PandoraPartyProject

シナリオ詳細

北国の雷土振るい

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●北国の雷土振るい
 鉄帝国東北部、ヴィーザル地方。
 厳しい峡湾が連なり、人が住むには厳しい土地。
 ……しかし、そんな厳しい土地においても、人々は細々と棲み、生活を続けている。
「さぁてと、今日もまた糧を得るとするかねぇ?」
 と、ニヤリ笑みを浮かべるは、鉄兜を被り、雄々しくも大きな斧や剣を帯びている男達。
 彼らは戦闘民族『ノルダイン』の戦士である。
 鉄帝国に抗い、近隣の村から様々な物を略奪し、生きる者。
 そんな彼らの傍若無人な振る舞いに、鉄帝国としては苛立ちを覚えていた。
 それに最近では、この『ノルダイン』の他、『ハイエスタ』及び『シルヴァンス』という三つの少数部族達が協力し、国家を名乗り始めたのだ。
 その名は『連合王国ノーザン・キングス』。
 目的は、鉄帝国に牙を剥き、ノーザン・キングスを正式国家にする事。
 男達の目的は、ヴィザール地方の境界に位置する、鉄帝国に属する村を攻略し、資材を全て奪い去ろう……という事の様である。
 そして彼らは、各々の手に持った巨大な斧や剣を振り上げ、ウォォォと威声を張り上げて村へと突撃。
「おい、あいつらが来たぞ!! 早く逃げろ!」
 彼らを止める事は容易には叶わない……村に住む自警団如きを潰すは、赤子の手を捻るよりも簡単な事。
 そして、取る者取らず逃げ去る村民。
 戦う事無く、楽々と村を支配した彼らは、我が物顔で物資を根こそぎ奪い去っていった。


「イレギュラーズの皆さん、ノーザン・キングスって知って居るです?」
 ギルド・ローレットにて、『新米情報屋』ユリーカ・ユリカ(p3n000003)が集まってくれたイレギュラーズ達に小首を傾げる。
 知る者、知らぬ者様々にユリーカが。
「簡単に言えば、鉄帝国に抗う少数部族の人達が手を取り合って、連合王国を名乗っている様なのです! そして彼らは鉄帝国を侵略しようと動き始めた様なのです!」
「鉄帝国側からしては、連合王国を併合しても負担になるし、放置すれば国防上の問題となっていて、頭の痛い状況の様なのです。それに大方の軍人の人達は、この地域での戦闘を『演習場』程度にしか見ていなくて、その興味は泥臭い戦場よりもっと面白い相手の幻想、天義とかに向いて居るのです」
「そこで困ってしまうのは、この問題に直面している領主の人達なのです。その結果、ローレットに依頼が舞い込んできたって訳なのです!」
「今回、領主の方から来たのは、ノルダインの戦士が一つ、『大奮の刃』ルヴァルドの部隊が村を襲い、食料、資材などを次々と奪う……という事件が起きていて、それを止めてきて欲しいって訳の様なのです」
「領主の方の見立てで、襲われている村の順からすれば、次に襲われている村はもう判明している様なのです。イレギュラーズの皆さんにはその村でルヴァルドの部隊を迎撃し、撃退して欲しいという訳なのです!」
 そして、ユリーカはもう一度イレギュラーズを見渡して。
「正直、連合王国が建ったこのヴィーザル地方は、かなり厳しい土地ですから、人が住むには厳しい環境なのです。そんな環境で一生懸命生きる人達を助けるために、宜しく御願いします、なのです!!」
 と、拳を振り上げた。

GMコメント

 皆様、こんにちわ。緋月 燕(あけつき・つばめ)と申します。
 今回の依頼ですが、鉄帝国東北部、ヴィーザル地方に出現した『連合王国ノーザン・キングス』の『ノルダイン』部隊の退治依頼となります。

 ●成功条件
   最低限、村を襲撃するノルダインの戦士達『大奮の刃』ルヴァルドを撃退する事です。
   勿論、可能な限り彼等を全滅させる事が領主としての要望になります。

 ●情報精度
  このシナリオの情報精度はAです。
  想定外の事態は絶対に起こりません。

 ●周りの状況
   寒い地域ですので、多少なりとも防寒対策は必要でしょう。
   村での迎撃になりますので、一般的に村にありそうなモノを使って罠を作る事は可能です。
   ただ、村人達については事前に村外へ避難させる事は出来ません。

 ●討伐目標
  敵となるのはノルダイン戦士『大奮の刃』ルヴァルトの部隊です。
  人数は20体で、得物としている武器が二種類(剣・斧)となります。
  筋骨隆々な腕の彼等は、攻撃力のベースが高いです。
  武器の種類に違いこそあれ、使用出来る攻撃手段、能力は同様で以下の通りです。
   ・得物による斬殺攻撃(物・至・単、流血BS)
   ・力尽くでの掴みかかり(物・至・単、窒息BS)
  
 それでは、イレギュラーズの皆様、宜しくお願い致します。

  • 北国の雷土振るい完了
  • GM名緋月燕
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2020年10月31日 22時11分
  • 参加人数8/8人
  • 相談6日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

ヴァイス・ブルメホフナ・ストランド(p3p000921)
白き寓話
エッダ・フロールリジ(p3p006270)
フロイライン・ファウスト
マリア・レイシス(p3p006685)
雷光殲姫
ロロン・ラプス(p3p007992)
見守る
ヴェルグリーズ(p3p008566)
約束の瓊剣
ミヅハ・ソレイユ(p3p008648)
竜の狩人
ガウス・アルキ・メデス(p3p008655)
翡翠の守人
ジュリエット・ラヴェニュー(p3p009195)
ゴーレムの母

リプレイ

●山の風
 鉄帝国東北部に存在する、ヴィーザル地方。
 周囲には厳しい峡湾が連なっており、地形的にも、気候的にも生活するだけでもかなり厳しい環境に置かれている土地である、と言える。
 そんな厳しい環境において、最近猛威を振るうのはは、『連合王国ノーザン・キングス』。
 その一部族であり、血気盛んな戦闘民族『ノルダイン』の戦士達は、鉄帝に属する者へ牙を剥き、叛乱の牙を研ぎつつある。
「ううん、ゼシュテル。やっぱり力こそ正義みたいな考えが蔓延していていけないわよねぇ……というよりは、自分以上の暴力に虐げられる事を考えていない人が一定以上いるのが問題、ってところかしら?」
 と、『白き寓話』ヴァイス・ブルメホフナ・ストランド(p3p000921)が小首をかしげると、それに『深緑の狩人』ミヅハ・ソレイユ(p3p008648)、『特異運命座標』ヴェルグリーズ(p3p008566)
「ああ。貧しい村から資源を奪うならずものの討伐、ね……ホントこいつら、どーいう神経してるんだかな」
「そうね。命の危険があるならいざ知らず、そうでもないのに他人の命を脅かしていいはずはないよね」
「そういうわけだ。奴らなーにが戦闘民族だってんだ。建前は立派でも山賊と変わんねぇだろ。あー「大奮の刃」だっけ? 聞いてあきれるぜ……格上相手に果敢に挑む鉄帝魂を見せて欲しいぜ」
「そうね。簡単に暴力に訴えるというのはあまり好みではないのだけれど……でも、それが向こうの道理だと言うのなら致し方ないわよねぇ」
「そうだね。疾く、お帰り願うよ。抗うようなら……覚悟は出来て居るって事でいいだろうしね」
 そんなヴァイス、ミヅハ、ヴェルグリーズ達の会話。
 そして『翡翠の守人』ガウス・アルキ・メデス(p3p008655)が。
「略奪ねぇ……それじゃ自分もめちゃくちゃにされても文句は言えねぇよな?」
 と肩を竦めるガウス、それに『神鳴る鮮紅』マリア・レイシス(p3p006685)も。
「略奪……いや、そんな事させるものか! 力がありながら! 何故力がない者から奪う! 協力して暮らすという選択肢は亡いのか……!」
 それに『フロイライン・ファウスト』エッダ・フロールリジ(p3p006270)が。
「まぁ、まったく退屈しないでありますな。後腐れなく、ただ人と人の生存競争、楽しいでありますなぁ……そう想わないでありますか?」
 首を傾げると、ガウスはニヤリと笑い。
「まぁ、結局は私利私欲しか考えて無いって事だよな? 何にせよ、人のを奪うというなら自分のも奪われるって事を覚悟して貰わないとな? そう、テメェの頚をさらしてやんよ。誰かの守りてぇモノを奪う輩に容赦せんのが心情なんでね!」
 拳を振り上げるガウス、そしてマリアが。
「何にせよ奴らを倒す以外の道はあり得ない。出来る限り村に損害を出さないのと、ルヴァルトの部隊を殲滅する事。そして……この寒さに負けないことが重要だね」
 それに、この寒冷地に一番大変そうな『ひとかけらの海』ロロン・ラプス(p3p007992)が。
「そうだね。熱いだの寒いだのはよくわからないけど、水であるボクの体は氷ってしまえば動けなくなるから気をつけないと」
 と、水の存在が喋っている、という事態。
 『紅蓮の魔女』ジュリエット・ラヴェニュー(p3p009195)は、軽く目を白黒させつつ。
(「本当、不思議な世界……この世界に降りたって、元々の技術どころか、魔力の大半を失う羽目になるなんてね……こっちで生活するにも活動資金が必要になるし、お仕事とやらをしないといけない。ま、旅の心得はあるし、力を取り戻していく肩慣らしとでも想っておきましょうか……」)
 と内心決意しつつ、ジュリエットは周りのイレギュラーズ達へ改めて。
「一応、初めてのお仕事になるから、新参者らしくよろしくお願いするわね」
 と頭を下げる。
 そんな彼女にミヅハが。
「ん、宜しく頼むな!」
 と、ニッコリ笑いかけるのであった。

●疾風迅雷
 そしてイレギュラーズ達は、村へと辿り着く。
 とは言え村の人々達は、自分達が襲われる、だなんて想いもしていなかった様で。
「信じてもらえないかもしれんが、でも本当だ。キミ達も周りの町や村が、『大奮の刃』ルヴァルトの一団に襲われ、次々と壊滅してしまっている事を」
 とヴェルグリーズが説明。
 流石にそう言った話は、厳しい環境に住まう人々のネットワークから、聞き及んでいるらしく……最初は信じていなかった村人達も、ヴェルグリーズの話を信じ始める。
 そして信じてくれた村人達に、更に。
「皆! 大変な作業だとは思う! けれど、村のために協力して欲しいんだ!」
 と、マリアが『陣地構築』の下、協力を要請し、共に作戦開始。
 その作戦は、村の入口に、敵を陥れる罠を張り巡らせるという事。
 先ずは村の出入り口を、村にある資材をありったけ突っ込んで、バリケードやら柵やらで、出入り口を封鎖していく。
「大丈夫であります。罠はあからさまでいいのであります。隠蔽はそこまで考え無くて大丈夫でありますよ」
 とエッダは村人達にてきぱきと指示を与える。
 その指示に従い、村全周をまずは一回りする様に柵、バリケードを張り巡らせたところで。
「あー、全部は覆わなくて良いのであります。敢えて一箇所を開ける事で、敵を誘い込むのでありますよ」
 と、一箇所のバリケードを撤去するエッダ。
 更に、村を囲う柵の前後の地面を掘り返すと、そこにヴェルグリーズが釘やら、とがった石などの、踏んだら危ないモノをひょいひょいっ、と大量に投入。
 それに加えガウスは、入口の外側の穴に、更に村で飼う馬や豚などの家畜の糞尿をまぶしたものを穴の中に敷いて、その上を軽めに土で覆い、一件して落とし穴だと分からない様に細工。
「これ、刺されば破傷風間違いなしの罠だぜ。撤退できても病死って訳さケケケ」
 笑うガウス、それにミヅハが。
「なかなか酷い罠だなぁ。正直臭いとかで気付きそうだが……まぁあいつらにそんな頭はないよな……」
 ぼやくミヅハ、更に。
「しかし杞憂だろうけど、心配性な奴も居るし、これと言って俺には特にやっておきたい事も無いんだよなぁ……」
 と言うと、それにロロンが。
「それじゃ、周りの見回りでもして貰えないかな? 正直、何時奴らが来るか分からないし」
「んー……了解」
 頷くミヅハ。
 一応用心として、マリアが鳥形ファミリアーで上空から監視、索敵をしておいているが……次第に周りは暗くなりつつあり、敵が灯りでも持って居ない限り、分かりづらいだろう。
「了解ー……って、流石にちょっと寒くなってきたな」
 と言いつつ、持ち込んだ防寒用のコートを着込むミヅハが、小声で。
「いやー、寒い寒いとは聞いてたけど……よくこんなところに住む気になるよな。俺は絶対やだぜこんなとこ。縁も無いし、雪が降ってりゃ防寒用の白いコートも迷彩になると思ったんだが……」
「まぁ、無いよりはマシよ」
「そうであります。この最北端は……まあ、大体平地か山地でありますからな」
 仕上げに、唯一の入口へ狩猟用のトラバサミを設置していたジュリエットとエッダからの言葉。
「まぁ……なぁ……んじゃ、巡回いってくるな」
 と罠を避けながら、周囲の警戒と巡回を始めるミヅハ。
 暫し時間が経過した後、後退でヴェルグリーズやガウスが入れ替わりで、周囲の警戒を継続。
 更には心配で様子を見に来た村人へ、ヴェルグリーズは。
「ん、不安だと思うけど……それも集中力に代えて一緒に頑張ろうね」
 と、村人勇姿を励ます。
 その後も三交代制で、敵の襲撃を待ち構えるイレギュラーズ。
 そして。
「……ん?」
 街の外で警戒に当たっていたヴァイスが、遠くの方から聞こえてくる声に気付く。
 そして、ガウスもそれに気づき。
「どうやら来た様だ……皆、戦闘準備!」
 と仲間達に伝達。
 ロロンはリジェネレートで自分の再生力を活性化しつつ、唯一の入口の後ろへイレギュラーズ達が立ちはだかる。
『あぁん? 何だか変な輩達が居る様だなぁ?』
『面白えじゃねぇか。さっさと殺して村の資材、全部奪い去ってやろうぜ!!』
 と豪快に、そして獰猛に笑う敵陣。
 それを誘い込む様に、ヴァイスが逃げるのを装に村へジャンプ。
『逃げやがったぜ!』
『所詮は村人って訳か。ほら、行くぜ!!』
 と、疑う事無く……いや、イレギュラーズが居ると思わずにそのまま直進で追いかけてくる。
 そして、村の入口に差し掛かった所で……。
『……うぉぉ!?』
 突如足元が踏み抜かれ、地中に落ちる敵が数体。
 色々な罠が敷設された穴の中では、暴れれば暴れるほどに傷が増えていき……ウワー、グワー、と悲鳴が響きわたる。
『これは……罠かっ?』
 と敵の一人が叫び立ち止る。
 それに罠越しに立ち塞がるエッダが威風堂々と宣言。
「自分はゼシュテルの騎士、エッダ・フロールリジ! 討ち取るは誉れであります!!」
 びしっと徹甲拳を振り上げて宣言。
 ……ただ、彼女のひらひらなスカートという服装が、ゴシックメイドを思い出させ。
『はぁ? 何メイドが粋がってんじゃねえ!!』
『メイドが村を守るだぁ? 笑わせてくれるぜ!!』
 と大笑い……それにじっと睨みを利かせ。
「……今メイドって言った奴ころーす!!」
 『メイドじゃねーってんだろ』を発動。
 怒りを付与……したのかされたのかは分からないが、少なくとも敵陣の注目を纏めて引付ける。
 そして、注意を引付けている間に、その傍らのロロンがその液体の体から、ライトニングによる雷撃。
 不意打ちの反撃驚いている間に、さらにマリアも。
「さぁ、まだ略奪したいというのであればこっちに来ればいい! 村の人達は、私達に命を掛けてくれた。私達をさしおき、手を出させる事はない!! ああ……警告しておくが、我々を無視して抜ければ、背後から容赦無く撃つ」
 との宣言。
 背後から撃たれる……という危機感を更に煽りつつ、更に様々な方角から。
「最近どうだい? 戦闘屋ども。遠路はるばるご苦労様ってね! まぁ早速でわりぃがテメェら全員、生きて帰れると思うなよ? その頚ぜぇーんぶ、塩漬けにしておうちに返してやっから安心しろや!」
「そうね。おいたはダメよ? おのが行いは、自分に返ってくるという事、ちゃんと学んだ方が良いわ……そこで苦しんでいる人達の様にね」
 ガウス、ヴァイスもそんな言葉を重ねていく。
 対して相手は……というと。
『うるせえうるせえ!! この位の穴飛び越えてけばどうってことねえ!! てめえら、奴ら全員ぶっ殺して血祭りに上げてやるぜ!!』
『おうっ!!』
 更に調子付き、穴の中で苦しむ仲間達を足蹴にして、穴を飛び越える。
 ……だが、更に内側にも、もう一つの穴。
 さすがにこっちは、足首位のちょっとした穴だけど、勢い付いて飛んできた敵陣はほぼもれなく転倒。
「罠が一つだけって誰が言ったさ? 本当、オツム悪いんだな!」
 とミヅハが蔑むように笑いつつも、その手の弓矢を構え……オリオンの矢にて、纏めて射る。
 更にはヴァイス、ジュリエットも。
「もう、ダメって言ってるじゃないの……少し強めに行くわよ!」
「ええ……本当なら、元の世界ならもっと別の魔法が使えるのだけれども、今は自分の魔力を放つので精一杯ときたもの。なかなか歯痒いわねこれ。とりあえず私の今後の活動の為に、大人しく倒れて頂戴!」
 とそれぞれ遠距離から『薔薇に茨の棘遂げる』と、『魔力放出』でそれぞれ攻撃し、転んだ敵陣を次々と撃ち抜いていく。
 そして、転倒から立ち上がった敵陣。
 顔を真っ赤にさせて、更に怒りを露わに。
 全ての防御を捨てて、イレギュラーズ達に接近して殴り掛かる。
 そんな敵の攻撃を受け止めるエッダ、マリア、ガウス。
 怒濤の攻撃の前に、流石に無傷では居られない。
 でも、絶対にこの先には通せない……後ろには村人達が居るから。
 それに、常に敵に対し。
「おいおいおい、俺みてぇな元傭兵程度も殺せないでよくもまあ偉ぶれたもんだよなぁ? 磯がねぇとお仲間がどんどん死んでくぜ?」
「そう、ここは通さない!」
「ま、悪いが今回はそういう依頼なんだ。諦めな」
 と挑発を重ねる事で、村人へ攻撃を向かせない。
 そして、先程転んでいた敵は、最初からダメージを受けていた所に更なる攻撃を重ねていく事で、敵を一匹、二匹……と次々と仕留める。
 更に、敵陣が仕掛けてから数刻。
 最初の罠、転倒を乗り越えた敵陣だが……流石に熾烈なイレギュラーズの迎撃には分が悪い。
 更にはガウスが。
「ほれ、お仲間の首だ受け取れよ」
 と倒した敵の頭を斬り、敵にぶん投げる。
『え……うわああああ!!』
「おいおい、取りこぼしちまうとは、お仲間は大切じゃないのかい?」
 嘲笑うようなガウスの言葉。
 ……そして、残敵後数体。
「まあ、こんなところでありますか。では、ご機嫌よう」
 とエッダがギャラルホルンと、パンツァーグラナーデにて射抜く。
 その一閃に次々と倒れ……残るは一体。
『くそっ……』
 舌打ちするそいつに対し、ジュリエットが魔弾を放ち……そしてマリアが。
「雨垂れ石をも穿つって言葉、知ってるかい?」
 と、彼の膝関節を裂華で放ち……立てなくさせると共にヴェルグリーズの運命剪定が、敵を不運の下に討ち取るのであった。

●一陣の風に守られ
 そして『大奮の刃』ルヴァルトの一団を、全て仕留めたイレギュラーズ。
 無事に迎撃できたにせよ、これは戦闘民族『ノルダイン』の一部族……『連合王国ノーザン・キングス』の一勢力。
 他にもノーザン・キングスに属する勢力は様々あるのだが……取りあえず。
「うん……皆、良く頑張ったね!」
 と、周りの仲間達と、村人を労うマリア。
 そしてヴァイスも。
「そうね。村人さん達が協力してくれたから、罠も上手い具合に成功した訳だし……本当、みんなのお陰だと思うわ」
 と、村人の功績を称える。
 ……そんなイレギュラーズ達の言葉に、何となくではあるが、自分達の村を守りきったという実感を覚える村人達。
 ノーザンキングスの手練れ達には相手にならないかもしれないが、多少の侵略行為に対しては……恐らく対抗出来るであろう。
「さて、と……それじゃ後は後片付けかしらね?」
 とジュリエットが皆を促す。
 敵によって壊された家やら、村の周りに設置しておいた柵やバリケードをの撤去。
 更には特に危険な落とし穴を、しっかりと土で埋めて、踏み固めて万が一にも誰かが落下しない様に埋める。
 勿論、倒した『ノルダイン』の一族の者達は、村から運び出して、離れた所に埋葬し、ロロンがご相伴にあずかったりしながら……村人達の心理的負担を最小限に抑える。
 そして……一通りの作業が終わった頃には、微かに空が明るくなりはじめて来ていて。
「……ふぁあ。徹夜になってしまったな」
 と欠伸を噛み殺す様にするガウス。
 そしてイレギュラーズ達は、惜しむ村人達に別れを告げ、村を後にするのであった。

成否

成功

MVP

ガウス・アルキ・メデス(p3p008655)
翡翠の守人

状態異常

なし

あとがき

ノーザン・キングスが一部族『ルヴァルド』部隊の殲滅作戦に参加頂きました皆様、ありがとうございました!!
様々な部族がいますが、彼等を倒さない事には鉄帝国にも安寧が訪れないでしょう……皆様の一つ一つの行動が、その安寧に繋がっていきますので、他の『連合王国ノーザン・キングス』戦も、宜しくお願い致します!

PAGETOPPAGEBOTTOM