シナリオ詳細
<夏祭り2019>祭り屋台を楽しむと怪人が爆発四散する依頼
オープニング
●ピンチ! 狙われた祭り屋台!
『ローレット・イレギュラーズ。ついに大魔種を倒すまでに成長したか。
だが奴らの弱点は分かっている。――見よ!』
暗闇の中で響く誰かの声。空中に映し出されたのは闇市で頭を抱える数々のイレギュラーズたちの写真だった。
なんかの骨やべとべとしたもんを手にFXで全財産溶かしたひとみたいな顔をした彼らは、とてもではないが今から魔種をパンチできるメンタルには見えない。
『トレードシャークよ! 貴様のアコギな商売テクニックを駆使し、奴らに闇市で骨を引くトラウマを再発させるのだ!
そしてあわよくば彼らのモチベーションの元である浴衣コンテスト会場をお通夜ムードにしてしまうのだ!』
「てやんでい! 任せてくんなボス! ここで一発当てて、組織の幹部にのし上がってやるぜぇ!」
腹巻きをパシーンと叩いた二足歩行のサメ怪人は、ギザギザの大きな歯を見せ怪しく笑うのであった。
●祭りを楽しむと怪人が爆発四散する依頼
「皆さん、これを見るのです!」
浴衣姿でウキウキな『新米情報屋』ユリーカ・ユリカ(p3n000003)が、大きな写真を頭上に掲げた。
写真にうつっているのはひもを引っ張ることで子供に大人気のゲーム機や高額パンツが当たるくじ引き屋台。
高級装備を闇市で引きまくった経験のあるイレギュラーズたちはその屋台を見ただけでワクワクすることうけあいである。
だが、よく見てほしい。屋台に悪の秘密結社ネオフォボスのロゴが刻まれているのがわかるだろう。
「この屋台は高額商品でお客に何ゴールドもつぎ込ませ、結局なんかの骨や泥しか手に入らないというクソ屋台なのです!
他にもルーレットを回すと焼きそばが何倍にも増えるかもしれないギャンブル焼きそばや、一等が乙女のパンツ一年分という宝くじや、中身が超高級お菓子になるかもしれない綿飴屋さん……そんな屋台が、今度の海洋水着コンテスト会場で大量に開かれるという情報が入ったのです!
やらなきゃいいと分かっていてもついついお金をつぎ込み散財するというイレギュラーズの弱点をついた巧妙な作戦……僕たちのもちべーしょんを崩し資金も得るという恐ろしい手なのです!
しかもトレードシャークはクローンを沢山作り、アコギな屋台をいっぱい出してくるのです! ぐぬぬ……!」
ぐぬぬ、といってがま口財布を握りしめるユリーカ。
「けれど希望はあるのです! この屋台を運営するアコギ怪人トレードシャークの弱点を、ちょーゆーのーな僕は発見したのです!」
ばばーんと効果音を自主的につけて、ユリーカはボードを掲げた。
『祭りを楽しむと怪人が爆発四散する』というボードである。
「皆さんには浴衣コンテスト会場で沢山のお祭り屋台を出して貰うのです!
よい祭り屋台が沢山あればあるほどトレードシャークの存在感は薄くなり、そしてお祭りも楽しくなるのです。
一方トレードシャークはお金が入らず赤字になると爆発四散して死ぬという弱点があるので、直接戦わずして勝つことが出来るのです!
この場はコンテスト会場。戦闘なんて起こせばめちゃくちゃになっちゃいますが、皆でお祭りを楽しんだ末に花火があがる分には誰も困らないのです。
そんなわけで皆さん! お祭り屋台を……出すのです!」
- <夏祭り2019>祭り屋台を楽しむと怪人が爆発四散する依頼完了
- GM名黒筆墨汁
- 種別イベント
- 難易度VERYEASY
- 冒険終了日時2019年07月25日 21時45分
- 参加人数24/∞人
- 相談7日
- 参加費50RC
参加者 : 24 人
冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。
参加者一覧(24人)
リプレイ
●開幕爆発四散
「「グワーーーーーーーーー!!」」
トレードシャーク三体がいきなり爆発四散した。
カカンという歌舞伎めいた効果音と共にたこ焼きを繰り出すゴリョウ・クートンの背景でだ。
「精密な手さばきと俺カスタムな『百花調理用具』によるいっそ芸術的な職人芸的タコ焼き作りを見て盛り上がると良い!
暑い夏だからこそ、熱くて美味いもんをたっぷり食って精を付けてくれな! ぶははっ!」
そんなゴリョウからたこ焼きを受け取るファレルと鞍馬 征斗。
「まるでテーマパークに来たみたいだ。テンション上がるなぁ(どっかで聞いた台詞)。
この調子で食べ物屋台を制覇するぞ! いただきます!」
ファレルはたこ焼きの他にかき氷やイカ焼きを大量に抱えて片っ端からがつがついった。
「お祭りに違いは…無いだろうけども…うん。
悪くない空気だよね…こういうのは嫌いじゃないかも」
一方の征斗は甘い物も苦手だし一人でのんびり出店まわりをしたいなと思っていたらしく、ゴリョウのたこ焼き屋台は絶好であったらしい。
「でも…こればっかりでもよくないよね。怪人討滅の一助になるのなら…」
と、スタンプラリーのカードをぺらりと手に取った。
「グワーーーーーーー!!」
いきなりトレードシャークが四体いっぺんに爆発四散した。
鉄板にうすーくクレープ生地を広げるシリアスフェイスの黒星 一晃の背景で、である。
(祭りの空気は苦手故に、俺は練り歩くよりも一つの場所で物を作っていた方がいい)
イチゴやバナナを宙に投げシリアスフェイスで一口サイズに斬っていくシリアスフェイスの一晃。
焼き上げた生地にホイップクリームとイチゴちゃんを可愛らしく添えていくシリアスフェイスの一晃。
なんだろう。ギャップ? ギャップにサメは爆ぜてんの?
その一方では奔屋 御田が得意のODN屋台を広げていた。
御田といえばおでん。おでんといえば御田である。
「ODNネタは定番のモノからクジラ肉・牛肉・鶏肉まで揃えてるよ」
ニッと笑う御田。彼の笑顔とODN力によって多分サメは爆ぜたんじゃあないかな。なんだよODN力って。
そのまた一方ではたい焼きがたい焼きを焼いていた。
ベーク・シー・ドリームとタルト・ティラミーによるスイーツコンビのたい焼き屋台である。
なにをどうやってんのかわかんないけどベークが口をぱくぱくしてるだけでなんかたい焼きがうまい具合に焼き上がってく。
ふわーりと広がっていくたい焼きの甘い香り(ほぼベークの香り)。
「ボクだけでももちろんとびきり美味しいたい焼きは作れるけども、素がたい焼きのベークが一緒なら味も保障できていい感じよね☆」
できあがったたい焼きを陳列しながら、タルトがスッと大きな網を取り出した。
「僕は美味しいたい焼きの作り方は知りませんが美味しいたい焼きの判別の仕方は知ってます。僕と同じ匂いがする奴は美味し――」
「えいっ☆」
ベイクを網でつかまえーの拘束しーのテーブルに陳列しーの値札をおきーのたたきーの。
「動くんじゃないわよベーク!大人しく捕まってなさい!あ、たい焼きの甘い香りは出していいわよ。宣伝になるし。売れ残ったらボクが食べるわ☆ミ」
「たべないでください!!!!」
「この日のために決戦を乗り越えてきたんですもの!
怪人なんてもはや私達の敵ではないのです!」
「なんか変なお店もあるらしいけど、スタンプラリーから見繕って回っていけば大丈夫でしょう!」
「いっぱい楽しんでいこう。
トレードシャーク君のスタンプ全部集めたら花火が貰えるんだったか?
最後に花火を楽しむのも良いかもしれない」
アニー・メルヴィル、アレクシア・アトリー・アバークロンビー、ポテト チップの三人はたい焼き屋台でぺったんしたスタンプカードを手にあちこちの屋台を回っていた。
そんな三人が射的屋台の前に立った時のことである。
「ちょっと3人でチャレンジしてみない?
誰が一番うまくできるか勝負してみよう!」
「出し物で勝負をするのね?
よぉーし、負けない。勝った人には…うん、私からはたこ焼きと、ぴろぴろ吹き戻し笛をプレゼントしちゃう!」
「勝負か。私も負けないぞ。
私は勝った人にベビーカステラをプレゼントしよう」
三人はこっくりと頷きあい、コインを支払ってコルクライフルを棚へと向けた。
(といっても、銃ってどう狙いつけたらいいかわからないんだよね……こんな感じ?)
(私、戦闘はダメダメだけど、こういう勝負事なら……うぅ、いけるかな…?ちょっと不安になってきちゃった)
(狙ったところに当てるの苦手なんだが……)
といいつつも三人ちょっと気弱になりつつ、全員のコルクが人形をかするように飛んでいった。
「勝負事はもちろんこれで終わりじゃないよねっ!」
「ま、まだ屋台巡りと勝負は始まったばかりだ!」
「勝った人には私からわたあめを奢ってあげよう!」
三人は気を取り直し、再びコルクを手に取った。
「「グワーーーーーーーーー!!!」」
仲良し空気と祭りのエモさに、トレードシャークたちは爆発四散した。
「お祭り! 人がたくさん!
ちゃんと抱えててね! 子供に追いかけられたら大変だものね。鶏は人気者だから!」
「うん? まあ、これだけ人が多いとトリーネ殿は蹴り飛ばされたりしそうだね。食べ物を扱う屋台の方に飛ばされて食材にされても大変だから……」
と、トリーネ=セイントバードを抱え上げるメートヒェン・メヒャーニク。
「それにしても同じような着ぐるみで屋台をやっている人が多いね。
今年からマスコットとして採用したのかな?」
「おのれキュートな鶏を差し置いて!」
「トリチャーン、ヤスイヨヤスイヨー、レリックパンツアタルヨー」
くじ引きをひらひらしながら笑うトレードシャーク。
ふらふらと近づいていった二人は……。
「早速だから記念撮影よ!」
「えっ」
「いいね。はい、チーズ」
楽しそうに屋台の前でトリーネを掲げるメートヒェン。
「グ、グワーーーーーーー!!」
二人の仲むつまじさにサメは爆発四散。
「こけえええええええええ!?」
間近で爆発されたトリーネは悲鳴をあげた。
一方そのこ――
「グワーーーーーーー!!」
トレードシャークがいきなり爆発四散した。
だってさー! 透垣 政宗がルツ・フェルド・ツェルヴァンの腕を引いてきゃっきゃしてるんだもの!
「かき氷、綿飴、りんご飴、クレープ、チョコバナナ…ここは異世界か何かか?」
「そりゃあルツにとっては異世界だろうけど…やっぱり面白いなぁ」
政宗はイチゴ味の綿飴をルツの口に入れてやった。
目をきらりとするルツ。
「…良いのだろうか?」
「いいの! オコノミヤキ、とかもあるよ!
僕は実はこういうのが好きなんだよね。お腹にたまるしおやつ感覚で美味しいし。
……ルツは本当に好きだね。僕のべっこう飴もあげようか?」
「ん? 甘味に目がないだけで、コナモノも食べられない訳では無い
まぁ…やはり甘味の方が好きだがな。それも、くれるのならば」
「あっ、ヨーヨーだ!あれしに行こっ!」
「…ああ、行こうか」
●こいつほんとは厄介な怪人だったんですよ?
「アコギ怪人トレードシャーク! 闇市で目当ての品を自引きできず人から買った私への当てつけですね!?」
「アンタは……アルプスローダー! てやんでぇ、レッドジャスティスのいないアンタなんざ俺ひとりでもわけねえぜ! かかってきなァ!」
両手にぺぺってつばをはいて身構えるトレードシャーク。
VS、ロバ串屋を開いて『お気持ち価格』と書かれた札を下げたアルプス・ローダー。
「幸い材料は手に入ったので、懐は痛まないのです」
「グワーーーーーーーー!!」
栃木の風景を幻視しながら爆発四散するトレードシャーク。
「あっあそこの美味しそうなの、もしかして最後の一つ!?
間に合えー! ――はうっ!」
転倒をなんとか免れたヒィロ=エヒトがたこ焼き屋台に飛びつくも、目の前には売り切れプレート。
横を見ると、最後の一つを買ったらしい美咲・マクスウェルと目が合った。
「……狙ってた? そっかー……お嬢さん、おひとり様?」
「ぅぅ、超幸運なお姉さん。どうか美味しく食べて、ボクの分まで幸せを味わってね」
ヨヨヨとその場を去ろうとしたヒィロとたこ焼きを見比べ、美咲はそれを差し出した。
「私も今日はひとりでさ、付き合ってくれるなら、これはお礼にあげる
どう?」
「えっ、ボクに!? 一緒に遊べるなら喜んで! ボクはヒィロだよ」
「私は美咲よ。そうね、一人分だけじゃ足りないから……」
二人はこっくりと頷きあい、新しい屋台を……と思ったら『お気持ち価格』と書かれたロバ串屋台が目に入った。
「いらっしゃいらっしゃい! 都会の味だよ!」
「おねーさん、ふたつくださいな」
ひとりとひとりは楽しい思い出を作り、そしてサメは爆ぜた。
「チキショウメ、どいつもこいつも祭り屋台を楽しみやがって。こうなったらもっとクソ屋台を……ハッ!」
トレードシャークは、ある屋台の前で足を止めた。
ラダ・ジグリとリノ・ガルシアがそろいの浴衣を着てスタンプラリー屋台を開いていた。
祭り屋台にスタンプラリー。ありそうでなかった何かである。
提携する屋台を利用するとスタンプが押され、スタンプの数に応じて花火セットが貰えるというものである。
「もう少しゆっくりできると良かったんだが、悪いな」
「あら、ラダったら気にしなくていいのに。こういうのも楽しくて好きよ」
ぱちんとウィンクするリノが、駆け寄ってくる子供に花火セットを手渡した。
「ぐ、グワーーーーーーーー!?」
爆発するトレードシャーク。
それを横目にジョセフ・ハイマンがドネルケバブを焼きながらケバブスタンプをカードに押していた。
「迷惑な怪人をむしろ利用する……か。
面白い! 確かに面白マスコット的な見た目であるからな。
ゆるキャラ? とかいうのも奇天烈怪奇な外見言動のものが多いからな!」
「グワーーーーーーー!?」
「勿論袋にはデフォルメしたトレードシャークくんのイラスト!」
「グワーーーーーーーー!?」
「そしてヨハナの商品は――トレードシャークくんグッズです!」
ヨハナ・ゲールマン・ハラタが屋台に『TS屋』と掲げてぬいぐるみや缶バッチ、ブロマイドや粘土人形を雑に売っていた。
この雑さが祭り屋台の熱狂にマッチし、やたら売れていくのである。
「TS君はちょっぴりがめついけど、アコースティックギターと皆との祭りが大好き……という設定です」
「グワーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!?」
トレードシャークはちょっとまんざらでもない様子で爆発四散した。
こうして次々とトレードシャークが爆発した祭り屋台。
エマ、カイト・シャルラハ、清水 洸汰はたーまやーと言いながら手を叩いていた。
「ややっ! トレードシャーク君! トレードシャーク君ですね! いやー会いたかったですー!
かわいいなぁー! かっこいいなー! 握手してください握手! サメ肌ってほんとですか!?
しかもたくさんいる! ひゃーっ! トレードシャーク・ランドといったところですね! ……シーですかね! えひゃひゃひゃ!」
「トレードシャーク君お面、トレードシャーク君ぬいぐるみ、トレードシャーク君水笛、トレードシャーク君風船、トレードシャーク君フィギュア……コンプを目指してるぞ!!」
「お、今回の主役じゃねーか!頑張ってな! しかもサメってマスコットキャラにも最適だよな!」
スタンプを花火と交換し、キーホルダーを腰帯にさげるカイト。
そんな彼らにめっちゃ絡まれたトレードシャークたちは……。
「「ぐ、グワーーーーーーーーーーー!」」
全部いっぺんに、やっぱりまんざらじゃ無い顔で空に飛び上がって爆発四散した。
成否
成功
MVP
状態異常
なし
あとがき
綺麗な花火だぜ
GMコメント
■■■成功条件■■■
お祭り屋台を楽しもう!
アコギ怪人トレードシャークは秘密結社ネオフォボスの怪人です。
数体のクローンを作りアコギな屋台を出すことで夜の浴衣コンテスト会場を破産・アンド・オツーヤにしようと企んでいます。
ですがアコギな屋台はよき屋台によって追放されるもの。それがテキ屋の常識やで!
皆さんで楽しい祭り屋台を出したり、そんな屋台を楽しんだりして奴らを爆発四散させてやりましょう!
なお、トレードシャークはクローンなうえ戦闘レベルはごみなので実力行使に出てくる危険はゼロだと思ってください。
奴にはアコギな店を開くしかないんや。それが失敗したら爆発四散して死ぬんや。
■■■プレイング書式■■■
プレイングには以下の書式を守ってください。
・一行目:パートタグ
・二行目:グループタグ(または空白行)
・三行目:実際のプレイング内容
書式が守られていない場合はお友達とはぐれたり、やろうとしたことをやり損ねたりすることがあります。くれぐれもご注意ください。
■■■パートタグ■■■
【出店】【観光】のうちどちらかのパートタグを【】ごとコピペし、一行目に記載してください。
・【出店】
屋台を出店し、好きなものを売りましょう。
たこ焼き焼きそばお好み焼きにロバ串。皆さんが浴衣を着て楽しむジャパニーズ夜祭りの屋台を想像していただいて結構です。
屋台の設備はレンタルできているので、好きなものをもっていってください。自前の屋台があるならそれを使ってもOKです。
屋台が出れば出るほど敵は死ぬ!
・【観光】
屋台を楽しみます。お友達やソウルメイトと共に夜のお祭りを満喫しましょう!
好きな食べ物や、祭りの空気の中でやっておきたいことをプレイングに書いてエンジョイしましょう。
満喫すればするほど敵は死ぬ!
■■■グループタグ■■■
一緒に行動するPCがひとりでもいる場合は【仲良しコンビ】といった具合に二行目にグループタグをつけて共有してください。
この際他のタグと被らないように、相談掲示板で「【○○】というグループで行動します」とコールしておくとよいでしょう。
うっかり被った場合は……恐らく判定時に気づくとは思うのですが、できるだけ被らないようにしてください。
また、グループタグを複数またぐ行動はできません。どこか一つだけにしましょう。
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