一人、また一人……イレギュラーズ達によって、砂の上に崩れ墜ちて行く子供達。
　砂地へ足を踏み入れ、数十分の刻の後、残る子供は後2人となり、一人は瀕死。
「もうガキは寝る時間だぜ……せめて安らかに眠れよ」
　とハロルドの聖罰の剣が、瀕死の子供にクリティカル。
　とうとう、残るは一体のみとなり、そこに近づくヴァイス。
『……』
　言葉はない。
　その腕を振り回し、近づくな……というかのごとくの振る舞いをする子供。
　そんな子供の攻撃をルカが受けていなし、体制を崩して、砂の上に転倒。
　どうにかして立とうと、砂の上でジタバタ蠢き……どうにか立ち上がろうとした所へ、ヴァイスが。
「ゆっくり眠りなさい。大丈夫、私にはちゃんとあなた達の言葉は理解出来ているから……安心して、逝くといいわ」
　子供達を、安心させる様な言葉を投げかける。
　それと共に放つ『薔薇に茨の棘遂げる』。
　子供の体が暴風にて吹き飛び、地面へと叩きつけられる。
　幾つかの土塊が破片として飛び散り、立ち上がることも出来ない。
　……そして、砂上に残った身へルカが。
「さぁ……これで終わりだ」
　と、全力の『黒顎魔王』を放ち……最後の子供も、粉々に砕け散っていった。

●研がれた毒牙
　そして、対峙せしホルスの子供達が、全て消え失せた後。
　最初、足元に広がっていたはずの砂地は、まるで幻のごとく消え失せている。
　先ほどまでの土塊達との戦いが、まるで先ほどまでの事が夢の様に感じる位……今、目の前に広がるのは、普通の洞窟内部の光景。
「終わったね……」
　と、アクアがぽつり呟くと、Ｒ．Ｒ．も消え失せた土塊に向けて。
「ホルスの子供達とやら、苦しみの中で息絶え、死語も何者かに利用され続ける哀れな存在よ……俺が破滅をくれてやる。だから憩え、もう生に縛られ続けるな」
　と、弔いの言葉を捧げると、それにルカも。
「そうだな……俺はかしこまった祈りの聖句なんてしらねえ。だが……お前達が居た事は、しっかりと覚えておくぜ」
　と、傭兵流の別れの挨拶で、ホルスの子供達を弔う。
　と、Ｒ．Ｒ．とルカの弔いの中、ムスティスラーフはどこから持ってきたのかは分からないけれど……お餅を地面の上に並べる。
　まるでお供え物の様にお餅を並べて、手をすっと合わせる。
「……みんな、大変だったね。お腹すいてたんだよね？　……もう、苦しむ必要はないんだよ。お餅、一杯持ってきたから、みんなでたくさん食べて。お腹いっぱいになって……ゆっくり眠ってね」
　そんなムスティスラーフの祈りに……崩壊した土塊から転がり落ちた色宝が、ほんのわずかではあるが、赤く煌めく。
「もしかして……ありがとう……って言っているのかしらね……？」
　と、色宝を拾い集めながら、アセナがぽつりつぶやき、夢心地が。
「そうじゃと良いな……死人に口なし、その意思を知る事は出来ぬがな……」
　と、色宝を透かせる。
　そして……色宝を全て回収し終わると、アクアが。
「……先に、進もう……？　大丈夫、痛む心は……もうないの」
　そんなアクアの言葉にルカが。
「……そうかい。まぁさっさと前部解決しねえといけねえしな。という訳で、先に進むぜ」
　と、そっと仲間達を促し、イレギュラーズ達はその場を後にするのであった。

成否

成功

ＭＶＰ

なし

状態異常

なし

あとがき

アアルの野シナリオに参加いただきました皆様、ありがとうございました！
今回は毒蠍が居ましたが、砂の上で攻撃を仕掛ければ、当然そこに居るものとして出てきますよね……。
皆様の作戦が一枚上手だった、という事を改めて感じた次第です……。