シナリオ詳細
妖鬼之国、隔絶されし町にて
オープニング
●
月光が岩肌を照らしていた。
イーリン・ジョーンズ(p3p000854)は静かにそれを見据えていた。
(紫の足取りは追えなくても、妖鬼は早々隠せないんじゃないかと思って探ってみたけれど……)
袴が隙間風に煽られて足元を流す。
3mほどの鬼人種を見なかったか?とふんわりとした問いかけを使って、幾つもの情報源を渡り歩き。
僅かな可能性を一つ一つ潰して、ここにたどり着いた。
この岩肌の向こう、人が――馬車が堂々と通り抜けられる間道の向こう側にそれがある。
話によれば、この岩肌は亀城ヶ原と呼ばれる低い盆地への入り口であるという。
そして、その盆地にはかなり以前に亀城と呼ばれる城と、その城下のような集落が存在していたのだとか。
しかし交通の不便性、京への流出、排他性などが相まってとっくに滅び、人々の記憶からは風化されてしまった。
人々に忘れ去られ、立地上外界との情報共有を遮断しうるこの場所は、なるほど確かに『おいそれと隠すことができない大きなもの』を『堂々と隠す』のに最適といえよう。
(流石に単身で踏み込むのは愚かね……一度戻って、もう一度戻ってくればいいかしら)
そこまで思考した時だった。
闇を裂く音がする。これは――馬の蹄か。
咄嗟に身を隠したイーリンの目の前を、馬車が通り過ぎていく。
その馬車からあふれ出すこれは――
(――魔種の気配。尚の事一度帰るべきね……)
すぐさま判断したイーリンはそっと隠れながらその場を後にする。
●
日を改め、イレギュラーズは岩肌の前にたどり着いていた。
岩肌の間道を突風が激しく吹き付ける。
その中へと8人が潜入した時だった。
「――こんな夜更けにどこへいかれるのだろうか」
静かな声が、前から聞こえてきた。
圧倒的な自己への自信が滲む声だ。
そいつらは、いつの間にかそこにいた。
月光が逆光を放ってその風貌は分からない。
ただ、その中央に立ち、たった今声を上げた偉丈夫が尋常な存在ではないことは容易にわかる。
「さて、どなたかしら?」
イーリンは静かに問う。その視線の先、偉丈夫が踏み出して、その表情を露にする。
自己への自信に満ちた、堂々とした挑発的な笑みが浮かんでいる。
己の実力を自覚し、堂々たる姿を見せるその男の片手には、武骨な大薙刀がひとつ。
「近衛 長政という――ご存じかな?」
片眼にはめ込まれた鏡がきらりと月光に反射した。
「……えぇ、刑部卿よね?」
「ふ、知っているなら話が早い。
残念だが、この先は我々刑部省が管轄している機密区域でな。
一般人が向かうことは許されぬ――この意味が分かるだろう?」
直後――空気が一気に重みを増した。
ただの威圧、ただの警告――ただの宣戦布告。
「まぁ、最も貴様ら特異点には関係のない話だろうが」
大薙刀に魔力が収束し、爆発的にその濃度を増していく。
その周囲にいた影――刑部兵が構えを取る。
「さて――さっさと帰るがいい、神使ども。
――さもなくば、死を以て地に還ることを同意したと満たす」
傲慢の魔力が、戦場を包み込んだ。
- 妖鬼之国、隔絶されし町にてLv:20以上完了
- GM名春野紅葉
- 種別通常
- 難易度HARD
- 冒険終了日時2020年10月27日 22時15分
- 参加人数8/8人
- 相談7日
- 参加費100RC
参加者 : 8 人
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参加者一覧(8人)
リプレイ
●
雲から覗いた月の明かりが戦場を照らしていた。
「ふん……警察組織が都の腐敗をただすでもなく別の目的をもって動くとは。
まぁ、アレにそれだけの価値があるとも思えんがね。豊穣も国としてはその程度か」
遥かな上空へ舞い上がった『竜の力を求めて』レイヴン・ミスト・ポルードイ(p3p000066)は挑発の言葉を残す。
「確かに、京の腐敗は見てられぬな。無能な警邏は話にならん」
対して、長政はレイヴンの方を微かに見ると、視線を他のイレギュラーズに注ぐ。
(傲慢……その忠は何処に。何を目指し行くの……教えて)
敵の姿を見止めた『天才になれなかった女』イーリン・ジョーンズ(p3p000854)はやや後方に下がっていく。
「私をご存知かしら? 生憎垣間見もして頂けない殿方に名乗る名は無くてね。紫苑の君、とでも」
「はっ。では、そう認識しておくとしよう。どうだ、あの猪武者は元気かな?」
それが誰を意味しているのか――その猪が比喩であり挑発でもあることはすぐわかる。
「あれは腕は抜群だが……方向の分からぬ忠誠ほど使いづらい物はなかろう」
握る大薙刀に収束する魔力の規模が徐々に大きくなっていく。
「妙ですね。我々は数ある道の内の一つを選んで来ました。
其処に刑部卿その人が居ると言う不自然……まるで我々が散開せずに一団でこの道を来ていると知っていたかの様ではないですか」
剣を構え『帰心人心』彼岸会 無量(p3p007169)が問えば、長政は残さず――どこからか鳶の鳴く声がした。
(うーん、困ったなー。情報収集どころじゃ無さそうだよねー
……うん、倒せそうなの倒して早めに逃げよう!)
敵を見る『電子の海の精霊』アウローラ=エレットローネ(p3p007207)はそう思いながら、敵を見据えた。
「全く、我が片翼は運が良いやら悪いやら。
……ま、少なくとも私と一緒に居たのは幸運かな!」
片手でナイフを握り『私の航海誌』ウィズィ ニャ ラァム(p3p007371)は足を踏みしめた。
(妖鬼を連れておらんか。意外であるな。
となるとあの罪人の「妖鬼は妖刀の持ち主を主と認める」という言は本当らしい)
やや後方気味に立つ『虚刃流開祖』源 頼々(p3p008328)は歪な形状をした鞘――紫の角を手にしながら、妖鬼の姿が無いのを見止めて推察する。
「おい、引……かぬのじゃろうなぁ!!
あぁもう、それくらい学んだわい!! 馬鹿どもめ!」
そう声を上げたのは『海淵の祭司』クレマァダ=コン=モスカ(p3p008547)である。
動きを見せるイレギュラーズに半ばやけくそ気味に声を上げた。
「まさか刑部卿自らがお出迎えとは。
……省の長がこうも腐敗してるというのは、獄人としては嫌な物です」
病的に白い肌の『鏖ヶ塚流槍術』鏖ヶ塚 孤屠(p3p008743)は槍を構えながら呟いた。
「邪魔立てするなら此方も戦いましょう。帰れと言われて、はいそうしますとは言ってやりません!」
「やはり帰らぬか。であれば、覚悟していると判断させてもらおう」
ドクン、と心臓が跳ねた。
ウィズィは最前衛へと走り抜けると、ナイフを振り回して名乗り向上を上げる。
「さあ、Step on it!! 全員で生きて帰りますよ!」
「全員で生きて帰りたくば、その場から後ろに行けば済む話だが……そんな気もないのであろう」
反応を示したのは長政の脇を固めていたうちの片方だけ。
太刀を握るその男が、ウィズィに太刀を振り抜いた。
居合抜きのように撃ち抜かれた太刀が、微かな、けれど確かな癒えない傷を与える。
「この傷は……!」
流れ出る血に、ウィズィは後ろに向けて声を上げた。
「法の次は国盗りでもお望みかしら――」
紫苑の魔眼を向けて問うイーリンに、長政が静かに目を向ける。
「国盗り……それほど大それたことではなかろう。
だが――ある意味ではそれに等しいか」
イーリンは戦旗を変じた剣を握り締めると、雷の波を纏わせ、魔力を込める。
振り抜かれた紫苑の雷霆が波を描いて放たれ――月下の夜に眩き輝きを齎して槍使いを中心に炸裂する。
(この傲慢の魔種が紫と無関係とは思えん。司書殿が妖鬼を追って此処にたどり着いたのだからな。
となると、奴が妖刀の提供者か。だが妖刀を紫に与えたとして考えられる奴の旨みは何処にある?)
頼々は剣なき剣を振り抜き、長政にめがけて叩き込んだ。
振り抜いた空想の刃に、長政が合わせるように薙刀を振るいその威力を押し殺される。
バチリと雷撃を帯びた魔力の刃が飛翔し、レイヴンを裂いた。
空を飛び、回避行動の取りにくい状況での苛烈な一撃に焼かれ、身体が落ちる。
体勢を何とか立て直したところへ、眼下に槍使いを見た。
放たれた一撃が翼を貫き、地面へと叩きつけられる。
「ハ……余程天狗がうっとおしかったか? あるいは見下ろされるのが癪だったか?」
「その傲慢さは好ましいが、どちらでもないわ」
レイヴンに答えた長政は再び大薙刀に魔力を込め始める。
「然し……個人で其れだけの実力、自信を持ちながらも紫なりし者と共謀し
企みを以て闇夜に蠢く様はまるで傲慢とは正反対で御座いますね」
無量は長政の方へ意識を向けながらも、仲間の攻撃を受けた槍使いに第三眼を向ける。
その槍使いがこちらに向いて近づいてくる。
「ふん、どうとでもいうがいい。私の望みを前にはその程度の事、些末なことよ」
「……嗚呼、そうですか……其れほどまでに力を、準備を必要とする大望があるのですね」
真っすぐに向けられた視線と合わせた無量は、向かってきた槍使いの攻撃を捌いて躱す。
「何故、貴方達は魔種や紫の下で動く! 目的は何ですか!」
無量へ攻撃を加えた槍使いに向けて、孤屠は声を上げる。
相手からの返答はない。
孤屠は鍵槍を握り締めると、槍を振り回していく。
そのまま技量に任せて槍使いに打ち込んだ。
「なにも応えぬよ。まさか、私(しゅくん)がいるのにも関わらずぺらぺらと口を開くわけもなかろう」
それを言われればその通りだろう。
忠誠心がどうこう以前に真後ろに主君がいる場所で堂々と謀反人とも取られかねないことなどするまい。
そんなことをすればその場で首が飛ぶ。
「おい、刑部卿とやら。
……ここには、何がおる?」
クレマァダが前衛に出ながら問えば長政が笑う。
「見たければ見るがいい。じきに知ることにはなる」
その言葉を横に聞きながら、クレマァダは拳を握り締めた。
籠手が絶大な魔力を生みだした。
彼女の絶唱が残滓が鳴り響く。
クレマァダはそのまま、開手し打ち鳴らす。
その響きに槍使いがうめき声をあげる。
「慣れん異国の水だろうが……暴れろ、ハイドロイド!」
魔方陣より呼び出されしは八つ首の多頭海蛇。
その口を押し開き、放たれたのは高密度の水圧弾。
圧縮された魔力水は砲撃の如く放たれ、槍使いを撃ち抜いた。
「何か重要な秘密がこの土地にあるって事?
そうじゃなきゃ戦う必要無いもんね!」
アウローラは問いかけと共に歌い始める。
それは鮮烈なる光の如き明朗な詩。
鮮やかな歌唱力に身動きを止めた槍兵が蹲った。
●
アウローラは再び歌を奏でた。
穏やかな、それでいて苛烈な歌声に導かれるように、槍使いの男が混乱したように動きを止める。
至近距離で奏でられる歌は防ぐことが難しく、加護をはぎ取って槍使いを苦しめる。
「お前ら、紫の使い走りか!?」
再びナイフを振るい、名乗り向上を上げるウィズィの動きに、今度さらに一人、太刀を構える兵が動きを見せる。
最初から近づいてきていた太刀兵の刃をさばいていく。
「新風の 花吹き溜まる 城の跡 誰が知らじな 燃ゆる思ひを
――かつて花が吹き込んだこの城跡に、今誰が改めて想いを注ごうというのか。
返歌の一つも嗜みではなくて?」
イーリンは戦旗を振るい、自らにため込む魔力を治癒術式に通してレイヴンへと注ぎ込んだ。
紫苑を彩る魔力は起き上がったレイヴンにその輝きを齎して、傷を癒していく。
「その手合いは苦手なのだが……
秋風よ よろずの時の かなしきを 今こそあげよ 雲の上まで」
拙い返歌は悲しみを救いたいという願いのようであった。
「物好きなことであるな、あのじゃじゃ馬の相手は疲れるであろう?
で、貴様は奴に何匹揃えさせれば満足する?」
頼々が紫染を見せるように問えば、男の視線が紫染に向いた。
「その角……なるほど、貴様があの女の言っていた頼々とやらか。
――なに、数など決めておらぬ。限りなく多くよ」
そう言い、長政は静かに大薙刀を振るう。
無量は意識を集中させた。
真っすぐに見据える先は、レイヴンを抑えるように立ちふさがる槍使い。
そのまま、静かに第三眼を開いた。
他者を見透かすかのような額の眼に晒された男が振り返る。
孤屠は向かい合って立つ槍使いに向けて再び槍を振り回した。
周りを巻き込むような槍さばきだが、孤屠の技量もあって槍使いだけを打ち据える。
打ち据えられた槍の一撃を受けて、槍使いがバランスを崩した。
それを見たクレマァダは目の前に立つ槍使いに再び拳を向けた。
白浪とは崩しの一手。静かに踏み込みと共に貫手の連打を叩き込む。
波涛の妙技の打ち込みが、槍使いの甲冑を抜き、その内側に浸透する。
内部を削る一撃を受けて、槍使いがうめき声をあげる。
レイヴンは無量の方に意識を向けた槍使いから逃れるように再び舞い上がる。
再び放つ八つ首の蛇が、槍使い目掛けて放たれた。
砲撃はまるで空から落ちてくる爆弾のように炸裂する。
八つ首が爆ぜるような範囲を巻き込む高水圧の衝撃が撃ち抜いていく。
●
槍使いの男が一人、地面に崩れ落ちた。
「――退くぞ!」
クレマァダが声を上げ、前に出た。
もしものための準備をしながら、殿へ。
「今よ! 孤屠!」
それは事前に取り決めていたタイミング。
イーリンは孤屠に指示を出すと同時に式神を作り出す。
孤屠はその言葉を聞くのと同時、コパッと血を吐き出した。
血は赤き霧へと変質して立ち込めだす。
直後にどこからかピョウと風が吹いた。
それに煽られた霧が、より広域へと広がりをみせる。
「ほう」
血煙の向こう、長政が感嘆の声を漏らす。
アウローラは長政の方角目掛けて歌を歌う。
放たれたのは魔力を込めて形成された歌は直線状を爆ぜるように走り抜けた。
その様子を最後にアウローラは一気に走り抜けた。
それに続くように頼々が走り抜けていく。
無量はその瞬間、一気に跳んだ。
血煙の向こう側、魔種へと叩き込むは唯の一閃。
ただの一太刀、極限にまで研ぎ澄まされて放たれる『最適の一太刀』
美しき軌跡を描いた斬撃は、真っすぐに長政に叩き込まれた。
ウィズィはファミリアーを血煙の向こう側めがけてけしかける。
そのままその場に立ちふさがると、ナイフを構えなおした。
レイヴンは動いた。
血を吹き飛ばして、空を――しかし。
「舐めすぎだぞ、小僧」
閃光が瞬き、身を焦がす焼けるような痛みが全身を駆け抜け、身体が落ちる。
「この煙で巻くのは良い手だ。見事という他ない。
だが、誰が来るのか見当がついているのに見落とす阿呆がいるか?」
強い衝撃で身体が地面にたたきつけられた直後、上からそんな声が降ってきた。
「そんなにこの向こうの景色を見られるのが嫌か?」
振り仰いだ敵に、レイヴンは声を上げる。
全身が軋み、身体が砕けるように痛む。
「景色を見られるぐらいならば、どうという事はない。
越えるのなら土に還るのを同意したとみなす――そう言ったであろう?」
焔を帯びた刃が振り下ろされた。
「――――」
消えゆく意識の中で微かに声が聞こえた気がした。
「追撃は許さぬ」
長政の号令が轟き、追撃を仕掛けんとした兵士達が動きを止める。
撤退を開始する中、イーリン、無量、クレマァダ、ウィズィの4人は殿にいた。
その中でも最前線、無量は長政と相対し、刀を構え続ける。
「レイヴンさん!」
その横をウィズィは走り、倒れたレイヴンを回収すると、一気に仲間たちの先頭へと走り抜ける。
「どうした、退くのだろう」
そう言って嗤った長政から視線を外さないようにしながら、後退を開始していく。
「絶海拳――『凪』」
すぅ、と冷めた目で放つ不意打ちの遠距離からの点穴が長政に傷を刻む。
鳥が飛翔する。
月光に照らされた盆地の景色が見えてきた。
撤退の最中、ウィズィの共有する視覚に見えたのは間道の先――盆地の全景にも等しき姿。
(上から見ると、道の形が亀の甲羅みたいになってる……?)
盆地に走る街道の類の痕跡は、六角形を形作って走っている。
亀の甲羅の模様のように。これが亀城ヶ原の亀の部分か。
(それに……いくつか敵が集結してる場所がある……真ん中は形的に城跡だとして……あっちは、寺社……?)
飛翔を続ける鳥の眼――ふいに衝撃。地面へ落ちていく鳥の眼が、ソレを捉えた。
それは鳶のようで、しかし4つの脚と複眼らしきぎょろついた眼を付けた何かだった。
撤退するイーリンは、自らの閃きを疑った。
情報量は少ない。それに関しては、相手への問いかけの方向性が違いすぎたからだ。
彼個人へではなく紫なる女との関係性に重視を置いたことで、刑部卿の望むもの、目指すものへの問いかけが少なくなった。
そして、彼の歌は、多くの時の悲しみを空に返してほしいと願っているように思えたから。
そんなことをいう割に、あの怪物を使う理由は分からない。
白い鬣がふぁさりと顔を掠めた。
もう一度振り返る。やはりそこには誰もいない。
レイヴンを斬り伏せた敵は、その場から離れようとしなかった。
こちらが撤退するのには手を出すつもりはなかったらしい。
成否
成功
MVP
状態異常
あとがき
お疲れさまでしたイレギュラーズ。
MVPは恐らくはもっとも重要な情報を抜き出せたウィズィさんへ。
GMコメント
さて、そんなわけでこんばんは、春野紅葉です。
まずはアフターアクションありがとうございます。
本格的に姿を見せた『刑部卿』近衛 長政と遭遇戦となります。
全力を以て情報を抜き出し、全力を以て逃げ延びてください。
●オーダー
無事に撤退する。
可能であれば情報を手に入れる。
●状況
<傾月の京>妖鬼之王(https://rev1.reversion.jp/scenario/detail/4156)での戦闘後、
妖鬼の存在を探索していたイーリンさんは、妖鬼が潜んでいるであろう盆地への入り口を見つけました。
潜入を試みた所、刑部省の精鋭と『刑部卿』近衛 長政本人と相対する形となりました。
●戦場
亀城ヶ原盆地へと通じる一本道の一つ。最も京へと近いルートの間道であり、間道にしては比較的大きめな道です。
ただし、あくまで間道にしてはであり、横列に4人以上が並んでしまうと戦闘に支障が出てきます。
●エネミーデータ
・『刑部卿』近衛 長政
刑部卿――つまりは一応は政治家の類でもありますが、仮にも武力を行使し治安を維持する警察組織のトップです。
その力はまず間違いなく強力であり、単純戦闘能力も高いものと推察されます。
『傲慢』属性の魔種です。属性違いであることを考えると、必ずしも長胤など、巫女姫らと同一の経緯で反転したとは限りません。
何故に彼にとっても厄介であろう紫と協力しているかも不明です。
全ての能力値を高い水準でまとめたトータルファイター型であり、代償にFBが高めです。
戦闘スタイルは不明ですが、手に持つ武骨な大薙刀を用いることは明らかです。
・『刑部兵』義弘、直正
刑部省の精鋭の太刀使いです。
イレギュラーズへの攻撃を優先に動きます。
近接戦闘を行ないます。
<スキル>
居抜連刃:物近単 威力中 【連】【致命】【ブレイク】
乱連刃:物至単 威力中 【必殺】【恍惚】
斬飛刃:物遠扇 威力中 【飛】【ショック】【崩れ】
・『刑部兵』宗虎、吉永
刑部省精鋭の槍使いです。
イレギュラーズの動きを抑えるために動きます。
薙落:物近扇 威力中 【泥沼】【崩れ】【麻痺】
三突:物中単 威力大 【スプラッシュ3】【ブレイク】【崩れ】
合突:物中貫 威力中 【自カ至】【崩れ】【麻痺】
・紫
源 頼々 (p3p008328)さんの関係者です。
魔種に匹敵する高いスペックを有した旅人です。
今回の依頼には登場しない予定です。
頼々さんが参加される場合、戦闘が長期化すればもしかすると……といったところでしょうか。
もし介入してきた場合、どうなるかは分かりませんが、厄介なことになるのは目に見えています。全力で撤退しましょう。
●Danger!
当シナリオにはパンドラ残量に拠らない死亡判定が有り得ます。
予めご了承の上、参加するようにお願いいたします。
●情報精度
このシナリオの情報精度はCです。
情報精度は低めで、不測の事態が起きる可能性があります。
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