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シナリオ詳細

<Phantom Night2018>素敵な魔法にかけられて

完了

参加者 : 27 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング


 やったぜ楽しいハロウィンだ!
 大人も子供も男も女も楽しい楽しいハロウィンだ!
 Trick or Treat?
 いいね選択権ありがたいね!
 Trick but Treat?
 やんちゃなことで結構結構!
 Trick and Treat?
 あげなかったらどうなるのかしら!
 Trick so Treat.
 イタズラされちゃうかー!
 Trick yet Treat.
 揺るぎ無い信念を感じるね!
 旅人も人間も獣種も鉄騎種も飛行種も海種も幻想種も、誰だって楽しく遊んじゃえ。
 だって今日はハロウィンパーティ!
 お菓子も、悪戯も。
 笑っちゃう様な一時を許される日なんだから!


「さて、混沌世界は収穫祭の時期。皆様方々ご存知とは思いますけれど、この10月31日からの三日間、世界は素敵に変わります。
 なりたい私、なれなかった私、理想や妄想や空想に、逸脱しない範囲内での変身が可能となるわけです。
 いつもと違う私、いつもと違う貴方。
 望みのまま変わることも、望みのまま変わらないことも、それこそ望みのままに。
 お菓子を持って、沢山の人と出会うこともいいでしょう。
 お菓子をねだって、沢山の人を巻き込んでもいいでしょう。
 イタズラをしに、イタズラを受けに、それもまた、いいでしょう。
 ああ、けれど、しかし、そうですね。
 特別な誰かと、特別なことをしてもいいかもしれません。
 だって魔法の三日間ですもの、小粋なミュージックに乗って、踊るのもいいと思いませんか?
 御噺の王様と魔女の様に、ただ二人で楽しく幸せに。
 ふふ、そんな一時も、ええ。
 きっと世界は許してくださいますよ。
 それでは皆様、素敵なまぼろしの世界でまた、会いましょうね?」

GMコメント

 ユズキです。
 FairiyTail OF Phantomらしいです。
 え、マジ、変身出来るの?
 とか書いてる最中に知りましたよ、凄いですね混沌。
 そんなわけで今回の注意点を以下に記しておきますので、皆で楽しめたらいいなと思います。

●現場
 街。
 素敵な魔法にかけられた世界。
 イレギュラーズも、一般参加の人達も、わいわいがやがや騒がしい所です。
 側には落ち着いたダンスホール等もあったりします。

●やれること
 お菓子を配るとかお菓子をねだるとかイタズラするとかされるとか。
 ダンスホールでしっとり踊る、楽しく踊るとかとか。

 今回に関しては、誰か知人友人恋人とお誘い合わせがいいかなーと思います。

 もしお一人様で、アドリブ絡みが無いときは、一般参加の人との触れ合い交流にしようかと思います。

 過度なお色気だとかトラブルはとっても健全になりますのでお気をつけください。

●その他大事なこと

1. お仲間さんと参加の場合は、迷子防止のお名前とIDを添えてください。

2. 共通のグループ名でも構いません。

3. 一人だけど、同じように一人で来ている誰かと絡みたいという時は明記をお願いします。

4. 完全に一人で満喫したい人もそういう記載をお願いします。無いと絡む可能性が高いと思います。

5. 白紙の時は描写されません。

6. キャラクターさんの、やりたいこと・考え・特徴など、記載してくださると書きやすいです。

7. アドリブ可・不可の明記もお願いします。

8. 出来るだけやることの方向性が詳しい方が書きやすいです。

9. やりたいことは一つに絞るといいと思います。お菓子配ってねだってイタズラもする! となると一つしか描写出来ません。

 以上です。
 それでは、よろしくお願いしますね。
 

  • <Phantom Night2018>素敵な魔法にかけられて完了
  • GM名ユズキ
  • 種別イベントシナリオ
  • 難易度VERYEASY
  • 冒険終了日時2018年11月18日 21時15分
  • 参加人数 27/∞人
  • 相談7日
  • 参加費50RC

参加者 : 27 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(27人)

サンティール・リアン(p3p000050)
雲雀
透垣 政宗(p3p000156)
有色透明
クラリーチェ・カヴァッツァ(p3p000236)
祈る者
エマ(p3p000257)
こそどろ
上谷・零(p3p000277)
出張パン屋さん
マナ・ニール(p3p000350)
まほろばは隣に
善と悪を敷く 天鍵の 女王(p3p000665)
レジーナ・カームバンクル
イーリン・ジョーンズ(p3p000854)
天才になれなかった女
グレイ=アッシュ(p3p000901)
灰燼
ヨハン=レーム(p3p001117)
砲兵隊長
イシュトカ=オリフィチエ(p3p001275)
世界の広さを識る者
セレネ(p3p002267)
blue Moon
ヨルムンガンド(p3p002370)
暴食の守護竜
ミニュイ・ラ・シュエット(p3p002537)
救いの翼
蜻蛉(p3p002599)
暁月夜
アニー・メルヴィル(p3p002602)
お花屋さん
藤野 蛍(p3p003861)
学級委員の方
シュリエ(p3p004298)
爆殺人形
カタラァナ=コン=モスカ(p3p004390)
海淵の呼び声
桜咲 珠緒(p3p004426)
司令官
メイメイ・ルー(p3p004460)
さまようこひつじ
ヨダカ=アドリ(p3p004604)
星目指し墜ちる鳥は
炎堂 焔(p3p004727)
炎の御子
クリスティアン=リクセト=エードルンド(p3p005082)
煌めきの王子
ロク(p3p005176)
クソ犬
ルツ・フェルド・ツェルヴァン(p3p006358)
暗黒竜王
リヴィエラ・アーシェ・キングストン(p3p006628)
水晶角の龍

リプレイ

 ファントムナイト。
 なんでもできる、なんでもなれる。そこにちょっぴりのイタズラ心とたくさんのお菓子があれば、きっと、無限大に。
 そんな夜の、ちょっとした時間の物語。

 雑踏の道は飾り付けられ、楽しげな人々の間に、彼らはいる。
「トリック、オア、トリート……!」
 一語ずつ区切って話す『さまようこひつじ』メイメイ・ルー(p3p004460)の魔女服にはお菓子が散らばる様についている。たくさんのお菓子を求めた想いが反映され、しかしまだ足りない。
 トリートを。
「いいよォ」
「わたしのもどうぞ、魔女さま!」
 答えるのは、たまたま出会った二人。
 左右で瞳の色が違う、人寄りの獣種にも見える姿に変じた『星目指し墜ちる鳥は』ヨダカ=アドリ(p3p004604)。ふわりと浮く、優しい桃色の羽織を帯で結んだ、羽衣を纏う天女姿の『お花屋さん』アニー・メルヴィル(p3p002602)。その二人だ。
「ハロウィン……や、ここではファントムナイトっていうんだっけェ?」
 何がいい?
 着物の袖から際限が無いのかと思わせる量のお菓子を出しながらヨダカは笑う。
「わたしのはハーブ入りです! クッキーにキャンディにパウンド……」
 自家栽培のハーブだ。普段はお茶にして楽しんでいるが、お菓子に混ぜても味は引き立つ。
「わ……」
 たくさんの目移りしそうな品々だ。口下手なメイメイは、喜びをどう表そうか、両手を上下にパタパタ。と、いつもならされで終わるかもしれないが、しかし。今日は魔法の夜。
「ふふ、ありがとう……ございます」
 そんな日は、笑ってそう言えるのだ。
「ふふ、素敵!」
 それを、街の散歩をしている『シルク・ド・ノネット』リヴィエラ・アーシェ・キングストン(p3p006628)が見た。音が、人々が、とても楽しそうだと思いながら。
 そんな彼女の瞳は、イシヨミと名付けられたギフトが、視界という世界を彩る。楽しい黄色に溢れる街角を、パチリと瞬き。スイッチが変わる様に、遠くダンスホールは桃色に。沢山の感情を観て、彼女の角もそれに煌めきを変える。
「幸せな気持ちが溢れてる!」
 魔法のお陰だ。そして、まだ魔法が解けるには早い。だから、
「トリック・オア・トリート!」
 目の前の、楽しげな三人に向かい、彼女もまた街の騒ぎに加担するのだ。

「トリック!」
「おあ!」
「トリート!!」
 街角に、吸血鬼と猫が現れた。『麗しの王子』クリスティアン=リクセト=エードルンド(p3p005082)と『脳内お花畑犬』ロク(p3p005176)だ。クリスティアンはともかく、ロクは犬では? とは言ってはいけない。ファントムナイトなのだから。
「え、なに、お菓子を寄越さないと? よろしいならばロク君」
「悪戯だー! 肉球・タイフーン!」
 テンションが高い。とにかく高いロクのタイフーンとは、肉球でペタペタとアタックする技だ。まぁ可愛い癒し、等と侮ってはいけない。
「まあ柔らかってこの猫さんの手汚れてるんだけどぉー!?」
「猫の肉球……なんて素晴らしいの……! ほーらペタペタ汚すぞ衣服もほっぺも思いのままだ! そして今です王子……!」
「ふ、お菓子の無い可哀想な君……これは私からの施しだ……!」
「うわぁー! なんかポケットに山程ブロマイドが!」
「めっちゃキメ顔してるよイケメンだけど残念だよ!」
 阿鼻叫喚……? そんな現場へ満足げに背を向ける一人と一匹は顔を見合わせる。
「さあ次の獲物へ行こうかロク君!」
「はい王子!」

 負けてられない。その光景にそう思う一人と一匹がいる。猫姿の『リグレットドール』シュリエ(p3p004298)と狐っ娘風の『炎の御子』炎堂 焔(p3p004727)だ。
「っていうか焔、なんかひんやりしてにゃい?」
「今日のボクはくーるな大人の女だからね、一味違うよ……!」
 雪の様な肌、透き通る水色の髪、普段の焔とは違う。そんな彼女の頭に乗っかるシュリエも小さな猫姿だ。
「くーる……は、さては後ろから首にひんやり手を当てる作戦にゃ?」
「それ面白そうだね! シュリエちゃんはその隙に顔に飛び付く役かな!」
 わーもふもふだ、とシュリエを頭から降ろして抱いての作戦会議。お年寄りには優しくしなきゃとも思いつつ、
「あれ、悪戯したらお菓子貰えないんじゃ」
「え……あ、お菓子をくれるまで悪戯するぞってするにゃよ!」
「それだ!」
 作戦は決まった。焔は猫を頭に乗せ直して走り出す。
「トリックアンドトリート!」
「いえーい!」

 そしてこちら、魔女とチャイナの組み合わせ。
「トリート&トリート!」
「お菓子は絶対もらうが悪戯も気が向いたらさせてもらうぞぉ!」
 『百合烏賊キラー』上谷・零(p3p000277)と『トリート&トリート』ヨルムンガンド(p3p002370)だ。チャイナ帽の零と魔女帽のヨルムンガンド、魔法によって仮装を着こなした二人は街へ繰り出す。
「トリートだ、さぁお菓子をくれないと君をお菓子に変えちゃーーえ、私にトリートだとっ」
「おぉっとそういうことならほら、こいつを食らいな! え、これはなにかって? こいつはフラッカリー、フランスパンな棒菓子だ、美味しいぞ?」
 時たま与えつつも道行く人々からお菓子を巻き上げる二人は暴風雨。そうして戦果として得たお菓子の小山を手近なテーブルに積み上げ、
「ふふ、私はお菓子の山を作りたいんだ……!」
 まだ足りないが、と言いつつヨルムンガンドの手はお菓子を摘まみ、零の口へノーモーションノータイムで放り込んでいく。
「んもっ、なら、お返しだ!」
 食べさせ返しもさせながら、夜は続く。

「ラァナさんシャチやりましょ、シャチ!」
 始まりは『こそどろ』エマ(p3p000257)だった。結果ペインティングで白黒模様になった『海淵の呼び声』カタラァナ=コン=モスカ(p3p004390)は、狼女へとなったエマと、首無しのお化けに挟まれて行くことになる。
「ふふ、こういうの初めてだからちょっと楽しいわ」
 いや、お化けではない、『天才になれなかった女』イーリン・ジョーンズ(p3p000854)だ。どこから声を発しているのかは不明だがとにかくイーリンだ。ゴスロリドレスに傘、そして鉄兜。
「トリック・オア・トリートですよがおー!」
「おかしにいたずらどっちもすきよ それがはろいん たのしいはろいん わからないけど きっとそう!」
「ってラァナさん、演奏はいいけどなんかちょっと、チョイスが不穏じゃないです……?」
 練り歩く三人にお菓子が集まり、楽しいのだが、
「あ、ちょっとカタラァナ首の中にいれなひゃあ! エマ取って、取ってちょうだい!」
「えぇ!? い、今とりますとりま、えこの服どうなってーーあー手が狼でした!」
「ひぇ! ……イーちゃん、変なとこ触った……」
「ごめ、いや誰のせいだと!?」
 三人よればかしましい、というやつだろう。多少のハプニングもまた、楽しい……よね?

 貰うだけがファントムナイトではない。与えるのもまた楽しみ。
「夢魔の仮装にしてみたよ、可愛いでしょ!」
「うむ……私は軍服なのだが、どうだろう、怖がられないだろうか……」
 尻尾を振る可愛らしいパンクな『しがない夢魔』透垣 政宗(p3p000156)と、紫のコートが目立つ軍服の『暗黒竜王』ルツ・フェルド・ツェルヴァン(p3p006358)の二人がそうだ。そして、そんなルツの心配をよそに子供達が「トリート!」と群がった。
 子供とは怖いもの知らずで甘いものが好きなのだ。
「ふぅ……じゃあルツくん、Trick and Treat!」
「む」
 政宗の見計らった様な言葉に、ルツの眉根が寄る。無差別に配り歩いたせいで、すでに籠の中にあったお菓子は底を尽きていたのだ。まあそれを知っていて言ったのだが。
「えっ、もうないの!? なら、お菓子をくれないルツにはこうだ!」
 だからこれは、スキンシップのようなものだ。政宗へ抱きつくルツはふふっと笑い、
「……初めて呼び捨てにしたなぁ。なんだかドキドキするね!」
「……ふ、そうだったか?」
 そんなルツに、どこか穏やかな気持ちで、政宗は笑い返した。

「ちょ、ちょう待って何処へ行くん?」
「うふふ、魔法だよ!」
 人の合間を駆け抜ける。手を引く『雲雀』サンティール・リアン(p3p000050)と、引かれる『暁月夜』蜻蛉(p3p002599)の二人だ。抜ける先、作られたダンスホールがある。それに目を丸くする蜻蛉に、サンティールは笑うのだ。
「驚いた? なら、これってトリックだ、ね? おどろ!」
「で、でもうち、洋式の踊りなんて初めて、わ……」
「大丈夫、僕がエスコートする!」
 そして引かれる手、繋ぐ先。小さな手だ。蜻蛉は、それが何故だか今日は頼もしく、大人びて見えて。
「悪戯も、甘いお菓子もだいすきだけれど、なにより。友達とおもしろおかしく過ごすのが僕は、いっとうお気に入りなのさ!」
「あぁ……こんな世界があったやなんて……。うん、うちも、貴女と過ごす時間が大好きよ」
 想いを込めて、蜻蛉が抱き締める。その表情は笑顔で、だからサンティールにとってそれは、お菓子より甘い。
「これって、トリートだ!」

 トリック・オア・トリート。悪戯心とお菓子の合言葉。
 それを発した『ほのあかり』クラリーチェ・カヴァッツァ(p3p000236)に、お菓子の代わりを『灰燼』グレイ=アッシュ(p3p000901)が送る。それは、
「……覚えて、いてくださったのですね」
 いつか、ダンスに憧れると口にした彼女に送る、それを叶えるダンスホール。
「こんなものしかキミに贈れないけれど」
「いいえ、いいえ! ありがとうございます」
 それに、とびきりの笑顔と言葉を。ただ、経験の無い彼女だ。足を踏まないか、次があるなら練習を、そしてグレイは楽しめてくれているだろうかと、そう考えてふと気付く。
「あ、足元に猫が……パートナーの二匹ですね」
「おや、煤猫ちゃん。キミのお相手はパンジーちゃんかい?」
 それはいい。リードするグレイは、クラリーチェを連れ、猫のじゃれあいとともにその場で躍り過ごした。

「ホールでのダンスなんていつ振りでしょうか」
 肌に包帯。マミーの仮装をした『まほろばを求めて』マナ・ニール(p3p000350)が、魔女の手を取りダンスホールに立った。
「僕も、あんまり踊ったことないですが……!」
 魔女、いや仮装した『これもメイドのお仕事っ!』ヨハン=レーム(p3p001117)は、向かい合うマナと手を取り腰へ腕を回し合って、静かな曲が始まるタイミングで踊り出す。
 が、頑張ってついていかねば! そう思うヨハンと、心得はあれど、実際の経験といえばあまりしたことがないのです……。と出来を思うマナの躍りは、粛々と経過していく。
「レーム様……私との初めてのダンス……いかがだったで、きゃ」
「もちろん、楽しかったですよお姫様」
 ダンスエンドに、ヨハンはマナを抱き上げる。お姫様抱っこだ。唐突な行動に、「あの、あの……」と続かない言葉の彼女にヨハンは穏やかに笑っていた。

「素敵な夜ね」
 少年の様にも見える『レジーナ・カームバンクル』善と悪を敷く 天鍵の 女王(p3p000665)が声を作る。彼女もダンスホールにいて、そこには誘われて来たのだ。
「ありがとうミニュ」
「どういたしまして」
 誘った本人、『応報の翼』ミニュイ・ラ・シュエット(p3p002537)の仮装は中々過激なものだ。それを上から下、下から上へと眺めたレジーナは一つ頷き、
「迫力がありすぎて襲われちゃいそう」
「しないって」
 クスリと笑って言う。そして、おっと、と咳払いをいれて一息。
「シャルウィダンス?」
 片足を半歩下げ、恭しく頭を下げる。
「ボクと、踊っていただけますか、お嬢さん?」
 そうして手を差し出し、二人はダンスを始める。
「……昔はそこそこ踊れたつもりだけど」
 今は、どうだろうかと、ミニュイはステップに足を運びながら思う。時間の経過は早く、今は過去になって押し流され、ずっと昔は失われていって。でも、だけど。
(逆に、得られたものも有る)
 悪戯っぽく笑って、青い薔薇を差し出してくるレジーナ。彼女との縁もそれだ。
「トリック・オア・トリート」
 指先を取って、手の甲への口づけをされる。そんなファントムナイトの一時だった。

 躍りに興じる人達を、『ペリドット・グリーンの決意』藤野 蛍(p3p003861)は 桜咲 珠緒(p3p004426)と共に見ていた。
「こっちの世界にもあるのね、ハロウィン」
「桜咲の故郷にはなかったものですが、蛍さんの世界ではあったようですね」
 内容はだいぶ違うようですが、と、仮装と魔法のシステムを理解する。望みの姿に変われるという限定の魔法。
「楽しそうだけど、少し怖いわね。理想の姿、かつて諦めた姿、そういうのを直視させられそうで……」
 目を閉じ熟考を挟み、蛍は想像する。今日、この夜、変じるならば。
「決めた」
 白衣の衣装。医療従事者の仮装だ。
「喚ばれてから身に付けた力。ボクは、垂れかを癒す為に使い続けたい。そして叶うなら、傷ついた心も……」
「……じゃあ、桜咲も。変、身……」
「って変身ってなに!?」
 ツッコミはスルーで、珠緒は蛍の仮装をモチーフに変わる。それは、白と対をなした黒だ。蛍が聴診器なら珠緒は注射器で。
「そういえば、その翼と尻尾。天使というよりは」
 悪魔の様だ。そう評される。それに一度「え」という驚きを見せつつ、蛍は少し目線を外した。
「……きっと、もう誰も傷付けずに生きるのを諦めたから、かも」
 それが望みの姿なのかはわからないが、
「ふむ。……誰かを傷付けてでも、守りたいものを得たのでしょう」
 珠緒はそう言い換える。
「……うん、少し踊りましょう、桜咲さん。お手を、どうぞ?」
 手のひらを上に、蛍は差し出す。お誘いだ。悪戯っぽく歪めた笑みと視線を向けつつ応じを待つ。それに頷く珠緒は、手を重ねる。
 ただし、髪に生まれる蛇を忍ばせて。
「ーーえ」
 ぽて。手に落ちたそれに気づいたとき、小さな絶叫がホールにこだました。

 響きを聞いた。
 そちらの方へ顔を向けた『blue Moon』セレネ(p3p002267)は、何事だろうかと一瞬の思考を挟むが、すぐに意識を戻す。今は待ち合わせの途中だ。
「お待たせ、セレネ君」
 と、そわそわとする気持ちの最中、横から声を掛けられる。よく知った、聞きなれた声だ。
「イシュトカさ、ん?」
 ファンシーな水色クマなセレネは、待ち人の『世界の広さを識る者』イシュトカ=オリフィチエ(p3p001275)だと判断。振り向くと同時に両手を上げて「がおー」のポーズを取ろうとして、固まる。おかしい、いないぞ?
「今日の仮装も実によく似合っている、いい夜だね、うぉ」
 目の前にいるのは、ぽてん、と尻餅を着く黒い肌の白いモコモコ羊。しかしイシュトカはもっとシュッと細身のはずだ。そう思うが、しかし声はする。
「え、まさか」
「……恥ずかしながら、今日の私はこの通りだ」
 ファントムナイトの魔法によるものだろう、と続く台詞でセレネは理解した。そしてしたとともに吹き出してしまう。
「ふふっ、あはは! とってもあったかそうで、寒い夜でも平気そう、ですね……ふふ」
 クスクスと笑うセレネの顔を、ぽやんとした目で見上げる羊は、不馴れな動きで立ち上がる。
「まあ、君を笑わせる事が出来たなら、間抜けな姿も悪くないさ」
 そしてふふ、と笑って、隣に並んだ。そして、さあ、と声を出して。
「夜通し月を追いかけて、甘い夢を貪りに行こう!」
「はい、羊な紳士さん。素敵な夜になりますね、きっと」
 クマと羊は歩き出す。
 楽しげな夢の世界、その住人に混ざるために。

成否

成功

MVP

なし

状態異常

なし

あとがき

ユズキです。
イベントシナリオへの参加ありがとうございました。
また、よろしくお願いしますね。

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