PandoraPartyProject

シナリオ詳細

ざんげハンマー改?

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング


 ざんげハンマー。それはイレギュラーズであれば恐らく9割9分の人間が知っているであろうアイテムだ。
 自らがこれまで覚えたスキルをなかったことにするもの。殴られた後『混沌肯定:RPG』で自らのステータスを確認すれば、スキル取得用のポイントが戻ってきていることを確認できるだろう。ハンマーの使用頻度に空中庭園にいるかの少女が腱鞘炎になりそうだとかならないとかなったとか。そこはよくわからない。

 閑話休題。

「それでさぁ、僕思ったんだよ。全部リセットとかめんどくない? たった1つ消したい時に全部消えちゃうの超めんどくない? 1か0かってことじゃん神様超理不尽だよねー」
 天義の人間が聞いたら卒倒しそうなセリフを吐いた白衣の男。異世界からの召喚者であり、しかし神に反発するが如く練達へ赴いて自らの力で帰還しようと──する前に色々作っている男である。
「そ! れ! で! 
 作っちゃったんだよースキルをたった1つだけ消しちゃう発明品! 名付けて『ざんげハンマー改』!」
 ばさぁっと大きな布がはぎとられ、現れたのはいかにもごつい機体。1つ消せばいいのに両手に当たる部分にそれぞれハンマーが1つずつ着いているのは何故だ。
「でもほら、世の中に出す前にはテストが必要だろう? というわけで君たちの出番! はいどうぞ!」
 1人のイレギュラーズが手を掴まれ、有無を言わさずざんげハンマー改の前へ連れてこられる。
 えっ拒否権ないんですか?
「スイッチオーン!」
 ぽちっ。グィィイーン。
 何故か目に当たる部分が爛々と光り、両腕をがしゃんこがしゃんこ動かし始める。大丈夫かこれ。
「さあ1発当たって! 感想と結果を聞かせて! レッツゴーざんげハンマー改!」
 ざんげハンマー改に捧げられたイレギュラーズへ思いきりハンマーが振りかぶられ──衝撃。痛い。折角なら痛くないようにしてほしかった。あ、でもスキルは1つだけ忘れた。
「本当! 成功だー!!」
 万歳三唱する男。がしゃんこがしゃんこ動き続けるざんげハンマー改。

 ──動き続ける?

 これの止め方は、と問うと男はくるりとイレギュラーズを振り返って、
「え? 止め方? …………あ"っっ」
 真っ青になった。察した。
 止める方法がないなら物理的に止めるしかない、と武器を出すイレギュラーズ。だが男が縋りつく。
「待って! 壊さないで! 僕作り方よく覚えていないんだ!」
 よくテストさせる気になったな!!
「だって上手くいったらばらして解明すればいいと思ったんだ! 頼む!」
 だがしかし、他にこの状況を打開できる策があるのか。男は黙った。
「……ないね」
 再び武器をざんげハンマー改へ向けるイレギュラーズ。もはや男は何も言わないが──みっともないほどにぐずぐずと泣き始めていた。

GMコメント

●成功条件
 ざんげハンマー改の破壊

●情報精度
 このシナリオの情報精度はBです。
 依頼人の言葉や情報に嘘はありませんが、如何せん誰のどのスキルが消えるかわかりません。

●ざんげハンマー改
 全長3m程度のロボットです。キャタピラーから(一応)ざんげを模した人のごつい上半身が生えており、伸縮可能な腕の先にはそれぞれ大きなハンマーが備えられています。上半身は360度回転できます。
 物理攻撃力に特化しています。普通に攻撃してこられても痛いです。ただし機動力はとても低いです。

・ざんげハンマー!:物超単【万能】【溜1】痛いです。【戦闘終了までランダムに装備している1つのスキルが使用不可】

●ロケーション
 研究施設のとある広い1室です。1辺100m。実験的な戦闘なども考えられて設計された部屋なので何も気にせず戦えます。

●ご挨拶
 愁と申します。突然降って湧いたネタを早急に形にしたらこうなりました。
 敵のざんげハンマーは累積しますが、ぶっ壊せば自然と思い出しますのでご安心ください。
 OPで不運にも既に殴られたイレギュラーズ、名乗り出ても構いません。むしろ相談掲示板で名乗り出ておくと、リプレイで内1人しか採用されない悲しい事故を防げると思います。1発目だったので正常に作動、装備していないスキルが消えたことにして頂いて構いません。
 ご縁がございましたら、よろしくお願い致します。

  • ざんげハンマー改?完了
  • GM名
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2019年04月11日 23時55分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

ヨハナ・ゲールマン・ハラタ(p3p000638)
自称未来人
善と悪を敷く 天鍵の 女王(p3p000665)
レジーナ・カームバンクル
フロウ・リバー(p3p000709)
夢に一途な
ウィリアム・M・アステリズム(p3p001243)
星に願いを
ヴァレーリヤ=ダニーロヴナ=マヤコフスカヤ(p3p001837)
祈りの先
ハロルド(p3p004465)
聖断刃
黒星 一晃(p3p004679)
黒一閃
茶屋ヶ坂 戦神 秋奈(p3p006862)
戦神

リプレイ

●ざ・ん・げ・ハンマー!
「私も一つと思ったけれど、なんかすごい痛そうなので遠慮をして……」
 それとなく後ずさっていた『祈る暴走特急』ヴァレーリヤ=ダニーロヴナ=マヤコフスカヤ(p3p001837)。ヴァレーリヤにとっては幸い──彼にとってはそうでなかったかもしれないが──研究者に手を掴まれたのは『自称未来人』ヨハナ・ゲールマン・ハラタ(p3p000638)である。
 あれよあれよと前に立たされ、ざんげハンマー改が起動。ハンマーを振りかぶって──。

 ぐしゃ。

「ヨハナくんふっとばされたー!!」
 『戦神』茶屋ヶ坂 戦神 秋奈(p3p006862)の言葉通り、ヨハナが宙を舞う。スキル1つ消すためだけにしては物騒な打撃音が響いたが、それはそれ。
 べしゃ、と地に落ちたヨハナは勢いよく体を起こした。額から血をダラダラと流しながら。
「はっ……! 忘れました!!」
「やったー!!」
 その発言に喜ぶ研究者の男。その前でざんげハンマー改は止まる──気配を見せない。
 『墨染鴉』黒星 一晃(p3p004679)は素振りし始めたそれを見て、止め方はと研究者に問うた。
「え? 止め方? …………あ"っっ」
 すっ、と顔を青ざめさせた研究者。この分だと安全装置すらつけていないのだろう。
(いや、確かに一個だけ忘れられるのは魅力的だが……)
 だからって安全対策の1つもされていないのは如何なものか。相手はあのざんげハンマーだぞ。
「……まあ、過ぎたことは仕方あるまい。破壊するしかあるまいよ」
「待って! 壊さないで! 僕作り方覚えていないんだ!」
 研究者に複数の視線が刺さる。射殺されそうなほどの視線に研究者はぶんぶんと手を振って。
「だって上手くいったらばらして解明すればいいと思ったんだ! 頼む!」
「まあ……止めるだけ止めてみるさ。戦う他に出来ることはないだろ?」
 『天翔る彗星』ウィリアム・M・アステリズム(p3p001243)の言葉に暫し唸って「ない」と頷く研究者。じゃあ──とウィリアムをはじめイレギュラーズの視線が機体へと向いた。
(好きなスキルを自在に忘れられたら、勿論便利なんだろうけどさ……現実はそう上手く行くものじゃないよなあ)
 どことなくウィリアムの視線が遠いものになってしまうのはハンマーの日々を思い返したからか。何を隠そう、ウィリアムもざんげハンマー(正規版)の利用者である。
 気になるクラスがあればハンマー。該当するスキルが気になってハンマー。ちなみに最新のハンマー時間はローレットから出発する1時間前である。
(特に理由がなくてもハンマー……は、まあ、流石に余りやらないけど)
 やらないとは言ってない。しかし彼よりよほどざんげとハンマーの縁がある男ならば、特に理由がなくてもハンマーしていることだろう。
 その男──『ざんげちゃん(偽)』ハロルド(p3p004465)はやれやれと溜息をついていた。
「まぁ練達はこういう国だったな……」
 限定的とはいえ、ざんげハンマーの再現を成し遂げたと聞いたのだ。ハロルドが期待しないわけもなく、来ないわけもない。
 まあ実際はこの顛末だが。
「……まぁいい。俺にざんげハンマーで挑むとは良い度胸だ」
 鋭い視線が機体を射抜き、にやりとその口元が笑みへと変わる。その背後に見えるのは山積みとなった使用済みざんげハンマー──ちなみに幻ではなく実物である。
 そこに及び腰だったヴァレーリヤが声を上げた。
「え、戦わないといけませんの?」
 本当に? というような目で仲間を見るヴァレーリヤ。ざんげハンマーの改良版は凄いけれど痛いのはちょっと。さっきだって『ぐしゃ』ってやばい音が。
 ──しかし、戦わない選択肢はないようで。
「……あー、もー! 叩かれ過ぎて記憶喪失になったら、その間の生活は保証して頂きますわよ!」
 吹っ切れたようにメイスを構えるヴァレーリヤ。が、そういえばと目を瞬かせた。
(大丈夫かしら。最初に叩かれた──)
 ──ヨハナはと言えば、自らの頭を抱えてうんうん唸っていた。
「ここは誰ですかっ、ヨハナはどこですかっ!? 名前すら思い出せない……ヨハナの名前は一体何なんでしょうっ! ヨハナのっ! 名前っ! はっ!」
「自分で言ってますわよ!?」
 天から降りろヨハナの名前!! と言わんばかりに両手を天へ広げるヨハナ。当然降ってこない。ヴァレーリヤのツッコミ虚しく、ざんげハンマー改の存在に気付いたヨハナはソレをきっと睨みつけた。
「そうかっ! ヨハナが記憶喪失なのはこのロボットのせいなんですねっ!
 このハンマーのせいでヨハナの記憶が失われるという隠し情報があっても不思議じゃありません! ならばこれをなんやかんやすれば未来人としての記憶が戻ってくるという事だったんですねっ!」
 そこまで保証はできないが可能性は無きにしも非ず……か?
「カムバックっ! スキル化されたヨハナの記憶っ!!!!」
 うおおお、と立ち上がるヨハナ。イレギュラーズ全員の戦意が一応揃ったところで、一晃が刀をスラリと構える。
 ざんげハンマー改もこちらを標的と見定めたようだ。一撃で倒れる者はいないが、それでも早く倒すに限るだろう。
「墨染烏、黒星一晃。一筋の光と成りて技を失う前に──」
 いまいちしまらないが。
「──破壊する!」
 パーティ随一の瞬発力。機体の懐へ踏み込んだ一晃はその刀で切り上げる。そこに追随するは秋奈とハロルド。
「戦乙女が一騎、茶屋ヶ坂アキナ! 有象無象が赦しても、私の緋剣が許しはしないわ!」
「最高に『ハンマーズハイ!』ってやつだ! はははは!」
 秋奈は赤のマフラーをたなびかせて肉薄し、ハロルドはその後ろから何かをブォン、と投げつけた。
 綺麗な弧を描いて飛距離を伸ばすのは──ハロルドの使用済みハンマー。
 その攻撃を片手のハンマーで相殺した姿を見て、『夢に一途な』フロウ・リバー(p3p000709)は小さく目を細めた。
「まさか、あのハンマーと戦うことになるとは……」
 そのセリフはフロウもハンマーを知っている──身を以って、という意味も含め──という響きを含んでいる。改良を目指したことに驚くべきか、全部纏めて消されないだろうことに安心すべきかは迷いどころだが。
(……知識を消されるのは困りますが、この状況では仕方ありませんね)
 スタータクトを構えるフロウ。彼女が動くとほぼ同時、『レジーナ・カームバンクル』善と悪を敷く 天鍵の 女王(p3p000665)もまた地を蹴った。レジーナの周囲を黒薔薇が舞い、どこからか狂った笛の音が響き渡る。
 ──Black Rose With Kiss──
 その技は蒼薔薇の君に憧れ、完全でなくても再現をと目指した結果。それは未だ途中かもしれないが──彼女の姿はその動きのまま、分身した。
 実態を持つような分身とともに、レジーナは攻撃を叩き込む。
 その攻撃にものともせず、ハンマーを投げ続けるハロルドへ接近するざんげハンマー改。ウィリアムはその機体へ指をさした。
 星の巡りは因果の繋がり。巡り巡る円環のようなそれを──断絶する。ウィリアムは体にかかる反動に小さく眉根を寄せながらも視線を逸らさず、……やがて口元に笑みを浮かべた。
「……かかったな」
 追撃と言うようにヨハナのファイアフライが機体の前で瞬く。一緒に悪態も呟いているが──さて、この機体に聴力はあるのか。
 その隙に聖歌を唱えていたヴァレーリヤは──。
「主よ、慈悲深き天の王よ。彼の者を破滅の毒より救い給え。毒の名は激情。毒の名は……えーと、何だったかしら」
 ──聖歌の後半を忘れていた。
 だが、ここで必死に思い出している暇はない。唱えられぬならメイスだけで赴くのみである。
 つまり。
「とりあえず死ねえ!!!」
 ヴァレーリヤはメイス1つで殴りかかっていった。

「くるぞ!」
 仲間の声に全力で後退する何人か。機体の腕が伸び、ハンマーを振り下ろした先にはハロルドの姿がある。真上からの攻撃をしかと受け止め、ハロルドは不敵に笑ってみせた。その全身には傷が見えれど、表情に疲れはまだ見えない。
 何度殴られようとハロルドは立ち上がる。自らの足で、それが自らの運命であるとでも言うように。そう──やすやすと屈してなるものか。
「なめるなよ、俺はざんげハンマー使用率1位の男だぞ」


 情報元はローレット。この依頼へ赴く前もハンマーで殴られてきた彼にとって、スキル1つが使えなくなる程度どうということはない。

 なぜなら──元から、大したスキルなど持っていないのだから。

 再び溜めの姿勢を作るざんげハンマー改。すかさず一晃が音速の如き威力で刀を振るい、秋奈がハンマー部へ向けて気功爆弾を放ち、それをマジックロープが追うように飛ぶ。絡みつこうとする動きと共に、やはりヨハナの声が飛んできた。
「あらやだ寸胴体型っ! 元の人物を完全再現ですかっ!」
 その言葉を聞いた秋奈は眉尻を吊り上げかけ、どうにか思いとどまった。ざんげはジャスティス(正義)な彼女にとってすぐさま反論したい──或いは寸胴だってざんげちゃんなら可愛いとかそういう思考かも知れない──が、今は戦闘中。きっとヨハナも敵を煽るために仕方なく言っているに違いない。そういうことにしておこう。
「そこ、塗装がはみでてますよっ!」
 ヨハナはマジックロープを再び投擲。重なるロープにざんげハンマー改の機体が戒められた。その隙にヴァレーリヤはハロルドへ回復を施すとメイスを構え、今度こそ間違いなく聖歌を唱える。
「主よ、天の王よ。この炎をもて彼らの罪を許し、その魂に安息を。どうか我らを憐れみ給え」
 彼女のメイスから吹き荒れる炎が、濁流の如く機体の一部を呑み込んだ。しかしどことなく『原型を留めたまま』と思う者が多いからか、機体の外傷は今の所そこまで酷くなさそうに見える。
(機械とは言え、この世に生を受けた罪のない命。無益な殺生は避けたいものね)
 その前を駆け、フロウは機体の足元へ辿りついた。
「これで上手く止まってくれるとありがたいのですが……」
 仲間のように殺さぬ方法や、行動を押さえる術を持たない彼女。やれることはと考えたのは──。
「──『ラスプ・ドライブ』」
 タクトから放たれた衝撃波が機体を襲う。しかしそのダメージは外側のみに止まらない。フロウの魔力へと変換されているのは機体の持つエネルギー。つまり、動力である。
 ウィリアムの周囲に展開された多重中規模魔術は星のように淡く煌めき、ざんげハンマー改へと向かって行く。
「天鍵……剣魔双撃!!」
 敵の死角から斬りかかったレジーナ。かのハンマーがついた腕を斬り飛ばすことは叶わないが、それでも腕部にその剣筋が残る。ハロルドは未だ溜めの姿勢を作ったままなざんげハンマー改へ向けてハンマー──ではなく、自らの聖剣を構えた。
 暴走というべきか、不具合の見られるざんげハンマー改だがその性能は本物だ。ハロルドのスキルを1つずつ忘却させ、残るは自らの持つ必殺技(アクセルカレイド)のみ。ならば、それで迎え撃つしかない。
 聖剣が光を集め、部屋の温度が上昇しそうなほどの超高熱を帯びる。地を力強く蹴ったハロルドは、その聖剣で持って機体を切り払った!
 ガシャン、と片腕が転がる。けれども機体はまだ──止まらない。
 振り下ろされるハンマーを紙一重で避けたハロルド。一晃の斬撃が機体へ向けられ、秋奈の刀がひらりと翻る。
「いざ、緋剣は零と壱の狭間にて大活し、全は静思無双の無へと至る──」
 その刀は光を纏い、まるで桜が舞い散るように。
「──我が緋剣に貴女は何れを見るものか! 桜花の刀!」
 鋭い突き。機体が一瞬固まった姿を見逃さなかったヨハナの声が上がった。
「もうひと押しです! ヨハナの記憶を返せーっ!!」
 放たれる威嚇術。同時にヴァレーリヤが「思い出しましたわ!」とメイスを握る手に力を込めて。
「主よ、慈悲深き天の王よ。彼の者を破滅の毒より救い給え。毒の名は激情。毒の名は狂乱。どうか彼の者に一時の安息を。──永き眠りのその前に」
 突き出されたメイスから衝撃波が放たれる。2人の不殺攻撃を受け、ざんげハンマー改はようやく動きを停止させた。


●静かになったざんげハンマー改
「でーあーふたーでー。しーんぐあーろーりのー」
 秋奈の鼻歌だけが響く中。ざんげハンマー改は比較的軽傷で止まっていた。
 ハロルドは機体へ駆け寄った研究者へ声をかけた。このざんげハンマー改はまさに『ポンコツ』であった。ハロルドの消えていたスキルも戻ってきたのだから。それでも、戦闘時には確かに使えなかった事実がある──ざんげハンマーを再現したという事実が。
「俺で良ければ支援することを約束しよう。ローレットにも掛け合っておく。あと、使用済みざんげハンマーで良ければいくらでも提供するぞ」
 ぴっと親指で後方を差したハロルド、そこには戦闘中投げまくっていたにも関わらずまだハンマーの山があった。恐らく帰ったら増やす……いや、増えるのだろう。ローレットからも色よい返事があるとは限らないが、言うだけならタダである。
「あ、原因調査するなら手伝うのだわ」
 レジーナも研究者へ助けを申し出る。あのハンマーが実装されて嬉しくない者は少数だろう。しかし、研究者の話を聞いてレジーナは残念そうに肩を落とした。
「工学系じゃなくて化学畑の方なのよね」
 軽く話に触れてみるだけでも完全に工学系であった。研究者は大丈夫だ、1人でも何とかすると頷いてみせる。
(どういう結果になるかはわかりませんが……)
 今後のためになるだろう、と彼らの話を聞きながらフロウは思う。今回は失敗してしまったけれど、研究者が折れてしまっていない事に安堵の想いを抱いて。
(……まあ、なんであれハンマーさえ無事ならば複製してあのざんげに渡しておけば問題はなかろうと思うが)
 一晃は今度こそ本当に腱鞘炎になるのではと予想もしたが──まあ、それは彼が心配することではない。
 ふと、ずっと機体を見ていたウィリアムが口を開く。
「ところでさ……なんでわざわざざんげの姿まで模したんだ?」
「だってただハンマーで殴られるだけって嫌だろ?」
 さも当然と言いたげな研究者。しかし、その言葉に秋奈が動いた。
 言いたいことがあったのよ、と研究者の前に立った秋奈はその眉尻を吊り上げる。
「どことなくブリキロボな感じがするわ! 似てないのよ! 『ざんげちゃんに叩いてもらえる』という重要な要素を欠いてどうするのッ!」
「は、はいっ!?」
 彼女が言いたかったのは詰まる所、ざんげハンマー改に対するダメだしであった。
「いやあの、別にそこまで」
「重要よッ! ざんげちゃんテストにでるわッ! 次作るときは見た目も力を入れること!!!」
「……は、はい……」
「わかった!?」
「はいぃ!!」
 びくっと肩を跳ね上げる研究者。彼と秋奈のやり取りを見て、視線を止まったざんげハンマー改へ向けたウィリアムは思う。
(……本人が見たらどう思うんだろうなあ、コレ)
 似ていようと、似ていなかろうと。模された本人は、きっと複雑な心境になるのではなかろうか──。

成否

成功

MVP

ハロルド(p3p004465)
聖断刃

状態異常

ハロルド(p3p004465) [重傷]
聖断刃

あとがき

 お疲れ様でした。プレイングをとても楽しく拝見させて頂きました。
 果たして本当に完成するのか。研究者の腕に期待しましょう。

 ひたすらハンマー投げをしていた貴方へ。想像すると中々シュールですが、しつこい程に投げるハンマーは機械の思考と言えど看過できない──もとい、引きつけるのに十分なものでした。MVPをお贈り致します。重症でもハンマーしていそうなのでお大事にしてくださいね。

 再びのご縁がございましたら、よろしくお願い致します。

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