シナリオ詳細
6月のいばら姫
オープニング
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『わたしね、この花のかんむりをかぶっておよめさんになるわ!』
彼女がにっこり笑いながら自分へ花を差し出す。幸せを呼ぶのだと知られている花は、けれど彼女の言うような冠になっていない。
『これじゃ花束だよ』
素直にそう感想を漏らせば彼女は面白いくらい頬を膨らませた。ついついその頬をつついてみると、ぱしりとはたき落されてしまう。
『今はこれでいいの! そのうち、すっごくきれいなかんむりを作るの!』
『はいはい』
ぷい、とそっぽをむいてしまった彼女に苦笑して、その手から花を1輪抜き取る。それでも頑なにこちらを見ようとしない彼女の頭に、その1輪を差して飾った。
『じゃあ、かんむりができるまではこれにしよう』
『……?』
その言葉に彼女はようやくこちらを見た。不思議そうに目を瞬かせて、その手を頭の方へ向けて。
『さわると落ちちゃうよ』
一応言ってはみるけれど、彼女に頭の上は見えないのだから触って確かめるしかない。ここには彼女を映せるような鏡も、水溜まりもないのだから。
恐る恐る触った彼女はそれが花であると気づいたようで、途端にニコニコと笑みを浮かべ始める。単純だ。でもその単純なところが好きなんだ。
『そのうちおよめさんになってね』
『うん! そのときは花かんむりをかぶるわ!』
──幼い頃の、約束だった。
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「夢も見ずに眠っているらしいんだ」
そう告げたのは通称『夢売り』──他人の夢を売り、夢を買い、生計を立てる者であった。その姿は少年のそれであるが、年齢も出自もローレットの者はよく知らない。
彼は自らの受けた依頼内容をイレギュラーズへと提示する。守秘義務だなんだと言ってはいけない。イレギュラーズへ依頼するためには必要なことなのだから。
「結婚を控えた男女がいてね。花嫁が原因不明の昏睡状態にあるから診て欲しいと言われたんだ」
医者ではないんだけれど、と苦笑する少年。ちなみに本物の医者からは原因らしい原因も分からず匙を投げられてしまっている。そこで夢を扱う──いわばその道の専門である彼に白羽の矢がたったのだ。
少し前に持ってきた依頼もそうであるが、彼はこのような相談を受けることも少なくないらしい。
「僕が見た結果としては、なにもなかった。夢の1つも見ないほどに深い睡眠状態だったんだ」
彼の催眠術は夢を見られるよう、適度な深度まで眠らせるものだと言う。それは深くするも浅くするも比較的自由で、睡眠状態から夢を見るまでに引き上げることも”本来ならば”可能なのだ。
その術に効果がなかった、ということはやはり自然な眠りではないという事になる。
「じゃあやっぱり、原因は不明……?」
「いや。分かったからこそ、こうして君たちに依頼しているんだ」
イレギュラーズの問いに彼は首を振り、その視線は情報屋が用意した羊皮紙へと向けられる。夢売りが提供した情報からの調査結果だ。
花嫁の状態は一種の術によって起こっているもの。夢売りの専門外ではあるが、人為的なものを感じた彼は人間関係を重視して調査するよう情報屋へ告げていた。結果としては──黒である。
「痴情のもつれ……というか。2人の結婚を僻んだ人物がいたようだね」
他人の幸せなど妬み僻むものではないが、そうせざるを得ない心境もまたあるのだろう。そこに寄り添う理由は何1つとして存在しないが。
術を解かねば花嫁は目覚めない。イレギュラーズは依頼を遂行すべく、その羊皮紙へ視線を移したのだった。
- 6月のいばら姫完了
- GM名愁
- 種別通常
- 難易度NORMAL
- 冒険終了日時2020年07月13日 22時01分
- 参加人数8/8人
- 相談7日
- 参加費100RC
参加者 : 8 人
冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。
参加者一覧(8人)
リプレイ
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ラグラ=V=ブルーデン(p3p008604)はうーんと伸びをする。ああ、いい天気。ヒトはやはり日中活動するに限る。
(まあ、夜は夜でやる事あるんだけど)
何をしているかって? それは内緒。
「ていうか、術者いつ寝てるんですかね?」
まさか何日も徹夜で、なんて──あるかもしれない。何せ被害者は眠ったままなのだ。しかし術者とて依頼を受けた以上は遂行しないわけにいかない、と言ったところだろう。
「悪趣味な仕事を受ける野郎だな、こんなの俺でも御免だよ」
「ええ。愚かで御座いますね」
シラス(p3p004421)の言葉に皆同意である。恋人たちを引き裂き、あまつさえその意識を奪うようなやり方は万人に受け入れがたいものだ。頷いた『『幻狼』夢幻の奇術師』夜乃 幻(p3p000824)も苦い表情を隠しきれない。
(ま、以前も今もやることは変わらないな)
旅から戻り、ローレットにて久方の依頼を受けたトラオム(p3p000608)。彼にとって真っ当に生きる者が理不尽をかぶるなど、到底認められない事だった。夢を思い描き、見ることは当然の権利だ。
傍らにいた『流麗花月』仙狸厄狩 汰磨羈(p3p002831)にトラオムは「どうだ?」と声をかける。彼女はううむと小さく唸り声をあげた。
「影が途切れているな。遠目ではあるが……」
影渡りの黒猫から共有される視界には建物と幾人かの人影がある。聞き及んでいたものよりは少ないが、もしかしたら室内にいるのかもしれない。
もうすぐだという汰磨羈の言葉通り、しばし歩くとかなり遠目にポツンと建物がある。まだこの距離なら見つかることもないだろうが、逆に仕掛けるなら今の内。
行くぜ、とシラスに声をかけられた『おやすみなさい』ラヴ イズ ……(p3p007812)は頷き、弾かれるように駆け出した。風より早く、髪を軌跡に靡かせて。
「──夜を召しませ」
誰が気づくよりも早く、空が歪む。昼であるはずなのに夜の空が、月が落ちてくる錯覚。傭兵たちの視線は一斉に術者たるラヴへ向く。
「なんだこのガキ!」
血の気が上がった傭兵たちに混ざり、室内にいた傭兵たちが外へ飛び出してくる。ラヴに追いついたシラスは挑戦的に笑った。
「下手くそな剣を振ってるんじゃねえ、この俺が稽古つけてやるからかかってきな」
そう告げるシラスの両手には何もなく、素手で構えを取る。稽古をつけてやるというセリフが、その装備がどれだけ傭兵の神経を逆撫ですることか。
一斉に襲いかかってきた傭兵をシラスはひょいひょいと身軽に避け、腕でいなす。ラヴはより高い技術で敵の攻撃を受け止めた。2人の間を縫うように『悼みを教えて』アッシュ・ウィンター・チャイルド(p3p007834)の雷撃がのたうち走る。
(どんなに妬んだって、呪ったって……欲しかったものが手に入ることは、ないのに)
ここまでしてでも成し遂げたいか、とアッシュは目を伏せる。愛した者を穢してでも、其の先に破滅しかないと知っても、それでも。
その気持ちはアッシュに理解できなかった。きっと理解する必要もないものなのだろう。この愚行はこれから、彼女たちの手で止められるのだから。
アッシュの傍らで『ファンドマネージャ』新田 寛治(p3p005073)のステッキ傘が──そこに仕込まれた銃が発砲音を響かせる。適確なる銃弾の雨は味方を避け、敵のみを撃ち抜いた。
けれども数いる傭兵はいずれもまだまだ力有り余る様子。彼らの気を散らさぬよう、シラスは揶揄うように声を上げて注目を集めていく。
不意に感じたスローモーション。銃口が向けられ、発砲される。それはむしろ見えぬ速度で行われたはずだが、その謎はラヴのみ知るもの。同時に幻は奇術を魅せるとはるか後方へ飛び退いた。
「僕の方が速いようですね」
その言葉は幾人かに届いていない。彼らは幻の魅せる想い人の夢に浸っている。すかさずトラオムは憎悪を妖刀に乗せ、鈍重なる渾身の一撃で傭兵を切り払った。
(俺は、2人ほど防御技術も回避技術も高くない)
だからこそ考える。自らがどう動くべきか。独りではなく仲間がいる状態でどう動いたら良いか。その結果こそこの一撃、トラオムは味方の支援へ上手く自らの力を乗せていく。
「うおおおお! ジャスパーシュート!」
浅くはないだろう傷に我へ返ったか。そこへ光の軌跡を描いて威嚇する一撃が眼前へ迫り、傭兵の気がラグラへ逸れる。
「ちっ……どいつもこいつも!!」
力任せに振り下ろされた斧がラグラを襲う。けれども倒れてなるものか、とその攻撃を切り抜けたラグラの死角からシラスが挑発的に笑った。
「振り足りないってか? なら俺とやりあおうぜ」
血の気盛んな男が斧を構えてシラスに向かい合うと同時、本日何度目かの小さな竜巻が起こる。それは局所的な天候──などでは、勿論ない。
「御主らが知っているか否か分からんが……下衆の道に堕ちたら終いだぞ?」
「それにフリーランスなら、案件の吟味ができないと生死に関わりますね」
汰磨羈の竜巻に続いて寛治の弾幕が襲いかかる。自らへ注意を引きつけたラヴは、尚立ち向かってくる傭兵たちを躱しながらそっと目を伏せた。
「……貴方達に怨恨は無いのよ」
彼らは金で雇われた者たちだ。そこに絡んだ思惑など抜きにして、ただ金のためイレギュラーズを阻んでいるに過ぎない。しかも彼らを雇ったのが術者であるならば、彼を守っている限り報酬は約束されているのだ。
けれど。
「お逃げなさいな、お金の為に死ぬことはないわ」
逃げてほしい。そうしたら追うことはない。けれど留まり続けるのならば──倒すしかなくなってしまう。
ステップを刻み、あらゆる角度から一斉掃射するラヴに傭兵が倒れていく。別の傭兵が必殺の一突きをラヴへ向けるが、彼女はとんと軽やかに躱して。露わになった背後から、アッシュが傭兵へ向かって手を伸ばしていた。
──閃光が、はじけた。
多くが地に伏した中、この戦いはほぼ勝利であると確信したシラスが声を上げる。
「諦めな、テメーらの雇い主はもう終わりだ、金は出ねえぜ? 尻尾巻いて命を拾っとけよ」
この場を突破されれば、イレギュラーズたちは確実に彼らの雇い主である術者たちへ向かう。術者とて只者ではないのだろうが、この8人が一斉に向かえばどうか。
傭兵たちの判断は、結果として賢明なものとなっただろう。逃げ出す彼らが去ってしまえば、辺り一帯を静寂が包み込む。しかしイレギュラーズは険しい表情を崩さない。
「肝心の術者は中ですね」
「やっぱずっと術使ってんですかね?」
幻の言葉に建物を見たラグラはやべーな、と呟く。不眠不休とかブラック過ぎる。
「行きましょうか。術者に逃げられては終わりです」
寛治の言葉に頷き、ラグラは家の方を見た。彼女の瞳は壁の1枚程度なら易々と見通せる。しかし術者は更に奥で待ち構えているようだった。ラグラの瞳がその部屋の安全を確認し、一同はそっと家の中へ入っていく。
家の中には広くも狭くもない部屋ひとつ。その奥に扉があり、恐らくは部屋がもうひとつ。透視したラグラがいますねと告げた。
皆で顔を見合わせて──扉が開け放たれる!
「ひとつ、ふたつ……」
唱えたラヴは誰よりも早く飛び出していく。視線は外さず、軽やかな着地は銃弾と共に。
「チッ、やられたか」
目の下に濃いクマを作った男は立ち上がり、細剣を構える。その懐へ飛び込んだトラオムは妖刀で重い一閃を払った。
「夢は返してもらうぞ」
「御自慢の精神攻撃は効かん。覚悟するといい」
渦状結界の中で繰り広げられる汰磨羈の連撃。腕で急所を庇った男はラヴへ術を向けるが──嗚呼、彼女もまた精神攻撃への耐性を身に着けている。けれどザワリという不快感は例え耐性があったとしても逃しようがない。跡形もなく過ぎ去っていったが、ラヴは小さく眉根を寄せた。寛治のデッドエンドワンが術者を狙って発砲される。
「……呪いも、抵抗も最早無意味なのです」
威嚇術を放つアッシュがぽつりと告げる。ぎょろりと視線が彼女へ向く中、特殊な格闘術で迫るシラスが後の言葉を継ぐ。
「そう、この事件はもうアンタだけだ」
「花嫁をやっかみ、呪うなどという醜い方は捕まりましたよ」
結ばれるはずだった花嫁と花婿の憎しみを肩代わりするようにステッキを向ける幻。彼女自身が愛する相手と結ばれた時期もそう遠いものではなく、なおさら怒りを助長させていた。
恋は盲目。他人のことをとやかく言える立場でもないと理解しているが、同時に他人事ではいられない事件。自身が幸せを手にしたように、花嫁たちには幸せになってほしい一心だった。イレギュラーズたちの言葉に思わず動きを止めた術者へ、追い打ちのように寛治が呟く。
「馬に蹴られて死ぬタイプの雇い主でしたね」
「報酬もクソもありませんよ? やめたら?」
ラグラの場違いに明るい声音。チャキ、とラヴの手にした銃が術者の頭へ突きつけられる。
「眠るか、降参するか。選びなさい」
ラヴの瞳はどこまでも凪いでいて、必要とあればその引き金を引くことに躊躇などなかっただろう。けれども術者は乾いた笑い声をあげると「降参だ」と両手を上げた。
からん、と細剣が床へ転がる。その反応へ微動だにしない者と、思いもしなかったという者でバラけたようだが──。
「アンタたちの言う通り、報酬もクソもないなら続ける意味はないだろう?」
術者は肩を竦めて本気だと告げる。報酬は半分前払いでもらったが、残りは成功したらという約束だったらしい。この辺りは捕まっている雇い主を問いただせば判明することだろう。
「……こんな行為の醜さは、貴方にも大切な方がいるなら分かるでしょうに」
思わず呟いた幻に術者はまた笑い声をあげて、そんな者はいないと告げた。天涯孤独などこの世界で珍しくもないだろう、と。
「だが如何なる理由であろうと……御主は進んではならん道へ進んだのだ」
「それに、それが無いと生きていけない人だっているのよ」
汰磨羈が、そしてラヴが言い募る。瑞々しくも空虚な『それだけでは生きていけないもの』は、決して無くて良いものではない。
そうかもなと肩を竦めた男は、不意にふらりと後ろへ倒れ込む。幸いに配置されていたベッドへ倒れ込んだ男は「寝かせてくれ」と呟いた。
「ああお嬢さん、アンタに眠らされたいわけじゃない」
ラヴへ視線をくれた男は苦笑して、ただ酷く眠いのだと告げる。術を休みなく何日も行使して限界だったのだと。眠っている間に縛っても構わないと言い残して睡魔へ攫われていった男を見下ろし、イレギュラーズは顔を見合わせた。
この男──自由である。
ともかくとして、永く昏い眠りはこれで終わりを告げるだろう。
夜に眠るということは安らぎだ。決して悲しいものであってはならない。その日の喜びをかみしめて急速につき、明日への希望を夢見て目を覚ます。そういうものであってほしいとアッシュは願う。
(……そういうもので、あるべきなのです)
●
彼女が眠ってから、どれだけの朝と夜を過ごしただろうか。
ぼんやりと朝日を眺めていた青年は、小さな呻き声を聞いて弾かれたようにベッドを見た。そこには変わらず愛した少女が──いや。
「う、うぅん……?」
眉を寄せ、むずがるように声を漏らし。伏せられた睫毛がぱちりと上を向く。茫然とした青年を瞳に映して、ぱちぱちと何度も瞬いた少女は「おはよう?」と疑問形で挨拶した。
嗚呼。
イレギュラーズだ。
彼らが、彼女を救ってくれたのだ!
涙を零す青年を怪訝そうに見る少女だが、長い眠りから覚めたためかまだぼんやりとしているらしい。
「おはよう、ねぼすけさん」
「……ねぼすけ?」
眠りにつく前の記憶が定かでない様で、ただ青年の言葉に口を尖らせる少女。そんな彼女宛に匿名で花束が届いた。先ほどの今で何かあるんじゃないかと疑う青年を放り、少女はその花束を抱えて嬉しそうに笑う。
「ねえ、覚えてる?」
「何を?」
「『これじゃ花束だよ』!」
ばさりと向けられたそれは、ああ、確かに見覚えのあるものだった。自分が花束だとからかった、彼女が花冠を作ろうとした花々。
「……『かんむりができるまではこれにしよう』」
あの時をなぞらえるように花を1輪抜いて、目覚めた彼女の髪に差す。花冠が編めないから、編めるようになるまでは花飾りだけ。
けれど──それももう、昔の話。
「お嫁さんになってくれる?」
「うん! それじゃあ、花冠を編まなくちゃ!」
笑いあう2人の間に、カサリと1枚のメッセージカードが落ちる。匿名者からのメッセージが寄せられているようだった。
──ささやかなアフターサービスです。どうぞ、幸せなご結婚を。
賑やかになった部屋の外。祝福を贈ろうと思っていた幻はそっとそこを去る。彼女らには2人で喜びをかみしめた後、また改めて祝福を贈る方が良いだろう。
幻がそのあと足を運んだのは此度の首謀者が軟禁された建物。気が強そうな少女は掴まって尚その性根を曲げていないようだった。
「凡そいい女とは言い難いですね」
無言。構わない。こればかりは幻が言いたかったことだから、聞いてさえいてくれるなら。
「貴女は勝てないと分かっていても、正面から戦うべきでした」
このような姑息な真似ではなく、例え相手の結婚が決まっていたとしても真正面から告白すべきだった。誠実な想いには誠実な答えが返ってくる。それが自らの望む結果でなくとも、身の内に燻る想いは随分変わっていたはずだ。
きゅっと引き結ばれた唇は、けれど幻の言葉を確り受け止めているのだろう。ラグラは首謀者の少女を一瞥すると軟禁されている部屋を出た。
「……L’amour en éclats.」
どこかの言葉で『砕け散った恋』。あの少女にはふさわしい言葉だろう。
(欠片でも、そのままにしていれば数奇もあったでしょうに)
もう彼女にそれは叶わない。
欠片に縋るか。
欠片を捨てるか。
「ねぇ、」
ありもしない視線を受け止めるように、ラグラは見る。
──貴方ならどうしましたか?
成否
成功
MVP
状態異常
なし
あとがき
お疲れさまでした、イレギュラーズ。
花冠を被った花嫁は幸せな結婚式を挙げられたことでしょう。
またのご縁をお待ちしております。
GMコメント
●成功条件
術者の術をやめさせる
●情報精度
このシナリオの情報精度はAです。不測の事態は起こりません。
●エネミー
・傭兵×15
術者に雇われた手練れの傭兵たちです。至近~中距離の攻撃をしてきます。
いずれも体力に自信があり、反応速度も良いです。しかし打力に欠けるため数で押すタイプです。
一押:鋭い突き。相手を戦闘不能にするための一押し。【必殺】【致命】
一閃:風を切る一閃。痛覚を刺激する傷跡。【出血】【乱れ】
・術者
花嫁を妬んだ人物により依頼され、花嫁を眠らせている術者です。現在も行使中であり、集中力を欠くような大きな動きはできません。
術者の雇い主は既に特定され、捕まっていますがその情報は知らないようです。
室内におり、イレギュラーズが踏み込むと術を中断して攻撃してきます。精神攻撃を得意とする他、細剣での物理攻撃もこなします。
心乱:他者の心を乱す術。土足で踏み荒らされるような不快感。【狂気】【混乱】
偽恋:空虚なアイの心。嘘だと気づくのはすぐの事。【魅了】【懊悩】
●フィールド
花嫁花婿が住む村の郊外にある無人の建物。最近は傭兵たちが住処にしているという噂が立っていますが、これは術者を隠すためのカモフラージュです。
中へ入ると部屋が1つ、扉を隔てて奥にもう1つあります。術者がいるのは奥の部屋です。
日中、傭兵たちは外で武器の手入れや素振りなどを行っており、いつでも他者の接近に気づける状態にあります。
夜間は手前の部屋でくつろいでいますが、その実交代制で不審な影が近づかないか見張りをしています。
●ご挨拶
愁と申します。
今回は幻想の花嫁さんです。あと練達と鉄帝が待ってるんだ……。
ご縁がございましたら、よろしくお願い致します。
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