シナリオ詳細
<神逐>綻びの守護者
オープニング
●
黄泉津瑞神を闇夜に拝んだ日のことは決して忘れないだろう。
陰鬱な雲も。禍々しい咆哮も。爛々と輝く魔性の月も。
――けがれが満ちるまで後わずか。
天守閣におわす黄泉津瑞神を嘲る男が一人。彼の名は善辰<よしたつ>。四肢に纏わりつく重々しい空気を感じ取り、男は満足気な表情を浮かべる。
大神が狂えば、国は壊れる。
善辰は七扇に身を置きながらも高天京の崩壊を願う者。かつて、付喪神との接触が原因で霊的素養が目覚め、短期間で急激に伸びた。勿論、邪な方向へと。
滅びのアークに身を委ねること、それがどれだけ人として自然で素晴らしいことか。溢れ出す自信に酔いしれ、呪いの力を自在に操り持て余すほどになっていた――はずだったのに。
この間、愛する妻を呪ってやった。使用人の餓鬼といつまでも馴れ合っているからだ。
だが、神使なる者達の介入で妻の呪いは払われ、使用人の餓鬼も生還してしまった。何ということだ、俺は覚醒したのではなかったのか?
こんなことでは愚かな大神を呪い狂わすことなんて出来やしない。もっと狂気と不幸と、妬みを……。
――七扇が治部省。善辰の同僚である奈須氏の邸宅にて。
「これは善辰殿。急にどうした? まぁ、入ってくれ。奥方は一緒ではないのか」
「妻は呪ったが払われた。お前を呪い――」
――うつしてやる。奈須が背を向けた隙に、善辰は背後からためらいなく刀を突き刺した。奈須は腹から突き出た薄汚れた刀身を不思議そうに見つめた。
「お前の妻はもらっていく」「……ふざけるな、おい……」
奈須は薄れゆく意識の中で妻の無事を切に願った。そして、それ以上に強く善辰を呪った。すると何故か、内から力が湧いてくる……。邪な力が。
●
――カムイグラがおかしなことになっている。
『黒猫の』ショウ(p3n000005)はいつもの調子でイレギュラーズ達に依頼の説明を始めると思いきや、冒頭の一言を最後に黙り込んだ。
間をおいて告げられた二言目は、ショウらしからぬ曖昧な物言いだった。
「けがれ、大呪。それらが積み重なって……。そうだな。手遅れになるよりはいいだろうな」
ショウは一人で納得したように二度頷き、参集したイレギュラーズ達を正面に見据えた。
「七扇だ。そこにも確実に綻びがあるだろう。例えば、治部省――」
断言はできない。無駄足かもしれない。だが、皆が急行して誰かを救えたり、守れたりするかもしれない、と。
やや要領を得ないが、ショウの口調はいつも以上に真剣さを帯びている。
「ふん、俺らしくないな」ショウは自嘲気味に笑う。
つまり、ローレットは明確なミッションがあるわけではなく、セーフティでイレギュラーズ達を派遣しようとしているのだ。
それだけ豊穣、高天京に降りかかるであろう災厄の重大さを物語っている。
守護神に何かあれば最悪の場合、高天京全体が焦土と化す。それだけは避けなければならない。
既に守護神は歪みつつある。たった一つの綻びですら致命傷となりかねない。これ以上、守護神を汚すわけにはいかない。
ショウが抱く危機感――ショウが最悪の結末を明確に把握しているのかは分からない。情報屋の勘なのかもしれない。
だが、彼の判断は恐らく間違っていないはずだ。
「皆は現地では『神使』と呼ばれていることは知っているはずだ」
神の悪戯で可能性を得た君らには、持ってこいの呼び名だと思わないか。任せたぞ、かの地を救ってくれ。ショウは説明を終えた。
- <神逐>綻びの守護者完了
- GM名日高ロマン
- 種別通常
- 難易度NORMAL
- 冒険終了日時2020年11月17日 22時15分
- 参加人数8/8人
- 相談7日
- 参加費100RC
参加者 : 8 人
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参加者一覧(8人)
リプレイ
●綻びの守護者
屋敷には火の手が上がり、使用人達が我先にと転げるように廊下を駆けていく様は、沈みかけの船から逃げ出す鼠のように見えた。
喧騒の中、中庭に無数の影がある。
一人は善辰。嫉妬に狂い魔を宿した首魁。対峙する一人は『特異運命座標』ヴェルグリーズ(p3p008566)。自身の分身ともいえる剣を抜き、静かに構えた。
――今度こそ終わらせる。
ヴェルグリーズが一歩踏み出したところで善辰が口を開いた。
「生きて帰れると思うな」
善辰の姿が禍々しく変化していく……。
「この姿、忌まわしき獄人に酷似するが仕方あるまい。貴様らを圧倒してやる」
巨獣と化した善辰はイレギュラーズに飛び掛かる。
これより一時間前。
「はじめまして。ローレットから来ました!」
『新たな可能性』リレイン・ヴァース(p3p009174)をはじめ、イレギュラーズの一同は奈須邸に急行していた。ローレットからの緊急要請があったからだ。
――また治部省。やな予感……。当たらないといいんだけど……。
強面の門番は見るからに手ごわそうだ。何とか粘り強く説得して奈須邸への入場許可を得たいところだが、なぜかすんなりと通された。
『痛みを背負って』ボディ・ダクレ(p3p008384)は小さく頷く。今回の大呪で多くの肉腫が生まれている。カムイグラ全体を覆う不穏な空気を誰もが察知し、これから起こるべき何かに備えているのだろう。
「話が分かる人で良かった。さぁ、急ぎましょう」ボディを始め一同は屋敷に突入を開始する。
「では、まずは使用人の方にあたりましょう!」
異変が起きそうな場所の確認を。『夜咲紡ぎ』リンディス=クァドラータ(p3p007979)はイレギュラーズに対して悠長にお辞儀をする使用人を捕まえる。
――え、異変でございますか? 旦那様のお知り合いの方ならいらっしゃいましたが。善辰様とおっしゃいます。
リンディスが捕まえた使用人から奈須と善辰の居所を割り出す。恐らくは客間。
全員でまとまって行こう。もう何か起きているかもしれないから。『リインカーネーション』スティア・エイル・ヴァークライト(p3p001034)は警戒しつつも客間まで先陣を切る。数名の使用人とすれ違い、その都度確認を取ったが家人達はまだ異変を察知してはいない。
客間――襖が開いている。そして微かな血の匂い。一同は意を決し客間に足を踏み入れた。
そこに血まみれの死体はない。あるのは滅びのアークを身にまとい人間を辞めた二人の男だけだ。
「神使ども。また我の邪魔をするか」
善辰はイレギュラーズの一同をじろりと睨む。
「善辰……お主が辛酸をなめさせられた連中というのは、そいつらか」
幽鬼のような双眸で闖入者たるイレギュラーズを見つめるのは館の主である奈須だ。彼も見るからに狂気を宿している。人を辞めたようだ。
「しかもよそ者ではないか。我が国に土足で入り込みおって」
奈須はイレギュラーズの一同を舐めるように見る。奈須の腹部には血の跡がある。足元には血塗られた刀が転がっており、誰の物かは分からない。この空間で先ほどまで何が起きていたのか想像することは難しかった。
「……」
『群鱗』只野・黒子(p3p008597)は異形の者達の視線を意に介さず人差し指で中庭を指した。
「ほう。滅びのアークを前にしても動じぬか。大した胆力だ」いいだろう、と善辰は奈須を引き連れ客間を出る。
館の主とその客人。対するのは家人達からすれば闖入者となるイレギュラーズ。広い中庭で対峙する様を見て家人達の視線が徐々に集まってくる。
「人が集まりすぎですわ。こうなれば――」
『氷雪の歌姫』ユゥリアリア=アミザラッド=メリルナート(p3p006108)は氷の槍を生成し可能な限り激しく善辰に打ちつけた。このメリルナートの行動を皮切りに事態は動き始めた。
氷槍が巻き起こした爆風が庭石を吹き飛ばし見物人たちを掠める。するとにわかに悲鳴をあげて腰を抜かす者もいたが、観衆全員ではない。ならばとボディが続く。
「ここは死地になりますよ。一般人のいるところじゃない」ボディは周囲百メートルに届く大音声で警告を発する。すると縁側の観衆は思い出したように悲鳴をあげて我先にと逃げ始めた。
「避難誘導は任せます。俺は――」
『散華閃刀』ルーキス・ファウン(p3p008870)は剣を抜き間合いを詰める。善辰は氷の破片を払いながら身構えるも、ルーキスは奈須を抑えに行く。
「我を包囲せんとするか。貴様らは数で有利だからな……ならば、」
善辰は禍々しい術式を放ち逃げ惑う使用人の一団を吹き飛ばす。更には屋敷に火を放った。
「なんてことを!」
リレインは善辰の所業を前に暫し逡巡する。まずは避難誘導を急がないと。それが終われば、これくらいの火なら僕がなんとかできる。少しだけ時間を――。
リレイン、ボディ、メリルナートは避難誘導を優先し落ち着き次第、戦闘に移行する。ルーキスは奈須をマーク。他の皆は善辰と対峙する。だが、
「戦いより、もっと面白いことがあるぞ。ふむ、我は忙しいのだ」
善辰は不敵な笑みを浮かべると、一同に背を向け走り出した。
●戦闘I
「逃げられると思っているのか? 今日で終わらせる」
逃げた善辰を最初に捕えたのはヴェルグリーズ。鋭く睨みつけこれ以上の逃走を許さない。続いてスティア達も追いつく。
「所詮、神使と呼ばれても人の子よ。たかが数十の命は捨て置け。我がこの国を抜本から変えてやろうというのだ」
善辰はイレギュラーズに手を差し伸べる。我と共に来るか? だが真に受ける者は一人にいない。
「数十人の罪のない人を見殺しにできるはずない。これ以上、誰かを悲しませるのはごめんだよ」
追いついたスティアは善辰の言葉を真っ向から否定する。そして右手に意識を集中させると、次第に氷の花が形成されていく。
「私にできることをやる」冷たい花弁が首魁を包み込む。
――小癪な。冷気に包まれた善辰は俯き、消えいるような声で何か呟いている。呪詛の言葉の様だ。
「生きて帰れると思うな」
滅びの力を見るがいい――善辰の体が見る見るうちに変容する。全身は剛毛で覆われ、身の丈は三メートルを超える。頭部には二本の巨大な角がそそり立つ。
「この姿、忌まわしき獄人に酷似するが仕方あるまい。貴様らを圧倒してやる。手を貸せ、奈須よ」
善辰は奈須を呼び込む。避難誘導を終えたイレギュラーズ達も一堂に会する。
「さっきみたいに使用人の皆に怪我をさせるわけにはいかないよ! 私が盾になる!」
スティアは退避する家人を狙う善辰に立ちはだかる。
「家人など捨て置けばよい。それに、いずれこの屋敷を燃え尽きる。鼠に戻る巣は残さぬ」
善辰が不敵な笑みを浮かべるも、リレインは真っ向から否定した。
「僕なら、この火事を消すことができる」
それはリレインだけに与えられし力『さかさまに降る雨』。僕はヒトを助けるために生まれてきたカミサマ。屋敷の皆さんも、大事な住まう家も守ります!
中庭にある巨大な池の水が天に昇り……屋敷の火は見る見るうちに消えていく。
「小癪な。我らとそんなに死合たいと申すか。のう、奈須よ」
「……そうだな」
複製肉腫に侵された奈須の精神は不安定で、かつ記憶障害も起きていた。妻の危機はどうした。この男を激しく憎んだ気がするが……覚えていない。腹の傷は塞がりかけている。何が起きたのだ。それに、自分と対峙するこの集団は何者なのだ。
ただ、どんよりとした黒い意志に肉体だけではなく精神も侵されつつあることは感じていた。気分は悪い。だがどうしようもない。奈須はこの場の流れに身を委ねるしかなかった。
概ね避難誘導が完了し混乱は収束した。複製肉腫とイレギュラーズの雌雄が決する時が来た。
●戦闘II
「避難誘導は十分ですわね」
ならばとメリルナートは攻勢に出る。彼女は氷槍を精製し善辰に投げつけた。それは正面からのシンプルな投擲で回避は難しくないように思えた。だが――巨獣と化した善辰の胸に氷槍は深々と突き刺さった。
――かわせぬ。幻術か。善辰は犬歯をむき出しにしてメリルナートを睨みつける。
「いいえ、その痛みは現実のもの。幻を見せるのはこの後ですわ」
さあ、もっと氷の抱擁を味わいくださいませ。メリルナートは冷ややかな微笑を浮かべた。そしてボディが速攻をかける。
巨獣と化した善辰に見劣りしない体躯を誇るボディ・ダクレ。圧倒的パワーとスピードで押し込んでいく。
「貴様、何者だ。奈須、奴に攻撃を合わせよ」
実際にボディの体躯が善辰と同等なのかは分からない。ボディの纏うオーラが、周囲にそのような印象を与えているのかもしれない。だが、その印象だけでイニシアチブを握ることもある。
「私は人間を守る!」
ボディの拳から放たれる一撃は目視不可能な速度を誇る。威力も折り紙つきだ。
「!!」羆のような善辰が大きくよろめいた。苦し紛れに奈須に攻撃の指示を与える。
奈須は善辰とは違って肉体は変異していない。額から突き出た大きな一本角だけが元の姿と異なっていた。
奈須は有効距離にいたボディに狙いを定めて攻勢に出る。丹田で気を練り、掌による発勁を打ちだした。奈須は拳法の達人であり、複製肉腫の影響で常人と比較できないほどの力を得ている。更に善辰が剛腕による薙ぎ払いをボディに仕掛けてくるがスティアが引き受ける。基本的にスティアが攻撃を引き付け、ルーキスがマークに入る。治癒はリンディスと黒子が担う。
「我は無なり。挑発には乗らぬ」
今までスティアに釘づけにされていた善辰は先ほど奈須の攻撃が命中したボディに狙いを合わせる。ボディは剛腕の直撃を受け被害甚大も――こんなもので倒れはしない。人間は私が守る。
倒れずにその場に踏みとどまる。
「今まで散々引き付けられていた癖に! 何度だって!」
スティアは幾度目かの氷結の花を創り出し花弁を散らす。もし漏れるなら庇ってでも守る。スティアが盾に徹することでルーキスは攻め手にまわることにした。
「善辰さん……貴方をそこまで突き動かすものが、唯の恨み妬みだけとは思えません」
もし彼の根っこの部分まで堕ちているならば。穢れているならば。斬るしかない、ルーキスは注意深く首魁の同行を観察していた。複製肉腫ならば助命の余地はあるがもし魔種ならば――。
「そのとおり。無力化する余地があるならば救出できる」
――だけどね。奥方達や絵の……あの子を脅かした罪はきっちり生きて償ってもらうよ。ヴェルグリーズは迷いなく剣を振るった。その不思議な太刀筋は巨獣の命運に楔を打ち込んだ。だが、まだ楔に過ぎない。巨獣は耳をつんざく咆哮をあげて暴れ始めた。
善辰はイレギュラーズを避けて別の方向に駆け出した。その先には逃げ遅れた少年が一人。縁側から中庭の光景を見てしまったのか、石のように立ち尽くしていた。
だが、逃げ遅れた一般人への対応を視野に入れていたリレインはすかさず自らを盾にして少年を守る。
黒子も駆けつけて不思議な術を撃ち出した。その隙にイレギュラーズが善辰を包囲する。
ルーキスは奈須の足止めにまわり、善辰を孤立させることに成功した。ここから状況は更に動き出す。
メリルナートの氷刃が静かに肉を切れば、ボディは先ほどのお返しとばかりに善辰を殴りつける。
善辰からすれば状況は劣勢。一矢報いようと反撃に移るも砂塵に巻かれて身動きが取れない。黒子の術中にはまっていた。
リンディスは戦場全体を俯瞰し戦線維持を担った。首魁は間もなく落ちる。大勢が決したタイミングで彼女はふと思案する。
――国の中に居ながら崩壊を願うとは。そう願うのならばせめて作り変えようとすればいいはずなのに。誰かを巻き込んで終わらせても――後に物語は残らないのに。だから、止めます。未来綴り――悲しみの連鎖を止める未来を!
たが、武力を頼りに一方的に障害を排除することは悲しみの連鎖を止めることにはならないはず。リンディスも、他の皆も可能であれば善辰と奈須の助命を視野に入れている。
――間もなくです。巨獣の余力を悟ったリンディスがそう告げた。黒子が頷く。彼の戦略眼をもって同意見であった。善辰を倒せば奈須の方は問題なく倒せるはず。だが盤石の一手を。黒子は深い洞察力で次の一手も視野に入れていた。
「これは付喪神の――あの子の分だ」
ヴェルグリーズは強烈な回し蹴りで角を一本へし折った。「……おのれ」善辰の苦し紛れの反撃は難攻不落を誇るスティアが引き受けていなす。
メリルナートは満を持して残った角を叩き切った。
「ここまでか……」善辰はぼそりと呟いて、その場にへたり込む。すると瞬く間に剛毛は抜け落ち、身は縮んだ。
「はい、確保ですわね」
メリルナートは一転して貧相な体となった首魁を担ぎ上げ地下牢に連行した。これで一つ目の脅威は去った。残るは――。
●
「貴様らの流入が国を変えたのだ」
奈須は錯乱して滅茶苦茶に棒切れを振り回しルーキスに迫る。先ほどの体術を使っていた人物とは到底同じだとは思えない。
ただの棒切れだが異常なまでの膂力で振り回してくる。直撃すれば無傷では済まないだろう。だが、剣術の鍛錬を積んだ兵に棒切れで太刀打ちできるはずもない。
「貴様らも、妻を奪った善辰も許さん」
――肉体も変異していない、恐らくは一時的な伝播か。ルーキスは致命傷を避けた一撃を見舞う。
「……妻はどこだ。儂が一体何をしたというのだ。あの男はどこへ行った……」
複製肉腫に侵された奈須は痛覚が麻痺し、手心を加えた一撃では簡単に倒せそうもない。
そこへ首魁を抑えたスティア達が駆け付けると、早速スティアに狙いを変えた。複製肉腫のせいで驚異的な筋力を誇るが明らかに精神に異常をきたしている。自暴自棄になって力任せるに棒を振るうだけでは、スティアの守りを崩すことは出来ない。
かといって無残に殺すわけにはいかない……長期戦を覚悟したその時。
「夫人は無事ですから、どうか安心してください!」
リレインは家人や善辰の思考を読み奈須夫人の居場所を探し当てていた。
「……そうか」
奈須は安堵の表情を浮かべ昏倒した。その時、ぽろりと角も外れた。
●エピローグ
事件の後、奈須夫人は無傷で保護された。奈須氏本人も命に別状はない。あれから数日経ったが狂気に駆られることはないそうだ。
屋敷の使用人は数名が負傷したがいずれも命に別状はない。この地での任務は成功となった。
首魁である善辰は七扇が兵部省に身柄を拘束されることになった。
以降、治部省で善辰の名は禁句となり、彼のことは無理やり記憶から抹消した。
彼のことを努めて口にしないようにした結果、やがて善辰を知るものはいなくなり、いつしか彼の存在は神威神楽から完全に忘れ去られた。
成否
成功
MVP
なし
状態異常
あとがき
お疲れさまでした!
複製肉腫を払い、この地での任務は見事成功となりました。
GMコメント
日高ロマンと申します。よろしくお願いいたします。
神威神楽の守り神たる黄泉津瑞神が、けがれと大呪で歪み、厄神になりかけています。
歪みきった結末は京の崩壊です。それを回避するため、高天京に点在する悪の根源(肉腫)を断つミッションとなります。
●依頼達成上限
・肉腫の無力化(方法は不問)
●敵対勢力
・善辰(複製肉腫):つよい・・・物至単、神遠単、神至扇 【BS耐性】【再生】
・???(複製肉腫):つよい・・・物至単 【BS耐性】【再生】
●シナリオ補足
・重症以上の判定が発生する可能性があります
・シナリオ時間帯は夜です
・シナリオはイレギュラーズが奈須氏の屋敷に到着したところから始まります
到着時刻は善辰が奈須氏を襲った数分後となります
・奈須氏の屋敷には非戦闘員(使用人)も複数います
・奈須氏は治部省の要職に就く者で、屋敷は一階建てですが大名屋敷並みの広さを誇ります。地下牢もあります
●情報精度
このシナリオの情報精度はAです。
想定外の事態は絶対に起こりません。
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