PandoraPartyProject

シナリオ詳細

十行に一回爆発する依頼(美少女お茶会へようこそ)

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●10行に一回爆発する
 ――『お茶会』とは!
 乙血野壊を語源とする美少女語であり、かつて幼女進学校と熟女定時制学校による合併戦争の折りのこと。
 両学級委員長が野外に用意されたテラスセット決闘場にて互いの血を注ぎ合ったティーカップを飲み干し合う決闘(血闘)を行ったことに由来する。
 現代美少女決闘においては様式のうちテラスセットとティーカップのみが伝わり後の決闘(血闘)のスタンダードタイプのひとつとなった。
 時と世界はかわり現代混沌美少女道場中庭。
 ここに八人の美少女が集合し、新たな決闘(血闘)が行われようとしていた。
 美少女世界代表美少女――咲花・百合子 (p3p001385)。
 混沌ロシア代表美少女――ヴァレーリヤ=ダニーロヴナ=マヤコフスカヤ (p3p001837)。
 レ――「グワーーーーーーーーーー!?」
 突如としてウィズィ ニャ ラァム (p3p007371)の椅子とティーカップが爆発四散。キノコ型の黒煙をつくり天高く吹き飛ばした。
「ウィズィ様ーーーーーーーーーー!」
「レズシックスパック殿ォーーーー!」
 思わず立ち上がった百合子とヴァレーリヤ。
 彼女たちの手にはティーカップ。
 一拍遅れて落下してきたウィズィ ニャ ラァムはスーパー町娘着地によってテーブルの中央に降り立つと、『トゥ』といってもとある椅子へと跳躍。座り直した。
「どうやらこのお茶会、爆裂術式が込められているようですね……ヘヘ、面白くなってきやがりました」
「そうですか? 命の危険しか感じませんが」
 バイク世界代表美少女――アルプス・ローダー (p3p000034)はズズッとアバター姿でおティーをおすすりになった。お次にどうぞと横を見る。
 ゴブ――「ギャーーーーーーーーー!?」
 突如として垂直爆破射出されるキドー (p3p000244)。
「キドーサーーーーーーーーン!」
「ナイフゴブリン賊長(怪人名)ーーーーーーーー!」
 頭から落下し地面に突き刺さるゴブリンもといキドー。
 首がぬけずにもがもがやっていると、その隣でふぁさぁっと前髪を書き上げるプリンスがいた。
 王子世界代表美少女――クリスティアン=リクセト=エードルンド (p3p005082)である。
「読めた……! このお茶会、どうやら『10行に1回』の割合で自分の居場所が爆発する仕組みになっているみたいだ」
 神滅世界代表――エクスマリア=カリブルヌス (p3p000787)がおティーカップとおビスケットをそれぞれ手に持って『ほほう』とつぶやいた。
「その時自分の描写が来たものが爆発する……そういうことだな?」
 仙狸世界代表美――「そこだーーーーーーーーーーー!!」
 見切った仙狸厄狩 汰磨羈 (p3p002831)は『セイヤー』といいながら椅子から座ったまま跳躍。
 爆発し垂直発射されていった椅子を見送ってから、汰磨羈はフッと不適に笑った。
「行を詰めて私に爆破をおしつけたつもりのようだが、残念だったな」
 華麗な回避と共にティーカップをかざ――した瞬間カップからおティーがこぼれた。そして爆発した。
「馬鹿なーーーーーーーーー!?」
「汰磨羈くーーーーーーーーーーーん!」
「エロ仙狸ぃいいいいいいいいいいいいいい!!」
「無理に回避し、カップの中身をこぼしても、爆破……か」
「「………………」」
 全い――「「ウワーーーーーーーーーー!?」」

GMコメント

 ごきげんよう美少女のみなさま。
 こちらはリプレイ中10行に1回爆発するお茶会でございます。
 なぜこんなことになったのか経緯を語るだけでもどうかしておりますが一応語っておきましょう。

 美少女のたしなみである

 皆様は美少女なので(誰がなんと言おうと性別種族問わず美少女なので)『お茶会』はたしなみであります。
 日常のひとこまとして『お茶会』をしますし10行に1回爆破し吹き飛ばされますがそれ込みで『お茶会』なのであります。

●オマケ
 相談も10発言目ずつ爆発するのでうっかり発言したらその次の発言で吹き飛びましょう

  • 十行に一回爆発する依頼(美少女お茶会へようこそ)完了
  • GM名黒筆墨汁
  • 種別リクエスト
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2020年03月29日 22時05分
  • 参加人数8/8人
  • 相談8日
  • 参加費---RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

アルプス・ローダー(p3p000034)
特異運命座標
キドー・ルンペルシュティルツ(p3p000244)
社長!
エクスマリア=カリブルヌス(p3p000787)
愛娘
咲花・百合子(p3p001385)
白百合清楚殺戮拳
ヴァレーリヤ=ダニーロヴナ=マヤコフスカヤ(p3p001837)
願いの星
仙狸厄狩 汰磨羈(p3p002831)
陰陽式
クリスティアン=リクセト=エードルンド(p3p005082)
煌めきの王子
ウィズィ ニャ ラァム(p3p007371)
私の航海誌

リプレイ

●ただいま一行目
 花咲く庭。ししおどしの音。
 円形の白いテーブルを囲み、八人の美少女たちはからっぽのティーカップを手に取った。
「椅子に爆弾が仕掛けられている。それはもはや、前提、だ」
 『深海の金魚』エクスマリア=カリブルヌス(p3p000787)はティーポットから直接紅茶を注ぎいれ、たちのぼる香りに目を瞑る。
「このまま誰も、何もせず終われば……爆発はせずにすむ」
「フフ、それじゃあ『美少女』たりえない。その手には乗らないよ。これは爆弾を押しつけ合うロシアンルーレットであると同時に美少女性を問い合うチキンレースでもあるんだ」
 整った前髪を指で優雅になであげる『煌めきの王子』クリスティアン=リクセト=エードルンド(p3p005082)。
「その通り、だ。美少女たるもの、優雅に、淑やかに、且つ容赦なく、だ」
「具た――ギャアアアアアアアアアア!?」
 『緑色の隙間風』キドー(p3p000244)の座っていた椅子が爆発し、ゴブリンは垂直発射された。
「計ったなあああああああああああ!!」
 フゥン! と言いながらテーブルの中央に着地するゴブリン。
(チイッ、美少女のお茶会にゴブリンがちん入するなんてぇのはえちえちシチュエーションのテンプレだっつーのによ、まるで獣の群れに放り込まれたウサギの気分だぜ)
 これじゃあパンドラがいくつあっても足りねえな。
 ゴブリンはプヘェといいながら口元を拭った。
 「そ
 う
 で
 あ――憤怒!」
 『白百合清楚殺戮拳』咲花・百合子(p3p001385)がいきなり自主的に爆発した。
 爆発と共に空へ舞い上がり、飛んでいく鳥たちの間をぬけ優雅に髪を払う。
「懐かしき感覚。吾も若い頃は次々に爆発していく中で茶を嗜んだものよ。
 この血闘、負けられぬな……!」
 垂直落下したにもかかわらず優雅におティーカップを片手に、中身を満たした紅茶に口をつける百合子。
「ふふふ、美しい茶器であろう? 白いティーセットは髑髏の盃で茶を酌み交わした古代美少女の名残である」
「このお茶会……さては一通り皆がお茶を飲み終わるまで続きますね?」
 『二輪』アルプス・ローダー(p3p000034)が素早くティーカップに満たしたガソリンを飲み干してから、まわりをきょろきょろと見た。
 ティーカップをテーブルへと置く。
「しかしお茶会に明確なゴールは無――グワーー!?」
 椅子と共にバイクが爆発しアバター共々垂直発射されていくアルプスローダー。
「ば、バイクー!」
「すごい、飛ばされるのを察して事前にカップを置いて蓋まで閉じている」
「忘れてはいかん。これはお茶会の礼儀を欠いた者もまた爆砕される定め……」
 『五行絶影』仙狸厄狩 汰磨羈(p3p002831)はくーるくーるとティーカップの中身を回し、優雅に振り向いた。
「紅茶をこぼすのはもちろん、茶菓子を汚く食おう者なら即爆破だ」
「これでもテレジア派のロシアと呼ばれた女。美少女の作法も心得ておりますわ」
 『祈りの先』ヴァレーリヤ=ダニーロヴナ=マヤコフスカヤ(p3p001837)は目をキラリとひからせ、ティーカップにウォッカをどばどば逆さにぶっこ――「グワーーー!?」
「ロシアーーーーー!」
「なぜですの私はただウォッカを紅茶代わりに飲――グワーーーー!?」
 垂直発射されたロシアもといヴァレーリヤが空中でもっかい垂直発射された。
 このまま爆発し続けたら大気圏とか越えるんじゃないか。見る者はそう思ったという。
「人生50年、美少女は20年。
 全ては夢幻……散る花の如く儚きものなれど、限りある生だからこそ美しく咲きましょう。
 たとえ狂女であるとしても、身も心も清滝川の如く在らば、その様を心に留めてくれる方も現れるでしょうから」
 ズギャーンって垂直落下してきたヴァレーリヤが椅子にそのまま座り、ティーカップを空にする。
「こやつ……二段階発射されておきながらなんという優雅!」
「『あくどいハムスター』の名は伊達ではないな……!」
「うぐっ!?」
 『虹を齧って歩こう』ウィズィ ニャ ラァム(p3p007371)は――「グワーーーーー!?」
 みんな、爆弾ルーレットが自分の手の上で爆発するって悟ってしまったことはあるかな。いまのウィズィニャラァムがそうだよ。他に何もできやしねえって気持ちになるよね。
 なので宙を舞う町娘のモノローグをしばらくおたのしみくださいね。

 ――私は、死を怖がりすぎているのかもしれない。
 ――イレギュラーズになる前までは、ただの町娘だった
 ――普通に学校に通って、喫茶店で働き始めて……
 ――だから、冒険というものが……いや
 ――自ら死に近づこうとするその行為と意思が、怖かった
 ――今でもそれは変わらない。死ぬのは……ただ怖い。そこにスリルなんて感じない
 ――でも(グワーーーーーー!?)
 ――私の恋人は、そうじゃない
 ――死にたくないと言いながら、危険と見るや否や、心弾ませて身を投じていく
 ――彼女を、少しでも理解したくて……
 ――私も、少しでも、死を身近に置いて
 ――少しでも知ることが出来たら――あいつの気持ちもわかるのだろうか

 モノローグの間いっかい見事に爆砕したウィズィニャラァムが回転をかけてスーパーレズ着地。
「そういう気概で参加したんですけど……なんですかこのお茶会は!!!!」
 おりゃーって言いながらお茶っ葉をざっかざっかポットにつめるウィズィニャラァム。
「いいですよ私喫茶店で働いてますからね、お茶淹れるの得意ですから! 完璧な茶ァ淹れてやグワーーーーーーーー!?」
「「つよレズーーーーーーー!!」」
「登場から三回にわたって自発的に爆発したぞアイツ」
「初登場で二十行は確保したってことですね」
「それはそれですごいんじゃないかな?」
 さて、なんやかんやで総勢8名、紹介終了。
 彼女たちはお茶会を無事遂行することができるのか。
 そもそもこの依頼の成功条件はなんだったのか。
 『十行に一回爆発する依頼』……現在リプレイの4割です。

●章タイトルは連帯責任ってことにしようか
「「グワーーーーーー!?」」
 お茶会のセットごと全部いっぺんに爆発し、八名は空へと吹っ飛ばされた。
 ゴンガンと落ちてくるテーブルや椅子。
 一拍おいてから、八人の美少女たちは次々と着地&着席した。
「今のところ、ウィズィニャラァムが4ポイント。大幅にリード、だ」
 頭髪ハンドを使ってホワイトボードにキュキュって書き付けるエクスマリア。
「それリードしたらいいことあるんですかね」
 ぷるぷるしながらカップに手を伸ばすウィズィニャラァム。
「あと今のうちに言っておくが、マリアの一人称は、マリアだ」
「いやミンナ知ってますけど、なぜそんなこ――グワー罠だーーーー!!」
 ついうっかりツッコミを入れてしまったウィズィニャラァムが紅茶を淹れながら垂直発射。
 
     星
     墜
   は ち
   か て
   な
   く   (※儚く、墓無く)
 美 散
 少 る   (グワーーーーー!?)
 女 が
 の
 誉

「つよレズ心の俳句!」
 ズギャーンっていう効果音と共にティーポットを保持して着地するウィズィニャラァム。
「爆発を連発しないと死ぬ病気かなにかか」
「キドーさん、私大事なことに気づきました」
 後ろにとめてあったバイクがキュイってアイカメラを動かして喋った
「これ、爆発をさけて黙ろうとすると出番が減――グワーーーー!」
「バイクーーーーーー!」
 垂直発射されていくバイク。
 キドーはそれを見上げ、そして意図するところを察した。
「た、確かに、爆発にビビってたら描写がゼロのままお茶会が終わりかねねえ。つーか、終わりが分からないと言いつつ明確に終わる条件は決まってるようなもんだ」
「終わる……条件……?」
 ティーカップに口をつけていたクリスティアンが急に劇画調になって目を動かした。
「まさかそれは……ぱんぱーぷ玄人ならば誰もが肌で知っているというあの……」
「そう、あの……」
「えっと、あの……」
「わからんのか――グワーーーー!」
「汰磨羈ォーーーーー!」
 ついついツッコミをいれて吹っ飛んでいく汰磨羈。

 美少女お茶会心得之条
 我が命 我がものと思わず
 爆破の儀 あくまで派手にて
 己の度胸魅せ
 お茶会 如何にても果たすべし
 なお、死して美少女拾う者なし
 死して美少女拾う者なし――(グワーーーー!?)

「茶菓子を前にして死ぬなど女々ぞ」
 二段階爆破してから着地をキメる汰磨羈。
「美少女ポエムの末尾に二段階目の爆破を重ねてくるとは……」
「この依頼にあわせて高速で爆破アイコンを作ってきただけのことはある」
「さて」
 『うぉっか』て書かれた瓶を持ち上げると、ヴァレーリヤは瓶をぐーるぐーると回転させうずを作り始めた。
「そろそろ私の出番ですわ――ね!」
 回転の勢いで素早く瓶の中身を喉に流し込むと、瓶をずがんとテーブルに置いた。
「ごめんあそばせ、そこの(爆薬入りの)スコーンを取って下さ――ギャー!?」
 キメ顔のままヴァレーリヤあは垂直発射された。

 ――真金吹く 鉄の都の 早桜 春を待てずや 雪に散りなむ

 一句詠んでから落ちてくるヴァレーリヤ。
 頭から地面に突き刺さると、ぷるぷるしならがら手をかざした。
「美少女道とは、死ぬことと見つけたり。
 フッ、此処に至ってようやく気付くとは、私も精進が足りませんでしたわね。
 司教様、ようやく私は…貴女の……お側に……」
 空にものすごいジト目の司教様が見え――「ぐわー!?」
 思い出ごと吹き飛んでいくヴァレーリヤ。
「な、なんと……あそこまで壮大に広がったシリアスストーリーをこうも早くネタにするとは」
 ごくり、とつばをのむエロ仙狸たち。
「シリアス過去設定じゃ酔えませんのよ。酒もってきなさい!」
 土管からせりあがり式に復活すると、キドーから酒瓶を奪い取った。
「ああっ、そいつは俺があとで呑もうと思ってたビール!」
 ヴァレーリヤは歯でビール瓶のふたを開くとラッパで飲み干した。
「なんですのこれ、水? アルコール度数90%以下の酒なんて飲めたもんじゃありませんわっ! ぺっ!」
「人間どうやったらここまで堕ちれるんだ」
「ある意味魔種より魔種であ――不覚!」
 ついつい愛の手をいれてしまった百合子が爆発――するが、回転をかけてスーパー美少女着地でテーブルへと舞い戻った。
「熱くなってきたであるな……諸君、『お茶会』をもう一段階引き上げようぞ」
「おもしろい」
「受けて立とう」
 両手を組んでテーブルに肘を突くエクスマリアと汰磨羈。
 汰磨羈が取り出したのはクリームがパンパンにつまったシュークリーム。
 エクスマリアが取り出したのは『コイバナ』しか書いてないサイコロだった。
「これより、コイバナしながらシュークリームをがぶりしゃすする乙女のお茶会(むにゅりはダメよ☆)を開催する!」

●狙って十行目にもってきてるようなもんさ
「「ぐわーーーーーー!?」」
 まとめて吹き飛んだ美少女たち。
 落ちてきた彼女たちの手にはそれぞれシュークリームが一個ずつ舞い降りた。
「先鋒、アルプスローダーいきます」
 テーマパークに来たみたいだぁテンションあがるなぁみたいな顔をして、アルプスローダーはシュークリームにかじりついた。
「あれは僕が製造中のこ――ウヴォアアアアア!?」
 一口目からクリームがはみでたアルプスローダーは突如爆発。
 『初恋はオート三輪』と書かれた垂れ幕をくくりつけられ、高い門からぶら下げられた。
「ひ、ひどい……クリームをむにゅっただけでこんな仕打ちが……」
「仕方ねえ。ここは慎重に食いなが――しまった!?」
 グワーといって吹き飛ぶキドー。
 爆発の衝撃でクリームがむにゅらないように死守すると、横たわったままシュークリームを掲げた。
 ゴブリンモテカワリャクダツコーデは無敵だ。骨のネックレスとか毛皮のジャケットとかモヒカンとかトゲとかで覆われたキドーは、『死ぬには良い日だ!』て言いながら口にシュークリームを叩きつけた。
「俺の恋人は金だよォーーーーーーーウワーーーー!」
 慎重にっていったそばから自爆するキドー。
 しかしその潔さに美少女たちはやんわりと拍手した。
 ひとりだけ拍手せずにウオウオしていたクリスティアンが、両手に持ったシュークリームをウィズィニャラァムへと差し出す。
「やあシュークリームはいかが?」
「やあシュークリームはいかが?」
「あっそれずるウワーーーーーーーーー!?」
 わざと二回同じ台詞をいって行数をすすめたクリスティァ~ンの術中にハマり垂直発射されたウィズィニャラァムは、着地と同時に(名ばかりの)スマホの待ち受け画面を表示させた。ジャーキーくわえてぼーっと遠くを見てるパープルのあの子である。
「私のコイバナは……いわずもがなでしょうが! ねえ親友!」
「…………」
 そうだな、と小さく頷くエクスマリア。
「ところで、聞いていいか」
「えっなんですかイチゴ欲しいんですか?」
 ショートケーキからいちごだけ外してエクスマリアにあーんしようとしていたウィズィニャアラム。
 エクスマリアはしばしの沈黙のあと。
「コイバナとは……なんだ?」
「「知らんのk――しまった!?」」
 思わずツッコミをいれてしまった面々が盛大に吹き飛んでいく。
 このパターン多いな今日。
 百合子はシュークリームを一口で頬張り丸呑みにすると、ぺろりと唇をなめた。
 この動作を美少女しぐさでなんて意味をもつかみんな知ってるよね☆
「だがそろそろこの茶会も終わりの時が近づいてきたようであるな……」
「なんですって? それはいったい……ハッ!」
 ヴァレーリヤは咄嗟に振り返り、エクスマリアがホワイトボードに書き付けた『尺』という文字と『巻け』という文字を見た。
「お、おそろしいですわ……わたくしたち、いちいち無意味に吹き飛んだり酒飲んだりしてるだけでシナリオ一本分過ごしたんですの……?」
「自分で言うのか。ところでクリスティアン王子」
「なんだい僕のイチゴが欲しくな――うわあしまった!!!」
 自然な流れで爆弾行をわたされたクリスティアンが吹き飛び、シュークリームを頭にべしゃった状態で倒れた。
「あ……僕は、僕は立派な美少女王子になれましたか……? 百合子殿――……」
「王子……王子いいいいいいいいいいいいいいい!!」
 抱え興し、ウオオオオンと叫ぶ百合子。
 残りわずかとなった美少女たちは、ゆっくりと立ち上がり互いを見つめ合った。
 『どうぞ』の構えをとる百合子。『どうそどうぞ』の構えをとるヴァレーリヤ。
 汰磨羈は二人からそっと距離をとり、次なる爆破のタイミングを計っている。
 だが忘れてはならない。

●この手があるってことをな!
「「おのれええええええええええええ!!!!」」
 残る美少女たちがまとめて吹き飛んでいく。
 そうそれはサクラの季節に見せた大いなる花。美少女の生き様である。
 はぜることもいとわず。
 しぬこともいとわず。
 ただまっすぐに清楚に、そして正直に。
 呑みたいときに酒をのみ。
 喰いたいときに人をくい。
 恐れられてこそ美少女。
 そしてそろそろこの意味がありそうでなさそうな語りも限界になって参りましたのでサヨナラマイワールド! グワーーーーー!!

成否

成功

MVP

なし

状態異常

なし

あとがき

 シナリオ行数は合計で230行でありました

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