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シナリオ詳細

<FarbeReise>湖底に煌めく

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●湖底に煌めく
 辺り一帯を見渡してみても、砂漠だけが広がる土地、ラサ。
 時は夜……とても肌寒い風が吹きすさぶと共に、砂が舞い視界を覆う。
 そんなラサの一角に、『FarbeReise』と呼ばれる遺跡群が存在する。
 何処か朽ちた風な遺跡もあれば、正しく遺跡……という様な、立派な風体をしている遺跡もある。
 そんな中の一つ、土を盛った様な所に開いた穴。
 その穴の中には、まるで見た人を導く様に、軽い傾斜がついていた。
 そして、その傾斜を降りて行くと……突如として視界に広がるのは、洞窟の中に出来た地底湖。
 水は澄んでおり、綺麗な淡水。
 しかし、そんな地底湖の中に泳ぐ大きな影。
 それは小さくも獰猛なサメ達の群れ。
 ただそんなサメ達の棲まう地底湖の底には、鈍く光り輝く赤く輝くクリスタルの秘宝が眠っている。
 まるでその秘宝を守るが如く、獰猛なるサメ達はうようよと、澄んだ地底湖を我が物顔で泳ぎ回るのであった。


「イレギュラーズの皆さん、ラサ傭兵商会連合さんから、また依頼が来たのです!」
 と『新米情報屋』ユリーカ・ユリカ(p3n000003)は動き回りながら、イレギュラーズに声を掛ける。
 そして、足を止めてくれた皆に嬉しそうにぺこり、と頭を下げて。
「改めてなのですが、今回ラサ傭兵商会連合さんから、『FarbeReise』の遺跡探索の依頼が来ているのです」
「この遺跡には、『赤犬』ディルクさん曰く、望みを叶える色宝というものがある様なのです。でも、この色宝は多く集めなければ大きな願いも叶えられないといった、中々厄介な物の様なのです」
「そんな色宝を、無闇矢鱈に盗賊さんとかに集められたら不味い事になりかねないので、ディルクさんからイレギュラーズの皆さんに集めてきて貰い、それを管理する事で、不正使用を防ごうって言う目的の様なのです」
「今回の遺跡には、地下に広がる大きな地底湖の様な物がある様なのです。そして、その地底湖の湖底に、クリスタルの様な、赤く輝く色宝がある様なので、これを持ち帰ってきて欲しい、って言う依頼なのです!」
「とは言え、ただの地底湖があるだけ、とは正直思えないのです。何かしらの危険はあると思うのですが、きっとイレギュラーズの皆さんなら、対処出来ると思うのです、根拠は無いのですが!」
 と、胸を張るユリーカ。
 その自信はどこから来るのかは分からないけど、ともかく。
「遺跡探索を手伝って貰った御礼に、ディルクさんからはちゃんと対価は支払うとの事ですから、皆さんにも損は無い筈なのです。宜しく頼むのですよ!!」
 と、ニコニコ笑顔と共に、イレギュラーズ達へ威勢を張るのであった。

GMコメント

 皆様、こんにちわ。緋月 燕(あけつき・つばめ)と申します。
 今回の依頼、ラサでの遺跡探索第二弾です。

 ●成功条件
   地底湖を泳ぐサメ達をどうにかして、湖底に眠る赤く輝くクリスタルの色宝を奪取する事です。

 ●情報精度
   このシナリオの情報精度はAです。
   想定外の事態は絶対に起こりません。

 ●周りの状況
   今回舞台となるのは、地底に広がる地底湖です。
   地底湖の中で泳ぎ回るサメ達は、取りあえず目に付く物を喰らい尽くそうとします。
   当然ながら、水中が戦闘の舞台となりますが、工夫次第では水上に打ち上げさせてサメを倒すというやり方もあると思います。
   その辺りの作戦を、皆様で良く考えてみて下さい!

 ●討伐目標
  敵となるのは、サメが20匹になります。
  基本的に水中で行動しており、攻撃手段としては以下の通りです。
   ・水中突撃:中距離・貫・体勢不利BS付与
   ・鮫の牙:至近・単体・流血BS付与
   ・鮫の尻尾:近接・範囲・乱れBS付与
  尚、水上に上がった場合は尻尾攻撃と、以下の攻撃しか出来なくなりますが、出来る限り迅速に海中に戻ろうとします。
   ・スプラッシュ:中距離・範囲・窒息BS付与
  
 それでは、イレギュラーズの皆様、宜しくお願い致します。
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  • <FarbeReise>湖底に煌めく完了
  • GM名緋月燕
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2020年10月21日 22時25分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

ラダ・ジグリ(p3p000271)
灼けつく太陽
サンディ・カルタ(p3p000438)
金庫破り
カイト・シャルラハ(p3p000684)
風読禽
ヴァイス・ブルメホフナ・ストランド(p3p000921)
白き寓話
アト・サイン(p3p001394)
観光客
恋屍・愛無(p3p007296)
愛を知らぬ者
ウィズィ ニャ ラァム(p3p007371)
私の航海誌
三國・誠司(p3p008563)
一般人

リプレイ

●砂上の湖
 広大な砂漠が広がる地、ラサ。
 その一角にある遺跡群<FarbeReise>には、様々な遺跡が点在している。
 そして今回、イレギュラーズ達が赴く事となったのは、遺跡の地下に地底湖の広がる、奇妙な遺跡。
「地底湖か……遺跡も矢鱈と種類がある様だな」
 と『赤と黒の狭間で』恋屍・愛無(p3p007296)が小首を傾げると『剣砕きの』ラダ・ジグリ(p3p000271)も。
「そうだな。地下水なのかは分からないが、時折こうやって水に溢れた地下遺跡を見かける。存外この砂漠の下は、水源だらけなのかもしれないな」
「そうだな……」
 ふと、空を見上げる愛無。
 その傍らで『砲使い』三國・誠司(p3p008563)が。
「しかし色宝がこんな所にも……それも鮫が一杯か。そういえば前に手に入れた時は、色宝を護ってたのは精霊だったっっけ……? こいつも見た目は鮫だけれど、そういったものの類いなのかな?」
 と首を傾げると、それに『私の航海誌』ウィズィ ニャ ラァム(p3p007371)が。
「そうですね、ほんと、鮫って何処にも居ますねぇ……空とか森とか……」
 遠い目をするウィズィ、ただ誠司は。
「いや、空とか森に飛ぶ鮫ってのは、それはそれでおかしなモノだが。まぁ精霊が元だったら、そうかもしれないが」
「ですよねぇ……」
 苦笑し合う二人。
 ともあれ、鮫を倒さない事には固定に沈む色宝を浚う事は出来ない訳で。
「でもここの遺跡にはサメがたくさんいるのね……? 色宝を確保する為の動きはシンプルでいいけれど……さて、どうするのがいいのかしらね?」
 と『白き寓話』ヴァイス・ブルメホフナ・ストランド(p3p000921)の言葉に、『須臾を盗む者』サンディ・カルタ(p3p000438)が。
「そうだな、サメ漁だな! ……サメ漁? 砂漠で? なんでだ?」
 拳を握りしめたが、何だか段々自信が無くなってきたサンディ。
 それに『風読禽』カイト・シャルラハ(p3p000684)が。
「そうだな、猟師の心得だろ、俺覚えてるぞ! 猟師の心得その1、エビはタイの餌!」
 自信満々の言葉を吐くカイト。
 彼にとって猟は一つのライフワークな訳で、この依頼へ掛ける意気込みは強いようで。
 そんなカイトの言葉にサンディはははは、と笑いながら。
「うーん……最近何やってるか、本当分からなくなるんだよな……でも、ま、いっか!」
 彼に刺激されるように拳を握りしめるサンディ、
 そしてヴァイスが。
「まぁ、とりあえずできるだけやってみるのがいいのかしら。この子たちも、罪があったりするわけではないのだから、進んで傷付けたりはしたくないのだけれどね……」
 と言うと、愛無と『観光客』アト・サイン(p3p001394)が。
「そうだな。まぁ獰猛と言う事だし、捕食衝動が高い方がやりやすい。それに水深が不明確ではあるが、相手の逃走という選択肢が減りそうではある。何はともあれ、仕事といこうか」
「そうだね。取りあえず色宝を回収して渡せばいいんだ。さっさと終わらせるとしよう」
 そしてイレギュラーズ達は、ぽっかりと空いた遺跡の入口を開き、地底湖へと続く緩やかな坂道を降りて行くのであった。

●風を荒らす者
 そしてイレギュラーズ達は、地底湖へと到着する。
 見る限りは、波も立たずに綺麗な湖面。
 しかし覗き込んでみると、明らかに獰猛そうなサメ達がうようよと泳ぎまくっている。
 ……そんな湖面の状況に、アトが。
「まずは、どれ位獰猛か見て見るか」
 と言うと、自分の腕を躊躇する事無く傷付ける。
 そして、その血を湖面にぽた、ぽた……と垂らす。
 ……水面に赤い波紋が立ち、血の臭いが水中に広がる。
 すると、その血の臭いに引き寄せられたサメが一匹、二匹……湖面へと近づいてくる。
 そして、まるでトビウオが如く湖上に飛び上がる。
「うぉっと、こいつらが地底湖の番人って事か?」
 とアトが言い放つ。
 ただ、血の匂いは垂らしただけですぐに消え去り、再びサメ達は水中へと潜っていく。
 血肉の匂いが無ければ、中々湖上に姿を現さない様で、そんなサメ達の動きにアトが。
「ううーむ、こいつら相手に水中戦を仕掛ける愚は侵したくないなぁ」
 と言いつつも、切った腕を布で拭い、傷口は瞬く間に塞がっているアト。
「……凄いな」
 と、素直に感心する誠司。
 でもアトは大して気にする風もなく。
「さて、サメを釣る方法は、漁業の知識を活かすとなれば延縄漁と効くな。もっともあれは鮫が引っかかってるだけで鮫目当てじゃない様なんだが……まあいい。あれを付くって待つのも罠設置の一部だろう」
 と、ロープを幹縄として用い、それに枝縄を複数括り付け、足跡の延縄漁の罠を作っていく。
 その一方で誠司は、コネクションを活かして鮫を連れる道具を借りてきて、並べる。
「これを使えば鮫が釣れるとは聞いてきたが……本当かな?」
 首を傾げる誠司、それにカイトが。
「んー、まぁさっきのからすると、強度が足りないかもしれないな。まぁ、兎に角鮫の数が多い様だから、取りあえず一匹釣ってみようぜ!」
 とサムズアップし、周りの石を取りあえずどかしてみる。
 水辺の石の下には、ミミズの一つや二つは居るので、それを捕獲。
「ん、それを何するんだ? 鮫がミミズを食うのか?」
 とラダが問いかけるも、カイトは。
「確かに鮫はミミズなんて食わないかもな。でも、これでまずは普通の魚を釣るんだ。そっからその魚を餌に鮫を釣るって寸法だぜ! 泳がせ釣りって言うんだったかな」
「ああ……そういう事か。確かに聞いた事あるな。とは言え、一応用意してきたんだが……生肉を」
 ラダが鞄の中から取り出したるは、少し熟成が進みつつある生肉。
 それにウィズィも。
「あ、私もロバ肉を持ってきましたよ! これを使って鮫を誘い出しましょう!」
 と手を上げる。
「んー……そうか。まぁそっちは任せた」
 とカイトは言いつつ、彼自身は泳がせ釣りに精を出す。
 そしてラダとウィズィは、釣り竿の先の金具の所に肉をブッ刺して、その反対側を連れてきて居た軍馬に繋げる。
 二人の作戦は、掛かった瞬間、姥に引っ張らせる事で鮫を釣り上げる寸法。
 そんな二つの方法を準備し、取りあえずラダとウィズィの釣り竿を湖面に垂らす事とする。
 そして……暫し。
 血滴るラダの生肉の匂いに絆された鮫が一匹、食いつく。
「……来たぞ!」
 すぐにラダは軍馬に合図、軍馬は駆ける。
 しかし鮫の体躯もかなり大きくて、軍馬が少し体制を崩す。
「っ……おい、そこの鮫、こっちが相手になってやる!」
 とラダは早速アンガーコールを発動し、釣り上げ掛かった鮫に怒りを付与し、狙いをこちらに惹きつける。
 そして鮫は半分位の身体を湖上に出している状態。
 ただ、その尻尾はまだ湖中にあり、それを全力で振るい、水飛沫を大量に、イレギュラーズに振りかけていく。
 それはまるで、大雨に降られたが如くの水量……息をするのも苦しい位。
 そして、その効果を与えつつ、自分の身を湖中へと引き戻そうと、軍馬諸共引っ張る。
「みんな、湖に引っ張り込まれるんじゃないぞ!」
 と、アトが大声で注意喚起、そして愛無も頷きながら名乗り口上を上げて、鮫の注意をラダと分散させる。
 その一方で愛無もラダの軍馬に自分の軍馬をつなぎ、二馬力で以て鮫を湖上へ引っ張り上げる様にする。
 流石に鮫も、馬二匹に上手く対抗出来ず……とうとう、完全に湖面へと打ち上げられてしまう。
 そんな鮫にヴァイスが。
「御願いがあるの。湖の底にある色宝を頂けないかしら?」
 と声を掛ける。
 ……でも鮫は、ヴァイスの話を聞く耳など持たなかった。
 尻尾をビタンビタンと地面に叩きつけ、近づく者を張り倒すが如く。
 ……そんな鮫の動きに瞑目したヴァイス。
「ダメなら……それはしょうがないわね」
 と一言宣言すると共に『白い代に城の跡白い代に城の跡』を発動。
 己が身より発生した茨を鮫の身体へ瞬く間に巻き付けて行き……その動きを完全に地上に拘束する。
 ……縛り付けられた鮫は、まな板の上の鯉が如く。
 そんな鮫の状況に頷きながら、誠司がプラチナムインベルタを発動。
 更にはウィズィのコーラヴラヴ、サンディのSimoom、愛無の百目蛇が立て続けに鮫へ叩きつけられ、傷付けていく。
 そして、アトが。
「練達の本曰く、ロレンチーニ器官って言うのが鼻先にあるそうだ! 獲物を捕らえるために神経が集中しているらしいじゃないか、ぶっ飛ばされるとどうだ!」
 その鼻先に向けて『観光客流剣術奥義『孤注一擲』』の一線を叩きつける。
 と……その一撃に、明らかに今迄とは違う悲鳴を揚げる鮫。
 どうやら鼻先は、鮫にとっての弱点だった様で、アトの読みは当たっていた様。
 とは言えその痛みを身体で表すが如く、鮫の尻尾は周りを形振り構わず打ち払う。
 でも、その攻撃は良く見ておけば躱すのは容易く、イレギュラーズ達にダメージは及ばない。
「畳みかけるわよ!」
 とヴァイスが仲間達を促す。
 そして鮫への攻撃の手は一層激しくなり……打ち上げられた鮫は満足に躱す事も出来ずに倒れる。
「取りあえず一匹、討伐完了と……」
 カイトの言葉にアトは頷きながら。
「そうだな……そういや鮫って、カムイグラだと高級食材とか聞いた気がする。海洋でもそうだったか?」
 と問いかける。
 カイトはああ、と頷きながら。
「そうだな。フカヒレって奴だな。まぁ……こんだけ活きが良い鮫だと、ちょっと固そうだけどな」
 苦笑するカイト。
 とは言え、まだまだ湖面には多くの鮫の姿が見え隠れしている。
「取りあえず、釣り上げられる鮫は釣り上げて、地上で料理していくしかないか」
 とサンディの言葉にイレギュラーズ達は頷き、しっかりと一匹ずつ釣り上げ、倒す作戦を繰り返していくのであった。

 そして、鮫を16匹程倒した後。
 残る鮫は4匹なのだが……深い湖底に潜んでしまい、浮き上がってこない。
「うーん……流石に警戒されて来たか……」
 とラダが肩を竦める。
 それに対し、カイトは。
「そうだな……んじゃ、猟師の心得その2、行くとするか!」
 と言うと共に、、ちょっとだけ自分の身体を傷付け、血を再び湖中へ滴らす。
 そして血の臭いを纏いながら、カイトは深い湖底に向けて泳ぎ始める。
 ……すると、深い湖底から、血の臭いに誘われた鮫が、すっ……と浮上。
 カイトを追いかける様に、地上に向けて浮上してくる……カイトも湖底から来た鮫に気づき、一気に浮上。
 距離は一気に詰まってくるが……どうにか湖面へ顔を出す。
「オレ自身が餌? 何言ってやがる、テメェらが餌なんだよっ!」
 と湖中の鮫に向けて声高らかに宣言。
 そして……彼を喰おうと湖面近くまで浮上した床尾で、隠れていた愛無が名乗り口上で怒りを惹きつける。
 勢いのままに、スプラッシュ攻撃をイレギュラーズ達に放つ鮫。
 ただ、愛無も地面を蹴り、スプラッシュの範囲外に逃れると共に。
「喰らいなさい!」
 落下の勢いを活かし、鮫の脳天めがけて脳砕きの一撃!
 更にはサンディも。
「逃さねぇぜサメ!」
 と、湖面に向けてサンディボルトを打ち込み、雷鳴で痺れさせる。
 脳砕きの呪縛と、サンディボルトの感電により、半身湖中の状態で動きを止めるサメ。
 そこに誠司のリコシェット・フルバースト、ヴァイスの白い代に城の跡。
 そしてカイトが。
「猟師の心得その3、サメは殴るもの! 鼻先を一気にひっぱたく!」
 と鼻先への『斬神空波』の一閃で、再び鼻先の神経集中器官に懇親の一撃を叩き込む事で、極大なダメージと共に水上へと浮かべさせる。
「良し、上手く行ったな!」
 ニヤリと笑みを浮かべるカイト。
「それじゃ、後三匹ですね。カイトさん、一匹ずつで構いませんので、湖底からサメをひきづり出してきて下さい」
「ああ、分かった!」
 ウィズィの言葉に頷きながら、カイトは再び湖底へ潜る。
 血の臭いと共に一匹ずつを誘い出し……そして湖面で迎撃。
 その繰り返しでもって、20匹居たサメ達を全て、討ち倒すのであった。

●湖底の煌めき
 そして、全てのサメをどうにか倒し切ったイレギュラーズ。
「さて、と……取りあえず脅威は去った様だし、あとは色宝を確保するだけだね」
 と誠司の言葉。
 それに頷きながらカイトが再び水中へ潜ろうと……した所に。
「あ、ちょっとストップ」
 と、愛無が止める。
「ん、何だ?」
 水上に顔をだしたカイトに、愛無はロープを渡す。
「これ、引き上げようロープ。これまでの経緯を見るには色宝、さほどの量はないと思うけど、一応用心でね」
「ああ、了解」
 短く頷き、愛無のロープを引っ張りながら湖底へと潜る。
 ぐるりと湖底を見渡しながら、僅かな光を照らしてみる……すると、その光に僅かな反応を返す何か。
 その場所に移動すると、岩の間に隠れるように転がっていた色宝を発見。
 それをロープに括り付けながら、湖底の色宝を一つ残らずサルベージしていく。
 ……そんな湖底の動きを眺めながら、ヴァイスはぽつり。
「……これも依頼だものね。争うことになってもしょうがないのでしょう……でも、この遺跡には何でこんなにサメがいたりするのかしら? ……他に何もないっていうのも気になるわねぇ……」
 確かにヴァイスの言う通り、サメが何故湖の中に居たのかは分からない。
 少なくとも外海から来た……という事は無さそう、ならば、誰かが外から持ち込んだのだろうか……と。
 勿論、この場に居る者誰もが、その答えは知らぬ事。
 様々な想像を巡らすも、真実は闇の中。
 ……ただ、一つ確かなことは、サメ達が護っていたのは色宝だ、という事。
「……まぁ、考えて居ても仕方ないわよねぇ……」
 肩を竦めるヴァイス。
 ……そしてカイトが湖底を一通りサルベージし、見つけられた色宝全てを引き上げると、麻袋一杯位にはなる。
「これで終わりよね? それじゃさっさと帰りましょう! あーもう、生臭ーい!!」
 サメの亡骸の発する匂いに口を尖らせながら、さっさとこの場を去りたいウィズィ。
 それに誠司も頷き。
「そうだね、取りあえず皆、お疲れ様だよ」
 と皆を促し、地底湖を後にするのであった。

成否

成功

MVP

なし

状態異常

なし

あとがき

色宝探しに参加戴きました皆様、ありがとうございました!
サメは何故地底湖に居たのかは謎が深まりますが……無事にサメを退治し、色宝も回収できましたので、依頼成功です!!

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