PandoraPartyProject

シナリオ詳細

<神逐>ちはやぶる 神代も聞かず 竜田川

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング


 イレギュラーズが『絶望の青』を越えて辿り着いた地──カムイグラ。この地では獄人の差別が強く、そういったこともあってか呪詛が急速に蔓延していた。そして強大な呪詛が行われると察知されたのがつい先日のことだったか。イレギュラーズが大々的に動き、敵味方共に多数の捕虜を出したことは記憶に新しいだろう。
 そして、今。もはやカムイグラの崩壊は目に見えていると言っても過言ではなかった。歪んだ形で起こった『大呪』、そして獄人差別を始めとした2種族での妬み恨みが『けがれ』となって、この地の守り神を暴走させようとしていたのである。本来であれば預言と加護を与えると言われる黄泉津瑞神であるが、今やその叫びひとつでこのちはけがれの焦土と化すだろう。
 かの神を鎮めなければカムイグラはなくなってしまう。けれども鎮めるためには邪魔立てしてくる魔種や肉腫、呪詛と言った存在を退けなければならない。これまでのような少人数単位での依頼では収まらない、もっと大規模な戦いが始まろうとしていた。

「荒ぶる神、か」
 ベネディクト=レベンディス=マナガルム(p3p008160)は1枚の依頼書を手に仲間たちと現場へ向かっていた。ブラウから託されたのだが、如何せんこの状況では多忙を極めるらしい。これを呼んでくれればわかると言ってどこかへ行ってしまったのである。
(まあ、それならばそのようにするしかないが)
 託されて、去られてはどうしようもないではないか。かくして彼はひとまず──自分も共に行くにしろ、仲間にこの場を預けて別所へ向かうにしろ──戦ってくれる仲間を集めたのだった。
 託された依頼書に載っているのは魔種でも、肉腫の類でもない。かといって呪詛や怨念のそれでもない。黄泉津瑞神に連なる眷属を救ってほしいという内容だ。神が暴走し始めたことに引きずられ、眷属たちもまた暴れ始めているのだという。
 止めなければ──それが例え、カラフルなひよこちゃんたちであったとしても。



 時を少々遡り、高天京。
 その一角にある神社には、時たま神の眷属と呼ばれる動物がやってくる。それは蛇であったり、兎であったり、はたまた狸であったりと様々だ。もちろんいつでもいるわけではない。
 出没するタイミングに彼らの、そして神の意図があるか否かはわからないが、人々は神社の敷地内で姿をあらわす動物を殊更大切に、敬って接していた。心無い者から見れば動物へ敬うなど滑稽だったかもしれないが──眷属を無下に扱ったとなれば神の怒りにも触れるかもしれない。人ならざるものへの畏れ故にそういった者とて手出しはしてこなかったのである。
 ……が、今ばかりは状況が切迫していた。

「お待ちください! 彼らは神の眷属なのです!」
「だからって暴れているのをそのままにはできないでしょう!」
「し、しかし、彼らに手を出せばどのような天罰が下るか」
 神社の入り口で言い合う者が2人。人の姿を取ったブラウ(p3n000090)とこの神社を任されているらしい年嵩の巫女である。境内で暴れ出した眷属たちを鎮まるまで放っておくか、鎮圧してしまうかと言った内容らしい。
 すでに神社の中は荒れ、社こそ無事であるもののいつ壊されるかといった具合だ。
「このままだと神社を出て、町の中でも暴れるかもしれないんです。それに彼らが暴れているのは神さまが原因でしょう!」
 ブラウの言葉になんて罰当たりな、と呟いた巫女は、しかし息をついて首を振った。
 本当は分かっているのだ。このまま放っておいても良くはないのだと。
「……そうですね。神が荒ぶっておられる。この国自体、一刻の猶予もないでしょう」
「僕の仲間が神を鎮めに向かっています。眷属たちだって殺したいわけではありません」
 殺さずに倒すことだってできる──そう告げるブラウに巫女はならばと頷いた。

GMコメント

●成功条件
 神の眷属を倒す

●情報精度
 このシナリオの情報精度はBです。不明点もあります。

●神の眷属×20
 神の眷属であり、子供サイズのカラーひよこです。人語を解しません。ふわもこですが爪と嘴は立派な凶器です。神の影響を受け、いずれも何かに八つ当たりをするように攻撃しています。殺さず倒せば正気に戻るかもしれません。
 彼らは総じて防御技術とEXAに長けています。HP自体はそこまででもありませんし、反応は鈍そうです。割と数で押せ押せです。

ピーチクパーチク!:神自範:めっちゃ鳴きます。【識別】【乱れ】【混乱】
踏みつけ踏みつけ!:物超貫:めっちゃふみふみします。【万能】【連】【痺れ】
眷属の判定:こいつぁ悪いヤツです! ぴぃ!!【無】【魔凶】【呪縛】

●フィールド
 高天京に存在する神社の境内。
 眷属たちが暴れたせいで所々に引っ掻き傷や壊れた跡が目立ちます。
 本殿となる社は無事ですが、いつ壊されるともわかりません。
 神社は広く、戦う場所には困らないでしょう。また、巫女たちが人を遠ざけてくれているため通行人等の心配もありません。

●ご挨拶
 アフターアクションありがとうございます。愁です。
 カラフルなひよこちゃんたちと戦いましょう。ひよこだからと侮ることなかれ。ぴよ!

  • <神逐>ちはやぶる 神代も聞かず 竜田川完了
  • GM名
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2020年11月18日 22時20分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

ゴリョウ・クートン(p3p002081)
黒豚系オーク
ウィリアム・ハーヴェイ・ウォルターズ(p3p006562)
奈落の虹
フラン・ヴィラネル(p3p006816)
ノームの愛娘
ルチア・アフラニア(p3p006865)
決死行の立役者
ベネディクト=レベンディス=マナガルム(p3p008160)
黒き葬牙
ソニア・ウェスタ(p3p008193)
いつかの歌声
蛇蛇 双弥(p3p008441)
医神の双蛇
笹木 花丸(p3p008689)
竜交

リプレイ


 『ドゥネーヴ領主代行』ベネディクト=レベンディス=マナガルム(p3p008160)の先導についていくイレギュラーズたち。その視界には程なくして立派な鳥居と、その前に佇む巫女が映った。
「ああ、神使さまでいらっしゃいますか」
「そうだ。この先は俺たちに任せて貰おう」
 力強く頷いたベネディクトは鳥居の先へ視線を向ける。何段もの階段を登っていく必要がありそうだ。神社の規模を向かってくる道すがらで大まかに測った『緑の治癒士』フラン・ヴィラネル(p3p006816)は保護結界で境内を包む。
「ん、バッチリ! 皆行こう!」
 今いる場所から全体を見ることは叶わないが、ちゃんと包み込めた気がする。となればあとは神の眷属を鎮めるだけだ。
 それなりに長い階段を登っていくと、やがて境内が見え始める。そこを右往左往するカラフルな毛玉に『(((´・ω・`)))』ソニア・ウェスタ(p3p008193)のハートは真正面から射抜かれた。
「ふ、ふわふわ……もこもこ……」
 手を伸ばしかけたはたと止まる。待て待てあのひよこたちは野放しにすると危険だったって話じゃないか。だから鎮圧するために自分たちが派遣された訳で。
(戦う? 攻撃するんです? え??)
 理性と本能の揺れ動くソニア。だがしかし、ここにはいない姉たちを思い出して正気づく。こんなところを見られたりしたら――絶対、笑われる!
「ひよこさん、ひよこさんじゃないか!」
「こういう眷属もいるんだね」
 『おかわり百杯』笹木 花丸(p3p008689)と『魔風の主』ウィリアム・ハーヴェイ・ウォルターズ(p3p006562)もひよこたちに目を奪われている。まさかのひよこ。あんな可愛らしい姿で神の眷属。
「神様はにわとりさん……?」
 フランが呟くが、流石にそれはない。なんなら眷属だってひよこだけでなく鷹でも猫でも羊でもいるだろう。
「俺はバロットが好きだなァ、ヒヨコ」
「そ、それは……」
 バロットとはヒヨコのゆで卵である。顔を引きつらせたフランに『蛇に睨まれた男』蛇蛇 双弥(p3p008441)は「冗談だ」と肩を竦めた。少なくとも既に生まれたヒヨコでバロットはできないだろう。そして神の眷属ともあれば流石に許されまい。
「こりゃ可愛らしいが……まぁ、油断は出来なさそうだな!」
「うん。攻撃は全然平和じゃないね」
 『黒豚系オーク』ゴリョウ・クートン(p3p002081)にウィリアムは頷く。姿こそ愛らしいが、その鋭い嘴であちこちをつつきまわしているらしい。境内の所々に傷が見受けられる。
「眷属も影響を受けてしまったのか」
 ベネディクトは空を見上げる。ぽっかりと浮かぶは丸い月――その魔力にか、けがれにか、あるいは天守閣に座す荒魂にか。
「この子たちを含めた皆を助けるためにも、花丸ちゃん頑張っちゃうよっ!」
「私も! 頑張って正気に戻してあげよう!」
 すべてはふわもこ、そして皆の為に。花丸とフランは力強く『えいえいおー!』と拳を突き上げる。その声に――ひよこたちが振り返った。
「ぴ!」
「ぴぃ!」
「ぴ、ぴぴ、ぴぃっ!!」
 怒っているのか、ままならないと言わんばかりの地団駄を踏んだひよこたちが一斉に駆け出してくる。イレギュラーズたちはその大部分を避けたが、ただひとり――『「Concordia」船長』ルチア・アフラニア(p3p006865)は初動が遅れたものだから。

 ふみふみふみふみ!!!
 ピーチクパーチクピーピーピー!!!!

 カラフルな毛玉に埋もれていったルチア。ひよこたちは円らなおめめで次の標的へと視線を巡らせた。
「ぶはははッ、オーケー! 豚さん的に存分にお仕事させてもらおうじゃねぇか」
 ずしん、と響きそうな図体の身体を揺らし、ゴリョウはひよこたちを見据える。何匹かはそちらへ向かって駆けだし、さらに何匹かは花丸の口上に視線を上げた。
「おいで! いっぱいもふもふを堪能してあげるよっ!!」
「ぴぃ!」
「ぴー!!」
 腕を広げる花丸へ突撃していくひよこたち。カラフルなふわもこが花丸へと飛び込んでいき――。
「痛っ!?!?」
 ――くちばしが刺さる。痛い。
 しかしすぐさまソニアがメガ・ヒールでその痛みを軽減する。痛くてもふわもこをいち早く堪能した花丸が羨ましい……なんて思ってない。思ってないったら。
「俺達の言葉が解らずとも良い、行動で示そう。俺たちはこの豊穣の全てを守るために来たのだと」
 ベネディクトに対しても自由に闊歩していたひよこたちが視線を向ける。何が気に食わなかったのか、あるいは目に入ったからなのか。ひよこたちはベネディクトへ向かって突進し、その足先をふみふみ踏みつけるという何とも地味な――けれども痛みとしては無視できない上にしつこい――攻撃を繰り広げる。
「3人とも痛そうだ……」
 ウィリアムは少しばかり顔を引きつらせながら呟く。いや、ぱっと見ならカラフルなヒヨコがイレギュラーズに戯れるというほのぼのした図なのである。3人が痛みに何とも言えぬ顔をしていなければ。
(正気に戻ったふわもこ……ひよこたちを楽しみたいなあ)
 ふわもこであれど、痛いのは御免である。早く沈めてしまおうとウィリアムはネメシスの光をひよこたちの中心に放った。
「ぴっ!?」
 その光にひよこはよたよた。そこへさらに光を重ねたのは、自らの魔力循環効率を強化したフランである。
「ンヌッ! ってした! いっけぇぇ!!」
 それなりに詳しく説明すれば凄い技である……のだが、フランは専ら感覚型。『気合を入れると魔力がギュッとなり、それをンヌッ! と使う』らしい。フラン語を解せる者は果たして、この混沌中にどれだけいるのだろうか。
 そんなフランは戦いの最中、ふわもこと嘴を受ける花丸へその技をかける。あとはギュッとしてンヌッ! である。
「ンヌッ! ってして貰った今日の花丸ちゃんは一味も二味も違う……かもしれないっ!」
 その原理がどういうものかはさておいて、魔力効率が上がるのは紛れもない事実である。いつもよりも軽い負担でひよこたちを蹴散らしていく。さらに他のひよこが群がり、その拳を止めようとするけれど――。
「ふふ、ふわふわもこもこと痛いのが一緒に来るなんて……これが天国と地獄って奴なのかな!」
 奇跡の力が花丸を押し上げる。軽やかに群れを回避し、花丸はにかっと笑ってみせた。再び彼女へ群がらんとするひよこたちへ、双弥が飛び込んで無数の魔力弾を放つ。自らに殺さぬ術はない。故に『あと一押し』を押しすぎてしまうことすらあるだろう。
「お前ら無理しても面白くねェぞ。突いてきたって構わねェ、だが倒れそうなら泣き喚け!!」
「ぴぃ!」
「ぴぴー!!」
「いやお前ら元気なのか倒れそうなのかどっちだよ!!!」
 返事か、返事なのだろうか。あまりにも元気の良い返事に双弥は叫ぶ。花丸はそれにからりと笑った。こんなに元気なら、たとえ倒したとしてもピンピンしているかもしれない、と。
「まあそれはそれとして! 痛いかもしれないけど我慢してね、ひよこさんたちっ!」
 突き抜ける拳がひよこをポーンと跳ね上げる。地面にぽとりと落ちて転がったひよこが目を回しただけであると知ったソニアはほっと息を吐きつつ、花丸とゴリョウ、ベネディクトをなるべく収める形で天使の歌を放った。
 ゴリョウはどんな異常状態も寄せ付けぬ強靭ボディをひよこたちの前に曝しながらにっと笑みを浮かべる。彼の役目はひよこを集め、仲間が倒してくれるまで維持し続ける事。故にその存在感を表す為ならなんだってするのだ。
「かかって来やがれピヨピヨ共! 『わるいおーく』はここに居るぜぇ!!」
「ぴー!!」
「ぴぴっ、ぴー!」
 わるいおーく、に反応したのか。ひよこたちがより一層群がり、鋭い嘴でもっちもちのお腹をつつく。痛みはあれど、このお肉を貫ける者はなかなかいない。
「そんなものか? この程度じゃ俺は倒れないぜ!」
 ひよこたちを誘導しつつ、自らを含めた仲間を天使の歌で支援していくゴリョウ。あとはアタッカーたちを信じ、ひよこたちがいち早く正気付くのを待つのみだ。
(怒りってのはそう長続きしないもんだ)
 彼らは何かに怒っているように見える。それが荒魂による鬱憤なのかは分からないが、手段は何であれ適度に発散させてやれば落ち着くはずだ。怒りというのは体力を使う行為なのだから。
 ひよこたちがころんころろんと少しずつ転がっていく中、ウィリアムは戦闘不能なひよこをなるべく端へ避けてやる。あまりにも多いと踏んでしまうかもしれない。
「もう少しかな。皆、頑張って!」
 神気閃光で無力化させつつ視線を向ければ、フランが再び『ギュッでンヌッ』な魔力効率強化を自らと花丸へ施したところだった。あとはガンガン倒すだけ。今回は回復手も潤沢であるが故に、少し珍しいがフランも攻めモードなのである!
「いっくよー!」
 放たれる光に転がるひよこ。花丸が引き付けていたひよこはすっかり無力化され、ベネディクトのそれもあともう少し。ベネディクトも不殺の槍技でひよこを圧倒していく。敢えて殺さぬ技でトドメを限定しなくとも問題ないかもしれない相手だが――まかり間違って殺してしまったら多くの者が困るかもしれない。これからもひよこたちにはカムイグラと共に生きてもらわねばならないのだ。
「俺達も君達と仲良くして行きたい──故に、今は!」
「ぴー!」
 ベネディクトの一閃がひよこを気絶させる。残るひよこを集めていたゴリョウは「待ってたぜ」と笑みを浮かべた。
「もう隠れてねェだろうな! いたらピヨッピヨ鳴け!!」
 双弥が叫びながら魔力弾を放つ。だがしかし、広い境内にそれらしき影はない。当然ピヨピヨのピの字も聞こえない。
「彼らで最後のようだな」
「はい。もう少しです……!」
 ベネディクトの言葉に頷きながらソニアはゴリョウへ回復を施す。あと少し、もうちょっと。そんな戦いは、最後の1匹が甲高い鳴き声をあげて幕を引いたのだった。



「よし、頼むぜ」
「はーい!」
 双弥がひよこたちを追い立て、向かってくるひよこたちにフラン癒しの力を練り上げる。緑の葉とともに感じた暖かさは彼らから傷を消し去ることだろう。
「いいかヒヨコ共! 絶対神殿に手を出すな、近づくな、壊すんじゃねェ!」
「ぴ!」
「ぴよ!」
「ぴーっ!」
 律儀に返事らしきものを返すひよこたちだったが、一斉に鳴かれるとそれはそれでうるさい。顔をしかめた双弥に苦笑を浮かべ、フランはひよこたちへ手招きした。
「おいで、毛並みもつやつやにしてあげる!」
「あ、手伝うよ」
 ウィリアムも共にひよことフランの元へ。毛並みを整えながら、まだ残っていた小さな怪我などを癒していく。すっかり元気いっぱい、綺麗になったひよこたちにソニアと花丸が目をキラキラとさせた。
「もふもふ……」
「ふわもこ……!」
 その視線に気づいたか、ひよこがとてとてと2人の足元までやってきて小首を傾げる。可愛い。モフりたい。いいの? の聞いた上で頭に優しく触れると、驚くくらい柔らかな手触りが感じられた。
「やっぱり平和が一番だね」
 気づけば毛繕いをしていたはずのウィリアム、そしてフランもひよこに埋もれている。2人とも幸せそうな表情であったが、ウィリアムはふと首を巡らせた。
「……瑞も何とかなると良いのだけど」
 天守閣に座す荒御魂。どうか、ひよこたちと同様に平和な結末が迎えられますように。
「それにしても、巫女さんだってデコピンのひとつぐらいぐらいいいんじゃねぇの?」
「不敬と取られかねませんよ」
 双弥の言葉に巫女は軽く眉をひそめる。けれども続いた双弥の指摘にはぐうの音も出ないのか押し黙った。
 神の化身だから何をしても許される。それが双方にとって当然という認識は流石に思考が偏っている。例え今回は本当に止められなかったとしても、だ。
 巫女の雰囲気にひよこたちもいけないことをした気分になったのか――本当に反省の心を抱いたのかは定かでない――ぴぃと萎れた鳴き声をあげる。ゴリョウはそんな姿に豪快な笑い声を上げた。
「まあ、そこんところは今後考えればいいさ! 落ち着いてくれたなら俺の仕事としては上々よ!」
 食うか? とゴリョウが出したのは握り飯。今期収穫されたゴリョウの混沌米『夜さり恋』である。途端に元気を取り戻したひよこたち。ゴリョウが仲間や巫女たちにも配れば、それを受け取ったベネディクトは「さて」と境内の外を見た。
「あとは巫女に託しても大丈夫だろう。別の戦場へ行こうか」
 まだカムイグラの未来は確定していない。掴むためにはより多くの戦場を駆け巡り、戦わねば。
「ぶははッ、そうだな!」
「このおにぎりで力をつけながら向かおうね! きっと私が『ンヌッ!』って皆に力を込めたくらい回復しちゃうよ!」
 イレギュラーズたちはおにぎりを手に、ひよこたちや巫女と別れを告げる。

 この戦場はイレギュラーズが制した。けれどもカムイグラの命運が定まるまでは――もう少し。

成否

成功

MVP

笹木 花丸(p3p008689)
竜交

状態異常

ルチア・アフラニア(p3p006865)[重傷]
決死行の立役者

あとがき

 ぴよ!!

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