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シナリオ詳細

<禍ツ星>『大地の癌』

完了

参加者 : 10 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●滅びの因子
 例えば魔種と分かり合えるとでも思っているのか?

●肉腫という存在
 夏の祭典が開かれた。
 民が湧く。年に一度の祭りをどうして見過ごせようか――
 特に今年は海の向こうより海洋王国も訪れて合同の祭事となれば尚更に。

 しかし。

 その影にて蠢く影に気付いているのは幾人か。
 華やかなりし喧騒も。一枚引っ繰り返せば、はて、さて。さて。

 ――高天京。
 その郊外――呼び出されたは幾人かのイレギュラーズ――
 どこか遠くから祭りの太鼓の音が聞こえてきているような、そんな欠片を感じる場所で。
「これはこれはお初に! あちらより至った皆様方とお会いできるとは光栄ですぞ!」
 いた、のは。異形。
 人の姿をしながらも、その風貌は人ではない。
 唐笠帽子を被った――しかし大きな目玉でこちらを見据えてくる、奴は――
「おっと失礼。私『カラカサ』と申します。
 貴方達と同じく神人――つまり『旅人』の一人でございますぞ、ンッふっふ」
「旅人……?」
 カラカサと名乗る男。
 なんでも自らはかつて、バグ召喚に巻き込まれカムイグラに召喚された旅人なのだとか。成程、そうであるのなら別に人たる形をしていなくでも不思議はない……異世界より訪れし旅人であるのならば姿など千差万別であるのだから。
 『本当に』『旅人なら』だが。
「まぁ今やこの国にいるのも永くなれば色々と愛着も沸いてむしろこちらの方が故郷の様な……おっと失礼、それは余談で御座いました。ともあれ今回、皆様のお力を貸していただきたく思いましてな――祭事に関して配られた『お守り』の事はご存知ですかな?」
「ああ。なんでも『巫女姫』とやらが配ったという……」
「ええ正しく優しさの権化。まっこと素晴らしい限りンッふっふ、ですが。ちょっと困った事になりましてな……お守りを運んだとある寺があるのですが、そこが『肉腫』に襲撃されまして……」
「――肉腫?」
 聞きなれない単語だ。カラカサはおや? とばかりに首を傾げれば。
「おや。肉腫の事をご存知でない?」
「ああ。なんだそれは、魔物の一種か何かか?」
「ええ――一言でいうと正にその通り! 向こうの大陸の事では『大地の癌』とも呼ばれしアークモンスターの一種ですよ。ガイアキャンサーなどとも言いますか。主に深緑辺りに出現しておりまして……ああ今はどうか知りませんが、そのご様子だと今はそこまででもありませんかな?」
 アークモンスターとはつまり魔物。大別すればその一種であるという。
 例えば大号令の折に出現した狂王種――アレもアークモンスターだ。
 その中における一種族と考えるのが分かりやすいだろうか……
「肉腫はカムイグラの地では結構数を増やしておりましてな。妖怪の様に時々、あちらこちらを襲撃したりしているものです。奴らは普通の民は当然として、パンドラを持つ者を特に敵視しておりますからな」
「それは、なぜ?」
「なぜ? ンッふっふ――それは簡単。
 彼らは『滅びのアーク』があったが故にこそ生まれたからです」
 何? と誰かが呟いた。
 滅びのアーク。イレギュラーズ達が存在し、活動するだけで集めている空繰パンドラの真逆。
 世界を滅ぼすに至る要因を集めている――『可能性』の事だ。
「肉腫は滅びのアークがあったからこそ生まれた特異なる存在なのですよ。
 ほら、思い返してごらんなさい。貴方達がいたからこそ特異な存在が生まれ事がある様に。
 滅びのアークがあったが故にこそ生まれた存在がいても――不思議ではないでしょう?」
 それは例えば精霊種。
 それは例えば秘宝種。
 それはイレギュラーズ達との接触により新たな可能性が紡がれた者達。

 では。それがパンドラによる奇跡の一端であるというなら。
 では。滅びのアークによる特異の一端もまたどこかにあるだろう。

 聞いた事がある筈だ。魔種は打倒せねばならないと。
 彼らを生かしておくわけにはいかないと。
 もしかすれば一時の共闘を行った事があるかもしれない――だがそれは些細な事なのだ。

 『彼らは存在するだけで世を滅ぼす』
 肉腫とはその一欠片である。この世の正しき者達を殺す為に生まれた……
 この世の異物にして、この世の病気。

「……なるほどな。とりあえずその肉腫を倒せばいいのか」
「ええ。そこは由緒正しき寺であるらしく、とあるヤオヨロズの方がほとほと困っておりましてな。肉腫を打ち倒し、世の平穏を取り戻して頂きたいと! 特に今は祭事の真っ最中で湧いている折――騒ぎが他所へと波及する前に『何事もなかった』事にするのが一番なのです」
 まぁそれは分からない話ではない。誰しも祭りが害されて気分のいい者などいないだろう……魔種であるという『巫女姫』がどう考えているは別として、だが。とにかく今回は海洋王国との合同開催夏祭りの真っ最中――
 それを台無しにするような要素など至急排除しなければならない。
 肉腫とやらが邪魔なら打ち倒そう。
「ところで……肉腫の討伐にお前はこないのか?」
 と。往く前にカラカサに視線を。
「旅人――つまりイレギュラーズなんだろ?」
「おおその通り、なのですが……実はですな、うむうむ」
 顎に手を。カラカサは、わざとらしく大仰に悩ましい様子を見せた後――

「私、こう見えてもか弱いものでしてな。凶悪な存在の相手などとてもとても。
 皆様のご活躍を見せて頂くより他はなしなのですぞ――ンッふっふ」

 気持ちの悪い笑みを、紡いでいた。

GMコメント

 さぁよろしくお願いしますぞ――ンッふっふ。

■依頼達成条件
 寺を占拠した肉腫の撃退。

■戦場
 カムイグラのとある小さな寺。時刻は昼。
 本年のサマーフェスティバルの会場となっている神ヶ浜とも比較的近い距離に位置しています。だからこそ肉腫が寺に留まっている間に彼らを殲滅する必要があります。
 寺の周囲には林があります。
 上手く姿を隠す事が出来れば奇襲も可能かもしれません。

 林を超え、寺に入るとあまり目立った障害物はない形になります。

■肉腫
 肉腫。にくしゅ、もしくはガイアキャンサーとも言います。
 滅びのアークが蓄積された事により発生した、この世で生まれたこの世の異物とも言うべき存在です。宿主というこの世を滅ぼさんとする病気でもあります。

 滅びのアークが元であるからか分かりませんが、肉腫はパンドラを持つ者以外全てに感染し、その個体を狂暴化させる特性を宿している様です。
 感染させる元となるのは純正(オリジン)と呼ばれ、感染させられた個体は複製(ベイン)と名付けられています。今回戦場にいるのはその『複製』です。

■複製肉腫(ベイン)×1
 この寺を管理していた鬼人種が一名。
 『何か』の影響で肉腫に感染してしまったようです。
 今や意識はなく、寺にて激しい殺意を宿しています。

 鬼としての元々の腕力に加え、肉腫化した今、更なる力を宿しています。
 近接での戦いには注意をしておく必要があるでしょう。

 複製肉腫は特製として、不殺などで無力化すれば助かる可能性があります。
 ただし感染の度合いによってはもはや不可能な事もあります。
 殺害しても無力化してもどちらでも依頼は成功になります。

■怨霊×15
 『何か』に引き寄せられてきた者達です。
 数こそ多く遠距離から攻撃を行ってくるようです。その性能は大したことはありませんが……その攻撃には【呪い】のBSを宿している様で、BSを受けていると思わぬダメージを負う可能性もあるかもしれません。

■カラカサ
 自らを、神隠しされてこの地に訪れた『神人』(旅人)だと名乗る人物です。巫女姫、天香、つづり、晴明など多くの人物と顔が通じ、遥か以前からこのカムイグラに居るとの事ですが……中々以上に怪しい雰囲気を醸し出しています。
 戦闘には参加しません。後ろから応援してます。ンッふっふ。

■お守り(勾玉)
 巫女姫より各地に配られたお守り――

 その正体は呪いの力を宿した呪具。

 寺に運ばれたモノで、勾玉の形を有しています。周囲から怨霊を呼び寄せたり、あるいは疫病……つまり肉腫の事ですが、を発生させる力を宿している様です。
 寺の内部に持ち込まれています。
 これの破壊、もしくは保護は特に指示されていませんが――
 『指示されてない』ので破壊しちゃいましょう。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はBです。
 依頼人の言葉や情報に嘘はありませんが、不明点もあります。

  • <禍ツ星>『大地の癌』完了
  • GM名茶零四
  • 種別EX
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2020年08月06日 22時36分
  • 参加人数10/10人
  • 相談7日
  • 参加費150RC

参加者 : 10 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(10人)

武器商人(p3p001107)
闇之雲
マルク・シリング(p3p001309)
浮遊島の大使
アレクシア・アトリー・アバークロンビー(p3p004630)
蒼穹の魔女
如月=紅牙=咲耶(p3p006128)
夜砕き
彼岸会 空観(p3p007169)
ニコラス・コルゥ・ハイド(p3p007576)
名無しの
ベネディクト=レベンディス=マナガルム(p3p008160)
黒き葬牙
ラグラ=V=ブルーデン(p3p008604)
星飾り
篠崎 升麻(p3p008630)
童心万華
笹木 花丸(p3p008689)
竜交

リプレイ


 憎め。
 人を憎め。自然を憎め。天を憎め。全てを憎め。
 我々はこの世界を滅ぼす為に生まれた存在。
 故に憎め。
 ――全てを殺せ。


 林の方をラグラ=V=ブルーデン(p3p008604)は見る。
 情報によればこの先の現場――寺に敵はいるとの事だが、周囲も油断してはならないからだ。
 見え辛い環境であれば自分達だけでなく、他の敵が潜んでいる可能性もあろう。
「……まぁ幸いと言うか、特に敵の気配はなさそうだけど。咲耶ちゃん、どう?」
「うむ。拙者の方にも何も感じられぬ……
 でござれば、ひとまず『意図せぬ敵』はいぬと断じても良かろうかと」
 であればとラグラが言を寄せるのは『蒼海の語部』如月=紅牙=咲耶(p3p006128)だ。共に透視の力を持ち、周辺を見ているが……寺から離れた周辺に特に異常は感じられない。
 同時。視線を向けるのは後方。
 そこにいるは、小さい手製の布をまるで旗の様に見立ててこちらに振っている――カラカサ。
 応援しているつもりなのかあの様子で。木々の間に隠れて、半身だけ出していて。
 しかし――あの引っかかる笑い声――どこか、夢の中で聞いた事がある様な――
「気になる事はある、ね。ひとまずは目の前の事件に集中するけれど」
 それでもと『希望の蒼穹』アレクシア・アトリー・アバークロンビー(p3p004630)は前を向く。この先に肉腫の症状に掛かった者がいるのであれば――救う事が先決だ。なんでも元からそうだった者、ではなく罹患した……『複製』と呼ばれる者達は、まだ浅い段階であれば巣喰える可能性もあるのだとか。
 ならば時間を掛けずに踏み込もう。すぐに戦闘を仕掛け、助けるのだ。
 背後の怪しげな雰囲気は承知しているが……気にかけている暇はない。
 特にアレクシアは――なんとなく、だが。

 他の者よりも特に『視られている』気がするのだ。

 あくまでもそういう気配をどこか背後に感じているというだけで、確証はないが。
 だからこそ気にせぬ様に。注意散漫にはならぬようにと寺の方に集中を。
 ――往く。一斉に踏み込み、そして。
「吼えろ、我が槍よ」
 輝く一閃は『Black wolf = Acting Baron』ベネディクト=レベンディス=マナガルム(p3p008160)の――
「悪しき存在を貫く一撃となれ――!」
 魔槍たる一撃。空裂く音は狼の咆哮が如く。
 戦場を穿つ――強襲の一撃は全てを貫き、敵の布陣の中央を狙うものだ。
 肉腫。ベネディクトはその存在を知らぬ、が。アレクシアの考えと同様に――深くその存在に思考を割いている暇はないと断じていた。それよりも妖を倒し、そして肉腫に侵された者を救出する事。
 背後のカラカサが気にかかる事も同様だが、それは。
「……今は複製肉腫になってしまった人を助ける事に集中しよう。なに、手は打っておくよ」
 マルク・シリング(p3p001309)の――ファミリアの鼠が警戒を向ける。
 走ると同時に視覚の届かぬ所へ鼠を放ち、迂回させて木陰より。
 奴が妙な動きをせぬか監視させるのだ。物音や視線に気付いたら逃げるような、正に小動物としての動きも忘れない。故にベネディクトも同様にファミリアの鳥を召喚し、それは天より。
 あらゆる方角から奴を警戒し、あらゆる方角から奴を見据える。
「ヒヒ……さてさてこの寺に『何か』あるのか、それとも『何かの縁』か……」
「ま。見てぇってんなら見せてやるけどな――『見せてもいい戦い』って奴をよ」
 わざわざここまで付いてくるなどと、興味が湧いたのははたして場所か縁かそれとも我達か――口端から『記憶の縁/結ばれし者』武器商人(p3p001107)は笑みを零し『博徒』ニコラス・コルゥ・ハイド(p3p007576)はそれでも良いと戦場を駆ける。
 武器商人は自らに守護の力を纏わせ万全の構えを。ニコラスは拳携え怨霊へ一撃。
 魔種だろうが魔物だろうが何かの節目に動きを見せるというのはある話だ。故にこの時期に一、二体の肉腫が出るのは運が悪かったと割り切れるが――ここだけでなく各所に複数無数も枠となれば流石にキナ臭さを感じるもの。
 何の目的か? こちらを視る為か?
「上等だよ」
 ニコラスは吐き捨てる様に思考を巡らせる。
 見たいのならば見せよう。ただし見れるのはバレてもいい手札だけだと。
「此処にも其処にもお肉様――ってねぇ。マジで癌だな。無節操に増えやがって」
「寺とは領域。悪しきモノを近付けぬ守護の面もある筈ですが……それを抜けてきますか」
 更に『特異運命座標』篠崎 升麻(p3p008630)と彼岸会 無量(p3p007169)もまた、見える肉腫に侵された者へと。優先すべきは周りにいる怨霊よりも、彼の方である。
 遮られるよりも先に前へ前へ。迅速に道を切り開き、救いの光を齎さん。
 まだ間に合う筈だ。肉に侵されようと、まだその脳内に意思が残っているのなら。
「うん――諦めちゃ駄目だよ!! 今からソッコでケリつけるからね、皆っ!」
 『新たな可能性』笹木 花丸(p3p008689)の一声が全てを表していた。
 誰ぞの意思かは知らぬ。誰ぞの陰謀かは知らぬ。
 だが決して『誰』の思惑通りになど決してさせないのだ。
 例えこの身のこの拳が、誰かを傷つけ壊す事しか出来なくても――
「まだ助かるって、その可能性があるなら掴んでみせる……絶対にっ!」
 彼女の意思は決して折れない。曲がらない。
 邪魔をする怨霊へと一閃しつつ――地を踏み締め、更に一歩を。
 鋭敏なる直感と、優れし五感を携えて。戦場を見据えるのだ――



 ――ああ輝かしい輝かしい。素晴らしい素晴らしい。
 そんなイレギュラーズ達を、まるで黄金を見るかのようにカラカサは見つめていた。
 背後より。安全な所より。奮闘する彼らをまるで『愛でる』様に――
「ンッふっふ」
 瞬間、気持ちの悪い笑みが風に乗って。
 届くはマルクの放った鼠とベネディクトの鳥の耳へと。
 さればされば――ああ。

 鼠と鳥の身が、内部より『弾けた』


 監視の目が死んだ。
 最後に見えたのは世界が真っ赤に染まる光景――目の中に出血が走ったか――?
 何が起こったのかは分からない、あまりに突然の事だった。
「ッ――くっ。もう一匹やる余裕はない、か……!」
 唐突なる光景にマルクは頭を振るい意識を目前へと。
 逆に考えれば監視へ意識を割かず戦闘に集中することが出来るのだ――調べるのは後でもいい。現状、突入したイレギュラーズ達の最優先目標は周囲を取り巻く怨霊よりも複製肉腫の方だった。
 故に邪魔な怨霊達をアレクシアが引き寄せる。
 数多の英霊の戦魂を輝かせながら、収束させた魔力の花を――炸裂。
 誘き寄せられる様に怨霊達の視線が彼女へと。さればマルクの、邪気を払う光が怨霊へ振る舞われ。
「さぁこっちだよ! 皆の邪魔は……絶対させない!!」
「さてさて……暫く我と付き合って貰おうかね」
 それだけではない。武器商人もまた、道を開くために怨霊達へと。
 先んじた守護の力が、剥がされぬ限り傷を負わせぬ。その上で彼らへ――破滅なる呼び声を施せば、更に更に駆り立てるものだ。
 アレらを許してはならぬと。アレらを滅せよと。
 視線と共に攻撃が降り注ぐ――その中を、見据えて往くは升麻とラグラ。
「邪魔なんだよ。ちっと退いてな! 後でしっかりと相手してやんよ!」
 升麻の一撃は機動の慣性を得ながら、その足を止める事なく跳躍し――放つ蹴りは威力を保持しながら悪霊を打つ。
 そのまま更に進むのだ。常に移動を。常に前進を。
 今はまだ本格的に相手をしている暇はない故、最低限の接触だけにするが――
「他ンとこで悪さしねぇ内に殲滅するっきゃねーからな」
 覚悟しとけと言わんばかりに。逃がすつもりなど、一匹たりともありはしない。
「まーたく。こんな炎天下で重労働……割に合わない、暑い、スイカ食べたい」
 そしてラグナはそんな怨霊へ追撃する様に光帯の道を。光を放ち、尾を引いて。
 その腕から放る様に放ったのは――ジャスパー。輝かしき碧の石が敵を穿つ。
「ぬ、ぅ、ぉ、あああアア――ッ!!」
 されど悪霊はともかく――肉腫に侵されし鬼の者の耐久はそう簡単にはいかぬ。
 正気を失った瞳はこちらへ近づいてくる者をしかと捉え。
 ――殴る。技術も武術もなし、ただ振るうだけのソレ。
 しかし威力は絶大だ。己が身の後先を考えず肉体にダメージが在ろうと『敵』を殺す。
「チッ――だがな、そんな程度で今更怯える様な俺達でもねぇんだよ……!」
 それでもニコラスは腕を交差し、その一撃を防御。
 激しい衝撃が全身を襲うが――ああこの程度がなんだというのか。承知の上で此処に来たのだ。
 受け止めれば、返しの一撃。放った蹴りの鮮やかさは、まるで天国への七光。
 顎を捉え打ち抜いて。
「この狂騒……生気無き瞳。肉腫とはここまで人を狂わせるものなのか……!!」
「ちょっと痛いかもしれないけど……ごめんね、我慢して!!」
 更にそれだけでは終わらせぬと、続くのがベネディクトと花丸だ。ベネディクトは引き続き、武器商人達が注意を寄せている怨霊達へと槍を投じ。花丸は――五指を握りしめる。
 硬く結んだその強さが彼女の意思の強さと同義であり。
 ――肉腫へと変じる鬼の者へと放つ。
 殴る――殴る殴る。ひたすらに。
 まずはその抵抗を削ぎ、意識を取り戻させるのだ。あぁ必ず間に合わせてみせるから。

 と。横より聞こえるは怨霊の嘆き。いや、怨嗟か――?

 武器商人とアレクシアが大方を引き寄せているとは言え、十五体はいる。そして奴らは基本的に遠距離より呪いの波動を齎し攻撃してくる者達……距離を取って戦う事が彼らの基本構造であれば、一体残らず全てを引き寄せるとは叶わず。
「させませぬ。如何なる邪魔も、一切合切」
 であればと無量の一閃が、引き寄せより逃れている怨霊へと加えられるのだ。
 速やかなる処理を。怨霊にかまけている暇などないのだ――鬼の彼を、救わねばならぬ。
 ああ苦しいのでしょうか。常に聞こえる呻き声は、鬼の者の苦しみか。
「――寺を守っていた中での変容、本意無き事でしょう」
 誰ぞがかような肉を齎したのか知らぬが。
 鬼よ、我が同胞たる鬼よ。
「必ず救います」
 その命終わらす事無く、必ず。
 我が身命を賭して――必ず果たさん。
 無量の鬼断ちの刀は鬼を捉え……しかし望むはその命断つ事ではなく繋ぐ事。
 交差する。鬼としての暴力を、暴威を。
 自らが守護していた筈の寺の中で振るうとはなんたる無念を感じる事か。
 ニコラスと升麻の撃が彼へと。左右より来たりて、鬼の者が反撃し――その死線の狭間を花丸が潜り抜ける。掠るだけでも、頭が捩子取られそうな錯覚を得る。まるで暴風の中に突っ込む心境である、が。
 無量の斬撃が隙と狭間を造り出し、見えた一点を破拳が一閃。
 怨霊達の援護射撃はアレクシアと武器商人が決してさせぬ。只管に己らに注意をと。
「――さて。あれなるモノは一体どこに保管されている事か」
 その中で咲耶は自らの技術を肉腫へ振るいながら――探す。
 壁を透かし、その目に先を捉えさせる術にて『お守り』を探すのだ。そも悪霊たちが湧いて出ているのがソレであるのならば放置しておく理由などなし。背後にいるカラカサの視線は気になるが――
「……忍ッ! お主等がこの世に残る理由はここには非ず。
 ここでお主等の未練を断ち切ってくれようぞ!」
 寺に障害物が全くない訳でもない。隙は必ずある筈だ。
 全てにとっての『幸』を掴み取る為。
 誰も彼もが奮闘す。


 武器商人は突入前に、己が従者――ギフトによる存在――に周囲を探索させていた。
 咲耶の探す『お守り』が他にもないか……
 或いはそれらの影響が寺やその周辺でまた別に起こっていないかを調べさせていたのだ。
「とはいえ、何もなさそうなら不要な事だったかな?」
 しかし従者からの連絡はない。異変があればすぐ知らせに来るように命じてもいたが。
 まぁそれならそれで構わない――己の役割はいずれにせよ同じ事。
 怨霊達をこの身に集中させ続ける。
 奴らから幾ら攻撃を受けようと、それ自体にダメージはない――呪いの力が働けば話は別だが、そうであったとしても直接の傷無しの状態であれば各段に体力が削れる訳でも無し。
 武器商人は微笑み携え一心に怨霊の怨嗟を受け止める。
 から、から、から、と笑う様に。
「時間を掛けてはいられねぇ。さっさと気絶して貰うぜ! 歯ぁ食いしばれよッ!」
 そして肉腫に対して升麻が更なる攻勢を。
 薙ぐように放たれる群青色の霊波動が直撃し、その体を浮かす様に。
 されば逃さず膝を放つ。鬼の者の腹に、ぶち当たる様に。
 それらいずれも殺す意思を持たぬ不殺の剛閃。鎮めよ意思を、地に沈め。
 一つ出来た隙があればそれが自らのみならず味方の攻撃にも繋がり――
「悪しき念よ。無辜なる者に憑りつき蝕むとは許されん……その者の身体から、離れろッ!!」
 次いでベネディクトの一撃が繋がるのだ。槍に灯った雷撃が激しく瞬き。
 肉腫の意志そのものを屠るかのように全力を放つ。
 近付けば危険な事もある。先程から鬼の者の近くにおける打撃は激しく、マトモに貰う事があれば軽傷とはいくまい。だが、だが――
 臆して道は開かれぬ、決してだ。
 躊躇する者に光はない。震えた数瞬が命を別つ。

 その証拠に――鬼の者の口から血が吐かれ――
 瞬時、右の腹へと蹴りが紡がれる。
 されど目を見開いていれば『分かる』ものだ。槍を差し込み肉を打たせぬ。

 打撃の衝撃。それでも致命には届かず脳は揺らされず。
「ここにいる皆の目的は一致しているのだ」
 未だ彼を見据えて。
「戻れ。まだ間に合う!」
「然り。鬼の魂よ、蝕む肉などに負けませぬな」
 ベネディクトの叫びと共に――往くは無量。
 鬼よ。魂を、根幹の精神をきっと同じとする者よ。
 その魂を必ず救ってみせる。
 ――我が第三の瞳よ。
 汝が私を正しき道へと導く聖痕であると言うのであればこの呪いを断ち切る光を見せよ。
「死ではない救済を示し」
 眼前の怒り猛る者を鎮めさせ給え。
 開かれし額の意思が開かれる。見える『線』は、打ち勝つための一筋。
 直後、瞬天三段。頭、喉、鳩尾、三か所の急所を一突きで抜く絶技は光の如く。
 目に追えぬ。輝きだけが後に残り、音を置き去り、至大の三点。
 ――追い詰める。
 肉腫の抵抗は断末魔の如く激しくなるが、しかし手応えは確かにあった。
 そう遠くはない。彼はいずれ必ず倒れると確信し。

「おいアンタ――カラカサだったか。弱いんだろ? だったらあんまりあちこち行くなよ」

 ニコラスは跳躍。撃を躱し、滑る様に寺の地に着地しながら。
 背後のカラカサへと言葉を紡ぐ。
 口から血を唾の様に吐き捨て、視線を寄こす様に。
「ええ。まだ戦闘中ですから、下がっていて下さい。『こう見えてもか弱い』んでしょう?」
「ンッふっふ。無論承知しておりますとも。邪魔などいたしますい――」
 と、続いたマルクの言にも返答したその時だ。
 ふと、注意を彼らに向けたほんの刹那――咲耶の姿が戦場から掻き消えた。
 それは彼女のギフト――隠形之印・常世隠。
 印を結ぶ事で自らの存在を隠すとも至るその一端。障害物の陰を転々し、往くは寺の内部。
「――これが『お守り』とやらでござるか」
 見つけた、それは巫女姫とやらが各所に配ったとされる祭具。
 勾玉。にして、どこか禍々しき色を携えているモノ――
 感じる気配は呪具そのもの。滲み出る気配のどこに妖避けのまじないがあるというのか。
 これを何故に捨て置けようか、これを何故に配ったというのか。
 理由は知らぬが成すべきは一つ――その手に妖刀を逆さ持ちし、瞬時に下ろす。
 叩き割る様に。叩き斬る様に。
「……! 咲耶さんが辿り着いた、かな。怨霊達が悶えている……!」
 さればマルクは異変を感じた。肉腫……というよりも取り巻く怨霊達の方に。
 恐らく怨霊達がここへと至った理由があのお守りそのものだったのだろう。呪具の魔力か何かに引きよせられて……故にその原因たる物が破砕したと同時、彼らの中に困惑が生まれたのだ。
 あれはきっと怨霊達にとっての『光』だったのかもしれない。
 夏の蝋燭の灯に引きよせられる虫の様に。ふと消えればどこへ行ったのかと彷徨う様に。
「今、ですかね」
 そしてその一瞬をラグラは逃さない。
 怨霊達の攻勢が揺らいだ隙に彼女が放つは負を祓う光――
 あらゆる束縛を打ち払い態勢を立て直して、直後に紡ぐはあらゆる苦痛を内包した一撃。
 正逆の事態へと追い込み、一気に趨勢を決めんとする。マルクも引き続き光を激しく瞬かせ、怨霊達を寄せ付けない。払いたまえ清めたまえ――ネメシスの光よ、此処にあれ。
 怨霊達の混乱が静まれば再び呪いの一撃が始まって来る、が。
「そのくらいの呪いで屈する訳ないでしょう!」
 そのような場凌ぎの攻勢がアレクシアを倒せるものか。
 彼女の負に対する抵抗は凄まじい。怨霊達の怨念すら通さず、その身は戦場に在り続けるのだ。
 たかがこの程度に倒れられるものか。
 だって、だって私達は――
「助けに来たんだからね……! 少し痛いかもしれないけど、我慢してね!
 ――あともうちょっとだから! しっかりッ!!」
「う、ぁ、ぁあ……!!」
 救える者を救いに来たのだから。
 呻く鬼の者――でも待ってて。本当に、あと少し。あと少しだから――

「花丸ちゃんにお任せあれッ!!」

 往く。花丸の、彼女の直感は『今』だと指し示していた。
 先の呻きは彼が理性を取り戻そうとしている証。動き鈍りしこの時をおいて他はなし。
 貴方はまだ誰も傷付けていない。
 ならば許される。貴方に罪はないのだから。
 地を駆け足に力を。死線の中に踏み込んで、自らの膂力全てを注ぎ込み。
 放つ一撃は――ノーギルティ。

 慈悲を帯びた一撃が肉腫の蝕みを――消し飛ばした。


 複製肉腫と成っていた鬼人種の意識が途絶えれば後は怨霊のみであった。
 しかし彼らは数こそ多いが性能自体は大したことがない……全戦力をそちらに傾ければ、やがては時間の問題なだけ。肉腫に侵されし鬼の者を救うためにも先にそちら、とはいかなかっただけなのだ。
 ――全ての妖が掻き消える。怨霊は朽ち果て、そして鬼の彼は。
「うん――大丈夫みたいですね。気を失っていますが、やがて落ち着くでしょう」
「そうかい。それは何よりだ……折角あそこまでしたんだから、最後は良い結末でないとねぇ」
 マルクが見た限り無事である様だった。今こそ気絶しているが、命に別状はなく――既に肉腫としての気配はない。恐らく大丈夫だろう……本当に良かった。こんな形で奪われる命など、到底認めがたいものだったから。
 しかし、と武器商人は思うものだ。
 肉腫とは昨今カムイグラで増えている魔物の類。
 意味する所はこの地で魔種が『イレギュラーズの活躍』並みの暗躍をしているということだ――が。さてはてそれは一体『どこの』『誰』の事なのか――
「いやぁンッふっふ、実にお見事でございました」
 と、その時だ。武器商人達の背後より声を掛けてくるのはカラカサ。
 もはや安全と思ったからかそうではないのか知らないが、いつのまにやら近くに来ていて。
「おおカラカサ殿――失礼。これを戦闘中にうっかり割り申した。備品を壊して申し訳ござらぬ」
 であればと追及される前に自ら『お守り』の事を申し出たのは咲耶だ。
 その手にあるのは粉々に砕けた勾玉。もはや何の力も感じぬソレを見て。
「あいややや。成程、しかしお気になさらず! どうせ此度の祭り故に造られたモノです」
 カラカサはあっけらかんと。『壊れたのなら仕方なし』とばかりに気楽に言った。
 歴史的価値のあるものではないからと。お気になさらずお気になさらず――
「はっ。そりゃあ良かったぜ。こっちもよ、別にわざとぶっ壊した訳じゃあねぇんだぜ?
 ただそう――出来るだけ早く終わらせたんだが、それでもって所さ。問題ないよな?」
 他の所で同じ事があっても、と。紡ぐのはニコラスだ。
「こいつぁ海の向こうとの交流の一環でもある。そんな中で用意された、祭典の時になんでわざわざ用意してくれたお守り壊してカムイグラの方の機嫌損なう必要がある? かはは! んな必要ねぇだろ? ――信じてくれよな?」
「ええ無論無論! 仮に『違った』としても――人命の方こそが最優先でしょう。
 しかと理解しておりますとも……ンッふっふ」
 ニコラスとカラカサは――お互いにどこか『含み』を持たせながら。
 しかし問題なき会話を繰り広げている。
 そう何も問題ないのだ。これは只の事故であり、それ以上の意味はない――
「……こんなお守りを配っておいて、何が優しさの権化だよ……」
 故に。花丸はあくまでもその耳には届かぬ様にと、鬼人種の者を介抱しながら呟いた。
 巫女姫が祭りの為と言う事だったらしいが――これが全てを狂わせたのに間違いない。
 苦しめたのだ。恐らく、意図的に。
 恐らく向こうはなんらかの呪いか、負の淀みでも集まったが故――と言い逃れをするだろう。何の証拠もない故に花丸はそれ以上面と向かっての言を繰り広げる事は無い。余計な事を言って事を荒立てる訳にもいかぬと思っている。
 だが。
 その胸の内に確かに広がる感情があった。
 奥歯で噛み締め、決して掃き出しこそしなかったが――
 カラカサという一個人に対してもその感情は向けられる。『旅人』と名乗っているが、それも本当か否か……ごく純粋に、彼女の直感は奴から『嫌な予感』をも感じ取っていたのだから――
「んーで、カラカサさんよ。見てた感想はどうだ? どうせ只見てた訳じゃねぇんだろ? 値踏みでもしてたってんなら、そのお値段を教えて欲しいもんだな」
「……そうだな。カラカサよ、その目には俺達はどう映った?」
 そして升麻とベネディクトは『観察』は如何だったかと。
 さればされば――カラカサは。
「実に値千金。流石は特異運命座標……至極至極その通りでございますよ、ンッふっふ」
 笑って笑って褒め称えた。
 流石は龍神を超えてきた者達。流石はこの地へ到達した者達。
 これからも貴方達の事は――しかと『認識』しておく必要がありそうだと。
 そんな色を込めて。
「……ところで。これらは『肉腫』と呼ばれるモノが原因らしいですが――
 カラカサさんはこの現象に付いて、何か知っておられますか?」
「ほう。なぜそう思われますか? 私、善良なただの目玉でございまして」
「勘です」
 おどけた口調で流そうとするカラカサ――を無量は真正面から見つめた。
 鬼を苦しめた原因である肉腫。それは最近増えていると聞く。
 そしてあらゆるに宿ると。
 ならば――『この寺院』そのものも対象になるのではないか?
 可能であるならば燃やす必要もあり……
「ンッふっふ……成程。それなら心配はいりますまい。肉腫は実に狂暴でしてな――兆候があるなら、既に襲い掛かってきている次第。ま、建造物が肉腫になったという話はさて、今の所は知りませぬが」
「ならば『お守り』とやらが置かれた場所に集中しているのは?」
 偶然でしょう! 天に向かって、面白がって叫ぶかのように。
 紡がれた言葉を――それ以上追及はしなかった。
 語るまいどうせこの輩は。知っていようが、知っていまいが。

「ねぇ――カラカサさんって、昔は深緑の辺りに住んでたりしたの?」

 と。次いで言葉を放ったのは、アレクシアだ。
 その言の根拠は肉腫……ガイアキャンサーの事を『深緑の辺り』にいたと言ったから。
 かの存在は伝承上のレベルの筈だ。今現在はそう名はない筈だが知っているという事は、まさか……
「ほほー深緑。深緑で御座いますか……懐かしい。実に懐かしい単語を聞きましたね。まぁ近くにはいましたが……しかし肉腫が『伝承』の存在になっているとは驚きの限り。私がまだ向こうに居た頃はそれなり程度には数がいたのですがね」
「……数が? 結構いたの?」
「ええ。大体深緑の幻想種に撃退されましたがね。ええ――そう、幻・想・種。
 どうやらお嬢さんは瑞々しい程にお若いご様子。ご存知はないかもしれませんが」
 伝承とはいえ『当時』の観点からは話が別と言う事か。
 だが、そうなるとカラカサは随分――昔から生きている事になるが。
「――」
 同時。やはりアレクシアが感じるのは『視線』だ。
 カラカサの瞳の『圧』はここに集ったメンバーの中でもアレクシアに集中している。戦いが始まる前は気のせいかとも思っていたが、場が落ち着きカラカサが近くに至れば確信した。
 まるで品定めでもするかのように。
 彼女と言う存在を見ている。その魂を、その全てを。

 ――であれば、と。その時場に響いたのは――何かの破裂音。
「あー……そういや巫女姫っていつからいるんでしたっけ」
 ラグラだ。持ち込んだスイカにブツを投擲して、破裂させた音が先程の、だ。
 いやはやなにか? スイカ? 別に意味はありませんよ。用心として余力を残していた一撃で、ただ途端に壊したくなっただけです。目玉――違う。スイカをね?
「ンッふっふ。巫女姫殿は……さて、いつでしたか。そう昔と言う程でも無い頃でしたよ、たしか」
「ああ、そんなんでしたね。そっかそっか――さっさと戻ってスイカ食べよ」
 ボコボコになるかの如く引き潰して。
 何かの比喩を指し示す。
 ――しかし決して明言はしない。今、ラグラは。ただ、スイカを叩き壊しただけだ。

 此処にそれ以上の意味はないから。

「とにかく、この人をもっとちゃんとした場所に連れて行こう。ここじゃ応急処置が限度だから」
 そして鬼人種に手当てを終えた花丸が場を離れる事を提案する。
 事態は片付き、人は救われたのだ。今はとにかく、それで良し。
 帰ろう。夏祭りは無事に続く。

 カムイグラは平穏だったのだ――今日は、少なくとも。

成否

成功

MVP

彼岸会 空観(p3p007169)

状態異常

ニコラス・コルゥ・ハイド(p3p007576)[重傷]
名無しの

あとがき

 依頼、お疲れ様でしたイレギュラーズ!

 肉腫に蝕まれた者は辛うじて助かったようです。
 速攻を掛けたのが幸いしたのかもしれません……
 不穏なる気配はありますが――今日は、確かに救われた命がありました。
 MVPはとても強い精神を感じた貴方へと。

 それでは、ありがとうございました。

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