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シナリオ詳細

女騎士を狙うオーク!! 横入りを防げ!

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●復讐のオークたち
「ちくしょう……。あの女騎士め! いろいろ復讐してやるんだブ!」

 オークたちは猛っていた。
 彼らは、過去に虜囚の身とした女騎士に逃げられ、それ以来彼女を付け狙うが、事あるごとに返り討ちにあっていた。
 芋の輸送を妨害しようとすれば返り討ちにされ、時には野球の試合でも敗北した。

「おめえら、何しょげてんだブ! オークたちの誇りを忘れたかブ!」

 オークたちの誇り――。
 それは、彼らが略奪者であり、蹂躙者であることだ。
 人間を襲い、殺戮し、隷属させる。
 力も猛々しさも持ち合わせないくせに、自分たちを愚鈍と蔑む人間どもに思い知らせてやることこそが生きる意味であった。
 特に、女騎士などというのは、高潔可憐を気取り、こちらを害悪とみなしている。これを捕らえて屈服させるのは、種族的にも存分に高揚する行ないなのだ。

「例の女騎士が、どっかのゴブリンの大群とやり合ってるっていうんだブ! ゴブリンどもにゃあもったいねえ獲物なんだブ」
「そうだな。横入りして掻っ攫うんだブ!」
「ブボォオォォォォ!! 想像しただけで滾ってきたんだブッ!」

 集まった10匹のオークたちは鼻息荒くし、皆が下卑た笑いを浮かべている。

「それに、こっちにゃあ助っ人もいるんだブ」

 群れのリーダーらしきものが、自慢気に言った。
 負かした相手の足を引っ張っり、わざわざ妨害するという卑劣な行為に助っ人を頼るのは、別段オークの誇りに抵触するわけではない。
 要は、勝っちゃあよかろうなのである。
 そして、その助っ人が現われる。

「どうれ。人間の女騎士がどれほどのもんか知らねえが。俺様にかかりゃあどうってことねえ――」

 3メートル近い身長に、がっしりとした身体つきに、巨大な棍棒を軽々と抱える丸太のような腕、下顎から覗く鋭い牙。
 食人鬼と恐れられたオウガの戦士である。

●オークとオウガを叩け!
「大変です、大変なのです!」
 『新米情報屋』ユーリカ・ユリカ(p3n000003)が慌てた様子でギルド・ローレットの冒険者たちを集めている。

「オークの群れが、オウガの戦士を雇ってゴブリンと戦っている女騎士さんを襲撃しようとしているのです!」

 オークというのは、女騎士をひどい目に遭わそうとする種族な特性を持っているらしい。
 何かにつけ、執拗に彼女を狙うのだ。
 ゴブリンの大群の襲撃からとある村を守るという使命に奮闘する女騎士の戦いに、あわよくば横入りしようというのだ。

「オークの群れは10匹程度なんですけど……オウガといえば力が強くて凶暴な食人鬼だって言われるのです。そんなの雇ってるから、気をつけてほしいのです」

 ユーリカは心配そうに言う。
 巨躯の人型モンスターのうちでも、特に膂力に優れた種族である。

「女騎士さんのためにも、皆さんの力を貸してほしいのです!」

GMコメント

■このシナリオについて
 皆さん、こんちわ。解谷アキラです。
 とある村をゴブリンの大群から守ろうとしている女騎士を、オウガを雇ったオークの群れが横入りして狙っています。
 オークたちは、女騎士が奮戦する村に向かって街道を移動中です。
 このオークたちの目論見を阻止するために追いつき、殲滅するのがこのシナリオの目的となります。

・オーク
 オークのリーダーに率いられた、合計10匹程度の群れです。
 飛び道具は持っておらず、ショートスピア(槍)や棍棒などで武装しており、それほど強いモンスターではありません。

・オウガ
 復讐のために雇われた鬼です。
 身体は大きく力が強い種族で、武器は大きな棍棒です。ぶん殴られると結構危険です。

 それでは、皆様よろしくお願いします。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はAです。
 想定外の事態は絶対に起こりません。

  • 女騎士を狙うオーク!! 横入りを防げ!完了
  • GM名解谷アキラ
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2020年06月20日 22時10分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧 (8人)

クロバ・フユツキ(p3p000145)
死神二振
ワーブ・シートン(p3p001966)
とんでも田舎系灰色熊
湖宝 卵丸(p3p006737)
蒼蘭海賊団団長
カナメ(p3p007960)
二律背反
リンディス=クァドラータ(p3p007979)
夜咲紡ぎ
アカツキ・アマギ(p3p008034)
焔雀護
ソニア・ウェスタ(p3p008193)
いつかの歌声
糸杉・秋葉(p3p008533)
黄泉醜女

リプレイ

●横入りを狙うオークたち
「ブーッフッフッフッ! あの女騎士も、ゴブリンと大勢やり合っているところに横入りされりゃあ、たまらんだろうよ」
「そうブフ、そうブフ! 俺らオークたちの雪辱を晴らし、夢にまで見た女騎士が屈服して蹂躙する日がやってくるんだブ!」
「ブーッフッフッフッ!!」

 オークたちは、ブヒブヒと豚鼻を鳴らし、嬉しそうに笑い合っていた。
 下卑た、欲望にまみれた表情であった。
 彼らは、群れをなして街道を急いでいる。この先の村では、標的の女騎士がゴブリンと戦っている。聞けば、ゴブリンは大群で、女騎士たちの防衛も飽和状態にあるという。
 そこを、横からすぱっと割り込んで美味しいところをかっさらう。
 想像しただけでも、オークたちの欲望が最高潮に昂ぶっていく。

「そこまでだっ!」

 オークの一団を見下ろす丘の上に、太陽を背に受けて輝くシルエットがあった。

「な、なにやつなんだブっ!?」

「蒼蘭海賊団団長、湖宝卵丸参上!」

 丘の上からさっと飛び降り、オークたちの前に立ちはだかったのは、凛々しくもまだ少女のような面立ちがある『蒼蘭海賊団団長』湖宝 卵丸(p3p006737)であった。

「お前たち、これ以上先には絶対進ませないんだからなっ」

 卵丸は、正義の海賊であった。
 性格には、湖を縄張りとする湖賊であるが、方向性はそれほど変わらない。
 オークたちのいやらしく卑劣な横入りの企みを知り、絶対に阻止しなくてはとここに参上したのである。

「女騎士さんを酷い目に遭わせようとか、卵丸、正義の海賊としてそういうのは許せないんだからなっ!!」

 ビシッと言ってやった。
 このために脇道を使って先回りしたのである。

「へえ、おめえよう。俺たちがその女騎士に何をすると思っているんだ?」
「そ、それはっ……」

 オークと女騎士、その組み合わせでひどいことをする。いろいろと想像し、ぼっと顔が赤くなる。

「フッ、こいつヤラしいこと想像しやがったんだブ!」
「ぶーっふっふっふっ!」

 オークたちは、卵丸を笑い者にした。卵丸は女の子にも間違われるほどの紅顔の美少年である。
 湖賊とはいえデリケートなお年頃の卵丸にとって、そういうからかいは羞恥極まるものであった。

「お、お前たちっ、そういうの許さないんだぞっ!」

 卵丸は激怒した。この邪智暴虐なオークどもを必ず倒さねばならぬと決意した。
 怒り心頭である。その怒った顔もかわいい、そんなことを思うオークもいたかもしれない。

「そこまでにしとけ――」

 新たな声が響く。

「新手か! 今度はなにやつだブッ!?」
「俺だよ。覚えとけ」

 続いて赤いマフラーをたなびかせて降りてきたのは、『讐焔宿す死神』クロバ=ザ=ホロウメア(p3p000145)であった。

「……いい加減、学習する事くらい覚えてみたらどうだ。狙われる側が一体どちらか、ということをな……」

 死銃剣のトリガーに手をかけ、クロバは冷たい声を響かせた。

「逃げるのなら今のうちにしておけ……お仲間のところに行きたいなら止めやしないがな?」
「うるせえ! 俺たちはどうしてもやらねばならないんだブ! これがオークの性(さが)なんだってブ」
「そうかよ。だったら、もう相容れねえな」

 呆れて吐き捨てるように、クロバは言った。
 つくずく、邪悪な連中である、そう確信した。

「女騎士を酷い目に遭わせようとする種族特性って、また訳の分からない存在が……」

 はーっと頭を押さえて困り果てたようにため息をつき、『勇気は勝利のために』ソニア・ウェスタ(p3p008193)もやってくる。

「て、てめえは……」
「私は騎士でも何でもない、ただの貴族令嬢でよかったです。この世界においては、“元”、が付きますが」

 いろいろ事情があり、ソニアは“元”貴族令嬢である。
 この世界に単身やってきてしまうと、家柄とか家名とか、もう何も関係がなくなってしまう。

「ほーん、元貴族令嬢かぁ……」
「どう思うブ、お前?」
「どうってお前、アリかナシかっつうと……アリなんじゃね?」
「アリだな! アリだブ!」
「アリだブ、アリだブ!」

 オークたちは、にわかに盛り上がった。
 怖気を感じて、ソニアも一歩後ずさる。しかし、その嫌悪は静かな怒りにも変わっていく。
 そういう遠慮のない視線と害意を向けて喜ぶような連中を、許してはおけない。

「あなたたちの特性のことは置いておいて、ゴブリンに気を取られている隙に奇襲を仕掛けるというのは、合理的な判断ですよね。でも、そうはさせません!」

 冷たい、軽蔑の視線がオークたちの醜い姿に突き刺さった。

「おもしれえんだブ! 横入りにさらに横入りするなんざ、ぶっ潰してやるんだブ!」

 オークたちは、それぞれの武器を構えて鼻息荒く襲いかかろうとする。
 と、その前に――。

「なんていうかぁ、オークってぇ、豚なんですよねぇ――」

 のっそり、大きな熊がその前に現れた。
 ぎょっとして、オークたちも思わず立ち止まってしまう。
 『とんでも田舎系灰色熊』ワーブ・シートン(p3p001966)である。

「く、熊……?」
「そっちは豚ですよねぇ? まぁ、豚ならぁ、捕食してもいいかなぁ。おいらとしてはぁ、そのほうがいいかなぁってぇ、思うんですよぅ」

 のんびりした口調で言っているが、自分らを捕食しようとしている熊と出くわすとか、肝が冷える思いのオークたちである。
 敵対的な感情をぶつけてくるわけではないのが、かえって恐ろしい。

「この世界に来て読んだ書物で貴方がたの習性は把握したつもりですが何と言いますか……略奪、蹂躙」

 呟きながら、『レコード・レコーダー』リンディス=クァドラータ(p3p007979)も現われた。
 略奪、蹂躙……。オークたちはこれらを無上の喜びとしている。

「ええ、生きていく以上それは仕方のないときもあるのかもしれませんが……生み出すことをなく、ただ他人の物語を奪う存在をよし、とすることは私にはできません」

 女騎士をひどい目に遭わせるのがオークたちの本能であり、抗えない本能だとしても、被害が出るのであれば防がなければならない。そして、彼らの目的がその女騎士ひとりであっても、必死で村を守る彼女に何かあれば、村人たちが防衛の支柱を失い、危険に晒されてしまうのだ。

「残念ですけど、この先には進ませて差し上げません」

 オークたちを止めねばならない理由は山ほどある。リンティスは、きゅっと羽筆を握りしめた。
 この羽筆こそ、未来を綴るための力を与えてくれるもの。

「ブヒ! 俺たちを雑魚モンスターと思っているようだが、こっちにゃすげえ味方がいるんだブ! オウガ先生っ!!」
「どうれ――」

 のっそりと前に歩いてきたのは、人食い鬼と恐れられるオウガであった。
 横入りするためにオークたちが雇った用心棒である。

「ハッ! 女騎士の前にお前らをひどい目に合わせてやるんだブ!」

 オークたちが、鼻息をさらに荒げたそのとき。
 いきなり、チェインライトニングが鞭のようにしなって唸る。

「ブギャアアアアッ!?」
「そこから先は通行止めじゃ、ここで燃え散ってもらおうかのう――」

 『放火犯』アカツキ・アマギ(p3p008034)が放った懲罰の鞭であった。
 これを合図に、イレギュラーズがオークを迎え撃つ。

「輝け虹の橋……必殺、蒼・海・斬!」

 からかわれた卵丸の、怒りの虹色☆蒼海斬が追撃となってどばる。
 そして、さらに新手が名乗りを上げる――。

「我は冥神“黄泉津伊邪那美”の巫女勇者、『黄泉醜女』の糸杉秋葉! オークなど何する者ぞ!」

 さっそうと横入りしたのは、『黄泉醜女』糸杉・秋葉(p3p008533)である。
 戦いを前にして、呼気も荒く、巫女装束から溢れる珠の肌もわずかに紅潮しているかのようだ。
 オークとオウガを前にして、恐れるどころかみずから挑んでいった。

(ハアハア……『いつか屈強なオーク達に組み伏せられたいな~』なんて妄想をして幾数年……どうしよう、異世界に来て早速その妄想が叶いそうで滾る! 滾る!)

 恐れるはずもない、この豊満ボディの巫女は期待していたのである。
 その歪みきった心のうちを、誰が知りえよう。

「オークたちもほんとに懲りないね? 騎士さんのお仕事の邪魔をして倒そうなんてズルい事するんだよ、酷いこと考えるよね!」

 始まった乱戦の中に、さらに『二律背反』カナメ(p3p007960)も飛び込んでいった。
 凶暴残虐なオークに、秋葉と同じく果敢に飛び込んでいく。

(あ、オウガが強いって言ってたけど、どれくらいかなぁー。ひどいこといっぱいしてくれるのかな……♪)

 横目でオウガを見ながら、内心ではそんなことを考える。
 カナメもまた、さっきのさかった巫女と同類である。揃いも揃って、というところだ。

「警告はしたはずだ。逃げなかったということは、覚悟はできているということだな」

 瞬時にシリアスな空気が張り詰める。
 死神――クロバは死銃剣を抜いて無想刃・吹斑雪【劣】を放った。
 銃爪を引くと、黒炎が尾を引いて斬撃が走る。すれ違いざまに3匹、そのまま前のめりに沈んだ。

「く、くそう、あの女騎士に復讐する前に……」
「復讐の為? ハハ、お前らもそういうクチか」

 クロバは笑った。それは自嘲も含んでいたかもしれない。

「――だが、お前らの復讐は叶わない。身を以て教えてやる。”本当に復讐しか生きる理由がなかった”奴の憎しみを思い知るがいい」

 髪が銀に染まり、目の色は赤黒く変わっていく。
 鬼気迫る、という言葉があるが今のクロバはまさしく鬼であった。

「来たなら、みんな止めるんだなぁ」

 襲いかかってくるオークたちを、ワープはのっそりと立ち塞がって食い止めた。

「ブヒッ、こいつ……」

 圧倒されたオークたちである。
 のっそりしているが、猛獣である熊には違いない。

「ちくしょう、まずは向こうの女ふたりからだブ!!」

 オークたちは、標的を秋葉とカナメに変える。

「どうせお前たちオークは私のような美少女にエッチな事をする事しか考えてないのでしょう! エロ同人みたいに! エロ同人みたいに!」
「カナをいっぱい痛め付けてくれると嬉しいなー……うぇへへ……♪」

 同類ふたりにだならぬものを感じたオークたちであったが、容赦なく棍棒でタコ殴りにしていく。

「ふたりとも、しっかり!」

 危機を察したソニアが、すかさずメガ・ヒールで回復を入れる。
 強力な回復量であったのか、ふたりとも心地よさ気な顔で悶まくっている。
 ちょっとお見せできないほどに。回復が聞いたのだろう、ソニアはそう思った。

「物語よ――私たちに力を、彼らを打ち払う力を!」

 リンディスのスキル、海を駆けし戦武者の奇譚がかな名付与された。
 殴られた痛みをさらに力に変えて、カナメは立ち上がる。
 キラリと光った視線の先には、もっと痛そうな攻撃をしそうなオウガの姿が。

「あれあれ? 体がおっきい分とろいんだねー☆ あ、もしかしておじさん、体がおっきいだけのざことかー?」

 煽った。
 何も躊躇もなく、その巨体から圧を醸し出しているオウガの用心棒を――。

「フッ、舐めた口を利くじゃねえか……!」

 ビキビキと青筋を立てながら、巨大な棍棒を振り下ろす。
 その一撃が、まともにカナメの肩口に命中した。

「な――」
「お……。おじさん、すごいよぅ……もっともっと、ちょうだい……?」

 オウガには、理解不能だった。
 ふらつきながらも、進んでいくこの少女が。
 弱々しく笑みを浮かべて近づき、身体を反転させての勢いで裏拳を叩き込む。
 必殺のバックハンドブロウである。

「ブッ……!? てめぇ」

 顎にまともに決まった。本来なら顎が割れ、口から血を流しているであろうが、さすがは用心棒に雇われているだけあり、オウガが強靭であった。

「私は……屈さないわ! 例えどんな目に遭おうとも巫女勇者である私は……立ち向かう! ……だからもっと熱くなれよ!」

 オークの群れに囲まれていた秋葉の右手に、ボッ! ボッ! と炎が宿る。さらに、その炎が徐々に勢いを増していく。

「ああ! 滾って……達する達する! イくわァァァァッ!!」
「ブブブブブヒィィィィィィィッ!?」

 リビドーともに、炎が放たれた。
 その炎熱が、囲んでいたオークどもを飲み込んでいった。

「よし、妾ももっと熱くなるのじゃ!」

 アマギも、さらに火を注いだ。
 ダブルクリメーションによる悪夢の炎である。

「ふぅ……久々の賢者タイム……。さて、スッキリしたし……後は“処理”しましょう」

 やり遂げた女の顔で、秋葉は言い放った。
 満足したので、後はポイッと捨てるのだ。賢者タイムとはそうしたものである。

「ブ、ブヒ……」
「……どこへ行こうとしているのですか?」
「ブッ!?」

 後ずさったオークたちの背に、リンディスが迫っていた。

「豚の大群が何しに来たんですかぁ? 肉になりに来たんですかねぇ?」

 ――ぼこぉっ!!

 ワーブが軽く腕を振ると、頭の半分が吹っ飛んでいった。

「せ、先生!? オウガ先生……!!」

 オークの群れは、壊滅した。残る一匹が、必死でオウガにすがる。
 そいつも、クロバの死銃剣が一閃すると絶命した。
 もはや、戦えるのはこのオウガだけであろう。

「おじさん、すごいよぅ……もっともっと、ちょうだい……?」
「てめえ……!!」

 ぎりりと棍棒を握りしめる。

「そこな鬼よ、復讐者に雇われるなど愚かなことをしたのう。命は大事にするもんじゃ」

 アマギは言う。復讐が引き起こす襲撃が今も続いているからこそ。
 横入りが、どれほどの惨事を引き起こすのか、わかっているからこそ。

「もう横入りなどできる状況にはありません。確かに合理的な判断でしたが」

 ソニアも言った。
 ここで食い止め、ゴブリンに襲われる村を救うためには、完全に戦意を砕かねばならない。

「かもしれねえが……雇われが尻尾巻いて逃げるわけにもいかねえんでな!」

 だが、オウガの戦意は、なおも旺盛だった。

「ならば、これをプレゼントじゃ、多重混合の呪詛じゃぞ」
「グゴッ!?」

 じっくりと、黒いキューブがオウガを包む。
 毒、出血、窒息、致命、感電、麻痺、呪殺、無……。
 黒い無数の呪詛がオウガを蝕んでいった。

「不埒な野望を砕く為、超新星の輝きを今ここに…スーパーノヴァ!!」

 弱りきったオウガに、卵丸のスーパーノヴァが炸裂する。瞬時に加速し、消えたかと思った直後に回転衝角が貫いたのだ。
「結構デカい存在ですよねぇ。まぁ、叩き潰せばいいかなぁ。」

 とどめは、ワーブだった。
 何気なく言いながら喉元に噛みつき、ぶんぶんと振り回す。
 あれは死ぬ、そう直感させる。荒ぶる野生のディスピリオドであった。

「やだやだ行かないでよぅ! カナは痛め付けられ足りないんだよー!」
「おじさん、もうダメかも……」

 何故か心配するカナメをよそに、オウガは悶絶し、大喀血して倒れた。
 横入り部隊は、ここに一匹残らず壊滅した。

「えへ、えへへ……痛かったぁ、すごい気持ちよかったぁ……♪」
「はぁ~、すっきり♡」

 カナメと秋葉は、とても満ち足り、何かを解き放ったようである。
 ふたりとも、傷つきながらもテカテカした顔であった。

「じゃ、帰りましょうか」
「そうですね」

 ソニア、リンディスもその惨状に背を向ける。
 しかし、ワーブは何か名残惜しそうにしている。

「ふぅ、なんかぁ、おなかすいたですよぅ」

 ぷすぷすと焼けたオークたちを振り返り、そう呟くのだった。
 こちらはこちらで、何かを満たすつもりらしい――。

成否

成功

MVP

カナメ(p3p007960)
二律背反

状態異常

カナメ(p3p007960) [重傷]
二律背反
糸杉・秋葉(p3p008533) [重傷]
黄泉醜女

あとがき

 オーク横入り阻止、これで防がれました。
 特殊な趣味の方々にもご満足いただけるよう頑張りました!
 オークたちが到着していたら、けっこう大変なことになっていたか可能性があります。
 村も女騎士も、いろいろな意味でね!
 プレイングも回復と標的役がガッチリ組み合った感があり、見事だったかと思います。
 MVPはオウガのヘイトを一心に引き受ける形になったカナメさんに差し上げます。
 それでは、ありがとうございました。またお会いしましょう!

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